JP2008069835A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動圧軸受装置の内部に充満される潤滑油の総量を減少させ、軸受装置の小型化を図る
【解決手段】油接触面としてのディスクハブ10(鍔状部)の下側端面10a1のうち、スラスト軸受隙間Tに面する第1端面10a11より軸方向で軸受内部側に、第2端面10a12を形成する。これにより、第2端面10a12とこの面が軸方向で対向する軸受スリーブ8の上側端面8cとの間に形成される空間容積が縮小され、この分の潤滑油が減少される。これにより、バッファ機能を果たすシール装置の小型化、ひいては軸受装置の小型化が図られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸受隙間に生じる潤滑膜の動圧作用で、軸部材を回転自在に支持する動圧軸受装置に関する。
この種の動圧軸受装置は、情報機器、例えばHDD等の磁気ディスク駆動装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク駆動装置、MD、MO等の光磁気ディスク駆動装置等のスピンドルモータ用、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイール、あるいは電気機器、例えばファンモータなどの小型モータ用として好適に使用可能である。
例えば、特許文献1に示されている動圧軸受装置は、軸部材と、軸部材に外径方向へ突出して設けたディスクハブと、内周に軸部材を挿入した軸受スリーブと、軸受スリーブを保持するハウジングとを備え、ディスクハブの端面とハウジングの端面との間のスラスト軸受隙間に生じる潤滑油の動圧作用で、軸部材及びディスクハブをスラスト方向に支持している。この動圧軸受装置では、軸受スリーブの端面をハウジングの端面よりも軸方向で軸受内部側に設けることにより、ディスクハブの端面と軸受スリーブの端面との接触を回避し、軸受装置の回転トルクの増大を防止している。
特開2005−337342号公報
このような動圧軸受装置では、内部に充満された潤滑油の熱膨張を吸収して潤滑油の漏れ出しを防止するシール装置が設けられる。上記のように、軸受スリーブの端面をハウジングの端面よりも軸方向で軸受内部側に配すると、ディスクハブと軸受スリーブとの間には比較的大きな容積の空間が形成される。軸受内部の空間を潤滑油で満たすと、この空間にも潤滑油が満たされるため、潤滑油の総量が増大し、潤滑油の熱膨張量も増大する。従って、シール装置の大型化が必要となり、軸受装置の大型化を招くことになる。
本発明の課題は、動圧軸受装置の内部に充満される潤滑油の総量を減少させ、軸受装置の小型化を図ることにある。
前記課題を解決するため、本発明は、軸部材と、軸部材に外径方向へ突出して設けた鍔状部とを備え、スラスト軸受隙間に生じる潤滑油の動圧作用で軸部材及び鍔状部をスラスト方向に支持する動圧軸受装置において、鍔状部の端面が、潤滑油で満たされた空間に面する油接触面を有すると共に、油接触面が、スラスト軸受隙間に面する第1端面と、第1端面よりも軸方向で軸受内部側に設けられた第2端面とを有することを特徴とする。
このように、本発明では、鍔状部の端面のうち、潤滑油で満たされた空間に面する油接触面が、スラスト軸受隙間に面する第1端面と、第1端面よりも軸方向で軸受内部側に設けられた第2端面とを有する。これにより、第2端面と、この面が軸方向で対向する面(例えば軸受スリーブの端面)との間に形成される空間容積が縮小されるため、この分の潤滑油が減少する。従って、潤滑油の熱膨張量を減少させることができるため、バッファ機能を果たすシール装置の小型化、ひいては軸受装置の小型化が図られる。
この鍔状部を、芯金を有する樹脂成形品とすることにより、樹脂のみで形成する場合と比べて鍔状部の強度を高めることができると共に、金属のみで形成する場合と比べて材料コストの低減を図ることができる。この芯金に前記第1端面及び第2端面を形成することもできる。この場合、スラスト軸受隙間に面する第1端面が芯金で形成されるため、第1端面の耐摩耗性の向上が図られる。従って、軸受装置の起動、停止時等の低速回転時において、スラスト軸受隙間を介して対向する面との接触摺動による第1端面の摩耗を抑えることができる。
上記の芯金入り樹脂製鍔状部において、芯金の第2端面は、例えば第1端面よりも内径側に形成することができる。この場合、芯金の第1端面及び第2端面の裏側の端面を段差のない平面状に形成すると、芯金の内径部が外径部よりも厚肉に形成される。芯金を軸部材に固定する場合、このように芯金の内径部が厚肉に形成されることにより、芯金と軸部材との固定強度を高めることができるため、鍔状部の強度の向上を図ることができる。
以上のように、本発明によると、動圧軸受装置の内部に充満される潤滑油の総量を減少させ、軸受装置の小型化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される動圧軸受装置1を組込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を相対回転自在に非接触支持する動圧軸受装置1と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5と、ブラケット6とを備えている。ステータコイル4はブラケット6の外周側内周面に取付けられ、ロータマグネット5は、ディスクハブ10の外径側に設けられたヨーク12に固定されている。動圧軸受装置1は、ブラケット6の内周に固定される。また、ディスクハブ10には、図示は省略するが、情報記録媒体としてのディスクが一又は複数枚保持される。このように構成されたスピンドルモータにおいて、ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間に発生する励磁力でロータマグネット5が回転し、これに伴って、ディスクハブ10およびディスクハブ10に保持されたディスクが軸部材2と一体に回転する。
図2は、動圧軸受装置1を示している。この動圧軸受装置1は、軸部材2と、軸部材2に外径方向へ突出して設けた鍔状部としてのディスクハブ10と、内周に軸部材2を挿入した軸受スリーブ8と、軸受スリーブ8を保持したハウジング9と、ハウジング9の一端を閉口する蓋部材11とを主に備える。なお、説明の便宜上、軸方向両端に形成されるハウジング9の開口部のうち、蓋部材11で閉口される側を下側、閉口側と反対の側を上側として以下説明する。
軸部材2の外周面2aと軸受スリーブ8の内周面8aとの間に、ラジアル軸受部R1、R2が軸方向に離隔して設けられる。また、軸受スリーブ8の下側端面8bと軸部材2のフランジ部2bの上側端面2b1との間に第1スラスト軸受部T1が設けられると共に、ハウジング9の上端面9aとディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1との間に第2スラスト軸受部T2が設けられる。
軸受スリーブ8は、例えば銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成され、ハウジング9の内周面9cに、接着(ルーズ接着を含む)、圧入(圧入接着を含む)、溶着(超音波溶着を含む)等、適宜の手段で固定される。このとき、軸受スリーブ8の上側端面8cは、ディスクハブ10との接触を避けるため、ハウジング9の上端面9aよりも軸方向で軸受内部側(図中下方)に配される。
軸受スリーブ8の内周面8aの全面又は一部円筒領域には、図3に示すように、複数の動圧溝8a1、8a2をヘリングボーン形状に配列した領域が軸方向に離隔して形成される。また、軸受スリーブ8の下側端面8bの全面又は一部環状領域には、図4に示すように、複数の動圧溝8b1をスパイラル状に配列した領域が形成される。
ハウジング9は、金属材料又は樹脂材料で軸方向両端を開口した略円筒状に形成され、その一端側の開口部を蓋部材11で封口している。ハウジング9の上端面9aの全面または一部環状領域には、図5に示すように、複数の動圧溝9a1をスパイラル形状に配列した領域が形成される。ハウジング9の上方部外周には、上方に向かって漸次拡径する第1テーパ面9bが形成される。ハウジング9の下方部外周には円筒面9eが形成され、この円筒面9eがブラケット6の内周に、接着、圧入、溶着等の手段で固定される。ハウジング9の下端側を封口する蓋部材11は、金属あるいは樹脂で形成され、ハウジング9の下端内周側に設けられた段部9dに、接着、圧入、溶着等の手段で固定される。
軸部材2は、例えば金属で形成される。軸部材2の下端には、抜止めとしてフランジ部2bが別体に設けられる。フランジ部2bは金属製で、例えばねじ結合、あるいは接着等の手段により軸部材2に固定される。
ディスクハブ10は、芯金13を有する樹脂成形品であり、その形状は、ハウジング9の上側開口部を覆う円盤部10aと、円盤部10aの外周部から軸方向下方に延びる筒状部10bと、筒状部10bから外径側に突出する鍔部10cとを備える。図示されていないディスクは、円盤部10aの外周に外嵌されると共に、鍔部10cの上側端面に形成されたディスク搭載面10dに載置される。そして、図示しない適当な保持手段(クランパなど)によってディスクがディスクハブ10に保持される。このように、樹脂製のディスクハブ10が芯金13を有することにより、ディスクハブ10の強度が高められ、ディスク搭載時のクランプ力等によるディスクハブ10の変形を防止できる。
軸受装置の内部空間が後述する潤滑油で満たされると、ディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1が潤滑油で満たされた空間に面する。この油接触面としての下側端面10a1には、その外周部に第1端面10a11が形成されると共に、第1端面10a11の内径側に軸方向の段差を介して第2端面10a12が形成される。第2端面10a12は、第1端面10a11より軸方向で軸受内部側(図中下方)に設けられる。これにより、下側端面10a1が段差のない平面状に形成された従来品(図2(b)に点線で示す)と比べ、ディスクハブ10と軸受スリーブ8との間に形成される空間の容積を縮小することができる。よって、軸受内部に満たされる潤滑油の総量を減少させ、潤滑油の熱膨張量を減少させることができるため、後述するシール空間Sの容積を縮小し、軸受装置の小型化を図ることができる。
ディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1には、芯金13の下側端面13aが露出している。この下側端面10a1に形成された第1端面10a11は、第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間を介してハウジング9の上端面9aと対向する。このため、軸受装置の起動、停止時等の低速回転時には、第1端面10a11とハウジング9の上端面9aとが接触摺動する。従って、第1端面10a11には高い耐摩耗性が要求されるが、本実施形態では、第1端面10a11が芯金13で形成されるため、樹脂と比べて優れた耐摩耗性が得られる。
上記のように、芯金13の下側端面13aに、第1端面10a11及び第2端面10a12を形成することにより、芯金13の内径部の肉厚を外径部よりも厚くすることができる。これにより、軸部材2と芯金13の固定強度を高められ、ディスクハブ10の抜去力の向上が図られる。
芯金13は、例えばステンレス鋼のプレス加工で形成される。この場合、芯金13を一度のプレスで形成してもよいが、二度のプレスに分けて形成することもできる。具体的には、一度目のプレスで芯金13全体をプレスし、第2端面10a12の肉厚で均一に形成する。このとき、芯金13の下側端面13aは、段差のない平面状に形成される。その後、二度目のプレスで、芯金13の下側端面13aの外周部のみをプレスし、第1端面10a11を形成する。この二度目のプレスは、一度目のプレスより限定した領域で行われるため、高精度な加工が可能となる。従って、スラスト軸受隙間に面する第1端面10a11を精度良く加工することができ、スラスト軸受隙間の隙間幅が高精度に設定されるため、スラスト方向の支持力の向上が図られる。尚、安定したスラスト方向の支持力を得るため、第1端面10a11の平面度は、5μm以下、望ましくは2μm以下に設定することが好ましい。
芯金13及び軸部材2は、両者を圧入した状態で溶接することにより固定される。この芯金13及び軸部材2をインサートして樹脂で射出成形することにより、ディスクハブ10の樹脂部14が形成される。樹脂部14は、例えば液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の結晶性樹脂や、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)等の非晶性樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物の射出成形で成形される。また、炭素繊維やガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム等のウィスカ状充填材、マイカ等の鱗片状充填材、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノマテリアル、各種金属粉等の繊維状または粉末状の導電性充填材を、目的に応じて上記ベース樹脂に適量配合したものを使用することもできる。
ディスクハブ10の筒状部10bの内周面のうち、ハウジング9の外周上端に設けられた第1テーパ面9bと対向する部分には、上方へ向けて拡径した第2テーパ面10b1が形成される。この第2テーパ面10b1の軸方向に対するテーパ角は、第1テーパ面9bのテーパ角よりも小さく設定される。これにより、第1テーパ面9bと第2テーパ面10b1との間に、径方向寸法が上方に向かって漸次縮小するテーパ状のシール空間Sが形成される。このシール空間Sは、ディスクハブ10(軸部材2)の回転時、スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間の外径側と連通する。後述する潤滑油を動圧軸受装置1内部に充満させた状態では、潤滑油は毛細管力によりシール空間Sの幅狭側に引き込まれるため、油面は常時シール空間Sの範囲内に保持される。また、シール空間Sの外周部が第2テーパ面10b1で形成されることで、シール空間S内の潤滑油に外径方向の遠心力が加わった際、テーパ面10b1で上方へ向けて押し込まれるため、より確実に潤滑油をシール空間Sの内部に保持することができる。
動圧軸受装置1内部には、潤滑流体として例えば潤滑油が充満される。この潤滑油としては、種々のものが使用可能であるが、HDD等のディスク駆動装置用の動圧軸受装置に提供される潤滑油には、その使用時あるいは輸送時における温度変化を考慮して、低蒸発率及び低粘度性に優れたエステル系潤滑油、例えばジオクチルセバケート(DOS)、ジオクチルアゼレート(DOZ)等を基油とした潤滑油が好適に使用可能である。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材2の回転時、軸受スリーブ8の内周面8aに形成された動圧溝8a1、8a2形成領域は、対向する軸部材2の外周面2aとの間にラジアル軸受隙間を形成する。そして、軸部材2の回転に伴い、上記ラジアル軸受隙間の潤滑油が動圧溝8a1、8a2の軸方向中心側に押し込まれ、その圧力が上昇する。このように、第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2に設けられた動圧溝8a1、8a2によって生じる潤滑油の動圧作用によって、軸部材2をラジアル方向に非接触支持する。
これと同時に、軸受スリーブ8の下側端面8bに形成される動圧溝8b1形成領域とこれに対向するフランジ部2bの上側端面2b1との間のスラスト軸受隙間、およびハウジング9の上端面9aに形成される動圧溝9a1形成領域とこれに対向するディスクハブ10の下側端面10a1との間のスラスト軸受隙間に形成される潤滑油膜の圧力が、第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2に形成された動圧溝8b1、9a1の動圧作用により高められる。そして、これら油膜の圧力によって、軸部材2及びディスクハブ10をスラスト方向に非接触支持する。
また、この実施形態では、軸受スリーブ8の外周面8dに軸方向溝8d1が形成される。これにより、軸受内部に充満された潤滑油を循環させることが可能となり、局所的な負圧の発生に伴う気泡の生成等を回避できる。具体的には、ディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1と軸受スリーブ8の上側端面8cとの間の隙間、第1、第2ラジアル軸受部R1、R2の軸受隙間、および第1スラスト軸受部T1の軸受隙間にそれぞれ充填された潤滑油が循環可能となる。この実施形態では、軸受スリーブ8の内周面8aに形成された動圧溝8a1が軸方向で上下非対称に形成されることで、第1ラジアル軸受部R1の軸受隙間の潤滑油を下方へ押し込み、軸受内部の潤滑油を強制的に循環させる構成となっている(図3を参照)。このような強制的な循環が特に必要なければ、動圧溝8a1を軸方向で上下対称に形成してもよい。
本発明は、上記の実施形態に限られない。以下、本発明の他の実施形態を説明する。尚、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成、機能を有する箇所には同一符号を付し、説明を省略する。
上記の実施形態では、軸部材2の下端に設けられたフランジ部2bで、軸部材2の抜け止めを行っていたが、これに限られない。例えば、図6に示す動圧軸受装置21では、ディスクハブ10の内周に抜け止め部材15を固定し、この抜け止め部材15とハウジングとが軸方向で係合することにより、軸部材2及びディスクハブ10の抜け止めが行われる。この抜け止め部材15は、例えば金属材料のプレス加工で断面略L字型に形成され、ディスクハブ10の筒状部10bの内周面の上端に設けられた段部10eに固定される。抜け止め部材15の内周面15aは、対向するハウジング9の外周面上方の第1テーパ面9bとの間にシール空間Sを形成する。この内周面15aは、上方へ向けて拡径したテーパ状に形成され、上記実施形態の第2テーパ面10b1と同様の機能を果たす。
この動圧軸受装置21では、スラスト軸受部Tが一箇所、すなわちディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1とハウジング9の上端面9aとの間に設けられる。ハウジング9はコップ状に形成され、その内底面9fには、径方向溝9f1が設けられる。この径方向溝9f1と、軸受スリーブ8の外周面8dに設けられた軸方向溝8d1とで、軸部材2の下端面2cとハウジング9の内底面9fとの間の隙間と、ディスクハブ10の円盤部10aの下側端面10a1と軸受スリーブ8の上側端面8cとの間の隙間とを連通している。
また、以上の実施形態では、ディスクハブ10が芯金13をインサート部品とした樹脂の射出成形により形成されているが、これに限られない。例えば、ディスクハブ10全体を金属材料あるいは樹脂材料で形成することもできる。
また、以上の実施形態では、ラジアル軸受部R1、R2およびスラスト軸受部T1、T2として、へリングボーン形状やスパイラル形状の動圧溝により潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ラジアル軸受部R1、R2として、図示は省略するが、軸方向の溝を円周方向の複数箇所に形成した、いわゆるステップ状の動圧発生部、あるいは、円周方向に複数の円弧面を配列し、対向する軸部材2の真円状外周面2aとの間に、くさび状の径方向隙間(軸受隙間)を形成した、いわゆる多円弧軸受を採用してもよい。
あるいは、軸受スリーブ8の内周面8aを、動圧発生部としての動圧溝や円弧面等を設けない真円内周面とし、この内周面8aと対向する軸部材2の真円状外周面2aとで、いわゆる真円軸受を構成することができる。
また、第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2の一方又は双方は、同じく図示は省略するが、動圧発生部が形成される領域(例えば軸受スリーブ8の下側端面8b、ハウジング9の上端面9a)に、複数の半径方向溝形状の動圧溝を円周方向所定間隔に設けた、いわゆるステップ軸受、あるいは波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等で構成することもできる。
また、以上の実施形態では、軸受スリーブ8の側にラジアル動圧発生部(動圧溝8a1、8a2)が、また、軸受スリーブ8やハウジング9の側にスラスト動圧発生部(動圧溝8b1、9a1)がそれぞれ形成される場合を説明したが、これら動圧発生部が形成される領域は、例えばこれらと軸受隙間を介して対向する軸部材2の外周面2aやフランジ部2bの上側端面2b1、あるいはディスクハブ10の下側端面10a1の側に設けることもできる。また、以上の実施形態では、ラジアル動圧発生部が軸方向に離隔した2箇所に設けられているが、これに限らず、例えば2箇所のラジアル動圧発生部を軸方向で連続的に設けても良い。あるいは、ラジアル動圧発生部を1箇所のみに設けても良い。
また、図2示す動圧軸受装置1のように、ディスクハブ10の下側端面10a1に芯金13露出する場合、例えばこの芯金13のプレス加工と同時にスラスト動圧発生部を形成することができる。特に、上述のように芯金13の第1端面10a11と第2端面10a12のプレスを分けて行う場合、第1端面10a11のプレスと同時に動圧発生部を形成すれば、より限定された領域のプレスで動圧発生部を形成することができるため、動圧発生部を精度良く形成することが可能となる。
また、上記の実施形態では、鍔状部としてのディスクハブ10にディスクを載置し、動圧軸受装置1をHDD等のディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータとして使用しているが、これに限られない。例えば、鍔状部にポリゴンミラーを装着し、動圧軸受装置1をレーザビームプリンタのポリゴンスキャナモータの回転軸支持用に使用することもできる。あるいは、鍔状部にカラーホイールを装着し、動圧軸受装置1をプロジェクタのカラーホイールの回転軸支持用に使用することもできる。あるいは、鍔状部にファンを設置し、動圧軸受装置1をファンモータとして使用することもできる。
動圧軸受装置1を組込んだスピンドルモータの断面図である。 動圧軸受装置1の断面図である。 軸受スリーブ8の断面図である。 軸受スリーブ8の下面図である。 ハウジング9の上面図である。 本発明の他の実施形態を示す動圧軸受装置21の断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 軸部材
4 ステータコイル
5 ロータマグネット
6 ブラケット
8 軸受スリーブ
9 ハウジング
10 ディスクハブ(鍔状部)
10a 円盤部
10a1 下側端面(油接触面)
10a11 第1端面
10a12 第2端面
10b 筒状部
10c 鍔部
が10d ディスク搭載面
11 蓋部材
12 ヨーク
13 芯金
14 樹脂部
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
スラスト軸受隙間
S シール空間

Claims (3)

  1. 軸部材と、軸部材に外径方向へ突出して設けた鍔状部とを備え、スラスト軸受隙間に生じる潤滑油の動圧作用で軸部材及び鍔状部をスラスト方向に支持する動圧軸受装置において、
    鍔状部の端面が、潤滑油で満たされた空間に面する油接触面を有すると共に、油接触面が、スラスト軸受隙間に面する第1端面と、第1端面よりも軸方向で軸受内部側に設けられた第2端面とを有することを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 鍔状部が、芯金を有する樹脂成形品であり、この芯金に前記第1端面及び第2端面が形成された請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 芯金を軸部材に固定すると共に、芯金に形成された第2端面が第1端面よりも内径側に設けられ、かつ、芯金の第2端面における肉厚が、第1端面における肉厚より厚い請求項2記載の動圧軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7764000B2 (en) 2006-12-27 2010-07-27 Nidec Corporation Spindle motor
JP2014129887A (ja) * 2014-03-25 2014-07-10 Ntn Corp 流体動圧軸受装置

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