JP2008076873A - 電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナー Download PDF

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Abstract

【課題】粗大粒子がほとんど存在せず、電子写真方式の画像形成装置において高画質の画像を形成できる電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナーの提供。
【解決手段】水性媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程と、形成した着色樹脂微粒子中の粗大粒子を除去するための篩分け工程とを含む湿式製法による電子写真用トナーの製造方法において、前記篩分け工程における篩が上下2段あり、上段の篩の目開きをW、下段の篩の目開きをWとしたとき式 [1.2≦W/W≦1.7]を満たし、且つ、下段の篩の網が平織りであり、好ましくは、下段の篩の目開きが35μm以下で、空間率が35%以上で、上段の篩の目開きが30μm以上である電子写真用トナーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナーに関する。
電子写真法などの静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法では、帯電、露光工程を経て感光体上に静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像をトナー画像に現像し、トナー画像を転写、定着する工程を経て可視化している。ここで用いる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とが知られているが、いずれにしてもトナーが重要な主成分である。
近年、電子写真法により得られた画像の高画質化を目的として、小粒径の電子写真用トナーが主流になりつつある。この小粒径トナーを効率良く製造する方法としては、乳化重合凝集法、懸濁重合法、液中乾燥法、転相乳化法等の湿式製法が挙げられる。
これら湿式製法に共通する問題点として粉砕法には無い、乳化、懸濁や乾燥の工程等で発生する粒子同士の凝集体や、乳化、懸濁容器、反応容器、攪拌翼等に付着する固着分に起因する板状の粗大粒子の発生が挙げられる。これらの粗大粒子は、転写工程における感光体と転写体との間隔、即ちギャップを不均一にする原因となり、また非画像部への散らばりが発生しやすくなり、さらに粒径差による帯電差の発生により画像むらを発生しやすくなる等、画質を劣化させる大きな要因となる。さらには現像時におけるトナー飛散の原因ともなるため、画像形成装置内の汚染による画像形成装置の信頼性の低下をも引き起こす可能性がある。
これらの問題を解決するためには、トナー中の粗大粒子を取り除いてやればよい。トナー中の粗大粒子の除去方法としては、洗浄、乾燥した後に外添剤等を混合した粗トナーを篩分けしてやればよい。一般に、目開きの大きい篩では、比較的小さめの凝集体粒子などは篩を通過し完全に除去できず篩の目的を果たさない。一方、目開きの小さい篩では板状の粗大粒子が篩上に残留し、網目を塞いでしまい、通過すべき正常なトナーが堆積しやすくなり、効率的な篩分け処理を行なうことができない。このため、篩の目開きの選定は重要であるとともに、単純な篩い分け処理だけでは、良好な品質のトナーは製造し難かった。
特に、湿式製法によるトナーにおいては、篩い前の粗トナー中に含まれる粗大粒子は、堅い板状体と、崩れやすい凝集体とが多く、篩上で割れにくいもの、崩れやすいものが混在する。また篩のワイヤーに関して、編み方によって長期使用によるワイヤーのズレによる目開きの拡大、また、ワイヤーズレ等によるワイヤー自身の摩擦による目開きの拡大等により、本来篩で篩うべき粗大粒子が、製品中に混入してしまうことがある。
このような問題を解決する方法として、粗大粒子を含む粗トナーを乾燥後に風力分級する方法や篩い分ける方法(特許文献1)、超音波篩により篩い分ける方法(特許文献2)が提案されている。特許文献2に記載の超音波により篩い分ける方法では、トナー原料である樹脂、着色剤等を混合、混練し、冷却工程を経てジェットミル等で微粉分級した粗トナーを、超音波篩を用いて粗大粒子や異物を除去している。さらに、粗トナーを溶媒から分離する前のスラリーの状態で、粗大粒子を篩い分ける方法(特許文献3)等が提案されている。
特開平9−304968号公報 特開2006−23782号公報 特開2004−245990号公報
上述のように粗トナー中の粗大粒子の分離方法は、種々検討されている。しかし、乾燥後に風力分級する方法は、初期の設備導入費用、運転費用が高い上に、気流とトナーを分離するための集塵機を必要とする。サイクロンのような集塵機ではトナーが小粒径化するに従って製品収率が低下する。またバグフィルタ−等の集塵機では、製造グレードの切り替え時等に他品種間のコンタミネ−ションが問題となる。また板状の不定形粗大粒子は、それ自身の慣性力が弱いため風力分級での除去は困難である。このため、工業生産上は改善の余地がある。超音波により篩い分ける方法は、粗トナー粒子が融着した崩れ易い粗大粒子や通常のトナーとは形状が著しく異なる板状の粗大粒子を分離することには適していない。また、スラリー状態での篩分けでは、液体中での篩分なので分離速度が早くできない上に、その後の乾燥、洗浄工程等で発生する粗大粒子の除去ができない。
上記のような問題点を踏まえ、本発明においては、粗大粒子がほとんど存在せず、電子写真方式の画像形成装置において高画質の画像を形成できる電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナーの提供を目的としている。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記の手段により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程と、形成した着色樹脂微粒子中の粗大粒子を除去するための篩分け工程とを含む湿式製法による電子写真用トナーの製造方法において、前記篩分け工程における篩が上下2段あり、上段の篩の目開きをW、下段の篩の目開きをWとしたとき、
式 1.2≦W/W≦1.7
を満たし、且つ、下段の篩の網が平織りであることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法である。そして、好ましい本発明は、下段の篩の目開きが、35μm以下である。さらに、好ましい本発明は、下段の篩の空間率が、35%以上である。さらに、好ましい本発明は、上段の篩の目開きが、30μm以上である。
さらに、好ましい本発明は、水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程は、活性水素基を有する化合物と反応可能な官能基を有する重合体と、着色剤とを含む有機溶媒を水系媒体中に分散させた後、又は分散させながら前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させる工程を含む電子写真用トナーの製造方法である。
また、本発明は、上記のいずれかの製造方法により製造した電子写真用トナーである。さらに、本発明は、目開き25μmの篩に載せて篩下より吸引し、篩上に残った粗大粒子数が2gにつき200個以下の電子写真用トナーである
本発明によれば、粗大粒子がほとんど存在せず、電子写真方式の画像形成装置において高画質の画像を形成できる電子写真用トナーの製造方法及び電子写真用トナーを提供できる。
本発明の電子写真用トナー(以後、電子写真用トナーを単にトナーと略称することがある。)の製造方法における実施の形態例を説明する。本実施の形態は、乳化重合凝集法、懸濁重合法、液中乾燥法、転相乳化法等の湿式製法に属する。湿式製法は、小粒径トナーを効率良く製造することができ、高品質トナーの製造に適している。そして、水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程の後に、形成した着色樹脂微粒子中の粗大粒子を除去するための篩分工程を含んでいる。この篩分工程において、篩は上下2段構成とし、上段の篩の目開きをW、下段の篩の目開きをWとしたとき、
式 [ 1.2≦W/W≦1.7 ]
を満たし、且つ、下段の篩の網が平織りである。
本実施の形態では、特定の2つの篩を組み合わせることにより、段階的に粗トナーを篩い分け、好適な品質のトナーを製造できるだけでなく、粗トナーの篩上での滞留時間を確保し、かつ網上に残留した粗大粒子の蓄積や目詰まりの発生を防ぐことができるものである。また、湿式製法による粗トナーに含まれる凝集体のような崩れやすい粒子は、上段の篩である程度の大きさまで崩れた後、下段の篩で再度崩れ、適当な大きさになり製品として捕集される割合が増える。割れにくい板状の粒子は上段、下段それぞれの篩上に残り、粗大粒子として捕集される。このようにして、凝集体のような崩れやすい粒子と割れにくい板状の粒子の、両方の粗大粒子を同時に効率よく篩分け処理を行なうことができ、トナーの収率と製造速度とを向上させることもできる。
篩の目開きの比、[W/W]が1.2より小さいと、最初の篩である上段の篩を通過した粒子は、次の篩である下段の篩もほとんど通過するので、下段の篩が有効に働かず、上段の篩のみで粗トナーを分離していることになる。逆に、W/Wが1.7より大きいと、上段の篩で除去される粗大粒子が少なく、下段の篩に分離のための負荷がかかりすぎてしまい、下段の篩のみで粗トナーを分離していることになる。この場合、トナーの製造速度は、一段の篩と変わらないことになる。
篩の網は、綾織、平織り、トンキャップ織りなどの一般的な織り方の網が使用されることが多いが、本発明のトナーの製造方法では、篩の網を平織りとすることにより、粗トナーから長期にわたり正確に効率よく粗大粒子を分離することができる。篩の網が綾織りなどであると、その織り方の特徴として、長時間使用時にワイヤーのズレによる目開きが大きくなることがある(本発明の説明では、織って網としている糸は、金属製以外の糸でもワイヤーと呼んでいる。)。また、ズレによりワイヤーの磨耗が発生し易い。しかし、単純で強固な平織りであれば、長期使用してもワイヤーのズレが起き難く、ワイヤーのズレによる磨耗も少なくなる。このため、篩の目開きが大きくなることもない。例えば、平織りの網の篩は、後述の実施例で示すとおり、同じ目開きの綾織りの網の篩に比べ粗大粒子の分離能が非常に優れている。篩の網は、上下段とも平織りであってもよいが、少なくとも下段の篩の網は平織りとし、上段の篩の網は綾織、平織り、トンキャップ織りなどの一般的な織り方の網が使用できる。
篩の網の好ましい態様としては、下段の篩の目開きは、35μm以下である。トナー中に混入することが好ましくない粗大粒子はおよそ25μmから35μm以上の粒子であるので、下段の篩の目開きを、35μm以下とすることが好ましい。また、好ましい態様としては、下段の篩の空間率が、35%以上である。篩の空間率が小さすぎると、篩の通過効率が悪くなり、生産効率がさがる。また、好ましい態様としては、上段の篩の目開きが、30μm以上である。上段の篩の目開きをあまり小さくすると、篩上に残る粒子が増えすぎて篩の連続運転に支障を来すことがある。
本実施の形態における篩分けには、電磁式振動篩や振動モータ式の振動篩、円形振動篩、超音波振動篩等を使用することができるが、崩れやすい凝集体を崩し、正常なトナーとして回収する目的からは、超音波発振器付き振動篩が好ましい。
本実施の形態において使用する篩の網は、樹脂網や金属網とすることが好ましい。樹脂網は、網のワイヤーが適度に伸縮するため、目開きに近い粒径の粗大粒子が網に突き刺さり難く、使用中の処理能力の低下が起こりにくい。一方、SUS網などの金属網はワイヤーが比較的伸び難く、長期使用においても目開きが大きくなり難い。樹脂網としては、公知の樹脂を用いた網でよい。例えば、ナイロン網、ポリエステル網、ポリプロピレン網等が挙げられる。ここで、目開きの小さい網の場合はワイヤーの線径が細くなりやすく、目開きが大きくワイヤーの線径の太い網(保護網)と2枚重ねて張ることにより、網の強度を上げることができる。保護網の線径は300〜3000μm程度が望ましく、材質は篩用の網と同じ材質であっても別の材質であっても良いが、例えば篩用の網がナイロン網のように伸びやすい網である場合には、保護網はポリエステル網、ポリプロピレン網、金網やパンチングメタルとすることが好ましい。
本実施の形態において、水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程は、活性水素基を有する化合物と反応可能な官能基を有する重合体と、着色剤とを含む油性の有機溶媒を水系媒体中に分散させた後、又は分散させながら前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させる工程を含むことが好ましい。
上述の製造方法で製造したトナーは、高品質の電子写真用の現像剤として使用できる。特に、上述の製造方法で製造した本発明のトナーは、目開き25μmの篩に載せて篩下より吸引し、篩上に残った粗大粒子数が2gにつき200個以下、好適な条件下では120個以下とすることができ、このような性状のトナーは電子写真における画像形成に好適である。なお、一般に電子写真の画像形成装置による画像の品質上からは、上記評価による粗大粒子数は200個以下のトナーが好ましく、更に好ましくは120個以下のトナーである。
本実施の形態に用いられるトナーの製法や材料に関して詳述する。本実施の形態に用いられるトナーの製造方法の工程全体としては、有機溶媒中に結着樹脂と着色剤とを含有する有機溶媒組成物、又は少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系媒体中に混合し、混合液に剪断力を与えて、乳化液又は懸濁液を得た後に、有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥し、さらに、外添剤を添加・混合し不要な凝集物、粗大粒子等を除去してトナーを製造する。
まず、主な原料について説明する。
本実施の形態で使用することのできる結着樹脂にはポリエステル樹脂がある。ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって通常得られるものである。該アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1.4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
本発明で使用することのできる結着樹脂には、ポリエステル樹脂の他に、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本発明で使用することのできる重合性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体類、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、等の不飽和(メタ)アクリル酸類、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン類等を挙げることができる。これらの重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施の形態のトナーの製造方法においては、無機微粒子及び/又はポリマー微粒子を含む水系媒体中に分散させたイソシアネート基含有ポリエステル系プレポリマーを、アミンと反応させる高分子量化工程を含むことが好ましい。
本実施の形態で使用するこのできるプレポリマーは、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが好ましく、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって得ることができる。この場合、ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
前記ポリオール(PO)としては、ジオール(DIO)および3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)の混合物が好ましい。ジオール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸(DIC)および3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(PO)と反応させてもよい。
ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,
α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステル系プレポリマーを得る場合、ポリイソシアネート(PIC)と活性水素を有するポリエステル系樹脂(PE)との比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]との当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。末端にイソシアネート基を有するプレポリマーA中のポリイソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40質量%、好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは2〜20質量%である。
前記アミンとしては、ポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するアミン類が用いられる。この場合の活性水素含有基には、水酸基やメルカプト基が包含される。このようなアミンには、ジアミン(B1と略称する。)、3価以上のポリアミン(B2と略称する。)、アミノアルコール(B3と略称する。)、アミノメルカプタン(B4と略称する。)、アミノ酸(B5と略称する。)、および前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6と略称する。)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミンのうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量の(B2)の混合物である。
さらに、プレポリマーとアミンとを反応させる場合、必要により伸長停止剤を用いてポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、活性水素含有基を有しないモノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。その添加量は、生成するウレア変性ポリエステルに所望する分子量との関係で適宜選定される。
アミンとイソシアネート基を有するプレポリマーとの比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー中のイソシアネート基[NCO]と、アミン中のアミノ基[NHx](xは1〜2の数を示す)の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2でとすればよい。
本実施の形態における着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%である。
本実施の形態で用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造用の樹脂またはマスターバッチとともに混練される結着樹脂としては、前述したポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
このマスターバッチは、マスターバッチ製造用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤を乾燥することなくウエットケーキのまま用いることができ好ましい。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
また、本発明の実施の形態のトナーの製造には、結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。本発明のトナーの製造方法に用いるワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40質量%であり、好ましくは3〜30質量%である。
本実施の形態に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
本実施の形態におけるトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンPー51、含金属アゾ染料のボントロンSー34、オキシナフトエ酸系金属錯体のEー82、サリチル酸系金属錯体のEー84、フェノール系縮合物のEー89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTPー302、TP一415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRAー901、ホウ素錯体であるLRー147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本実施の形態において、荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される各種の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5質量部の範囲がよい。10質量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させる事もできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えても良いし、トナー表面にトナー粒子作成後固定化させてもよい。
本実施の形態におけるトナーの流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2000nmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、この無機微粒子の一次粒子径のBET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0質量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その他にも、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01μmから1μmのものが好ましい。
本実施の形態の静電荷像現像用トナーの具体的な製造工程を説明するが、勿論、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、これらの製造方法に限定されることはない。
(ポリエステル樹脂の作製)
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧しながら生成する水を溜去して、ポリエステル樹脂を得る。
(プレポリマーの作製)
上記ポリエステル樹脂と同様の方法で得られた水酸基を有するポリエステルに、40〜140℃にて、多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。多価イソシアネート(PIC)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、イソシアネート化合物に対して不活性である、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などが挙げられる。
(変性ポリエステル樹脂の作製)
ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応は、他のトナー構成材料と混合させて行わせるものであっても良いし、予め作製しておくものでもよい。予め作製する場合は、ポリエステルプレポリマー(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を得る。ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)を反応させる場合にも、プレポリマー(A)の場合と同様に、必要に応じて溶剤を用いることができる。使用可能な溶剤は、先に挙げた通りである。
(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明の実施の形態に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)からなる分散体を、アミン類(B)と反応させて形成しても良いし、予め作製した変性ポリエステル樹脂を用いても良い。水系媒体中でポリエステル樹脂やポリエステルプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にポリエステル樹脂やポリエステルプレポリマー(A)からなるトナー構成材料を加えて、機械的剪断力により分散させるが、他のトナー構成材料であるワックス、帯電制御剤などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、予めこれらトナー構成材料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、ワックス、帯電制御剤などのトナー構成材料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成した後、添加してもよい。
(固体微粒子分散剤)
また、水系媒体中に予め固体の微粒子分散剤を添加しておくことで、水相中での油滴の分散が均一化する。これは、分散時に油滴の表面に固体微粒子分散剤が配置するようになり、油滴の分散が均一化するものであり、それと共に油滴同士の合一が防止され、粒度分布のシャープなトナーが得られるようになる。固体微粒子分散剤は、水系媒体中で水に難溶の固体状で存在するものであり、平均粒径が0.01〜1μmの無機微粒子が好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。好ましくは、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、コロイド状酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなどを用いることが出来る。特に、水中でリン酸ナトリウムと塩化カルシウムを塩基性条件下で反応させて合成したヒドロキシアパタイトが好ましい。
トナー組成物が分散された油相を水系媒体中に乳化、分散するための分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量で分散剤の効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及びその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
フルオロアルキル基を有する界面活性剤の商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(ダイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは3級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M 社製)、ユニダインDS−202 (ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物質を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩等を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩等を除去する。その他にも、酵素による分解などの操作によっても除去できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
伸長および/または架橋反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。あるいはまた、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合わせて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどにより短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
得られた乾燥後のトナーの粉体と帯電制御剤、流動化剤、着色剤などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えたりすることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
更に、本発明の実施の形態のトナーは、磁性体を含有した磁性トナーとして用いることができ、トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物などが挙げられる。特にマグネタイトが磁気特性の点で好ましい。これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し約15〜200質量部、特に好ましくは樹脂成分100質量部に対し20〜100質量部である。
次に外添剤混合後、本発明である粗大粒子を篩にて除去する方法について説明する。篩い前のトナー中には、湿式製法ゆえに板状体や、凝集体の状態の粗大粒子が混在する。目開きの大きい篩では、粗大粒子が篩を通過し完全に除去できず篩の目的を果たさない。また目開きの小さい篩では板状のものが篩上に残留し、通過すべきものがそこに堆積しやすくなり、効率的な篩分け処理を行なうことができない。さらに、篩い前のトナー中には、篩上で割れにくい板状体、崩れやすい凝集体が混在する。凝集体のような崩れやすいものは、篩上に滞留していると、凝集体が壊れて正常なトナーとなりやすいので、できるだけ篩上に滞留させておきたい。一方、板状体の粗大粒子は固いので降る以上で壊れにくく、篩上に滞留していると、正常なトナーの通過を妨げる。そこで、篩分け工程における篩を上下2段とし、下段の篩の編み方を平織りとし、上段の網の目開き(W)、下段の網の目開き(W)としたとき、不等式 [1.2<W/W<1.7] で示される関係であれば、凝集体のような崩れ易い粗大粒子と割れにくい板状の粗大粒子との、両方を同時に効率よく篩分け処理を行なうことができる。このとき下段の目開きは30μm以下で、空間率は35%以上であることが好ましい。凝集体のような崩れやすいものは上段の篩である大きさまで崩れた後、下段の篩で再度崩れ適当な大きさになり製品として捕集される。割れにくい板状のものは上段、下段それぞれの篩上に残り、それぞれの篩上から除去される。篩の網は綾織りであると、その織り方ゆえに長期使用時にワイヤーのズレにより目開きが大きくなり易い。また、ワイヤーのズレが起こりやすいとワイヤー自身の磨耗が発生するが、平織りであれば長期使用時においてもワイヤーのズレが起こりにくく、これによる磨耗も少なくすることができる。このようにしてにより、本来篩うべきものの製品中への混入を防止することができる。なお外添剤混合後の篩分け工程の篩装置としては上述のように崩れやすい凝集体を崩す目的から超音波発振器付き振動篩が好ましい。またここで得られたトナー中の粗大粒子の数は、画像形成装置における画像の要求品質から、前述の評価法において200個以下が好ましく、更に好ましくは120個以下である。
(二成分用キャリア)
本実施の形態のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いればよく、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また、必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μm以下であれば、電気抵抗の制御が良好である。
また、本発明の実施の形態のトナーは、キャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場合の磁性キャリアとしては、公知のものがすべて使用可能であり、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等およびこれらの表面を樹脂などで処理したものなどが挙げられる。
本実施の形態における磁性キャリアにコーティングし得る樹脂粉末としては、スチレン−アクリル共重合体、シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等がある。スチレン−アクリル共重合体の場合は、30〜90質量%のスチレン分を有するものが好ましい。この場合スチレン分が30質量%未満だと現像特性が低く、90質量%を越えるとコーティング膜が硬くなって剥離しやすくなり、キャリアの寿命が短くなるからである。また、本発明におけるキャリアの樹脂コーティングは、上記樹脂の他に接着付与剤、硬化剤、潤滑剤、導電材、荷電制御剤等を含有してもよい。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。また、以下の実施例および比較例において、部および%は、特に断りのない限り質量基準である。
油相の調製に必要な、変性されていないポリエステル、プレポリマー、マスターバッチ(MB)、ケチミンなど各原料を準備し、これらの原料等から油相と水相を調製し、乳化機構部を備えた混合装置を用いて、油相と水相を混合し乳化分散液とした後、脱溶剤、濾別、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得、このトナー母体粒子を篩分け処理してトナーとした。以下に、各工程を詳述する。
(変性されていないポリエステルの合成)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸256部を入れ、常圧で230℃で8時間し、次いで10〜15mmHg(1.3〜2.0Pa)の減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていない〔ポリエステル(B)〕を得た。
(プレポリマーの合成)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHg(1.3〜2.0Pa)の減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却し、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。 次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート230部と2時間反応を行ない、イソシアネート基を含有する〔プレポリマー(A)〕を得た。
(ケチミンの合成)
攪拌機及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行ない、〔ケチミン化合物(1)〕を得た。
(トナー材料溶液の製造)
タンク内に前記の〔プレポリマー(A)〕14.3部、〔ポリエステル(B)〕55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌して溶解し、次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTKホモミキサーで12,000rpmで15分攪拌し、ビーズミルを用い20℃で60分間分散した。これを〔トナー材料溶液(1)〕とする。
(母体粒子の製造)
次に、タンク内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、均一に溶解した。次いで、TKホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、上記〔トナー材料溶液(1)〕749部及び〔ケチミン化合物(1)〕2.7部を加えウレア反応させた。粒径及び粒径分布を光学顕微鏡で観察しながら、平均粒径がおよそ10μmより大きい場合は、攪拌回転数を14,000rpmに上げさらに5分間攪拌を続けた。その後、脱溶剤工程として、上記の乳化溶液を45℃まで昇温して、攪拌翼外周端周速10.5m/s、大気圧(101.3kPa)で、5時間かけ脱溶剤を行なった。その後、濾別、洗浄、乾燥し、母体粒子Aを得た。
(母体粒子およびトナー中の粗大粒子数)
母体またはトナー2gを目開き25μmの試験篩の上に載せた後、篩下より吸引し、篩上に残った粗大粒子を、試験篩を動かしながら一点に集め、これをKEYENCE製マイクロスコープの200倍の視野に粗大粒子の全てが入ったところで粗大粒子の数を目視で数える。この母体粒子A中の粗大粒子数は、263個であった。
(トナーの製造)
得られた母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を綾織りの目開き38μm、下段を平織りの目開き26μmで空間率35.8%として、篩分け作業を行ないトナーAを得た。なおこのとき通算520時間の稼動を行ないトナーAを得た。篩分け作業後に得られたトナーの粗大粒子数は11個であった。
実施例1で得た母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を綾織りの目開き43μm、下段を平織りの目開き26μmで空間率35.8%として、篩分け作業を通算580時間行ない、粗大粒子数は31個であった。
実施例1における脱溶剤工程に代えて、脱溶剤条件として50℃まで昇温して、攪拌翼外周端周速12.5m/s、大気圧(101.3kPa)で、5時間かけ脱溶剤を行ない、その後、濾別、洗浄、乾燥した以外は、実施例1と同様にして母体粒子Bを得た。このときの粗大粒子数は307個であった。この母体粒子B 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を綾織りの目開き48μm、下段を平織りの目開き32μmで空間率39.2%として、篩分け作業を通算500時間行ない、粗大粒子数は56個であった。
この母体粒子B 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を綾織りの目開き32μm、下段を平織りの目開き26μmで空間率28.2%として、篩分け作業を通算540時間行ない、粗大粒子数は141個であった。
表1に、以上の実施例の篩の条件等とトナー中の粗大粒子数等を示した。
Figure 2008076873
(比較例1)
実施例1で得られた母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段の目開き35μm、下段を綾織りの目開き26μmで空間率35.8%として篩分け作業を通算480時間の行ない、粗大粒子数は211個であった。
(比較例2)
実施例3で得られた母体粒子B 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段の目開き35μm、下段を平織りの目開き32μmで空間率39.2%として篩分け作業を通算350時間行ない、粗大粒子数は223個であった。
(比較例3)
母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を綾織りの目開き46μm、下段を平織りの目開き26μmで空間率35.2%として篩分け作業を行なったが20時間を過ぎたあたりから、下段にトナーがたまりはじめオーバーフローしたため停止した。
(比較例4)
母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を目開き38μmとし、下段は篩を無くし篩分け作業を通算400時間行ない、粗大粒子数は293個であった。
(比較例5)
母体粒子A 100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をKAWATA製スーパーミキサーにて混合した。この後、興和工業所製 円型振動ふるい機にて、篩の上段を目開き26μmとして篩分け作業を行なったが10時間を過ぎたあたりから篩上にトナーがたまりはじめオーバーフローしたため停止した。
表2に、以上の比較例の篩の条件等とトナー中の粗大粒子数等を示した。
Figure 2008076873
以上の結果より、トナーの製造工程中のトナーの篩分け工程において、上段と下段の目開きの関係、篩の織り方を規定することにより、電子写真における画像の画質に悪影響を及ぼす粗大粒子の製品中への混入を減量するとともに、長時間にわたって安定した篩分け作業を行なうことができることが判る。
本発明により、トナーの分級工程を含む製造方法及び製造装置において、従来の篩操作では除去が困難であった電子写真における画質低下の原因となる粗大粒子を、長期にわたり、効率よく除去することを可能にした電子写真用トナーの製造方法を提供することができる。また、本発明の電子写真用トナーは粗大粒子が少なく、好適な電子写真用の現像剤として使用できる。

Claims (7)

  1. 水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程と、形成した着色樹脂微粒子中の粗大粒子を除去するための篩分け工程とを含む湿式製法による電子写真用トナーの製造方法において、
    前記篩分け工程における篩が上下2段あり、上段の篩の目開きをW、下段の篩の目開きをWとしたとき、
    式 1.2≦W/W≦1.7
    を満たし、
    且つ、下段の篩の網が平織りであることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
  2. 下段の篩の目開きが、35μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. 下段の篩の空間率が、35%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 上段の篩の目開きが、30μm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. 水系媒体中で乳化又は懸濁状態にして着色樹脂微粒子を形成する工程は、活性水素基を有する化合物と反応可能な官能基を有する重合体と、着色剤とを含む有機溶媒を水系媒体中に分散させた後、又は分散させながら前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させる工程を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用トナーの製造方法により得られた電子写真用トナー。
  7. 目開き25μmの篩に載せて篩下より吸引し、篩上に残った粗大粒子数が2gにつき200個以下であることを特徴とする電子写真用トナー。
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