JP2008068988A - 巻取軸のチャック及び巻取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻芯の端部内面に挿入するのみで巻芯内面を保持することの可能なチャックにおいて、従来用いられていた空気等の流体を封入したゴムチューブよりも安価で且つ寿命の長い部品を用いることを可能としたチャックを提供する。
【解決手段】巻取軸11の先端に設けられるチャック12を、巻取軸11に固定して設けられ、円筒面16aとつば部16bを有する弾性材支持筒16と、円筒面に保持された複数のリング状弾性材22と、巻取軸11に移動可能に、弾性材支持筒16を挟んで設けられた可動ストッパ14と押圧部材18と、両者を連結するボルト29を備えた構造とし、巻芯26内にチャック12を挿入した際に巻芯端面で可動ストッパ14を押し、それに連結された押圧部材18を移動させることでリング状弾性材22を巻取軸の軸線方向に圧縮し、外側に張り出させて巻芯内面に圧着させて固定する構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、紙、フィルム、織物などのシート状物や、各種の繊維を、紙管などの管状の巻芯に巻き取るための巻取装置に用いる巻取軸のチャックに関する。
従来より、シート状物や繊維を巻き取るための巻取装置において、巻取軸に紙管等の巻芯を装着するために巻取軸先端にチャックを設けている。このチャックの構造には種々なものがあるが、チャックを単に巻芯の端部に挿入させるのみでチャックを巻芯の内面に圧着させることの可能な構造のものが実用新案登録第2501483号公報に示されている。図5はこの公報に記載のチャック2を示すものである。チャック2は、巻取軸1の先端に回転可能に保持されたチャックノーズ3と、そのチャックノーズ3に軸線方向に移動可能に保持され、先端側に小径のつば部4aを、後端側に大径のつば部4bを備えた移動筒4と、チャックノーズ3に固定されたリング状の押圧部材5と、チャックノーズ先端側に取り付けられたストッパ6と、移動筒4を先端側のストッパ6に押し付けるように付勢するばね7と、移動筒4の外周面上で且つつば部4aと押圧部材5の間に配置された、空気等の流体を封入したリング状のゴムチューブ8等を備えている。このチャック2は、巻芯9を装着しない状態では、図5に示すように、ばね7によって移動筒4が先端側に移動していて、つば部4aと押圧部材5の間隔が広がっており、両者の間に配置されているゴムチューブ8の外径が巻芯9の内径よりも小さい状態となっているが、巻芯9の装着に際して、図6(a)に示すように、巻芯9に対してチャック2を矢印方向に移動させ、巻芯9の端部内にチャック2を挿入させると、巻芯9の端面に移動筒4の後端側のつば部4bが突き当たって移動を阻止され、移動筒4がチャックノーズ3に対して軸線方向に移動し、先端側のつば部4aと押圧部材5の間隔が狭まって、ゴムチューブ8を圧縮し、これによってゴムチューブ8の外径が拡大して巻芯9の内面に圧着し、巻芯9をチャック2に固定する。かくして、単に、チャック2を巻芯9の端部に挿入するのみで、自動的に巻芯を固定、保持することができる。
ところが、このチャック2には次のような問題点のあることが判明した。
(1)巻芯が固定されている状態では、ゴムチューブ8が巻芯内面と移動筒外周面に圧着しているが、巻芯の取り外しのためにチャック2を巻芯から引き抜く際にばね7によって移動筒4が押されてつば部4aと押圧部材5の間隔が拡がっても中空のゴムチューブ8は復元力が小さいため巻芯内面と移動筒外周面に接触した状態に保たれることがあり、巻芯を取り外すことができないことがある。また、巻芯の取り外しの際にゴムチューブがねじれることもある。更に、ゴムチューブ8が巻芯内面と移動筒外周面に接触した状態で、その移動筒4をばね7によって移動させる場合があり、それに対処するには、ばね7の押圧力をある程度以上に強く設定しなければならないが、一方、ばね7の押圧力が強すぎると巻芯を確実に装着、保持することが困難となり、結局、ばね7のばね力設定が困難である。
(2)巻芯の固定に用いている、空気等の流体を封入したゴムチューブ8は、高価である。また、使用中に破れることがあり、破れた場合には使用不可となるため、使用寿命が短い。
(3)ゴムチューブ8の圧縮に用いる押圧部材5をチャックノーズ3に固定する機構として、押圧部材5の内周面の複数箇所から半径方向内側に向かって延びる支持部をチャックノーズの外周面に固定する構造を採用しているが、この構造では支持部の剛性を大きくすることができず、このため、ゴムチューブ8に加える圧縮力をあまり大きくできず、圧縮されたゴムチューブ8の巻芯内面に対する圧着力が不足する場合がある。
(4)巻芯として紙管を用いることがあるが、紙管には通常面取りは施されておらず、図6(a)に示すように、巻芯(紙管)9の端部にばり10が残っていることがあるが、図6(b)に示すように、巻芯9の取り外しに当たって、チャック2を巻芯9から引き抜く時に、そのばり10が移動筒4のつば部4bと押圧部材5に挟まり、巻芯の抜き取りが困難となることがあった。
実用新案登録第2501483号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたもので、巻芯の端部内面に挿入するのみで、一部の部品を外径方向に張り出させて巻芯内面に圧着させ、巻芯内面を保持することの可能なチャックにおいて、巻芯の装着、取り外しを容易に確実に行うことができ、巻芯を必要な強度で固定できると共に、従来用いられていた空気等の流体を封入したゴムチューブよりも安価で且つ寿命の長い部品を用いることを可能としたチャックを提供することを課題とする。
また、本発明は、巻芯として用いる紙管の端部にばりが残っていても、そのばりが挟まって抜き取りが困難となるということのないチャックを提供することも課題とする。
上記課題を解決すべくなされた本願請求項1に係る発明は、巻取軸の先端に設けられ、管状の巻芯を着脱可能に支持するチャックであって、前記巻取軸に、該巻取軸と一体に回転するが軸線方向には移動可能に保持された可動ストッパと、前記巻取軸に前記可動ストッパよりも巻取軸先端側に固定して設けられ、リング状弾性材を支持する円筒面と該円筒面の前記可動ストッパ側の端部に配置されたつば部を備えた弾性材支持筒と、該弾性材支持筒の円筒面に保持された中実構造のリング状弾性材と、前記巻取軸に前記弾性材支持筒よりも先端側に、該巻取軸と一体に回転するが軸線方向には移動可能に保持された押圧部材であって、前記弾性材支持筒の円筒面に沿って移動して前記リング状弾性材を巻取軸軸線方向に押圧可能な環状のつば部を備えた押圧部材と、前記可動ストッパと押圧部材とが一緒に軸線方向に移動するよう両者を連結する連結手段を備え、前記可動ストッパが前記巻芯の端面を支持可能な直径の支持面を備えており、前記弾性材支持筒、リング状弾性材及び押圧部材は、前記巻芯の端部内に挿入可能なように、それぞれの最大外径が前記巻芯の内径よりも小径に定められており、更に前記リング状弾性材は、前記弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部によって軸線方向に圧縮された際に外側に張り出して前記巻芯の内面に圧着可能なように断面形状、寸法が定められていることを特徴とする巻取軸のチャックを要旨とする。
請求項2に係る発明は、上記した請求項1に係る発明のチャックにおいて、前記弾性材支持筒の円筒面に、前記中実構造のリング状弾性材を複数個、並べて配置する構成としたものである。
請求項3に係る発明は、上記した請求項2に係る発明のチャックにおいて、前記リング状弾性材の個数を、2〜10個としたものである。
請求項4に係る発明は、上記した請求項1から3のいずれか1項に係る発明のチャックにおいて、前記リング状弾性材を断面円形のOリングで構成したものである。
請求項5に係る発明は、上記した請求項1から4のいずれか1項に係る発明のチャックにおいて、前記弾性材支持筒のつば部の、前記可動ストッパに面する端面に、外径に向かうにつれて前記可動ストッパから離れるようにテーパ面を形成したものである。
請求項6に係る発明は、上記した請求項1から5のいずれか1項記載の巻取軸のチャックに巻芯を装着し、該巻芯の上にシート状物を巻き取ることを特徴とする巻取方法である。
本発明のチャックでは、巻芯装着に当たってその巻芯端部の内側にチャックを挿入すると、可動ストッパが巻芯端面に突き当たって移動が阻止され、それに連結されている押圧部材の移動も阻止され、弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔が狭くなって両者間に配置されている複数のリング状弾性材を巻取軸の軸線方向に圧縮し、外側に張り出させて前記巻芯の内面に圧着させることができる。このため、単にチャックを巻芯端部内に挿入することで、チャックで巻芯を固定、保持することができる。また、巻芯からチャックを引き抜く際には、チャックを引き抜くことで可動ストッパ及びそれに連結された押圧部材が巻取軸に対して移動可能となり、リング状弾性材の復元力によって弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔が拡げられ、リング状弾性材自体は縮径して巻芯内面から離れる。これにより、チャックを容易に巻芯から引き抜くことができる。このように、本発明のチャックは、簡単な操作で巻芯の装着、取り外しを実施できる。
更に、本発明のチャックでは、巻芯内面に圧着させるための部品として、中実構造のリング状弾性材を用いているので、従来用いていた空気等の流体を封入したゴムチューブのように破れて使えてなくなるということがなく、また、表面が多少摩耗しても支障なく使用でき、使用寿命が長い。また、中実構造のリング状弾性材は安価に入手可能であり、コストダウンを図ることができる。更に、中実構造のリング状弾性材を用いたことで、このリング状弾性材を圧縮した際に、そのリング状弾性材が圧縮方向に対して直角方向に確実に変形し、巻芯内面に大きい圧接力で圧着する。しかも、リング状弾性材を巻取軸の軸線方向に圧縮させるための機構として、弾性材支持筒の一端に形成したつば部と、巻取軸に移動可能に保持させた押圧部材に形成したつば部を用いており、これらの部材は剛性を大きく作ることが可能であるので、リング状弾性材に大きい圧縮力を作用させることが可能である。このため、本発明のチャックは、巻芯に対する固定力を大きくでき、巻芯を確実に且つ強固に固定、保持することができる。更に、チャックを引き抜く際には、リング状弾性材の復元力(ばね力)によって弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔を拡げ、リング状弾性材自体は縮径するので、リング状弾性材の巻芯内面に対する圧着を確実に解除でき、巻芯を容易に取り外すことが可能である。また、リング状弾性材の復元力(ばね力)によって弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔を拡げることができるので、図5に示す従来例で用いていたばね7のような、つば部を移動させるための専用のばねを用いる必要がなくなり、部品点数を削減できる。
本発明のチャックに用いるリング状弾性材は、1個のみを用いても良いが、複数個を並べて用いる構成とすることが好ましい。複数のリング状弾性材を用いる構成とすることで、巻芯内面に対する圧着箇所の個数を増やして巻芯の固着力を大きくすることができると共にリング状弾性材を圧縮して外径方向に張り出させる際の圧縮ストロークを大きく取ることができ、巻芯の固定、保持を一層確実とすることができると共に、巻芯からチャックを引き抜く際にはリング状弾性材の復元力によって弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔を拡げる動作を安定して生じさせることができるという効果が得られる。
リング状弾性材を複数個用いる場合、使用個数を多くするほど巻芯に対する圧着箇所の個数が増えて巻芯の固着力は増すが、あまり多くすると部品数が多くなりすぎ、且つチャックが大型となってしまう。これらを考慮して、リング状弾性材の使用個数は、2〜10個とすることが好ましく、更には、3〜6個とすることが一層好ましい。
リング状弾性材の断面形状は、円形、楕円形、長円形等任意であるが、上記したように複数個を並べて用いる場合には、円形断面とすることが、低コストで入手できるので好ましく、更には、市販の断面円形のOリングをリング状弾性材として用いることが一層好ましい。一方、1個のリング状弾性材を用いる場合や少数のリング状弾性材を用いる場合には、リング状弾性材の断面形状を、巻取軸の軸線方向が長径となった楕円形、長円形などの扁平形状とすることが好ましい。リング状弾性材の断面形状を扁平形状とすると、リング状弾性材を圧縮して外径方向に張り出させる際の圧縮ストローク及び外径方向への張り出し量を大きくとることができ、1個若しくは少数のリング状弾性材を用いた場合でも、巻芯の固定、保持を確実とすることができると共に、巻芯からチャックを引き抜く際にはリング状弾性材の復元力によって弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部の間隔を拡げる動作を安定して生じさせることができる。リング状弾性材の断面を扁平形状とする場合、無負荷状態における短径対長径を、1対1.5〜1対5程度とすることが好ましい。
本発明のチャックにおいて、前記弾性材支持筒のつば部の、可動ストッパに面する端面にテーパ面を形成する構成とすると、可動ストッパに弾性材支持筒を突き当てた状態でも、外周領域には大きい隙間が生じることとなり、巻芯端面にばりが残っていても、そのばりが挟まることはなく、巻芯の取り外しを容易に行うことができるという効果が得られる。
上記したチャックを用いて巻芯を固定、保持し、その巻芯の上にシート状物を巻き取る構成とすると、巻芯のチャックによる固定、保持が確実であるので、巻取中に巻芯がチャックに対して滑って回転力伝達にむらが発生するということがなく、このため、シート状物を安定して良好に巻き取ることができる。
以下、図面に示す本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の好適な実施の形態に係るチャックを示す概略断面図、図2(a)、(b)はそれぞれ、図1のA−A矢視概略断面図、B−B矢視概略断面図、図3はチャックを、巻芯を装着した状態で示す概略断面図、図4はチャックを、巻芯から引き出す途中の状態で示す概略断面図である。図1〜図4において、11は巻取軸、12はその巻取軸11の先端に設けられたチャック、13は巻取軸11に固定されたストッパである。このチャック12は、可動ストッパ14と、弾性材支持筒16と、押圧部材18と、カバー20と、複数のリング状弾性材22等を備えている。可動ストッパ14は巻取軸11に対して軸線方向に移動可能に保持されているが、キー24を介して一体に回転するように連結されている。更に可動ストッパ14は、巻取軸11の先端側に、保持すべき巻芯26の端面を支持可能な直径の且つ巻取軸11の中心軸線に直角な支持面14aを備えており、チャック12を巻芯26の端部内に挿入してゆく際に支持面14aが巻芯26の端面に突き当たってそれ以上の移動を阻止される構成となっている。なお、巻取軸11に固定されているストッパ13は、可動ストッパ14が巻芯26の端面で押されて巻取軸11に対して後端方向に移動した際にその可動ストッパ14に突き当たって可動ストッパ14の停止位置を定めるためのものである。
弾性材支持筒16は、巻取軸11に対してキー24を介して一体に回転するように連結されると共にねじ27によって軸線方向に移動しないように固定されている。この弾性材支持筒16は、複数のリング状弾性材22を並べて保持するための円筒面16aと、その円筒面16aの、可動ストッパ側の端部に配置されたつば部16bを備えている。このつば部16bは、円筒面16a側に、円筒面に直角な支持面16cを備え、リング状弾性材22を巻取軸11の軸線方向に支持可能である。また、つば部16bは、反対側の面すなわち可動ストッパ14に面する側の端面に、外径に向かうにつれて可動ストッパ14から離れるようにテーパ面16dに形成しており、図1、図4に示すように可動ストッパ14と弾性材支持筒16を密着させた状態においてもつば部16bの外周近傍領域に大きい隙間28を形成可能としている。つば部16bの最大外径は、巻芯26の内径よりもわずかに(例えば、1〜3mm程度)小径に定められており、つば部16bを巻芯26内に挿入可能としている。
押圧部材18は、巻取軸11に、弾性材支持筒16よりも先端側に、巻取軸11と一体に回転するが軸線方向には移動可能に保持されている。この押圧部材18の外周部分には、弾性材支持筒16の円筒面16aに沿って移動してリング状弾性材22を巻取軸軸線方向に押圧可能な環状のつば部18aを備えており、そのつば部18aの先端には、巻取軸の軸線方向に直角な支持面18bが形成されている。この押圧部材18の最大外径も、巻芯26の内径よりわずかに(例えば、1〜3mm)小径に定められており、巻芯26内に挿入可能としている。更に、押圧部材18の外周面には、巻芯26内への挿入を容易とするようテーパ面18cが形成されている。押圧部材18は、可動ストッパ14と一緒に軸線方向に移動するよう連結手段(この実施の形態ではボルト29)によって連結されている。かくして、後述するように、チャック12を巻芯26の端部内に挿入してゆく際可動ストッパ14が巻芯26の端面によって移動を阻止されると、押圧部材18も一緒に移動を阻止されることとなり、弾性材支持筒16は巻芯26内への進入を継続するため、弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aの間隔が狭まることとなる。ここで、ボルト29によって連結された可動ストッパ14と押圧部材18との間隔は、図1に示すように可動ストッパ14を弾性材支持筒16に当接させた状態において、可動ストッパ14と巻取軸11のストッパ13との間隔dが、弾性材支持筒16の端面とそれに向かい合う押圧部材18の端面との間隔eと同等か、それよりも若干小さくなるように定められている。この構成により、チャック12を巻芯26内に挿入して行った際に、図3に示すように、可動ストッパ14を巻取軸11のストッパ13に突き当たるまで巻芯26の端面で押し込むことができる。
リング状弾性材22は、弾性材支持筒16の円筒面16aに複数個が並べて保持されている。このリング状弾性材22はゴム等の弾性材料製の中実構造のものであり、巻取軸11の軸線方向に弾性的に圧縮変形させることで、圧縮方向とは直角方向に張り出させることが可能である。ここで、リング状弾性材22の断面形状、寸法及び使用個数は次の作用を果たすことができるように定められる。すなわち、図1に示すように、チャック12を巻芯に挿入しない状態において、弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aの間に配置されている複数のリング状弾性材22は、巻取軸軸線方向に若干圧縮された状態となっていて、押圧部材18に対して矢印C方向に復元力(ばね力)を作用させ、その押圧部材18にボルト29で連結された可動ストッパ14を弾性材支持筒16に突き当たる位置(初期位置)に位置決めし、その位置に保持する。この時、リング状弾性材22の最大外径は巻芯26の内径よりも若干小さくなっており、リング状弾性材22を巻芯26内に挿入可能である。一方、図3に示すように、巻芯26の端面で可動ストッパ14を巻取軸11のストッパ13に押し付ける位置とし、可動ストッパ14にボルト29で連結されている押圧部材18を弾性材支持筒16のつば部16bに近づく方向に移動させた時には、複数のリング状弾性材22が、弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aによって巻取軸軸線方向に圧縮変形し、それに伴って外側に張り出して巻芯26の内面に圧着し、巻芯26を所望の強度で固定、保持する。
リング状弾性材22は、上記した作用を果たすことができるように、断面形状、寸法、使用個数を定めればよい。断面形状の例としては、円形、楕円形、長円形等を挙げることができる。リング状弾性材22の使用個数は、多くするほど、巻芯内面に対する圧着箇所を多くして巻芯の固定力を大きくすることができ、且つ、リング状弾性材22を巻取軸の軸線方向に圧縮して外径方向に張り出させる際の圧縮ストロークを大きくとることができ、巻芯の固定、保持を一層確実とすることができると共に、巻芯からチャックを引き抜く際にはリング状弾性材22の復元力によって弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aの間隔を拡げる動作を安定して生じさせることができるが、巻芯の固定力や圧縮ストロークはある程度の大きさがあればよく、必要以上に大きくしなくてもよい。これらを考慮して、リング状弾性材22の使用個数は2〜10個とすることが好ましく、更には、3〜6個とすることが一層好ましい。リング状弾性材22としては、ゴム等の弾性材料によって所望の断面形状に、例えば、円形や楕円形に製作したものを用いてもよいが、市販の断面円形のOリングを用いることが一定品質のリング状弾性材を低コストで入手できるので好ましい。
カバー20は巻取軸11の先端にボルト33によって固定されている。このカバー20は、押圧部材18がリング状弾性材22の復元力によって矢印C方向に押され、それにボルト29で連結されている可動ストッパ14が弾性材支持筒16に突き当たる位置まで移動した時に、押圧部材16がカバー20にほぼ接する位置となるように取り付けられている。カバー20の外周面には、押圧部材18のテーパ面16cの延長面となる位置にテーパ面20aを形成している。
次に、上記構成のチャック12による巻芯保持動作及び巻芯取り外し動作を説明する。チャック12に巻芯26を取り付けていない状態では、図1に示すように、複数のリング状弾性材22の巻取軸軸線方向の復元力(ばね力)によって押圧部材18が矢印C方向に押され、それにボルト29を介して連結されている可動ストッパ14は弾性材保持筒16に突き当たった初期位置に保持されている。このようにリング状弾性材22のばね力によって可動ストッパ14を初期位置に保持する構成としたことで、可動ストッパ14ががたつくことがなく、巻芯へのチャック12の挿入動作時に可動ストッパ14や押圧部材18が不用意に動いてトラブルを起こすということがない。また、可動ストッパ14を初期位置に保持するために専用のばね材(例えば、図5に示す従来例のばね7等)を用いる必要がなく、部品点数を削減できる。
次に、チャック12に巻芯26を装着するには、図3に示すように、巻取軸11を軸線方向に前進させて、先端に保持しているチャック12を、所定位置に保持している巻芯26の端部内に挿入してゆく。この挿入途中に、可動ストッパ14は巻芯26の端面に突き当たって移動を阻止され、それに伴って押圧部材18も移動を阻止されるが、その後も巻取軸11を、ストッパ13が可動ストッパ14に突き当たるまで前進させる。これにより、巻取軸11に固定されている弾性材保持筒16も前進し、弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aの間隔が狭くなって両者間に配置されている複数のリング状弾性材22を巻取軸軸線方向に圧縮し、外側に張り出させて巻芯26の内面に圧着させる。かくして、単にチャック12を巻芯26の端部内に挿入するという動作を行うのみで、リング状弾性材22が変形して弾性材支持筒16の円筒面16aと巻芯26の内面に強く接触し、巻芯26をチャック12に強固に固定、保持させることができる。
次に、チャック12から巻芯26を取り外すには、図4に示すように、巻取軸11を軸線方向に後退させ、チャック12を巻芯26から引き抜く。この引き抜き途中に、弾性変形していたリング状弾性材22の復元力によって押圧部材18が引き抜き方向とは逆方向に押されることで、弾性材支持筒16のつば部16bと押圧部材18のつば部18aの間隔が拡がり、リング状弾性材22自体は、外径が縮小する。かくして、巻芯26の内面に対するリング状弾性材22の圧着が解除され、チャック12は巻芯26から容易に引き抜かれる。このように、単にチャック12を巻芯26の端部から引き抜くという動作を行うのみで、チャック12から巻芯26を外すことができる。ところで、巻芯26として紙管を使用した場合、紙管によっては端面にばり34が生じている場合がある。しかしながら、紙管端部にばり34があったとしても、巻芯26からチャック12を引き抜く途中において、図4に示すように、可動ストッパ14と弾性材支持筒16が密着する状態となった時でも弾性材支持筒16の外周領域にはテーパ16dにより大きい隙間28が生じており、ばり34がはさみ込まれるということがない。かくして、ばり34が残っている巻芯26を用いた場合でも、チャック12から巻芯26を容易に取り外すことができる。
上記したように、この実施の形態に係るチャック12は、中実構造のリング状弾性材22を巻芯26内面に圧着させて、固定、保持する構成としている。このリング状弾性材22を用いたことにより、次のような利点が得られる。すなわち、中実構造のリング状弾性材22は、従来用いていた空気等の流体を封入したゴムチューブのように破れて使えてなくなるということがなく、しかも、表面が多少摩耗しても支障なく使用できるので、使用寿命が長い。また、中実構造のリング状弾性材は安価に入手可能であり、コストダウンを図ることができる。更に、中実構造のリング状弾性材を用いたことで、このリング状弾性材を圧縮した際に、そのリング状弾性材が圧縮方向に対して直角方向に確実に変形し、巻芯内面に大きい押圧力で圧着し、しかも複数のリング状弾性材を用いたことで巻芯内面に複数箇所で圧着し、このため、巻芯に対する固定力が大きく、巻芯を確実に且つ強固に固定、保持することができる。更に、上記した実施の形態に係るチャック12では、リング状弾性材を巻取軸の軸線方向に圧縮させるための機構として、リング状弾性材22を支持する弾性材支持筒16の一端に形成したつば部16bと、巻取軸11に移動可能に保持させた押圧部材18に形成したつば部18aとを用いているが、これらの部材は剛性を大きく作ることが可能であるので、複数のリング状弾性材22に大きい圧縮力を作用させることが可能である。この点からも、チャック12による巻芯26の固定力を大きくすることができる。
上記構成のチャック12は、各種の巻取装置に用いることができるが、特にシート状物の巻取装置に用いることが好ましい。シート状物の巻取装置において、このチャック12を用いて巻芯26を固定、保持し、その巻芯26の上にシート状物を巻き取る際、巻芯26をチャック12によって強固に固定、保持できるので、巻取中に巻芯26がチャック12に対して滑って回転力伝達にむらが発生するということがなく、このため、シート状物を安定して良好に巻き取ることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能である。例えば、上記の実施の形態では、複数のリング状弾性材22を用いているが、1個のリング状弾性材を用いるように変更してもよい。なお、1個のリング状弾性材を用いる場合には、巻取軸の軸線方向が長径となった楕円形などの扁平形状のものを用いることが、1個のリング状弾性材で巻芯に対する大きい圧着力を得ることができるので、好ましい。
本発明の好適な実施の形態に係るチャックを示す概略断面図 (a)、(b)はそれぞれ、図1のA−A矢視概略断面図、B−B矢視概略断面図 図1に示すチャックを、巻芯を装着した状態で示す概略断面図 図1に示すチャックを、巻芯から引き出す途中の状態で示す概略断面図 従来のチャックの1例を示す概略断面図 (a)、(b)は図5に示すチャックの動作を説明する概略断面図
符号の説明
11 巻取軸
12 チャック
13 ストッパ
14 可動ストッパ
14a 支持面
16 弾性材支持筒
16a 円筒面
16b つば部
16c 支持面
16d テーパ面
18 押圧部材
18a つば部
18b 支持面
18c テーパ面
20 カバー
22 リング状弾性材
24 キー
26 巻芯
27 ねじ
28 隙間
29 ボルト
33 ボルト
34 ばり

Claims (6)

  1. 巻取軸の先端に設けられ、管状の巻芯を着脱可能に支持するチャックであって、前記巻取軸に、該巻取軸と一体に回転するが軸線方向には移動可能に保持された可動ストッパと、前記巻取軸に前記可動ストッパよりも巻取軸先端側に固定して設けられ、リング状弾性材を支持する円筒面と該円筒面の前記可動ストッパ側の端部に配置されたつば部を備えた弾性材支持筒と、該弾性材支持筒の円筒面に保持された中実構造のリング状弾性材と、前記巻取軸に前記弾性材支持筒よりも先端側に、該巻取軸と一体に回転するが軸線方向には移動可能に保持された押圧部材であって、前記弾性材支持筒の円筒面に沿って移動して前記リング状弾性材を巻取軸軸線方向に押圧可能な環状のつば部を備えた押圧部材と、前記可動ストッパと押圧部材とが一緒に軸線方向に移動するよう両者を連結する連結手段を備え、前記可動ストッパが前記巻芯の端面を支持可能な直径の支持面を備えており、前記弾性材支持筒、リング状弾性材及び押圧部材は、前記巻芯の端部内に挿入可能なように、それぞれの最大外径が前記巻芯の内径よりも小径に定められており、更に前記リング状弾性材は、前記弾性材支持筒のつば部と押圧部材のつば部によって軸線方向に圧縮された際に外側に張り出して前記巻芯の内面に圧着可能なように断面形状、寸法が定められていることを特徴とする巻取軸のチャック。
  2. 前記弾性材支持筒の円筒面に、前記中実構造のリング状弾性材が複数個、並べて配置されていることを特徴とする請求項1記載の巻取軸のチャック。
  3. 前記リング状弾性材の個数を、2〜10個としたことを特徴とする請求項2記載の巻取軸のチャック。
  4. 前記リング状弾性材が断面円形のOリングで構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の巻取軸のチャック。
  5. 前記弾性材支持筒のつば部の、前記可動ストッパに面する側の端面に、外径に向かうにつれて前記可動ストッパから離れるようにテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の記載の巻取軸のチャック。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の巻取軸のチャックに巻芯を装着し、該巻芯の上にシート状物を巻き取ることを特徴とする巻取方法。
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