JP2008070035A - 過冷却瞬間冷凍機とその冷凍方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の冷凍技術では凍結対象物の一部が凍結する凍結開始時から全体が凍結するまでの凍結時間が長く、細胞膜や細胞内器官を破損して品質が劣化した。
【解決手段】中心部まで過冷却温度にまで冷却して過冷却状態とした食品(203)をアルコール液体冷凍機(201)のアルコール水(206)に浸漬して、ピストン(208)で外部から圧縮衝撃を印加することで食品内部にまで圧力波が伝播してその衝撃で過冷却状態が解除されて瞬時に食品全体が凍結するため細胞膜等の損傷を低減でき高品質の冷凍食品を提供できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、食品及び臓器の冷凍方法とその機器に関するものである。
食品全体を短時間で凍結させる方法には液体窒素に浸す方法や水とアルコールの混合液を冷やしてその液中で食品を冷却するアルコール液体冷凍機がある。
しかし、液体窒素はそれ自体の価格も保管のための設備も高価であり安価な食品の冷凍には向かない。また、アルコール液体冷凍機を使用しても冷凍にある程度時間がかかるため、魚などは余程薄く切った切り身でないと組織が壊れてドリップが出てしまう。
また、飲料を過冷却状態にしておいて、飲料を空気中でコップにそそぐ時の衝撃でシャーベットを作る方法が示されているが、固形食品には適用できない。
特開2005−318869号公報
さらに、食品を急速冷却するために冷却用の水を過冷却とし、水に衝撃を与えて均一なシャーベットを作って食品を急冷する方法が示されているが、食品の厚みが厚い場合、深部の熱を逃がすのに長時間必要となる。
特開2002−223739号公報
一般的に食品を冷凍する時、凍結開始温度付近をできるだけ短時間で通過して凍結させるかということが課題であるが、これは、凍結し始める時に、食品の細胞膜の外部と内部では組成が異なるため凍る時間に差が生じて凍結時の部分的な膨張により凍結により柔軟性を失った細胞膜が引っ張られて細胞膜が破壊してしまうためにドリップが発生することによる食品の劣化を最小限にするためである。解決しようとする問題点は、厚みの厚い食品でも食品全体を食品の一部が凍結し始める凍結開始時間から全体が凍結してしまう凍結終了までの凍結時間をできるだけ短時間にして細胞膜が柔軟性を失う前に凍結を完了することである。
本発明の第一の手段は、過冷却状態とした固形炭水化物に衝撃または振動を印加する手段を設けたことを特徴とする。
第二の手段は、過冷却状態とした固形炭水化物に液中で衝撃または振動を印加する手段を設けたことを特徴とする。
第三の手段は、過冷却固形炭水化物に衝撃または振動を印加する雰囲気温度を過冷却固形食品の温度以下としたことを特徴とする。
第四の手段は、過冷却状態とした固形炭水化物を液体窒素に浸漬することを特徴とする。
第五の手段は、過冷却固形炭水化物に衝撃または振動を印加する手段が、音波照射装置であることを特徴とする。
本発明の冷凍機または冷凍方法では、食品の中心部まで均一に過冷却温度に冷却されているため振動波が食品の内部まで伝達してほぼ同時に過冷却状態を解除して凍結するため、細胞膜への損傷を最小にすることができ、大きな肉や魚介類を変性させることなしに長期間保存することが可能となる。また、液中で振動波を印加すれば、食品の外周にあたる振動波は比較的に均一に印加が可能で、また、液や雰囲気を食品の温度よりも低くすることで食品の凍結初期のシャーベット状態から完全な凍結状態への移行をより短時間で行うことができ、より劣化の少ない冷凍が可能となる。さらに、液中の衝撃印加手段を音波照射装置で行うことで液面を開放したまま照射ができるため、槽の蓋の開閉行程を省いて連続的に作業を行うことが可能となり生産性が向上する。また、過冷却にした動物の臓器を液体窒素に浸漬することで更に損傷を少なくすることができ、大型の臓器も凍結状態で保存して遠隔地や自由な日程での移植が可能になる。
本発明の特徴は、厚みが厚い食品等を過冷却装置で時間をかけて中心部まで均一に過冷却状態にしてその後、衝撃を与えて対象物全体をほぼ同時に凍結させることで細胞膜などの組織の損傷を最低限にすることにある。
図1は、本発明装置の1実施例の説明図であって、101は冷凍庫、102は固定バンド、103は冷凍対象物、104は加振機のテーブル、105は加振機の振動子、106は加振機の駆動部である。
本冷凍システムは、過冷却冷蔵庫(図示せず)と冷凍庫(101)及び加振機(104、105、106)からなっている。鮮度の良い肉や魚介類を種類ごとの分類して同一食品をほぼ同じ厚みや大きさにカットして真空パックし、摂氏マイナス5〜7度に設定した過冷却冷蔵庫に入れて食品全体が中心部まで全て等しく過冷却温度となるまで充分長時間冷却する。この時サーモプローブを用いて標準的な厚みのサンプルの中心部温度を測定して取り出し時間を決定する、次に摂氏マイナス40度に設定した冷凍庫(101)に設置されている加振機のテーブルに冷凍対象物(103)の梱包を固定バンド(102)で固定し、加振機を駆動させる。振動子(105)は駆動部(106)内のモーターとカムで作られた機械的な上下運動をテーブル(104)に伝達して冷凍対象物(103)に衝撃を与える。機械的衝撃の加速度を2G以上にし、その衝撃により食品内部まで振動波が伝播してほぼ同時に凍結を開始する。冷凍庫(101)内温度が充分に低いため凍結時間が短くできる。また、空気中の処理であるため、一度に比較的多量の処理が可能である。
図2は、本発明装置の他の1実施例の説明図であって、201は槽、202は蓋引上げロッド、203は冷凍対象物、204は空気口の蓋、205は蓋、206は冷媒、207は圧縮口、208は圧縮ピストンである。
本冷凍システムは、過冷却冷蔵庫(図示せず)とアルコール液体冷凍槽(201)及び加圧手段(207、208)からなっている。冷媒(206)はエチルアルコール(40体積%)と水(60体積%)の混合からなっており、槽外の冷却機(図示せず)によって冷媒(206)の温度は摂氏マイナス30度に設定されている。冷凍槽(201)に過冷却状態となった食品(203)を入れ空気口の蓋(204)を開けた槽の蓋(205)を降ろして中の空気を抜いて空気口の蓋(204)を閉じて圧縮口(207)からピストン(208)を200KPa/cm2以上の圧力を瞬間的に印加する。圧力の印加は圧力波となって冷凍対象物の中まで伝播して、ほぼ同時に凍結を開始する。冷媒(206)の温度が充分に低いため凍結時間が短くできる。処理後は空気口(204)を開いて引上げロッド(202)で蓋を引き上げて食品(203)を取り出す。液中での均等加圧処理のため物理的な衝撃に弱い食品の凍結に向いている。衝撃の印加は液中で爆薬などを使用して衝撃波を発生させても良い。
図3は、本発明装置の他の1実施例の説明図であって、301は槽、302は液面、303は冷媒、304は冷凍対象物、305は金網、306は振動子である。
本冷凍システムは、過冷却冷蔵庫(図示せず)とアルコール液体冷凍槽(301)及び超音波照射装置(306)からなっている。冷媒(303)はエチルアルコール(40体積%)と水(60体積%)の混合からなっており、槽外の冷却機(図示せず)によって冷媒(303)の温度は摂氏マイナス30度に設定されている。冷凍槽(301)に過冷却状態となった食品(304)を入れ、超音波照射装置を運転し、複数の超音波振動子(306)から食品表面での平均音響パワー密度が1W/cm2付近になるように印加する。複数の振動子から周波数をスイープして照射することで定在波の山同士が重なる位置が連続的に変化して冷凍対象物全体に強い超音波が照射され、ほぼ同時に凍結を開始する。冷媒(303)の温度が充分に低いため凍結時間が短くできる。また、本方式では冷凍機の冷媒液面を開放状態で作業することができるため作業性が向上する。
図4本発明装置の他の1実施例の説明図であって、401は保温槽、402は液面、403は液体窒素、404は冷凍対象物、405はカゴである。
本冷凍システムは、過冷却冷蔵庫(図示せず)と液体窒素冷凍槽(401)からなっている。人間や動物の移植用臓器は、人工皮膚で周囲をラッピングして生理食塩水に浸漬して過冷却する。過冷却行程が終了すると、生理食塩水から人工皮膚で包んだ臓器(404)を取り出してカゴ(405)に入れて液体窒素(403)に浸漬する。過冷却状態の臓器は液体窒素(403)により表面が急速に冷やされて収縮し、その収縮により臓器内部へ圧力波が伝播し、瞬時にして全体が凍結する。液体窒素が摂氏マイナス200度近い超低温であるため肝臓のような大きな臓器でも内部と冷媒の温度差が非常に大きくシャーベット状の凍結開始から凍結完了までの時間が極めて短くなり、組織の損傷を殆ど防止することができる。臓器(404)は凍結後も液体窒素中で保管し、使用時に生理食塩水中で解凍する。人口皮膚でラッピングしてあるため取り扱い中に臓器に傷を付ける可能性を低くすることができる。従来、液体窒素による臓器の凍結は皮膚や精子、血液等微小または薄くて凍結に時間がかからないものしかできなかったため、肝臓や心臓などの大型の臓器の移植は、臓器摘出後遅くとも1日以内で行わなければならず距離が遠い場合は移植が間に合わない場合があった。また、臓器摘出のタイミングに合わなければ移植が受けられなかった。しかし、凍結が可能となることで遠距離、時間差も問題とならず、貴重な提供臓器を有効に使うことが可能となる。
特に高級で高価な肉や魚介類等の食品では、鮮度と同時に歯応え等の物理的食感も重要で、細胞膜をほとんど破壊せずに凍結することで、従来冷凍が困難であったり品質が劣化していた食品を高品質のまま消費者に届けることが可能となるため、冷凍食品関連産業を活性化することができる。また、肝臓などの大型の移植用臓器を凍結保存することが可能となり、医療の発展に寄与する。
過冷却瞬間冷凍機の実施方法を示した説明図である。(実施例1) 過冷却瞬間冷凍機の実施方法を示した説明図である。(実施例2) 過冷却瞬間冷凍機の実施方法を示した説明図である。(実施例3) 過冷却瞬間冷凍機の実施方法を示した説明図である。(実施例4)
符号の説明
101 冷凍庫
102 固定バンド
103 冷凍対象物
104 加振機のテーブル
105 加振機の振動子
106 加振機の駆動部
201 槽
202 蓋引上げロッド
203 冷凍対象物
204 空気口の蓋
205 蓋
206 冷媒
207 圧縮口
208 圧縮ピストン
301 槽
302 液面
303 冷媒
304 冷凍対象物
305 金網
306 振動子
401 保温槽
402 液面
403 液体窒素
404 冷凍対象物
405 カゴ

Claims (5)

  1. 過冷却状態とした固形炭水化物に衝撃または振動を印加する手段を設けたことを特徴とする過冷却瞬間冷凍機とその冷凍方法。
  2. 過冷却状態とした固形炭水化物に液中で衝撃または振動を印加する手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の過冷却瞬間冷凍機とその冷凍方法。
  3. 過冷却固形炭水化物に衝撃または振動を印加する雰囲気温度を過冷却固形食品の温度以下としたことを特徴とする請求項1または2に記載の過冷却瞬間冷凍機とその冷凍方法。
  4. 過冷却状態とした固形炭水化物を液体窒素に浸漬することを特徴とする請求項2または3に記載の過冷却瞬間冷凍方法。
  5. 衝撃または振動を印加する手段が、音波照射装置であることを特徴とする請求項2または3に記載の過冷却瞬間冷凍機とその冷凍方法。
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