JP2018028420A - 冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法 - Google Patents

冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エマルジョン結合状態を維持した状態で冷却対象を凍結する冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法を提供する。【解決手段】冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、発生させた振動を冷却対象に冷却液を介して伝達する振動部と、振動部が与える振動の状態を制御する制御部とを備える冷却装置。【選択図】図1

Description

本発明は、冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法に関する。
従来、冷却された不凍液の撹拌噴流中に浸漬された食品を急速に冷凍する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特公平7−28710号公報
従来、食品などの冷却対象を凍結すると、凍結の行程においてタンパク質分子と水分子と油分子等の調理によって異なる様々な分子とが結合したエマルジョン結合状態が壊れる。エマルジョン結合状態が壊れた冷却対象は、水分子同士が結合し凍結される。エマルジョン結合状態が壊れた状態で解凍される食品は、水分子と、タンパク質分子及び油分子等の様々な分子とに分離される。水分子と、タンパク質分子及び油分子の様々な分子との結合が分離された食品を解凍すると、うまみ成分が水分と共に溶け出す。また、水分子同士が凍結する際に水の結晶が成長し、成長した結晶が冷却対象の細胞を破壊するなどして食感が悪くなるという問題があった。
本発明の課題は、冷却対象のエマルジョン結合状態を維持した状態で冷却対象を凍結する冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動部と、前記振動部が与える振動の状態を制御する制御部とを備える冷却装置である。
また、本発明の一態様は、上記の冷却装置において、前記振動部が発生させる振動を前記冷却液に伝達しつつ、前記振動部と前記冷却液との間を断熱する断熱部を更に備える。
また、本発明の一態様は、上記の冷却装置において、前記振動部を加熱する加熱部を更に備える。
また、本発明の一態様は、上記の冷却装置において、前記制御部は、前記冷却対象の種類に応じて、前記振動の状態を制御する。
また、本発明の一態様は、上記の冷却装置において、前記振動とは、超音波振動である。
また、本発明の一態様は、コンピュータに、冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動ステップと、前記振動ステップから与えられる振動の状態を制御する制御部とを実行させるための冷却プログラムである。
また、本発明の一態様は、冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動ステップと、前記振動ステップから与えられる振動の状態を制御する制御部とによって製造された前記冷却対象の凍結品の製造方法である。
本発明によれば、エマルジョン結合状態を維持した状態で食品を凍結する冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法を提供することができる。
冷却装置の構成の一例を示す図である。 冷却装置の動作の一例を示す流れ図である。 振動部の制御の種類の一例を示す図である。 振動状態制御信号に基づく制御の一例を示す図である。 断熱部及び加熱部の構成の一例を示す図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して冷却装置の第1の実施形態について説明する。
[冷却装置の概要]
冷却装置は、冷却液に浸漬された冷却対象を冷却する。冷却装置は、冷却液に振動を与える。振動は冷却液を介して冷却対象に伝達される。冷却対象は、冷却液から伝達される振動によって、エマルジョン結合状態を維持する力が与えられる。冷却装置は、冷却対象の凍結品を製造する。
[冷却装置の構成]
図1を参照して、冷却装置の構成の一例について説明する。
図1は、本実施形態の冷却装置100の構成の一例を示す図である。
冷却装置100は、冷却槽1と、制御部14とを備える。
冷却槽1は、槽10と、蓋11と、カーゴ16とを備える。冷却槽1は、冷却液Rによって冷却対象FOを冷却する。冷却槽1は、振動Wを受けても変形しにくい変形防止部を備える。変形防止部(不図示)は、振動Wが伝達された場合に、変形によるエネルギーの減衰を抑制する部材である。具体的には、変形防止部とは、厚みがある金属などの部材である。冷却槽1は、冷却液Rによって冷却対象FOを冷却する。なお、冷却槽1は、冷却液Rと、冷却槽1との熱交換を抑制する保温部(不図示)を備えてもよい。保温部は、冷却液Rと槽10との熱交換を抑制することにより、冷却液Rの温度を上がりにくくする。
槽10は、冷却液Rを貯留する。
蓋11は、槽10の蓋である。蓋11は、槽10の内部を密封する。
冷却液Rは、冷却対象FOと熱交換を行うことにより、冷却対象FOを冷却する。この一例では、冷却液Rは、温度が”−35”(℃)に調整される。冷却液Rとは、この一例では、エタノールと水などの混合溶液である。より具体的には、冷却液Rとは、エタノールが45(%)、水が55(%)の混合溶液である。なお、冷却液Rは、エタノールと水との混合溶液に限られない。冷却液Rは、冷却対象FOを冷却する温度では凍結しない溶液であればよい。
冷却対象FOは、カーゴ16に載せられる。冷却対象FOとは、食品である。この一例では、冷却対象FOとは、冷却液Rと食材とが直接触れないように梱包された食品である。より具体的には、冷却対象FOとは、梱包された調理済みの食品である。なお、冷却対象FOは、調理済みの食品に限られず、調理途中の食材又は調理素材であってもよい。
カーゴ16は、冷却対象FOを載せる。カーゴ16は、冷却前の冷却対象FOを載せた状態で、冷却液Rに浸漬される。カーゴ16は、冷却対象FOの冷却が終了すると、凍結した冷却対象FOと共に、冷却液Rから引き上げられる。
冷却装置100は、制御部14と、振動部12と、蓋駆動部19と、ポンプ17と、カーゴ駆動部15とを備える。
制御部14は、振動部12と、蓋駆動部19と、カーゴ駆動部15と、ポンプ17とを制御する。
振動部12は、発生させた振動Wを冷却対象FOに冷却液Rを介して伝達する。振動Wは、冷却対象FOに対して振動エネルギーを供給する。振動エネルギーが供給された冷却対象FOは、エマルジョン結合を維持する力が与えられる。以下の説明では、振動部12が発生させる振動Wとは、超音波振動である。具体的には、振動Wは、19.5(kHz)から26.5(kHz)の周波数の振動である。
振動部12は、振動Wの状態に合わせて大きさや形状によって異なる形状である。振動Wが超音波振動である場合には、振動部12は丸みがかった形状である。振動部12の形状が、丸みがかった形状である場合には、振動部12の形状に丸みが無い箱状である場合と比較して、超音波振動が減衰しにくい。
制御部14は、振動部12に対して振動状態制御信号VSを出力する。振動部12は、制御部14から振動状態制御信号VSを取得する。振動状態制御信号VSとは、振動部12が与える振動Wの状態を制御する信号である。振動Wの状態とは、振動の強さや、振動の周波数や、振動の位相である。以下の説明では、振動の強さのことをボリュームとも記載する。
制御部14は、冷却対象FOの種類に応じて、振動Wの状態を制御する。以下の説明では、冷却対象FOの種類を、メニューとも記載する。制御部14は、メニューに応じて、振動Wの状態を制御する、振動状態制御信号VSを出力する。振動状態制御信号VSは、メニューごとに実験を行い決定される。振動状態制御信号VSが示すボリューム、振動の周波及び振動の位相は、制御部14が備える記憶部(不図示)に記憶されていてもよい。また、制御部14は、冷却装置100が備える操作部(不図示)を、作業者が操作することにより入力されたボリューム、振動の周波数及び振動の位相を、振動状態制御信号VSとして出力してもよい。
蓋駆動部19は、蓋11と接続する。制御部14は、蓋駆動部19に対して蓋駆動信号LSを出力する。蓋駆動部19は、制御部14から蓋駆動信号LSを取得する。蓋駆動部19は、蓋駆動信号LSに基づいて、蓋11を開閉駆動する。この一例では、蓋駆動部19は、図1に示すXYZ直交座標系におけるX座標方向に、蓋11をスライドさせる。
ポンプ17は、熱交換器18と接続する。ポンプ17は、吸入口(不図示)と、射出口(不図示)とを備える。ポンプ17及び熱交換器18とは、冷却槽1内の冷却液Rを冷却する冷却部の一例である。制御部14は、ポンプ17に対してポンプ制御信号TSを出力する。ポンプ17は、制御部14からポンプ制御信号TSを取得する。ポンプ17は、ポンプ制御信号TSに応じて、吸入口から槽10内の冷却液Rを吸い上げる。ポンプ17は、吸い上げた冷却液Rを熱交換器18に供給する。熱交換器18は、所定の温度に冷却液Rを冷却する。この一例では、熱交換器18は、冷却液Rを”−35”(℃)に冷却するが、これに限られない。熱交換器18は、冷却対象FOの種類に応じた温度に冷却液Rを冷却する。
熱交換器18によって冷却された冷却液Rは、ポンプ17が備える射出口から、槽10内に戻される。熱交換器18によって冷却された冷却液Rは、槽10内で撹拌される。槽10内の冷却液Rは、熱交換器18によって冷却された冷却液Rが撹拌されることにより、均一の温度に調節される。
なお、この一例では、熱交換器18によって冷却された冷却液Rは、槽10内に戻される勢いによって撹拌されるが、これに限られず、槽10内のスクリュー(不図示)によって撹拌されてもよい。
制御部14は、カーゴ駆動部15に対してカーゴ制御信号CSを出力する。カーゴ駆動部15は、制御部14からカーゴ制御信号CSを取得する。カーゴ駆動部15は、制御部14から取得したカーゴ制御信号CSに応じて、カーゴ16をZ方向に昇降する。カーゴ16に載せられる冷却対象FOは、カーゴ16の下降によって冷却液Rに浸漬される。カーゴ16に載せられる冷却対象FOは、カーゴ16の上昇によって冷却液Rから取り出される。
[振動Wについて]
図1に示す一例では、振動部12は、冷却液Rに浸漬される。振動部12は、発生させた振動Wを、冷却対象FOに直接当てる構成である。振動部12は、発生させた振動Wを、右の壁WRや、左の壁WL等に当て、振動Wを共振させてから冷却対象FOに振動Wを伝達してもよい。振動Wを共振させる場合には、振動部12が振動Wを出射する角度、冷却槽1の容積及び冷却槽1内の反射率などに基づき、公知の方法によって共振波を作る。冷却装置100は、冷却対象FOに、振動Wを共振させた共振波を当ててもよい。
[冷却装置100の動作の一例]
次に、図2を参照して、冷却装置100の動作の一例について説明する。
図2は、冷却装置100の動作の一例を示す流れ図である。
制御部14は、ポンプ制御信号TSをポンプ17に対して出力する。ポンプ17は、制御部14からポンプ制御信号TSを取得する。ポンプ17は、ポンプ制御信号TSに応じて槽10内の冷却液Rを吸い上げる。ポンプ17は、吸い上げた冷却液Rを、熱交換器18に対して供給する。熱交換器18は、ポンプ17が吸い上げた冷却液Rを、所定の温度になるまで冷却する。所定の温度とは、冷却対象FOの種類に応じた温度である。この一例では、”−35”(℃)である。熱交換器18は、冷却した冷却液Rを、槽10内に戻す。制御部14は、槽10内の温度が所定の温度になるまで、冷却液Rを冷却する(ステップS110)。
制御部14は、カーゴ駆動部15に対してカーゴ制御信号CSを出力する。カーゴ駆動部15は、制御部14からカーゴ制御信号CSを取得する。カーゴ駆動部15は、カーゴ制御信号CSに応じて、冷却対象FOが載せられたカーゴ16を下降駆動する。カーゴ16及び冷却対象FOは、冷却液Rに浸漬する(ステップS120)。
制御部14は、蓋駆動部19に対して蓋駆動信号LSを出力する。蓋駆動部19は、制御部14から蓋駆動信号LSを取得する。蓋駆動部19は、蓋11を閉駆動する。閉駆動された蓋11は、槽10を密封する(ステップS130)。
制御部14は、振動部12に対して振動状態制御信号VSを出力する。振動部12は、制御部14から振動状態制御信号VSを取得する。振動部12は、振動状態制御信号VSに応じた振動Wを発生させる(ステップS140)。
[振動部12の制御の一例]
ここで、制御部14が振動部12を制御する一例について、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、振動部12の制御の種類の一例を示す図である。
この一例では、振動状態制御信号VSには”冷却対象の種類”と、振動部12が発生させる振動Wの”ボリューム(dB)”と、”周波数(kHz)”と、”位相変化”とが含まれる。ボリューム(dB)とは、振動部12が発生させる振動Wの強さの情報である。周波数(kHz)とは、振動部12が発生させる振動Wの周波数の情報である。位相変化とは、振動Wの位相を変化させるか否かの情報である。位相変化が”有り”の情報が含まれる振動状態制御信号VSを取得した振動部12は、振動Wを位相変化させながら出力する。位相変化が”無し”の情報が含まれる振動状態制御信号VSを取得した振動部12は振動Wを、位相を変化させずに出力する。
より具体的には、振動状態制御信号VSには、振動状態制御信号VS1と、振動状態制御信号VS2と、振動状態制御信号VS3とが含まれる。振動状態制御信号VS1には、冷却対象の種類として”メニューA”と、ボリュームとして”80”(dB)と、周波数として”23”(kHz)と、位相変化として”無し”とが含まれる。振動状態制御信号VS1を取得した振動部12は、ボリューム及び周波数を変化させずに、振動Wを発生させる。
振動状態制御信号VS2には、冷却対象の種類として”メニューB”と、ボリュームとして”0〜70”(dB)と、周波数として”18〜22”(kHz)と、位相変化として”有り”とが含まれる。振動状態制御信号VS3には、冷却対象の種類として”メニューC”と、ボリュームとして”0〜95”(dB)と、周波数として”19.5〜26.5”(kHz)と、位相変化として”有り”とが含まれる。
冷却装置100を操作する操作者は、所望する冷却対象FOの種類に応じた振動状態制御信号VSを選択して、冷却制御を開始する。冷却装置100が、同じ冷却対象FOを冷却する場合には、制御部14は、予め決められた振動状態制御信号VSを出力してもよい。
次に、図4を参照して、上述した振動状態制御信号VS3を取得した振動部12が生成する振動Wのボリュームと、周波数との制御の一例について説明する。
図4は、振動状態制御信号VS3に基づく制御の一例を示す図である。
図4(a)は、振動状態制御信号VS3を取得した振動部12が発生させる振動Wの周波数制御の一例を示す図である。図4(a)は、横軸に時間、縦軸に振動Wの周波数を示すグラフである。
図4(b)は、振動状態制御信号VS3を取得した振動部12が発生させる振動Wのボリューム制御の一例を示す図である。図4(b)は、横軸に時間、縦軸に振動Wのボリュームを示すグラフである。
振動状態制御信号VS3を取得した振動部12は、時刻t0から時刻t1にかけて、振動Wのボリュームを”0”(dB)から”95”(dB)まで上昇させる。
振動状態制御信号VS3を取得した振動部12は、時刻t0から振動Wの周波数を変化させる。振動Wの周波数は、時刻t2のときに”26.5”(kHz)である。
上述したように、振動状態制御信号VSは、冷却対象FOの種類に応じて、実験的に決められる。振動状態制御信号VSは、同じボリュームの振動Wを出力する情報が含まれてもよい。また、振動状態制御信号VSは、ボリュームを変化させる振動Wを出力する情報が含まれてもよい。振動部12は、振動Wを冷却対象FOを冷却する間、発生させてもよい。
図2に戻り、冷却対象FOを冷却する時間が、規定の時間に到達した場合には、制御部14は、蓋駆動部19に対して蓋駆動信号LSを出力する。蓋駆動部19は、制御部14から蓋駆動信号LSを取得する。蓋駆動信号LSを取得した蓋駆動部19は、蓋11を開駆動する。制御部14は、カーゴ駆動部15に対してカーゴ制御信号CSを出力する。カーゴ駆動部15は、制御部14からカーゴ制御信号CSを取得する。カーゴ制御信号CSを取得したカーゴ駆動部15は、カーゴ16を上昇駆動する。カーゴ16に載せられた冷却対象FOは、冷却液Rから取り出される(ステップS150)。
[冷却装置100のまとめ]
以上説明したように、冷却装置100は、振動部12と、制御部14とを備える。振動部12は、発生させた振動Wを冷却対象FOに冷却液Rを介して伝達する。振動部14は、振動部12に対して振動Wの状態を制御する振動状態制御信号VSを出力する。振動部12が冷却対象FOに振動Wを与えることにより、冷却液Rに浸漬される冷却対象FOは、エマルジョン結合状態が解除されずに凍結する。冷却装置100によって凍結された冷却対象FOは、エマルジョン結合状態が解除されずに凍結するため、水分子とタンパク質分子及び油分子等の様々な分子とが分離せず、解凍後に風味や食感が損なわれない。
冷却装置100によって凍結された冷却対象FOは、エマルジョン結合状態が解除されないため、エマルジョン結合状態が解除される場合と比べて、水分の結晶が成長しにくい。冷却装置100によって凍結された冷却対象FOは、水分の結晶が成長しくいため、冷却対象FOの細胞が傷つけられず、より食感が損なわれない。つまり、冷却装置100は、従来の冷却装置では凍結すると風味や食感が損なわれるために凍結に適さないとされた食品を、風味を損なわずに凍結することができる。
また、冷却装置100は、冷却対象FOに振動Wを与えることにより、冷却液Rに浸漬される冷却対象FOは、冷却対象FOの中心部と、冷却対象FOの冷却液Rに面する外側部との熱交換が促進される。熱交換が促進されることにより、冷却対象FOは、中心部と外側部との凍結状態の程度の差を抑えることができる。冷却対象FOの中心部と外側部との凍結状態の程度の差が抑えられることにより、冷却対象FOは、水分の結晶化が促進される”0”(℃)から”−10”(℃)の温度帯にある時間を短くすることができる。
上述した説明では、冷却対象FOを冷却液Rに浸漬する前に、冷却液Rを冷却する場合について説明したが、冷却液Rを冷却するタイミングはこれに限られない。冷却装置100は、冷却対象FOを冷却中に冷却液Rを冷却してもよい。冷却装置100は、冷却対象FOを冷却中に冷却液Rを冷却する場合には、冷却対象FOと冷却液Rとの熱交換により温度が上昇した冷却液Rを冷ますことができ、短い時間で冷却対象FOを冷却することができる。
上述した説明では、振動部12が発生させた振動Wが、超音波振動である場合について説明した。振動Wは、超音波振動に限られず、可聴域の振動であってもよい。振動Wは、冷却対象FOのエマルジョン結合が解除されないエネルギーを与えられればよく、超音波振動に限られない。
上述した説明では、振動部12が冷却液Rに浸漬される場合について説明したが、これに限られない。振動部12は、冷却液Rに浸漬されない位置に配置されてもよい。振動部12は、槽10を振動させることにより発生させた振動Wを冷却対象FOに、冷却液Rを介して伝達してもよい。
[第2の実施形態]
次に、図5を参照して、冷却装置100aが、断熱部TI及び加熱部13を備える場合について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成及び動作については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、断熱部TI及び加熱部13との構成の一例を示す図である。
[断熱部TIについて]
断熱部TIは、振動部12が発生させる振動Wを冷却液Rに伝達しつつ、振動部12と冷却液Rとの間を断熱する。断熱部TIは、振動部12と、冷却液Rとの間に備えられる。具体的には、断熱部TIは、振動部12が、冷却液Rの温度によって凍結し、振動できなくなる場合に、振動部12が振動可能な温度を保てるように備えられる。
この一例では、断熱部TIは、金属の部材を備える。より具体的には、断熱部TIは、厚さ2(mm)から3(mm)厚のステンレス材によって構成される箱である。なお、断熱部TIは、金属の部材に限られない。
冷却装置100aは、振動部12が冷却液Rの温度下では凍結し、振動できなくなる部材であっても、断熱部TIを備えることにより振動部12を振動させることができる。振動Wを冷却対象FOに伝達することができる。
[伝達部TPについて]
また、断熱部TIは、一部に伝達部TPを備えてもよい。伝達部TPは、振動部12が発生させた振動Wを、断熱部TIよりも効率よく冷却液Rに伝達させる。伝達部TPとは、断熱部TIよりも振動部12が発生させた振動Wを、冷却液Rに伝達させやすい部分である。具体的には、伝達部TPは、断熱部TIよりも薄いステンレス材によって構成される。より具体的には、伝達部TPは、厚さ1(mm)厚のステンレス材によって構成される。なお、伝達部TPは、断熱部TIとは異なる素材から作られた部材であってもよい。
[溶液Sについて]
また、断熱部TIと、振動部12との間に隙間がある場合には、隙間に溶液Sを満たす。溶液Sとは、振動部12が発生させる振動Wを、空気等の気体よりも効率よく伝達する溶液である。この一例では、溶液Sとは冷却液Rである。断熱部TIが破損した場合、内部の溶液Sが冷却槽1の冷却液Rに影響を及ぼすことがない。また、溶液Sは、油であってもよい。溶液Sが油の場合には、振動部12が発生させる振動Wの伝達効率が溶液Sよりもよい。
[加熱部13について]
冷却装置100aは、加熱部13を備える。
加熱部13は、振動部12を加熱する。具体的には、加熱部13は、振動部12又は溶液Sを加熱する。加熱された振動部12は、凍結しない。
なお、加熱部13は、振動部12が凍結しない温度に調節してもよい。この場合には、加熱部13は、温度測定部(不図示)を備える。温度測定部は、振動部12又は溶液Sの温度を測定する。加熱部13は、温度測定部が測定する温度が、振動部12が凍結しない温度に調節する。具体的には、加熱部13は、振動部12が”5”(℃)を保つように調節する。
冷却装置100aは加熱部13を備えることにより、振動部12の凍結を考慮することなく、連続して冷却対象FOを冷却することができる。
加熱部13が温度測定部を備えることにより、振動部12又は溶液Sの温度による、冷却槽1内の冷却液Rが加熱され過ぎることを抑制することができる。振動部12又は溶液Sの温度による冷却液Rの加熱を抑制することより、熱交換器18の稼働時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
なお、上述の冷却装置100及び冷却装置100aは内部にコンピュータを有している。そして、上述した装置の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…冷却槽、10…槽、11…蓋、12…振動部、13…加熱部、14…制御部、15…カーゴ駆動部、16…カーゴ、17…ポンプ、18…熱交換器、19…蓋駆動部、100,100a…冷却装置、FO…冷却対象、R…冷却液、S…溶液、W…振動、TI…断熱部、TP…伝達部

Claims (7)

  1. 冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、
    発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動部と、
    前記振動部が与える振動の状態を制御する制御部と
    を備える冷却装置。
  2. 前記振動部が発生させる振動を前記冷却液に伝達しつつ、前記振動部と前記冷却液との間を断熱する断熱部
    を更に備える請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記振動部を加熱する加熱部
    を更に備える請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記制御部は、
    前記冷却対象の種類に応じて、前記振動の状態を制御する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却装置。
  5. 前記振動とは、超音波振動である
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷却装置。
  6. コンピュータに、
    冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、
    発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動ステップと、
    前記振動ステップから与えられる振動の状態を制御する制御部と
    を実行させるための冷却プログラム。
  7. 冷却液によって冷却対象を冷却する冷却槽と、
    発生させた振動を前記冷却対象に前記冷却液を介して伝達する振動ステップと、
    前記振動ステップから与えられる振動の状態を制御する制御部と
    によって製造された前記冷却対象の凍結品の製造方法。
JP2016161341A 2016-08-19 2016-08-19 冷却装置、冷却プログラム及び冷却対象の凍結品の製造方法 Active JP6791682B2 (ja)

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