JP2008069773A - ダイアフラム式真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトながらも、低費用で生産可能なダイアフラム式真空ポンプを提供する。
【解決手段】モータの回転中心から一定距離を離隔して回転中心に向かって空転する傾斜ピンと、この傾斜ピンに結合され偏心上下揺動運動を行うローリングプレートと、ローリングプレートに結合され偏心上下揺動運動によって内部体積を収縮させ膨張させる３ポイントダイアフラムによって吸気と排気を繰り返しながら真空ポンピングを可能にしたダイアフラム式真空ポンプ。
【選択図】図２

Description

本発明は、ダイアフラム式真空ポンプに関し、より詳しくは、小型の電気モータとダイアフラム式ポンプを用いて潤滑油を使わないコンパクトかつ低費用で生産可能な真空ポンプの構造に関するものである。
真空ポンプは容器内の減圧のために広く用いられ、用途に応じて多様なタイプのものが公知である。
近年、炊事の際に炊飯器内部の圧力を低くする場合、ご飯の味が顕著に良くなるという事実が知らされ、電気炊飯器を減圧できるようにする真空ポンプが研究されている。
ここで電気炊飯器を減圧するのに用いられる真空ポンプが備えなければならない条件としては、まず潤滑油を用いない乾式であることと、構成がコンパクトかつ小型で製作が可能であり、電気炊飯器のケースに内蔵が可能であることと、製造費用が安価であるなどの諸条件を充足しなければならない必要がある。
従来、コンパクトかつ小型で、乾式のダイアフラム式真空ポンプとしては、偏心軸の回転に連動してコネクティングロッドを往復動させ、コネクティングロッドの往復動によってダイアフラムを作動させ、吸気と排気を繰り返すようにする形式の真空ポンプと、真空モータを用いてダイアフラムを往復動させ、吸気と排気を繰り返すようにする形式のものが公示されていた。
しかし、上記のような構成は、コネクティングロッドの往復動や振動モータの駆動にともなう騒音が発生し、構成をコンパクトにしたり小型化したりするのに限界があり、特に低費用での製造が難しいという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するために開発されたものであって、小型化して構成を単純化しながら、構成品を射出成形方式によって製作することができるようにし、安価な費用で真空ポンプを提供することを目的とする。
上記の目的のための本発明の「ダイアフラム式真空ポンプ」は、モータの回転中心軸から半径方向に離隔するように結合し、回転の中心に向かって傾斜するように備えられたピンと、ピンと結合するローリングプレートと、ローリングプレートと結合する３ポイントダイアフラムと吸／排気用チェックバルブとから構成され、モータの駆動で傾斜したピンがモータの回転軸の周囲を空転すれば、ピンの傾斜角によって、ローリングプレートが傾斜した状態で上下の揺動運動を発生させ、揺動運動によって３ポイントダイアフラムを順次昇降させながら、ダイアフラムの昇降にともなう内部の体積変化によって吸気と排気動作を繰り返しながら真空を形成する。
本発明は、ダイアフラムを用いるコンパクトながらも、効果的に作動し得る真空ポンプを安価な費用で提供することができる効果がある。
以下に、本発明の好ましい実施例について添付する図面を参照して詳しく説明する。
図１は本発明の実施の形態のダイアフラム式真空ポンプの斜視図であり、図２は図１のダイアフラム式真空ポンプの分解斜視図である。図３ａは本発明の実施の形態のダイアフラム式真空ポンプの結合した空気ポート部とガイドリングを示す斜視図であり、図３ｂは空気ポート部の底面図、図３ｃはガイドリングの斜視図である。図４は、本発明の作動を説明するための概念図であって、（ａ）は吸気過程を、（ｂ）は排気過程を示す。
図に示すように本発明の実施の形態のダイアフラム式真空ポンプにおいて、モータ１と、ハウジング２と、ダイアフラムガイド３と、空気ポート部４と、カバー５が順次、図２において下側に位置するスクリュー６と、同図において上側に位置するボルト７に結合されて形成されている。ハウジング２にはモータ１の軸と結合するフィクスチャー８が内蔵されている。
ダイアフラムガイド３にはローリングプレート９と結合する３ポイントダイアフラム１０が内蔵され、空気ポート部４には吸気バルブ１１とガイドリング１２が結合される。
モータ１の軸と結合するフィクスチャー８には回転中心から一定距離を離隔して回転中心方向に傾斜する傾斜ピン１３が固定される。
傾斜ピン１３は、ローリングプレート９の中心部に形成された挿入孔に結合し、フィクスチャー８の回転によって回転中心の周りを空転する傾斜ピン１３はローリングプレート９に偏心上下揺動運動を生じさせる。
すなわち、ローリングプレート９の回転中心を基準として一側が直角をなせば、他側は回転中心を基準に傾斜した面を形成しながらローリングプレート９と結合した３ポイントダイアフラム１０を圧縮するか膨張させる。
ローリングプレート９が回転中心に対して直角方向であれば３ポイントダイアフラム１０に圧縮が発生し、ローリングプレート９が回転中心に対して傾斜すれば３ポイントダイアフラム１０が膨張する。
３ポイントダイアフラム１０の内部体積が収縮すれば内部の空気はガイドリング１２の一側に形成された排気路１４に沿って排気バルブ１５を押し出して排気孔１６を経て排気口１７に排出され、内部体積が膨張すればカバー５に形成された吸気口１８によって吸入される空気は空気ポート部４の上部に形成された溝１９に沿って吸気バルブ１１を介して３ポイントダイアフラム１０の内部に流入する。
ここで、３ポイントダイアフラム１０および吸気バルブ１１と排気バルブ１５は、柔軟性のある材質で形成されており、外力の作用によって変形しやすく、３ポイントダイアフラム１０と排気バルブ１５とは一体に成形される。
空気ポート部４の底面に形成された挿入溝２１に固定されるガイドリング１２は、挿入される面に形成された排気路１４を排気孔１６側に結合して排気路１４の外側から３ポイントダイアフラム１０に延びて形成された排気バルブ１５と接触するようにして、吸入時には排気バルブ１５が排気路１４に密着して閉鎖されるようにし、排出時には空気の圧力で排気バルブ１５を押し出して排出するようにする。
同時に、ガイドリング１２は、３ポイントダイアフラム１０の外部をダイアフラムガイド３の壁面と堅固に密着させ、吸気動作時に真空負圧によって３ポイントダイアフラム１０の外壁が内部に陥没するのを防止する機能を兼備する。
また、ダイアフラムガイド３の底面で偏心揺動するローリングプレート９の中心と接触するボス２０を形成し、３ポイントダイアフラム１０の吸気過程でローリングプレート９が上側に引き込まれるのを防止できるように構成される。
以上にて見てきたように、本発明は、モータ１の２回転当たり３サイクルのポンピング作用ができるため、コンパクトな構成でも効果的に真空を形成することができ。
本発明の実施の形態のダイアフラム式真空ポンプの斜視図である。 図１の真空ポンプの分解斜視図である。 図３ａは本発明の実施の形態の結合された空気ポート部とガイドリングの斜視図である。図３ｂは空気ポート部の底面図である。図３ｃはガイドリングの斜視図である。 本発明の作動を説明するための概念図であり、（ａ）は吸気過程を、（ｂ）は排気過程を示す。
符号の説明
１ モータ ２ ハウジング
３ ダイアフラムガイド ４ 空気ポート部
５ カバー ６ スクリュー
７ ボルト ８ フィクスチャー
９ ローリングプレート １０ ３ポイントダイアフラム
１１ 吸気バルブ １２ ガイドリング
１３ 傾斜ピン １４ 排気路
１５ 排気バルブ １６ 排気孔
１７ 排気口 １８ 吸気口
１９ 溝 ２０ ボス
２１ 挿入溝
ａ 吸気過程 ｂ 排気過程

Claims (3)

  1. モータ（１）の回転中心から半径方向に一定距離を離隔して回転中心周りを空転する傾斜ピン（１３）と；該傾斜ピンに結合され偏心上下揺動運動を行うローリングプレート（９）と；前記ローリングプレートと結合してダイアフラムガイド（３）と空気ポート部（４）との間に位置する３ポイントダイアフラム（１０）と；を含んでなるダイアフラム式真空ポンプであって、前記３ポイントダイアフラムの内部体積変化によって吸気と排気動作を繰り返しながら、真空ポンピングが可能となるように構成したダイアフラム式真空ポンプ。
  2. 前記ローリングプレート（９）の揺動中心に前記ダイアフラムガイド（３）の中心部から突出したボス２０が接触することを特徴とする請求項１に記載のダイアフラム式真空ポンプ。
  3. 前記３ポイントダイアフラム（１０）の外周は、空気ポート部４に挿入固定されるガイドリング１２によって前記ダイアフラムガイド３の壁面に密着固定されることを特徴とする請求項１に記載のダイアフラム式真空ポンプ。
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