JP4513533B2 - 基板脱落防止装置および露光装置 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、チャックの下面に吸着される基板が落下することを確実に防止することができる基板脱落防止装置を提供することを目的とする。また、この基板脱落防止装置を用いた露光装置を提供することを目的とする。
請求項3の基板脱落防止装置は、請求項2記載の基板脱落防止装置において、前記保持手段は、前記ステージ側に上部を支持され下部に前記基板を係止する係止部を有することを特徴とする。
請求項5の基板脱落防止装置は、請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、前記保持手段は、強磁性体からなることを特徴とする。
請求項7の基板脱落防止装置は、請求項2ないし請求項6のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、前記電磁石は、該電磁石に前記保持手段が接触しないように前記保持手段を吸引することを特徴とする。
請求項9の基板脱落防止装置は、請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、前記基板は、EUV露光用レチクルであることを特徴とする。
本発明の露光装置では、チャックの下面に吸着される基板が落下することを確実に防止することができるため、信頼性の高い露光装置を得ることができる。
(基板脱落防止装置の第1の実施形態)
図1は、本発明の基板脱落防止装置の第1の実施形態を示している。この実施形態では、本発明がEUV光を用いた露光装置のレチクルステージに適用される。
レチクルステージ11は、レチクルテーブル13を有している。このレチクルテーブル13は水平方向、垂直方向に移動可能とされ、水平面内で回転可能とされている。レチクルテーブル13の側面には、レチクルテーブル13の位置をレーザ光により測定するための移動鏡15が固定されている。レチクルテーブル13の下側には、静電チャック17が固定されている。静電チャック17の下面には、レチクル19を吸着する吸着面17aが形成されている。
保持部材23は、例えばステンレス等の強磁性体からなる。そして、熱処理により弾性を付与されている。保持部材23は、本体部23aと係止部23bとを有している。本体部23aの上端はレチクルテーブル13に固定されている。係止部23bは本体部23aの下部に一体形成され、レチクル19側に向けて折曲されている。そして、係止部23bの先端がレチクル19の下面に当接されレチクル19が係止される。
すなわち、この実施形態では、レチクルステージ11は真空雰囲気内に配置されており、レチクルステージ11の下方には、熱泳動プレート29が配置されている。この熱泳動プレート29には冷媒が循環され所定の温度に冷却されている。このように熱泳動プレート29を冷却することにより微細な汚染物が熱泳動プレート29側に移動し、熱泳動プレート29の上側には汚染物の非常に少ない熱泳動作動領域が形成される。
保持部材23は、図2に示すように、静電チャック17の片側に2個配置され、他側に1個配置されている。片側の2個の保持部材23は、静電チャック17に吸着されるレチクル19の搬入方向Aに間隔を置いて、レチクル19の片側の辺の両側を係止する位置に配置されている。他側の保持部材23はレチクル19の他側の辺の中央を係止する位置に配置されている。片側の2個の保持部材23の外側には、2個の保持部材23に跨って1個の電磁石25(1)が配置され、他側の保持部材23の外側には1個の電磁石25(2)が配置されている。
この状態で電磁石25の電源をオフにする。これにより電磁石25による保持部材23の吸着が解除され保持部材23が弾性変形する。そして、図4に示すように、保持部材23の係止部23bの先端がレチクル19の下面に当接しレチクル19を係止する。そして、この状態で露光が行われる。
(基板脱落防止装置の第2の実施形態)
図6は本発明の基板脱落防止装置の第2の実施形態を示している。
この実施形態では、電磁石25に流れる電流が、電磁石25に保持部材23が接触しないように制御される。
図6は、この実施形態を概略的に示すもので、電磁石25には、電磁石25のコイル37の磁界を検出するホール素子39が配置されている。ホール素子39からの検出信号はコンパレータ41を介して制御器43に出力される。そして、制御器43により電磁石25に印加される電圧Vを制御することにより電磁石25に流れる電流iが制御される。
(保持部材の変形例)
上述した実施形態の保持部材23を、例えば、図7、図8、図9に示すように構成しても良い。
図8では、保持部材49の本体部49aと係止部49bとが弾性を有する板バネ状のバネ部49cを介して連結されている。また、係止部49bが強磁性体からなる。そして、電磁石25により係止部49bが吸引されバネ部49cが弾性変形する。
(露光装置の実施形態)
図10は、図1のレチクルステージ11を用いたEUV光リソグラフィシステムを模式化して示している。なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付している。この実施形態では、露光の照明光としてEUV光が用いられる。EUV光は0.1〜400nmの間の波長を持つもので、この実施形態では特に1〜50nm程度の波長が好ましい。投影像は像光学系システム101を用いたもので、ウエハ103上にレチクル19によるパターンの縮小像を形成するものである。
この実施形態の像光学システム101は、凹面第1ミラー115a、凸面第2ミラー115b、凸面第3ミラー115c、凹面第4ミラー115dの4つの反射ミラーからなっている。各ミラー115a〜115dにはEUV光を反射する多層膜が備えられている。
レチクル19は可動のレチクルステージ11によって少なくともX−Y平面内で支持されている。ウエハ103は、好ましくはX,Y,Z方向に可動なウエハステージ105によって支持されている。ウエハ103上のダイを露光するときには、EUV光が照明システムによりレチクル19の所定の領域に照射され、レチクル19とウエハ103は像光学系システム101に対して像光学システム101の縮小率に従った所定の速度で動く。このようにして、レチクルパターンはウエハ103上の所定の露光範囲(ダイに対して)に露光される。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上述した実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような形態でも良い。
(2)上述した実施形態では、保持部材23を電磁石25により弾性変形した例について説明したが、例えば、機械的な機構により弾性変形しても良い。
(3)上述した基板脱落防止装置の第2の実施形態では、電磁石25に流れる電流iを、電磁石25に保持部材23が接触しないように制御した例について説明したが、例えば、予め電磁石25に保持部材23が接触しないような印加電圧Vを求め、この電圧Vを電磁石25に印加するようにしても良い。
(5)上述した実施形態では、熱泳動プレート29の固定ブラインド31の上方で静電チャック17にレチクル19を吸着させた例について説明したが、例えば静電チャック17と固定ブラインド31との間隙が狭い場合にはレチクルステージ11を固定ブラインド31から外れた位置に移動させて静電チャック17にレチクル19を吸着させるようにしても良い。
13 レチクルテーブル
17 静電チャック
17a 吸着面
19 レチクル
21 基板脱落防止装置
23,45,49,51 保持部材
23a 本体部
23b 係止部
25 電磁石
29 熱泳動プレート
Claims (10)
- ステージに吸着面を下向きにして配置されるチャックの前記吸着面から基板が脱落することを防止する基板脱落防止装置であって、
前記チャックの前記吸着面に前記基板を保持する弾性変形可能な保持手段と、
前記保持手段を弾性変形して前記保持手段による前記基板の保持を解除する解除手段と、
を有することを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項1記載の基板脱落防止装置において、
前記保持手段は、磁力により弾性変形可能であり、
前記解除手段は、電磁石により前記保持手段を弾性変形して前記基板の保持を解除することを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項2記載の基板脱落防止装置において、
前記保持手段は、前記ステージ側に上部を支持され下部に前記基板を係止する係止部を有することを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項2または請求項3記載の基板脱落防止装置において、
前記電磁石は、支持部材を介して前記ステージの下方に配置されるプレートに固定されていることを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、
前記保持手段は、強磁性体からなることを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、
前記保持手段は、弾性体に強磁性体を固定してなることを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項2ないし請求項6のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、
前記電磁石は、該電磁石に前記保持手段が接触しないように前記保持手段を吸引することを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項7記載の基板脱落防止装置において、
前記電磁石に流れる電流を、前記電磁石に前記保持手段が接触しないように制御することを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の基板脱落防止装置において、
前記基板は、EUV露光用レチクルであることを特徴とする基板脱落防止装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の基板脱落防止装置を有することを特徴とする露光装置。
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