JP5095111B2 - 流体軸受装置 - Google Patents

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本発明は、軸受隙間に形成される油膜で軸部材を回転自在に支持する流体軸受装置に関するものである。
流体軸受装置は、情報機器、例えばHDD等の磁気ディスク駆動装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク駆動装置、MD、MO等の光磁気ディスク駆動装置等のスピンドルモータ用、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイール、あるいは電気機器の冷却ファン等に使用されるファンモータなどの小型モータ用として好適に使用可能である。
このような流体軸受装置として、例えば特許文献1には樹脂製のハウジングが用いられたものが、あるいは、特許文献2には樹脂製の軸受スリーブが用いられたものが示されている。このように、ハウジングや軸受スリーブを樹脂化することにより、材料コストの低減を図っている。
特開2005−282779号公報 特開2005−163858号公報
しかし、上記のような樹脂製の部材の内周面は、射出成形後、内型を引き抜くことのできる形状、すなわち内型を引き抜く方向に対して縮径する部分(いわゆるアンダーカット)のない形状に限定される。このような制限から、樹脂製の部材は、内周面の形状が円筒面等に限定されるため、使用できる用途が限られていた。
本発明の課題は、多様な用途に使用可能な樹脂製の部材を有する流体軸受装置を、低コストに提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、軸部材と、金属製の軸受スリーブと、内周面に軸受スリーブの外周面が圧入接着により固定され、樹脂で射出成形されたハウジングと、軸部材の外周面と軸受スリーブの内周面との間に形成され、潤滑流体で満たされたラジアル軸受隙間とを備え、ラジアル軸受隙間に形成された潤滑膜で軸部材を回転自在に支持する流体軸受装置において、ハウジングの内周面のうち、ラジアル軸受隙間の軸方向領域を避けた軸方向位置に、成形面からなる円周方向の凹部を設け、前記凹部が熱硬化性接着剤が充満された接着剤溜りとなることを特徴とする。
このように本発明では、樹脂製のハウジングの内周面に、成形面からなる円周方向の凹部を設けた。これにより、ハウジングの内周面に軸受スリーブ圧入接着により固定される場合、この凹部は接着剤溜りとして作用し、固定力を増大させることができる。
また、この凹部は、外側部材の射出成形時に形成される成形面であるため、別途の工程や装置を要することなく、低コストに形成することができる。
以上のように、本発明によれば、多様な用途に使用可能な樹脂製の部材を有する流体軸受装置が低コストに得られる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る流体軸受装置(動圧軸受装置)1を組込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、ディスクハブ3を取付けた軸部材2を回転自在に非接触支持する動圧軸受装置1と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5と、モータブラケット6とを備えている。ステータコイル4はモータブラケット6の外周に取付けられ、ロータマグネット5はディスクハブ3の外周に取付けられている。動圧軸受装置1は、モータブラケット6の内周に固定される。ディスクハブ3には、磁気ディスク等のディスク状情報記録媒体(以下、単にディスクという。)Dが1又は複数枚(本実施形態では2枚)保持される。このように構成されたスピンドルモータにおいて、ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間に発生する電磁力でロータマグネット5が回転し、これに伴って、ディスクハブ3およびディスクハブ3に保持されたディスクDが軸部材2と一体に回転する。
図2は、動圧軸受装置1を示している。この動圧軸受装置1は、外側部材Aとしてのハウジング7と、ハウジング7に固定された中間部材Bとしての軸受スリーブ8と、ハウジング7および軸受スリーブ8に対して相対回転する、内側部材Cとしての軸部材2とを主な構成要素として構成される。本実施形態でハウジング7は、側部7aおよび底部7bを有するコップ状に形成される。なお、説明の便宜上、ハウジング7の底部7bの側を下側、底部7bと反対の側を上側として以下説明する。
軸部材2は、例えばSUS鋼などの金属材料で形成され、軸部2aと、軸部2aの下端に一体又は別体に設けられるフランジ部2bとを備える。なお、軸部材2はこれに限らず、例えば金属材料と樹脂材料とのハイブリッド構造とすることもできる。
軸受スリーブ8は、例えば銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成される。この他、軸受スリーブ8を他の金属や樹脂、あるいはセラミック等で形成することも可能である。
軸受スリーブ8の内周面8aの全面又は一部円筒領域には、ラジアル動圧発生部として、例えば図3(a)に示すように、複数の動圧溝8a1、8a2をヘリングボーン形状に配列した領域が軸方向に離隔して2箇所形成される。この動圧溝8a1、8a2の形成領域は、ラジアル軸受面として軸部2aの外周面2a1と対向し、軸部材2の回転時には、外周面2a1との間に後述するラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受隙間を形成する(図2を参照)。また、上側の動圧溝8a1の形成領域では、動圧溝8a1が、軸方向中心m(上下の傾斜溝間領域の軸方向中央)に対して軸方向非対称に形成されており、軸方向中心mより上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている。
軸受スリーブ8の外周面8bには、軸方向に延びる溝8eが軸方向全長に亘って1又は複数本形成される。この実施形態では、3本の軸方向溝8eを円周方向等間隔に形成している。これら軸方向溝8eは、軸受スリーブ8をハウジング7の内周に固定した状態では、対向するハウジング7の内周面7a1との間に潤滑油の流体流路10bを構成する(図2を参照)。これら軸方向溝8eは、例えば軸受スリーブ8本体をなす圧粉体の成形型に予め軸方向溝8eに対応する箇所を設けておくことで、軸受スリーブ8本体の圧粉体成形と同時に成形することができる。
軸受スリーブ8の下端面8cの全面または一部環状領域には、スラスト動圧発生部として、図3(b)に示すように、複数の動圧溝8c1をスパイラル形状に配列した領域が形成される。この動圧溝8c1の形成領域は、スラスト軸受面としてフランジ部2bの上端面2b1と対向し、軸部材2の回転時には、上端面2b1との間に後述する第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間を形成する(図2を参照)。
軸受スリーブ8の上端面8dの、径方向の略中央部には、図3(a)に示すように、V字断面の周方向溝8d1が全周に亘って形成される。周方向溝8d1によって区画された上端面8dの内径側領域には、1又は複数本の半径方向溝8d2が形成される。軸受スリーブ8にシール部9を当接させた状態で、シール部9の下端面9bの外径側領域と軸受スリーブ8の上端面8dとの間の隙間、周方向溝8d1、および半径方向溝8d2で、流体流路10cを構成する(図2参照)。
ハウジング7は、側部7aおよび底部7bを有するコップ状に形成される。ハウジング7の内底面7b1の全面又は一部環状領域には、スラスト動圧発生部として、複数の動圧溝をスパイラル形状に配列した領域が形成される(図示省略)。この動圧溝の形成領域は、スラスト軸受面としてフランジ部2bの下端面2b2と対向し、軸部材2の回転時には、下端面2b2との間に後述する第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間を形成する(図2を参照)。
ハウジング7の内周面7a1には、円周方向の凹部が1又は複数本形成され、それ以外の部分はアンダーカットのない形状に形成される。本実施形態では、環状溝11が、内周面7a1の軸方向およそ中央部に1本形成される。
ハウジング7は、LCPやPPS、PEEK等の結晶性樹脂、あるいはPSU、PES、PEI等の非晶性樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物で射出成形される。ハウジング7を形成する上記樹脂組成物としては、例えば、ガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム等のウィスカ状充填材、マイカ等の鱗片状充填材、カーボン繊維、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノマテリアル、各種金属粉等の繊維状または粉末状の導電性充填材を、目的に応じて上記ベース樹脂に適量配合したものが使用可能である。
ハウジング7の成形工程を、図4を用いて説明する。まず、可動型12に設けられたシャフト部12aの外周に、環状溝11を形成するための環状部材14(凹部形成部材)を外挿し、シャフト部12aの外周面上に例えば圧入により固定する。この状態で可動型12と固定型13とを型締めし、キャビティに溶融樹脂を射出することにより、ハウジング7を環状部材14と一体に成形する(図4(a)参照)。環状部材14に用いられる材料は、特定の溶媒で溶融し、射出成形時の成形温度に耐え得る耐熱性を有するものが使用できる。また、環状部材14を溶融する溶媒は、ハウジング7の樹脂材料になるべく影響を与えないものが好ましい。このような条件を満たす材料として、例えばポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂に、適宜の充填剤を配合した樹脂材料が使用できる。
射出された溶融樹脂が固化した後、型開きと同時にシャフト部12aをハウジング7の内周から引き抜き、ハウジング7と環状部材14との一体成形品を金型から取り出す。このとき、シャフト部12aに外挿された環状部材14はハウジング7に保持されているため、シャフト部12aと環状部材14が分離し、ハウジング7および環状部材14の一体品が取り出される(図4(b)参照)。その後、特定の溶媒を用いて環状部材14を溶融させると、ハウジング7の内周面7a1に、環状部材14により成形された成形面からなる環状溝11が形成される(図4(c)参照)。このように、環状溝11が成形面で形成されることにより、例えば切削等の機械加工で形成する場合のように別途の工程や装置を必要とせず、簡易に形成することができるため、製造コストの低減が図られる。
こうして形成されたハウジング7の内周面に、軸受スリーブ8の外周面8bが、例えば圧入接着により固定される。このとき、環状溝11が接着剤溜りとして機能するため、ハウジング7と軸受スリーブ8との固定力が向上する。これにより、衝撃荷重等によりハウジング7と軸受スリーブ8との固定がずれる危険性を回避することができる。特に、本実施形態のように、複数枚のディスクが搭載されることにより、装置の重量が増し、衝撃荷重が増大するおそれのある軸受装置には、本発明が好適に適用される。
ハウジング7と軸受スリーブ8との固定に用いられる接着剤として、例えば熱硬化性接着剤が使用できる。この場合、環状溝11に充満されるように接着剤を塗布し、ハウジング7の内周に軸受スリーブ8を挿入した後、これらを昇温することにより接着剤を硬化させる。この昇温時には、樹脂製のハウジング7と金属製の軸受スリーブ8との線膨張係数の違いより、ハウジング7の内周面7aの環状溝11と軸受スリーブ8の外周面8bとの間の隙間が径方向で僅かに広がり、この状態で接着剤が硬化する。その後、常温に戻ることで、拡径していたハウジング7の内周面7aが縮径すると、拡径状態で硬化した接着剤を介して軸受スリーブ8が外周から圧迫され、軸受スリーブ8の内周面8aが変形するおそれがある。この変形がラジアル軸受部R1、R2の軸受隙間に及ばないように、環状溝11の軸方向位置は、ラジアル軸受部R1、R2の形成領域を避け、例えばこれらの軸方向間領域に設けることが好ましい(図2参照)。
また、ハウジング7の内周面7a1のうち、軸受スリーブ8が固定される円筒面7a11の面精度が悪いと、軸受スリーブ8の固定精度が低下し、軸部材2の回転精度が低下する恐れがある。本実施形態では、図4(a)で示すように、ハウジング7の円筒面7a11は固定型12のシャフト部12aの外周面で成形されるため、金型を精度良く加工することで、高精度に形成することができる。
シール部9は、図2に示すように、例えば金属材料や樹脂材料でハウジング7とは別体に形成され、ハウジング7の側部7aの上端部内周に圧入、接着、溶着、溶接等の手段で固定される。この実施形態では、シール部9の固定は、シール部9の下端面9bを軸受スリーブ8の上端面8dに当接させた状態で行われる(図2を参照)。
シール部9の内周面9aにはテーパ面が形成されており、このテーパ面と、テーパ面に対向する軸部2aの外周面2a1との間には、上方に向けて半径方向寸法が漸次拡大する環状のシール空間Sが形成される。シール部9で密封されたハウジング7の内部空間には、潤滑油が注油され、ハウジング7内が潤滑油で満たされる(図2中の散点領域)。この状態では、潤滑油の油面はシール空間Sの範囲内に維持される。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材2の回転時、軸受スリーブ8のラジアル軸受面(内周面8aの動圧溝8a1、8a2形成領域)は、軸部2aの外周面2a1とラジアル軸受隙間を介して対向する。軸部材2の回転に伴い、上記ラジアル軸受隙間の潤滑油が動圧溝8a1、8a2の軸方向中心m側に押し込まれ、その圧力が上昇する。このような動圧溝8a1、8a2の動圧作用によって、軸部材2をラジアル方向に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが構成される。
これと同時に、軸受スリーブ8のスラスト軸受面(下端面8cの動圧溝8c1形成領域)とこれに対向するフランジ部2bの上端面2b1との間のスラスト軸受隙間、およびハウジング7のスラスト軸受面(上端面7b1の動圧溝形成領域)とこれに対向するフランジ部2bの下端面2b2との間のスラスト軸受隙間に、各動圧溝の動圧作用により潤滑油の油膜がそれぞれ形成される。そして、これら油膜の圧力によって、軸部材2をスラスト方向に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と、第2スラスト軸受部T2とが構成される。
また、ハウジング7の下端内部に位置するスラスト軸受部T1、T2のスラスト軸受隙間と、ハウジング7の開口側に形成されるシール空間Sとの間が、ハウジング7の段部7dと軸受スリーブ8の下端面8cとで構成された流体流路10a、軸受スリーブ8の外周面8bに形成された軸方向溝8eで構成された流体流路10b、およびシール部9の下端面9bと軸受スリーブ8の上端面8dとで構成された流体流路10cを介して連通状態となる。これによれば、例えば何らかの理由でスラスト軸受部T1、T2の側の流体(潤滑油)圧力が過度に高まり、あるいは低下するといった事態を避けて、軸部材2をスラスト方向に安定して非接触支持することが可能となる。
また、この実施形態では、第1ラジアル軸受部R1の動圧溝8a1は、軸方向中心mに対して軸方向非対称(X1>X2)に形成されているため(図3参照)、軸部材2の回転時、動圧溝8a1による潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は上側領域が下側領域に比べて相対的に大きくなる。そして、この引き込み力の差圧によって、軸受スリーブ8の内周面8aと軸部2aの外周面2a1との間の隙間に満たされた潤滑油が下方に流動し、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間→流体流路10a→流体流路10b→流体流路10cという経路を循環して、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間に再び引き込まれる。このように、潤滑油がハウジング7の内部空間を流動循環するように構成することで、軸受内部の圧力バランスが適正に保たれる。これにより、潤滑油の負圧発生に伴う気泡の生成を防止し、これに伴う潤滑油の漏れや振動の発生等の問題を解消することができる。
本発明の実施形態は上記に限られない。なお、以下の説明において、上記実施形態と同一の機能を有する箇所には、同一の符合を付し、説明を省略する。
図5に示す参考例としての流体軸受装置21は、ハウジング7の側部7aと軸受スリーブ8とが樹脂で一体に成形され、この一体成形品が外側部材Aとなる。外側部材Aの下 端開口部は、別体に形成された底部7bで閉塞される。内側部材Cとしての軸部材2の外周面2a1には、ヘリングボーン形状の動圧溝2c1、2c2が軸方向 に離隔した2つの領域に形成される。外側部材Aの内周面8aはラジアル軸受隙間に面すると共に、ラジアル軸受部R1、R2の軸方向間の領域に面する部分 に、円周方向の凹部となる環状溝11が形成される。この環状溝11は、上記実施形態と同様に、外側部材Aの成形と同時に成形される。軸部材2の回転時に は、環状溝11が逃げ部として機能し、軸部材2の回転トルクを低減させると同時に、ラジアル軸受隙間に油を供給する油溜りとして機能し、軸部材2と外側部 材Aとの潤滑性を向上させる。
以上の実施形態では、外側部材Aの内周面に形成される円周方向の凹部として、断面矩形の環状溝11が形成される場合を示したが、凹部の形状はこれに限られない。例えば、凹部として、断面半円形の環状溝や、円周方向に離隔した複数の円弧状溝を形成してもよい。
また、以上の実施形態では、特定の溶媒で溶融可能な材料で形成した環状部材14を用いて円周方向の凹部を形成する凹部形成部材を構成した場合を示したが、これに限らない。例えば、分割可能な複数の金属製の円弧状部材をインサートして外側部材Aを成形し、一体成形品を金型から取り出したあと、円弧状部材を分割して外側部材Aから取り外すことで、凹部を形成することができる。あるいは、環状部材14を弾性変形可能な材料、例えばゴム系の材料で形成し、上記と同様に外側部材Aのインサート成形後に取り外すことで、凹部を形成することもできる。
また、上記で示した動圧発生部は、各軸受隙間を介して対向する面に設けてもよい。また、動圧発生部の形状も上記に限らず、例えばラジアル軸受部の動圧発生部として、スパイラル形状の動圧溝や、ステップ軸受、多円弧軸受、あるいは円弧軸受等を形成することもできる。また、スラスト軸受部の動圧発生部として、ヘリングボーン形状の動圧溝や、ステップ軸受、波型軸受等を形成することもできる。
また、ラジアル軸受隙間を介して対向する軸部材2の外周面2a1および軸受スリーブ8の内周面8aを何れも円筒面とし、真円軸受を構成することもできる。また、スラスト軸受部として、いわゆるピボット軸受を採用することもできる。
また、軸受内部に充填される潤滑流体として、上記では潤滑油が使用されているが、これに限らず、例えば潤滑グリースや磁性流体等を使用することもできる。
また、以上のような動圧軸受装置1、21は、スピンドルモータに限らず、ファンモータ等の他のモータにも適用することができる。
動圧軸受装置1を組込んだスピンドルモータの断面図である。 動圧軸受装置1の断面図である。 軸受スリーブ8の(a)断面図、および(b)下面図である。 外側部材A(ハウジング7)の成形工程を示す断面図である。 参考例としての動圧軸受装置21の断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 軸部材
7 ハウジング
8 軸受スリーブ
9 シール部
11 環状溝
12 可動型
13 固定型
14 環状部材
A 外側部材
B 中間部材
C 内側部材
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S シール空間

Claims (2)

  1. 軸部材と、金属製の軸受スリーブと、内周面に軸受スリーブの外周面が圧入接着により固定され、樹脂で射出成形されたハウジングと、軸部材の外周面と軸受スリーブの内周面との間に形成され、潤滑流体で満たされたラジアル軸受隙間とを備え、ラジアル軸受隙間に形成された潤滑膜で軸部材を回転自在に支持する流体軸受装置において、
    ハウジングの内周面のうち、ラジアル軸受隙間の軸方向領域を避けた軸方向位置に、成形面からなる円周方向の凹部を設け、前記凹部が熱硬化性接着剤が充満された接着剤溜りとなることを特徴とする流体軸受装置。
  2. 軸部材と、金属製の軸受スリーブと、内周面に軸受スリーブの外周面が圧入接着により固定されたハウジングと、軸部材の外周面と軸受スリーブの内周面との間に形成され、潤滑流体で満たされたラジアル軸受隙間とを備え、ラジアル軸受隙間に形成された潤滑膜で軸部材を回転自在に支持する流体軸受装置の製造方法であって、
    ハウジングを樹脂で射出成形するにあたり、金型のシャフト部の外周に凹部形成部材を配置するステップと、キャビティに溶融樹脂を射出し、ハウジング及び凹部形成部材を一体に成形するステップと、凹部形成部材をハウジングの内周面から除去することにより、ハウジングの内周面のうち、ラジアル軸受隙間の軸方向領域を避けた軸方向位置に、成形面からなる円周方向の凹部を形成するステップとを有し、
    前記凹部に熱硬化性接着剤を充満させた状態で、ハウジングの内周に軸受スリーブを挿入し、これらを昇温することにより、前記熱硬化性接着剤を硬化させる流体軸受装置の製造方法。
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