JP2008071788A - レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置 - Google Patents

レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008071788A
JP2008071788A JP2006246545A JP2006246545A JP2008071788A JP 2008071788 A JP2008071788 A JP 2008071788A JP 2006246545 A JP2006246545 A JP 2006246545A JP 2006246545 A JP2006246545 A JP 2006246545A JP 2008071788 A JP2008071788 A JP 2008071788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
light source
laser light
semiconductor film
hydrogenated amorphous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006246545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5068972B2 (ja
Inventor
Atsushi Tanaka
淳 田中
Teruhiko Kuramachi
照彦 蔵町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2006246545A priority Critical patent/JP5068972B2/ja
Publication of JP2008071788A publication Critical patent/JP2008071788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5068972B2 publication Critical patent/JP5068972B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

【課題】水素化非晶質半導体膜の所定領域に対して、選択的にかつ効率的に脱水素処理と結晶化処理とを実施する。
【解決手段】レーザアニール装置100は、単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、水素化非晶質半導体膜20に対して、第1のレーザ光Xを照射して第1のレーザ光Xが照射された領域の水素濃度を低減させる第1のレーザ光源120と、第1のレーザ光源120のレーザ光発振源を兼ねていない単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、水素化非晶質半導体膜20の第1のレーザ光Xが照射された領域の少なくとも一部に対して、第2のレーザ光Yを照射して第2のレーザ光Yが照射された領域を結晶化させる第2のレーザ光源130と、水素化非晶質半導体膜20に対して、第1のレーザ光X及び第2のレーザ光Yを同時に又は独立に相対走査する相対走査手段150とを備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素化非晶質半導体膜に対してレーザアニールを実施して、水素化非晶質半導体膜の少なくとも一部を結晶化させるレーザアニール装置、及びこの装置を用いるレーザアニール方法に関するものである。
本発明はまた、上記レーザアニール方法により製造された半導体膜基板、この半導体膜基板を用いて製造された素子基板、及びこの素子基板を用いた電気光学装置に関するものである。
ドットごとに駆動して表示等を行うエレクトロルミネッセンス(EL)装置や液晶装置等の電気光学装置では、アクティブマトリクス型の駆動方式が広く採用されている。アクティブマトリクス型では多数の画素電極がマトリクス状に配置され、これら画素電極は例えば各画素電極に対応して設けられた画素スイッチング用TFTを介して駆動される。
上記電気光学装置では、同じ基板上に、上記の画素電極と画素スイッチング用TFTとがマトリクス状に多数形成された画素部と、この画素部を駆動する、複数の駆動回路用TFTを用いて構成された駆動回路を備えた駆動部とが設けられる場合がある。
上記電気光学装置においては例えば、(1)画素スイッチング用TFTの活性層と駆動回路用TFTの活性層とに、いずれも多結晶シリコン膜が用いられる。この場合、はじめに非晶質シリコン膜を成膜し、この膜に対してレーザアニールを実施して、膜を結晶化させることが広く行われている。
また、大面積で均質な非晶質シリコン膜を成膜する技術が確立したことで、(2)画素スイッチング用TFTの活性層には非晶質シリコン膜を用い、駆動回路用TFTの活性層には多結晶シリコン膜を用いることが提案されている(特許文献1の第1頁第17行目〜第2頁第1行目を参照)。活性層として非晶質シリコン膜を用いたTFTは、画素スイッチング用TFTとしては特に問題なく機能するが、非晶質シリコン膜はキャリア移動度が低いため、駆動回路用TFTの活性層としては不適である。そのため、少なくとも駆動回路用TFTの活性層については多結晶シリコン膜を用いることが好ましい。
例えば、非晶質シリコン膜の一部をレーザアニールにより選択的に結晶化することで、画素スイッチング用TFTの活性層が非晶質シリコン膜からなり、駆動回路用TFTの活性層が多結晶シリコン膜からなる電気光学装置を提供できると考えられる。
非晶質シリコン膜と多結晶シリコン膜のいずれを用いてTFTを製造する場合においても、良好な素子特性を得るには、シリコン元素においてシリコン元素同士の結合が切れた部分に水素が結合していることが必要である。特に、非晶質シリコン膜では、シリコン元素同士の結合が切れた部分が多く、より高い水素濃度が必要とされている。シランガス等の水素含有ガスを原料とするCVD法等により非晶質シリコン膜を成膜すると、充分な量の水素を含む水素化非晶質シリコン膜(水素濃度は例えば20原子%程度)が成膜される。
しかしながら、水素化非晶質シリコン膜に対してレーザアニールによる結晶化を行うと、水素が突沸して膜表面が荒れる、水素の突沸によりシリコン膜が部分的に剥離する、水素の突沸により飛散するシリコンによりレーザアニール装置内が汚染されるなどの問題が生じる恐れがある。そのため、結晶化を行う領域については、あらかじめ水素濃度を低減させる脱水素処理を行う必要がある。
脱水素方法としては、水素化非晶質シリコン膜を形成した基板全体を高温炉内に載置して、膜全体を熱アニールする方法が挙げられる。この方法では、脱水素処理にレーザアニールと異なる装置を用いる必要があり、非効率的である。また、膜全体を結晶化する場合には有効であるが、画素部は水素化非晶質シリコンのまま残し、駆動部のみを結晶化したい場合には、画素部の非晶質シリコンの水素濃度まで低下してしまうので、充分な素子特性の画素スイッチング用TFTが得られなくなる。
特許文献1では、水素化非晶質シリコン膜において駆動部の形成領域に対して選択的にレーザ光を走査しながら照射して、該領域の脱水素を行う脱水素工程と、同領域に対してさらに照射条件を変えてレーザ光を走査しながら照射して、該領域を結晶化させる結晶化工程とを順次実施する方法が提案されている(請求項1等)。特許文献1では、同一のレーザ光源を用い、レーザ光の照射エネルギーを変えて、脱水素工程と結晶化工程とを実施する方法のみが記載されている(請求項2,3等)。特許文献1では、レーザ光発振源として、各種エキシマレーザが挙げられている(請求項7,8等)。
特許文献1に記載の技術では、画素部の形成領域は充分な水素濃度の水素化非晶質シリコンのまま残し、駆動部の形成領域のみを選択的に脱水素化及び結晶化することができる。
特許文献2には、同一のレーザ光発振源から出射されたパルスレーザ光を、折り返しミラーを用いて脱水素用のレーザ光と結晶化用のレーザ光とに分けて出射するレーザ光源と、走査方向に対して脱水素用のレーザ光が結晶化用のレーザ光に対して先行するよう基板を移動させる基板ステージとを備えたレーザアニール装置が開示されている(請求項7,図4等)。
特許文献2では、レーザ光発振源としてエキシマレーザが挙げられている(請求項5等)。また、レーザ光発振源から出射されるパルスレーザ光において、結晶化にはエネルギー量が小さくて不適なビーム端部の不要光を脱水素用のレーザ光として用いることが記載されている(請求項3等)。特許文献2には、水素化非晶質シリコン膜に対して、脱水素用のレーザ光と結晶化用のレーザ光とを基板の幅以上の細長いビーム形状で照射し、基板を一方向に移動させることで、水素化非晶質シリコン膜を全面結晶化させる態様のみが記載されている(図3,図4等)。
国際公開第01/078045号パンフレット 特開2002−64060号公報
特許文献1に記載の技術では、脱水素工程と結晶化工程とを同一のレーザ光源を用いて実施するため、1個の基板に対して、脱水素工程を完全に終了した後に結晶化工程を開始せざるを得ず、非効率的である。
特許文献2に記載の技術では、水素化非晶質シリコン膜に対して、1個のレーザ光源から脱水素用のレーザ光と結晶化用のレーザ光とを同時に照射することができるので、1個の基板に対して、脱水素工程と結晶化工程とを並行して実施することができる。しかしながら、脱水素用のレーザ光と結晶化用のレーザ光との発振源が同一であるため、脱水素用のレーザ光の照射条件と結晶化用のレーザ光の照射条件とをそれぞれ独立に好適化することが難しい。
特許文献1及び2では、基本的にはレーザ光発振源としてエキシマレーザが用いられている。エキシマレーザはパルスレーザであり、エキシマレーザをオンにしている間にもレーザ光が照射されない時間が周期的に訪れるため、緻密な膜処理が難しい。また、実質的なアニール時間が短く、パルス毎に出射エネルギー量がばらつくこともある。そのため、充分かつ均一な脱水素効果が得られにくく、高結晶化も難しい。
また、EL装置や液晶装置等では、1個の基板に対して所定のパターンで多数のTFTを形成するため、製造効率を考慮すれば、活性層を多結晶シリコン膜により構成するTFTの素子形成領域のみを選択的に結晶化できることが好ましい。しかしながら、エキシマレーザはそれ自体の形状が大きく、形状の設計自由度も低い。そのため、特許文献1及び2に記載されているように、駆動部全体あるいは膜全体といった広範囲を処理するには向いているが、TFTの素子形成領域のみを選択的に結晶化するような精細な位置制御は難しい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、水素化非晶質半導体膜の所定領域に対して、選択的にかつ効率的に脱水素処理と結晶化処理とを実施することができ、しかも脱水素処理の処理条件と結晶化処理の処理条件とをそれぞれ独立に好適化することが可能なレーザアニール装置を提供することを目的とするものである。
本発明また、上記所定領域に対して安定的に充分かつ均一な脱水素処理を行うことができ、上記所定領域を安定的に高結晶化することが可能なレーザアニール装置を提供することを目的とするものである。
本発明また、上記の脱水素処理と結晶化処理とを行うに際して、TFTの素子形成領域のみを選択的に結晶化するような精細な位置制御が可能なレーザアニール装置を提供することを目的とするものである。
本発明のレーザアニール装置は、水素化非晶質半導体膜に対してレーザアニールを実施して、該水素化非晶質半導体膜の少なくとも一部を結晶化させるレーザアニール装置において、
単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、前記水素化非晶質半導体膜に対して、第1のレーザ光を照射して該第1のレーザ光が照射された領域の水素濃度を低減させる第1のレーザ光源と、
前記第1のレーザ光源の前記レーザ光発振源を兼ねていない単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、前記水素化非晶質半導体膜の前記第1のレーザ光が照射された領域の少なくとも一部に対して、第2のレーザ光を照射して該第2のレーザ光が照射された領域を結晶化させる第2のレーザ光源と、
前記水素化非晶質半導体膜に対して、前記第1のレーザ光及び前記第2のレーザ光を同時に又は独立に相対走査する相対走査手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明のレーザアニール装置においては、後記するように第1のレーザ光源と第2のレーザ光源とが互いの機能を交替する構成とすることができる。この場合、機能交替前の第1のレーザ光源のレーザ光発振源が、機能交替後の第2のレーザ光源のレーザ光発振源を兼ねることとなるが、本明細書において、「第2のレーザ光源のレーザ光発振源が第1のレーザ光源のレーザ光発振源を兼ねていない」とは、任意のタイミングで見て、第2のレーザ光源のレーザ光発振源が第1のレーザ光源のレーザ光発振源を兼ねていないことを意味する。
本発明のレーザアニール装置において、前記第1のレーザ光源及び/又は前記第2のレーザ光源は、連続波出力のレーザ光源であることが好ましい。
前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源はいずれも、前記レーザ光発振源として半導体レーザを備えた半導体レーザ光源であることが好ましい。
前記第1のレーザ光源及び/又は前記第2のレーザ光源は、前記半導体レーザを複数備えると共に、該複数の半導体レーザからの出射光を合波する合波光学系とを備えた単数又は複数の合波半導体レーザ光源により構成することができる。
本発明のレーザアニール装置において、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とは、互いの相対的位置が固定されてユニット化されたユニット光源の形態で備えられており、前記相対走査手段は、該ユニット光源を相対走査するものであることが好ましい。
前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とがユニット化された上記構成では、例えば、前記ユニット光源は、該ユニット光源の相対走査方向に対して常に前記第1のレーザ光源が前記第2のレーザ光源よりも先行するよう、該ユニット光源の相対走査方向に応じて、向きが制御されるものであることが好ましい。
本明細書において、「ユニット光源の相対走査方向」は、ある任意のタイミングで見たときに基板に対してユニット光源が相対的に進んでいく方向により定義する。また、「ユニット光源の相対走査方向に対して第1のレーザ光源が第2のレーザ光源よりも先行する」とは、基板に対してユニット光源が相対的に進んでいく方向に見て、第1のレーザ光源が第2のレーザ光源よりも先行することを意味する。
前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とがユニット化された上記構成では、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とは、互いの機能を交替可能とされており、
前記ユニット光源は、該ユニット光源の相対走査方向に対して常に前記第1のレーザ光源が前記第2のレーザ光源よりも先行するよう、該ユニット光源の相対走査方向が変わる際には、前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源の互いの機能を交替する制御が行われるものであってもよい。
本発明のレーザアニール装置において、前記第1のレーザ光源による前記第1のレーザ光の相対走査方向に対して垂直方向の照射幅が、前記第2のレーザ光源による前記第2のレーザ光の相対走査方向に対して垂直方向の照射幅よりも広いことが好ましい。
本発明のレーザアニール装置において、前記水素化非晶質半導体膜に吸収される前記第1のレーザ光の単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度が、前記水素化非晶質半導体膜に吸収される前記第2のレーザ光の単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度よりも小さいことが好ましい。
本発明のレーザアニール装置において、前記相対走査手段による前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源の相対走査を制御する走査制御手段と、前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源に搭載された前記レーザ光発振源のオンオフを制御する電気的制御手段とを備え、
前記水素化非晶質半導体膜の所定領域に対して選択的に、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを照射するものであることが好ましい。
本発明のレーザアニール方法は、
上記の本発明のレーザアニール装置を用い、
前記水素化非晶質半導体膜に対して、前記第1のレーザ光を照射して該第1のレーザ光が照射された領域の水素濃度を低減させるレーザ照射(A)と、
前記水素化非晶質半導体膜の前記第1のレーザ光が照射された領域の少なくとも一部に対して、前記第2のレーザ光を照射して該第2のレーザ光が照射された領域を結晶化させる第2のレーザ照射(B)とを実施することを特徴とするものである。
本発明のレーザアニール方法において、レーザ照射(A)を実施している間に、レーザ照射(B)を開始することが好ましい。
本発明の半導体膜基板は、基板上に水素化非晶質半導体膜が形成された半導体膜基板に対して、上記の本発明のレーザアニール方法を実施して、製造されたものであることを特徴とするものである。
本発明の第1の素子基板は、上記の本発明の半導体膜基板を用いて製造され、前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有する半導体装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の素子基板は、上記の本発明の半導体膜基板を用いて製造され、
前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施されなかった非結晶化領域内に形成された活性層を有する第1の半導体装置と、
前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有する第2の半導体装置とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第3の素子基板は、上記の本発明の半導体膜基板を用いて製造され、画素電極と画素スイッチング用薄膜トランジスタとがマトリクス状に複数組形成された画素部と、該画素部を駆動する、複数の駆動回路用薄膜トランジスタを用いて構成された駆動回路が形成された駆動部とを備えた素子基板であって、
前記画素スイッチング用薄膜トランジスタが、前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施されなかった非結晶化領域内に形成された活性層を有し、
前記駆動回路用薄膜トランジスタが、前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有すること特徴とするものである。
素子基板としては、薄膜トランジスタをスイッチング素子として備えたアクティブマトリクス基板等が挙げられる。
本発明の電気光学装置は、上記の本発明の素子基板を備えたことを特徴とするものである。電気光学装置としては、エレクトロルミネッセンス(EL)装置、液晶装置、電気泳動方式表示装置、及びこれらを備えたシートコンピュータ等が挙げられる。
本発明のレーザアニール装置は、脱水素用の第1のレーザ光源と結晶化用の第2のレーザ光源とを備えたものであるので、1個の基板に対して、水素化非晶質半導体膜に対する脱水素処理と結晶化処理とを並行して実施することができる。
本発明の装置を用いれば、レーザアニールによる結晶化に先立って、脱水素目的の熱アニールを実施する必要がなくなり、生産性を向上させることができる。また、脱水素処理と結晶化処理とを並行して実施することができるので、同一のレーザ光源を用い、照射エネルギーを変える2段階のレーザアニールを行って脱水素処理と結晶化処理とを行う特許文献1に記載の技術に比して、脱水素処理と結晶化処理とをより短時間で効率的に実施することができる。
本発明のレーザアニール装置はさらに、水素化非晶質半導体膜に対して第1のレーザ光源及び第2のレーザ光源を同時に又は独立に走査する相対走査手段を備えたものであるので、水素化非晶質半導体膜の所定領域に対して選択的に、脱水素処理と結晶化処理とを実施することができる。
本発明のレーザアニール装置ではさらに、結晶化用の第2のレーザ光源のレーザ光発振源が、脱水素用の第1のレーザ光源のレーザ光発振源を兼ねていないので、脱水素処理の処理条件と結晶化処理の処理条件とをそれぞれ独立に好適化することができる。
本発明のレーザアニール装置において、第1のレーザ光源及び/又は第2のレーザ光源はいずれも、連続波出力のレーザ光源であることが好ましい。かかる構成では、パルス出力のレーザ光源と異なり、レーザ光源をオンにしている間は常に水素化非晶質半導体膜に対してレーザ光が連続的に照射されるので、緻密で均一な膜処理ができる。また、パルス出力のレーザ光源を用いる場合よりも実質的なアニール時間を長くすることができる。したがって、上記所定領域に対して安定的に充分かつ均一な脱水素処理を行うことができ、上記所定領域を安定的に高結晶化することができる。
第1のレーザ光源及び第2のレーザ光源はいずれも、レーザ光発振源として半導体レーザを備えた半導体レーザ光源であることが好ましい。半導体レーザは小型であるので、レーザ光発振源としてエキシマレーザを用いるよりも、第1のレーザ光源及び第2のレーザ光源を小さくすることができ、これらの形状の設計自由度も高くすることができる。半導体レーザはオンオフの制御も容易である。そのため、活性層を多結晶シリコン膜により構成するTFTの素子形成領域のみを選択的に結晶化するような精細な位置制御も可能となる。
「レーザアニール装置、レーザアニール方法」
図面を参照して、本発明に係る実施形態のレーザアニール装置と、これを用いたレーザアニール方法について、説明する。
本発明のレーザアニール装置は、水素化非晶質半導体膜に対してレーザアニールを実施して、該水素化非晶質半導体膜の少なくとも一部を結晶化させる装置である。本発明のレーザアニール装置では、水素化非晶質半導体膜の所定領域を選択的に結晶化させることもできる。
アニール対象の構成半導体材料は特に制限なく、シリコン、ゲルマニウム、シリコン/ゲルマニウム等が挙げられる。本実施形態では、アニール対象が水素化非晶質シリコン(a−Si:H)膜である場合を例として説明する。
図1はレーザアニール中の水素化非晶質シリコン膜とレーザアニール装置の主な構成要素を示す斜視図である。図2(a),(b)はレーザ光源の内部構成を示す図である。図1中、レーザアニール対象の水素化非晶質シリコン膜に符号20を付し、水素化非晶質シリコン膜20においてTFT(薄膜トランジスタ)の素子形成領域に符号ATFTを付してある。
本実施形態では、エレクトロルミネッセンス(EL)装置や液晶装置等のアクティブマトリクス型の電気光学装置に用いられるアクティブマトリクス基板(素子基板)を製造する場合を例として説明する。
本実施形態ではまた、
マトリクス状に配置された多数の画素電極と、これら画素電極のスイッチング素子として機能する多数の画素スイッチング用TFT(第1の半導体装置)とが形成され、表示等が行われる画素部と、
上記画素部の外側に、画素部を駆動する、多数の駆動回路用TFT(第2の半導体装置)を用いて構成された駆動回路が形成された駆動部とが設けられるアクティブマトリクス基板を製造する場合を例として説明する。
図4に基づいて、液晶装置用のアクティブマトリクス基板の回路構成例について説明する。
図示するアクティブマトリクス基板40には、マトリクス状に配置された多数の画素電極33と、これら画素電極33のスイッチング素子として機能する多数の画素スイッチング用TFT30とが形成され、表示等が行われる画素部50と、これを駆動する駆動部80とが設けられている。この例では、画素部50の1つのドットDに対して、1個の画素電極33と1個の画素スイッチング用TFT30とが形成されている。1個の画素電極33に対して、複数のTFT30を設けることもできる。
駆動部80は、水平走査回路61を含む水平走査部60と、垂直走査回路71を含む垂直走査部70とから構成されている。
水平走査回路61から導出された個々の信号線62は画素部50をなす多数の画素スイッチング用TFT30のドレイン電極に接続されている。信号線62が画素スイッチング用TFT30のドレイン電極を兼ねる場合もある。
垂直走査回路71から多数の走査線72が導出され、個々の走査線72は画素部50をなす複数の画素スイッチング用TFT30のゲート電極に接続されている。走査線72が画素スイッチング用TFT30のゲート電極を兼ねる場合もある。各画素スイッチング用TFT30のソース電極に画素電極33が接続されている。
非晶質シリコンを活性層とする場合、画素スイッチング用TFT30としては、N型のTFTが用いられる。多結晶シリコンを活性層とする場合、画素スイッチング用TFT30としては、一般にN型のTFTが用いられ、P型のTFTが用いられることもある。駆動回路61,71は通常、N型の駆動回路用TFTとP型の駆動回路用TFTとのCMOS構造を有する。
本実施形態では、画素スイッチング用TFT30の活性層に非晶質シリコン(a−Si)膜を用い、駆動回路61,71をなす駆動回路用TFTの活性層に多結晶シリコン(poly−Si)膜を用いる場合について説明する。
図1に示す本実施形態のレーザアニール装置100は、レーザアニールによって、水素化非晶質シリコン膜20の所定領域に対して選択的に、水素濃度を低減させる脱水素処理と結晶化処理とを実施することができる装置である。本実施形態では、所定領域が駆動部80の形成領域全体である場合について説明する。
本実施形態のレーザアニール装置100は、レーザアニール対象の水素化非晶質シリコン膜(水素化非晶質半導体膜)20を載置するステージ110と、水素化非晶質シリコン膜20に対してレーザ光X,Yを照射するレーザヘッド140(ユニット光源)と、レーザヘッド140を図示x方向と図示y方向(xy平面は、水素化非晶質シリコン膜20の面に平行な面)に機械的に移動させて走査するレーザヘッド移動手段(相対走査手段)150と、装置全体の制御を行うコントローラ(制御手段)160とを備えている。
レーザヘッド移動手段150は、基本的にはレーザヘッド140の走査を図示x方向で実施し、あるy位置においてx方向の走査を実施した後、y位置を変えてx方向の折り返し走査を実施するという往復走査を実施する。すなわち、x方向がレーザヘッド140の主走査方向であり、y方向がレーザヘッド140の副走査方向である。
レーザヘッド140は、機能の異なる第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とがユニット化されたユニット光源である。レーザヘッド140内において、第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とは、レーザヘッド140の主走査方向であるx方向に対して平行方向に離間して配置され、かつ互いの相対的位置が固定されている。
第1のレーザ光源120は、水素化非晶質シリコン膜20に対して、第1のレーザ光Xを略矩形スポット状に照射して、第1のレーザ光Xが照射された領域の水素濃度を低減させるレーザ光源である。第2のレーザ光源130は、水素化非晶質シリコン膜20に対して、第2のレーザ光Yを略矩形スポット状に照射して、第2のレーザ光Yが照射された領域を結晶化させるレーザ光源である。
本実施形態のレーザアニール装置100では、レーザヘッド移動手段150によるレーザヘッド140の走査によって、水素化非晶質シリコン膜20に対する第1のレーザ光X及び第2のレーザ光Yの走査が同時に実施される。また、レーザヘッド140は、レーザヘッド140の走査方向に対して常に第1のレーザ光源120が第2のレーザ光源130よりも先行するよう、レーザヘッド140の走査方向に応じて、その向きが制御される。かかる構成によって、第2のレーザ光源130は、水素化非晶質シリコン膜20の第1のレーザ光Xが照射された領域の少なくとも一部に対して、第2のレーザ光Yを照射するようになっている。
水素化非晶質シリコン膜20に対して、脱水素せずにレーザアニールによる結晶化を行うと、水素が突沸して膜表面が荒れる、水素の突沸によりシリコン膜が部分的に剥離する、水素の突沸により飛散するシリコンによりレーザアニール装置内が汚染されるなどの問題が生じる恐れがある。本実施形態のレーザアニール装置100では、第2のレーザ光Yの照射による結晶化に先立ち、第1のレーザ光Xの照射により脱水素処理が行われる。
図1中、水素化非晶質シリコン膜20において、第1のレーザ光Xが照射されて脱水素処理が既に実施されたが、第2のレーザ光Yの照射を受ける前の領域に符号AHを付し、第1のレーザ光Xの照射による脱水素処理と第2のレーザ光Yの照射による結晶化処理とがいずれも実施された領域に符号ACを付してある。
図2(a)に示す如く、第1のレーザ光源120は、1個の合波半導体レーザ光源121により構成されている。
合波半導体レーザ光源121には、レーザ光発振源として連続波出力の1個のマルチ横モードの半導体レーザLD(図示略)が内蔵された4個のLDパッケージ123(123A〜123D)と、これら4個のLDパッケージ123から出射されたレーザ光L1〜L4を各々平行光束化する、LDパッケージ123と同数のコリーメータレンズ124(124A〜124D)とが組み込まれたLDユニット122が備えられている。
合波半導体レーザ光源121にはさらに、レーザ光L1〜L4を各々反射するLDパッケージ123と同数の反射ミラー125(125A〜125D)と、
反射ミラー125A,125Bにより反射されたレーザ光L1,L2が入射するビームスプリッタ126Aと、
反射ミラー125C,125Dにより反射されたレーザ光L3,L4が入射するビームスプリッタ126Bとが備えられている。
ビームスプリッタ126A,126Bはいずれも、直角プリズムを2個接着した構成のキューブ状のビームスプリッタであり、ビームスプリッタ126Bの光入射面には、レーザ光L3,L4の偏光方向を90°ずらす1/2波長位相差素子127が取り付けられている。
ビームスプリッタ126Aに入射したレーザ光L1,L2は各々、光出力検出用に一部がビームスプリッタ126Aを透過してフォトダイオード129A,129Bに入射し、それ以外がビームスプリッタ126A内で反射されてビームスプリッタ126Bに入射するようになっている。
同様に、ビームスプリッタ126Bに入射したレーザ光L3,L4は各々、光出力検出用に一部がビームスプリッタ126Bを透過してフォトダイオード129C,129Dに入射し、それ以外がビームスプリッタ126B内で反射されるようになっている。
合波半導体レーザ光源121では、ビームスプリッタ126A,126B内でレーザ光L1〜L4が合波されるようになっている。本実施形態では、1/2波長位相差素子127によりレーザ光L3,L4の偏光方向を90°ずらしてからビームスプリッタ126Bに入射させ、レーザ光L1とレーザ光L3とをファスト軸方向に偏光合波し、レーザ光L2とレーザ光L4とをファスト軸方向に偏光合波し、さらに偏光合波されたレーザ光L1,L3と偏光合波されたレーザ光L2,L4とをスロー軸方向に角度合波するように構成している。
合波半導体レーザ光源121の光出射口には、マルチ横モードの半導体レーザLDから出射される個々の次数の高次横モード光に含まれる、光軸に対して略対称方向に伝播する2つの波面成分の干渉性を低減するために、この2つの波面成分のうち一方の波面成分の偏光方向を90°ずらす1/2波長位相差素子128が設けられている。このことを図3を参照して、説明する。
マルチ横モードの半導体レーザLDでは、次数の異なる複数の高次横モードが同時に発振される。図3(a)に示す如く、任意の1つの次数mの高次横モード光の近視野像NFP(m)は、次数に応じて複数のピークを持つ強度分布を有し、隣接するピーク間の位相が反転した像である。図3(b)に模式的に示す如く、半導体レーザLDの光導波路Rには、光軸Aに対して平行な2つの端面E1、E2がある。ある1つの次数の高次横モード光は、これら2つの端面E1、E2間で反射を繰り返して出射されるので、ある1つの次数の高次横モード光は概略、光軸Aに対して略対称方向に伝播する2つの波面成分W1とW2とが複数重ね合わされたものとなる。
2つの波面成分W1とW2とは概略、波面成分W1が端面E1で反射されるときに波面成分W2が端面E2で反射され、波面成分W1が端面E2で反射されるとき波面成分W2が端面E1で反射される関係にある。これら2つの波面成分W1とW2との干渉により、上記の強度分布と位相分布を有する近視野像NFP(m)が形成されると考えられる。
実際には次数の異なる複数の高次横モードが同時に発振されるので、実際の近視野像NFPは、次数の異なる複数の高次横モードの近視野像NFP(m)が重なったものとなる。
任意の1つの次数mの高次横モード光に着目すれば、上記2つの波面成分W1とW2は光軸Aに対して略対称方向に伝播し、光軸Aに対して略対称な双峰性の強度分布P1、P2を有する遠視野像FFP(m)を形成する。
高次横モード光は次数が異なっても、光軸Aに対して略対称方向に伝播する上記2つの波面成分W1とW2とが複数重ね合わされて構成される。ただし、双峰性の光強度分布P1、P2のピーク分離角θは、半導体レーザの光導波路Rのストライプ幅及び屈折率分布、発振波長、高次横モードの次数等により決定され、次数が高くなる程ピーク分離角θが大きくなる傾向にある。
図では、双峰性の光強度分布P1、P2のピーク分離角θが最も大きい高次横モード光の遠視野像FFP(m)を実線で示し、その他の次数の高次横モード光の遠視野像FFP(m)を破線で示してある。
異なる次数の高次横モード光間の干渉性は小さいが、個々の次数の高次横モード光を構成する上記2つの波面成分W1とW2との干渉性が大きい。そこで、本実施形態では、2つの波面成分W1とW2のうち一方の波面成分W2の偏光方向を90°ずらす1/2波長位相差素子128を設けて、これら2つの波面成分W1とW2との干渉性を低減し、合波半導体レーザ光源121からの出射光の強度分布が均一になるように構成している。
本実施形態では、コリーメータレンズ124、反射ミラー125、ビームスプリッタ126A,126B、及び1/2波長位相差素子127,128により、4個のLDパッケージ123からの出射光L1〜L4を合波する合波光学系が構成されている。本実施形態では、レーザ光L1〜L4の合波光が第1のレーザ光Xとなっている。
同様に、図2(b)に示す如く、第2のレーザ光源130は、1個の合波半導体レーザ光源131により構成されている。合波半導体レーザ光源131の光学系は、構成要素の符号を変えている以外は、第1のレーザ光源120の合波半導体レーザ光源121と同様であるので、説明は省略する。
以上説明したように、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130には、いずれもレーザ光発振源として4個の半導体レーザLDが搭載されている。第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130に搭載されたこれらの半導体レーザLDの発振波長は、非晶質シリコンの吸収波長域、具体的には700nm以下、好ましくは500nm以下で、適宜設計することができる。かかる発振波長域の半導体レーザLDとしては、GaN系半導体レーザ及びZnO系半導体レーザ等が挙げられる。
第1のレーザ光源120は、複数の合波半導体レーザ光源121により構成してもよい。同様に、第2のレーザ光源130は、複数の合波半導体レーザ光源131により構成してもよい。個々の合波半導体レーザ光源121,131に搭載される半導体レーザLDの搭載数あるいは点灯数も適宜設計できる。
<構成(I)>
本実施形態では、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130は発振波長と単位時間あたりの出射エネルギー量が略同一であり、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積が、第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積より大きい構成となっている。
具体的には、第1のレーザ光源120に搭載された複数の半導体レーザLD、及び第2のレーザ光源130に搭載された複数の半導体レーザLDは、発振波長及び出力規格がすべて略同一であり、第1のレーザ光源120に搭載された半導体レーザLDの点灯数と第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDの点灯数も同一とされている。かかる構成では、第1のレーザ光源120から出射される第1のレーザ光Xの単位時間あたりの出射エネルギー量と、第2のレーザ光源130から出射される第2のレーザ光Yの単位時間あたりの出射エネルギー量とが略同一となる。
本明細書において、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の発振波長が「略同一である」とは、発振波長のずれが±20nm以内であると、定義する。
本明細書において、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の出射エネルギー量が「略同一である」とは、出射エネルギー量のずれが±5%以内であると、定義する。
本実施形態では、上記条件において、第1のレーザ光源120による第1のレーザ光Xのy方向(走査方向に対して垂直方向)の照射幅W1が、第2のレーザ光源130による第2のレーザ光Yのy方向(走査方向に対して垂直方向)の照射幅W2よりも広い構成となっている(W1>W2)。かかる構成によって、水素化非晶質シリコン膜20に対する単位時間あたりの第1のレーザ光Xの照射面積が、水素化非晶質シリコン膜20に対する単位時間あたりの第2のレーザYの照射面積より大きくなるように、設計されている。
例えば、第2のレーザ光源130内に絞り(図示略)を組み込むことで、第2のレーザ光Yの照射幅W2及び単位時間あたりの照射面積を、第1のレーザ光Xの照射幅W1及び単位時間あたりの照射面積より小さくすることができる。
上記構成によって、レーザアニール装置100は、水素化非晶質シリコン膜20に吸収される第1のレーザ光Xの単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度Ea1が、水素化非晶質シリコン膜20に吸収される第2のレーザ光Yの単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度Ea2よりも小さい構成となっている(Ea1<Ea2)。
吸収エネルギー密度Ea1は、水素化非晶質シリコンが融解せず、水素化非晶質シリコン中の水素濃度が低減するが結晶化が起こらないエネルギー密度に調整され、吸収エネルギー密度Ea2は、水素化非晶質シリコンが融解して結晶化が起こるエネルギー密度に調整される。第1のレーザ光Xの照射による水素濃度の低減レベルは特に制限なく、非晶質シリコンであれば、例えば2原子%程度に低減できることが好ましい。
非晶質シリコンに吸収される吸収率はレーザ光の波長によって異なるので、発振波長と吸収率、単位時間あたりの照射面積から、上記吸収エネルギー密度Ea1,Ea2の関係になるように、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の発振波長と出力、及びこれらの光源による単位時間あたりの照射面積を設計すればよい。
本実施形態では、第2のレーザ光Yの照射によって融解する部分の結晶性がアニールによって向上して、この部分の非晶質シリコン(a−Si)が多結晶シリコン(poly−Si)となる。図示するように、多結晶シリコン(poly−Si)の生成領域の外側に、結晶粒の小さい微結晶シリコン(μc−Si)が同時に生成されることがある。この場合、微結晶シリコン(μc−Si)の生成領域はアニール条件等によって異なり、例えば、第2のレーザ光Yによる照射を直接は受けず融解はしないが、第2のレーザ光Yの照射エネルギーが伝わり温度が上昇する部分に、微結晶シリコン(μc−Si)が生成される。
水素化非晶質シリコン膜20に吸収される第2のレーザ光Yの単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度Ea2が、水素化非晶質シリコン膜20に吸収される第1のレーザ光Xの単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度Ea1よりも大きいので(Ea2>Ea1)、照射幅W1とW2との関係がW1≦W2であると、第1のレーザ光Xによる脱水素処理が行われた領域の範囲よりも第2のレーザ光Yによる結晶化処理が行われる領域の範囲よりもはみ出してしまう恐れがある。
照射幅W1とW2との関係をW1>W2とし、微結晶シリコン(μc−Si)の生成領域も含めて、第1のレーザ光Xによる脱水素処理が行われた領域の範囲内で結晶化が起こるようにすることで、結晶化する部分であるにもかかわらず、あらかじめ充分な脱水素が行われていない部分が生じることを安定的に抑制することができる。
第1のレーザ光源120による第1のレーザ光Xのx方向(走査方向)の照射幅W3と、第2のレーザ光源130による第2のレーザ光Yのx方向(走査方向)の照射幅W4との関係は特に制限なく、W3とW4は同一でもよいし、非同一でもよい。
本実施形態では、吸収エネルギー密度Ea1,Ea2が上記関係を満たすようにすればよいので、上記構成(I)の代わりに、下記構成(II)又は構成(III)を採用してもよい。
<構成(II)>
第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とはいずれも発振波長が略同一条件において、第1のレーザ光源120の単位時間あたりの第1のレーザ光Xの出射エネルギー量(出力)が、第2のレーザ光源130の単位時間あたりの第2のレーザ光Yの出射エネルギー量(出力)よりも小さい構成としてもよい。かかる構成でも、Ea1<Ea2を満たす構成とすることができる。
構成(II)では、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積と第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積とは略同一でもよく、構成(I)で説明したように、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積が、第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積より大きい構成することが好ましい。
例えば、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDは発振波長及び出力規格がすべて略同一であり、第1のレーザ光源120に搭載された半導体レーザLDの点灯数が、第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDの点灯数より少ない構成とすれば、上記出射エネルギー量の関係とすることができる。
<構成(III)>
第1のレーザ光源120の発振波長が、第2のレーザ光源130の発振波長よりも長波長である構成としてもよい。長波長光の方が水素化非晶質シリコン膜20に吸収される吸収率が低くなる傾向にあるので、かかる構成でも、Ea1<Ea2を満たすことができる。
構成(III)では、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積と第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積とは略同一でもよく、構成(I)で説明したように、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積が、第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積より大きい構成することが好ましい。
本実施形態において、コントローラ(制御手段)160には、レーザヘッド移動手段150の移動を制御する走査制御部(走査制御手段)161と、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDのオンオフを制御する電気的制御部(電気的制御手段)162とが備えられている。コントローラ(制御手段)160にはまた、製造するアクティブマトリスク基板40の駆動部80の形成領域の設計情報が入力され、かつ該情報が記憶される設計情報記憶部163が設けられている。
本実施形態では、上記構成のコントローラ160によって、上記設計情報に応じて、レーザヘッド140の走査と第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDのオンオフとが制御され、水素化非晶質シリコン膜20の所定領域に対して選択的に、第1のレーザ光Xと第2のレーザ光Yとを照射できるようになっている。
本実施形態のレーザアニール装置100は、以上のように構成されている。
レーザアニール装置100を用いることで、水素化非晶質シリコン膜20に対して、第1のレーザ光Xを照射して第1のレーザ光Xが照射された領域の水素濃度を低減させるレーザ照射(A)と、水素化非晶質シリコン膜20の第1のレーザ光Xが照射された領域の少なくとも一部に対して、第2のレーザ光Yを照射して第2のレーザ光Yが照射された領域を結晶化させる第2のレーザ照射(B)とを効率よく実施することができる。
本実施形態では、1個の基板に対して、レーザ照射(A)を実施している間に、レーザ照射(B)を開始することができる。
本実施形態のレーザアニール装置100は、脱水素用の第1のレーザ光源120と結晶化用の第2のレーザ光源130とを備えたものであるので、1個の基板に対して、水素化非晶質シリコン膜20に対する脱水素処理と結晶化処理とを並行して効率よく実施することができる。
本実施形態の装置100を用いれば、レーザアニールによる結晶化に先立って、脱水素目的の熱アニールを実施する必要がなくなり、生産性を向上させることができる。また、脱水素処理と結晶化処理とを並行して実施することができるので、同一のレーザ光源を用い、照射エネルギーを変える2段階のレーザアニールを行って脱水素処理と結晶化処理とを行う特許文献1に記載の技術に比して、脱水素処理と結晶化処理とをより短時間で効率的に実施することができる。
本実施形態では、水素化非晶質シリコン膜20に対して第1のレーザX及び第2のレーザ光Yを走査する構成としているので、水素化非晶質シリコン膜20の所定領域に対して選択的に、脱水素処理と結晶化処理とを実施することができる。
本実施形態では、必要最小限の領域のみを選択的に結晶化することができるので、不要な領域まで結晶化する場合に比して、1個の基板のレーザアニール処理時間を大きく短縮化することができ、レーザ光源120,130の長寿命化も図ることができる。
本実施形態ではさらに、同一のレーザヘッド140内に第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とを組み込み、レーザヘッド140内におけるこれらの互いの相対的位置を固定し、レーザヘッド140をレーザヘッド移動手段(相対走査手段)150により走査することで、水素化非晶質シリコン膜20に対して第1のレーザX及び第2のレーザ光Yを同時に走査する構成としている。そして、レーザヘッド140の走査方向に対して常に第1のレーザ光源120が第2のレーザ光源130よりも先行するよう、レーザヘッド140の走査方向に応じて、レーザヘッド140の向きを制御する構成としている。
かかる構成では、水素化非晶質シリコン膜20に対する第1のレーザX及び第2のレーザ光Yの走査が簡易であり、しかも第1のレーザXの照射により脱水素処理が行われた領域に対して、連続的に第2のレーザ光Yによる結晶化処理を実施できるので、効率が良い。また、第1のレーザXの照射領域と第2のレーザ光Yの照射領域との位置ずれも抑制できる。
上記のように、第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とは、互いの相対的位置が固定されてユニット化されたユニット光源の形態で備えられていることが好ましいが、本発明はかかる構成に制限されない。レーザ光源120,130はユニット化されていなくてもよく、レーザ光源120,130は、それぞれ独立に走査されるものであってもよい。
本実施形態のレーザアニール装置100では、結晶化用の第2のレーザ光源130のレーザ光発振源が、脱水素用の第1のレーザ光源120のレーザ光発振源を兼ねていないので、脱水素処理の処理条件と結晶化処理の処理条件とをそれぞれ独立に好適化することができる。
本実施形態においては、レーザヘッド140の走査方向に対して常に第1のレーザ光源120が第2のレーザ光源130よりも先行するよう、レーザヘッド140の走査方向に応じて、レーザヘッド140の向きが制御される構成とする代わりに、
第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とは互いの機能を交替可能とされ、レーザヘッド140は、レーザヘッド140の走査方向に対して常に第1のレーザ光源120が第2のレーザ光源130よりも先行するよう、レーザヘッド140の走査方向が変わる際には、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの機能を交替する制御が行われる構成としてもよい。
本実施形態では、吸収エネルギー密度Ea1,Ea2が上記関係を満たすようにすればよいので、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130は発振波長と単位時間あたりの出射エネルギー量が略同一であり、第1のレーザ光Xの単位時間あたりの照射面積が、第2のレーザ光Yの単位時間あたりの照射面積より大きい構成(I)であれば、レーザヘッド140の走査方向が変わる際に、絞り等の照射面積可変手段を用いて、単位時間あたりの照射面積を交替させることで、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの機能を交替することができる。
第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130をそれぞれ独立に走査する場合には、第1のレーザ光源120の走査速度を第2のレーザ光源130の走査速度より速めることによって、第1のレーザ光源120による単位時間あたりの照射面積を、第2のレーザ光源130による単位時間あたりの照射面積より大きくすることができる。この場合には、走査速度を交替させることで、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの機能を交替することができる。
また、第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とがいずれも発振波長が略同一条件において、第1のレーザ光源120の単位時間あたりの第1のレーザ光Xの出射エネルギー量(出力)が、第2のレーザ光源130の単位時間あたりの第2のレーザ光Yの出射エネルギー量(出力)よりも小さい構成(II)であれば、
レーザヘッド140の走査方向が変わる際に、電気的制御部(電気的制御手段)162によって、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの出力を交替させるなどして、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの機能を交替させることができる。
例えば、第1のレーザ光源120に搭載された半導体レーザLDの点灯数が、第2のレーザ光源130に搭載された半導体レーザLDの点灯数より少ない構成であれば、レーザヘッド140の走査方向が変わる際に、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の半導体レーザLDの点灯数を交替させて、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130の互いの機能を交替させることができる。
本実施形態のレーザアニール装置100において、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130はいずれも、連続波出力のレーザ光源により構成している。かかる構成では、パルス出力のレーザ光源と異なり、レーザ光源をオンにしている間は常に水素化非晶質シリコン膜20に対してレーザ光X,Yが連続的に照射されるので、緻密で均一な膜処理ができる。また、パルス出力のレーザ光源を用いる場合よりも実質的なアニール時間を長くすることができる。したがって、所定領域に対して安定的に充分かつ均一な脱水素処理を行うことができ、所定領域を安定的に高結晶化することができる。
本実施形態のレーザアニール装置100において、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130はいずれも、レーザ光発振源として半導体レーザLDを備えた半導体レーザ光源により構成している。半導体レーザLDは小型であるので、レーザ光発振源としてエキシマレーザを用いるよりも、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130を小さくすることができ、これらの形状の設計自由度も高くすることができる。半導体レーザLDはオンオフの制御も容易である。そのため、活性層を多結晶シリコン膜により構成するTFTの素子形成領域のみを選択的に結晶化するような精細な位置制御も可能となる。本実施形態では、結晶化の位置制御を高精度に実施できるので、電気光学装置のパネルデザインの変更等にも容易に対応できる。
本実施形態では駆動部80のみを選択的に結晶化し、画素部50については非晶質シリコンのまま残す場合について説明した。この場合には、画素スイッチング用TFT30の活性層を多結晶シリコンにより構成するよりも、画素部50に多数形成された画素スイッチング用TFT30の特性のばらつきを抑制でき、均一性が高く高品位な表示特性の電気光学装置が得られる。
画素部50についても結晶化を行い、画素スイッチング用TFT30の活性層を多結晶シリコンにより構成してもよい。本実施形態のレーザアニール装置100では、画素スイッチング用TFT30の素子形成領域と駆動部80とを選択的に結晶化することができる。また、駆動回路61,71を基板上に形成しない場合には、画素スイッチング用TFT30の素子形成領域のみを選択的に結晶化することも可能である。
本実施形態では、水素化非晶質シリコン膜20の所定領域を選択的に結晶化することができるが、水素化非晶質シリコン膜20の膜全体を結晶化することもできる。
(構成変更例)
上記実施形態では、水素化非晶質シリコン膜20に対してレーザ光X,Yを相対走査する相対走査手段として、レーザヘッド140を機械的に移動させるレーザヘッド移動手段150を備える場合について説明した。ステージ110を相対走査手段として機能する可動ステージとしてもよい。相対走査手段としては、ガルバノミラーなど、レーザヘッド140から出射されるレーザ光X,Yをそれぞれ光学的に走査するものであってもよい。相対走査手段は、これらの組み合わせであってもよい。
高出力が得られることから、第1のレーザ光源120及び第2のレーザ光源130は、半導体レーザLDを複数備えると共に、複数の半導体レーザLDからの出射光を合波する合波光学系とを備えた単数又は複数の合波半導体レーザ光源121,131により構成することが好ましい。ただし、第1のレーザ光源120及び/又は第2のレーザ光源130は、単数の半導体レーザLDのみを備えたものであってもよい。
上記実施形態では、第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とを一組備えたレーザアニール装置100について説明した。レーザアニール装置100は、第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とを複数組備える構成としてもよい。例えば、一組の第1のレーザ光源120と第2のレーザ光源130とを内蔵したレーザヘッド140を複数備える構成とすることができる。
「半導体膜基板、アクティブマトリクス基板(素子基板)」
図面を参照して、本発明に係る実施形態の半導体膜基板、及びこれを用いたアクティブマトリクス基板(素子基板)の製造方法と構成について説明する。
本実施形態では、画素部50にトップゲート型のN型又はP型の画素スイッチング用TFT30を形成し、駆動部80にトップゲート・N型の駆動回路用TFTとトップゲート・P型の駆動回路用TFTとのCMOS構造の駆動回路を形成する場合について説明する。
本実施形態では、水素化非晶質シリコン膜において、画素スイッチング用TFT30の素子形成領域と駆動部80の形成領域とを選択的に結晶化し、画素スイッチング用TFT30及び駆動回路用TFTをいずれもポリシリコンTFTにより構成する場合について、説明する。図5は、画素スイッチング用TFT30の製造工程を示す工程図である。駆動回路用TFTの基本的なプロセスは、CMOS構造とする以外は、基本的なプロセスは画素スイッチング用TFT30と同様である。
はじめに、図5(a)に示す如く、基板10を用意し、基板10の表面全体に、CVD法等により水素化非晶質シリコン膜20を成膜する。この水素化非晶質シリコン膜20は、良好な素子特性の水素化非晶質シリコンTFTを得ることが可能な充分な量の水素を含む膜(水素濃度は例えば20原子%程度)である。
基板10としては特に制限なく、石英ガラス基板、無アルカリガラス基板、及びプラスチック基板等が挙げられる。水素化非晶質シリコン膜20の膜厚は特に制限なく、例えば50nm程度が好ましい。水素化非晶質シリコン膜20は基板10上に直接形成するのではなく、酸化シリコンや窒化シリコン等の薄膜を介して形成してもよい。
次に、図5(b)に示す如く、水素化非晶質シリコン膜20に対して、上記実施形態のレーザアニール装置100を用いてレーザアニールを実施して、画素スイッチング用TFT30の素子形成領域と駆動部80の形成領域に対して選択的に、脱水素処理と結晶化とを実施する。この工程後、画素スイッチング用TFT30の素子形成領域と駆動部80の形成領域は多結晶シリコン膜となる。この工程後のシリコン膜に符号21を付してある。
次に、図5(c)に示す如く、フォトリソグラフィ法により、上記シリコン膜21をパターニングして、TFTの素子形成領域ATFT以外の領域を除去する。パターニング後のシリコン膜に符号22を付してある。
次に、図5(d)に示す如く、TFTの素子形成領域ATFTに、CVD法やスパッタリング法等により、SiO等からなるゲート絶縁膜24を形成する。ゲート絶縁膜24の膜厚は特に制限なく、例えば100nm程度が好ましい。
基板10上にシリコン膜21が形成された図5(b)の半導体膜基板、あるいは基板10上にシリコン膜22が形成された図5(c),(d)の半導体膜基板等が、本発明の半導体膜基板の実施形態である。
次に、図5(e)に示す如く、電極材料の成膜とフォトリソグラフィ法によるパターニングとを実施することにより、ゲート絶縁膜24上にゲート電極25を形成する。
次に、図5(f)に示す如く、ゲート電極25をマスクとして、シリコン膜22にドーパントをドープし、活性領域であるソース領域23aとドレイン領域23bとを有する活性層23を形成する。活性層23において、ソース領域23aとドレイン領域23bとの間の領域がチャネル領域23cとなる。
この工程において、画素スイッチング用TFT30では、P,B等のドーパントを用いて、N型又はP型の構成とする。画素スイッチング用TFT30のドーパントがPの場合について図示してある。駆動部80では、P等の5価のドーパントを用いたN型の構成と、B等の3価のドーパントを用いたP型とのCMOS構造とする(図示略)。画素スイッチング用TFT30及び駆動回路用TFTの不純物ドープ量は、ポリシリコンTFTに好適な量(例えば3.0×1015ions/cm程度)に設定される。
次に、図5(g)に示す如く、TFTの素子形成領域ATFTに、SiOやSiN等からなる層間絶縁膜26を成膜し、さらに、ドライエッチングやウエットエッチング等のエッチングを実施して、層間絶縁膜26に、シリコン膜23のソース領域23aに通じるコンタクトホール27aと、ドレイン領域23bに通じるコンタクトホール27bとを開孔する。
さらに、層間絶縁膜26上の所定の領域に、ソース電極28aとドレイン電極28bとを形成する。ソース電極28aは、コンタクトホール27aを介してシリコン膜23のソース領域23aに導通され、ドレイン電極28bはコンタクトホール27bを介してシリコン膜23のドレイン領域23bに導通される。
以上の工程により、画素部50にトップゲート型のN型又はP型の画素スイッチング用TFT30を形成し、駆動部80にトップゲート・N型の駆動回路用TFTとトップゲート・P型の駆動回路用TFTとのCMOS構造の駆動回路を形成することができる。
画素部50ではさらに、画素スイッチング用TFT30のソース電極28aに導通させて画素電極33が形成される(図示略)。
以上の工程により、本実施形態のアクティブマトリクス基板40が製造される。
「電気光学装置」
図面を参照して、本発明に係る実施形態の電気光学装置の構成について説明する。本発明は、EL装置や液晶装置等に適用可能であり、有機EL装置を例として説明する。図6は有機EL装置の分解斜視図である。
本実施形態の有機EL装置(電気光学装置)90は、アクティブマトリクス基板41の上に、電流印加により赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)を各々発光する発光層42R、42G、42Bが所定のパターンで形成され、その上に、共通電極43と封止膜44とが順次積層されたものである。
アクティブマトリクス基板41は、図4及び図5に示したアクティブマトリクス基板40と類似の構成を有し、同様のプロセスにより製造されたものである。ただし、アクティブマトリクス基板41では、1つのドットに2個の画素スイッチング用TFT30が形成されている。
封止膜44を用いる代わりに、金属缶もしくはガラス基板等の封止部材で封止を行ってもよい。この場合には、酸化カルシウム等の乾燥剤を内包させてもよい。
発光層42R、42G、42Bは、画素電極33に対応したパターンで形成され、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)を発光する3ドットで一画素が構成されている。共通電極43と封止膜44とは、アクティブマトリクス基板40の略全面に形成されている。
有機EL装置90では、画素電極33と共通電極43のうち、一方が陽極、他方が陰極として機能し、発光層42R、42G、42Bは、陽極から注入される正孔と陰極から注入される電子の再結合エネルギーによって発光する。
発光効率を向上するために、発光層42R、42G、42Bと陽極との間には、正孔注入層及び/又は正孔輸送層を設けることができる。発光効率を向上するために、発光層42R、42G、42Bと陰極との間には、電子注入層及び/又は電子輸送層を設けることができる。
本実施形態の有機EL装置90は、以上のように構成されている。
本発明のレーザアニール装置は、薄膜トランジスタ(TFT)を備えたアクティブマトリクス基板及び電気光学装置の製造等に好ましく適用することができる。
本発明に係る実施形態のレーザアニール装置と、これを用いたレーザアニール方法を示す図 (a)は第1のレーザ光源の内部構成を示す図、(b)は第2のレーザ光源の内部構成を示す図 (a),(b)は、マルチ横モード光が持つ干渉性を低減する構成を説明するための図 アクティブマトリクス基板の回路構成例を示す図 (a)〜(g)は、TFT及びこれを備えたアクティブマトリクス基板の製造方法を示す工程図 本発明に係る実施形態の有機EL装置の構成を示す図
符号の説明
20 水素化非晶質シリコン膜(水素化非晶質半導体膜)
21,22 シリコン膜(半導体膜)
23 活性層
30 画素スイッチング用TFT(第1の半導体装置)
40,41 アクティブマトリクス基板(素子基板)
50 画素部
61 水平走査回路(駆動回路)
71 垂直走査回路(駆動回路)
80 駆動部
90 有機EL装置(電気光学装置)
100 レーザアニール装置
120 第1のレーザ光源
130 第2のレーザ光源
121、131 合波半導体レーザ光源
123(123A〜123D)、133(133A〜133D) LDパッケージ
140 レーザヘッド(ユニット光源)
150 レーザヘッド移動手段(相対走査手段)
160 コントローラ(制御手段)
161 走査制御部(走査制御手段)
162 電気的制御部(電気的制御手段)
LD 半導体レーザ(レーザ光発振源)
X 第1のレーザ光
Y 第2のレーザ光
AH 第1のレーザ光Xが照射されて脱水素処理が実施されたが、第2のレーザ光Yの照射を受ける前の領域
AC 第1のレーザ光Xの照射による脱水素処理と第2のレーザ光Yの照射による結晶化とが実施された領域
TFT TFTの素子形成領域
W1 第1のレーザ光源による第1のレーザ光の走査方向に対して垂直方向の照射幅
W2 第2のレーザ光源による第2のレーザ光の走査方向に対して垂直方向の照射幅

Claims (22)

  1. 水素化非晶質半導体膜に対してレーザアニールを実施して、該水素化非晶質半導体膜の少なくとも一部を結晶化させるレーザアニール装置において、
    単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、前記水素化非晶質半導体に対して、第1のレーザ光を照射して該第1のレーザ光が照射された領域の水素濃度を低減させる第1のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光源の前記レーザ光発振源を兼ねていない単数又は複数のレーザ光発振源を備えてなり、前記水素化非晶質半導体膜の前記第1のレーザ光が照射された領域の少なくとも一部に対して、第2のレーザ光を照射して該第2のレーザ光が照射された領域を結晶化させる第2のレーザ光源と、
    前記水素化非晶質半導体膜に対して、前記第1のレーザ光及び前記第2のレーザ光を同時に又は独立に相対走査する相対走査手段とを備えたことを特徴とするレーザアニール装置。
  2. 前記第1のレーザ光源及び/又は前記第2のレーザ光源は、連続波出力のレーザ光源であることを特徴とする請求項1に記載のレーザアニール装置。
  3. 前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源はいずれも、前記レーザ光発振源として半導体レーザを備えた半導体レーザ光源であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザアニール装置。
  4. 前記第1のレーザ光源及び/又は前記第2のレーザ光源は、前記半導体レーザを複数備えると共に、該複数の半導体レーザからの出射光を合波する合波光学系とを備えた単数又は複数の合波半導体レーザ光源からなることを特徴とする請求項3に記載のレーザアニール装置。
  5. 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とは、互いの相対的位置が固定されてユニット化されたユニット光源の形態で備えられており、
    前記相対走査手段は、該ユニット光源を相対走査するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  6. 前記ユニット光源は、該ユニット光源の相対走査方向に対して常に前記第1のレーザ光源が前記第2のレーザ光源よりも先行するよう、該ユニット光源の相対走査方向に応じて、向きが制御されるものであることを特徴とする請求項5に記載のレーザアニール装置。
  7. 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とは、互いの機能を交替可能とされており、
    前記ユニット光源は、該ユニット光源の相対走査方向に対して常に前記第1のレーザ光源が前記第2のレーザ光源よりも先行するよう、該ユニット光源の相対走査方向が変わる際には、前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源の互いの機能を交替する制御が行われるものであることを特徴とする請求項5に記載のレーザアニール装置。
  8. 前記第1のレーザ光源による前記第1のレーザ光の相対走査方向に対して垂直方向の照射幅が、前記第2のレーザ光源による前記第2のレーザ光の相対走査方向に対して垂直方向の照射幅よりも広いことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  9. 前記水素化非晶質半導体膜に吸収される前記第1のレーザ光の単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度が、前記水素化非晶質半導体膜に吸収される前記第2のレーザ光の単位時間単位面積あたりの吸収エネルギー密度よりも小さいことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  10. 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とはいずれも発振波長が略同一であり、前記第1のレーザ光源の単位時間あたりの前記第1のレーザ光の出射エネルギー量が、前記第2のレーザ光源の単位時間あたりの前記第2のレーザ光の出射エネルギー量よりも小さいことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  11. 前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源に搭載された前記レーザ光発振源は発振波長及び出力規格がすべて略同一であり、
    前記第1のレーザ光源に搭載された前記レーザ光発振源の点灯数が、前記第2のレーザ光源に搭載された前記レーザ光発振源の点灯数より少ないことを特徴とする請求項10に記載のレーザアニール装置。
  12. 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とはいずれも発振波長が略同一であり、前記第1のレーザ光源から出射される前記第1のレーザ光の単位時間あたりの出射エネルギー量と、前記第2のレーザ光源から出射される前記第2のレーザ光の単位時間あたりの出射エネルギー量とが略同一であり、
    前記水素化非晶質半導体膜に対する単位時間あたりの前記第1のレーザ光の照射面積が、前記水素化非晶質半導体膜に対する単位時間あたりの前記第2のレーザ光の照射面積より大きいことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  13. 前記第1のレーザ光源の発振波長が、前記第2のレーザ光源の発振波長よりも長波長であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  14. 前記相対走査手段による前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源の相対走査を制御する走査制御手段と、前記第1のレーザ光源及び前記第2のレーザ光源に搭載された前記レーザ光発振源のオンオフを制御する電気的制御手段とを備え、
    前記水素化非晶質半導体膜の所定領域に対して選択的に、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを照射するものであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  15. 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とを複数組備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のレーザアニール装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載のレーザアニール装置を用い、
    水素化非晶質半導体膜に対して、前記第1のレーザ光を照射して該第1のレーザ光が照射された領域の水素濃度を低減させるレーザ照射(A)と、
    前記水素化非晶質半導体膜の前記第1のレーザ光が照射された領域の少なくとも一部に対して、前記第2のレーザ光を照射して該第2のレーザ光が照射された領域を結晶化させる第2のレーザ照射(B)とを実施することを特徴とするレーザアニール方法。
  17. レーザ照射(A)を実施している間に、レーザ照射(B)を開始することを特徴とする請求項16に記載のレーザアニール方法。
  18. 基板上に水素化非晶質半導体膜が形成された半導体膜基板に対して、請求項16又は17に記載のレーザアニール方法を実施して、製造されたものであることを特徴とする半導体膜基板。
  19. 請求項18に記載の半導体膜基板を用いて製造され、
    前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有する半導体装置を備えたことを特徴とする素子基板。
  20. 請求項18に記載の半導体膜基板を用いて製造され、
    前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施されなかった非結晶化領域内に形成された活性層を有する第1の半導体装置と、
    前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有する第2の半導体装置とを備えたことを特徴とする素子基板。
  21. 請求項18に記載の半導体膜基板を用いて製造され、
    画素電極と画素スイッチング用薄膜トランジスタとがマトリクス状に複数組形成された画素部と、該画素部を駆動する、複数の駆動回路用薄膜トランジスタを用いて構成された駆動回路が形成された駆動部とを備えた素子基板であって、
    前記画素スイッチング用薄膜トランジスタが、前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施されなかった非結晶化領域内に形成された活性層を有し、
    前記駆動回路用薄膜トランジスタが、前記水素化非晶質半導体膜においてレーザ照射(A)及びレーザ照射(B)が実施された結晶化領域内に形成された活性層を有すること特徴とする素子基板。
  22. 請求項19〜21のいずれかに記載の素子基板を備えたことを特徴とする電気光学装置。
JP2006246545A 2006-09-12 2006-09-12 レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置 Expired - Fee Related JP5068972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006246545A JP5068972B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006246545A JP5068972B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008071788A true JP2008071788A (ja) 2008-03-27
JP5068972B2 JP5068972B2 (ja) 2012-11-07

Family

ID=39293161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006246545A Expired - Fee Related JP5068972B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5068972B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009134636A2 (en) * 2008-05-02 2009-11-05 Applied Materials, Inc. Suitably short wavelength light for laser annealing of silicon in dsa type systems
WO2022181029A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 株式会社ブイ・テクノロジー レーザアニール装置およびレーザアニール方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0883765A (ja) * 1994-07-14 1996-03-26 Sanyo Electric Co Ltd 多結晶半導体膜の製造方法
JPH08186268A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Sony Corp 薄膜半導体装置の製造方法
WO2001078045A1 (en) * 2000-04-11 2001-10-18 Sony Corporation Production method for flat panel display
JP2002158173A (ja) * 2000-09-05 2002-05-31 Sony Corp 薄膜の製造方法、半導体薄膜、半導体装置、半導体薄膜の製造方法、及び半導体薄膜製造装置
JP2003133253A (ja) * 2001-07-30 2003-05-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd レーザー処理装置並びに半導体装置の作製方法
JP2004349643A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Fuji Photo Film Co Ltd レーザアニール装置
JP2006196539A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Sharp Corp 多結晶半導体薄膜の製造方法および製造装置
JP2008053394A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Hitachi Displays Ltd 表示装置の製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0883765A (ja) * 1994-07-14 1996-03-26 Sanyo Electric Co Ltd 多結晶半導体膜の製造方法
JPH08186268A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Sony Corp 薄膜半導体装置の製造方法
WO2001078045A1 (en) * 2000-04-11 2001-10-18 Sony Corporation Production method for flat panel display
JP2002158173A (ja) * 2000-09-05 2002-05-31 Sony Corp 薄膜の製造方法、半導体薄膜、半導体装置、半導体薄膜の製造方法、及び半導体薄膜製造装置
JP2003133253A (ja) * 2001-07-30 2003-05-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd レーザー処理装置並びに半導体装置の作製方法
JP2004349643A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Fuji Photo Film Co Ltd レーザアニール装置
JP2006196539A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Sharp Corp 多結晶半導体薄膜の製造方法および製造装置
JP2008053394A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Hitachi Displays Ltd 表示装置の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009134636A2 (en) * 2008-05-02 2009-11-05 Applied Materials, Inc. Suitably short wavelength light for laser annealing of silicon in dsa type systems
WO2009134636A3 (en) * 2008-05-02 2010-01-21 Applied Materials, Inc. Suitably short wavelength light for laser annealing of silicon in dsa type systems
US7947584B2 (en) 2008-05-02 2011-05-24 Applied Materials, Inc. Suitably short wavelength light for laser annealing of silicon in DSA type systems
US8405175B2 (en) 2008-05-02 2013-03-26 Applied Materials, Inc. Suitably short wavelength light for laser annealing of silicon in DSA type systems
WO2022181029A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 株式会社ブイ・テクノロジー レーザアニール装置およびレーザアニール方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5068972B2 (ja) 2012-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7037809B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device using a laser irradiation process
US8044372B2 (en) Laser apparatus, laser irradiation method, semiconductor manufacturing method, semiconductor device, and electronic equipment
US20100173480A1 (en) Laser annealing apparatus and semiconductor device manufacturing method
US8451536B2 (en) Irradiation apparatus and manufacturing method for semiconductor device
JP2004349635A (ja) レーザアニール方法及び装置
JP5073260B2 (ja) レーザアニール装置及びレーザアニール方法
US20030080100A1 (en) Laser apparatus, laser irradiation method, manufacturing method for a semiconductor device, semiconductor device and electronic equipment
JP5133548B2 (ja) レーザアニール方法およびそれを用いたレーザアニール装置
US7723167B2 (en) Process and system for laser annealing and laser-annealed semiconductor film
JP2011165717A (ja) 表示装置及び表示装置の製造方法
JP5068972B2 (ja) レーザアニール装置、半導体膜基板、素子基板、及び電気光学装置
JP2007281423A (ja) 薄膜半導体装置および薄膜半導体装置の製造方法
JP2010034366A (ja) 半導体処理装置および半導体処理方法
JP2006504262A (ja) 多結晶化方法、多結晶シリコン薄膜トランジスタの製造方法、及びそのためのレーザー照射装置
JP4908269B2 (ja) レーザ光照方法および装置
JP5068975B2 (ja) レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
JP5053610B2 (ja) レーザアニール方法、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
JP5053609B2 (ja) レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
JP2007208174A (ja) レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
JP2008071776A (ja) レーザアニール装置、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
KR101372869B1 (ko) 레이저 어닐 기술, 반도체 막, 반도체 장치, 및 전기 광학장치
JP5064750B2 (ja) レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置
CN213366530U (zh) 激光退火装置
JP2004087620A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2022131271A (ja) レーザアニール装置およびレーザアニール方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120816

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5068972

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees