JP2002126598A - エクストルージョン塗布方法における塗布巾規制方法及び装置 - Google Patents

エクストルージョン塗布方法における塗布巾規制方法及び装置

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JP2002126598A
JP2002126598A JP2000329440A JP2000329440A JP2002126598A JP 2002126598 A JP2002126598 A JP 2002126598A JP 2000329440 A JP2000329440 A JP 2000329440A JP 2000329440 A JP2000329440 A JP 2000329440A JP 2002126598 A JP2002126598 A JP 2002126598A
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width regulating
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Tomohito Shimizu
智仁 清水
Kazutada Yamamoto
一公 山本
Shigeo Onoda
茂男 小野田
Susumu Muramatsu
進 村松
Mitsuyoshi Suzuki
三善 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのダイノズルで、様々な基材巾、塗布巾
を持った製品を塗布する場合や、塗布製品製造中の塗布
巾調整において、塗布機を停止することなく、塗布する
方法及び塗布装置を提供すること、また、塗布巾の均一
性が得られる塗布方法及び塗布装置を提供すること目的
とする。 【解決手段】フロントエッジ6とドクターエッジ1との
間に形成される、スロット5の先端部液溜りに、塗布巾
を規制するブロック7を設置し、連続走行する基材8に
塗布液を塗布する際、塗布製品毎の塗布巾変更や、製造
時の塗布巾の微調整に応じて、塗布巾規制ブロックの位
置を調整し、所望の塗布巾に合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム、紙、金属箔等の可撓性支持体(以下基材と称す
る)に、種々の塗料を塗布する塗布方法及び装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、基材に塗布液を塗布する塗布装置
としては、ロール型塗布装置、ビード型塗布装置、スラ
イドコート型塗布装置、バー塗布装置、ダイ型塗布装置
等がある。ダイ型塗布装置には、エクストルージョン塗
布装置のように、塗布液を塗布ヘッドのスロットから適
宜圧力にて吐出するものがある。前記エクストルージョ
ン塗布塗布装置においては、特に少量多品種型の塗布製
品を生産する場合、生産設備コスト面から1つの塗布ノ
ズルを用いて様々な塗布製品(基材巾、塗布巾等)を製
造することが望まれている。そこで、塗布ヘッド両端に
着脱可能な塗布巾規制板を設置した塗布装置(特開平2
−107368号公報)などが提案されている。この塗
布装置では、塗布巾規制スペーサ部材を塗布ヘッド端部
に固定することで塗布巾を規制しているが、塗布巾の調
整、変更を行う際には、塗布機を停止させ塗布巾規制ス
ペーサ部材を交換しなければならないため、生産性が著
しく低下するという問題点がある。また、1つのダイノ
ズルを用いて様々な塗布巾製品に対応させる為に、スロ
ットを形成させる際には、ドクターエッジとフロントエ
ッジの間にコの字型の板状スペーサ部材を挟むことで、
適宜スロットを形成している。このような塗布巾変更、
調整時には、塗布ノズルの分解・再組付け作業が生じ
る。更には、特にドクターエッジのスロット側の形状
が、スロット開口部に向かい拡がるような形状をしてい
る場合、スペーサとドクターエッジの間に空隙ができて
しまい、塗布時の給液変動、基材搬送変動等の要因によ
り、スペーサとドクターエッジ間の空隙より、塗布液の
ノズル巾方向への広がりが生じ、塗布巾の均一性を著し
く低下させるという問題が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点に鑑み、本
発明では、1つのダイノズルで、様々な基材巾、塗布巾
を持った製品を塗布する場合や、塗布製品製造中の塗布
巾調整において、塗布機を停止することなく、塗布する
方法及び塗布装置を提供すること、また、塗布巾の均一
性が得られる塗布方法及び塗布装置を提供すること目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、 請求項1に記載の発明は、フロントエッジとド
クターエッジとを備えた、ダイノズルの両エッジ間のス
ロットから塗布液を連続して押し出して、前記エッジに
対向して背面を支持すること無く、連続走行する基材に
塗布液を塗布する方法において、マニホールド側より基
材方向スロット先端に向かい、基材進行方向側のスロッ
ト巾が広がる形状を持ち、ドクターエッジと対向するフ
ロントエッジ間のスロット先端部の液溜りに、基材巾方
向非塗布部を形成する、塗布巾規制ブロックを用い塗布
する塗布方法とする。請求項2に記載の発明は、フロン
トエッジとドクターエッジとを備えたダイノズルの両エ
ッジ間のスロットから塗布液を連続して押し出して、前
記エッジに対向してバックアップロールに支持され、連
続走行する基材に塗布液を塗布する方法において、マニ
ホールド側より基材方向スロット先端に向かい、基材進
行方向側のスロット巾が広がる形状を持ち、ドクターエ
ッジと対向するフロントエッジ間のスロット先端部の液
溜りに、基材巾方向非塗布部を形成する、塗布巾規制ブ
ロックを用い塗布する塗布方法とする。
【0005】請求項3に記載の発明は、前記塗布巾規制
ブロックの断面形状は、スロット先端部液溜り断面空隙
をおおむね満たす形状とし、塗布巾方向面はおおむねダ
イノズル断面と平行であり、かつ塗布巾規制ブロックの
基材に対向する面はおおむね基材に平行な、少なくとも
2つ以上の面で構成され、なおかつこの面の内塗布巾方
向内側の面(以下凸面と称す)が、基材に最も接近して
形成されたことを特徴とする請求項1、及び請求項2に
記載の塗布装置とする。請求項4に記載の発明は、スロ
ット先端部に設置される、前記塗布巾規制ブロックの凸
面のダイノズル巾方向長さを0.3mmないし1mmと
したことを特徴とする、請求項3に記載の塗布装置とす
る。請求項5に記載の発明は、スロット先端部に設置さ
れる、前記塗布巾規制ブロックのスロット先端方向凸部
の凸面と、該凸面から塗布巾方向の基材と対向する面と
の基材離隔方向の該凸面に隣接する段差を0.5mm以
上としたことを特徴とする請求項3及び請求項4に記載
の塗布装置とする。請求項6に記載の発明は、スロット
先端部に設置される、前記塗布巾規制ブロックの凸面位
置を、フロントエッジ先端部とドクターエッジ先端部と
の接線より、0ないし100μm離した位置に配したこ
とを特徴とする請求項3に記載の塗布装置とする。請求
項7に記載の発明は、スロット先端部に設置される、前
記塗布巾規制ブロックの基材進行方向突出部分の厚み
を、0.2mmないし0.5mmとしたことを特徴とす
る請求項6に記載の塗布装置とする。
【0006】請求項8に記載の発明は、スロット先端部
に設置される、前記塗布巾規制ブロックのダイノズル巾
方向長さを、基材巾方向端部非塗布部巾より長くしたこ
とを特徴とする請求項3及び7に記載の塗布装置とす
る。請求項9に記載の発明は、スロット形成の為に、ド
クターエッジとフロントエッジの間に挟み込まれるスペ
ーサ部材のスロット長さ方向先端に位置するよう塗布巾
規制ブロックを設置したことを特徴とする請求項8に記
載の塗布装置。請求項10に記載の発明は、スロット先
端部に設置される、前記塗布巾規制ブロックの塗布ノズ
ル巾方向端部に、塗布巾規制ブロック位置調整機構を設
けたことを特徴とする請求項9に記載の塗布装置とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明による塗布
装置の側面断面図である。フロントエッジ6とドクター
エッジ1との間に形成される、スロット5の先端部液溜
りに、塗布巾を規制するブロック7を設置してある。連
続走行する基材8に塗布液を塗布する際、塗布製品毎の
塗布巾変更や、製造時の塗布巾の微調整に応じて、塗布
巾規制ブロックの位置を調整し、所望の塗布巾に合わせ
る。この際、スロット先端部液溜りを形成するフロント
エッジ6、若しくはドクターエッジ1の形状は、基材進
行方向のスロット巾が徐々にあるいは段階的、急激に広
がる形状であり、スロット先端部に液溜りが形成されれ
ば、特にその形状は問わない。塗布巾規制ブロック7の
材質は、塗布液に対して腐食、膨潤等が無いことが条件
であり、塗布液の性質により決定するのが好ましい。塗
布液に対して腐食、膨潤等があると、長時間連続運転し
た場合に、経時で塗布巾の均一性を維持することが難し
くなり、また、特に塗布膜が機能を発するような機能成
膜では塗布不良を引き起こす可能性がある。したがっ
て、塗布液に対して腐食、膨潤等が無いことが条件とな
るが、この条件を満たしていればその材質は問わない。
【0008】請求項3に記載の発明による塗布装置は、
塗布巾方向面はおおむねダイノズル断面と平行であり、
かつ塗布巾規制ブロックの基材に対向する面はおおむね
基材に平行な少なくとも2つ以上の面で構成され、なお
かつこの段差は塗布巾方向内側の面(以下凸面と称す)
が基材に最も接近して形成されるものとする。これによ
り、塗布巾変更時の作業時間の短縮はもちろんのこと、
給液変動、基材速度変動に対し、塗布巾規制ブロックの
凸部の凸面におけるピン止め効果により塗布巾規制効果
が得られる。
【0009】請求項4に記載の発明による塗布装置は、
スロット先端部に設置される塗布巾規制ブロックのスロ
ット先端方向凸部の凸面塗布ノズル巾方向長さを0.3
mmないし1mmとする。塗布巾規制ブロックの凸部凸
面の塗布ノズル巾方向長さが0.3mmより小さいと、
塗布巾規制ブロックの加工が難しく、スロット基材進行
方向の真直度等の精度を維持することが難しくなる。塗
布巾を塗布巾規制ブロックでピン止め効果により維持し
ようとすれば、望ましくは塗布巾規制ブロックの凸部形
状はエッジ形状にすることが望ましいが、上記理由によ
り難しく現実的でない。また、塗布巾規制ブロックの凸
部凸面の塗布ノズル巾方向長さを1mmより大きいと、
塗布液の粘度等の溶液物性にもよるが、給液変動、基材
速度変動等の塗布巾変動要因により、塗布巾規制ブロッ
クの凸部凸面で塗布液が息付きを起こしてしまい、塗布
巾規制ブロックの凸部の凸面におけるピン止め効果が得
られない。
【0010】請求項5に記載の発明は、スロット先端部
に設置される塗布巾規制ブロックのスロット先端方向凸
部凸面と、該凸面から塗布ノズル巾方向の基材と基材離
隔方向に対向する面との段差を0.5mm以上とする。
塗布巾規制ブロックのスロット先端方向凸部の凸面と、
該凸面から塗布巾方向のスロット開口方向の塗布巾規制
ブロック面との段差を0.5mmより小さくすると、塗
布巾規制ブロックのスロット先端方向凸部の凸面で塗布
巾規制の為のピン止め効果が得られない。また、塗布巾
規制ブロックの凸面と段差を隔てた塗布ノズル巾方向の
基材と対向する面との関係は、凸面が形成されれば良
く、塗布巾規制ブロックの凸部断面形状は特に限定され
るものではない。
【0011】請求項6に記載の発明は、スロット先端部
に設置される塗布巾規制ブロックのスロット先端方向凸
部凸面位置を、フロントエッジ先端部とドクターエッジ
先端部との接線より100μm以内離した位置とする。
スロット先端部に設置される塗布巾規制ブロックのスロ
ット先端方向凸部凸面位置を、フロントエッジ先端部と
ドクターエッジ先端部とを直線で結んだ線から100μ
mより離して設置すると、塗布液の表面張力等の溶液物
性にもよるが、塗布巾規制ブロック凸部凸面と基材との
距離が大きくなることで不安定になり、給液変動、基材
速度変動等の塗工巾変動要因の影響を受けやすくなり、
均一な塗布巾が得られない。
【0012】請求項7に記載の発明は、スロット先端部
に設置される塗布巾規制ブロックのスロット基材進行方
向突出部分の厚みを0.2mmないし0.5mmとす
る。塗布巾規制ブロックのスロット基材進行方向突出部
分の厚みを0.2mmより薄くすることは、加工上難し
く、塗布ノズル巾方向の厚み均一性等の精度を出すのが
難しくなる。また、厚みを0.5mmより厚くすると、
ドクターエッジのスロット側断面形状、塗布液の表面張
力にもよるが、塗布巾規制ブロックとドクターエッジに
よりできる空隙により、塗布ノズル巾方向への液もれが
発生し、塗布巾均一性が損なわれる。
【0013】請求項8に記載の発明は、スロット先端部
に設置される塗布巾規制ブロックの塗布ノズル巾方向長
さを、非塗布部巾より長くする。スロット先端部に設置
される塗布巾規制ブロックとドクターエッジあるいはフ
ロントエッジは、厳密に言えば密着させることは難し
く、少なからず空隙を持つことになる。塗布巾規制ブロ
ックの塗布巾方向長さを、非塗布部巾より短くすると、
空隙よりもれでた塗布液が塗布巾規制ブロックの基材と
対向する面を汚し、非塗布部を汚し塗布不良を起こす。
【0014】請求項9に記載の発明は、スロット形成の
為にドクターエッジとフロントエッジの間に挟み込まれ
るスペーサ部材の、スロット長さ方向先端に位置するよ
う塗布巾規制ブロックを設置する。図5のように、スロ
ット先端部までスペーサ部材を設け、スペーサ部材とド
クターエッジによって作られる空隙にのみ塗布巾規制ブ
ロックを設置しても、塗布巾はスペーサ部材によりスロ
ット先端まで拘束されることになり、塗布巾の1mm程
度の微調整は可能であるとしても、5mm以上の塗布巾
変更は難しい。また、基材進行方向のスロット先端部端
部が塗布巾規制ブロックにより塗布巾を変更すること
で、スペーサと塗布巾規制ブロックとに段差ができてし
まい、均一な塗布巾の塗布膜を得ることは難しい。
【0015】請求項10に記載の発明は、スロット先端
部に設置される塗布巾規制ブロックの、塗布ノズル巾方
向端部に、塗布巾規制ブロックの位置調整機構を取り付
ける。塗布巾規制ブロック位置調整機構の材質に関して
は、塗布巾規制ブロックと同様、塗布液に対して腐食、
膨潤等が無いものであれば、その材質は問わない。塗布
巾規制ブロック位置調整機構の塗布巾規制ブロックへの
取り付け位置、形状に関しては、塗布ノズル巾方向端部
に取り付けることが望ましいが、塗布作業に影響が無け
れば特に限定されるものではない。また、塗布巾規制ブ
ロックの位置調整機構の構造は、塗布作業に支障が無け
れば特に限定されるものではない。
【0016】本発明の効果を一層明瞭ならしめる為、以
下に実施例を挙げる。 [実施例1]図2に本実施例に用いた塗布ノズルを、図3
に塗布規制ブロックを示す。以下の条件で塗布を行い、
また、塗布中に塗布巾の変更を行った。その際、塗布巾
の調整に要した時間を測定し、塗布巾精度を算出した。
塗布巾精度は、塗布長10mの塗布サンプルを、塗布長
手方向にノギスにより10mm隔で塗布巾を測定し、下
記に示す式1により算出した。 塗布巾精度={(最大塗布巾−最小塗布巾)/測定平均塗布巾}×100(%) ・・・式1 (塗布条件) 塗布液:PVA203(製造元:(株)クラレ)水溶液
に銅フタロシアニン系顔料を加えたもの 塗布開始時塗布巾:200mm→220mmに変更 基材:ポリエステルフィルム 巾250mm 厚さ100
μm 塗布速度:50m/min スロット基材進行方向巾:0.3mm 塗布巾規制ブロック凸面(A面)塗布ノズル巾方向長
さ:1mm 塗布巾規制ブロックB寸法:1mm 塗布巾規制ブロックC寸法:0.3mm 面取り部長さ:1mm 第1湾曲部曲率:3mm 第2湾曲部曲率:40mm 塗布膜厚:Wet 5μm [実施例2]塗布巾規制ブロック凸面(A面)塗布ノズル
巾方向長さを2mmとした以外は実施例1と同様にして
塗布を行った。 [実施例3]塗布巾規制ブロックB寸法を0.3mmとし
た以外は実施例1と同様にして塗布を行った。 [比較例1]図4に示した塗布装置で塗布した以外は実施
例1と同様にして塗布を行った。 [比較例2]図5に示した塗布装置で塗布した以外は実施
例1と同様にして塗布を行った。 ・スペーサ厚み:0.3mm
【0017】実施例1ないし3、及び比較例1、2の結
果を表1にまとめる。
【表1】 実験例1ないし3と比較例1及び2を比較してわかる通
り、本発明による塗布巾規制ブロックを使用すると、塗
布巾調整時間が短時間ですみ、かつ塗布巾精度も良好な
値が得られる。
【0018】
【発明の効果】以上述べてきたように、請求項1及び2
の発明の塗布方法によれば、塗布操業中に容易に塗布巾
変更及び塗布巾調整が可能となり、また均一な塗布巾の
塗布膜品質を得ることができる。また、請求項1に記載
したような、基材の背面を支持しないエクストルージョ
ン塗布方法において、高速薄膜塗工で問題になる、基材
同伴空気の、液付け部、すなわち塗布ノズル上流側メニ
スカスへの侵入に対して、塗布ノズル先端液付け部の基
材への液圧を上げることで抑制できる。更に、該塗布巾
規制ブロックのスロット開口巾が、基材進行方向に徐々
に拡がる形状を持つドクターエッジが、スロットに接す
る面の断面形状と同等とすることで、塗布ノズル巾方向
への液もれを防ぐことができ、塗布ノズル先端での液圧
の低下を抑制し高速薄膜塗工に対しても効果が得られ
る。
【0019】請求項3の発明の塗布装置によれば、塗布
巾規制ブロックの断面形状を、スロット先端部液溜り断
面空隙をおおむね満たす形状とすることで、スロット部
と塗布巾規制ブロック間の間隙を小さくすることがで
き、塗布操業時の塗布巾方向非塗布部への広がりを防ぐ
ことで、塗布巾規制効果が得られる。請求項4の発明の
塗布装置によれば、スロット先端部に設置される塗布巾
規制ブロックのスロット先端方向凸部の凸面塗布ノズル
巾方向長さを0.3mmないし1mmとすることで、塗
布巾変更時の作業時間の短縮はもちろんのこと、給液変
動、基材速度変動に対し、塗布巾規制ブロックの凸部の
凸面におけるピン止め効果により塗布巾規制効果が得ら
れる。
【0020】請求項5の発明の塗布装置によれば、スロ
ット先端部に設置される塗布巾規制ブロックのスロット
先端方向凸部凸面と、該凸面から塗布ノズル巾方向の基
材と基材離隔方向に対向する面との段差を0.5mm以
上とすることで、塗布巾変更時の作業時間短縮はもちろ
んのこと、給液変動、基材速度変動に対し、塗布巾規制
ブロックの凸部凸面におけるピン止め効果により塗布巾
規制効果が得られる。請求項6の発明の塗布装置によれ
ば、スロット先端部に設置される塗布巾規制ブロックの
スロット先端方向凸部凸面位置をフロントエッジ先端部
とドクターエッジ先端部との接線より100μm以内離
した位置に設置することで、特に、請求項1記載のよう
な、基材を背面より支持しないエクストルージョン塗布
方法の場合、基材と塗布巾規制ブロックとの距離を小さ
くすることができ、塗布巾規制ブロックの凸部の凸面に
おけるピン止め効果をより効果的に発することが可能と
なり塗布巾規制効果が得られる。
【0021】請求項7の発明の塗布装置によれば、スロ
ット先端部に設置される塗布巾規制ブロックのスロット
基材進行方向突出部分の厚みを0.2mmないし0.5
mmとすることで、塗布操業時の液もれを防ぐことがで
き塗布巾規制効果が得られる。請求項8の発明の塗布装
置によれば、スロット先端部に設置される塗布巾規制ブ
ロックの塗布ノズル巾方向長さを、非塗布部巾より長く
することで均一な塗布巾の塗布膜を得ることが可能とな
る。請求項9の発明の塗布装置によれば、スロット形成
の為にドクターエッジとフロントエッジの間に挟み込ま
れるスペーサ部材の、スロット長さ方向先端に位置する
よう塗布巾規制ブロックを設置したことで、塗布巾規制
ブロックによる塗布巾調整範囲が拡がり、塗布巾規制ブ
ロックにより均一な塗布巾を得ることが可能となる。請
求項10の発明の塗布装置によれば、スロット先端部に
設置される塗布巾規制ブロックの、塗布ノズル巾方向端
部に、塗布巾規制ブロックの位置調整機構を取り付ける
ことで、塗布操業時においても、容易に塗布巾規制ブロ
ック位置の変更が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明、請求項1を示す概略側面図である。
【図2】 実施例1に用いた塗布装置の概略側面図であ
る。
【図3】 実施例1に用いた塗布巾規制ブロックであ
る。
【図4】 比較例1に用いた塗布巾規制板である。
【図5】 比較例2に用いた塗布装置の概略側面図であ
る。
【図6】 比較例2に用いたスロット形成の為のスペー
サである。
【符号の説明】
1 ドクターエッジ 2 第1曲面 3 第2曲面 4 面取り部 5 スロット 6 フロントエッジ 7 塗布巾規制ブロック 8 基材 9 ラップ角 10 塗布巾規制ブロック凸面(A面) 11 塗布巾規制ブロックB寸法 12 塗布巾規制ブロック凸面(A面)塗布ノズル巾方
向長さ 13 スロットを形成する為のスペーサ 14 塗布巾規制ブロックC寸法 15 塗布巾規制ブロック位置調整機構(ネジ式) 16 塗布巾規制ブロック塗布ノズル巾方向長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 進 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 三善 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 4D075 AC04 AC05 AC53 AC72 AC93 CA47 DA04 DB01 DB18 DB31 DB48 EA07 EB19 4F033 AA01 CA05 DA01 EA01 NA01 4F041 AA12 AB02 BA05 BA12 BA57 CA02 CA12 CA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントエッジとドクターエッジとを備
    えた、ダイノズルの両エッジ間のスロットから塗布液を
    連続して押し出して、前記エッジに対向して背面を支持
    すること無く、連続走行する可撓性支持体(以下基材と
    称する)に塗布液を塗布する方法において、マニホール
    ド側より基材方向スロット先端に向かい、基材進行方向
    側のスロット巾が広がる形状を持ち、ドクターエッジと
    対向するフロントエッジ間のスロット先端部の液溜り
    に、基材巾方向非塗布部を形成する、塗布巾規制ブロッ
    クを用い塗布する塗布方法。
  2. 【請求項2】 フロントエッジとドクターエッジとを備
    えた、ダイノズルの両エッジ間のスロットから塗布液を
    連続して押し出して、前記エッジに対向してバックアッ
    プロールに支持され、連続走行する基材に塗布液を塗布
    する方法において、マニホールド側より基材方向スロッ
    ト先端に向かい、基材進行方向側のスロット巾が広がる
    形状を持ち、ドクターエッジと対向するフロントエッジ
    間のスロット先端部の液溜りに、基材巾方向非塗布部を
    形成する、塗布巾規制ブロックを用い塗布する塗布方
    法。
  3. 【請求項3】 前記塗布巾規制ブロックの断面形状は、
    スロット先端部液溜り断面空隙をおおむね満たす形状と
    し、塗布巾方向面はおおむねダイノズル断面と平行であ
    り、かつ塗布巾規制ブロックの基材に対向する面はおお
    むね基材に平行な、少なくとも2つ以上の面で構成さ
    れ、なおかつこの面の内塗布巾方向内側の面(以下凸面
    と称す)が、基材に最も接近して形成されたことを特徴
    とする請求項1、または請求項2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 スロット先端部に設置される、前記塗布
    巾規制ブロックの凸面のダイノズル巾方向長さを0.3
    mmないし1mmとしたことを特徴とする、請求項3に
    記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 スロット先端部に設置される、前記塗布
    巾規制ブロックのスロット先端方向凸部の凸面と、該凸
    面から塗布巾方向の基材と対向する面との基材離隔方向
    の該凸面に隣接する段差を0.5mm以上としたことを
    特徴とする請求項3、または請求項4に記載の塗布装
    置。
  6. 【請求項6】 スロット先端部に設置される、前記塗布
    巾規制ブロックの凸面位置を、フロントエッジ先端部と
    ドクターエッジ先端部との接線より、0ないし100μ
    m離した位置に配したことを特徴とする請求項3に記載
    の塗布装置。
  7. 【請求項7】 スロット先端部に設置される、前記塗布
    巾規制ブロックの基材進行方向突出部分の厚みを、0.
    2mmないし0.5mmとしたことを特徴とする請求項
    6に記載の塗布装置。
  8. 【請求項8】 スロット先端部に設置される、前記塗布
    巾規制ブロックのダイノズル巾方向長さを、基材巾方向
    端部非塗布部巾より長くしたことを特徴とする請求項
    3、または7に記載の塗布装置。
  9. 【請求項9】 スロット形成の為に、ドクターエッジと
    フロントエッジの間に挟み込まれるスペーサ部材のスロ
    ット長さ方向先端に位置するよう塗布巾規制ブロックを
    設置したことを特徴とする請求項8に記載の塗布装置。
  10. 【請求項10】 スロット先端部に設置される、前記塗
    布巾規制ブロックの塗布ノズル巾方向端部に、塗布巾規
    制ブロック位置調整機構を設けたことを特徴とする請求
    項9に記載の塗布装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006272270A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Fuji Photo Film Co Ltd 塗布液の塗布方法、塗布液の塗布装置、および光学フィルム
EP4269064A1 (en) * 2022-04-28 2023-11-01 LG Energy Solution, Ltd. System for depositing material on a substrate and method for manufacturing a battery

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