JP2008076682A - 原版データ作成プログラム、原版データ作成方法、原版作成方法、露光方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents

原版データ作成プログラム、原版データ作成方法、原版作成方法、露光方法及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原版のデータの作成時間を短縮することができる原版データ作成プログラム及び原版データ作成方法を提供する。
【解決手段】本発明の第1側面に係る原版データ作成プログラムは、照明光学系により照明され投影光学系を介して感光剤に潜像を形成するのに用いられる原版のデータをコンピュータに作成させる原版データ作成プログラムであって、有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、前記原版が配置される前記投影光学系の物体面における可干渉性の分布を示すコヒーレントマップを生成するマップ生成ステップと、前記コヒーレントマップにおいて、原点に主パターンを配置し、原点に対する可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを配置する配置ステップとを前記コンピュータに行わせることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、原版データ作成プログラム、原版データ作成方法、原版作成方法、露光方法及びデバイスの製造方法に関する。
原版(マスク、レチクル)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に露光する投影露光装置は従来から使用されており、高解像度を実現可能な露光装置が益々要求されている。高解像度を実現する露光方法として、投影光学系の開口数(NA)を増加する方法、露光波長(λ)を短波長化する方法、及びk1ファクタを小さくする方法が知られている。
回路パターンを大別すると、配線パターン(ラインパターン)とコンタクトホールパターンとに分けることができる。一般的に、細いラインパターンを露光するより微細なコンタクトホールパターンを露光するほうが困難であると言われる。
そこで、露光方法を工夫して微細なコンタクトホールパターンを露光する様々な試みがなされている。代表的な技術は、転写すべきコンタクトホールパターンが描画された原版に、解像しない大きさの補助パターンを挿入する方法である。この方法は、k1ファクタを小さくする方法の1つである。
特許文献1及び特許文献2に示す技術では、どのように補助パターンを挿入すべきかを数値計算で導出する方法が示されている。これらの技術によれば、近似的な像面強度(振幅)の分布を数値計算で求め、インターフェレンスマップ(Interference map、以下、干渉マップと呼ぶ)を導出している。すなわち、干渉マップは、近似的な像面強度(振幅)の分布を示すマップである。
具体的には、Transmission Cross Coefficient(以下、TCCと呼ぶ)を導出する。そして、TCCの結果により、空中像をN種類の像(固有関数と呼ばれる)に分解(特異値分解(Singular value decomposition; SVD))する。この手法は、Sum of Coherent System Decomposition(以下、SOCSと呼ぶ)と呼ばれる。
SOCSで分解したN種類の固有関数は、それぞれ正負の値を持つ。N種類の固有関数を強度にして足し合わせて、空中像を得る。より厳密には、i番目の固有関数に対応した固有値(i番目の固有値)と、i番目の固有関数の強度とを掛け合わせて得られたN種類の関数を足し合わせて、空中像を得る。
ここで、一番大きい固有値を第一の固有値とし、対応する固有関数を第一の固有関数とすれば、第一の固有関数は空中像の形成に対する寄与が一番大きい。そこで、第一の固有関数を空中像であると近似する。この近似により像面強度(振幅)の分布を導出することが可能となる。すなわち、干渉マップを求めることができる。
干渉マップで正の値を持つ箇所には、コンタクトホールパターンを透過した露光光の位相と、補助パターンを透過した露光光の位相とが等しくなるような補助パターンを挿入する。干渉マップで負の値を持つ箇所には、コンタクトホールパターンを透過した露光光の位相と、補助パターンを透過した露光光の位相との差が180度になるように補助パターンを配置する。
特開2004−221594号公報 特開2005−183981号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示す技術では、干渉マップを導出するために、TCCや固有関数を求める必要があり、数値計算が全体的に複雑になりやすい。これにより、原版のデータの作成時間が長くなることがある。
そこで、本発明の目的は、原版のデータの作成時間を短縮することができる原版データ作成プログラム及び原版データ作成方法を提供することである。
本発明の第1側面に係る原版データ作成プログラムは、照明光学系により照明され投影光学系を介して感光剤に潜像を形成するのに用いられる原版のデータをコンピュータに作成させる原版データ作成プログラムであって、有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、前記原版が配置される前記投影光学系の物体面における可干渉性の分布を示すコヒーレントマップを生成するマップ生成ステップと、前記コヒーレントマップにおいて、原点に主パターンを配置し、原点に対する可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを配置する配置ステップとを前記コンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明の第2側面に係る原版データ作成方法は、照明光学系により照明され投影光学系を介して感光剤に潜像を形成するのに用いられる原版のデータを作成する原版データ作成方法であって、有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、前記原版が配置される前記投影光学系の物体面における可干渉性の分布を示すコヒーレントマップを生成するマップ生成ステップと、前記コヒーレントマップにおいて、原点に主パターンを配置し、原点に対する可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを配置する配置ステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、原版のデータの作成時間を短縮することができる。
本発明は、特に、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子といった各種デバイスやマイクロメカニクスで用いる原版のデータを作成する際に適用可能である。ここで、マイクロメカニクスは、半導体集積回路製造技術を微細構造体の製作に応用し、高度な機能を持ったミクロン単位の機械システムやそれを作る技術をいう。本発明は、例えば、液体を介して感光剤に潜像を形成するいわゆる液浸露光に好適である。
本発明で開示する概念は、数学的にモデル化することができる。そのため、コンピュータ・システムのソフトウェア機能として実装可能である。ここで、コンピュータ・システムのソフトウェア機能は、実行可能なコードを含んだプログラミングを含み、補助パターン挿入を実施することができる。ソフトウェア・コードは、汎用コンピュータで実行可能である。ソフトウェア・コード動作中に、コード、もしくは、関連データ記録は、汎用コンピュータ・プラットフォーム内に格納される。しかし、その他の場合、ソフトウェアは他の場所に格納されるか、もしくは、適切な汎用コンピュータ・システムにロードされることもある。したがって、ソフトウェア・コードは、1つまたは複数のモジュールとして、少なくとも1つの機械可読媒体で保持可能である。以下に述べる発明は、上述のコードという形式で記述され、1つまたは複数のソフトウェア製品として機能させることができる。ソフトウェア・コードは、コンピュータ・システムのプロセッサにより実行される。コンピュータ・プラットフォームは、本明細書で述べ、かつ、実施例で示す方法、カタログ、または、ソフトウェア・ダウンロード機能を実施することができる。
次に、本発明の実施形態に係る原版データ作成プログラムを実行するためのコンピュータの構成を、図1を用いて説明する。
コンピュータ1は、バス配線10、制御部20、表示部30、記憶部40、入力部60及び媒体インターフェース70を備える。
制御部20、表示部30、記憶部40、入力部60及び媒体インターフェース70は、バス配線10を介して相互に接続されている。媒体インターフェース70は、記録媒体80を接続可能に構成されている。
記憶部40には、パターンデータ41、コヒーレントマップ42、マスクのデータ43、有効光源情報44、NA情報45が記憶されている。記憶部40には、λ情報46、及び、マスクのデータを作成するプログラムである原版データ作成プログラム47が記憶されている。パターンデータ41は、集積回路などの設計においてレイアウト設計されたパターン(以下、レイアウトパターンと呼ぶ)のデータである。コヒーレントマップ42は、後述のように、マスクが配置される面(投影光学系の物体面)における可干渉性の分布を示したものである。マスクのデータ43は、マスクにCr等のパターンが描画されるためのデータである。有効光源情報44は、後述の露光装置100(図28参照)の投影光学系の瞳面142(図28参照)に形成される光の強度分布に関する情報である。NA情報45は、露光装置100の投影光学系の像側開口数NAに関する情報である。λ情報46は、露光装置100の露光光の波長λに関する情報である。原版データ作成プログラム47は、マスク(原版)のデータを作成するためのプログラムである。
制御部20は、例えば、CPU,GPU,DSP又はマイコンなどであり、一時記憶のためのキャッシュメモリをさらに含む。表示部30は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。記憶部40は、例えば、メモリやハードディスクなどである。入力部60は、例えば、キーボードやマウスなどである。媒体インターフェース70は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROMドライブやUSBインターフェースなどである。記録媒体80は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMやUSBメモリなどである。
次に、本発明の実施形態におけるコヒーレントマップ42の構成を説明する。
露光装置100(図28参照)の露光光の波長をλとし、投影光学系の像側開口数をNAとする。照明光学系よりマスク面に入射する光束がなす開口数と投影光学系の物体側開口数との比をσとする。
露光装置では様々なNAとλとを取りうるため、パターンの寸法を(λ/NA)で規格化すると便利である。例えば、λが248nmでNAが0.73のとき、100nmを上述のように規格化すると0.29となる。このような規格化を本明細書ではk1換算と呼ぶことにする。
なお、マスクに描画されたCr等のパターン(以下、マスクパターンとする)の大きさと、ウェハ面上に結像されるパターン(以下、ウェハパターンとする)の大きさとは、投影光学系の倍率分だけ異なる。以下では、話を簡単にするため、マスクパターンの大きさに投影光学系の倍率をかけたウェハパターンの大きさに換算した大きさでマスク面上の長さ(座標)を表し、マスクパターンの大きさとウェハパターンの大きさとを1:1で対応させる。ここで、マスク面とは投影光学系の物体面を表し、この面にマスクが配置される。
半導体露光装置におけるマスクパターンとウェハパターンとの関係は、部分コヒーレント結像の関係にある。部分コヒーレント結像では、マスク面での可干渉性を知るために、有効光源の情報(有効光源情報44)が必要となる。ここで、可干渉性とは、マスク面上の距離に応じた干渉の度合いである。例えば、マスクパターンにおける2つの要素を可干渉性が0の距離に配置すれば、2つの要素で回折された光は干渉することがない。
可干渉性は、Van Cittert−Zernikeの定理により、有効光源の強度分布をフーリエ変換することで得ることができる。より厳密には、可干渉性は、有効光源の強度分布をフーリエ変換したものの絶対値で与えられる。以下では、有効光源の強度分布をフーリエ変換しその絶対値を取ったものを、便宜的に、コヒーレントマップと呼ぶ。
コヒーレントマップ42は、マスク面における可干渉性の分布を示したものであり、常に正の値を持つ。それに対して、背景技術の欄で説明した干渉マップは、近似的な像面強度(振幅)を示したものであり、正負の値をもつ。そのため、コヒーレントマップ42と干渉マップとは、全く異なる物理量を扱ったものであり、その性質も全く異なるものである。
図3に有効光源の強度分布(有効光源情報44)の例を示し、図4にコヒーレントマップ42の例を示す。
図3は、マスクがないときに、照明光学系が投影光学系の瞳面上に形成する光の強度分布を示す。図3では、投影光学系の瞳の半径を1に正規化している。白抜き部は光照射領域を表し、白線で描かれた半径1の円はσ=1を示している。ここで、露光装置のNA(投影光学系の像側開口数)を0.73、波長を248nmとする。
図4は、図3の有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して求められたコヒーレントマップ42を示している。図4の横軸は、マスク面のx座標をnm単位で表し、縦軸は、マスク面のy座標をnm単位で表している。原点を(0nm,0nm)としたとき、図4は、マスク面における原点に対する可干渉性を表す。
図4では、最も明るい所を1とした場合における値(色の濃淡で表される値)が1に近いほど原点との可干渉性が高いことを意味し、その値が0に近いほど原点との可干渉性が低いことを意味する。例えば、マスク面で(±310nm,0nm)、(0nm,±310nm)、(±310nm,±310nm)の位置では原点との可干渉性が高い。
次に、上記のコヒーレントマップ42を用いて作成するマスクのデータ43について説明する。
例えば、パターンデータ41の一例として、図5に示す(微細な)孤立した正方形のコンタクトホールのパターンデータを考える。露光装置のNAを0.73、露光光の波長λを248nmとする。コンタクトホールの寸法を120nmとする。コンタクトホールを露光する際、通常、図5に示すように遮光部と開口部(透光部)とからなるマスクパターンを使用する。図5は、遮光部と開口部(透光部)とからなるバイナリーマスク(黒塗りした部分が遮光部を示し、白抜きした部分が透光部を示す)で、開口部の1辺の長さは120nmである。
ここで、仮に、図5に示すパターンデータ41(レイアウトパターンのデータ)をそのままマスクのデータ43として、マスクにCr等のパターンを描画するとする。そして、露光の際、マクスパターンで回折された光がウェハ面の感光剤に結像されるが、光強度分布の勾配がなだらかになることがある。これにより、微細パターンを精度良く形成できないおそれがある。
それに対して、本実施形態では、図5に示すパターンデータ41(レイアウトパターンのデータ)を処理対象として、その要素であるコンタクトホールのパターンを注目要素として選択する。そして、図4に示すコヒーレントマップ42の原点を図5に示すパターンデータ41のコンタクトホールの位置へ重ね合わせて、コンタクトホールのパターンを主パターンとする。さらに、例えば、可干渉性が設定された値(例えば、0.7)以上の領域である(±310nm,0nm)、(0nm,±310nm)及び(±310nm,±310nm)の近傍領域のそれぞれに補助パターンを配置する。すなわち、図6に示すように、コンタクトホールのパターンである主パターンMP1の周りに補助パターンSP1〜SP8を配置する。ここで、主パターンMP1と補助パターンSP2,SP4,SP5,SP7との間隔d=310nmとなるようにする。また、補助パターンSP1,SP3,SP6,SP8と、隣接した補助パターンSP2,SP5,SP4,SP7との間隔d=310nmとなるようにする。そして、図6に示すデータをマスクのデータ43として、マスクにCr等のパターンを描画する(原版作成)。このとき、露光の際、マスクパターン(主パターン及び補助パターン)で回折された光が可干渉性の強い状態でウェハ面の感光剤に結像される。これにより、結像した光強度分布の勾配が急になる。そのため、微細パターンを精度良く形成できる。
図6に示すようなマスクのデータ43において、補助パターンの寸法は、解像しない程度に小さいことが好ましく、例えば、主パターン(コンタクトホールのパターン)の寸法の75%近傍がよい。ここで、寸法とは、面積ではなく、パターンの一辺の長さである。図5の場合、主パターン(コンタクトホールのパターン)の寸法は、例えば、120nmである。すなわち、1辺が120nmの正方形のパターンを主パターンとしてマスクのデータ43に含める。よって、補助パターンの寸法(1辺の長さ)は、120nm×75%=90nm程度がよい。しかしながら、本実施形態では、補助パターンが可干渉性が高い領域に追加して配置されている。そのため、補助パターンが配置されれば、少なからず解像力向上につながる。その意味で、補助パターンの寸法は、主パターン(コンタクトホールのパターン)の寸法の75%近傍に限定されない。本発明者が調べたところ、補助パターンの寸法を主パターン(コンタクトホールのパターン)の寸法の50〜85%にした場合も、十分な効果を得ることができる。すなわち、この場合も、補助パターンを、解像させずに、主パターンが精度よくウェハ面上に結像されるように補助させることができる。
なお、補助パターンは、長さの異なる120nm×50〜85%の辺と120nm×50〜85%の辺とを有する長方形状のパターンであっても良い。
例えば、パターンデータ41の別の一例として、(微細な)孤立した長方形のコンタクトホールのパターンデータを考える。このとき、長方形の補助パターンを追加して配置すればよい。例えば、主パターン(コンタクトホールのパターン)の寸法は、長辺がAであり、短辺がB(<A)であるとする。このとき、補助パターンの寸法は、長辺がA×50〜85%であり、短辺がB×50〜85%であることが好ましい。
例えば、パターンデータ41のさらに別の一例として、(微細な)孤立したラインのパターンデータを考える。このとき、ラインの補助パターンを追加して配置すればよい。例えば、主パターン(ラインのパターン)の寸法は、長さがCであり、幅がD(<<C)であるとする。このとき、ラインのパターンがコンタクトホールのパターンに比べて解像しやすいので、補助パターンの寸法は、幅がD×35〜70%であることが好ましく、長さに関してはCと同程度でよい。
マスクのデータ43において、補助パターンの形状は、主パターンの形状と略相似であることが好ましい。例えば、主パターン(例えば、コンタクトホールのパターン)が正方形のとき、略正方形の補助パターンをマスクのデータに追加して配置することが好ましい。主パターン(コンタクトホールのパターン)が長方形のとき、長方形の補助パターンをマスクのデータに追加して配置することが好ましい。別の補助パターン形状の決定方法は後述の実施例で明らかにされる。
次に、原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れを、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1では、コンピュータ1の制御部20は、有効光源の強度分布を決定する。
すなわち、入力部60には、利用者により、あらかじめ、有効光源の強度分布(例えば、図3)に関する情報が入力される。制御部20は、有効光源の強度分布に関する情報を、受け取り、有効光源情報44として記憶部40に記憶させる。同様に、パターンデータ41、NA情報45、λ情報46も、利用者によりあらかじめ入力部60に入力され、制御部20を介して記憶部40に記憶される。
また、原版データ作成プログラム47が記録された記録媒体80が、媒体インターフェース70に接続される。そして、原版データ作成プログラム47は、インストールされ、制御部20を介して記憶部40に記憶される。
入力部60には、利用者により、原版データ作成プログラム47の起動命令が入力される。制御部20は、原版データ作成プログラム47の起動命令を受け取り、その起動命令に基づいて、記憶部40を参照し、原版データ作成プログラム47を起動する。制御部20は、原版データ作成プログラム47に従い、有効光源情報44を表示部30に表示させる。有効光源情報44を閲覧した利用者により、有効光源の強度分布を選択する命令が入力部60に入力される。制御部20は、有効光源情報44と有効光源の強度分布を選択する命令とに基づいて、有効光源の強度分布(図3参照)を決定し、決定した有効光源の強度分布の情報を保持する。
ステップS2では、コンピュータ1の制御部20は、コヒーレントマップ42を生成する。
すなわち、入力部60には、利用者により、コヒーレントマップ42の生成命令が入力される。制御部20は、コヒーレントマップ42の生成命令を受け取り、コヒーレントマップ42の生成命令に基づいて、記憶部40を参照し、NA情報45及びλ情報46を受け取る。制御部20は、有効光源の強度分布の情報に基づいて、有効光源の強度分布を示す関数を生成する。制御部20は、NA情報45及びλ情報46に基づいて、有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、コヒーレントマップ42(図4参照)を生成する。さらに、制御部20は、コヒーレントマップ42を表示部30に表示させる。
ステップS3では、コンピュータ1の制御部20は、コヒーレントマップ42の原点をシフトする。
すなわち、入力部60には、利用者により、パターンデータ41の表示命令が入力される。制御部20は、パターンデータ41の表示命令を受け取り、パターンデータ41の表示命令に基づいて、記憶部40を参照し、パターンデータ41を表示部30に表示させる。これにより、表示部30は、パターンデータ41とコヒーレントマップ42とを同時に表示している。パターンデータ41とコヒーレントマップ42とを閲覧した利用者により、入力部60には、(パターンデータ41における)注目要素の選択命令が入力される。制御部20は、注目要素の選択命令を受け取り、注目要素の選択命令に基づいて、コヒーレントマップ42の原点をパターンデータ41の注目要素の中心へシフトして重ね合わせる。さらに、制御部20は、パターンデータ41と、原点をシフトさせたコヒーレントマップ42とを、表示部30に表示させる。また、制御部20は、注目要素を主パターンとしてマスクのデータ43を生成し、そのマスクのデータ43を記憶部40に記憶させる。
ステップS4では、コンピュータ1の制御部20は、補助パターンを配置する。
すなわち、パターンデータ41と原点をシフトさせたコヒーレントマップ42とを閲覧した利用者により、入力部60には、補助パターンの配置命令が入力される。制御部20は、補助パターンの配置命令を受け取り、補助パターンの配置命令に基づいて、可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを追加して配置する。制御部20は、記憶部40を参照し、マスクのデータ43に補助パターンの情報を含めたものを新たにマスクのデータ43とする。そして、制御部20は、パターンデータ41に代えて、マスクのデータ43を表示部30に表示させる。また、制御部20は、マスクのデータ43を記憶部40に記憶させる。
以上のように、本実施形態の原版データ作成プログラム47による処理では、コヒーレントマップ42を用いて補助パターンを適切な位置に配置したマスクのデータ43を作成できる。すなわち、TCCや固有関数を求めることなく、補助パターンを適切な位置に配置したマスクのデータ43を作成できるので、数値計算を全体的に簡素化できる。これにより、マスクデータ43の作成時間を短縮することができる。
また、EB描画装置にマスクのデータ43を入力として与えれば、マスクのデータ43に応じたCr等のパターンをマスク130に描画することができる。これにより、マスク130を作成することができる。
次に、本発明の実施例を説明する。
例えば、パターンデータ41の一例として、図5に示す(微細な)孤立した正方形のコンタクトホールのパターンデータを考える。露光装置100(図28参照)のNAを0.73、露光光の波長λを248nmとする。コンタクトホールの寸法を120nmとする。有効光源の強度分布は図7のようであるとする。図7の白線で描かれた半径1の円は、σ=1を表している。白抜き部は光照射部で、本明細書ではポールと呼ぶ。σ=0から各ポール中心への距離は、横軸x方向の距離bx=0.55(σ換算)、縦軸y方向の距離by=0.55(σ換算)である。各ポールの直径aはσ換算で0.2とする。ここで、σ換算の値は、投影光学系の瞳の半径を1に正規化したときの大きさを表す。
まず、制御部20は、図9に示すようなコヒーレントマップ42を生成する。図9の目盛は図4に示した目盛と同様である。次に、制御部20は、可干渉性の閾値(設定された値)を決める。制御部20は、例えば、可干渉性の設定された値を0.5とする。コヒーレントマップ42において、可干渉性が0.5(設定された値)を超えている領域を図示すれば、図10に示すようになる。可干渉性が閾値(設定された値)を超えていて、かつ、ピークをとる位置は、マスク上で(±310nm,0nm)、(0nm,±310nm)、(±310nm,±310nm)の位置である。そこで、制御部20は、図8に示すマスクのデータ43において、原点に主パターンMP101を配置し、間隔d=310nmとして補助パターンSP101〜SP108を配置する。
次に、補助パターンがないマスクと、本実施例の補助パターン挿入方法によるマスクとの結像特性のシミュレーション結果を比較する。
図11は、結像特性のシミュレーション結果である。図11の横軸はデフォーカス量であり、縦軸はホール径(CD;Critical Dimension)である。補助パターンがないマスクによる結像性能と、本実施例のマスクデータ作成方法によるマスクによる結像性能とを比較すれば、本実施例のマスクデータ作成方法によるマスクのほうがデフォーカスに対してホール径の変動が劇的に少なくなっている。すなわち、結像特性が向上しており、微細パターンを精度よく形成するのに有利になっている。
したがって、本実施例において、コヒーレントマップ42を求め、可干渉性が閾値(設定された値)を超え、かつ、ピークになる位置に補助パターンを配置すれば、結像特性が向上する。これにより、微細パターンを精度よく形成することができる。
実施例1では、パターンデータ41に含まれる要素が1つの場合を説明したが、実施例2では、パターンデータ41に含まれる要素が複数の場合を説明する。
例えば、パターンデータ41においてn個のコンタクトホールのパターンが点在する場合を考える。
コヒーレントマップ42は、原点との干渉の度合いを見積もったものである。すなわち、ある点と原点との可干渉性を表すものである。このコヒーレントマップ42を利用すれば、結像性能を向上できることは実施例1に示したとおりである。
複数個(ここではn個とする。nは2以上の自然数とする。)のコンタクトホールのパターンがあるときは、n個のコンタクトホールのそれぞれを注目要素として処理を行う。すなわち、原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れが、図12に示すように、次の点で図2に示す処理の流れと異なる。図12は、原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS13では、パターンデータ41とコヒーレントマップ42とを閲覧した利用者により、入力部60には、n個のコンタクトホールのうち未選択のコンタクトホールを注目要素とする注目要素の選択命令が入力される。また、制御部20は、注目要素の中心へ原点をシフトさせたコヒーレントマップ42を合成コヒーレントマップ42i(iは自然数)に足し合わせて新たな合成コヒーレントマップ42i+1を生成する。ここで、合成コヒーレントマップ42iは、i個の注目要素についてコヒーレントマップ42を足し合わせたものである。他の点は、図2に示すステップS3と同様である。
ステップS15では、制御部20は、パターンデータ41の全ての要素、すなわち、n個のコンタクトホールの全てを選択したか否かを判断する。制御部20は、n個のコンタクトホールの全てを選択したと判断した場合、処理をステップS4へ進め、n個のコンタクトホールの全てを選択していないと判断した場合、処理をステップS13へ進める。
図12の処理を数式で表すと数式1のようになる。すなわち、コヒーレントマップ42をf(x,y)、i番目のコンタクトホールパターンの中心座標を(xi,yi)としたとき、
F1(x,y)=Σf(x−xi,y−yi)・・・数式1
としてi=1〜nについて合計したF1(x,y)を合成コヒーレントマップ42nにすればよい。後は実施例1で述べたように、F1(x,y)が一定の閾値を超え、かつ、ピークになる位置に補助パターンを配置すれば結像特性が向上する。
このように、複数の要素に対応した合成コヒーレントマップを生成して、その合成コヒーレントマップを用いて補助パターンを配置するので、複数の要素を含む微細パターンを精度よく形成することができる。
実施例1では、パターンデータ41に含まれる要素が正方形状のパターンである場合を説明したが、実施例3では、パターンデータ41に含まれる要素が長方形状又はライン状のパターンである場合を説明する。
まず、長方形状又はライン状のパターンを正方形状のパターンの集まりとして捉えて、補助パターンを配置する方法を説明する。
制御部20が選択する注目要素は、正方形のコンタクトホールのパターンに限定されない。注目要素は、例えば、長方形のコンタクトホールのパターンやラインパターンであってもよい。
例えば、注目要素が長方形のコンタクトホールのパターンである場合、コンタクトホールのパターンを線とみなせばよい。ただし、線はパターンの短手方向の中央を通り、かつ、長手方向に伸びているとする。線の長さは、マスクパターンの長手方向の長さと等しいとする。
例えば、図13のような長方形のコンタクトホールのパターンMP201に対しては、制御部20は、図14のような線Lを作成する。こうして求めた線Lに沿って、制御部20は、コヒーレントマップ42を足し合わせて、合成コヒーレントマップ42Lを生成する。
すなわち、線Lを関数l(x,y)で表す。ただし、l(x,y)は線上で1であるが、線以外の場所では0である関数とする。コヒーレントマップ42をf(x,y)とすれば、合成コヒーレントマップ42Lは
F2(x,y)=∬f(lx、ly)dlxdly・・・数式2
となる。数式2では、線Lを示す関数l(x,y)において重積分している。
後は実施例1で述べたように、F2(x,y)が一定の閾値を超え、かつ、ピークになる位置に補助パターンを挿入すれば結像特性が向上する。
次に、長方形状又はライン状のパターンに適した有効光源の強度分布に基づいて、補助パターンを配置する方法を説明する。
例えば、露光装置100(図28参照)のNAを0.73、露光光の波長λを248nmとする。コンタクトホールの短辺は110nmであるとする。制御部20は、図15のようなダイポールタイプの有効光源を決定する。白抜き部は光照射領域を表し、白線で描かれた半径1の円はσ=1を示している。σ=0から各ポールの中心までの距離は横軸方向にσ換算で0.8、ポールの直径はσ換算で0.3である。
制御部20は、NA情報45及びλ情報46に基づいて、図15に示す有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、図16に示すコヒーレントマップ42を生成する。図16の目盛は図4に示した目盛と同様である。図16のコヒーレントマップ42では、横軸x方向に周期213nmで可干渉性のピークが平行な線状に現れている。
制御部20は、図16に示すコヒーレントマップ42の原点を図13に示すパターンデータ41の注目要素(コンタクトホールのパターンMP201)の位置へ重ね合わせる。そして、制御部20は、マスクのデータ43において、原点に主パターンMP201を配置し、可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンSP201〜SP204を配置する。これにより、図17に示すように、マスクのデータ43では、主パターンMP201の両側に周期d=213nmで補助パターンSP201〜SP204が配置されたものとなる。
このように、長方形状又はライン状の要素に対応したコヒーレントマップを生成して、そのコヒーレントマップを用いて補助パターンを配置するので、長方形状又はライン状の微細なパターンを精度よく形成することができる。
数式1と数式2で定義されるコヒーレントマップ42は、点又は線に対して導出されている。すなわち、上記の実施例では、正方形のコンタクトホールのパターンを点とみなし、長方形のコンタクトホールのパターン又はラインパターンを線とみなして、コヒーレントマップ42を導出している。この方法は、対象とするコンタクトホールの大きさが小さいとき、もしくは、ラインの幅が細いときに有効な手段である。
しかしながら、実際にはコンタクトホールは有限の大きさを持っているし、ラインも有限の幅を持っている。そこで、有限の大きさを考慮したコヒーレントマップ42(以下では、有限サイズコヒーレントマップと呼ぶ)の導出方法について説明する。
初めに、1辺の長さがeの正方形のコンタクトホールのパターンを考える。正方形のコンタクトホールのパターンは、Rect(x/e,y/e)で表現できる。ここで、Rect(x,y)は、|x|<=1/2、かつ、|y|<=1/2のとき1で、それ以外では0になる関数であり、正方形のコンタクトホールのパターンを示す関数である。
正方形のコンタクトホールのパターンに対する有限サイズコヒーレントマップ42を示すF3(x,y)を導出するには、コヒーレントマップ42を示す関数をf(x,y)として、
F3(x,y)=∬Rect(x/e,y/e)f(x,y)dxdy・・・数式3
とすればよい。すなわち、制御部20は、点に対して定義されていたコヒーレントマップ42を、正方形のコンタクトホールのパターンを示す関数と掛け合わせて積分して、有限サイズコヒーレントマップ42を示す関数F3(x,y)を求める。
正方形のコンタクトホールのパターンがn個あるときは、制御部20は、数式1でf(x,y)をF3(x,y)に置き換えた演算を行う。これにより、F1(x,y)で示されるコヒーレントマップ42、すなわち、n個の正方形のコンタクトホールのパターンからなる有限サイズコヒーレントマップ42を得ることができる。
制御部20は、長方形のコンタクトホールのパターンに対する有限サイズコヒーレントマップ42を示すF3(x,y)を導出してもよい。このとき、長方形のx方向の辺の長さをe1、y方向の辺の長さをe2とすれば、数式3のRect(x/e,y/e)をRect(x/e1,y/e2)に置き換えて、F3(x,y)を導出する。これにより、長方形のコンタクトホールのパターンに対する有限サイズコヒーレントマップ42を求めることができる。
長方形のコンタクトホールのパターンがn個あるときは、制御部20は、数式1でf(x,y)をF3(x,y)に置き換えた演算を行う。これにより、F1(x,y)で示されるコヒーレントマップ42、すなわち、n個の長方形のコンタクトホールのパターンからなる有限サイズコヒーレントマップ42を得ることができる。
制御部20は、長方形のコンタクトホールのパターンを正方形のコンタクトホールのパターンの集まりとして、有限サイズコヒーレントマップ42を求めても良い。すなわち、制御部20は、仮にe1がe2より短いとしたとき、数式3で、Rect(x/e,y/e)をRect(x/e1,y/e1)に置き換える。そして、制御部20は、正方形のコンタクトホールのパターンに対する有限サイズコヒーレントマップ42を示すF4(x,y)を求める。次に、制御部20は、パターンの短手方向の中央を通り、かつ、長手方向に伸びている長さe2の線を用意する。制御部20は、数式2で、l(x,y)を長さe2の線を示す関数とし、f(x,y)をF4(x,y)に置き換え、長方形のコンタクトホールのパターンに対する有限サイズコヒーレントマップ42を示すF2(x,y)を求める。
制御部20は、同様にして、ラインパターンを正方形のコンタクトホールのパターンの集まりとして、有限サイズコヒーレントマップ42を求めても良い。
別の形態として、制御部20は、レイアウトパターンの辺を示す関数とコヒーレントマップ42を示す関数とを掛け合わせて積分することにより、マスクパターンの辺を強調することができる有限サイズコヒーレントマップ42を導出してもよい。
このように、要素の有限の大きさを考慮した場合でも、有限の大きさの要素に対応したコヒーレントマップを用いて補助パターンを配置するので、ウェハ上に微細なパターンを精度よく形成することができる。
通常のvan Cittert−Zernikeの定理では偏光の影響は考慮されていない。しかしながら、近年、k1が小さいパターンを露光する際には偏光の影響が無視できなくなっている。
そこで、本発明者は、van Cittert−Zernikeの定理に偏光の効果を組み込む方法を提案する。具体的には、制御部20は、有効光源のσに投影光学系のNAを対応させ、集光する偏光を3次元的に表現してvan Cittert−Zernikeの定理を導出する。すなわち、制御部20は、有効光源の強度分布を示す関数に偏光に起因する因子をかけて、フーリエ変換する。偏光に起因する因子は、x偏光がx偏光になる効果の因子、x偏光がy偏光なる効果の因子、x偏光がz偏光になる効果の因子、y偏光がx偏光になる効果の因子、y偏光がy偏光なる効果の因子、及びy偏光がz偏光になる効果の因子を含んでいる。ここで、有効光源の強度分布を示す関数に偏光に起因する因子をかけて得られる関数において、有効光源の強度分布の特徴は維持されている。
次に、偏光の効果を組み込んだコヒーレントマップ42の例を説明する。
露光装置のNAを0.73、露光光の波長λが248nmの場合を考える。図18のようなダイポールタイプの有効光源を仮定する。白抜き部は光照射領域を表し、白線で描かれた半径1の円はσ=1を示している。σ=0から各ポール中心までの距離は横軸方向にσ換算で0.8、ポールの直径はσ換算で0.3である。
例えば、制御部20は、有効光源の強度分布を示す関数にy偏光(S偏光)に起因する因子をかけてフーリエ変換して、図19に示すコヒーレントマップ42を生成する。図19の目盛は図4に示した目盛と同様である。例えば、制御部20は、有効光源の強度分布を示す関数にx偏光(P偏光)に起因する因子をかけてフーリエ変換して、図20に示すコヒーレントマップ42を生成する。図20の目盛は図19に示した目盛と同様である。図19に示すコヒーレントマップ42と図20に示すコヒーレントマップ42とを比較すると、可干渉性が高い領域と低い領域とは、y偏光のときにはっきりしているのに対し、x変更のときにはっきりしない。これにより、y偏光に対して、可干渉性が高い領域に補助パターンを配置すれば、微細パターンを精度よく形成することができる。一方、x偏光に対して、補助パターンを配置することは効果的でないことがわかる。
なお、偏光状態には、無偏光状態(すなわち、偏光がランダムに変化している)も含む。さらに、従来のスカラー近似によるコヒーレントマップ42は、偏光を含まないとして偏光の効果を組み込んだコヒーレントマップ42とみなすこともできる。
このように、本実施例では、偏光の影響を考慮してコヒーレントマップを生成し、そのコヒーレントマップを用いて補助パターンを配置するので、ウェハ上に微細なパターンを精度よく形成することができる。
制御部20は、さらに、有効光源の強度分布を最適化してもよい。すなわち、制御部20は、コヒーレントマップ42のピーク(設定された値以上の領域)がパターンデータ41の要素の位置に重なるように、有効光源の強度分布を決定する。これにより、有効光源の強度分布が、微細パターンを精度よく形成するのに適したものになる。
例えば、露光装置100(図28参照)のNAを0.73、露光光の波長λを248nmとする。図22に示すような間隔d=310nmのレイアウトパターン(パターンデータ41)に対する最適な有効光源の強度分布を求める場合を考える。図22は、本発明の実施例6におけるパターンデータを示す図である。図23の白線で描かれた半径1の円は、σ=1を表し、白抜き部は光照射部を示す。σ=0から各ポール中心への距離を、横軸x方向にはσ換算で0.55(図23に示すbx)、縦軸y方向にはσ換算で0.55(図23に示すby)に設定し、各ポールの直径aをσ換算で0.2と設定する。
制御部20は、図23のような有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、図24に示すように、マスク面における原点に対するコヒーレントマップ42を生成する。図24の目盛は図4に示した目盛と同様である。図24のコヒーレントマップ42では、周期310nmで可干渉性が高い領域が現れている。図22のコヒーレントマップは、図20のマスクパターンに好適であることは明らかである。なぜならば、図20のマスクパターンは、隣合うコンタクトホールの間隔d=310nmだからである。
制御部20は、コヒーレントマップ42の原点をパターンデータ41の注目要素MP301〜MP303のいずれかの位置へシフトして重ね合わせる。制御部20は、コヒーレントマップ42が設定された値以上でピークを持つ位置に補助パターンを配置する。そして、これをMP301〜MP303の全てについて行い、補助パターンSP301〜SP312を配置すれば、図25に示すような最適なマスクのデータ43を求めることができる。これにより、図25に示すマスクのデータ43を用いれば、微細パターンを精度良く形成することができる。
また、原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れが、図21に示すように、次の点で、図2に示す処理の流れと異なる。
ステップS21では、制御部20が、有効光源の強度分布を設定する。制御部20は、有効光源の強度分布を示す関数のデータベース(図示せず)を参照して、有効光源の強度分布を示す関数を選択して設定する。
ステップS24において、制御部20は、可干渉性が設定された値以上となる領域が主パターンMP301〜MP303の位置に重なるか否かを判定する。重なると判定した場合は、ステップS25において、制御部20は、可干渉性が設定された値以上となる領域で且つMP301〜MP303と重ならない位置に、補助パターンSP301〜SP312を配置する。そして、マスクのデータ43を生成する。例えば、制御部20は、図25に示すマスクのデータ43を生成する。
ステップS24において、重ならないと判定した場合、処理をS21へ進め、改めて有効光源の強度分布を設定する。
なお、最適な有効光源を求めるにあたっては、図21に示すステップS21〜S24を繰り返す必要がある。このループを速く終わらせるには有効光源の強度分布の初期設定値が重要である。そこで、以下では、簡易に、かつ、高速に有効光源の強度分布の初期設定値を求める方法を説明する。
マスクパターンで回折された光は、投影光学系の瞳面上で回折光分布を形成する。回折光分布をO(fx,fy)とする。なお、瞳面での座標(fx,fy)は、瞳半径が1になるように規格化されているとする。circ(fx−a,fy−b)は、(a,b)を中心に半径1以内では1で、それ以外では0の関数とする。さらに回折光の重み関数をw(fx,fy)とする。まず、制御部20は、
Sraw(fx,fy)=∬w(fx,fy)O(fx,fy)circ(fx−a,fy−b)dadb・・・数式4
の重積分を、|a|≦2、|b|≦2の範囲で演算する。さらに、制御部20は、
S(fx,fy)=Sraw(fx,fy)circ(fx,fy)・・・数式5
を演算する。制御部20は、数式5で求めたS(fx,fy)を、有効光源の強度分布の設定値とする。
例えば、パターンデータ41において、図26のように、5行5列のコンタクトホールが縦横方向に周期310nmで並んでいるとする。図26は、本発明の実施例6における別のパターンデータを示す図である。図26の縦軸はマスク面のy座標であり、横軸はマスク面のx座標であり、それぞれの単位はnmである。露光装置100(図28参照)のNAを0.73、露光光の波長を248nmとする。このとき、制御部20は、数式4及び数式5に従い、有効光源の強度分布を示す関数S(fx,fy)を演算する。制御部20が求めた関数S(fx,fy)により示される有効光源の強度分布は、図27に示すような分布になる。ただし、重み関数w(fx,fy)は2次関数的なものとした。図27では、投影光学系の瞳の半径を1に正規化して横軸及び縦軸を示し、濃淡は光強度の大小を示す。図27では、光強度が連続的に変わっている。図27の有効光源の強度分布は、図23の有効光源の強度分布に近い。すなわち、有効光源を最適化するループS21〜S24におけるステップS21の初期値(有効光源の強度分布の設定値)として好適である。
このように、本実施例によれば、パターンデータに適した有効光源の強度分布を設定することができるので、ウェハ上に微細なパターンを精度良く形成することができる。
次に、前述の実施例1〜6のいずれかにより作成されたマスクを用いて、ウェハ上にマスクのパターンの像を投影する露光装置100の実施形態について、図28を用いて説明する。ここで、図28は、露光装置100の概略ブロック図である。
露光装置100は、照明装置110と、マスクステージ132と、投影光学系140と、主制御ユニット150と、モニタ及び入力装置152と、ウェハステージ176とを備える。マスク130は、前述の実施例1〜6のいずれかにより作成されたマスクである。この露光装置100は、投影光学系140の最終面とウェハ170が液体180に浸漬し、液体180を介してマスクパターンをウェハ170に露光する液浸露光装置である。露光装置100は、ステップアンドスキャン方式の投影露光装置であるが、ステップアンドリピート方式その他の露光方式を適用してもよい。
照明装置110は、転写用の回路パターンが形成されたマスク130を照明し、光源部と照明光学系とを有する。
光源部は、光源としてのレーザー112と、ビーム整形系114とを含む。本実施形態では、レーザー112として、波長248nmのKrFエキシマレーザーを使用している。ただし、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約157nmのF2エキシマレーザーを使用することができる。
ビーム整形系114は、レーザー112からの平行光の断面形状を整形し、その整形した光を後述するオプティカルインテグレーター118に導く。
照明光学系は、マスク130を照明する光学系である。本実施形態では、照明光学系は、集光光学系116、偏光制御手段117、オプティカルインテグレーター118、開口絞り120、集光レンズ122、折り曲げミラー124、マスキングブレード126、結像レンズ128を含む。照明光学系は、通常照明、図7又は図18に示す変形照明など様々な照明モードも実現することができる。
集光光学系116は、複数の光学素子から構成され、オプティカルインテグレーター118に所望の形状の光束を効率よく導入する。例えば、集光光学系116はズームレンズシステムを含み、オプティカルインテグレーター118への入射ビームの形および角度の分配をコントロールする。
集光光学系116は、マスク130への照明光の露光量を照明毎に変更可能な露光量調整部を含む。
偏光制御手段117は、例えば、偏光素子を含み、投影光学系140の瞳142とほぼ共役な位置に配置される。偏光制御手段117は、図7で説明したように、瞳142に形成される有効光源の所定の領域の偏光状態を制御する。複数種類の偏光素子からなる偏光制御手段117が図示しないアクチュエータによって回転可能なターレット上に設けられて主制御ユニット150がかかるアクチュエータの駆動を制御してもよい。
オプティカルインテグレーター118はマスク130に照明される照明光を均一化するための部材である。本実施形態では、オプティカルインテグレーター118としてハエの目レンズを用いる。但し、オプティカルインテグレーター118としては、光学ロッド、回折光学素子、マイクロレンズアレイなどを用いることができる。
オプティカルインテグレーター118の出射面の直後には、形状及び径が固定された開口絞り120が設けられている。開口絞り120は、投影光学系140の瞳142とほぼ共役な位置に配置される。開口絞りの120の開口形状は、投影光学系140の瞳面142に形成される図7、または、図18などに示される有効光源の強度分布に相当する。開口絞り120は有効光源の強度分布を制御する。
開口絞り120は、照明条件に応じて絞り交換機構(アクチュエータ)121によって、開口絞りが光路中に位置するように切り替え可能となっている。アクチュエータ121の駆動は、主制御ユニット150によって制御される駆動制御ユニット151によって制御される。なお、開口絞り120は、偏光制御手段117と一体に構成されてもよい。
集光レンズ122はオプティカルインテグレーター118の射出面近傍の2次光源から射出し、開口絞り120を透過した複数の光束を集光し、ミラー124で反射させて被照斜面としてのマスキングブレード126面を均一にケーラー照明する。
マスキングブレード126は、複数の可動遮光板より構成され、矩形の開口形状を有する視野絞りである。
結像レンズ128は、マスキングブレード126の開口形状をマスク130面上に照射する。
マスク130は、転写されるべきパターンと補助パターンが形成され、マスクステージ132に支持及び駆動される。マスク130から発せられた回折光は投影光学系140を通りウェハ170に投影される。マスク130とウェハ170とは光学的に共役の関係に配置される。マスク130は、バイナリーマスク、ハーフトーンマスク、位相シフトマスクのいずれも使用することができる。
投影光学系140は、マスク130に形成されたパターンをウェハ170上に投影する。投影光学系140としては、複数のレンズ素子のみからなる屈折光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する反射屈折光学系を使用することができる。
主制御ユニット150は、各部の駆動制御を行うが、特に、モニタ及び入力装置152の入力装置から入力される情報、照明装置110からの情報に基づいて照明制御を行う。主制御ユニット150による制御情報やその他の情報はモニタ及び入力装置152のモニタに表示される
ウェハ170ではフォトレジスト172が基板174上に塗布されている。なお、ウェハ170は、液晶基板その他の被露光体に置き換えられても良い。
ウェハ170はウェハステージ176に支持される。
液体180には、露光波長の透過率がよく、投影光学系に汚れを付着させず、レジストプロセスとのマッチングが良い物質が選択される。本実施形態では純水を使用している。
露光において、レーザー112から発せられた光束は、ビーム整形系114によりそのビーム形状が整形された後で、集光光学系116を介して、オプティカルインテグレーター118に導入される。オプティカルインテグレーター118は照明光を均一化し、開口絞り120は、図7又は図18に示すような有効光源の強度分布を設定する。かかる照明光は集光レンズ122、折り曲げミラー124、マスキングブレード126、結像レンズ128を介してマスク130を最適な照明条件で照明する。マスク130を通過した光束は投影光学系140によって、ウェハ170上に所定倍率で縮小投影される。
投影光学系140の最終面とウェハ170とは空気よりも屈折率の高い液体180に浸漬されているので、投影光学系140のNAは高くなり、ウェハ170に形成される解像度も微細になる。また、偏光制御により、レジスト172上にはコントラストの高い像が形成される。ただし、本実施形態では、液体180を用いた液浸露光装置について説明したが、液体180がない場合でもよい。
次に、前述の実施例1〜6のいずれかに作成されたマスク130が適用される露光装置100を利用したデバイスの製造方法を、図29及び図30を用いて説明する。図29は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。
ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。具体的には、機能仕様を基に、スケマティックレベルの設計を行い、その後、レイアウト設計を行う。レイアウト設計では、CADソフトを用いて、上記のようなレイアウトパターンを設計し、パターンデータ41を生成する。
ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターン形成に適したマスクを製作する。具体的には、本発明の方法により、マスクのデータ43を作成する。そして、EB描画装置にマスクのデータ43を入力として与え、マスクのデータ43に応じたCr等のパターンをマスク130に描画する。これにより、マスク130を作成する。
ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハとを用いて本発明のリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、この半導体デバイスが出荷(ステップ7)される。
図30は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置100によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
このデバイス製造方法によれば、デバイスの製造における歩留まりを向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本実施例ではバイナリーマスクによる露光方法を紹介したが、ハーフトーンマスクでも同様の補助パターン挿入方法が適用可能である。ここで、ハーフトーンマスクとは、バイナリーマスクの遮光部が半透光部材になっていて、かつ、開口部に対して位相差180度を設ける種類のマスクである。ただし、ハーフトーンマスクを使用する場合は、マスクパターンのサイズは、露光すべきパターンのサイズよりも大きくする必要がある。
本発明の実施形態におけるコンピュータの構成図。 原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れを示すフローチャート(実施例1)。 本発明の実施形態における有効光源の強度分布を示す図。 本発明の実施形態におけるコヒーレントマップを示す図。 本発明の実施形態におけるパターンデータを示す図。 本発明の実施形態におけるマスクのデータを示す図。 本発明の実施例1における有効光源の強度分布を示す図。 本発明の実施例1におけるマスクのデータを示す図。 本発明の実施例1におけるコヒーレントマップを示す図。 本発明の実施例1におけるコヒーレントマップで設定された値以上の領域を示す図。 本発明の実施例1における結像特性のシミュレーション結果を示す図。 原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れを示すフローチャート(実施例2)。 本発明の実施例3におけるパターンデータを示す図。 本発明の実施例3におけるパターンデータを示す図。 本発明の実施例3における有効光源の強度分布を示す図。 本発明の実施例3におけるコヒーレントマップを示す図。 本発明の実施例3におけるマスクのデータを示す図。 本発明の実施例5における有効光源の強度分布を示す図。 本発明の実施例5におけるコヒーレントマップを示す図。 本発明の実施例5におけるコヒーレントマップを示す図。 原版データ作成プログラムを実行してマスクのデータを作成する処理の流れを示すフローチャート(実施例6)。 本発明の実施例6におけるパターンデータを示す図。 本発明の実施例6における有効光源の強度分布を示す図。 本発明の実施例6におけるコヒーレントマップを示す図。 本発明の実施例6におけるマスクのデータを示す図。 本発明の実施例6におけるパターンデータを示す図。 本発明の実施例6における有効光源の強度分布の初期設定値を示す図。 露光装置の概略ブロック図。 露光装置を利用したデバイスの製造方法を示すフローチャート。 露光装置を利用したデバイスの製造方法を示すフローチャート。
符号の説明
1 コンピュータ
41 パターンデータ
42 コヒーレントマップ
43 マスクのデータ
47 原版データ作成プログラム

Claims (9)

  1. 照明光学系により照明され投影光学系を介して感光剤に潜像を形成するのに用いられる原版のデータをコンピュータに作成させる原版データ作成プログラムであって、
    有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、前記原版が配置される前記投影光学系の物体面における可干渉性の分布を示すコヒーレントマップを生成するマップ生成ステップと、
    前記コヒーレントマップにおいて、原点に主パターンを配置し、原点に対する可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを配置する配置ステップと、
    を前記コンピュータに行わせることを特徴とする原版データ作成プログラム。
  2. 前記配置ステップでは、
    1以上の要素を有するパターンデータを処理対象として、ある要素を注目要素として選択し、前記コヒーレントマップの原点を前記パターンデータの注目要素へ重ね合わせ、前記可干渉性が設定された値以上の領域に前記補助パターンを追加して配置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の原版データ作成プログラム。
  3. 前記マップ生成ステップでは、有効光源の強度分布を示す関数に偏光に起因する因子をかけてフーリエ変換する
    ことを特徴とする請求項1に記載の原版データ作成プログラム。
  4. 前記補助パターンの寸法は、前記主パターンの寸法の50%から85%である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の原版データ作成プログラム。
  5. 照明光学系により照明され投影光学系を介して感光剤に潜像を形成するのに用いられる原版のデータを作成する原版データ作成方法であって、
    有効光源の強度分布を示す関数をフーリエ変換して、前記原版が配置される前記投影光学系の物体面における可干渉性の分布を示すコヒーレントマップを生成するマップ生成ステップと、
    前記コヒーレントマップにおいて、原点に主パターンを配置し、原点に対する可干渉性が設定された値以上の領域に補助パターンを配置する配置ステップと、
    を備えることを特徴とする原版データ作成方法。
  6. 請求項5に記載の原版データ作成方法により作成された原版のデータを用いて原版を作成することを特徴とする原版作成方法。
  7. 請求項6に記載の原版作成方法により作成された原版を照明する照明ステップと、
    投影光学系を介して前記原版のパターンの像を感光剤に露光して、前記感光剤に潜像を形成する形成ステップと、
    を備えることを特徴とする露光方法。
  8. 複数の要素を有するパターンデータを処理対象として、可干渉性が設定された値以上の領域が前記複数の要素の位置に重なるか否かを判定する判定ステップと、
    可干渉性が設定された値以上の領域が前記複数の要素の位置に重ならないと前記判定ステップで判定する場合、新たな有効光源の強度分布を示す関数を設定する設定ステップと、
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の露光方法。
  9. 請求項7または8に記載された露光方法により前記原版のパターンの像を前記感光剤に露光する露光ステップと、
    前記潜像を現像する現像ステップと、
    を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。
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