JP2008062243A - 帯状ワークの突合せ接合装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 先行の帯状ワークW1と後行の帯状ワークW2の突合せ部近傍を上部治具5′及び下部治具5″から成るクランプ機構5で挾持し、前記突合せ部を溶接装置7により突合せ溶接する帯状ワークの突合せ接合装置に於いて、クランプ機構5の上部治具5′が、帯状ワークW1,W2の上方に位置する支持フレーム17の下面側に帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動自在に配設した左右のスライド板21に夫々取り付けられ、帯状ワークW1,W2の突合せ部近傍の上面に当接する左右の上部クランプ5aから成り、左右の上部クランプ5aを支持フレーム17側と左右のスライド板21との間に夫々設けた駆動装置25により往復移動させ、左右の上部クランプ5a間の間隔を調整する。
【選択図】 図4
Description
この突合せ接合装置は、極めて薄い帯状ワークであってもその突合せ溶接を高品質で且つ美麗に行うことができ、然も、レーザ溶接装置に比較して低価格で操作性や作業性、取扱性等に優れた効果を奏するものである。
そのため、突合せ溶接する帯状ワークの厚みが変わった場合には、帯状ワークの厚みに応じて左右の上部クランプを別の幅を有する左右の上部クランプと交換し、これにより左右の上部クランプ間の間隔を変えて帯状ワークの突合せ溶接を行うようにしていた。
即ち、本発明の請求項2の突合せ接合装置は、左右のスライド板の下面側に帯状ワークの幅よりも長めに形成した長尺板状の左右の上部クランプを夫々上下方向へ揺動自在又はスライド自在に取り付け、前記左右の上部クランプの先端部を左右のスライド板と左右の上部クランプとの間に夫々介設した複数の弾性体により両帯状ワークの突合せ部近傍の上面へ弾性的に当接させるようにしているため、広幅の帯状ワークであっても端部全域を幅方向に亘って下部治具の上面へ均一且つ確実に押圧することができ、両帯状ワークの突合せを高精度で行える。
又、本発明の請求項3の突合せ接合装置は、モータ駆動型の駆動装置が、支持フレーム側と左右のスライド板との間に夫々設けられ、左右のスライド板を両帯状ワークの走行方向へ夫々往復移動させる左右のボールネジ機構と、支持フレーム側に配設した回転角度を制御できる左右のモータと、左右のモータの回転運動を左右のボールネジ機構に夫々伝達する左右の伝動装置とから成り、左右のモータの回転角度を制御することによって、左右の上部クランプ間の間隔を微調整できるように構成しているため、帯状ワークの厚さや材質に応じて上部クランプ間の間隔をより一層簡単且つ正確に自動調整することができる。
又、先行側作業テーブル3及び後行側作業テーブル4の上面には、これらに支持載置された先行の帯状ワークW1の後端部及び後行の帯状ワークW2の先端部を磁力により各作業テーブル3,4上面へ吸着保持する電磁石2が夫々配設されている。この電磁石2は、図4及び図6に示す如く、先行側作業テーブル3及び後行側作業テーブル4の上面に両帯状ワークW1,W2の幅方向に沿って二列の状態で夫々配設されている。
又、後行側作業テーブル4は、図4及び図6に示す如く、移動台13の上面にガイドレール15を介して両帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動自在に支持されており、移動台13と後行側作業テーブル4との間に介設した複数の流体圧シリンダ16を伸縮動作させることによって、両帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動するようになっている。
即ち、左右の上部クランプ5aは、銅材により両帯状ワークW1,W2の幅よりも長めの長尺板状に形成されており、支持フレーム17の下面側に左右のクランプ取付け座20及び左右のスライド板21を介して両帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動自在に取り付けられている。
又、左右のスライド板21は、図10乃至図12に示す如く、アルミ合金等の金属材により両帯状ワークW1,W2の幅よりも長めの長尺板状に形成されており、左右のクランプ取付け座20の下面側にリニアガイド22を介して両帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動自在に取り付けられている。この左右のスライド板21の下面側には、左右の上部クランプ5aを下方へ附勢するための弾性体23を収納する収納穴21aがスライド板21の長手方向へ一定間隔毎に形成されている。更に、左右のスライド板21の一側面には、後述するボールネジ機構26の一部分が収納される窪み部21bがスライド板21の長手方向へ一定間隔毎に形成されている。
又、左右の上部クランプ5aは、支持フレーム17側(左右のクランプ取付け座20)と左右のスライド板21との間に夫々設けたモータ駆動型の駆動装置25により両帯状ワークW1,W2の走行方向へ往復移動し、左右の上部クランプ5a間の間隔を調整できるように構成されている。この実施の形態に於いては、左右の上部クランプ5a間の間隔は、0〜6mmの範囲で調整できるように設定されている。
尚、前記歯車伝動機構は、連結軸28b、駆動傘歯車28c及び従動傘歯車28dから成り、又、ベルト伝動機構は、駆動プーリ28e、従動プーリ28f及びベルト28gから成る。
又、左右の下部クランプ5bは、その上面が先行側作業テーブル3及び後行側作業テーブル4の上面と面一の状態になるように先行側作業テーブル3と後行側作業テーブル4との間に配設されており、先行側作業テーブル3に複数の取付け板31を介して取り付けられている。
更に、左右の下部クランプ5b間には、後述するセンタープレート6が遊嵌状態で挿通されるスリット状の間隙が形成されていると共に、左右の下部クランプ5b間の上面には、スリット状の間隙に連通してアルゴンガス等のシールドガスが流れる1mm幅の浅溝が形成されている。
即ち、TIG溶接装置7は、図4に示す如く、支持フレーム17の上面にガイドレール34を介して帯状ワークW1,W2の幅方向へ往復移動自在に配設された走行台35と、走行台35に昇降自在に支持され、先端部からアルゴンガス等のシールドガスを流すと共に、タングステン電極棒36aを挿着した溶接用トーチ36と、溶接用トーチ36を昇降動させるサーボモータ等から成るトーチ上下動駆動装置(図示省略)と、溶接状況(タングステン電極棒36aの消耗やアークの状態等)や帯状ワークW1,W2の突合せ状況を確認する監視カメラ(図示省略)と、走行台35に取り付けられ、先行の帯状ワークW1及び後行の帯状ワークW2の幅を自動測定するレーザセンサー37と、溶接開始前に於ける電極と帯状ワークW1,W2の間隙設定を容易にし、溶接中に於ける電極と帯状ワークW1,W2の接触事故を直ちに検知する電極接触検知装置(図示省略)と、走行台35を帯状ワークW1,W2の幅方向へ走行させる走行台用駆動装置38等から構成されており、帯状ワークW1,W2の突合せ部を溶接する際に支持フレーム17と一緒に前方へ引き出され、溶接用トーチ36の先端が自動的に高さ調整され且つ溶接用トーチ36が所定の速度で帯状ワークW1,W2の突合せ部に沿って直線移動するようになっている。
又、走行台用駆動装置38は、図2及び図3に示す如く、支持フレーム17の上面に帯状ワークの幅方向に沿う姿勢で回転自在に支持されたネジ軸38aと、走行台35に取り付けられ、ネジ軸38aが螺挿されるブロックナット38bと、支持フレーム17に取り付けられ、ネジ軸38aに連動連結されてネジ軸38aを正逆回転させるモータ38cとから成り、モータ38cによりネジ軸38aを正逆回転させ、ブロックナット38b及び走行台35をネジ軸38aに沿って移動させることによって、走行台35及びこれに支持された溶接用トーチ36を帯状ワークW1,W2の幅方向へ往復移動させることができるようになっている。
そして、このTIG溶接装置7は、アークが集中するように溶接用電極棒36aの先端がシャープな円錐形状に形成されていると共に、突合せ溶接時に於けるアーク長が磁気吹き(アークが磁場の影響を受けて偏向する現象)を生じない長さに設定されている。この実施の形態に於いては、突合せ溶接時に於けるタングステン電極棒36aの先端と両帯状ワークW1,W2の突合せ部との間隔が0.3mm〜0.7mmとなるように設定されている。
尚、溶接電流、アーク長、不活性ガスの供給量、溶接用トーチ36の走行速度、タングステン電極棒36aの先端形状等の溶接条件は、帯状ワークW1,W2の材質、板厚、幅等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。又、左右の上部クランプ5a間の間隔は、帯状ワークW1,W2の厚み等に応じて予め最適な間隔に調整されている。
例えば、両帯状ワークW1,W2の板厚が0.15mmのときには左右の上部クランプ5a間の間隔が1.0mmに、両帯状ワークW1,W2の板厚が0.23mmのときには左右の上部クランプ5a間の間隔が1.4mmに、両帯状ワークW1,W2の板厚が0.35mmのときには左右の上部クランプ5a間の間隔が2.0mmに、両帯状ワークW1,W2の板厚が0.5mmのときには左右の上部クランプ5a間の間隔が4.0mmになるようにモータ駆動型の駆動装置25により夫々調整する。
然も、モータ駆動型の駆動装置25が、ボールネジ機構26、回転角度を制御できるモータ27(ステッピングモータ)及び伝動装置28から成り、左右のモータ27の回転角度を制御することによって、左右の上部クランプ5a間の間隔を微調整できるように構成しているため、帯状ワークW1,W2の厚さに応じて上部クランプ5a間の間隔をより一層簡単且つ正確に自動調整することができる。
Claims (3)
- 幅方向に夫々切断した先行の帯状ワーク(W1)の後端と後行の帯状ワーク(W2)の先端とを突き合せ、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部近傍を上部治具(5′)及び下部治具(5″)から成るクランプ機構(5)により上下方向から挾持固定した後、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部を溶接装置(7)により突合せ溶接して接合するようにした帯状ワークの突合せ接合装置に於いて、前記クランプ機構(5)の上部治具(5′)は、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部の上方に位置する支持フレーム(17)の下面側に両帯状ワーク(W1),(W2)の走行方向へ往復移動自在に配設した左右のスライド板(21)に夫々取り付けられ、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部近傍の上面に当接し得る対向状に配置した左右の上部クランプ(5a)から成り、前記左右の上部クランプ(5a)を支持フレーム(17)側と左右のスライド板(21)との間に夫々設けたモータ駆動型の駆動装置(25)により両帯状ワーク(W1),(W2)の走行方向へ往復移動させ、当該左右の上部クランプ(5a)間の間隔を調整できるように構成したこと特徴とする帯状ワークの突合せ接合装置。
- 左右のスライド板(21)の下面側に両帯状ワーク(W1),(W2)の幅よりも長めに形成した長尺板状の左右の上部クランプ(5a)を夫々上下方向へ揺動自在又はスライド自在に取り付け、前記左右の上部クランプ(5a)の先端部を左右のスライド板(21)と左右の上部クランプ(5a)との間に夫々介設した複数の弾性体(23)により両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部近傍の上面へ弾性的に当接させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
- モータ駆動型の駆動装置(25)は、支持フレーム(17)側と左右のスライド板(21)との間に夫々設けられ、左右のスライド板(21)を両帯状ワーク(W1),(W2)の走行方向へ夫々往復移動させる左右のボールネジ機構(26)と、支持フレーム(17)側に配設した回転角度を制御できる左右のモータ(27)と、左右のモータ(27)の回転運動を左右のボールネジ機構(26)に夫々伝達する左右の伝動装置(28)とから成り、左右のモータ(27)の回転角度を制御することによって、左右の上部クランプ(5a)間の間隔を微調整できるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
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