JP2008076679A - レチクル、レチクルケース、レチクル保持方法および露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、レチクル、レチクルケース、レチクル保持方法および露光装置に関し、レチクルがレチクルケース側に接触することを効果的に防止、あるいは、接触力を低減することを目的とする。
【解決手段】 レチクルおよびレチクルケースに、永久磁石を配置してなることを特徴とする。また、レチクルに配置される永久磁石を、レチクルケースに配置される永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 レチクルおよびレチクルケースに、永久磁石を配置してなることを特徴とする。また、レチクルに配置される永久磁石を、レチクルケースに配置される永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レチクル、レチクルケース、レチクル保持方法および露光装置に関する。
従来、蓋部材とベース部材とからなるレチクルケース内にレチクルを収容し、レチクルを保護することが行われている。
特開2005−129959号公報
しかしながら、従来のレチクルケースでは、ベース部材に設けられた台座の上面にレチクルを載置しているため、レチクルの挿脱の繰り返し、あるいは、振動等により、レチクルと台座との接触部分が擦れて微細なゴミ(汚染物)が発生し易く、レチクルのパターン面にゴミが付着し、露光工程での欠陥を生み易いという問題があった。特にペリクルを使用できないEUVL露光用レチクルでは、パターン面にゴミが付着し易いため大きな問題となる。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、レチクルがレチクルケース側に接触することを効果的に防止、あるいは、接触力を低減することができるレチクル、レチクルケースおよびレチクル保持方法を提供することを目的とする。また、このレチクル、レチクルケースを用いた露光装置を提供することを目的とする。
第1の発明のレチクルは、永久磁石を配置してなることを特徴とする。
第2の発明のレチクルは、第1の発明のレチクルにおいて、前記永久磁石を埋設してなることを特徴とする。
第3の発明のレチクルは、第1または第2の発明のレチクルにおいて、前記永久磁石を、レチクルケースに配置されるケース側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
第2の発明のレチクルは、第1の発明のレチクルにおいて、前記永久磁石を埋設してなることを特徴とする。
第3の発明のレチクルは、第1または第2の発明のレチクルにおいて、前記永久磁石を、レチクルケースに配置されるケース側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
第4の発明のレチクルケースは、レチクルを収容する収容部を備えたレチクルケースにおいて、永久磁石を配置してなることを特徴とする。
第5の発明のレチクルケースは、第4の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を、前記レチクルに配置されるレチクル側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
第5の発明のレチクルケースは、第4の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を、前記レチクルに配置されるレチクル側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とする。
第6の発明のレチクルケースは、第5の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を、前記収容部内に収容されるレチクルに上方への反発力が作用するように配置してなることを特徴とする。
第7の発明のレチクルケースは、第5または第6の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を、前記収容部内に収容されるレチクルに水平方向への反発力が作用するように配置してなることを特徴とする。
第7の発明のレチクルケースは、第5または第6の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を、前記収容部内に収容されるレチクルに水平方向への反発力が作用するように配置してなることを特徴とする。
第8の発明のレチクルケースは、第4ないし第7のいずれか1の発明のレチクルケースにおいて、前記収容部を、蓋部材とベース部材との間に形成してなることを特徴とする。
第9の発明のレチクルケースは、第8の発明のレチクルケースにおいて、前記ベース部材は、前記レチクルのパターン面を覆うことを特徴とする。
第10の発明のレチクルケースは、第4ないし第9のいずれか1の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を埋設してなることを特徴とする。
第9の発明のレチクルケースは、第8の発明のレチクルケースにおいて、前記ベース部材は、前記レチクルのパターン面を覆うことを特徴とする。
第10の発明のレチクルケースは、第4ないし第9のいずれか1の発明のレチクルケースにおいて、前記永久磁石を埋設してなることを特徴とする。
第11の発明のレチクル保持方法は、レチクルケース内にレチクルを保持するレチクル保持方法において、前記レチクルケースに、前記レチクルに配置されるレチクル側永久磁石と反発するように永久磁石を配置し、前記レチクルに反発力を付与した状態で保持することを特徴とする。
第12の発明のレチクル保持方法は、第11の発明のレチクル保持方法において、前記レチクルを、前記レチクルケースに非接触の状態で保持することを特徴とする。
第12の発明のレチクル保持方法は、第11の発明のレチクル保持方法において、前記レチクルを、前記レチクルケースに非接触の状態で保持することを特徴とする。
第13の発明の露光装置は、第1ないし第3のいずれか1の発明のレチクルまたは第4ないし第10のいずれか1の発明のレチクルケースを使用する露光装置において、前記レチクルまたは前記レチクルケースに配置される永久磁石を検出する磁気センサを有することを特徴とする。
本発明では、レチクルがレチクルケース側に接触することを効果的に防止、あるいは、接触力を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明のレチクルおよびレチクルケースの第1の実施形態を示している。
この実施形態のレチクル1は、図2に示すように上方から見て正方形形状とされている。レチクル1を収容するレチクルケース3は、図1に示すように蓋部材5とベース部材7とを有している。蓋部材5およびベース部材7は、樹脂、アルミニウム等により形成されている。ベース部材7は、図2に示すように、上方から見て正方形形状とされている。ベース部材7には、レチクル1を収容するための収容部7aが形成されている。収容部7aはベース部材7に形成される正方形状の凹部からなる。蓋部材5は、上方から見て正方形形状(図示せず)とされ、外周部がベース部材7の外側に突出されている。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明のレチクルおよびレチクルケースの第1の実施形態を示している。
この実施形態のレチクル1は、図2に示すように上方から見て正方形形状とされている。レチクル1を収容するレチクルケース3は、図1に示すように蓋部材5とベース部材7とを有している。蓋部材5およびベース部材7は、樹脂、アルミニウム等により形成されている。ベース部材7は、図2に示すように、上方から見て正方形形状とされている。ベース部材7には、レチクル1を収容するための収容部7aが形成されている。収容部7aはベース部材7に形成される正方形状の凹部からなる。蓋部材5は、上方から見て正方形形状(図示せず)とされ、外周部がベース部材7の外側に突出されている。
レチクル1は、露光用のパターンが形成されるパターン面1aを下にして、収容部7a内に収容されている。レチクル1のパターン面1aの4隅には、永久磁石M1が埋設されている。4個の永久磁石M1は、露光用のパターンから外れた位置に配置されている。永久磁石M1は、円柱状をしており中心軸を上下方向に位置されている。レチクル1の上面1bには、永久磁石M1に対応する位置に永久磁石M2が埋設されている。
レチクル1の4隅の側面1cには、角部の両側に永久磁石M3が埋設されている。永久磁石M3は、円柱状をしており中心軸を水平方向に位置されている。
ベース部材7の収容部7aの底面7bの4隅には、レチクル1のパターン面1aに埋設される永久磁石M1に対向する位置に永久磁石M4の下部が埋設されている。このように永久磁石M4を底面7bから突出することにより、レチクル1が底面7bに接触することを確実に回避することができる。永久磁石M4は、円柱状をしており中心軸を上下方向に位置されている。永久磁石M4は、レチクル1のパターン面1aに埋設される永久磁石M1に対して反発するような極性を有している。
ベース部材7の収容部7aの底面7bの4隅には、レチクル1のパターン面1aに埋設される永久磁石M1に対向する位置に永久磁石M4の下部が埋設されている。このように永久磁石M4を底面7bから突出することにより、レチクル1が底面7bに接触することを確実に回避することができる。永久磁石M4は、円柱状をしており中心軸を上下方向に位置されている。永久磁石M4は、レチクル1のパターン面1aに埋設される永久磁石M1に対して反発するような極性を有している。
ベース部材7の収容部7aの内側面7cには、角部の両側にレチクル1の側面1cに埋設される永久磁石M3に対向する位置に永久磁石M5が埋設されている。永久磁石M5は、円柱状をしており中心軸を水平方向に位置されている。永久磁石M5は、レチクル1の側面1cに埋設される永久磁石M3に対して反発するような極性を有している。
蓋部材5の下面5aには、レチクル1の上面1bに埋設される永久磁石M2に対向する位置に永久磁石M6が埋設されている。永久磁石M6は、円柱状をしており中心軸を上下方向に位置されている。永久磁石M6は、レチクル1の上面1bに埋設される永久磁石M2に対して反発するような極性を有している。
蓋部材5の下面5aには、レチクル1の上面1bに埋設される永久磁石M2に対向する位置に永久磁石M6が埋設されている。永久磁石M6は、円柱状をしており中心軸を上下方向に位置されている。永久磁石M6は、レチクル1の上面1bに埋設される永久磁石M2に対して反発するような極性を有している。
上述した実施形態では、レチクル1のパターン面1aに永久磁石M1を配置し、ベース部材7の底面7bに永久磁石M1に反発するように永久磁石M4を配置したので、ベース部材7の収容部7aにレチクル1を収容すると、永久磁石M1、M4の反発力によりレチクル1が浮き上がり、レチクル1のパターン面1aが収容部7aの底面7bに接触することを確実に防止することができる。
また、レチクル1の側面1cに永久磁石M3を配置し、ベース部材7の内側面7cに永久磁石M3に反発するように永久磁石M5を配置したので、ベース部材7の収容部7aにレチクル1を収容すると、永久磁石M3、M5の反発力によりレチクル1の側面1cと収容部7aの内側面7cとの間に所定の間隙が形成され、レチクル1の側面1cが収容部7aの内側面7cに接触することを確実に防止することができる。
さらに、レチクル1の上面1bに永久磁石M2を配置し、蓋部材5の下面5aに永久磁石M2に反発するように永久磁石M6を配置したので、ベース部材7の収容部7aにレチクル1を収容した状態で、永久磁石M2、M6の反発力より重量のある蓋部材5を被せると、永久磁石M2、M6の反発力によりレチクル1の上面1bと蓋部材5の下面5aとの間に所定の間隙が形成され、レチクル1の上面1bが蓋部材5の下面5aに接触することを確実に防止することができる。
従って、レチクル1のレチクルケース3への挿脱の繰り返し、あるいは、振動等により、レチクル1とレチクルケース3との接触により、微細なゴミ(汚染物)が発生することがなくなり、レチクル1のパターン面1aにゴミが付着し、露光工程での欠陥が生じることを効果的に防止することができる。
(第2の実施形態)
図3および図4は、本発明のレチクル1およびレチクルケース3の第2の実施形態を示している。
(第2の実施形態)
図3および図4は、本発明のレチクル1およびレチクルケース3の第2の実施形態を示している。
この実施形態では、ベース部材7の収容部7aの底面7bの4隅には、突出部7dが形成されている。4箇所の突出部7dは同一の高さを有している。これ等の突出部7dの高さは、レチクル1のパターン面1aの永久磁石M1とベース部材7の底面7bの永久磁石M4との反発力によりレチクル1が浮上する高さより多少高い高さを有している。そして、例えば、レチクル1の重量の9割が永久磁石M1、M4の反発力により支持され、残りの1割の重量が突出部7dにより支持されるように、突出部7dの高さが設定されている。
この実施形態では、レチクル1の重量の殆どが永久磁石M1、M4の反発力により支持され、残りの重量のみが突出部7dに作用するため、レチクル1と突出部7dとの接触力を充分に低減することができる。従って、レチクル1のレチクルケース3への挿脱の繰り返し、あるいは、振動等により微細なゴミ(汚染物)が発生することを低減することができる。そして、レチクル1が完全に浮上しないため、ベース部材7の収容部7a内にレチクル1を安定して保持することができる。
なお、上述した以外は、第1の実施形態と同様に構成されているため、第1の実施形態と同一の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態の露光装置を示している。
この露光装置では、上述した第1の実施形態のレチクル1およびレチクルケース3が使用される。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態の露光装置を示している。
この露光装置では、上述した第1の実施形態のレチクル1およびレチクルケース3が使用される。
露光装置は、レチクルステージ11等が配置される露光チャンバ13を有している。露光チャンバ13の一側には、真空ロボット15が配置されるロボットチャンバ17が設けられている。ロボットチャンバ17の片側には、真空レチクルライブラリ19が設けられ、他側には、レチクルケースオープナ(クリーンフィルタポッドオープナ)21が設けられている。露光チャンバ13、ロボットチャンバ17、真空レチクルライブラリ19およびレチクルケースオープナ21は、真空雰囲気とされている。
ロボットチャンバ17の露光チャンバ13に対向する位置には、ロードロック室23が配置されている。ロードロック室23は、第2のゲートバルブ25を介してロボットチャンバ17に連通されている。また、第1のゲートバルブ27を介して大気中に連通されている。
ロードロック室23の外側には、第2の大気ロボット29を介してレチクルキャリアオープナ31が配置されている。レチクルキャリアオープナ31の外側には、第1の大気ロボット33を介して大気レチクルライブラリ35が配置されている。
ロードロック室23の外側には、第2の大気ロボット29を介してレチクルキャリアオープナ31が配置されている。レチクルキャリアオープナ31の外側には、第1の大気ロボット33を介して大気レチクルライブラリ35が配置されている。
上述した露光装置では、大気レチクルライブラリ35には、図6に示すように、露光に使用されるEUVL用のレチクル1が、レチクルキャリア39およびレチクルケース(クリーンフィルタポッド)3により2重に保護された状態で置かれている。レチクルケース3は減圧雰囲気中においてレチクル1を保護する保護カバーとしての機能を有する。
大気レチクルライブラリ35に置かれたレチクルキャリア39は、第1の大気ロボット33によりレチクルキャリアオープナ31に搬送される。そして、レチクルキャリアIDリーダ43によりレチクルキャリア39が識別される。このレチクルキャリアオープナ31において、レチクルキャリア39が開かれレチクルケース3が露出される。露出されたレチクルケース3は温度補償ランプ45により2〜3℃程度昇温される。昇温されたレチクルケース3は第2の大気ロボット29により、第1のゲートバルブ27のみが開いた状態のロードロック室23内に搬送される。なお、レチクルキャリアオープナ31からロードロック室23に至る順路は清浄雰囲気とされている。
大気レチクルライブラリ35に置かれたレチクルキャリア39は、第1の大気ロボット33によりレチクルキャリアオープナ31に搬送される。そして、レチクルキャリアIDリーダ43によりレチクルキャリア39が識別される。このレチクルキャリアオープナ31において、レチクルキャリア39が開かれレチクルケース3が露出される。露出されたレチクルケース3は温度補償ランプ45により2〜3℃程度昇温される。昇温されたレチクルケース3は第2の大気ロボット29により、第1のゲートバルブ27のみが開いた状態のロードロック室23内に搬送される。なお、レチクルキャリアオープナ31からロードロック室23に至る順路は清浄雰囲気とされている。
この実施形態では、ロードロック室23には、例えばホール素子を用いた磁気センサS1が配置されている。磁気センサS1は、ロードロック室23内に置かれたレチクルケース3の4隅となる位置に4個配置されている。磁気センサS1は、レチクルケース3に配置される永久磁石M4の有無を検出して制御ユニット(不図示)に出力する。制御ユニット(不図示)は、磁気センサS1からの出力に基づいて、ロードロック室23内の所定位置にレチクルケース3が存在するか否かを判断する。そして、所定位置に存在していない場合には、通常の動作を停止し異常信号を出力する。
レチクルケース3が所定位置に存在している場合には、第1のゲートバルブ27および第2のゲートバルブ25を閉じた状態でレチクルケース3ごと真空引きが行われる。ロードロック室23内が所定の真空状態になると、第2のゲートバルブ25のみが開かれ、レチクルケース3が真空ロボット15により真空レチクルライブラリ19に搬送される。
この実施形態では、真空ロボット15の搬送アーム61には、例えばホール素子を用いた磁気センサS2が配置されている。磁気センサS2は、搬送アーム61の二股に分かれたハンド部61aの先端となる位置に2個配置されている。磁気センサS2は、レチクルケース3に配置される永久磁石M4の有無を検出して制御ユニット(不図示)に出力する。制御ユニット(不図示)は、磁気センサS2からの出力に基づいて、ハンド部61aの所定位置にレチクルケース3が存在するか否かを判断する。そして、所定位置に存在していない場合には、通常の動作を停止し異常信号を出力する。一方、レチクルケース3が所定位置に存在している場合には、通常の動作を行う。
この実施形態では、真空ロボット15の搬送アーム61には、例えばホール素子を用いた磁気センサS2が配置されている。磁気センサS2は、搬送アーム61の二股に分かれたハンド部61aの先端となる位置に2個配置されている。磁気センサS2は、レチクルケース3に配置される永久磁石M4の有無を検出して制御ユニット(不図示)に出力する。制御ユニット(不図示)は、磁気センサS2からの出力に基づいて、ハンド部61aの所定位置にレチクルケース3が存在するか否かを判断する。そして、所定位置に存在していない場合には、通常の動作を停止し異常信号を出力する。一方、レチクルケース3が所定位置に存在している場合には、通常の動作を行う。
真空レチクルライブラリ19には、例えば5枚程度のレチクル1がレチクルケース3に収容された状態で保存される。レチクル1は温度調整機構(図示せず)により所定の温度に維持される。レチクルケース3に収容された状態のレチクル1は、レチクルIDリーダ47により識別される。識別されたレチクル1は、真空ロボット15によりレチクルケース3に収容された状態でレチクルケースオープナ21に搬送される。
レチクルケースオープナ21では、レチクルケース3が開かれレチクル1が露出される。レチクルケースオープナ21に搬送されたレチクルケース3は、図7に示すように、レチクルケースステージ49上に載置される。レチクルケース3は、蓋部材(上カバー部材)5とベース部材(下カバー部材)7とを有している。そして、図8に示すように、レチクルケースステージ49を下降させることにより、蓋部材5の外周部が支持部材55の上端の係止部材57に係止されレチクル1が露出される。
レチクルケースステージ49の下方には、レチクル1のプリアライメントを行うための基準顕微鏡59が配置されている。そして、基準顕微鏡59により、レチクルケースステージ49に形成される貫通穴49aおよびベース部材7に設けられた透明窓(不図示)から透明窓越しに、レチクル1の下面に設けられたプリアライメントマーク(不図示)を検出し、レチクルケースステージ49を駆動することでプリアライメントが行われる。この時に、レチクル1に設けられたバーコード等のレチクルIDをベース部材7の透明窓(不図示)越しに検出することでレチクルIDを確認することができる。
プリアライメントの終了したレチクル1は、図9に示すように、レチクルケース3のベース部材7に収容された状態で、真空ロボット15の搬送アーム61によりレチクルステージ11に搬送される。レチクルステージ11には、静電チャック63が吸着面63aを下向きにして配置されている。そして、搬送アーム61によりベース部材7を介してレチクル1を静電チャック63の吸着面63aに押圧した状態で、静電チャック63をオンすることによりレチクル1の上面1bが吸着面63aにチャックされる。
この実施形態では、レチクルステージ11の静電チャック63には、例えばホール素子を用いた磁気センサS3が配置されている。磁気センサS3は、図5に示すように静電チャック63の隅部に4個配置されている。磁気センサS3は、レチクル1に配置される永久磁石M2の有無を検出して制御ユニット(不図示)に出力する。制御ユニット(不図示)は、磁気センサS3からの出力に基づいて、静電チャック63の所定位置にレチクル1が存在するか否かを判断する。そして、所定位置に存在していない場合には、通常の動作を停止し異常信号を出力する。一方、レチクル1が所定位置に存在している場合には、通常の動作を行う。
レチクル1のチャック後に、搬送アーム61はベース部材7をレチクルケースオープナ21まで搬送し、図8に示したように下降位置にあるレチクルケースステージ49上にベース部材7を載置する。そして、図10に示すように、レチクルケースステージ49を上昇させることでレチクルケース3の蓋部材5とベース部材7とが密着し、蓋部材5とベース部材7の内部が密閉される。閉じられたレチクルケース3は、そのままの状態でレチクルケースオープナ21内に露光中待機される。なお、レチクルケースオープナ21とプリアライメント部とが別の場合にはプリアライメント部で待機させても良い。また、真空レチクルライブラリ19に搬送して待機させても良い。
露光が終了し、レチクルステージ11のレチクル1の交換を行う際には、図10に示したような状態で待機していたレチクルケース3の蓋部材5とベース部材7とを、レチクルケースステージ49を下降させベース部材7を下降することにより分離(図8でレチクル1が無い状態に対応)し、ベース部材7を搬送アーム61によりレチクル1の交換位置まで搬送する。
そして、静電チャック63に吸着されているレチクル1にベース部材7を当接した状態(図9参照)で静電チャック63をオフすることにより、ベース部材7にレチクル1が載置される。この状態で、搬送アーム61によりレチクル1をレチクルケースオープナ21に搬送し、図8に示したように下降位置にあるレチクルケースステージ49上にレチクル1が載置されるベース部材7を載置する。そして、レチクルケースステージ49を上昇させることでレチクルケース3の蓋部材5とベース部材7とが密着(図7参照)し、レチクルケース3内にレチクル1を保持した状態でレチクルケース3が密閉される。
上述した露光装置では、ロードロック室23に磁気センサS1を配置し、磁気センサS1によりレチクルケース3に配置される永久磁石M4を検出するようにしたので、ロードロック室23内の所定位置にレチクルケース3が存在するか否かを容易,確実に判断することができる。
また、真空ロボット15の搬送アーム61のハンド部61aに磁気センサS2を配置し、磁気センサS2によりレチクルケース3のベース部材7に配置される永久磁石M4を検出するようにしたので、ハンド部61aの所定位置にベース部材7が存在するか否かを容易,確実に判断することができる。
また、真空ロボット15の搬送アーム61のハンド部61aに磁気センサS2を配置し、磁気センサS2によりレチクルケース3のベース部材7に配置される永久磁石M4を検出するようにしたので、ハンド部61aの所定位置にベース部材7が存在するか否かを容易,確実に判断することができる。
さらに、静電チャック63に磁気センサS3を配置し、磁気センサS3によりレチクル1に配置される永久磁石M2を検出するようにしたので、静電チャック63の所定位置にレチクル1が存在するか否かを容易,確実に判断することができる。
そして、上述した露光装置では、レチクル1とレチクルケース3とが接触しないように永久磁石M1〜M6が配置されたレチクル1およびレチクルケース3を使用するようにしたので、搬送時の振動等によりレチクル1とレチクルケース3とが接触し微細なゴミ(汚染物)が発生することがなくなり、レチクル1のパターン面1aにゴミが付着し、露光工程での欠陥が生じることを効果的に防止することができる。
(露光装置の実施形態)
図11は、EUV光リソグラフィシステムを模式化して示している。なお、この実施形態において第3の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付している。この実施形態では、露光の照明光としてEUV光が用いられる。EUV光は0.1〜400nmの間の波長を持つもので、この実施形態では特に1〜50nm程度の波長が好ましい。投影像は像光学系システム101を用いたもので、ウエハ103上にレチクル1によるパターンの縮小像を形成するものである。
そして、上述した露光装置では、レチクル1とレチクルケース3とが接触しないように永久磁石M1〜M6が配置されたレチクル1およびレチクルケース3を使用するようにしたので、搬送時の振動等によりレチクル1とレチクルケース3とが接触し微細なゴミ(汚染物)が発生することがなくなり、レチクル1のパターン面1aにゴミが付着し、露光工程での欠陥が生じることを効果的に防止することができる。
(露光装置の実施形態)
図11は、EUV光リソグラフィシステムを模式化して示している。なお、この実施形態において第3の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付している。この実施形態では、露光の照明光としてEUV光が用いられる。EUV光は0.1〜400nmの間の波長を持つもので、この実施形態では特に1〜50nm程度の波長が好ましい。投影像は像光学系システム101を用いたもので、ウエハ103上にレチクル1によるパターンの縮小像を形成するものである。
ウエハ103上に照射されるパターンは、レチクルステージ11の下側に静電チャック63を介して配置されている反射型のレチクル1により決められる。この反射型のレチクル1は、上述した実施形態のレチクルケース3により保護された状態で真空ロボット15によって搬入および搬出される。また、ウエハ103はウエハステージ105の上に載せられている。典型的には、露光はステップ・スキャンによりなされる。
露光時の照明光として使用するEUV光は大気に対する透過性が低いので、EUV光が通過する光経路は、適当な真空ポンプ107を用いて真空に保たれた真空チャンバ106に囲まれている。またEUV光はレーザプラズマX線源によって生成される。レーザプラズマX線源はレーザ源108(励起光源として作用)とキセノンガス供給装置109からなっている。レーザプラズマX線源は真空チャンバ110によって取り囲まれている。レーザプラズマX線源によって生成されたEUV光は真空チャンバ110の窓111を通過する。
放物面ミラー113は、キセノンガス放出部の近傍に配置されている。放物面ミラー113はプラズマによって生成されたEUV光を集光する。放物面ミラー113は集光光学系を構成し、ノズル112からのキセノンガスが放出される位置の近傍に焦点位置がくるように配置されている。EUV光は放物面ミラー113の多層膜で反射し、真空チャンバ110の窓111を通じて集光ミラー114へと達する。集光ミラー114は反射型のレチクル1へとEUV光を集光、反射させる。EUV光は集光ミラー114で反射され、レチクル1の所定の部分を照明する。すなわち、放物面ミラー113と集光ミラー114はこの装置の照明システムを構成する。
レチクル1は、EUV光を反射する多層膜とパターンを形成するための吸収体パターン層を持っている。レチクル1でEUV光が反射されることによりEUV光は「パターン化」される。パターン化されたEUV光は投影システム101を通じてウエハ103に達する。
この実施形態の像光学システム101は、凹面第1ミラー115a、凸面第2ミラー115b、凸面第3ミラー115c、凹面第4ミラー115dの4つの反射ミラーからなっている。各ミラー115a〜115dにはEUV光を反射する多層膜が備えられている。
この実施形態の像光学システム101は、凹面第1ミラー115a、凸面第2ミラー115b、凸面第3ミラー115c、凹面第4ミラー115dの4つの反射ミラーからなっている。各ミラー115a〜115dにはEUV光を反射する多層膜が備えられている。
レチクル1により反射されたEUV光は第1ミラー115aから第4ミラー115dまで順次反射されて、レチクル1パターンの縮小(例えば、1/4、1/5、1/6)された像を形成する。像光学系システム101は、像の側(ウエハ103の側)でテレセントリックになるようになっている。
レチクル1は可動のレチクルステージ11によって少なくともX−Y平面内で支持されている。ウエハ103は、好ましくはX,Y,Z方向に可動なウエハステージ105によって支持されている。ウエハ103上のダイを露光するときには、EUV光が照明システムによりレチクル1の所定の領域に照射され、レチクル1とウエハ103は像光学系システム101に対して像光学システム101の縮小率に従った所定の速度で動く。このようにして、レチクルパターンはウエハ103上の所定の露光範囲(ダイに対して)に露光される。
レチクル1は可動のレチクルステージ11によって少なくともX−Y平面内で支持されている。ウエハ103は、好ましくはX,Y,Z方向に可動なウエハステージ105によって支持されている。ウエハ103上のダイを露光するときには、EUV光が照明システムによりレチクル1の所定の領域に照射され、レチクル1とウエハ103は像光学系システム101に対して像光学システム101の縮小率に従った所定の速度で動く。このようにして、レチクルパターンはウエハ103上の所定の露光範囲(ダイに対して)に露光される。
露光の際には、ウエハ103上のレジストから生じるガスが像光学システム101のミラー115a〜115dに影響を与えないように、ウエハ103はパーティション116の後ろに配置されることが望ましい。パーティション116は開口116aを持っており、それを通じてEUV光がミラー115dからウエハ103へと照射される。パーティション116内の空間は真空ポンプ117により真空排気されている。このように、レジストに照射することにより生じるガス状のゴミがミラー115a〜115dあるいはレチクル1に付着するのを防ぐ。それゆえ、これらの光学性能の悪化を防いでいる。
この実施形態の露光装置では、上述したレチクル1およびレチクルケース3を使用し、レチクル1を保護した状態で搬送を行うようにしたので、汚染の少ないレチクル1を使用して歩留まりの高い製品を得ることができる。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上述した実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような形態でも良い。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上述した実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような形態でも良い。
(1)上述した実施形態では、レチクルケース3を蓋部材5とベース部材7の2つの部材により構成した例について説明したが、例えば、3つ以上の部材により構成しても良い。
(2)上述した実施形態では、EUV光を用いた露光装置の例を説明したが、その他、荷電粒子線、i線、g線、KrF、ArF、F2等を用いた露光装置にも広く適用することができる。
(2)上述した実施形態では、EUV光を用いた露光装置の例を説明したが、その他、荷電粒子線、i線、g線、KrF、ArF、F2等を用いた露光装置にも広く適用することができる。
1…レチクル、1a…パターン面、3…レチクルケース、5…蓋部材、7…ベース部材、7a…収容部、M1,M2,M3,M4,M5,M6…永久磁石、S1,S2,S3…磁気センサ。
Claims (13)
- 永久磁石を配置してなることを特徴とするレチクル。
- 請求項1記載のレチクルにおいて、
前記永久磁石を埋設してなることを特徴とするレチクル。 - 請求項1または請求項2記載のレチクルにおいて、
前記永久磁石を、レチクルケースに配置されるケース側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とするレチクル。 - レチクルを収容する収容部を備えたレチクルケースにおいて、
永久磁石を配置してなることを特徴とするレチクルケース。 - 請求項4記載のレチクルケースにおいて、
前記永久磁石を、前記レチクルに配置されるレチクル側永久磁石と反発するように配置してなることを特徴とするレチクルケース。 - 請求項5記載のレチクルケースにおいて、
前記永久磁石を、前記収容部内に収容されるレチクルに上方への反発力が作用するように配置してなることを特徴とするレチクルケース。 - 請求項5または請求項6記載のレチクルケースにおいて、
前記永久磁石を、前記収容部内に収容されるレチクルに水平方向への反発力が作用するように配置してなることを特徴とするレチクルケース。 - 請求項4ないし請求項7のいずれか1項記載のレチクルケースにおいて、
前記収容部を、蓋部材とベース部材との間に形成してなることを特徴とするレチクルケース。 - 請求項8記載のレチクルケースにおいて、
前記ベース部材は、前記レチクルのパターン面を覆うことを特徴とするレチクルケース。 - 請求項4ないし請求項9のいずれか1項記載のレチクルケースにおいて、
前記永久磁石を埋設してなることを特徴とするレチクルケース。 - レチクルケース内にレチクルを保持するレチクル保持方法において、
前記レチクルケースに、前記レチクルに配置されるレチクル側永久磁石と反発するように永久磁石を配置し、前記レチクルに反発力を付与した状態で保持することを特徴とするレチクル保持方法。 - 請求項11記載のレチクル保持方法において、
前記レチクルを、前記レチクルケースに非接触の状態で保持することを特徴とするレチクル保持方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のレチクルまたは請求項4ないし請求項10のいずれか1項記載のレチクルケースを使用する露光装置において、
前記レチクルまたは前記レチクルケースに配置される永久磁石を検出する磁気センサを有することを特徴とする露光装置。
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JP2006254942A JP2008076679A (ja) | 2006-09-20 | 2006-09-20 | レチクル、レチクルケース、レチクル保持方法および露光装置 |
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- 2006-09-20 JP JP2006254942A patent/JP2008076679A/ja not_active Withdrawn
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