JP2008067891A - 誘導加熱調理容器、及び調理セット - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷凍又は冷蔵された食品などの加熱対象を市場に流通させる際の包装容器として使用することができるとともに、これを購入した消費者は、そのまま市販の電磁調理器により蒸し器として手軽に、かつ、安全に利用でき、さらに、種類の異なる複数の食材を個別に収容して、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる誘導加熱調理容器、及びそのような誘導加熱調理容器に食材を収容してなる調理セットを提供する。
【解決手段】 高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体3が、容器本体2の底面に対面して取り付けられ、注入された水に浸された状態で誘導加熱発熱体3を発熱させると蒸気が発生するようにされた蒸気発生室21を備え、蒸気発生室21で発生した蒸気が導かれて調理対象6a,6b,6cを蒸して加熱調理する複数の調理室4a,4b,4cを、蒸気発生室21の上に重ねて配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルにより発生する高周波磁界によって渦電流が誘起され、そのジュール熱により発熱する誘導加熱発熱体を備えた誘導加熱調理容器、及びそのような誘導加熱調理容器に食材を収容してなる調理セットに関する。
近年、ガス機器が主流であった加熱調理機器に代わって、一般に、電磁調理器と称される加熱調理機器が、安全性、清潔性、利便性、経済性などの観点から、飲食業などにおける業務用のみならず、一般家庭においても広く普及するようになってきている。
しかしながら、この種の電磁調理器は、内部に備えた電磁誘導加熱コイルにより高周波磁界を発生させ、誘起された渦電流によって生じるジュール熱により加熱対象物を加熱するというものである。このため、炎を使わずに加熱調理を行うことができる反面、その原理上、使用できる調理器具が限られてしまい、鉄、鉄ホーローなどの磁性金属からなる専用の調理器具を用いなければならないという不利があった。
このような状況下、上記した電磁調理器の不利を解消するものとして、例えば、特許文献1には、蒸し鍋用土鍋の底に、発熱体としてアルミニウムや銀の薄い金属層を底部に配して電磁調理器で蒸し料理ができるようにした土鍋が提案されている。
特開2002−238738号公報
ところで、近年、食のインスタント化が進み、加熱するだけで食することができるようになっている種々の食品が、冷凍又は冷蔵されて市場に流通している。このような流通形態において、包装容器をそのまま調理容器として使用できれば便利である。そのなかでも、特に、シューマイに代表されるような蒸し料理にあっては、本来の風味を損なわないためにも、電子レンジで加熱するのではなく、蒸気により加熱するのが好ましい。
このため、電磁調理器により包装容器がそのまま蒸し器として利用できると非常に手軽で、便利であるが、特許文献1にあるような蒸し鍋用土鍋は、包装容器として兼用するには不向きである。
さらに、上記のような包装容器として兼用することができる調理容器において、種類の異なる複数の食材を個別に収容し、これらの食材を同時に蒸して加熱調理できれば、種々の蒸し料理を提供することができるようになり、これによって流通可能な食品の範囲がより拡大することが期待できるものの、そのような調理容器は未だ上市されていない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、冷凍又は冷蔵された食品などの加熱対象を市場に流通させる際の包装容器として使用することができるとともに、これを購入した消費者は、そのまま市販の電磁調理器により蒸し器として手軽に、かつ、安全に利用でき、さらに、種類の異なる複数の食材を個別に収容して、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる誘導加熱調理容器、及びそのような誘導加熱調理容器に食材を収容してなる調理セットの提供を目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る誘導加熱調理容器は、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体が、容器本体の底面に対面して取り付けられ、注入された水に浸された状態で前記誘導加熱発熱体を発熱させると蒸気が発生するようにされた蒸気発生室を備え、前記蒸気発生室で発生した蒸気が導かれて調理対象を蒸して加熱調理する複数の調理区画が、前記蒸気発生室の上に重ねて配置されている構成としてある。
このような構成とした本発明に係る誘導加熱調理容器は、注入された水に誘導加熱発熱体が浸された状態で電磁調理器を作動させるだけで、蒸し器として使用することができるだけでなく、複数の調理区画には、それぞれに種類の異なる食材を収容して、これらを同時に蒸して加熱調理することにより、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、複数の調理区画を重ねて配置するにあたり、蒸気孔が穿設され、かつ、調理対象が載置されるようにしたトレーが、前記蒸気発生室の開口部に支持されているとともに、蒸気孔が穿設され、かつ、調理対象が載置されるようにしたトレー状の天板と、前記天板から垂下する側壁面とを有する調理区画画成部材が、前記トレーの上方に少なくとも一段以上重ねられている構成とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、誘導加熱発熱体を取り付けるにあたり、前記容器本体の内周に沿って形成された段部に、前記トレーの外周縁部を嵌合させるとともに、前記段部と、前記トレーの外周縁部との間に、前記誘導加熱発熱体を狭持した構成とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、融点100℃以下の熱可塑性樹脂にて前記トレーに穿設された蒸気孔を閉塞することにより密閉空間を形成するとともに、前記密閉空間に所定量の水を封入した構成とするか、融点100℃以下の熱可塑性樹脂にて蒸気孔を閉塞してなるシート材を、前記トレー側に位置するように前記誘導加熱発熱体上に重ねて、前記段部と、前記トレーの外周縁部との間に狭持して密閉空間を形成するとともに、前記密閉空間に所定量の水を封入した構成とすることができる。
このような構成とすれば、未使用時の漏水を防止しつつも、使用時には蒸気の熱によって蒸気孔を開口させることが可能となり、調理対象に応じて適切な量の水を予め計量しておき、所定量の水を封入しておくことができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、所定量の水を封入したときに、その漏水をより確実に防止するために、前記段部と前記トレーの外周縁部との嵌合部位、及び/又はその周囲を接着した構成とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、蒸気の発生に伴って注入された水が減少し、前記誘導加熱発熱体が水面から露出していく過程で、優先的に破断するヒューズ機能部を前記誘導加熱発熱体に設けた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、注入する水の量を任意に調節することによって、誘導加熱発熱体を発熱させてから所定時間経過したときにヒューズ機能部が破断し、自動的に加熱調理を終わらせることができるため、安全、かつ、手軽に蒸し料理を提供することができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、前記誘導加熱発熱体の少なくとも一部を水平面に対して傾斜させ、前記誘導加熱発熱体に外縁部側が鉛直方向上位に位置する傾斜部を形成することにより、前記傾斜部に優先的に破断が生じるヒューズ機能部を前記誘導加熱発熱体に設けた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、ヒューズ機能部をより確実に安定して機能させ、誘導加熱発熱体を発熱させてから、ヒューズ機能部が破断するまでの時間管理を、より正確に行うことができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、前記誘導加熱発熱体の外縁部側から中央部に至るまでの長さが、前記ヒューズ機能部において相対的に短くなっている構成とすることができる。
このような構成とすることにより、誘導加熱発熱体に誘起される渦電流の密度に偏りが生じ、ヒューズ機能部における渦電流密度が最も高くなり、その発熱量を大きくすることで、より確実に、他に優先してヒューズ機能部を破断させることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、少なくとも前記ヒューズ機能部に張力が作用するように、前記誘導加熱発熱体を取り付けた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、ヒューズ機能部の破断が促され、より確実にヒューズ機能部が優先して破断するようにすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、ヒューズ機能部が、その外縁部から中央部に向かって破断しやすくなるようにするために、前記誘導加熱発熱体のほぼ中央に貫通部を設けた構成とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、容器本体の強度確保や、トレーを支持させるために、前記蒸気発生室のほぼ中央に凸部を設けた構成とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、前記誘導加熱発熱体のほぼ中央を放射状に切り込んで複数の保持片を形成するとともに、前記蒸気発生室のほぼ中央に、撓み変形可能な先端部を備えた凸部を設け、前記誘導加熱発熱体のほぼ中央に前記凸部を挿通させた状態で、前記凸部の基部側の側面に被さるように前記凸部の先端部を下方に向けて撓み変形させながら、前記保持片を咬み込み保持した構成とすることができる。
このような構成とすれば、取り付けられた誘導加熱発熱体に張力が作用するような場合であっても、誘導加熱発熱体の中央に形成された保持片により、誘導加熱発熱体には、ある程度の自由度が残されているため、外力などによって容器が変形した場合であっても、その変形に追随可能となり、誘導加熱発熱体が裂けるなどして破損してしまうのを有効に回避することができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、前記容器本体の底面を上げ底状に傾斜させるとともに、前記底面の傾斜方向にほぼ直交して延在する脚部を前記底部の接地面側に設けて、容器全体の水平性を確保した構成とすることができる。
このような構成とすれば、容器と電磁調理器の接地面との間に空隙が形成され、この空隙を流通する空気により放熱され、容器と電磁調理器との間に熱がこもらないようにすることができ、これによって、温度制御機構が働いて電磁調理器が停止してしまうのを有効に回避し、電磁調理器の機種にかかわらずに高出力での連続加熱を可能とすることができる。
また、本発明に係る誘導加熱調理容器は、誘導加熱発熱体の表面側と裏面側との間で、注入された水の対流を促すようにするために、前記誘導加熱発熱体に、一又は二以上の対流部を設けた構成とすることができる。
また、本発明に係る調理セットは、上記のような誘導加熱調理容器が備える前記調理区画のそれぞれに、特性の異なる食材を個別に収容してなる構成としてある。
このような構成とされた本発明に係る調理セットによれば、電磁調理器の上に置いて、電磁調理器を作動させるだけで、各調理区画に個別に収容された食材を同時に蒸すことができ、これによって、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる。
また、本発明に係る調理セットは、前記食材が、好適な加熱条件が異なる組み合わせからなり、相対的に強い加熱を必要とする食材を下位の調理区画に収容し、相対的に弱い加熱で十分な食材を上位の調理区画に収容して、調理終了時に、全ての食材が好適な加熱状態になるようにされた構成とすることができる。
このような構成とすれば、種類の異なる食材を、その特性に見合った位置にある調理区画に個別に収容して、全ての食材が好適な加熱状態となるようにすることができ、特に、ヒューズ機能部を機能させることにより、適切な蒸し時間で自動的に調理を完了させて、調理終了時に、それぞれの食材が最適な加熱状態となるようにすることが可能となる。
また、本発明に係る調理セットは、蒸気で蒸されることによって旨み成分がしみ出る食材を上位の調理区画に収容し、前記旨み成分をしみ込ませようとする食材を下位の調理区画に収容した構成とすることができる。より具体的な例を挙げると、前記旨み成分がしみ出る食材が、魚介類であり、前記旨み成分をしみ込ませようとする食材が、野菜類、穀類、いも類の中から任意に選ばれた1種以上の食材とすることができるが、このような構成とすれば、魚介類と野菜類などとを鍋で同時に煮込むのと同様の仕上がりとすることができる。
また、本発明に係る調理セットは、前記の組み合わせで食材が収容された調理区画のさらに下位に位置する調理区画に、肉類を収容した構成としてもよい。
このような構成とすれば、肉類から出た脂が、他の食材に付着しないようすることができる。
以上のように、本発明は、電磁調理器の上に置いて、誘導加熱発熱体が水に浸された状態で電磁調理器を作動させるだけで、蒸し器として使用することができる誘導加熱調理容器を提供する。しかも、蒸気発生室の上に重ねて配置された複数の調理区画には、それぞれに特性の異なる食材を個別に収容して、これらを同時に蒸して加熱調理することにより、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[誘導加熱調理容器]
まず、本発明に係る誘導加熱調理容器の好ましい実施形態について説明する。
なお、図1は、本実施形態に係る誘導加熱調理容器の概略を示す説明図であり、後述する図2(a)のA−A断面に相当する位置での容器縦断面を示している。
図1に示す容器1は、容器本体2の底面に対面させて誘導加熱発熱体3が取り付けられており、注入された水7に浸された状態で誘導加熱発熱体3を発熱させると、水7が沸騰して蒸気が発生するようにされた蒸気発生室21を備えている。
図示する例において、容器本体2は、底面を上げ底状に傾斜させるとともに、その傾斜方向にほぼ直交して延在する脚部2cを接地面E側に設けることによって、容器全体の水平性が確保されるようにしてある。
容器1は、通常、市販の電磁調理器の上に置いて使用されるが、容器本体2に脚部2cを設けることにより、容器1と電磁調理器上の接地面Eとの間には、図示するような空隙8が形成される。そして、この空隙8を流通する空気により放熱され、容器1と電磁調理器との間に、熱がこもらないようにすることができ、これによって、温度制御機構が働いて電磁調理器が停止したり、出力を下げたりしてしまうのを有効に回避し、電磁調理器の機種にかかわらずに高出力での連続加熱が可能となる。
また、容器本体2に取り付ける誘導加熱発熱体3には、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルから発生する高周波磁界により渦電流が誘起され、その電気抵抗によりジュール熱が生じて発熱し得る導電性材料、例えば、アルミニウム,ニッケル,金,銀,銅,白金,鉄,コバルト,錫,亜鉛など、又はこれらの合金、あるいは、導電性を付与した樹脂フィルムや紙などの導電性材料を用いることができる。より具体的には、例えば、金属材料としてアルミニウムを用いる場合、誘導加熱発熱体3は、0.10〜100μm程度の厚みのアルミニウム箔を用いて形成することができる。
また、図示する例において、誘導加熱発熱体3は、ほぼ円形状とされており、その外縁部近傍の四カ所において、容器本体2の底面から突出して形成された支持部2dに固定されている。誘導加熱発熱体3を支持部2dに固定するには、図示するように、誘導加熱発熱体3の外縁部近傍の四カ所に設けたスリット3bから支持部2dの先端部分を突出させて、この先端部分にイーリング、シーリングなどの留め具を固着すればよいが、これに限定されない。例えば、スリット3bから突出させた支持部2dの先端部分を折り返したり、潰したりするなどのほか、ビス、鋲などの留め具を用いたり、ヒートシールや、接着剤によって固定するようにしてもよい。さらに、スリット3bの代わりに、十字、星形などに切り込みを入れてもよく、誘導加熱発熱体3と支持部2dとの接触面積を減らして、熱伝導が少なくなるような切り込み形状とするのが好ましい。
なお、図2は、容器本体2に誘導加熱発熱体3を取り付けた状態の概略を示す平面図である。
このようにして誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付ければ、容器本体2に注入された水7が沸騰する際に、発生する気泡により誘導加熱発熱体3が激しく揺れ動いてしまわないように、適度な張力を作用させながら誘導加熱発熱体3を固定することができる。
さらに、支持部2dに固定された誘導加熱発熱体3は、ほとんどの部分が、容器本体2から浮き上がった状態となり、容器本体2とは非接触となるため、誘導加熱発熱体3の四隅が容器本体2に形成された支持部2dに接触していても、誘導加熱発熱体3の発する熱による影響は無視することができ、容器本体2の熱による損傷を防止することができる。
したがって、容器本体2を形成する材料には、誘導加熱発熱体3が発する熱による損傷を考慮する必要がなく、冷凍又は冷蔵された食品などの包装容器として従来用いられているものと同様の材料、より具体的には、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂材料、さらには、紙や、ガラスなど、種々の汎用の非磁性材料にて容器本体2を形成することにより、電磁調理器で使用可能な低コストの誘導加熱調理容器を容易に提供することができる。
また、図示する例では、容器本体2の内周に沿って形成された段部2aにより、蒸気発生室21の開口部にトレー41が支持されるようにしてある。そして、このトレー41の上方に二つの調理区画画成部材42,43を重ね、さらに、その上方に蓋体5をかぶせることにより、第一調理区画4a、第二調理区画4b、第三調理区画4cが、蒸気発生室21の上に重ねて配置されている。
ここで、調理区画画成部材42,43は、調理対象が載置されるようにしたトレー状の天板42a,43aと、この天板から垂下する側壁面42b,43bを有している。図示する例において、上方に位置する調理区画画成部材43の側壁面43bの下端側は、その下方に位置する調理区画画成部材42の天板42aの外周縁に支持され、この調理区画画成部材42の側壁面42bの下端側は、容器本体2の開口部上端縁に支持されるようになっている。さらに、調理区画画成部材43の天板43aの外周縁が、蓋体5を支持している。
蒸気発生室21の上に重ねて配置された調理区画4a,4b,4cには、蒸気発生室21で発生した蒸気が導かれ、トレー41上に載置された調理対象6a、調理区画画成部材42,43のそれぞれの天板42a,43a上に載置された調理対象6b,6cを蒸して加熱調理するようになっている。
ここで、特に図示しないが、トレー41、及び調理区画画成部材42,43の天板42a,43aには一又は二以上の蒸気孔を穿設して、水7が沸騰して発生した蒸気が容器全体に行き渡るようにしてある。また、蓋体5には、容器内に発生した蒸気を適度に外部に逃がすための蒸気抜きを設けておくこともできる。
トレー41、調理区画画成部材42,43、及び蓋体5は、前述したような容器本体2と同様の材料を用いて形成することができるが、蓋体5は、加熱対象6を目視できるように、透明性の高い材料により形成するのが好ましい。
以上のような容器1を使用する際には、トレー41、及び調理区画画成部材42,43の天板42a,43a上に調理対象6a,6b,6cを載置しつつ、容器本体2に水7を注入する。そして、誘導加熱発熱体3が水に浸された状態で電磁調理器を作動させ、誘導加熱発熱体3を発熱させる。すると、誘導加熱発熱体3に接している水7が加熱されて沸騰し、容器内に発生する蒸気により調理対象6a,6b,6cを蒸して加熱調理することができる。
なお、容器本体2に注入する水7には、必要に応じて、調理用の香料、油分、調味液などを含有させることもできる。
このように、容器1は、加熱調理に際して水7を注入するだけで、電磁調理器により蒸し器として利用することができる。そして、種類の異なる食材を調理対象6a,6b,6cとし、調理区画4a,4b,4cのそれぞれに個別に収容しておけば、これらを同時に蒸して加熱調理することにより、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる。
なお、蒸気発生室21の上に、複数の調理区画を重ねて配置するにあたり、調理区画の具体的な画成手段は特に制限されない。例えば、図12に示すように、トレー41の半分程度の大きさの天板44aを有し、トレー41の外周に沿って側壁面44bが形成されている調理区画画成部材44をトレー41上に載置して、トレー41とともに調理区画画成部材44が蓋体5で覆われるようにし、トレー41上に、一部が調理区画画成部材44で覆われた第一調理区画4aが画成されるとともに、調理区画画成部材44の天板上に第二調理区画4bが形成されるようにしてもよい。
なお、図12(a)は、図1と同様に、図2(a)のA−A断面に相当する位置での容器縦断面を示しており、図12(b)は、蓋体5を外した状態の容器平面図である。
ところで、容器内に蒸気が発生すると、これに伴って容器本体2に注入された水7が減少する。本実施形態にあっては、水7が減少して誘導加熱発熱体3が水面から露出していく過程で、優先的に破断するヒューズ機能部3aを誘導加熱発熱体3に設けておき、このヒューズ機能部3aが破断すると、安全機構が働いて電磁調理器が停止するようにしておくのが好ましい。
なお、図2(b)は、ヒューズ機能部3aが破断した状態を示し、図中符号Cで破断部を示している。
このようなヒューズ機能部3aを誘導加熱発熱体3に設けることで、加熱調理に際して容器本体2に注入する水の量を、加熱調理に要する時間に応じて任意に調節することにより、誘導加熱発熱体3を発熱させてから所定時間経過したときに、ヒューズ機能部3aが熱により破断して、自動的に加熱調理を終わらせることができる。しかも、水7を注入し忘れた場合であっても、ヒューズ機能部3aが優先して破断することで、空焚きを防止することもできる。
また、一般に市販されている電磁調理器は、例えば、電磁調理器が設置されるテーブルが金属製である場合に、電磁誘導加熱コイルによる高周波磁界が、テーブルをも加熱してしまわないようにするために、電磁誘導加熱コイルの下部にフェライトコアを配置して高周波磁界を制御しており、発生する高周波磁界は、不均一な磁束密度分布を有している。このため、磁束密度分布が高く、誘起される渦電流の密度が高くなっている部位が、ヒューズ機能部3aよりも先に破断してしまい、容器1を電磁調理器上にどのような向きで置くかによって、誘導加熱発熱体3に設けたヒューズ機能部3aが意図通りに破断しなくなってしまうおそれがある。
このため、本実施形態にあっては、図示する例のように、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けるにあたり、誘導加熱発熱体3を水平面に対して傾斜させ、その外縁部側が鉛直方向上位に位置する傾斜部を誘導加熱発熱体3に形成することにより、この傾斜部に優先的に破断が生じるヒューズ機能部3aを設けるのが好ましい。
このようにして設けられたヒューズ機能部3aは、他の部分よりも先に水面から露出することとなり、ヒューズ機能部3aの一部又は全部が水面から露出した時点では、他のほとんどの部位が水に浸された状態となる。したがって、たとえ、高周波磁界の磁束密度分布が、ヒューズ機能部3a以外の部位で高くなっていたとしても、その部位に発生した熱は水7に奪われていくため破断が避けられる。一方、ヒューズ機能部3aは、水面から露出して水7への熱の流れが途絶え、より確実に、優先して破断されるようになる。
これにより、ヒューズ機能部3aをより確実に安定して機能させ、誘導加熱発熱体3を発熱させてから、ヒューズ機能部3aが破断するまでの時間管理を、より正確に行うことができる。
さらに、水面近くに誘導加熱発熱体3(ヒューズ機能部3aの外縁部側)が位置することとなるため、蒸気が発生しはじめる時間を短縮させることも可能であり、誘導加熱発熱体3に傾斜する部位があると、水7が沸騰する際に発生する気泡を逃がしやすくなるという利点もある。
なお、図示する例において、誘導加熱発熱体3は、ほぼ円形状とされており、外縁部側から中央部に至るまでの長さが、ヒューズ機能部3aと他の部位とで等しくなるようにしてあるが、他の部位に優先してヒューズ機能部3aを破断させることができれば、ヒューズ機能部3aにおける外縁部側から中央部に至るまでの長さが、他の部位にくらべて長くなっていてもよい。
ここで、図示する例では、容器本体1の傾斜する底面との間隔がほぼ一定となるようにして、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けることにより、誘導加熱発熱体3の全体を傾斜させるようにしているが、誘導加熱発熱体3が容器本体2の底面に対面している限り、誘導加熱発熱体3と容器本体2の内底面との間隔は一定でなくてもよい。したがって、水平な底面に対して誘導加熱発熱体3を傾斜させて取り付けるようにすることもできる。
また、ヒューズ機能部3aが、より確実に優先して破断されるようにすることができれば、誘導加熱発熱体3の全体を水平面に対して傾斜させる必要はない(例えば、後述する図11参照)。すなわち、誘導加熱発熱体3は、少なくとも一部が水平面に対して傾斜し、その外縁部側が鉛直方向上位に位置する傾斜部が形成されるように、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けることにより、ヒューズ機能部3aが、より確実に安定して機能するのであれば、誘導加熱発熱体3を取り付ける具体的な態様は、特に制限されない。
また、ヒューズ機能部3aが、その外縁部から中央部に向かって破断しやすくするためには、誘導加熱発熱体3のほぼ中央には、誘導加熱発熱体3を貫通する孔、又はスリットなどの貫通部3cを設けておくのが好ましく、図示する例では、円形の抜き孔を設けてある。貫通部3cを設けることにより、誘導加熱発熱体3の表面側と裏面側との間で、水7の対流を促すことができるが、このような貫通部3cに加えて、又は貫通部3cの代わりに、誘導加熱発熱体3には、誘導加熱発熱体3を貫通する一又は二以上の対流部3dを設けておくこともできる。
ここで、ヒューズ機能部3aが安定して機能するようにするためには、水7が沸騰する際に発生する気泡により、誘導加熱発熱体3が激しく揺れ動いてしまうのを抑制するのが好ましい。このためには、水7の対流を良好ならしめるとともに、沸騰に際して発生する気泡を貫通部3cや、対流部3dから逃がして、誘導加熱発熱体3への負荷が軽減されるように、貫通部3cや、対流部3dの形状、配置を最適化することもできる。
なお、図3は、貫通部3cと対流部3dの配置の一例を示しており、この例において、誘導加熱発熱体3の中央に設ける貫通部3cは、スリット状とされている。
さらに、図示する例では、前述したように、誘導加熱発熱体3に張力を作用させながら容器本体2に取り付けることができるが、このようにすることで、少なくともヒューズ機能部3aには、図2(a)中、矢印Ftで示す方向に、張力が作用することとなる。このような張力をヒューズ機能部3aに作用させることで、ヒューズ機能部3aの破断が促され、より確実にヒューズ機能部3aが優先して破断するようにすることができる。
さらに、図示する例では、円形の抜き孔とされた貫通部3cに、容器本体2のほぼ中央に設けた凸部2bを挿通して、トレー41の中央部を支持するようにしている。このような凸部2bを設けるのは、トレー41の垂れ下がりを防ぐとともに、容器本体2の強度確保の上でも好ましい。
また、本実施形態は、例えば、誘導加熱発熱体3の外縁部から中央部に至るまでの長さを部位ごとに調整するなどして、誘導加熱発熱体3の外縁部側から中央部に至るまでの長さが、ヒューズ機能部3aにおいて相対的に短くなるように変形実施することもできる。図4に示す例では、誘導加熱発熱体3は矩形状とされており、その四隅が、容器本体2の底面から突出して形成された支持部2dに固定されている。
なお、図4は、本変形例において、容器本体2に誘導加熱発熱体3を取り付けた状態の概略を示す平面図である。
このようにすれば、誘導加熱発熱体3に誘起される渦電流の密度に偏りが生じ、ヒューズ機能部3aにおける渦電流密度が最も高くなり、その発熱量を大きくすることで、より確実に、他に優先してヒューズ機能部3aを破断させることができる。
ここで、図4(a)中、ヒューズ機能部3aにおける誘導加熱発熱体3の外縁部から中央部に至るまでの長さを半径とする円を二点破線で示す。図示する例では、誘導加熱発熱体3の縦横の長さを異ならせ、その外縁部から中央部に至るまでの長さを他の部位に比べて短くしているが、誘導加熱発熱体3の任意の部位を切り欠いて、外縁部から中央部に至るまでの長さを他の部位よりも短くしてもよい。
また、本実施形態では、蒸気発生室21の構成を図5に示す例のように変形実施することにより、予め計量された所定量の水7を容器本体2に封入し、その状態で容器1を流通できるようにすることも可能である。
なお、図5は、本実施形態に係る誘導加熱調理容器における蒸気発生室21の変形例を示す説明図であり、後述する図9(a)のB−B断面に相当する位置での容器縦断面を示している。
本変形例では、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けるにあたり、例えば、図6に示すような矩形状の誘導加熱発熱体3を用いる。この誘導加熱発熱体3は、その四隅が支持部3eとされており、支持部3eを容器本体2の内周に沿って形成された段部2aに支持させる。
本変形例では、容器本体2に形成された段部2aと、この段部2aに支持されるトレー41の外周縁部41aとが、互いに嵌合するようにしてあり、段部2aに設けた嵌合凹部2eと、トレー41の外周縁部41aに設けた嵌合凸部41bとが嵌合するようになっている。そして、トレー41の外周縁部41aを段部2aに嵌合するにあたり、段部2aと、トレー41の外周縁部41aとの間に、誘導加熱発熱体3の支持部3eが狭持されるようにしてある。
また、誘導加熱発熱体3のほぼ中央には、切り込み3fを放射状に設けることにより、複数の保持片3gが形成されている。一方、容器本体2のほぼ中央には、撓み変形可能な先端部を備えた凸部2bが設けられている。
そして、誘導加熱発熱体3の切り込み3fが放射状に形成された中央部に、容器本体2に形成された凸部2bを挿通させ、その状態で、凸部2bの基部側の側面に被さるように、凸部2bの先端部を下方に向けて撓み変形させながら、誘導加熱発熱体3の中央に形成された保持片3gを咬み込み保持するようにしてある(図8(b),(c)参照)。
すなわち、図8は、容器本体に誘導加熱発熱体3などを取り付ける手順を示す説明図であるが、図示するように、凸部2bは、上方から押し下げられると、その高さ方向ほぼ中央のくびれ部で座屈し、凸部2bの基部側が先端部の中に入り込んでいくように先端部が変形して、凸部2bの基部側の側面に被さっていき、この際に、誘導加熱発熱体3の保持片3gが咬み込まれるようになっている。
このようにすることで、誘導加熱発熱体3に張力を作用させながら、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けることができ、ヒューズ機能部3aには、図9(a)中、矢印Ftで示す方向に、張力が作用することとなる。このような張力をヒューズ機能部3aに作用させることで、ヒューズ機能部3aの破断が促され、より確実にヒューズ機能部3aが優先して破断するようにすることができる。
また、誘導加熱発熱体3に張力が作用するように容器本体2に取り付けられた場合であっても、誘導加熱発熱体3の中央に形成された複数の保持片3gにより、誘導加熱発熱体3には、ある程度の自由度が残されることになる。このため、外力などによって容器1が変形した場合であっても、誘導加熱発熱体3は、その変形に追随可能となり、誘導加熱発熱体3が裂けるなどして破損してしまうのを有効に回避することができる。
また、本変形例では、トレー41側に位置するように、誘導加熱発熱体3上に重ねて、段部2aと、トレー41の外周縁部41aとの間にシート材9を狭持して、密閉空間が形成されるようにしてある。
シート材9は、図7に示すように、多数の蒸気孔9aを有しており、これらの蒸気孔9aは、未使用時は気密性を確保しつつも、使用時には蒸気の熱で蒸気孔9aが開口するように、融点100℃以下の熱可塑性樹脂からなる閉塞材9bにて閉塞されている。そして、このような密閉空間には、調理対象6に応じて適切な量の水7を予め計量しておき、所定量の水7を封入しておくことができる。
このようにすることで、未使用時の漏水を防止しつつも、使用時には蒸気の熱によってシート材9の蒸気孔9aを開口させることが可能となり、調理対象6に応じて適切な量の水7を予め計量しておき、所定量の水7を封入しておくことができる。
なお、封入する水は、凍らせておいてもよい。
シート材9としては、前述したような容器本体2と同様の材料を用いて形成することができるが、段部2aと、トレー41の外周縁部41aとの間にシート材9を狭持して、密閉空間を形成するにあたり、その密封性をよくするためには、シート材9は、容器本体2や、トレー41よりも柔軟な材料を用いるのが好ましい。
また、閉塞材9bとされる融点100℃以下の熱可塑性樹脂としては、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)、メタロセン系プラストマーなどを用いることができる。
また、生産効率の観点からは、段部2aとトレー41の外周縁部41aとの嵌合だけで、水7が密封されるようにするのが好ましいが、段部2aとトレー41の外周縁部41aとの嵌合部位及び/又はその周囲を、ヒートシールや、接着剤などにより接着してもよい。このようにすれば、所定量の水を封入したときに、その漏水をより確実に防止することができる。
なお、段部2aとトレー41の外周縁部41aとの嵌合部位及び/又はその周囲を接着するにあたり、シート材9を用いる場合は、少なくともシート材9と、段部2a及び/又はその周囲とが接着されていればよい。
以上、本発明に係る誘導加熱調理容器について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、図1に示す例では、容器本体2の底面から突出して形成された支持部2dに、誘導加熱発熱体3を固定しているが、図10に示すように、誘導加熱発熱体3は、トレー41から垂下させた支持部41dに固定するようにしてもよい。
また、図5に示す例では、シート材9を用いて水7を密封するようにしているが、トレー41に穿設された蒸気孔を閉塞材9bで閉塞することにより密封性が十分に確保できれば、シート材9を省略することもできる。
さらに、図5に示す例では、誘導加熱発熱体3を全周にわたって傾斜させているが、優先的に破断させたい一つのヒューズ機能部3aだけを傾斜させ、傾斜させる必要がない部分については、例えば、図11に示すように、トレー41から垂下する凸部41eにより、その外縁部側を押し下げるなどしてもよい。
なお、図11に示す例にあっては、トレー41から垂下する凸部41eとの干渉を裂けるために、シート材9を省略している。
[調理セット]
次に、本発明に係る調理セットの好ましい実施形態について説明する。
本実施形態における調理セットは、前述したような誘導加熱調理容器1の各調理区画4a,4b,4cに、特性の異なる食材が個別に収容されたものである。このような調理セットによれば、必要に応じて容器本体2に水7を注入した後に(所定量の水7が容器本体2に封入されていれば、そのまま)、電磁調理器の上に置いて、誘導加熱発熱体3が水7に浸された状態で電磁調理器を作動させるだけで、各調理区画4a,4b,4cに個別に収容された食材(調理対象6a,6b,6c)を同時に蒸すことができ、各調理区画4a,4b,4cに収容される食材の配置を適切に設定することによって、種々の蒸し料理を簡易に提供することができる。
各調理区画4a,4b,4cに収容する食材の組み合わせは、例えば、最も下位に配置された第一調理区画4aには肉類を収容し、最も上位に配置された第三調理区画4cには魚介類を収容し、これらの間に配置された第二調理区画4bには、野菜類、穀類、いも類などの中から1種以上を任意に選んで収容するというように、それぞれの食材の特性に応じて決定することができる。
そして、各食材を上記のような組み合わせで収容すれば、最も上位の第三調理区画4cに収容された魚介類が蒸されることによってしみ出てきた液状成分(旨み成分)が、調理区画画成部材43の天板43aに穿設7された蒸気孔を通って滴下され、第二調理区画4bに収容された野菜類などにしみ込んでいき、魚介類と野菜類などとを鍋で同時に煮込むのと同様の仕上がりとすることができる。また、第一調理区画4aに収容された肉類から出た脂は、他の食材に付着することなく、トレー41に穿設された蒸気孔から排出させることができる。
このように、各調理区画4a,4b,4cに収容する食材は、その特性に応じて、異なる種類のものを任意に組み合わせることができるが、通常は、蒸気発生室21の直上に配置された第一調理区画4aが最も強く加熱され、第二調理区画4b、第三調理区画4cの順に、より上方に配置されるにしたがって、加熱の程度が弱くなることから、第一調理区画4aには、例えば、生肉などのような十分に加熱する必要のある食材を収容し、最も上位に位置して加熱の程度の弱い第三調理区画4cには、例えば、果実、半調理済み食材などのように、単に熱を通すだけで済むような食材を収容するようにして、加熱を必要とする程度に応じて、各調理区画4a,4b,4cに収容する食材を決定するのが好ましい。
このようにすることで、好適な加熱条件が異なる食材を組み合わせて、相対的に強い加熱を必要とする食材を下位の調理区画に収容する一方で、相対的に弱い加熱で十分な食材を上位の調理区画に収容することにより、加熱を必要とする程度の異なる食材を同時に加熱調理するとともに、ヒューズ機能部3aを機能させることによって、加熱を終わらせるタイミングを同じにして、調理終了時に、全ての食材がほぼ同時に好適な加熱状態になるようにすることができる。
また、前述したように、上位に配置された調理区画からは、収容された食材が蒸気で蒸されてしみ出てきた液状成分(旨み成分)が、蒸気孔を通じて、その直下に配置された調理区画に滴下されるようにすることができる。このため、上位に配置された調理区画に収容するのに好適な食材としては、例えば、魚介類などのように風味に特徴のある食材や、水分量の多い食材などを例示することができる。
一方、下位に配置された調理区画に収容するのに好適な食材としては、麺類、揚げ物などのような歯応えのある食材や、肉類のような余分な脂を取り除きたい食材などが例示でき、特に、上位に配置された調理区画に収容される食材からしみ出てきた液状成分(旨み成分)が滴下されて、その味付けや、風味付けなどがなされるものが好ましい。
これらの食材を上下に分かれた調理区画に個別に収容することで、下位に配置された調理区画に収容した食材の歯ごたえや、食感を維持しつつ、上位に配置された調理区画に収容した食材が十分に加熱されてから、しみ出てきた液状成分が、下位に配置された調理区画に収容された食材に滴下されるので、本格的な調理の再現が可能となる。
また、本実施形態にあっては、食材からしみ出てきた液状成分のみならず、加熱により溶融軟化した食材そのものが、下位に配置された調理区画に落下するようにしてもよい。そのような食材としては、例えば、とろけるタイプのチーズ、あんかけ、ゼラチンで固めたソースなどのような加熱によって流動化する食材が例示できる。
さらに、本実施形態では、調理区画画成部材42,43のトレー状の天板42a,43aに穿設された蒸気孔を、前述したような融点100℃以下の熱可塑性樹脂で閉塞しておくこともできる。このようにすれば、その上位に配置された調理区画4b,4cに収容された食材が蒸されるタイミングや、蒸された食材からしみ出てきた液状成分が滴下されるタイミング、さらには、食材そのものが軟化して落下するタイミングなどを制御することができる。また、蒸気孔を閉塞しておくことにより、その上位に配置された調理区画には、加熱前の状態でも流動性のある食材を収容することが可能となり、そのような食材が、適当なタイミングで、下位の調理区画に滴下されるようにすることもできる。
さらに、本実施形態では、蒸気孔の大きさを調整したり、専用の落下孔を穿設したりするとともに、これらを融点100℃以下の熱可塑性樹脂で閉塞することにより、例えば、下位の調理区画にスープを収容し、上位の調理区画にクルトンを収容して、加熱途中で、クルトンがスープに落下するように、加熱調理がある程度進んだ段階で、固形の食材を下方に配置された調理区画に落下させるようにすることもできる。
以下に、上位に位置する調理区画に収容する食材と、下位に位置する調理区画に収容する食材との好ましい組み合わせを例示する。
(1)上位:あんかけ具材/下位:パスタ
(2)上位:もも、イチゴなどの果汁、又はチョコのゼラチンソース/下位:蒸しパン
(3)上位:オレンジ、パイナップルなどの果汁のゼラチンソース/下位:魚の揚げ物(ハタの胃袋など)
(4)上位:とろけるタイプのチーズ/下位:ハンバーグ、又は肉団子
(5)上位:もち/下位:しるこ、雑煮のだし汁、又はけんちん汁
以上説明したように、本発明は、冷凍又は冷蔵された食品などの包装容器として使用することができるとともに、市販の電磁調理器により蒸し器として手軽に利用することができる誘導加熱調理容器、及びそのような誘導加熱調理容器に食材を収容してなる調理セットを提供する。
本発明に係る誘導加熱調理容器の第一実施形態を示す説明図である。 容器本体に誘導加熱発熱体を取り付けた状態の概略を示す平面図である。 誘導加熱発熱体に設ける貫通部と対流部の配置の一例を示す説明図である。 容器本体に誘導加熱発熱体を取り付けた状態の他の例の概略を示す平面図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の変形例を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の変形例に用いる誘導加熱発熱体を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の変形例に用いるシート材を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の変形例において、容器本体に誘導加熱発熱体、シート材、トレーを取り付ける手順を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の変形例において、容器本体に誘導加熱発熱体を取り付けた状態の概略を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の他の変形例を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の他の変形例を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理容器の他の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 容器
2 容器本体
2a 段部
2b 凸部
2c 脚部
2d 支持部
2e 嵌合凹部
21 蒸気発生室
3 誘導加熱発熱体
3a ヒューズ機能部
3b スリット
3c 貫通部
3d 対流部
3e 支持部
3f 切り込み
3g 保持片
4a 第一調理区画室
4b 第二調理区画室
4c 第三調理区画室
41 トレー
41a 外周縁部
41b 嵌合凸部
41d 支持部
41e 凸部
42,43 調理区画画成部材
42a,43a 天板
42b,43b 側壁面
6a,6b,6c 調理対象
7 水
8 空隙
9 シート材
9a 蒸気孔
9b 閉塞材
C 破断部

Claims (21)

  1. 高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体が、容器本体の底面に対面して取り付けられ、注入された水に浸された状態で前記誘導加熱発熱体を発熱させると蒸気が発生するようにされた蒸気発生室を備え、
    前記蒸気発生室で発生した蒸気が導かれて調理対象を蒸して加熱調理する複数の調理区画が、前記蒸気発生室の上に重ねて配置されていることを特徴とする誘導加熱調理容器。
  2. 蒸気孔が穿設され、かつ、調理対象が載置されるようにしたトレーが、前記蒸気発生室の開口部に支持されているとともに、
    蒸気孔が穿設され、かつ、調理対象が載置されるようにしたトレー状の天板と、前記天板から垂下する側壁面とを有する調理区画画成部材が、前記トレーの上方に少なくとも一段以上重ねられている請求項1に記載の誘導加熱調理容器。
  3. 前記容器本体の内周に沿って形成された段部に、前記トレーの外周縁部を嵌合させるとともに、
    前記段部と、前記トレーの外周縁部との間に、前記誘導加熱発熱体を狭持した請求項2に記載の誘導加熱調理容器。
  4. 融点100℃以下の熱可塑性樹脂にて前記トレーに穿設された蒸気孔を閉塞することにより密閉空間を形成するとともに、前記密閉空間に所定量の水を封入した請求項3に記載の誘導加熱調理容器。
  5. 融点100℃以下の熱可塑性樹脂にて蒸気孔を閉塞してなるシート材を、前記トレー側に位置するように前記誘導加熱発熱体上に重ねて、前記段部と、前記トレーの外周縁部との間に狭持して密閉空間を形成するとともに、前記密閉空間に所定量の水を封入した請求項3に記載の誘導加熱調理容器。
  6. 前記段部と前記トレーの外周縁部との嵌合部位、及び/又はその周囲を接着した請求項4〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  7. 蒸気の発生に伴って注入された水が減少し、前記誘導加熱発熱体が水面から露出していく過程で、優先的に破断するヒューズ機能部を前記誘導加熱発熱体に設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  8. 前記誘導加熱発熱体の少なくとも一部を水平面に対して傾斜させ、前記誘導加熱発熱体に外縁部側が鉛直方向上位に位置する傾斜部を形成することにより、
    前記傾斜部に優先的に破断が生じるヒューズ機能部を前記誘導加熱発熱体に設けた請求項7に記載の誘導加熱調理容器。
  9. 前記誘導加熱発熱体の外縁部側から中央部に至るまでの長さが、前記ヒューズ機能部において相対的に短くなっている請求項7〜8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  10. 少なくとも前記ヒューズ機能部に張力が作用するように、前記誘導加熱発熱体を取り付けた請求項7〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  11. 前記誘導加熱発熱体のほぼ中央に貫通部を設けた請求項1〜10のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  12. 前記蒸気発生室のほぼ中央に凸部を設けた請求項1〜11のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  13. 前記誘導加熱発熱体のほぼ中央を放射状に切り込んで複数の保持片を形成するとともに、前記蒸気発生室のほぼ中央に、撓み変形可能な先端部を備えた凸部を設け、
    前記誘導加熱発熱体のほぼ中央に前記凸部を挿通させた状態で、前記凸部の基部側の側面に被さるように前記凸部の先端部を下方に向けて撓み変形させながら、前記保持片を咬み込み保持した請求項4〜11のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  14. 前記容器本体の底面を上げ底状に傾斜させるとともに、
    前記底面の傾斜方向にほぼ直交して延在する脚部を前記底部の接地面側に設けて、容器全体の水平性を確保した請求項1〜13のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  15. 前記誘導加熱発熱体に、一又は二以上の対流部を設けた請求項1〜14のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の誘導加熱調理容器が備える前記調理区画のそれぞれに、特性の異なる食材を個別に収容してなる
    ことを特徴とする調理セット。
  17. 前記食材が、好適な加熱条件が異なる組み合わせからなり、
    相対的に強い加熱を必要とする食材を下位の調理区画に収容し、
    相対的に弱い加熱で十分な食材を上位の調理区画に収容して、
    調理終了時に、全ての食材が好適な加熱状態になるようにされた請求項16に記載の調理セット。
  18. 蒸気で蒸されることによって旨み成分がしみ出る食材を上位の調理区画に収容し、
    前記旨み成分をしみ込ませようとする食材を下位の調理区画に収容した
    請求項16に記載の調理セット。
  19. 前記旨み成分がしみ出る食材が、魚介類である
    請求項18に記載の調理セット。
  20. 前記旨み成分をしみ込ませようとする食材が、野菜類、穀類、いも類の中から任意に選ばれた1種以上の食材である
    請求項18〜19のいずれか1項に記載の調理セット。
  21. 前記の組み合わせで食材が収容された調理区画のさらに下位に位置する調理区画に、肉類を収容した請求項18〜20のいずれか1項に記載の調理セット。
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