JP2008074002A - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さが薄くても表面の艶状態の差によって凹凸形状を表現させることができ、生産性も高い化粧材を提供すること。
【解決手段】基材2上に凹部又は凸部の表現領域3に対応した絵柄模様4が設けられた化粧材1であって、電離放射線硬化型樹脂層7が、絵柄模様4の直上を除いた絵柄模様4の輪郭の近傍に、艶状態に段階的な階調を有して設けられ、電離放射線硬化型樹脂層7の粘度が、0.1〜1Pa・sである。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の内外装や建具、家具等の表面化粧等に使用するための化粧材に関する。さらに詳しくは、例えば木目柄の場合、表面の艶の差で導管部等の凹凸を立体的に表現した化粧材に関する。
ノックダウン方式の組み立て家具、住宅建材、家具などに使われてきた化粧材に凹凸形状を表現させる場合、化粧材の表面に現実に形成させる代わりに、凹部又は凸部として表現したい部分の表面の艶状態を互いに異ならせることにより、人間の目の錯覚を利用して視覚的に凹凸の立体感を表現する手法がある。この手法によれば、現実には凹凸形状は存在しなくても、人間の目には、相対的に艶の高い部分は凸部、艶の低い部分は凹部として認識される。
上記の手法は、具体的には、例えば、凹み模様を含む適宜模様が印刷された基材の印刷面の全面に、艶の低い透明乃至半透明の合成樹脂塗料層を形成した後、該合成樹脂材層の表面の前記凹み模様に対応する部分を除く部分に、艶の高い透明乃至半透明の合成樹脂塗料層を形成するというものである。勿論、艶の高低の関係を逆転させれば、凹凸の関係を逆転させた化粧材を得ることができる。
この手法によれば、特殊な薬剤等を必要とすることなく、艶の異なる2種類の塗料を用意するだけで、如何なる基材に対しても、容易に立体的な凹凸感を賦与することができる。しかも、艶の異なる塗料層の形成は、絵柄模様の形成に引き続きグラビア印刷法等の慣用の印刷法で行うことができるので、特殊設備は一切不要で生産能率も高く、絵柄模様との同調も容易である。また、塗料層の厚みは、表現しようとする凹凸の高低差と比較すれば遥かに薄くて済むので、樹脂の使用量を節減できる他、可撓性の面でも有利であり、折り曲げ加工適性に優れた化粧材を容易に実現できる。また、化粧材の表面に余り大きな凹凸がないので、凹部に汚染物が溜まることもないという利点もある。
係る多くの利点に鑑み、この手法を採用した化粧材は、既に大量に使用されているが、高級感の点ではまだ現実に凹凸を形成する手法を凌ぐには至っていないのが実情である。その理由について考察するに、例えば機械エンボス法によれば、天然木の導管等の凹凸形状を、その断面形状まで含めて忠実に再現することが可能である。これに対し、艶の異なる2種類の塗料を使用したこの手法では、表面の艶の段階は2種類であるから、表現できる凹凸の段階も2種類となる。従って、天然木の導管等の様に、深さ(高さ)が連続的に変化した斜面部のある凹凸形状を表現することができないという問題点がある。
そこで、深さ(高さ)が連続的に変化した斜面部のある凹凸形状を表現する艶調整層を設けることによって、天然木の導管等の様に、深さ(高さ)が連続的に変化した斜面部のある凹凸形状を表現する化粧材が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
しかし、このような艶調整層を、例えば、高速で80m/min以上で塗工する場合には、乾燥が追いつかず、巻き取り時にブロッキングを起こすことがあり、生産するのが困難となる。
一方、電離放射線硬化型樹脂により表面保護層を設けた化粧材が知られている(例えば、特許文献2参照。)。この表面保護層は電子線の照射により硬化させるものであるので、ある程度高速で塗工してもブロッキングを起こすことがない。しかしながら、インキ層との相関密着や樹脂の硬化による収縮の影響を避けるために、ある程度の塗布厚や中間層が必要とされる。
特許第3629964号公報 特許第3756406号公報
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、厚さが薄くても表面の艶状態の差によって凹凸形状を表現させることができ、生産性の高い化粧材を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る化粧材は、基材上に凹部又は凸部の表現領域に対応した絵柄模様が設けられた化粧材であって、電離放射線硬化型樹脂層が、前記絵柄模様の直上を除いた該絵柄模様の輪郭の近傍に、艶状態に段階的な階調を有して設けられ、前記電離放射線硬化型樹脂層の粘度が、0.1〜1Pa・sであることを特徴とする。
この発明は、表面に電離放射線硬化型樹脂層が艶状態に階調を有するように設けられているので、天然木の導管等の様に、深さ(高さ)が連続的に変化した凹凸形状を表現した化粧材をより高速に生産することができる。また、電離放射線硬化型樹脂の粘度が0.1〜1Pa・sなので、電離放射線硬化型樹脂が柔らかすぎで流出することがなく好適に深さ(高さ)が連続的に変化した凹凸形状を表現することが可能となり、硬すぎて設けることが困難になることなく高速で連続的に製造可能となる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記電離放射線硬化型樹脂層の成形後の艶と異なる艶を成形後に有して、前記凹部又は凸部の表現領域の表面を形成する艶調整層が設けられ、前記電離放射線硬化型樹脂層が、前記艶調製層上に設けられていることを特徴とする。
この発明は、例えば、電離放射線硬化型樹脂層を艶の高い層とし、艶調整層を艶の低い層とした場合、より明確に艶による凹凸形状の表現がはっきりとしたものとなり、かつこの艶調整層により電離放射線硬化型樹脂の硬化時の応力緩和の硬化をも満たすものとなって優れた意匠を維持することができる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記基材上の全面に下地模様が設けられ、前記絵柄模様が、前記下地模様に部分的に設けられていることを特徴とする。
この発明は、全面の下地模様と部分的に設けた凹部または凸部を表現した絵柄模様とにより、より立体的に優れた意匠を形成することができる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記絵柄模様が、水性インキからなることを特徴とする。
この発明は、水性インキを用いるので、揮発性有機化合物の低減が可能となる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記絵柄模様と前記基材との間に、水性樹脂からなるシーラー層が設けられていることを特徴とする。
この発明は、水性樹脂によるシーラー層が設けられているので、各層間の接着性が優れたものとなり、表面の各種耐性を向上することができる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記電離放射線硬化型樹脂層が、(メタ)アクリレート系樹脂のモノマーからなることを特徴とする。
この発明は、(メタ)アクリレート系モノマーを用いるので、好適な粘度でありながら塗工後の下層への層間接着性に優れたものとなり、厚さが薄くても表面の各種耐性を向上することができる。
また、本発明に係る化粧材は、前記化粧材であって、前記電離放射線硬化型樹脂層にシリコーンオイルが添加されていることを特徴とする。
この発明は、シリコーンオイルが添加されているので、表面の耐汚染性を向上することができる。
本発明によれば、厚さが薄くても表面の艶状態の差によって凹凸形状を表現させることができ、生産性も向上させることができる。
本発明に係る一実施形態について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係る化粧材1は、基材2上に凹部又は凸部の表現領域3に対応した絵柄模様4が設けられた化粧材であって、基材2上の全面に設けられた下地模様5に部分的に設けられた絵柄模様4と、絵柄模様4を覆って設けられて凹部又は凸部の表現領域3の表面を形成する艶調整層6と、絵柄模様4の直上の凹部又は凸部の表現領域3を除いた絵柄模様4の輪郭の近傍に設けられて、艶状態に段階的な階調を有する電離放射線硬化型樹脂層7とを備えている。絵柄模様4と基材2との間には、水性樹脂からなるシーラー層8が設けられている。ここで、凹部又は凸部の表現領域3とは、電離放射線硬化型樹脂層7が設けられる部分との比較において凹部又は凸部として視覚的に表現しようとする領域を意味する。
基材2は、従来公知の如く、目的とする用途に応じて種々の材料を使用することができる。具体的には、例えば薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙、難燃紙、無機質紙等の紙類や、天然繊維又は合成繊維からなる織布又は不織布、ホモ又はランダムポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、共重合ポリエステル樹脂、アモルファス状態の結晶性ポリエステル樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレン樹脂、メチルメタアクリレート樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂等のアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、繊維素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素系樹脂等の合成樹脂系基材、木材単板、突板、合板、集成材、パーティクルボード、中密度繊維板等の木質系基材、石膏板、セメント板、珪酸カルシウム板、陶磁器板等の無機質系基材、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属系基材等、又はそれらの複合体、積層体等、従来公知の任意の材料が使用可能であり、その形状も、例えばフィルム状乃至シート状、板状、異型成型体等、一切制限はない。
下地模様5及び絵柄模様4は、構成材料として特に制限はないが、一般的には、適当な結着剤樹脂と共に、染料又は顔料等の着色剤を適当な溶剤中に溶解又は分散してなる印刷インキ又はコーティング材が使用される。
このような着色剤としては、例えばカーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、黄鉛、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料等、またはこれらの2種以上の混合物等を使用することができる。
結着剤樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニル系樹脂、アルキド樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素系樹脂、ゴム系樹脂等の各種合成樹脂類、またはそれらの混合物、共重合体等を使用することができる。
溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、水等、又はそれらの混合物等を使用することができる。
その他、必要に応じて体質顔料や可塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾燥剤、硬化剤、硬化促進剤又は硬化遅延剤等の各種添加剤等が適宜使用される。
下地模様5は、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4を少なくとも含む必要がある。一方、必須ではないが、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4の直上を除いた輪郭の近傍に、表面の凹凸とは独立した色彩模様として視覚される意匠を付与する目的で、図2に示すように、表面模様9を設けた化粧材10とすることもできる。
例えば木目柄の場合には周知の様に、下地ベタ、木目模様、導管模様等に分版して印刷するのが普通である。このうち、下地ベタ及び木目模様は、本発明の化粧材1においては下地模様5として設けられ、導管模様は、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4として設けられる。勿論、本発明において下地模様5は木目柄に限定されるものではなく、石目柄、抽象柄等にも適宜適用可能である。
なお、図1には、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4が、下地模様5の表面上に設けられている様に記載されている。しかしこれは、両者の上下関係を必ずしも規定するものではなく、両者は同一面上に連続した絵柄として設けられていても良ければ、上下関係が逆転していても良いし、両者の間に透明層(透明な基材であっても良い)等が介在されていても良い。また、下地模様5の全部又は一部が、基材2中に着色剤を混合又は浸透させることによって基材2と一体化されて形成されたものであっても良い。要するに、化粧材の表面側から観察した際に、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4と下地模様5とが、色彩的に識別できる様に構成されていれば良い。
下地模様5及び絵柄模様4は、一般的には、例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等の適宜の印刷方法によって形成される。しかしこれに限定されるものではなく、例えば前述した下地ベタはロールコート法やナイフコート法、ダイコート法等のコーティング方法によって形成されても良い。また、その他の模様も、従来公知の任意の画像形成方法によって形成することができる。
艶調整層6は、前述した下地模様5及び絵柄模様4の構成材料として挙げたものと同様の印刷インキ又はコーティング剤等により構成される。但し、艶調整層6は、少なくとも下地模様5及び絵柄模様4を透視可能な透明性を備えている必要があるので、これを形成する印刷インキ又はコーティング剤等としては、染料又は顔料等の着色剤を全く含有しないか、必要とされる透明性を損なわない程度に少量のみ含有するものを使用する必要がある。
また、艶調整層6は、凹部又は凸部の表現領域3において化粧材1の最表面層を構成するものであるから、化粧材1として必要な耐磨耗性や耐擦傷性、耐溶剤性、耐汚染性等の表面物性を有するべく、硬化性樹脂を主成分とする材料から構成することが好ましい。具体的には、例えばメラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノアルキド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等の熱硬化性樹脂や、アクリル系樹脂等の電離放射線硬化性樹脂等を、好適に使用することができる。ここで、電離放射線とは、一般に物質に電離作用を及ぼす放射線をいい、X線、γ線、β線(電子線)、短波長紫外線を含むが、本発明では、光開始剤による紫外線硬化型樹脂も使用できるので、電離作用を及ぼすことのない長波長紫外線も含む。
電離放射線硬化型樹脂層7は、艶状態の変化により連続的な深さ(高さ)の変化を表現する目的のため、凹部又は凸部の表現領域3の輪郭の近傍において、電離放射線硬化型樹脂層7の艶状態が、連続的又は段階的に変化する様に構成されている。即ち、凹部又は凸部の表現領域3の輪郭から内部へ進むに従い、当該領域3の表面の艶状態に近い艶状態から、当該領域3に対応する絵柄模様4の近傍以外の部分における艶状態に至るようになっている。
より具体的に説明すると、凹部又は凸部の表現領域3を凹部として表現しようとする場合、電離放射線硬化型樹脂層7は当該領域3の表面より高い艶を有する様に設計される。しかも、当該領域3の輪郭の近傍において、当該領域3の輪郭から離れて電離放射線硬化型樹脂層7の形成部分の内部に進むに従って、電離放射線硬化型樹脂層7の艶が徐々に高くなる様に、階調を設けて形成される。
一方、凹部又は凸部の表現領域3を凸部として表現しようとする場合には、電離放射線硬化型樹脂層7は当該領域3の表面より低い艶を有する様に設計される。しかも、当該領域3の輪郭の近傍において、当該領域3の輪郭から離れて電離放射線硬化型樹脂層7の形成部分の内部に進むに従って、電離放射線硬化型樹脂層7の艶が徐々に低くなる様に、階調を設けて形成される。グラビア印刷法の版を使う場合は、焼付け時にフィルムを使う腐食法のポーショル法(フィルムの伸縮により多段位置合わせのずれが生じやすい)やヘリオグラッショ法に加えてレーザー製版を使うと版のセルのボリューム(体積)が多く、多段腐食しても位置がずれにくいのでより見当精度のよい階調表現ができる。
なお、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4の輪郭は、当該階段状領域3の輪郭と正確に一致している必要性は必ずしもなく、当該階段状領域3の輪郭よりも多少内側又は外側にずれていても良い。寧ろ、両者の輪郭を積極的に僅かにずらすことによって、見掛け上の凹凸感を適宜調整することもできる。また、当該階段状領域3内で両者の輪郭のずれの方向や距離を変化させることによって、見掛け上の凹凸感に場所による変化を与えることもできる。
木目導管等の様に微細な凹部又は凸部の表現にあっては、電離放射線硬化型樹脂層7に階調を設ける部分も当然に微細なものとなり、印刷版や印刷インキ等にも高度の解像力が要求される。一方、化粧材の表面コート剤として多用されている一般の2液硬化型樹脂では、印刷の進行中に硬化反応が進んで増粘し、版詰まりを発生して階調の再現性が低下する場合がある。
従って、電離放射線硬化型樹脂層7に使用する樹脂は、粘度が0.1〜1Pa・sのものを使用する。これは、粘度がこの範囲では、層間接着性が好適なものとなるからであり、粘度が0.1Pa・s未満では、柔軟になりすぎて崩れやすくなり、1Pa・sを超える場合には、剛直となって隣接する層との密着性が悪化してしまうからである。
このような樹脂として、具体的には、印刷中の経時で増粘する心配のない電離放射線硬化性モノマーを使用する。この樹脂は、印刷中の常温の塗液状態では硬化反応が進行しないので増粘することがない。一方、電離放射線を照射した後には硬化反応が急速に進行し、完全硬化するので、印刷物を巻き取ったり積み重ねたりしても、乾燥不良によるブロッキングを発生する心配もない等の利点がある。
電離放射線硬化性モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を用いることができ、それらには単官能モノマー、二官能モノマーおよび三官能以上の多官能モノマーが含まれる。通常、モノマーは親水性を有しない非親水性のものであり、例えば、−CHO基、−OH基および−COOH基のいずれも持たない。
具体的には、エチレン性不飽和二重結合を有する単官能モノマーとしては、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレン(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、例えば、ステアリル(メタ)アクリレートとは、ステアリルアクリレート及び/又はステアリルメタアクリレートであることを示す(以下、同様。)。
二官能モノマーとしては、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(水素化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、(水素化)エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、(水素化)プロピレングリコール変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能モノマーとしては、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
電離放射線硬化性モノマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート等のモノマーが、粘度が低いので塗工後の表面が平滑になりやすく、シーラー層8、下地模様5等への投錨効果も向上するので望ましい。
ここで、電離放射線硬化型樹脂層7には、シリコーンオイルが添加されている。これは、汚染防止剤として電離放射線硬化型樹脂層7表面の汚れが付着するのを防止したり、付着した汚れを各種洗剤、溶剤でふき取りやすくしたりするためである。シリコーンオイルは、電離放射線硬化性モノマーから構成されるマトリックス樹脂内に組み込まれる。
シリコーンオイルとしては、無変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイルを用いることができる。シリコーンオイルの量は、電離放射線硬化性モノマーの合計重量を基準として、0.01から5重量%であることが好ましい。これは、シリコーンオイルの量が0.01重量%未満の場合には添加効果が得られず、5重量%を超えた場合には、絵柄模様4等の水性樹脂がはじかれてしまい、密着不良を起こしてしまうからである。
ところで、上述のように、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4を凹部として表現しようとする場合、電離放射線硬化型樹脂層7の艶を艶調整層6の艶よりも高く設計する必要がある。一方、凹部又は凸部の表現領域3に対応する絵柄模様4を凸部として表現しようとする場合には、電離放射線硬化型樹脂層7の艶を艶調整層6の艶よりも低く設計する必要がある。そこで、電離放射線硬化型樹脂層7の艶状態を適宜調整する為に、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の艶調整剤を適宜添加してもよい。
電離放射線硬化型樹脂層7に設けられる階調は、深さ(高さ)の連続的な変化の表現を目的とする場合であっても、艶状態の変化としては、図1に示すように、段階的な階調であるほうが、視覚的に得られる凹凸の立体感の面では有利である場合が多い。特に、例えば木材の導管溝等の様に、凹凸の寸法が非常に微細であるのにかかわらず、連続的な階調では調子感に乏しく、天然の導管溝の断面形状の有する立体感を十分に表現できない場合が多いので、段階的な階調とすることが好ましい。
ここで、電離放射線硬化型樹脂層7の艶状態に階調を設ける方法としては、例えば、グラビア印刷法が用いられ、所望の階調が得られるようにグラビア印刷版の版深又は面積率を変更させながら行う。その他にも、一般的なオフセット印刷法、スクリーン印刷法、静電印刷法、インクジェット法等の印刷方法も適宜用いられる。
なお、上記階調は、電離放射線硬化型樹脂の塗布量の変化による階調に限定されるものではなく、網点等の面積率の変化によって階調を表現することもできる(図示せず)し、塗布量の変化と面積率の変化とを併用することもできる(図示せず)。
但し、一般に、印刷版の設計上は網点状であっても、印刷時の樹脂の流動により多少とも連続化するのが普通であるから、これらの差は必ずしも本質的なものではない。以下、簡単のため、図面の上では図1に示した様な段階型の図で説明するが、これは上述した種々の階調表現技法を全て包含するものである。
ところで、凹部又は凸部の表現領域3を凹部として表現しようとする場合、凹部又は凸部の表現領域3の表面は、艶の低い状態となっていなければならない。その為には、図1に示す例の如く、凹部又は凸部の表現領域3に対応する下地模様5が、当該領域3において表面に露出している場合、該下地模様5を形成するための印刷インキ等に適宜艶調整剤等を添加し、艶の低い状態に調整しておく必要がある。逆に、凹部又は凸部の表現領域3を凸部として表現しようとする場合には、該領域3に対応する絵柄模様4を形成するための印刷インキとして、印刷後の表面の艶の高い印刷インキを使用する必要がある。
ここで、凹部又は凸部の表現領域3と、該領域3に対応する下地模様5との位置関係について再度言及する。凹部の底面又は凸部の頂面のみが、他の部分と異なる色彩を有する凹部又は凸部を表現しようとする場合、下地模様5は前記領域3と同一の輪郭を持って形成する必要がある。一方、凹部又は凸部の輪郭の斜面部にも底面又は頂面と同一の色彩を有する凹部又は凸部を表現しようとする場合、下地模様5は、電離放射線硬化型樹脂層7が前記領域3の外側の階調を有する領域の輪郭にまで及ぶ領域に形成されることが好ましい。例えば、天然木材の断面の導管溝の模倣を目的とする場合には、後者の構成が推奨される。
また、凹部又は凸部の輪郭の斜面部において色彩が連続的に変化する状態を表現しようとする場合には、前記領域3の輪郭の近傍の電離放射線硬化型樹脂層7が階調を有する領域において、前記下地模様5の色彩に階調を設ければ良い。或いは、前記下地模様5の輪郭を、電離放射線硬化型樹脂層が階調を有する領域の内外の輪郭の中間に位置させることによっても、視覚的に近似した表現効果を達成することができる。その他、以上の各種の表現技法を位置により組み合わせて採用することにより、位置により凹凸感が変化した複雑な凹凸形状を表現することも可能である。
本願発明の具体的な適用例としては、既に何度も繰り返し述べた様に、天然木材の導管溝の表現が、最も代表的なものである。導管溝は物理的には凹部であるから、一般的には導管模様部分の表面の艶を低くし、該導管模様部分を除く表面に艶の高い電離放射線硬化型樹脂層7を設けた構成が採用される。しかし、ある種の針葉樹材の様に、木肌の色調が淡く、導管溝部分が浮き上がって見える樹種の表現には、上記とは艶の高低を逆転させた方が、実物感が出る場合もある。また、係る艶の高低の逆転により、既成の概念には囚われずに独自の新規な導管表現が得られる場合もある。
このような化粧材1によれば、表面に電離放射線硬化型樹脂層7を艶状態に階調を有するように設けられているので、天然木の導管等の様に、深さ(高さ)が連続的に変化した凹凸形状を表現することができる。この際、電離放射線硬化型樹脂の粘度を0.1〜1Pa・sとすることにより、電離放射線硬化型樹脂が柔らかすぎで流出することがなく好適に深さ(高さ)が連続的に変化した凹凸形状を表現することが可能となるとともに、硬すぎて設けることが困難になることがなく、化粧材1を高速で連続的に製造することができる。また、電離放射線硬化型樹脂が硬化する際に生じる応力を好適に緩和させることができ、層間のはがれを好適に抑えることができる。
また、電離放射線硬化型樹脂層7を艶の高い層とし、絵柄模様4との間に艶の低い艶調整層6を設けることによって、より明確に艶による凹凸形状の表現をはっきりとさせることができる。さらに、この艶調整層6により電離放射線硬化型樹脂の硬化時に発生する応力を緩和させることができ、絵柄模様4や下地模様5の剥がれ等を抑えることができる。そのため、全面の下地模様5と部分的に設けた凹部または凸部を表現した絵柄模様4とによって得られた、より立体的に優れた意匠を好適に維持することができる。
また、絵柄模様4に水性インキを用いることで、揮発性有機化合物の低減が可能となる。また、水性樹脂によるシーラー層8が基材2に設けられているので、各層間の接着性に優れたものとなり、表面の各種耐性を向上させることができる。
また、電離放射線硬化型樹脂層7に(メタ)アクリレート系モノマーを用いることにより、好適な粘度でありながら塗工後の下層への層間接着性に優れたものとなり、表面の各種耐性を向上させることができる。
また、電離放射線硬化型樹脂層7にシリコーンオイルが添加されているので、表面の耐汚染性を向上させることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、凹部又は凸部の表現領域3の近傍以外の部分における電離放射線硬化型樹脂層7の艶状態が一定であることを暗黙の裡に想定している。しかし、例えば天然木材における春材部と秋材部との艶差や、切断面と木目方向との角度による艶差等の表現を目的として、電離放射線硬化型樹脂層7の艶状態に木目模様と同調した変化を持たせることもできる。この様にすると、前述した導管溝部の形状の忠実な表現と相俟って、天然木材により近い、極めて意匠性に優れた化粧材を得ることができる。
基材2として、坪量29g/mの薄葉紙(天間特殊製紙株式会社製「HPN−29」)を用いた。この表面に水性樹脂によるシーラー層8として水性ウレタン系塗料(東洋インキ製造(株)製「LW059 SEALER」100部と「LT109 HARDERNER」5部を混合したもの)を乾燥後の塗布量が2g/mとなるように塗工した。
この上に下地模様5の水性インキとして、水性アクリル樹脂系グラビア印刷インキ(東洋インキ製造株式会社製「PCW」)を用いてグラビア印刷にて全面に1色の着色ベタ層を印刷した。さらに、木目柄を印刷し、凹部または凸部表現領域に対応する絵柄模様4として、これに同調した導管柄とを順次印刷した。
これらの全面に、艶調整層6として、シリカ粉末を添加して艶を低く調整したアクリル樹脂、ウレタン樹脂、カゼイン、3官能モノマー、及び添加剤からなる樹脂(東洋インキ製造株式会社製「LT097EB Primer」)を、乾燥後の塗布量5g/mに塗工した。そして、電離放射線硬化型樹脂層7として、艶が高くなるようにしたシリコーンアクリレートモノマーからなる電離放射線硬化性樹脂(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート50重量部+エトキシ化トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート50重量部+アミノ変性シリコーンオイル0.5重量部)を、導管柄層の輪郭の近傍に階調を設けて、導管柄部分を除く表面に4g/mの量で塗工した。
その後、線量45KGy(5Mrad)、1.5kV、100mA、ライン速度200m/分の照射条件にて、窒素雰囲気中で電子線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化させた。
こうして得られた化粧材を巻き取りした際、ブロッキングを起こすことはなかった。
基材2として坪量29g/mの薄葉紙(天間特殊製紙株式会社製「HPN−29」)を用いた。この表面に、油性アクリル樹脂系グラビア印刷インキとして(東洋インキ製造株式会社製「PCNT」)を使用して、下地模様5として前面に1色の着色ベタ層を印刷した。さらに、木目柄を印刷し、凹部または凸部表現領域3に対応する絵柄模様4として、これに同調した導管柄(柄版線数150線)を順次印刷した。
これらの全面に、艶調整層6として、シリカ粉末を添加して艶を低く調整した2液硬化型ウレタン系樹脂と紫外線硬化型樹脂とからなる塗料(「EXP−UV60425マット」100部+「W325N」10部)を乾燥後の塗布量5g/mに塗工した。
そして、電離放射線硬化型樹脂層7として、艶が高くなるようにしたウレタンアクリレートモノマーからなる紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EXP−UV60425ハイマット」50部+「EXP−UV60425グロス」50部)を、導管柄層の輪郭の近傍に階調を設けて(線数100線)、導管柄部分を除く表面に乾燥後の塗布量2g/mに印刷した。
その後、160W/cmのメタルハライドランプを2灯、ライン速度100m/分とする照射条件にて、空気雰囲気中で紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させた。こうして得られた化粧材を巻き取りした際、巻き取り時にブロッキングを起こすことはなかった。
その後、凹部または凸部表現領域3に対応する絵柄模様4の表面のみに、表面模様9として、電子線硬化型着色エナメル塗料(東洋インキ製造株式会社製)を設けたが、階調の崩れや位置ずれ等の問題もなく容易に設けることができた。
<比較例>
実施例2の構成にて、紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EXP−UV60425ハイマット」50部+「EXP−UV60425グロス」50部)の代わりに、ブロックイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂(東洋インキ製造株式会社製)を用いた。凹部または凸部表現領域3に対応する絵柄模様4の領域近傍において、深さ(高さ)が連続的に変化した斜面部のある凹凸形状をライン速度80m/minにて設けたが、巻き取り時にブロッキングを起こした。その後、さらに表面模様9を設けたが、階調が崩れて意匠性が損なわれた。
上述した各実施例にて得られた化粧材は、導管模様の輪郭部の艶状態の階調により、天然導管に近似した導管溝の凹凸感を有する、意匠性に優れた化粧材となった。しかも、印刷中の版詰まりや、乾燥不良によるブロッキングやトラレ等の問題を発生することなく、作業性よく製造することができた。
本発明は、建築物の内外装や建具、家具等の表面化粧等に使用するための化粧材として利用することができる。さらに詳しくは、例えば木目柄の場合、表面の艶の差で導管部等の凹凸を立体的に表現した化粧材として利用することができる。
本発明の一実施形態に係る化粧材の断面の構造を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る化粧材の変形例の断面の構造を示す説明図である。
符号の説明
1,10 化粧材
2 基材
3 凹部又は凸部の表現領域
4 絵柄模様
5 下地模様
6 艶調整層
7 電離放射線硬化型樹脂層

Claims (7)

  1. 基材上に凹部又は凸部の表現領域に対応した絵柄模様が設けられた化粧材であって、
    電離放射線硬化型樹脂層が、前記絵柄模様の直上を除いた該絵柄模様の輪郭の近傍に、艶状態に段階的な階調を有して設けられ、
    前記電離放射線硬化型樹脂層の粘度が、0.1〜1Pa・sであることを特徴とする化粧材。
  2. 前記電離放射線硬化型樹脂層の成形後の艶と異なる艶を成形後に有して、前記凹部又は凸部の表現領域の表面を形成する艶調整層が設けられ、
    前記電離放射線硬化型樹脂層が、前記艶調製層上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の化粧材。
  3. 前記基材上の全面に下地模様が設けられ、
    前記絵柄模様が、前記下地模様に部分的に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧材。
  4. 前記絵柄模様が、水性インキからなることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の化粧材。
  5. 前記絵柄模様と前記基材との間に、水性樹脂からなるシーラー層が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の化粧材。
  6. 前記電離放射線硬化型樹脂層が、(メタ)アクリレート系樹脂のモノマーからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の化粧材。
  7. 前記電離放射線硬化型樹脂層にシリコーンオイルが添加されていることを特徴とする請求項6に記載の化粧材。
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