以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
以下、本実施の形態におけるパチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図18は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の遊技盤を示す正面図、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図4は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図5は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図6は本実施の形態に係る特別図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図7は本実施の形態に係る始動入賞領域入賞処理の処理手順を示すフローチャート、図8は本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図9は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図10は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図11は本実施の形態に係る特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図12は本実施の形態に係る大当り終了インターバル処理の処理手順を示すフローチャート、図13は本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図14は本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図15は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の前段を示すフローチャート、図16は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の後段を示すフローチャート、図17は本実施の形態に係る大当り抽選テーブルの一例を示す図、図18(a)は第1始動入賞領域用転落抽選テーブルの一例を示す図、(b)は第2始動入賞領域用転落抽選テーブルの一例を示す図である。
最初に、遊技機1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2(図2)が装着される本体枠3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定される外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、本体枠3aは、本体枠3aの一方端を回動支点として支持されて当該外枠3bに開閉可能に取り付けられる。)、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aに対して、本体枠3a上部の左右に固定されたスピーカ6a,6b(図3)を保護するスピーカカバー60a,60bを備える装飾ユニット60、液晶表示装置(LCD)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉9a、上皿部4、下皿部5および発射ハンドル7が取り付けられるようになっている。
ガラス扉9aおよび上皿部4は一体化して形成されており、この一体化された開閉扉(開閉体)は、その一端が本体枠3aに回動可能に軸支され、他端が本体枠3aに係合するようになっている。
遊技盤2(図2)は、レール6に包囲され、遊技球の転動流下が行われる遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞装置12、通過ゲート(通過領域)13、第1始動入賞領域14、第2始動入賞領域18、大入賞装置15、アウト口16などの遊技装置が配置されている。
ここで、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂等の部材で構成されており、板形状を呈している。なお、上記遊技盤2は、透明であってもよいし、半透明であってもよい。また、合成樹脂以外の部材から構成されていてもよい。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置(演出表示手段)21が配置されている。
なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、演出画像を表示する領域と、装飾図柄の変動表示が行われる装飾図柄表示領域とからなっている。
装飾図柄表示領域は、左、中、右の3つに区分されており、それぞれ別々に装飾図柄の変動表示が行われるようになっている。
また、遊技盤2が透光性を有する本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが、当該遊技盤2の透光性を有する部分を介して視認可能な位置、すなわち、遊技盤2の背後に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
ここで、一般入賞装置12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示器25a,25b(後述)を点滅させるための装置である。
大入賞装置15は、扉15aおよび遊技球の受け入れ口を有するいわゆるアタッカー式の開閉装置であって、扉15aが閉じて遊技球の入賞が困難となる閉状態と、扉15aが開放して遊技球の入賞が容易となる開状態との開閉動作が行われるようになっている。さらに、大入賞装置15の内部には、大入賞装置15に入賞した遊技球の通過が可能な通過領域が設けられている。
第1始動入賞領域14および第2始動入賞領域18は、その内部を遊技球が通過可能となっている。
また、第2始動入賞領域18は、当該第2始動入賞領域18の遊技球の通過が容易な開状態と第2始動入賞領域18の遊技球の通過が困難な閉状態とに変化可能な可変翼(開閉部材)18a,18bを有している。
ここで、可変翼18a,18bの閉状態とは、当該可変翼18a,18bが閉じて遊技球が第2始動入賞領域18を通過し難くなる状態のことである。一方、可変翼18a,18bの開状態とは、可変翼18a,18bが逆八字状に開口して遊技球が第2始動入賞領域18を通過し易くなる状態のことである。
なお、本実施の形態では、上記可変翼18a,18bが閉状態の場合において、上記第2始動入賞領域18の遊技球の通過を困難にする障害部材20が、当該第2始動入賞領域18の上方に配置されている(図2参照)。つまり可変翼18a,18bの閉状態時は、第2始動入賞領域18に遊技球を通過させることが難しくなっている。そのため、可変翼18a,18bの閉状態時における遊技球の通過は、第2始動入賞領域18と比べて第1始動入賞領域14の方が容易となっている。
ここで、第1の始動入賞領域14を遊技球が通過した場合には、普通当り抽選用乱数値などが通過記憶として抽出され、当該通過記憶が、後述するメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この通過記憶に基づいて、普通図柄表示器25a,25bの点滅表示が所定時間にわたって行われる。また、上述した4個の普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、通過記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の通過記憶が記憶されている場合には、4個の普通図柄通過記憶表示器23のうち2個が点灯される。この普通図柄通過記憶表示器23の点灯個数により、遊技者に対して、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を報知することができる。
また、第2始動入賞領域18は、第2始動入賞領域18に対して左右方向に離間して遊技領域2aに備えられている(図2参照)。そのため、本実施の形態においては、第2始動入賞領域18を狙っているにも関わらず第1始動入賞領域14を遊技球が通過する等のハプニングが発生する虞が低い。
ここで、通過ゲート13は、第2始動入賞領域18の上方に備えられている。つまり、第2始動入賞領域18は、通過ゲート13の下方に備えられるようになるため、当該通過ゲート13近傍を通過する遊技球は、この第2始動入賞領域18に到達する可能性が高い。
すなわち、本構成によれば、通過ゲート13への通過を狙うのみで第2始動入賞領域18の遊技球の通過をも狙うことができる。
また、アウト口16は、一般入賞装置12、第1始動入賞領域14、第2始動入賞領域18、大入賞装置15の何れにも受け入れられなかった遊技球が流入して回収される装置である。
また、図2において遊技盤2の右上部には、ラウンド表示器26が、視認可能に配置されている。
上記ラウンド表示器26は、2個の7セグメントLEDにより構成されており、この2個の7セグメントLEDにより2桁までのラウンド動作回数を表示することができる。例えば「0」「1」「2」…「13」「14」「15」等のラウンド動作回数を表示することができる。 なお、本実施の形態において、このラウンド表示器26には、遊技者に有利な大当り遊技状態中における最大ラウンド動作回数(大入賞装置15の開放予定回数)や大入賞装置15の残りラウンド動作回数(大入賞装置15の残り開放回数)が表示される。但し、大当り遊技状態中における開放回数を表示するようにしてもよい。
なお、ラウンド動作とは、大入賞装置15が開状態から閉状態に変化するまでの一連の開閉動作のことをいう。
また、ラウンド表示器26としては、LED以外にも、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
ガラス扉9aの下方には、図1に示すように第1排出口55から払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿4aが配置されている。また、上皿4aの下方には、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5aが配置されている。また、上皿4aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿4aに貯留された遊技球を下皿5aに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10が設けられている。
ここで、上皿4aから溢れた遊技球やシャッタレバー10の操作により移動する遊技球は、第2排出口56を介して下皿5aに到達するようになっている。
下皿5aの右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿4a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により本体枠3aの背面に配設された発射装置90(図3参照)に供給されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
また、遊技盤2の中央上部には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25a,25b、4個の普通図柄通過記憶表示器23、4個の特別図柄始動記憶表示器22がそれぞれ配置されている。なお、特別図柄表示器24は7セグメントLEDより構成されており、一方、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄始動記憶表示器22は、それぞれLEDで構成されている。
上記通過ゲート(通過領域)13は、通過する遊技球を検出するようになっている。
この通過ゲート13が有効化されているとき(すなわち、後述する第2の遊技状態中)において、当該通過ゲート13を遊技球が通過した場合には、第1始動入賞領域14を遊技球が通過した場合と同様に、普通当り抽選用乱数値などが通過記憶として抽出され、当該通過記憶が、後述するメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この通過記憶に基づいて、普通図柄表示器25a,25bの点滅表示が所定時間にわたって行われる。また、上述した4個の普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が表示されるようになっている。
上記普通図柄表示器25a,25bは、交互に点滅するようになっており、普通図柄表示器25a,25bの点滅が終了(この点滅が終了するまでの時間は、後述する第1の遊技状態や第2の遊技状態と比して遊技者に不利な第3の遊技状態中においては30秒間、第1の遊技状態、および第1の遊技状態と比して、上記第3の遊技状態に転落する可能性の低い第2の遊技状態中においては6秒間である。)して「当り」が表示された場合(上記点滅が終了して、普通図柄表示器25aが点灯したまま停止表示した場合。以下、「普通当り時」という。)に、可変翼18a,18bが、所定時間だけ第2始動入賞領域18を遊技球が通過し易い開状態に切り換えられる(開状態となる時間は、第3の遊技状態中においては0.3秒間である。一方、第1および第2の遊技状態中である場合は、1.8秒間の開状態が3回繰り返される。)。
また、第1の始動入賞領域14もしくは第2の始動入賞領域18を遊技球が通過した場合、大当り抽選用乱数値などが始動記憶として抽出され、当該始動記憶が、後述するメインRAM203の始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶されるようになっている。そして、上述した4個の特別図柄始動記憶表示器22には、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された始動記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、始動記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の始動記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄始動記憶表示器22のうち2個が点灯される。この特別図柄始動記憶表示器22の点灯個数により、遊技者に対して、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている始動記憶の数を報知することができる。なお、特別図柄表示器24における特別図柄や、装飾図柄表示領域における装飾図柄の変動および停止は、上記始動記憶に基づいて行われる。
また、7セグメントLEDである特別図柄表示器24に表示される特別図柄として、例えば「H」、「F」等のアルファベットや「−」等の図柄があげられる。そして、これらの数字や図柄は、第1の始動入賞領域14もしくは第2の始動入賞領域18に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合における図柄が「H」、「F」等のアルファベットだった場合を大当り表示態様という。この大当り表示態様は、他の遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態とすること(すなわち「大当り」に当選したこと)を示す表示態様である。なお、大当り表示態様以外の図柄が停止した場合(例えば、「−」)を非大当り表示態様という。
ここで、上記大当り表示態様「H」、「F」は、第2大当り表示態様である「H」、第1大当り表示態様である「F」に細分化される。第1大当り表示態様とは、第1の遊技状態への移行を伴う第1大当りに当選したことを示す態様、第2大当り表示態様とは、第1の遊技状態と比して第3の遊技状態に転落する可能性の低い第2の遊技状態への移行を伴う(すなわち、第1大当りよりも遊技者に有利な)第2大当りに当選したことを示す態様である。
また、装飾図柄表示領域に表示される装飾図柄として、例えば「0」、「1」、「2」・・・「9」等のアラビア数字やその他の図柄等があげられる。そして、これらの数字や図柄は、第1の始動入賞領域14もしくは第2の始動入賞領域18に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合に、『「7」「7」「7」』、『「2」「2」「2」』等のように同一の数字や図柄が一列に3個揃った場合を大当り態様という。この大当り態様は、他の遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行すること(すなわち「大当り」に当選したこと)を示す表示態様である。
なお、上述した大当り態様以外の停止態様をはずれ停止態様という。
装飾図柄の変動表示は、上述した特別図柄の変動表示と連動して行われる。そして、特別図柄の停止態様が大当り遊技状態に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り表示態様)となった場合は、当該装飾図柄の停止態様も大当り遊技状態に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り態様)となる。
ここで、大当り遊技状態に移行することを遊技者に認識させるための上記大当り態様は、第1大当りに当選したことを示す表示態様である第1態様と、第2大当りに当選したことを示す表示態様である第2態様とに分かれている。
また、第2態様は、「7」や「3」等の奇数の数字が停止態様となった場合をいい、一方、第1態様は、「2」や「6」等の偶数の数字が停止態様となった場合をいう。
なお、特別図柄の停止態様が第2大当り表示態様となると(すなわち、第2大当りとなると)、大当り遊技状態の終了後、遊技者に不利な第3の遊技状態へ転落する可能性の低い第2の遊技状態へ移行される。一方、特別図柄の停止態様が第1大当り表示態様となると(すなわち、第1大当りとなると)、大当り遊技状態の終了後は、上記第2の遊技状態と比べて第3の遊技状態へ転落する可能性の高い第1の遊技状態へ移行される。
換言すると、第1の遊技状態とは、第2の遊技状態と比べて第3の遊技状態に転落する可能性が高く、第2の遊技状態より不利な確率変動状態である。一方、第2の遊技状態とは、第1の遊技状態と比べて第3の遊技状態に転落する可能性が低く、上記第1の遊技状態より有利な確率変動状態である。なお、第3の遊技状態としては、通常遊技状態や、可変翼18a,18bが開状態に切り換わる頻度が向上する時短状態等が挙げられる。
また、他の遊技状態と比べて遊技者に有利な大当り遊技状態とは、例えば後述する大入賞装置ソレノイド72Sが、大入賞装置15に対して、開状態から閉状態に変化するまでの一連の開閉動作(以下、大当り遊技状態中における大入賞装置15の一連の開閉動作のことを「ラウンド動作」という)を繰り返し行わせることで、他の遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
以上説明したように、本実施の形態では、第2大当りとなると、特別図柄表示器24には第2大当り表示態様が、一方、液晶表示装置21の表示領域21aには第2態様がそれぞれ表示される。また、第1大当りとなると、特別図柄表示器24には第1大当り表示態様が、一方、液晶表示装置21の表示領域21aには第1態様がそれぞれ表示される。
なお、本実施の形態において、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された始動記憶の数や通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数は、それぞれ特別図柄始動記憶表示器22、普通図柄通過記憶表示器23に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
次に、図1に示した遊技機1の制御系について、図3を参照して説明する。なお、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図3)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、大当り遊技状態への移行に当選するか否かの大当り抽選をする際に参照される大当り抽選テーブル(図17(a),(b))、乱数抽選によって普通当り抽選をする際に参照される普通当り抽選テーブル、遊技状態を第3の遊技状態へ転落させるか否かの抽選をする際に参照される転落抽選テーブル(図18(a),(b))、乱数抽選によって変動表示パターンコマンドを決定する際に参照される変動表示パターンコマンド決定テーブルおよびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、後述する始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される始動記憶をカウントするための始動記憶カウンタ、後述する通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される通過記憶をカウントするための通過記憶カウンタ、普通当り当選時における可変翼18a,18bの残り開口数を記憶するための普通電役残り開放数カウンタ、可変翼18a,18bの開口中に第2始動入賞領域18を通過した遊技球の数を記憶するための普通電役入賞カウンタ、1回のラウンド動作中に大入賞装置15に入賞した遊技球の数を記憶するための大入賞装置入賞カウンタ、1回の大当り遊技状態中において大入賞装置15の扉15aが開放した回数(すなわち、1回の大当り遊技状態中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞装置開放回数カウンタなどを具備する。
なお、1回のラウンド動作とは、大入賞装置15が開状態となってから所定の時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞装置15が開状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞装置15に入賞するまでの期間のことである。
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の始動記憶領域を有している。
なお、始動記憶領域とは、上述した始動記憶が、始動記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、特別図柄始動記憶表示器22に表示される始動記憶に相当し、始動記憶領域“0”に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、大当り抽選処理などに用いられるものである。
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の通過記憶領域を有している。
なお、通過記憶領域とは、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値などが、通過記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通図柄通過記憶表示器23に表示される通過記憶に相当し、通過記憶領域“0”に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通当り抽選などに用いられるものである。
またメインRAM203は、遊技状態フラグを具備している。ここで、遊技状態フラグは、遊技状態が第1の遊技状態に移行されると第1の遊技状態を示す値(1)がセットされ、また、遊技状態が第2の遊技状態に移行されると第2の遊技状態を示す値(2)がセットされる。そして、遊技状態が第3の遊技状態に移行されると、第3の遊技状態を示す値(3)がセットされるようになっている。
メインCPU201は、大当り抽選手段、遊技状態決定手段、特別図柄決定手段、特別図柄変動表示パターン決定手段、大当り遊技状態制御手段、遊技状態制御手段、有効化手段、普通当り抽選手段、開閉部材開閉制御手段、およびコマンド送信手段の各機能を有している。
大当り抽選手段は、第1始動入賞領域14もしくは第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合に、遊技者にとって有利な大当り遊技状態へ移行するか否かの大当り抽選を行う手段である。
例えば、大当り抽選手段は、第1始動入賞領域14もしくは第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合、乱数抽選により抽出した大当り抽選用乱数値に基づいて大当り抽選を実行し、大当り遊技状態に移行させるか否かを決定する。
遊技状態決定手段は、大当り抽選手段による大当り抽選に当選した場合に、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する手段である。
具体的には、遊技状態決定手段は、第1の遊技状態、および当該第1の遊技状態と比べて第3の遊技状態に転落する可能性の低い第2の遊技状態のうち何れかを、大当り遊技状態の終了後における遊技状態として決定する。
本実施の形態においては、大当り抽選手段による大当り抽選に当選し、且つ遊技状態決定手段により第2の遊技状態が決定された場合を第2大当りといい、また、大当り抽選手段による大当り抽選に当選し、且つ遊技状態決定手段により第1の遊技状態が決定された場合を第1大当りという。
ここで、大当り抽選手段による大当り抽選に当選すると、特別図柄表示器24には大当り表示態様が、液晶表示装置21の装飾図柄表示領域には大当り態様がそれぞれ停止表示されて、後述する大当り遊技状態制御手段により大当り遊技状態の制御が行われる。
特別図柄決定手段は、大当り抽選手段による大当り抽選が行われた場合に、当該大当り抽選結果を示す特別図柄を決定する手段である。
具体的には、特別図柄決定手段は、上記大当り抽選手段の大当り抽選結果に基づいて、特別図柄表示器24における特別図柄、すなわち、特別図柄表示器24に停止表示させる特別図柄を決定している。また、特別図柄決定手段は、特別図柄を決定した場合、当該特別図柄を示す停止図柄コマンドを生成してセットしている。
特別図柄変動表示パターン決定手段は、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する手段である。
具体的には、特別図柄変動表示パターン決定手段は、上記大当り抽選手段の大当り抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定している。また、特別図柄変動表示パターン決定手段は、決定した変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットしている。
大当り遊技状態制御手段は、上記大当り抽選手段によって大当り遊技状態に移行させる旨が決定され、且つ特別図柄表示器(表示手段)24に大当り抽選に当選した旨を示す特別図柄(例えば、「H」、「F」等の大当り表示態様)が停止表示された場合に、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態へ移行させるとともに、当該大当り遊技状態の制御を行う手段である。
ここで、大当り遊技状態制御手段による大当り遊技状態の制御は、大入賞装置15を開状態としてから閉状態に切り替えるまでの一連のラウンド動作が、所定回数(例えば、15回)行われるまで継続される。
遊技状態制御手段は、第1の遊技状態、第2の遊技状態、および当該第1の遊技状態や第2の遊技状態と比して遊技者に不利な第3の遊技状態の制御を行う手段である。具体的には、遊技状態制御手段は、上記大当り遊技状態制御手段による大当り遊技状態の制御が行われていないときにおいて、上記遊技状態決定手段により決定された遊技状態の制御を行っている。
有効化手段は、上記遊技状態制御手段により第2の遊技状態の制御が行われているときにおいて、通過ゲート13を有効化する手段である。
具体的には、有効化手段は、通過ゲート有効化フラグをONにすることによって当該通過ゲート13を有効化させるようになっている。また、有効化手段は、通過ゲート13の有効化を終了させる場合には、当該通過ゲート有効化フラグをOFFにしている。
ここで、通過ゲート13が有効化されると、当該通過ゲート13の遊技球の通過に応じて、後述する普通当り抽選手段による普通当り抽選が行われるようになっている。
これによれば、第2の遊技状態における有利度合をより高めることができ、運悪く第3の遊技状態における遊技が長引いてしまった遊技者、すなわち、ハマリ状態に陥ってしまった遊技者を、より確実に救済することが可能となる。
普通当り抽選手段は、有効化されている通過ゲート13もしくは第1始動入賞領域14を遊技球が通過した場合に、可変翼18a,18bを開状態とするか否かの普通当り抽選を行う手段である。
例えば、普通当り抽選手段は、有効化されている通過ゲート13もしくは第1始動入賞領域14を遊技球が通過した場合、乱数抽選により抽出した普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を実行し、可変翼18a,18bを開状態とするか否かを決定する。
ここで、普通当り抽選手段による普通当り抽選に当選する(可変翼18a,18bを開状態とする旨の決定が行われる)と、普通図柄表示器25a,25bの点滅が終了して、普通図柄表示器25aが点灯したまま停止表示される(すなわち、普通当りに当選した旨を示す「当り」が表示される)。
開閉部材開閉制御手段は、上記普通当り抽選手段による普通当り抽選に当選した場合に、可変翼18a,18bを開状態とする制御を行う手段である。
具体的には、開閉部材開閉制御手段は、上記普通当り抽選に当選した場合に、後述する可動部材ソレノイド71Sを駆動制御することにより、可変翼18a,18bを閉状態から開状態に切り替えている。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成した各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止図柄コマンド等)を副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンド(変動表示パターンコマンドや停止図柄コマンド等)に基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカ6a,6bなどの音出力手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートスイッチ19Sa、第1始動入賞領域14に設けられ、当該第1始動入賞領域14を通過した遊技球を検出するセンサである第1始動入賞領域スイッチ19a、および第2始動入賞領域18に設けられ、当該第2始動入賞領域18を通過した遊技球を検出するセンサである第2始動入賞領域スイッチ19bが接続されている。
また、I/Oポートには、大入賞装置15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサである大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞装置スイッチ19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、第2始動入賞領域18の可変翼18a,18bを駆動する可動部材ソレノイド71S、大入賞装置15の扉15aを開閉する大入賞装置ソレノイド72Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S、72Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置21、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
主制御回路200のランプ制御回路207には、ラウンド表示器26が電気的に接続されている。メインCPU201は、このランプ制御回路207を介してラウンド表示器26の表示を制御する。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞装置12、始動入賞領域18、大入賞装置15などに遊技球が受け入れられた条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御する。これにより、所定数の遊技球が賞球として第1排出口55より払い出される。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御することで、所定数の遊技球を貸球として第1排出口55より払い出させている。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、発射ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
また、ランプ制御回路207には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄始動記憶表示器22等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドに従って、画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、表示制御手段の機能を有している。
表示制御手段は、液晶表示装置21の表示制御を行う手段である。
例えば、表示制御手段は、コマンド送信手段であるメインCPU201から変動表示パターンコマンドが送信された場合に、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該変動表示パターンコマンドに応じた装飾図柄の変動表示制御や、その他の演出画像の表示制御等を行っている。また、装飾図柄の変動表示の後には、当該装飾図柄を、メインCPU201から送信された停止図柄コマンドが示す停止態様に応じて停止表示させるための指示制御を画像制御回路305に対して行っている。この場合、液晶表示装置21の装飾図柄表示領域においては、変動表示パターンコマンドに応じた装飾図柄の変動表示が行われた後に、停止図柄コマンドが示す特別図柄に応じた停止態様が停止表示される。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
また、画像データROM305bには、液晶表示装置21に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ6a,6bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ6a,6bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
このように、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
なお、遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
次に、本実施の形態に係る遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図4を参照して説明する。
なお、図4(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図4(b)は、本実施の形態に係る遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
最初に、システムタイマ割込処理について、図4(a)を参照しながら説明する。
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS110において、メインCPU201は、大当り抽選用乱数、大当り図柄決定用乱数、普通当り抽選用乱数などを更新する。
ステップS120において、メインCPU201は、詳細については後述するスイッチ入力検出処理(図5参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1始動入賞領域14に設けられた第1始動入賞領域スイッチ19aや、第2始動入賞領域18に設けられた第2始動入賞領域スイッチ19bから入力される検出信号等を検出する処理等が行われる。
ステップS130において、メインCPU201は、変動表示されている特別図柄や装飾図柄の残り変動表示時間、遊技球が第2始動入賞領域18を通過し易い開状態にある可変翼18a,18bの残り開放時間、遊技球を受け入れ易い開状態にある大入賞装置15の扉15aの残り開放時間、などを更新する。
ステップS140において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
ステップS150において、メインCPU201は、可動部材ソレノイド71S、大入賞装置ソレノイド72Sなどのソレノイドを駆動制御する。
ステップS160において、コマンド送信手段であるメインCPU201は、変動表示パターンコマンド、停止図柄コマンド、その他のコマンド等を副制御回路300へ出力する。
ステップS170において、メインCPU201は、メインRAM203の始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている始動記憶の数を特別図柄始動記憶表示器22に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
例えば、始動記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の始動記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄始動記憶表示器22のうち2個が点灯される。
さらに、メインCPU201は、メインRAM203の通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を普通図柄通過記憶表示器23に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
また、メインCPU201は、後述する特別図柄記憶チェック処理(図10)にて、特別図柄や、当該特別図柄の変動表示パターンが決定された場合は、当該決定された変動表示パターンにてその特別図柄を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、特別図柄表示器24の特別図柄は、特別図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された特別図柄を表示して停止する。
また、メインCPU201は、後述するステップS30にて普通図柄の点滅表示パターンや停止態様が選択された場合は、当該決定された点滅表示パターンにてその停止態様を普通図柄表示器25a,25bに表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、普通図柄表示器25a,25bの普通図柄は、ステップS30によって選択された点滅表示パターンに基づいて点滅表示し、そして、同ステップにて選択された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、後述するステップS30にて普通図柄デモ演出表示パターンが決定された場合は、当該普通図柄デモ演出表示パターンに応じて、普通図柄表示器25a,25bに点滅表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、普通図柄表示器25a,25bにて、普通図柄デモ演出表示パターンに応じた点滅表示が行われる。
また、メインCPU201は、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路300へ出力する。
ステップS180において、メインCPU201は、遊技球が入球もしくは通過した入賞装置の種類(一般入賞装置12、大入賞装置15、始動入賞領域18など)に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する。
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図4(b)を参照しながら説明する。
ステップS10において、メインCPU201は、遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
ステップS20において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄制御処理(図9参照)を実行する。
ステップS30において、メインCPU201は、詳細については後述する普通図柄制御処理(図13参照)を実行する。
ステップS40において、メインCPU201は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS40までの処理を繰り返し行う。
次に、上記ステップS120のスイッチ入力検出処理について、図5を参照しながら説明する。なお、図5は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS121において、メインCPU201は、第1始動入賞領域スイッチ19a、第2始動入賞領域スイッチ19b、通過ゲートスイッチ19Sa、大入賞装置スイッチ19Se、および一般入賞装置スイッチ19Sbなどにより入力された信号をI/Oポートを介して検出する。
ステップS122において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄関連スイッチチェック処理(図6参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1始動入賞領域14、第2始動入賞領域18、大入賞装置15等に設けられたスイッチからの検出信号を確認する処理等が行われる。
ステップS123において、メインCPU201は、詳細については後述する普通図柄関連スイッチチェック処理(図8参照)を実行する。当該ステップにおいては、通過ゲート13に設けられた通過ゲートスイッチ19Saからの検出信号を確認する処理等が行われる。
次に、上記ステップS122の特別図柄関連スイッチチェック処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は本実施の形態に係る特別図柄関連スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS122−1において、メインCPU201は、大入賞装置15に設けられた大入賞装置スイッチ19Seからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が大入賞装置15に入賞したと判断してステップS122−2の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、ステップS122−3の処理に移る。
ステップS122−2において、メインCPU201は、大入賞装置15に遊技球が入賞したと判断して、大入賞装置入賞処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、当該ステップにおいて、大入賞装置入賞カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS122−3において、メインCPU201は、第1始動入賞領域14に設けられた第2始動入賞領域スイッチ19aからの検出信号もしくは第2始動入賞領域18に設けられた第2始動入賞領域スイッチ19bからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第1始動入賞領域14もしくは第2始動入賞領域18を通過したと判断してステップS122−4の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
ステップS122−4において、メインCPU201は、詳細については後述する始動入賞領域通過処理(図7参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1始動入賞領域14もしくは第2始動入賞領域18の遊技球の通過に応じて各種乱数を抽出する処理が行われる。
次に、上記ステップS122−4の始動入賞領域通過処理について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は本実施の形態に係る始動入賞領域通過処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS122−4−1において、メインCPU201は、始動記憶カウンタの値が“5”以上であるか否か(すなわち、(“0”〜“4”)の始動記憶領域全てに始動記憶が記憶されており、且つ4個の特別図柄始動記憶表示器22が全て点灯するとともに、特別図柄表示器24にて特別図柄の変動表示が行われている状態か否か)を確認し、この確認の結果、始動記憶カウンタの値が“5”未満である場合にはステップS122−4−2の処理に移り、一方、始動記憶カウンタの値が“5”以上である場合(すなわち、(“0”〜“4”)の始動記憶領域全てに始動記憶が記憶されており、且つ4個の特別図柄始動記憶表示器22が全て点灯するとともに、特別図柄表示器24にて特別図柄の変動表示が行われている状態の場合)は始動入賞領域通過処理を終了する。
ステップS122−4−2において、メインCPU201は、遊技状態フラグに第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)がセットされているか否か(すなわち、遊技状態制御手段により第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態の制御が行われているか否か)を確認する。また、メインCPU201は、遊技状態フラグに第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)がセットされている場合(すなわち、遊技状態制御手段により第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態の制御が行われている場合)には、遊技状態を第3の遊技状態に転落させるか否かの転落抽選処理を行うためにステップS122−4−3の処理に移る。一方、遊技状態フラグに第1の遊技状態を示す値(1)および第2の遊技状態を示す値(2)のいずれもセットされていない場合(すなわち、第3の遊技状態の制御が行われている場合等)には、ステップS122−4−12の処理に移る。
ステップS122−4−3において、メインCPU201は、第1始動入賞領域14に設けられた第1始動入賞領域スイッチ19aからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第1始動入賞領域14を通過したと判断してステップS122−4−4の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、遊技球が第2始動入賞領域18を通過したと判断してステップS122−4−8の処理に移る。
ステップS122−4−4において、メインCPU201は、通過記憶カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS122−4−5において、メインCPU201は、乱数抽選により普通当り抽選用乱数値を抽出する。
ステップS122−4−6において、メインCPU201は、ステップS122−4−5にて抽出した普通当り抽選用乱数値を、通過記憶としてメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
ステップS122−4−7において、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、第1始動入賞領域14に応じた転落抽選処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、乱数抽選により0〜99の範囲で抽出した乱数値、および第1始動入賞領域用転落抽選テーブル(図18(a))を基にして、遊技状態を第3の遊技状態に転落させるか否かを決定する。
例えば、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、乱数抽選により抽出した乱数値が0であった場合には、図18(a)に示す第1始動入賞領域用転落抽選テーブルを基にして、遊技状態を第3の遊技状態に転落させる旨を決定する。
また、メインCPU201は、乱数抽選により抽出した乱数値が1〜99の範囲であった場合には、図18(a)に示す第1始動入賞領域用転落抽選テーブルを基にして、第3の遊技状態への転落を行わない旨を決定する。
上記ステップS122−4−3にて遊技球が第2始動入賞領域18を通過したと判断された場合には、ステップS122−4−8の処理が行われる。ステップS122−4−8において、メインCPU201は、後述する普通電役開放時間タイマに開放時間がセットされている場合(すなわち、可変翼18a,18bが開状態となっている場合)、普通電役入賞カウンタに”1”を加算する。
ステップS122−4−9において、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、第2始動入賞領域18に応じた転落抽選処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、乱数抽選により0〜332の範囲で抽出した乱数値、および第2始動入賞領域用転落抽選テーブル(図18(b))を基にして、遊技状態を第3の遊技状態に転落させるか否かを決定する。
例えば、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、乱数抽選により抽出した乱数値が0であった場合には、図18(b)に示す第2始動入賞領域用転落抽選テーブルを基にして、遊技状態を第3の遊技状態に転落させる旨を決定する。
また、メインCPU201は、乱数抽選により抽出した乱数値が1〜332の範囲であった場合には、図18(b)に示す第2始動入賞領域用転落抽選テーブルを基にして、第3の遊技状態への転落を行わない旨を決定する。
このように、本実施の形態においては、第1始動入賞領域14を遊技球が通過した場合には、100分の1の確率で第3の遊技状態に転落する一方、第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合には、333分の1の確率で第3の遊技状態に転落するようになっている。
つまり、第2始動入賞領域18は、第1始動入賞領域14に比して第3の遊技状態に転落する虞が低いため、例えば、第1の遊技状態中において遊技者は、可変翼18a,18bが開状態となっているときは上記第2始動入賞領域18を狙って遊技を行い、一方、可変翼18a,18bが閉状態となっているときは、第1始動入賞領域14を狙って遊技を行うようになる。
このように本発明では、遊技者が遊技球を打ち込む対象が、状況の変化に応じて異なるようになっているので、遊技性に変化を与え、面白味を持たせることができる。
ここで、本実施の形態において、確率変動状態時(第1の遊技状態時、第2の遊技状態時)における大当り当選確率は、237分の1となっている(図17(b)参照)。
そのため、転落率が100分の1である第1始動入賞領域14を主に遊技球が通過する第1の遊技状態の場合、大当りに当選する確率(237分の1)よりも第3の遊技状態に転落する確率(100分の1)の方が高くなる。つまり、第1の遊技状態時においては、大当りに当選する可能性よりも第3の遊技状態に転落する可能性の方が高く、若干遊技者に不利になっている。
一方、転落率が333分の1である第2始動入賞領域18を主に遊技球が通過する第2の遊技状態の場合、第3の遊技状態に転落する確率(333分の1)よりも大当りに当選する確率(237分の1)の方が高くなる。つまり、第2の遊技状態時においては、第3の遊技状態に転落する可能性よりも大当りに当選する可能性の方が高くなっており、第1の遊技状態と比べて遊技者に有利となっている。
ステップS122−4−10において、メインCPU201は、ステップS122−4−7もしくはステップS122−4−9にて行われた転落抽選の結果が遊技状態を第3の遊技状態に転落させるものであるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、転落抽選の結果が遊技状態を第3の遊技状態に転落させるものである場合には、ステップS122−4−11の処理に移る。一方、転落抽選の結果が遊技状態を第3の遊技状態に転落させるものでない場合には、ステップS122−4−12の処理に移る。
ステップS122−4−11において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は、遊技状態フラグに第3の遊技状態を示す値(3)をセットして、第3の遊技状態の制御を行う。これにより、遊技状態が遊技者に不利な第3の遊技状態に転落する。
なお、通過ゲート有効化フラグがONとなっている場合には、本ステップにおいて、当該フラグをOFFにし、通過ゲート13の有効化を終了させる。
ステップS122−4−12において、メインCPU201は、始動記憶カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS122−4−13において、メインCPU201は、乱数抽選により大当り抽選用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出する。
例えば、本ステップにおいてメインCPU201は、0〜947の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を大当り抽選用乱数値として抽出する。
ステップS122−4−14において、メインCPU201は、ステップS122−4−13にて抽出した大当り抽選用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを、始動記憶としてメインRAM203の始動記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
次に、上記ステップS123の普通図柄関連スイッチチェック処理について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS123−1において、メインCPU201は、通過記憶カウンタの値が“5”以上であるか否か(すなわち、(“0”〜“4”)の通過記憶領域全てに通過記憶が記憶されており、且つ4個の普通図柄通過記憶表示器23が全て点灯するとともに、普通図柄表示器25a,25bにて普通図柄の点滅表示が行われている状態か否か)を確認し、この確認の結果、通過記憶カウンタの値が“5”未満である場合にはステップS123−2の処理に移り、一方、通過記憶カウンタの値が“5”以上である場合(すなわち、(“0”〜“4”)の通過記憶領域全てに通過記憶が記憶されており、且つ4個の普通図柄通過記憶表示器23が全て点灯するとともに、普通図柄表示器25a,25bにて普通図柄の点滅表示が行われている状態の場合)は普通図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
ステップS123−2において、メインCPU201は、通過ゲート有効化フラグがONとなっているか否か(すなわち、遊技状態制御手段により第2の遊技状態の制御が行われているか否か)を確認する。また、メインCPU201は、通過ゲート有効化フラグがONとなっている場合(すなわち、遊技状態制御手段により第2の遊技状態の制御が行われている場合)には、通過ゲート13を通過する遊技球を認識するためにステップS123−3の処理に移る。一方、通過ゲート有効化フラグがONとなっていない場合(すなわち、遊技状態制御手段により第2の遊技状態の制御が行われていない場合)には、普通図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
ステップS123−3において、メインCPU201は、通過ゲート13に設けられた通過ゲートスイッチ19Saからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が通過ゲート13を通過したと判断してステップS123−4の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、普通図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
ステップS123−4において、メインCPU201は、通過記憶カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS123−5において、メインCPU201は、乱数抽選により普通当り抽選用乱数値を抽出する。
ステップS123−6において、メインCPU201は、ステップS123−5にて抽出した普通当り抽選用乱数値を、通過記憶としてメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
次に、上記ステップS20の特別図柄制御処理について、図9を参照しながら説明する。なお、図9は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−1において、メインCPU201は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この制御状態フラグに基づいて、ステップS20−2乃至ステップS20−10における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS20−2において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄記憶チェック処理(図10参照)を行う。ここでは、主に、大当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、特別図柄、当該特別図柄の変動表示パターン、変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS20−3において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であり、且つ変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、特別図柄の変動表示を終了させるために特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS20−2にて決定された特別図柄が特別図柄表示器24に停止表示される。また、これと同期して、サブCPU301により決定された装飾図柄が液晶表示装置21に停止表示される。
ステップS20−4において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄表示時間管理処理(図11参照)を行う。ここでは、主に、停止表示された図柄(特別図柄、装飾図柄等)の残り表示時間の管理が行われる。また、大当りに当選している場合には、大入賞装置15の開閉態様の設定をする処理が行われる。
ステップS20−5において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認し、当該条件を満たしていない場合には、当該ステップを終了する。
上記条件を満たしている場合は、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置開放回数カウンタに”1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15が遊技球を受け入れ易い開状態となるラウンド動作の制御が開始され、遊技球が通過領域を通過可能となる。
次に、メインCPU201は、大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−6において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされてる場合には、次に開放上限時間がセットされた大入賞装置開放時間タイマの値が“0”であるという条件、または大入賞装置15に遊技球が10個以上入球したという条件の何れかが成立しているか否かを確認する。そして、2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、メインCPU201は、大入賞装置15の扉15aを閉じるように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は閉状態となりラウンド動作が終了する。
また、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置内残留球監視時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−7において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞装置内残留球監視を示す値(05)であり、且つ大入賞装置内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。
そして、メインCPU201は、上記何れの条件も満たす場合には、次に大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞装置開放回数カウンタとは、大当り遊技状態におけるラウンド数をカウントするものである。
また、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)である場合には、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置開放回数カウンタに”0”をセットする。そして、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
一方、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)ではない場合には、大入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−8において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされている場合には、次にラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、当該待ち時間タイマの値が“0”である場合には、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値に“1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉を開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は開状態となりラウンド動作の制御が開始される。そして、次に大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間として所定時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−9において、メインCPU201は、詳細については後述する大当り終了インターバル処理(図12参照)を行う。ここでは、主に、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を設定する処理が行われる。
ステップS20−10において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、始動記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、始動記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ始動記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
次に、上記ステップS20−2の特別図柄記憶チェック処理について、図10を参照しながら説明する。なお、図10は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS20−2−2の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS20−2−2において、メインCPU201は、始動記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された始動記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、始動記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS20−2−3の処理に移り、一方、始動記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS20−2−4の処理に移る。
ステップS20−2−3において、メインCPU201は、デモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示や、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示等の動作が行われておらず、大当り遊技状態中でもなく、始動記憶もない状態)の場合に生成される。
ステップS20−2−4において、メインCPU201は、特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−2−5において、大当り抽選手段であるメインCPU201は、始動記憶領域(“0”)に記憶された始動記憶に含まれる大当り抽選用乱数値を基にして、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させるか否かの大当り抽選を行う。
なお、大当り抽選手段であるメインCPU201は、遊技状態フラグが第3の遊技状態を示す値(3)である場合には、図17(a)に示す大当り抽選テーブルを基にして大当りの抽選を行う。一方、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)である場合には、図17(b)に示す大当り抽選テーブルを基にして大当りの抽選を行う。
例えば、大当り抽選手段は、遊技状態フラグが第3の遊技状態を示す値(3)であるときにおいて、上記大当り抽選用乱数値が”7”もしくは”8”であった場合には、図17(a)に示す大当り抽選テーブルを基にして大当り抽選に当選した旨を決定する一方、大当り抽選用乱数値がその他の値である場合には、大当り抽選にはずれた旨を決定する。また、大当り抽選手段は、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)であるときにおいて、上記大当り抽選用乱数値が”7”、”8”、”9”、”10”のうち何れかであった場合には、図17(b)に示す大当り抽選テーブルを基にして大当り抽選に当選した旨を決定する一方、大当り抽選用乱数値がその他の値である場合には、大当り抽選にはずれた旨を決定する。
このように、第3の遊技状態時における大当り当選確率は239分の1となっている一方、第1の遊技状態時や第2の遊技状態時における大当り当選確率は237分の1となっている。つまり、第3の遊技状態時と比べて、第1の遊技状態時や第2の遊技状態時の方が大当りに当選する確率が若干高く、若干遊技者に有利になっている。
また、大当り抽選手段による大当り抽選に当選した場合には、遊技状態決定手段によって、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する処理が行われる。
例えば、遊技状態決定手段は、遊技状態フラグが第3の遊技状態を示す値(3)であるときにおいて、上記大当り抽選用乱数値が”7”であった場合には、図17(a)に示す大当り抽選テーブルを基にして、第2大当りを決定、すなわち、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第3の遊技状態に転落する可能性が低い第2の遊技状態に決定する。
また、遊技状態決定手段は、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)であるときにおいて、上記大当り抽選用乱数値が”7”であった場合には、図17(b)に示す大当り抽選テーブルを基にして、第1大当りを決定、すなわち、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第3の遊技状態に転落する可能性が高い第1の遊技状態に決定する。
このように、本実施の形態においては、遊技者に不利な第3の遊技状態中において大当りに当選すると、他の遊技状態中に大当りに当選した場合と比べて遊技者に有利な遊技状態に移行されるようになっており、これにより、運悪く第3の遊技状態における遊技が長引いてしまった遊技者、すなわち、ハマリ状態に陥ってしまった遊技者を救済している。
ステップS20−2−6において、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものであるか否か(すなわち、大当りに当選したか否か)を確認する。そして、メインCPU201は、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合(大当りに当選した場合)には、ステップS20−2−8の処理に移る。一方、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合(大当りに当選しなかった場合)には、ステップS20−2−7の処理に移る。
ステップS20−2−7において、特別図柄決定手段であるメインCPU201は、図17のテーブルを参照して特別図柄「−」を決定し、次に、当該特別図柄「−」を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−8において、特別図柄決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−5の大当り抽選結果および図17のテーブルに基づいて、特別図柄を決定する(例えば、大当り抽選結果が第2大当りであった場合には、第2大当り表示態様である「H」を決定し、一方、大当り抽選結果が第2大当りであった場合には、第1大当り表示態様である「F」を決定する)。
次に、メインCPU201は、決定した特別図柄を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−10において、特別図柄変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する処理を行う。
まず、特別図柄変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、乱数発生器により0から255の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。次に、メインCPU201は、抽出した乱数値と、変動表示パターン決定テーブルとを基にして、特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する。そして、当該決定した変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−11において、メインCPU201は、ステップS20−2−10の処理にて決定された変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
なお、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示は、ステップS20−2−11によってセットされた変動表示時間の間行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、ステップS20−2−7もしくはステップS20−2−8にて決定された特別図柄が表示された状態で停止する。
また、装飾図柄の変動表示は、ステップS20−2−11によってセットされた変動表示時間の間、ステップS20−2−10にて生成された変動動表示パターンコマンドに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される装飾図柄は、ステップS20−2−7もしくはステップS20−2−8にて生成された停止図柄コマンドを基にサブCPU301により決定された装飾図柄、が表示された状態で停止する。
ステップS20−2−12において、メインCPU201は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
次に、上記ステップS20−4の特別図柄表示時間管理処理について、図11を参照しながら説明する。なお、図11は特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−4−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)である場合には、ステップS20−4−2の処理に移り、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)でない場合には、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS20−4−2において、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS20−4−3の処理に移り、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
なお、特別図柄、装飾図柄等の停止表示は、この待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
ステップS20−4−3において、メインCPU201は、ステップS20−2−5(図10)にて行われた大当り抽選に当選したか否かを確認し、この確認の結果、大当り抽選に当選した場合には、ステップS20−4−6の処理に移り、一方、大当り抽選に当選していない場合には、ステップS20−4−9の処理に移る。
ステップS20−4−6において、メインCPU201は、遊技状態フラグに(3)をセットするとともに、通過ゲート有効化フラグをOFFにする。
ステップS20−4−7において、メインCPU201は、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−4−8において、メインCPU201は、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−4−9において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットし、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
次に、上記ステップS20−9の大当り終了インターバル処理について、図12を参照しながら説明する。なお、図12は大当り終了インターバル処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−9−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)である場合には、ステップS20−9−2の処理に移る。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS20−9−2において、メインCPU201は、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS20−9−3の処理に移る。一方、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS20−9−3において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−9−4において、メインCPU201は、ステップS20−2−10(図10)にて当選した大当りが第2大当りであるか否かを確認する。確認の結果、第2大当りに当選した場合には、遊技状態を、第3の遊技状態に転落する可能性の低い第2の遊技状態に移行させるためにステップS20−9−5の処理に移る。一方、当選した大当りが第2大当りでない場合には、遊技状態を、上記第2の遊技状態と比べて第3の遊技状態に転落する可能性の高い第1の遊技状態に移行させるためにステップS20−9−7の処理に移る。
ステップS20−9−5において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は遊技状態フラグに第2の遊技状態を示す値(2)をセットして、第2の遊技状態の制御を行う。
ステップS20−9−6において、メインCPU201は、通過ゲート有効化フラグをONにし、通過ゲート13を有効化する。
上記ステップS20−9−4にて当選した大当りが第2大当りでないと判断された場合には、ステップS20−9−7の処理が行われる。ステップS20−9−7において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は遊技状態フラグに第1の遊技状態を示す値(1)をセットして、第1の遊技状態の制御を行う。
次に、上記ステップS30の普通図柄制御処理について、図13を参照しながら説明する。なお、図13は本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS30−1において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、普通図柄制御状態フラグとは、普通図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグであり、メインCPU201は、この普通図柄制御状態フラグに基づいて、ステップS30−2乃至ステップS30−6における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS30−2において、メインCPU201は、詳細については後述する普通図柄記憶チェック処理(図14参照)を行う。ここでは、主に、普通当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、普通図柄の停止態様、普通図柄の変動表示パターン、普通図柄の変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS30−3において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値(01)であり、且つ待ち時間がセットされた普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合に、普通図柄表示時間管理処理を示す値(02)を普通図柄制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、0.5秒)を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
ステップS30−4において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値(02)であり、且つ普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合に、ステップS30−2−4(図14)にて普通当りに当選したか否かを確認する。そして、メインCPU201は、普通当りに当選しなかった場合には、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理における処理を終了する。
一方、メインCPU201は、普通当りに当選した場合には、遊技状態が第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態中(遊技状態フラグに(1)もくしは(2)がセットされている状態)であるか否かを確認する。
そして、メインCPU201は、遊技状態が第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態中である場合には、普通電役残り開放数カウンタの値に「3」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間(1.8秒)をセットする。これにより、第2始動入賞領域18における可変翼18a,18bは、後述する普通電役開放処理にて、1.8秒間開放する動作を3回行う。また、遊技状態が第3の遊技状態中である場合には、普通電役残り開放数カウンタの値に「1」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間(0.3秒)をセットする。これにより、第2始動入賞領域18における可変翼18a,18bは、後述する普通電役開放処理にて、0.3秒間開放する動作を1回行う。
そして、普通電役開放時間フラグに開放時間をセットしたメインCPU201は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間(6.7秒)をセットするとともに、普通電役開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS30−5において、メインCPU201は、詳細については後述する普通電役開放処理(図15参照)を行う。ここでは、主に、第2始動入賞領域18における可変翼18a,18bを開状態とする処理が行われる。
ステップS30−6において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値(04)である場合に、通過記憶カウンタの値から“1”を減算する。また、メインCPU201は、通過記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ通過記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)を普通図柄制御状態フラグにセットする。
次に、上記ステップS30−2の普通図柄記憶チェック処理について、図14を参照しながら説明する。なお、図14は本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS30−2−1において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認する。また、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS30−2−2の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS30−2−2において、メインCPU201は、通過記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、通過記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS30−2−3の処理に移り、一方、通過記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS30−2−4の処理に移る。
ステップS30−2−3において、メインCPU201は、普通図柄表示器25a,25bに、普通図柄デモ演出表示パターンを決定する。なお、この普通図柄デモ演出表示パターンは、当該普通図柄表示器25a,25bで普通図柄の点滅表示の動作が行われておらず、通過記憶がない状態のときに決定される。また、当該ステップにて普通図柄デモ演出表示パターンが決定されると、普通図柄表示器25a,25bにおいて、当該普通図柄デモ演出表示パターンに応じた点滅表示が行われる。
ステップS30−2−4において、普通当り抽選手段であるメインCPU201は、通過記憶領域(“0”)に記憶された通過記憶に含まれる普通当り抽選用乱数値を基にして、可変翼18a,18bを開状態とするか否かの普通当り抽選を行う。
なお、普通当り抽選は、遊技状態が第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態である場合と、遊技状態が第3の遊技状態である場合とで、参照する普通当り抽選テーブルを異ならせている。つまり、第3の遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルより、第1の遊技状態や第2の遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルの方が普通当り抽選値が多く設定されており、普通当りに当選されやすくなっている。
尚、本実施の形態において、第1の遊技状態や第2の遊技状態時は、上述したとおり普通当り抽選値の多い普通当り抽選テーブルが参照されるため、普通当りに当選されやすくなっていたが、これに限られず、第1の遊技状態や第2の遊技状態時と第3の遊技状態時の普通当りの当選確率を同率にし、且つ、第1の遊技状態や第2の遊技状態時における普通図柄の変動表示時間を第3の遊技状態時に比べて短縮させるようにしてもよい。
ステップS30−2−5において、メインCPU201は、ステップS30−2−4にて行われた普通当り抽選結果に基づいて、普通図柄表示器25a,25bにおける普通図柄の停止態様を決定する。例えば、抽選結果が普通当りに当選であった場合は、「当り」を示す停止態様を決定する。一方、抽選結果が普通当りでなかった場合は、はずれを示す停止態様を決定する。
ステップS30−2−6において、メインCPU201は、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)であるか否か(すなわち、遊技状態が第1の遊技状態中もしくは第2の遊技状態中であるか否か)を確認する。そして、メインCPU201は、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)もしくは第2の遊技状態を示す値(2)である場合(すなわち、遊技状態が第1の遊技状態中もしくは第2の遊技状態中である場合)には、ステップS30−2−8の処理に移り、一方、遊技状態フラグが第1の遊技状態を示す値(1)および第2の遊技状態を示す値(2)の何れでもない場合(すなわち、遊技状態が第1の遊技状態および第2の遊技状態の何れでもない場合)には、ステップS30−2−7の処理に移る。
ステップS30−2−7において、メインCPU201は、乱数抽選により普通図柄の点滅表示パターンを決定するとともに、待ち時間(30秒)を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
ステップS30−2−8において、メインCPU201は、乱数抽選により普通図柄の点滅表示パターンを決定するとともに、待ち時間(6秒)を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
ここで、普通図柄表示器25a,25bにおける普通図柄の点滅(変動)表示は、普通図柄待ち時間タイマにセットされた時間の間、上記決定された点滅表示パターンに基づいて行われる。普通図柄待ち時間タイマの値が“0”になると、点滅表示される普通図柄は、ステップS30−2−5にて決定された停止態様が表示された状態で停止する(本実施の形態においては、遊技状態が第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態中である場合、第3の遊技状態時と比べて普通図柄表示器25a,25bが点滅表示する時間が短くなっている)。
ステップS30−2−9において、メインCPU201は、普通図柄変動時間管理を示す値(01)を普通図柄制御状態フラグにセットする。
ステップS30−2−10において、メインCPU201は、今回の普通図柄記憶チェック処理で用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
次に、上記ステップS30−5の普通電役開放処理について、図15を参照しながら説明する。なお、図15は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、図15を用いて普通電役開放処理の具体的な説明を行う。図15は、本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS30−5−1において、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値(03)であるか否かを確認する。また、メインCPU201は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値(03)である場合には、ステップS30−5−2の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値(03)でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
ステップS30−5−2において、メインCPU201は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間がセットされているか否かを確認する。確認の結果、開放待ち時間がセットされている場合には、ステップS30−5−3(図16)の処理に移り、開放待ち時間がセットされていない場合には、ステップS30−5−8の処理に移る。
ステップS30−5−3において、メインCPU201は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“0”である場合には、第2始動入賞領域18における可変翼18a,18bを開状態とするためにステップS30−5−4の処理に移る。一方、普通電役開放待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
ステップS30−5−4において、メインCPU201は、普通電役開放時間フラグにセットされている開放時間を、普通電役開放時間タイマにセットする。
ステップS30−5−6において、開閉部材開閉制御手段であるメインCPU201は、第2始動入賞領域18の可変翼18a,18bを開口するように可動部材ソレノイド71Sを制御する。これにより可変翼18a,18bが、第2始動入賞領域18を遊技球が通過し易い開状態に切り換えられる。
再度、図15を参照して説明する。ステップS30−5−8において、メインCPU201は、普通電役入賞カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、普通電役入賞カウンタの値が4以上である場合には、ステップS30−5−10に移り、普通電役入賞カウンタの値が4以下である場合には、ステップS30−5−9の処理に移る。
ステップS30−5−9において、メインCPU201は、普通電役開放時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、普通電役開放時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS30−5−10の処理に移り、普通電役開放時間タイマの値が“0”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
なお、第3の遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“0”になった場合は、可変翼18a,18bが開状態となってから0.3秒が経過したことを意味する。一方、第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“0”になった場合は、可変翼18a,18bが開状態となってから1.8秒が経過したことを意味する。
ステップS30−5−10において、開閉部材開閉制御手段であるメインCPU201は、第2始動入賞領域18の可変翼18a,18bを閉じるように可動部材ソレノイド71Sを制御する。これにより可変翼18a,18bが、第2始動入賞領域18を遊技球が通過し難い閉状態に切り換えられる。
さらに、当該ステップにおいてメインCPU201は、普通電役入賞カウンタの値に「0」をセットするとともに、普通電役残り開放数カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS30−5−11において、普通電役残り開放数カウンタの値が「0」であるか否かを確認する。確認の結果、メインCPU201は、普通電役残り開放数カウンタの値が「0」である場合には、ステップS30−5−13の処理に移り、一方、普通電役残り開放数カウンタの値が「0」ではない場合には、ステップS30−5−12の処理に移る。
ステップS30−5−12において、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間(6.7秒)をセットする。
ステップS30−5−13において、メインCPU201は、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
例えば、本実施の形態において、大当り遊技状態、第1の遊技状態、第2の遊技状態および第3の遊技状態の制御がメインCPU201により行われるようになっていたが、メインCPU201の制御可能な遊技状態はこれに限られない。例えば、メインCPU201は、可変翼18a,18bが開状態に切り換わる頻度が向上する時短状態の制御を行うことが可能であってもよい。
また、本実施の形態においては、第1の遊技状態もしくは第2の遊技状態中に第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合において、遊技状態を第3の遊技状態に転落させるか否かの転落抽選が行われるようになっていたが、これに限られず、第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合においては、上記転落抽選が行われないようになっていてもよい。また、第2の遊技状態中においては、たとえ第1始動入賞領域14、第2始動入賞領域18のいずれかを遊技球が通過した場合であっても、上記転落抽選が行われないようになっていてもよい。この場合、第2の遊技状態の有利度合をさらに高めることができる。
さらに、本実施の形態における通過ゲート13は、第2の遊技状態の制御が行われているときにのみ有効化されるようになっていたが、これに限られず、他の遊技状態中においても有効化されるようになっていてもよい。
さらに、本実施の形態においては、第2の遊技状態の制御が行われているときにのみ通過ゲート13を有効化させることで、当該第2の遊技状態における有利度合を第1の遊技状態よりも高めていたが、これに限られず、他の技術によって第2の遊技状態における有利度合を高めるようにしてもよい。例えば、第2の遊技状態中における普通当り抽選に当選する確率を、第1の遊技状態中における普通当り抽選に当選する確率に比して高めるようにすることで、当該第2の遊技状態の有利度合を高めるようにしてもよい。
また、第2の遊技状態の有利度合を高めるために、第2始動入賞領域18を遊技球が通過し場合においても、普通当り抽選手段による普通当り抽選が行われるようになっていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、大当り遊技状態の終了後における遊技状態の有利度合は、大当り抽選に当選したときにおける遊技状態に応じて変化するようになっている。
例えば、第3の遊技状態に比して遊技者にとって有利な第1の遊技状態や第2の遊技状態のときに大当り抽選に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後に第1の遊技状態の制御が行われるようになっている。この場合、普通当りの抽選を行わせるためには、遊技者に不利な第3の遊技状態に転落する虞のある第1始動入賞領域14に遊技球を通過させなければならない。
一方、遊技者にとって相対的に不利な第3遊技状態のときに大当り抽選に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後に第2の遊技状態の制御が行われるようになっている。この第2の遊技状態中においては、通過ゲート(通過領域)13を通過させるのみで普通当りの抽選を行わせることができ、遊技者は、当該普通当りの抽選に際して特段の不利益を被ることが無い(つまり、第1の遊技状態や第2の遊技状態時に大当りに当選した場合に比べて、有利度合が高い)。
このように構成された本発明によれば、遊技者に不利な第3の遊技状態にて大当りに当選した遊技者に対しては、上述したように大当り遊技状態の終了後における有利度合を高めることにより、当該遊技者が消費した利益を還元するようになっている。
このように、遊技者に不利な第3の遊技状態にて遊技した遊技者に対して、大当りの当選の対価として有利度合の高い遊技状態を提供する本発明によれば、遊技状態中に唐突に大当りの当選確率を変化させる技術に比べて、より自然な形で上記還元を行うことが可能となる。
そのため、このような本発明によれば、運悪く第3の遊技状態における遊技が長引いてしまった遊技者、すなわち、ハマリ状態に陥ってしまった遊技者を、不自然な印象を与えることなく救済することが可能となる。
これにより、遊技者に疑心暗鬼を抱かれて遊技を敬遠されることを防ぐことができ、遊技の永続を図ることができる。
また、大当りの当選の対価として上記還元が行われる本発明によれば、遊技者の達成感を感じさせることもでき、これによっても、遊技の永続を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、第1の遊技状態の制御中において、第2始動入賞領域18を遊技球が通過した場合には、第1始動入賞領域14を遊技球が通過した場合における所定の確率(例えば、100分の1の確率)よりも低い確率で第3の遊技状態に転落する。
つまり、第2始動入賞領域18は、第1始動入賞領域14に比して第3の遊技状態に転落する虞が低いため、第1の遊技状態中において遊技者は、可変翼(開閉部材)18a,18bが開状態となっているときは上記第2始動入賞領域18を狙って遊技を行い、一方、可変翼18a,18bが閉状態となっているときは、第1始動入賞領域14を狙って遊技を行うようになる。
このように本発明では、遊技者が遊技球を打ち込む対象が、状況の変化に応じて異なるようになっているので、遊技性に変化を与え、面白味を持たせることができる。
これにより、遊技者の飽きを防いで遊技の永続を図ることが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、メインCPU(有効化手段)201は、メインCPU(遊技状態制御手段)201により第2の遊技状態の制御が行われているときに通過ゲート(通過領域)13を有効化させ、一方、普通当り抽選手段は、当該通過領域が有効化されているとき(すなわち、第2の遊技状態中)にのみ、当該通過ゲート13の遊技球の通過に応じて、普通当り抽選を行うようになっている。
これによれば、第2の遊技状態における有利度合をより高めることができ、運悪く第3の遊技状態における遊技が長引いてしまった遊技者、すなわち、ハマリ状態に陥ってしまった遊技者を、より確実に救済することが可能となる。
本構成によれば、第2始動入賞領域18は、通過ゲート13の下方に備えられているので、当該通過ゲート13近傍を通過する遊技球は、この第2始動入賞領域18に到達する可能性が高い。
すなわち、本発明によれば、通過ゲート13への通過を狙うのみで第2始動入賞領域18の遊技球の通過をも狙うことができるため、第2の遊技状態における有利度合をより高めることができる。これにより、運悪く第3の遊技状態における遊技が長引いてしまった遊技者、すなわち、ハマリ状態に陥ってしまった遊技者を、より確実に救済することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、第2始動入賞領域18は、第1始動入賞領域14に対して左右方向に離間して備えられているため、当該第2始動入賞領域18を狙っているにも関わらず、第3の遊技状態への転落の可能性が高い第1始動入賞領域14を遊技球が通過する等のハプニングが発生する虞が低い。
すなわち、本発明によれば、遊技者にとって不利なハプニングが発生する虞を低減させることができ、遊技者に対して、より安心して遊技を行わせることができる。