JP2008068566A - 無機質板及びその製造方法 - Google Patents

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崇 石田
Takanori Kuroki
隆憲 黒木
Masahiro Miura
雅弘 三浦
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Abstract

【課題】不燃性、取扱性、加工性、施工性に優れた、高強度の無機質板を生産性よく製造できるようにする。
【解決手段】長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、これら組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより成形された無機質板Aとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅等建築物の内装材、天井材、軒天材等の化粧板基材として用いるのに好適な無機質板及びその製造方法に関するものである。
従来より、この種の無機質板としては、珪酸カルシウム板、セメント板、石膏ボードや無機質繊維板等、様々な建築用の無機質板が知られている。
その他にも例えば生産性や寸法安定性等に優れた無機質板として、特許文献1に示されるように、無機質発泡体、補強繊維、熱可塑性樹脂を主成分とした無機質成形体が提案されている。しかし、この提案のものでは、熱可塑性樹脂を30〜60重量%も添加しているので、不燃性に劣るという難がある。
一方、無機質繊維を主体とした無機質繊維板としては、ロックウールを主原料としたロックウール吸音板や、グラスウールを主原料としたグラスウール保温板等が知られている。これらは低密度で軽量であることから、吸音性、断熱性に優れた建築板として、天井板や断熱材等で使用されている。
これら無機質繊維板の用途を広げるために、強度を向上させてさらに剛性のある板にするには、高密度化が考えられる。しかし、単に高密度化するだけでは、重量も上昇するばかりか、結合剤の量が増えることで材料コストが上昇したり、不燃性が低下したりする。また、高圧処理が可能な設備も必要となるので、生産コストも上昇する。
このため、例えば特許文献2に示されるように、平均アスペクト比が3〜125である無機繊維材料の粉砕物を利用し、その粉砕物をバインダー樹脂と混合して成形した建築用ボードを提案している。
特開平2002−264115号公報 特開平11−226977号公報
しかしながら、この特許文献2に示されるものでは、主原料である無機繊維を適度に粉砕する工程が必要であり、生産性に劣る。しかも、結合剤としてのバインダー樹脂の量も高密度化に伴って必要になり、不燃性が低下するだけでなく、繊維量が相対的に少なくなるので、板としての柔軟性に劣ることになり、割れ易く、加工性や施工性が低下するという問題がある。
また、この建築用ボードの製造方法は湿式抄造であって、均一で低密度なボードを製造するには適しているものの、さらに高密度化のために熱圧プレスをしようとすれば、そのプレス時に発生する水蒸気等のガスで成形品にパンクが生じ易くなるのは避けられない。このため、プレス条件を低温・長時間にしたりする必要があり、生産効率が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、不燃性、取扱性、加工性、施工性に優れた、高強度の無機質板を生産性よく製造できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明に係る無機質板は、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、これら組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物をフォーミングして形成されたマットが熱圧プレスにより成形されてなるものとする。
上記の構成によると、無機質板は、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%との組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物とされ、その混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより成形された無機質板であるので、不燃性、取扱性、加工性、施工性に優れた、高強度の無機質板を得ることができる。
また、長さ3〜15mmの無機繊維を使用するので、他の成分である軽量骨材や無機質粉状体、結合剤との混合バランスがよくてダマになり難く、無機繊維を均一に分散混合することができる。このため、より強度や硬度のある無機質板を得ることができる。
また、上記成形時、マットが含水率5〜15%に調整されているので、そのマットに対し短時間でかつ高温で加熱圧縮を行って結合剤を反応させることができる。しかも、高温下及び高圧下で成形を行うので、結合剤の流動性が上がって全体に行き渡らせることができる。さらに、水分を短時間で蒸発させることができて、結合剤の性能を最大限に引き出すことができるだけでなく、結合剤の量も比較的少なくでき、不燃性に優れた強固な無機質板が短時間で得られる。
請求項2の発明では、上記請求項1の発明に係る無機質板の表裏面の少なくとも一方(少なくとも片面)にシート状物が貼着一体化されていることを特徴とする。
この構成によると、請求項1の効果に加えて、シート状物が貼着されていることで、割れ難くて強度のある無機質板が得られる。
請求項3の発明では、上記無機繊維の太さが6〜13μmであることを特徴とする。このことで、無機質板の粘りを大きく保って強度を増大させるととともに、表面性を良くすることができる。
請求項4及び5の発明は無機質板の製造方法に係るものであり、請求項4の発明では、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、水が加えられて含水率5〜15%に調整された混合物を生成する工程、この混合物をフォーミングしてマットを形成する工程、及び、このマットを熱圧プレス処理して成形する工程を備えたことを特徴とする。
この請求項4の発明の構成によると、不燃性、取扱性、加工性及び施工性に優れた無機質板が生産性よく得られる。
また、長さ3〜15mmの無機繊維を使用するので、他の軽量骨材や無機質粉状体、結合剤との混合バランスがよくてダマになり難く、その無機繊維が均一に分散混合する。このため、より強度や硬度のある無機質板が得られる。
また、マットの含水率が5〜15%に調整されているので、熱圧プレス時にパンクが発生し難く、生産性もよい。
さらに、マットが含水率5〜15%に調整されているので、短時間かつ高温で加熱圧縮を行って結合剤を反応させることができる。また、高温及び高圧下であるので、結合剤の流動性が上がって全体に行き渡らせることができ、かつ、水分を短時間で蒸発させることができるので、結合剤の性能を最大限に引き出すことができるだけでなく、結合剤の量も比較的少なくでき、不燃性に優れた強固な無機質板が短時間で得られる。
請求項5の発明に係る無機質板の製造方法では、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、水が加えられて含水率5〜15%に調整された混合物を生成する工程、この混合物をシート状物上でフォーミングしてマットを形成する工程、及び、上記シート状物とマットとを熱圧プレス処理して一体成形する工程とを備えたことを特徴とする。
この構成によると、請求項4の発明の効果に加えて、シート状物もマットと一体的に熱圧プレスして無機質板を成形するので、マットとシート状物との密着性もよく、しかも、割れ難くて強度のある無機質板が得られる。また、後でシート状物を貼着する場合よりも工程が少なく、生産性よく製造できる。さらに、製造工程上においても、シート状物が下に敷いてあることで、混合物であるマット運搬がより容易となる。
以上説明した如く、請求項1の発明によると、無機質板を、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%との組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより成形されてなるものとしたことにより、不燃性、取扱性、加工性、施工性に優れた、硬度のある高強度の無機質板を得ることができる。
請求項2の発明によると、上記請求項1の効果に加えて、シート状物が貼着されていることで、割れ難くて強度のある無機質板が得られる。
請求項3の発明によると、無機繊維の太さを6〜13μmとしたことにより、無機質板の強度の増大及び表面性の向上を図ることができる。
請求項4の発明によると、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とに水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物を生成し、この混合物をフォーミングしてマットを形成し、このマットを熱圧プレス処理して無機質板を成形することにより、不燃性、取扱性、加工性及び施工性に優れた無機質板が生産性よく得られる。
請求項5の発明によると、上記請求項4における混合物をシート状物上でフォーミングしてマットを形成し、このシート状物とマットとを熱圧プレス処理して一体成形することにより、請求項4の発明の効果に加えて、マットとシート状物との密着性がよく、割れ難くて強度のある無機質板が得られる。また、後でシート状物を貼着する場合よりも工程が少なく、生産性よく製造できるとともに、製造工程上においてもマット運搬がより容易となる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1に係る無機質板Aを示し、この無機質板Aは、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、これら組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより成形されてなるものである。
(1)無機繊維
上記無機繊維はマットを形成し、粘りや強度を持たせるために添加されるものであり、例えばガラス繊維やワラストナイト等が挙げられ、固形成分全体の1〜10重量%(1重量%以上でかつ10重量%以下)添加される。この無機繊維の添加量が1重量%未満であると、マットの形成が難しくなり、粘りがなくなる一方、10重量%を超えると、混合時に分離が起こるためである。
また、繊維の太さとしては6〜13μm(6μm以上でかつ13μm以下)が望ましい。6μm未満であると、繊維が細くなり過ぎて粘りが小さくなり、強度が低下する一方、13μmを超えると、表面性が悪くなるためである。
さらに、繊維の長さとしては3〜15mm(3mm以上でかつ15mm以下)が望ましい。3mmよりも短いと、繊維としての粘りが少なくなり、15mmよりも長いと、ダマになり易くて表面性に悪影響を及ぼすためである。また、3〜15mmであると、軽量骨材や無機質粉状体、結合剤との混合時のバランスがよく、ダマになり難く、均一に分散混合することができる。このため、より強度や硬度のある無機質板Aが得られる。
(2)軽量骨材
軽量骨材は、圧縮強度を確保しつつ、嵩を持たせるために添加されるものであり、例えばパーライト、シラス発泡体、シリカフラワー、ガラス発泡体が挙げられる。この軽量骨材の使用される大きさは2000μm以下が望ましく、これよりも大きくなると、表面性が悪くなる。
軽量骨材は、固形成分全体の10〜70重量%(10重量%以上でかつ70重量%以下)添加される。10重量%未満であると、嵩が低くなり、散布時に均一に撒くことが難しくなり、70重量%を超えると、圧締時の圧力が高くなり過ぎ、生産性が低下するためである。
(3)無機質粉状体
無機質粉状体は、防火性及び硬度を確保するために添加されるものであり、例えば炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、フライアッシュ、マイクロシリカ、スラグ等が挙げられ、固形成分全体の10〜70重量%(10重量%以上でかつ70重量%以下)が添加される。10重量%未満であると、所望の表面硬度が得られず、70重量%を超えると、他の材料の添加率が相対的に少なくなり、所望の強度を得難くなるためである。
(4)結合剤
結合剤は、上記軽量骨材、無機繊維、無機質粉状体を結合するために添加されるものであり、例えばメラミン樹脂、フェノール樹脂、MDI、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポバール、スターチ等が挙げられ、これらは単体又は組み合わせで使用することができる。無機質板Aの強度及び不燃性の両方を満足する結合剤の添加量として、固形成分全体の5〜15重量%(5重量%以上でかつ15重量%以下)が添加される。5重量%未満であると、強度が不足する一方、15重量%を越えると、不燃性が損なわれるからである。
尚、無機質板Aを外装用として用いる場合は、耐水性の高いものを選択することが好ましい。
(5)補助添加剤
補助添加剤として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ビニロン等の合成繊維、麻、ケナフ等の植物繊維、或いは木質繊維等を適量添加してもよい。さらに、必要に応じ、サイズ剤、カップリング剤等を添加してもよい。
(無機質板の製造方法)
以上の構成を持つ無機質板Aの製造方法について説明する。この方法は混合物生成工程、マット形成工程及び成形工程を有する。
(1)混合物生成工程
最初の混合物生成工程では、上記組成材料、すなわち、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とをミキサーに投入し、水を噴霧しながら混合して含水率5〜15%に調整された混合物を得る。
これらの材料を混合するときに添加される水は固形成分の5〜15重量%(5重量%以上でかつ15重量%以下)であることが好ましい。その理由は、5重量%未満であると、混合時や成形時に粉体の散乱が多く、作業性が悪くなるためであり、逆に、15重量%を超えると、加熱・圧締に時間がかかり、パンクし易くなるためである。
(2)マット形成工程
次のマット形成工程では、上記混合物生成工程で生成された混合物を均一に散布フォーミングしてマットを形成する。
(3)成形工程
成形工程では、上記マット形成工程で形成されたマットを熱圧プレス装置により所定の圧力及び温度(150〜250℃)で熱圧プレス処理して密度0.3〜1.5g/cmの無機質板Aに成形する。尚、熱圧プレス装置は、連続プレス装置でも多段プレス装置でもよい。
このような工程を経て、密度0.3〜1.5g/cm(0.3g/cm以上でかつ1.5g/cm以下)の無機質板Aが製造される。この密度が0.3g/cmよりも低いと所望の強度が得られず、1.5g/cmを超えると、加工性や施工性が悪くなるだけでなく、高圧力の設備が必要となって生産性も劣る。
したがって、この実施形態においては、無機質板Aは、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%との組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物とされ、その混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより密度0.3〜1.5g/cmに成形されたものであるので、不燃性、取扱性、加工性、施工性に優れた、高強度の無機質板Aを得ることができる。
また、長さ3〜15mmの無機繊維を使用するので、他の成分である軽量骨材や無機質粉状体、結合剤との混合バランスがよくてダマになり難く、無機繊維を均一に分散混合することができる。このため、より強度や硬度のある無機質板Aを得ることができる。
また、上記成形時、マットが含水率5〜15%に調整されているので、そのマットに対し短時間でかつ高温で加熱圧縮を行って結合剤を反応させることができる。しかも、高温下及び高圧下で成形を行うので、結合剤の流動性が上がって全体に行き渡らせることができる。さらに、水分を短時間で蒸発させることができて、結合剤の性能を最大限に引き出すことができるだけでなく、結合剤の量も比較的少なくでき、不燃性に優れた強固な無機質板Aが短時間で得られる。
また、無機質板Aの製造に当たり、マットの含水率が5〜15%に調整されているので、熱圧プレス時にパンクが発生し難く、生産性もよい。しかも、マットの含水率を5〜15%に調整することで、短時間かつ高温で加熱圧縮を行って結合剤を反応させることができる。また、高温及び高圧下であるので、結合剤の流動性が上がって全体に行き渡らせることができ、かつ、水分を短時間で蒸発させることができるので、結合剤の性能を最大限に引き出すことができるだけでなく、結合剤の量も比較的少なくでき、不燃性に優れた強固な無機質板Aが短時間で得られる。
[実施形態2]
図2は本発明の実施形態2に係る無機質板Aを示す(尚、図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)。
この実施形態では、無機質板Aの裏面にシート状物1が一体化されている。その他は実施形態1と同じである。
このシート状物1は特に限定されるものではなく、不織布、単板、含浸紙、樹脂シート、繊維シート等であり、化粧用のものでもよい。
(無機質板の製造方法)
この実施形態2に係る無機質板Aを製造する方法について説明すると、予め、シート状物1を用意しておく。そして、上記実施形態1のマット形成工程と同様に、長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とをミキサーに投入し、水を噴霧しながら混合して混合物を生成する。
次いで、この混合物を上記シート状物1の上に均一に散布フォーミングしてマットを形成する。さらに、このマットとシート状物1とを所定の圧力及び温度(150〜250℃)で熱圧プレスして密度0.3〜1.5g/cmの無機質板Aに一体的に成形する。
このフォーミングされたマットとシート状物1とを熱圧プレスで一体化させる場合において、シート状物1の密着性を向上させるために、予めシート状物1に接着剤を塗布することも可能である。この接着剤としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、MDI、酢酸ビニル樹脂等が挙げられるが、外装用として用いる場合は耐水性の高いものを選択することが望ましい。その塗布量としては、固形分として50g/m以下が望ましい。固形分が50g/mを超える場合は不燃性が低下するためである。
したがって、この実施形態の場合、無機質板Aの裏面にシート状物1が一体的に熱圧プレスされて貼着されているので、マットとシート状物1との密着性がよくなり、割れ難くて強度のある無機質板Aが得られる。
また、後でシート状物1を貼着する場合よりも工程が少なく、無機質板Aを生産性よく製造できる。さらに、製造工程上においても、シート状物1が下に敷いてあることで、混合物であるマット運搬がより容易となる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態2では、シート状物1をマットと成形一体化しているが、上記実施形態1のようにマットを成形した後に、その裏面にシート状物1を貼着一体化するようにしてもよい。
また、実施形態2では、シート状物1をマットの下側のみ使用して成形一体化しているが、マットの上側にもシート状物を載せ、このシート状物をマットと下側のシート状物1との成形と同時に一体的に熱圧プレスして成形することもできる。また、この上側に使用するシート状物に接着剤を塗布することも可能である。このように上下にシート状物を一体化する場合は、より強度があってバランスのよい無機質板Aが得られる。
さらに、シート状物はマットの上側のみに使用して成形一体化することもできる。つまり、無機質板の表裏面の少なくとも一方(少なくとも片面)にシート状物が貼着一体化されていればよい。
次に、具体的に実施した実施例について説明する。尚、以下の実施例及び比較例の諸特性等を図3に示す。
(実施例1)
無機繊維として繊維長6mm、繊維径10μmのガラス繊維7重量%と、軽量骨材として大きさ1mm以下のシラス発泡体16重量%と、無機質粉状体として水酸化アルミニウム70重量%と、結合剤として粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間撹拌して混合物を得た。この混合物を均一に散布してマットに成形した後、プレスにて210℃3分圧締を行い、5mm厚さの無機質板を得た。これをサンプルとして、その物性を測定した。
(実施例2)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体70重量%と、水酸化アルミニウム16重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間攪拌して混合物を得た。一方、坪量50g/mのガラス不織布にアクリル樹脂30g/m(固形分)を塗布してシート状物を得た。このシート状物の上に上記混合物を均一に散布してマットに成形した後、プレスにて210℃3分圧締を行い、5mm厚さの無機質板を得、物性を測定した。
(実施例3)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体16重量%と、水酸化アルミニウム70重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間撹拌して混合物を得た。一方、坪量50g/mのガラス不織布にアクリル樹脂30g/m(固形分)を塗布してシート状物を得た。このシート状物の上に上記混合物を均一に散布してマットに成形した後、プレスにて210℃3分圧締を行い、5mm厚さの無機質板を得、物性を測定した。
(実施例4)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体16重量%と、水酸化アルミニウム70重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間攪拌して混合物を得た。接着剤を塗布していない50g/mのガラス不織布の上に上記混合物を均一に散布してマットに成形した後、プレスにて210℃3分圧締を行い、5mm厚さの無機質板を得、物性を測定した。
(実施例5)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体16重量%と、水酸化アルミニウム70重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間攪拌して混合物を得た。この混合物を均一に散布してマットに成形した後、プレスにて210℃3分圧締を行い、5mm厚さの無機質板を得た。さらに、これに坪量50g/mのガラス不織布にアクリル樹脂30g/m(固形分)を塗布したシート状物を80℃90秒間プレスして接着させた。
図3に示すように、以上の実施例1〜5で得られた無機質板の表面平滑性は問題がなく、化粧シートとしてコート紙、突き板を貼着したところ、無機質板との密着性も良好で表面性もよい化粧板を得ることができた。DAP含浸紙も問題なく貼着することができた。また、無機質板に対する一般塗装も良好であった。
(比較例1)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体80重量%と、水酸化アルミニウム6重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間撹拌して混合物を得た。この混合物を均一に散布してマットに成形した後、密度1.5g/cmを目標にプレスにて熱圧締を行った。しかし、その解圧時に爆裂を起こして製板ができなかった。
(比較例2)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体5重量%と、水酸化アルミニウム81重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率7%になるように水を噴霧しながら2分間攪拌して混合物を得た。この混合物を均一に散布したところ、繊維の嵩と粉量とのバランスが悪く、マットが分離した状態での成形となった。密度1.0g/cmを目標にプレスにて熱圧締を行ったが、製板後に割れが生じていた。
(比較例3)
ガラス繊維7重量%と、シラス発泡体70重量%と、水酸化アルミニウム16重量%と、粉体フェノール7重量%とをミキサーに入れ、含水率30%になるように水を噴霧しながら2分間撹拝して混合物を得た。この混合物を均一に散布してマットに成形した後、密度1.0g/cmを目標にプレスにて熱圧締を行おうとしたが、水の蒸発が激しく、マット材料が爆裂を起こして製板ができなかった。
図3に示す測定結果から明らかなように、実施例1〜5によれば、曲げ強度において良好な結果が得られることが判明した。また、不燃性においてもコーンカロリー試験において基準である8MJ/m以下を大きく下回る板であることが判った。また、特にシートが存在する実施例2〜4では強度が大きく向上し、割れが改善された。
実施例2と実施例5とを比べると、後加工でシート状物を貼るよりも一体成形の方が曲げ強度が向上し、鋼球落下衝撃に対しても良い結果になることが判明した。
本発明は、不燃性、取扱性、加工性及び施工性に優れた高強度の無機質板が得られるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
図1は、本発明の実施形態1に係る無機質板の断面図である。 図2は、実施形態2に係る無機質板の断面図である。 図3は、実施例及び比較例の諸特性を示す図である。
符号の説明
A 無機質板
1 シート状物

Claims (5)

  1. 長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、これら組成材料に水を加えて含水率5〜15%に調整された混合物をフォーミングして形成したマットが熱圧プレスにより成形されてなることを特徴とする無機質板。
  2. 表裏面の少なくとも一方にシート状物が貼着一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の無機質板。
  3. 無機繊維の太さが6〜13μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の無機質板。
  4. 長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、水が加えられて含水率5〜15%に調整された混合物を生成する工程と、
    上記混合物をフォーミングしてマットを形成する工程と、
    上記マットを熱圧プレス処理して成形する工程とを備えたことを特徴とする無機質板の製造方法。
  5. 長さ3〜15mmの無機繊維1〜10重量%と、軽量骨材10〜70重量%と、無機質粉状体10〜70重量%と、結合剤5〜15重量%とを有し、水が加えられて含水率5〜15%に調整された混合物を生成する工程と、
    上記混合物をシート状物上でフォーミングしてマットを形成する工程と、
    上記シート状物とマットとを熱圧プレス処理して一体成形する工程とを備えたことを特徴とする無機質板の製造方法。
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