JP2008073661A - 塗布装置および塗膜の形成方法 - Google Patents

塗布装置および塗膜の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008073661A
JP2008073661A JP2006258785A JP2006258785A JP2008073661A JP 2008073661 A JP2008073661 A JP 2008073661A JP 2006258785 A JP2006258785 A JP 2006258785A JP 2006258785 A JP2006258785 A JP 2006258785A JP 2008073661 A JP2008073661 A JP 2008073661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
width
coating
thickness
regulating plate
die head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006258785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4830754B2 (ja
Inventor
Satoshi Kuboyama
聡 久保山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2006258785A priority Critical patent/JP4830754B2/ja
Publication of JP2008073661A publication Critical patent/JP2008073661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4830754B2 publication Critical patent/JP4830754B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】「コの字型」あるいは「3部位分離型」幅規制板を使用する際に、幅方向において精度良いスリット間隙を実現するための手段を提供する。
【解決手段】「コの字型」の幅規制板において、幅規制板の端部X2,X3の厚みt、tをブロックあわせ部X1の厚みtよりも小さくし、さらには、端部の厚みt、tが、0.93tよりも大きくする。また、「3部位分離型」の幅規制板において、ブロックあわせ板の厚みをt、両端部の厚みをそれぞれt、tとしたときに、幅規制部の端部Y2,Y3の厚みt、tをブロックあわせ部Y1の厚みtよりも小さくし、さらには、端部の厚みt、tが、0.93tよりも大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エクストルージョン(押出)方式の塗工装置に関するものであり、ダイコート法により、プラスチックフィルムや紙、金属箔等の可撓性支持体に機能を発現する機能物を溶媒に溶解または分散させた塗液を塗工して、高機能を発現するシート成形物を製造するための塗工装置に関する。
高機能を発現するシート状のものを製造するプロセスとして蒸着などのドライプロセスと塗工などのウェットプロセスの二つに分けられる。そのウェットプロセスにおいて近年ダイヘッドを用いたいわゆる「前計量タイプ」の塗工方式の利用が進んでいる。ダイヘッドを利用した塗工プロセスは、そのダイヘッドの中に塗工液を導入した後一旦マニホールドと呼ばれる場所で幅方向に広げられ、スリットと呼ばれる狭い隙間を通すことにより幅方向均一に塗工される。そのダイヘッドに通液された塗工液がある所望の幅で塗工され、目的外の幅まで広がらないようにするために、幅規制板と呼ばれるものを使用することが一般的である。その幅規制板の使用例が特許文献1に記載されている。
同一の商品を製造し続けるのであれば使用する幅規制板は一種類で済み、設置状態を変更する必要はないし、ダイヘッドのあわせ面に段差をつけることで幅規制板レスの構造という選択肢もある。特許文献2においては、一つのダイヘッドで様々な商品に対応するために、幅規制板をずらすことにより塗工幅を変更することが提案されている。しかしながら、この場合塗工幅を変更することは出来ても、幅規制板の変更によるスリット間隙変更はできない。
特許文献3では、スリットの間隙を変更する方法も提案されている。ただし、この場合はスリット間隙を変更することが出来ても、塗工幅を変更することは難しい。
そこでスリット間隙と塗工幅の両方を変更をするためには、ダイヘッドのブロックを合わせることにより所望の間隙を形成するための段差をつける方法ではなく、ブロックのあわせ面部分とスリット及びマニホールドを形成する部分の両端部の三箇所に所望のスリット間隙になるような幅規制板を入れることで成立する。この幅規制板は三箇所が一体となった「コの字型」幅規制板でもよいし、三箇所がそれぞれの部位でばらばらに形成されている「3部位分離型」でも良い。特許文献4においては「コの字型」の幅規制板が記載されている。
そもそも商品を変更した際に幅規制板を変更する必要があるのは、塗工液の粘度や流量のような物性により吐出量分布の不均一が発生するからである。その影響については特許文献5に開示されているような議論がある。塗液の種類を変更すると吐出量分布に影響を与えるスリット間隙の値は最適値があるということである。
一方でスリットの間隙の幅方向の精度が均一塗工に影響を及ぼすことも知られている。例えばその精度を維持するための調整方法が特許文献7に記載されている。直接スリット間隙を調整するので微調整には適した方法といえるが、実際生産現場で微調整をすることは実施者による差が生ずる危険性があり、安定製造には適していない。
もちろんスリットを形成するダイヘッドのブロックの真直度も重要であり、例えば特許文献7に記載されている。しかし、スリット間隙を幅規制板により形成するためにはブロックの真直度だけでなく、幅規制板そのものの膜厚均一性が重要である。
特開平3−89969号公報 特開平11−179260号公報 特開平9−85149号公報 特開平9−253555号公報 特開2003−10762号公報 特開平9−131561号公報 特開平2−207866号公報
一つのダイヘッドで様々な商品を生産するためには、幅規制板を変更することにより最適なスリット間隙を実現できる「コの字型」あるいは「3部位分離型」幅規制板を使用することが現実的である。しかしこれらの幅規制板を使用することで、スリット間隙のばらつきが発生しやすくなり、挟み込んだ後で調整もできない。特に、「コの字型」あるいは「3部位分離型」の幅規制板を用いた場合には、塗工幅中央に比べて両端部のスリット間隙が広がる傾向があり、幅方向において膜厚の不均一な塗膜が形成されるという問題があった。そこで本発明では、「コの字型」あるいは「3部位分離型」幅規制板を使用する際に、幅方向において精度良いスリット間隙を実現するための手段を提供することを目的とする。
本願発明は上記問題を解決するために以下のような手段をとることが有効である。
請求項1にかかる発明は、 エクストルージョン方式の塗工時に使用され、2つのブロックと両ブロックの間に幅規制板を挟持し、幅規制板の厚みにより塗工液の吐出口となるスリット間隙が形成されるダイヘッドを備える塗布装置であって、
前記幅規制板がダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ部と、ダイヘッドの両端に配置されブロックあわせ部の両端に形成される端部からなり、
ブロックあわせ部の厚みをt、両端部の厚みをそれぞれt、tとしたときに、t、t、tが下記式を満たすことを特徴とする塗布装置とするものである。
0.93t < t < t
0.93t < t < t
請求項2にかかる発明は、前記ブロックあわせ部の厚みtが50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1記載の塗布装置とするものである。
請求項3にかかる発明は、エクストルージョン方式の塗工時に使用され、2つのブロックと両ブロックの間に幅規制板を挟持し、幅規制板の厚みにより塗工液の吐出口となるスリットが形成されるダイヘッドを備える塗布装置であって、
前記幅規制板がダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ板と、ダイヘッドの両端に配置される端板を有し、
ブロックあわせ板の厚みをt、両端板の厚みをそれぞれt、tとしたときに、t、t、tが下記式を満たすことを特徴とする塗布装置とするものである。
0.93t < t < t
0.93t < t < t
請求項4にかかる発明は、前記ブロックあわせ板の厚みtが50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項3記載の塗布装置とするものである。
請求項5にかかる発明は、可撓性の支持体に対し、請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布装置を用い塗液を塗布し、該支持体上に塗膜を形成することを特徴とする塗膜の形成方法とするものである。
請求項1において、「コの字型」の幅規制板のブロックあわせ部と、ダイヘッドの両端部の厚みをそれぞれ設定することにより、幅規制板使用することで発生してしまうスリット間隙のばらつき、特に塗工幅中央に比べて両端部のスリット間隙が広がることがなくなり、塗工幅方向の膜厚分布が一定の精度良い塗膜を形成することが可能となった。
また、請求項3においても、「3部位分離型」の幅規制板のブロックあわせ板と両端板の厚みをそれぞれ設定することにより、請求項1と同様に、幅規制板使用することで発生してしまうスリット間隙のばらつき、特に塗工幅中央に比べて両端部のスリット間隙が広がることがなくなり、塗工幅方向の膜厚分布が一定であり、精度良い塗膜を形成することが可能となった。
本発明の塗布装置における「コの字型」の幅規制板を用いたダイヘッドの第一の態様について説明する。図1に本発明の塗布装置におけるダイヘッドの第一の態様の斜視図を示した。図1において、ダイヘッド10は2つのブロック11、12と両ブロックの間に幅規制板Xを挟持した構造となっている。また、ダイヘッド10はブロックの一方若しくは両方に液溜まりとなるマニホールド部13を有している。幅規制板はダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ部とダイヘッドの両端に配置される塗工幅を規制する端部からなり、これらは一体であり「コの字型」の幅規制板となっている。
両ブロック11、12はブロック締結ボルト(図示せず)により、幅規制板を挟み込んだ形で固定される。締結ボルトで締結するためのボルト穴14の数や位置に制約はないが、通常は通常はブロックをスリット先端が上を向くように立てたときの高さ方向の長さの中点より下の部分に締結ボルト用のボルト穴は開けられ、幅規制板も挟んだ形で締結される。
図2に本発明の塗布装置における2つのブロックおよび幅規制板を固定したときのダイヘッドの断面図を示した。2つのブロック11、12の間に幅規制板Xが密着して挟持されている。図2に示したように、スリット間隙dは幅規制板の厚みによって変化する。本発明においては、この幅規制板のブロックあわせ部と端部の厚みを規定することにより、幅規制板により形成されるスリット間隙dがダイヘッドの幅方向において均一なダイヘッドとすることが出来、幅方向で膜厚の均一な塗膜を得ることが出来る。
図3に本発明の塗布装置における「コの字」型の幅規制板の平面図を示した。図1に示したとおり、「コの字型」の幅規制板はヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ部X1とブロックあわせ部の両端に形成される端部X2、X3の3部位に分けられる。本発明にあっては、ブロックあわせ部X1と端部X2、X3の厚みをそれぞれ規定している。本発明にあっては、幅規制板の端部X2,X3の厚みt、tをブロックあわせ部X1の厚みtよりも小さくすることを特徴とし、さらには、端部の厚みt、tが、0.93tよりも大きくすることを特徴とする。すなわち、本発明の「コの字型」の幅規制板はt、t、tは下記式を満たすことを特徴とする。
0.93t < t < t
0.93t < t < t
端部の厚みt、tをブロックのあわせ部の厚みtよりも小さくすることにより、スリットの中央付近におけるスリット幅がスリット端部の幅よりも大きくなる傾向を防ぐことが出来るが、t、tが0.93t以下の場合は、スリット幅に対して幅規制板が薄くなりすぎるために、マニホールドの中の液がしみだしてしまう。
また、本発明にあっては、ブロックあわせ部の厚みtは、図2に示したような両ブロックと幅規制板を固定した際のダイヘッドの所望のスリット間隙をdとしたときに、下記式を満たすことが好ましい。
d < t < 1.05d
所望のスリット間隙dに対して、それよりも大きい厚みを有するブロックあわせ部と、ブロックあわせ部よりも小さい厚みを有する端部からなる幅規制板を用いることにより、所望のスリット幅dを幅方向で均一に有するダイヘッドとすることが出来る。
特に本発明の塗布装置にあっては、幅制御版のブロックあわせ部の厚みtが50μm以上200μmでとしたときに大きな効果を奏することが出来る。支持体上に湿潤膜厚15μmとなるような非常に薄いの塗膜を形成する必要がある場合、塗工スピードにもよるが、スリット幅50μm以上200μm以下の非常に狭い幅のスリット間隙を形成する必要がある。このような狭いスリット間隙を有するダイヘッドを用いて塗工する場合には、幅方向でのスリット間隙の均一性が得られる塗膜の膜厚分布に大きな影響を及ぼし、本発明の塗工装置を好適に用いることが出来る。
次に、本発明の塗布装置におけるダイヘッドの幅規制板の厚みの測定方法について説明する。製造機で使用される幅規制板は幅方向において1mを超えるサイズであり、幅規制板全面の厚みを測定することは非現実的である。図4に本発明の塗布装置における幅規制板の説明図を示した。図4に示したように、幅規制板のブロックあわせ部X1の厚みについては、ダイヘッドの幅方向に5分割、垂直方向に2分割し、ブロックあわせ部を10の領域に分割し、各領域について厚みを測定し、各領域の厚みの平均値をブロック合わせ部の厚みとすることが出来る。各領域の厚みについては、領域の中央を測定することが好ましいが、ボルト穴等により中央が測定できない場合は中央付近であればかまわない。
幅部X2、X3の厚みについては、図4に示したようにダイヘッドの幅方向に2分割、垂直方向に5分割し、幅部を10の領域に各領域について膜厚を測定し、各領域の厚みの平均値を幅部の厚みとすることが出来る。
また、本発明の幅規制板にあっては、各領域において測定された厚みのうち最大値をtmax、最小値をtmin、各領域の厚みの平均値をtavとしたときに、(tmax−tmin)/tav×100で求められる膜厚分布(%)が5%以下であることが好ましい。
膜厚測定器としては、例えばミツトヨ製の接触式膜厚計を用いることが出来るが、接触式膜厚計、非接触式の膜厚計のいずれでもよく、厚みの値は測定器には依存しない。
本発明の塗布装置における「3部位分離型」の幅規制板を用いたダイヘッドの第二の態様について説明する。図5に本発明の塗布装置におけるダイヘッドの第二の態様の斜視図を示した。図5において、ダイヘッド10は2つのブロック11、12と両ブロックの間に幅規制板Yを挟持した構造となっている。また、ダイヘッド10はブロックの一方若しくは両方に液溜まりとなるマニホールド部6を有している。幅規制板はダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ板Y1とダイヘッドの両端に配置され塗工幅を規制する端板Y2、Y3からなり、これらはそれぞれ独立して形成されており、「3部位分離型」の幅規制板Yとなっている。
両ブロックはブロック締結ボルト(図示せず)により、幅規制板を挟み込んだ形で固定される。締結ボルトで締結するためのボルト穴14の数や位置に制約はないが、通常は通常はブロックをスリット先端が上を向くように立てたときの高さ方向の長さの中点より下の部分に締結ボルト用のボルト穴は開けられ、幅規制板も挟んだ形で締結される。
「3部位分離型」の幅規制板は「コの字型」の幅規制板と設置する場所は同じだが、特にマニホールド及びスリットを形成する部位に挟む端板Y2、Y3については生産中にずれることがある。端板Y2、Y3のずれを防ぐために、小さいピンや、小さいボルトにより端板をブロックに固定することも可能である。
図6に本発明の塗布装置における「3部位分離型」の幅規制板の平面図を示した。図5に示したとおり、「3部位分離型」の幅規制板Yはヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ板Y1とダイヘッドの両端に配置される端板Y2、Y3の3部位が独立して形成される。本発明にあっては、ブロックあわせ板と端板の厚みをそれぞれ規定している。本発明にあっては、幅規制板の端板Y2、Y3の厚みt、tをブロックあわせ板Y1の厚みtよりも小さくすることを特徴とする、さらには、端板Y2、Y3の厚みt、tが、0.93tよりも大きくtよりも小さい値とすることを特徴とする。すなわち、本発明の「3部位分離型」の幅規制板はt、t、tは下記式を満たすことを特徴とする。
0.93t < t < t
0.93t < t < t
端板Y2、Y3の厚みt、tをブロックのあわせ板Y1の厚みtよりも小さくすることにより、スリットの中央付近におけるスリット幅がスリット端部の幅よりも大きくなる傾向を防ぐことが出来るが、t、tが0.93t以下の場合はスリット幅に対して幅規制板が薄くなりすぎるために、マニホールドの中の液がしみ出してしまう。
また、本発明にあっては、ブロックあわせ板の厚みt4は、両ブロックと幅規制板を固定した際のダイヘッドの所望のスリット間隙をdとしたときに、下記式を満たすことが好ましい。
d < t < 1.05d
所望のスリット間隙dに対して、それよりも大きい厚みを有するブロックあわせ部と、ブロックあわせ部よりも小さい厚みを有する端部からなる幅規制板を用いることにより、所望のスリット幅dを幅方向で均一に有するダイヘッドとすることが出来る。
特に本発明の塗布装置にあっては、幅制御板のブロックあわせ板Y1の厚みtが50μm以上200μmでとしたときに大きな効果を奏することが出来る。支持体上に湿潤膜厚15μm以下といった非常に薄い塗膜を形成する必要がある場合、塗工スピードにもよるが、スリット幅50μm以上200μm以下の非常に狭い幅のスリット間隙を形成する必要がある。このような狭いスリット間隙を有するダイヘッドを用いて塗工する場合には、幅方向でのスリット間隙の均一性が得られる塗膜の膜厚分布に大きな影響を及ぼし、本発明の塗工装置を好適に用いることが出来る。
また、第二の態様において、幅規制板の厚みは第一の態様と同様に、ブロックあわせ板および端板を5×2=10分割し各領域の中心部の膜厚を測定することにより求められる。
本発明の塗布装置における幅規制板は塗工幅を決めるものであるので、その位置関係は塗工幅を基準に設定する。その材質は金属、その中でもSUSが一般的だが、他にもアルミニウム、鉄などの金属やタングステンカーバイトなどの超硬材質、合金が使用できる。またポリエチレンテレフタレートやテフロン(登録商標)、塩化ビニルのような樹脂を使用することも本発明の効果を妨げるものではない。幅規制板は大きな金属板から打ち抜きで製作することも、ワイヤーカットで切り出すことでも製作できる。本発明の効果はその製作方法で左右されるものではない。また、幅規制板の各部位における厚さの調整には研磨等の手段を用いることが出来る。
次に、本発明の塗布装置について説明する。図7に本発明の塗布装置の模式図を示した。本発明の塗布装置は、ダイヘッド10が塗液タンク32とが配管31によって接続され、送液ポンプ33によって、塗液タンク32の塗液がダイヘッド10内に送液される構造となっている。ダイヘッド10に送液された塗液はスリット間隙から塗液を吐出し、プラスチックフィルムや紙、金属箔等の可撓性の支持体34上に塗膜が形成される。巻き取り式の支持体34を用い回転ロ35ールを使用することにより、ロール・ツー・ロール方式により連続して支持体上に塗膜を形成することができる。
幅650mmの巻き取り式のポリエチレンテレフタレート(PET)基材を使用し、幅640mmのエクストルージョン型のダイヘッドを用いてメチルエチルケトン(MEK)と酢酸メチルを希釈溶剤とする50wt%のアクリル系のUV硬化樹脂塗工液を用意し、50m/minの速度で塗工した。このとき、ダイヘッドに「コの字型」の幅規制板を組み込み、ブロックあわせ部の厚みt1、幅部の厚みt2、t3が異なるものを製作し、それぞれをダイヘッドに取り付けて塗工をおこなった。実施例1、比較例1〜3にあっては湿潤膜厚が10μmとなるように、実施例2、比較例4〜6にあっては湿潤膜厚が20μmとなるように塗工した。塗工液の粘度は4mPasで表面張力が25mN/mである。
塗工後のPET基材上に形成された塗膜の膜厚分布を接触式の膜厚計で測定した結果を比較した。膜厚分布は塗工後の塗膜の幅方向における最大膜厚をTmax、最小膜厚をTmin、平均膜厚をTavとしたときに以下式により表される。
塗膜の膜厚分布(%)=(Tmax−Tmin)/Tav×100
以下に、実施例1、2および比較例1〜6の得られた塗膜の膜厚分布の結果を示す。また、膜厚分布のうち、3%より小さいものを「よい」として丸印、3%以上のものを「悪い」としてバツ印を付した。
実施例1および比較例1〜3において、本発明の実施形態である実施例1では、比較例1〜3と比較して得られた塗膜の膜厚分布がよい値を示し、幅方向において均一な塗膜が得られていることが確認された。
実施例2および比較例4〜6において、本発明の実施形態である実施例2では、比較例4〜6と比較して塗膜の膜厚分布がよい値を示し、幅方向において均一な塗膜が得られていることが確認された。しかし、tが200μm以上である実施例2の場合、全体的に膜厚均一性が良化するために、実施例1、比較例1〜3の場合と比較して本発明の効果が小さい。
本発明は、塗工方法に関するものであり、特に、プラスチックフィルムや紙、金属箔等の可撓性の支持体に機能を発現する分散物を塗工して、高機能を発現するシート状のものを製造する際に好適に用いることが出来、特に、幅方向の膜厚分布の制御が困難な薄膜からなる塗膜を支持体上に形成にする際に好適に用いることが出来る。
図1は本発明の塗布装置におけるダイヘッドの第一の態様の斜視図である。 図2は本発明の塗布装置における2つのブロックおよび幅規制板を固定したときのダイヘッドの断面図である。 図3は本発明の塗布装置における「コの字」型の幅規制板の平面図である。 図4は本発明の塗布装置における幅規制板の説明図である。 図5は本発明の塗布装置におけるダイヘッドの第二の態様の斜視図である。 図6は本発明の塗布装置における「3部位分離型」幅規制板の平面図である。 図7は本発明の塗布装置の模式図である。
符号の説明
10 ダイヘッド
11 ブロック
12 ブロック
13 マニホールド部
14 ボルト穴
d スリット間隙
X 幅規制板(「コの字型」)
X1 幅規制板(「コの字型」) ブロックあわせ部
X2 幅規制板(「コの字型」) 端部
X3 幅規制板(「コの字型」) 端部
Y 幅規制板(「3部位分離型型」)
Y1 幅規制板(「3部位分離型」) ブロックあわせ板
Y2 幅規制板(「3部位分離型」) 端板
Y3 幅規制板(「3部位分離型」) 端板
31 配管
32 塗液タンク
33 送液ポンプ
34 支持体
35 回転ロール

Claims (5)

  1. エクストルージョン方式の塗工時に使用され、2つのブロックと両ブロックの間に幅規制板を挟持し、幅規制板の厚みにより塗工液の吐出口となるスリット間隙が形成されるダイヘッドを備える塗布装置であって、
    前記幅規制板がダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ部と、ダイヘッドの両端に配置されブロックあわせ部の両端に形成される端部からなり、
    ブロックあわせ部の厚みをt、両端部の厚みをそれぞれt、tとしたときに、t、t、tが下記式を満たすことを特徴とする塗布装置。
    0.93t < t < t
    0.93t < t < t
  2. 前記ブロックあわせ部の厚みtが50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. エクストルージョン方式の塗工時に使用され、2つのブロックと両ブロックの間に幅規制板を挟持し、幅規制板の厚みにより塗工液の吐出口となるスリットが形成されるダイヘッドを備える塗布装置であって、
    前記幅規制板がダイヘッドの幅方向にわたって配置されるブロックあわせ板と、ダイヘッドの両端に配置される端板を有し、
    ブロックあわせ板の厚みをt、両端板の厚みをそれぞれt、tとしたときに、t、t、tが下記式を満たすことを特徴とする塗布装置。
    0.93t < t < t
    0.93t < t < t
  4. 前記ブロックあわせ板の厚みtが50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
  5. 可撓性の支持体に対し、請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布装置を用い塗液を塗布し、該支持体上に塗膜を形成することを特徴とする塗膜の形成方法。
JP2006258785A 2006-09-25 2006-09-25 塗布装置および塗膜の形成方法 Expired - Fee Related JP4830754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006258785A JP4830754B2 (ja) 2006-09-25 2006-09-25 塗布装置および塗膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006258785A JP4830754B2 (ja) 2006-09-25 2006-09-25 塗布装置および塗膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008073661A true JP2008073661A (ja) 2008-04-03
JP4830754B2 JP4830754B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=39346269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006258785A Expired - Fee Related JP4830754B2 (ja) 2006-09-25 2006-09-25 塗布装置および塗膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4830754B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112892980A (zh) * 2021-01-18 2021-06-04 安徽和美瑞医用包装材料有限公司 一种医用消毒纸塑袋涂胶机构
JP7191855B2 (ja) 2017-05-12 2022-12-19 ノードソン コーポレーション ノズル及びノズルを備えるアプリケーターシステム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH078879A (ja) * 1993-06-23 1995-01-13 Hirata Corp 流体塗布装置
JPH07171486A (ja) * 1993-12-22 1995-07-11 Mitsubishi Chem Corp 塗布方法
JP2000334354A (ja) * 1999-05-26 2000-12-05 Sony Corp 塗布装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH078879A (ja) * 1993-06-23 1995-01-13 Hirata Corp 流体塗布装置
JPH07171486A (ja) * 1993-12-22 1995-07-11 Mitsubishi Chem Corp 塗布方法
JP2000334354A (ja) * 1999-05-26 2000-12-05 Sony Corp 塗布装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7191855B2 (ja) 2017-05-12 2022-12-19 ノードソン コーポレーション ノズル及びノズルを備えるアプリケーターシステム
US11724266B2 (en) 2017-05-12 2023-08-15 Nordson Corporation Nozzle and applicator system comprising the same
CN112892980A (zh) * 2021-01-18 2021-06-04 安徽和美瑞医用包装材料有限公司 一种医用消毒纸塑袋涂胶机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP4830754B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8485121B2 (en) Coating tool for applying a fluid film onto a substrate
JP3453335B2 (ja) ストライプ塗布装置及び方法
KR20110039180A (ko) 커튼 코터
JPH0373344B2 (ja)
CN111629838B (zh) 涂布装置及涂布系统
JP4830754B2 (ja) 塗布装置および塗膜の形成方法
JP2004305955A (ja) スロットダイおよびスロットダイ塗布装置
JP2003260400A (ja) 塗布方法及び装置
KR102491325B1 (ko) 도공 장치 및 도공막의 제조 방법
JPH04145977A (ja) 塗布方法
JPH01231969A (ja) 塗布方法
JP2005270704A (ja) 塗工装置
JP5720139B2 (ja) カーテン塗布装置及びカーテン塗布方法
JP6958435B2 (ja) 塗布ヘッドおよび塗膜付きウェブの製造方法
JP2000107668A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2009028685A (ja) ダイコーティング装置
JP2001087695A (ja) 塗布装置
JP2011067795A (ja) 塗布ヘッド用のブロック、塗布ヘッド、塗布装置および塗布ヘッド用のブロックの製造方法
JP3960040B2 (ja) シート成形装置
JP2006122756A (ja) 塗布装置、塗布方法および樹脂シートの製造方法
JP5541174B2 (ja) セラミックグリーンシートの製造方法および製造装置
JP6795994B2 (ja) ダイ及び塗布方法
JP2018061928A (ja) 塗布ヘッド、塗布ヘッドを用いた塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法
JP2004081989A (ja) 塗布装置、及び塗布方法
JP2002126598A (ja) エクストルージョン塗布方法における塗布巾規制方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4830754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees