JP2008060148A - 真空処理装置及び真空処理方法 - Google Patents

真空処理装置及び真空処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008060148A
JP2008060148A JP2006232327A JP2006232327A JP2008060148A JP 2008060148 A JP2008060148 A JP 2008060148A JP 2006232327 A JP2006232327 A JP 2006232327A JP 2006232327 A JP2006232327 A JP 2006232327A JP 2008060148 A JP2008060148 A JP 2008060148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
container
lid
processing
temperature control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006232327A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5125031B2 (ja
Inventor
Toshihiro Kasahara
稔大 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2006232327A priority Critical patent/JP5125031B2/ja
Priority to KR1020070086697A priority patent/KR100921026B1/ko
Priority to TW096131859A priority patent/TWI413163B/zh
Priority to CN200710147779A priority patent/CN100593228C/zh
Publication of JP2008060148A publication Critical patent/JP2008060148A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5125031B2 publication Critical patent/JP5125031B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/306Chemical or electrical treatment, e.g. electrolytic etching
    • H01L21/3065Plasma etching; Reactive-ion etching
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67017Apparatus for fluid treatment
    • H01L21/67063Apparatus for fluid treatment for etching
    • H01L21/67069Apparatus for fluid treatment for etching for drying etching
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67098Apparatus for thermal treatment
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67242Apparatus for monitoring, sorting or marking
    • H01L21/67248Temperature monitoring

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】容器本体と蓋体とによりなる角筒形状の処理容器を加熱するにあたり、処理容器の昇温時に前記容器本体と蓋体との間に形成される隙間を狭めること。
【解決手段】角型の処理容器40は、容器本体41と、この容器本体41の上に着脱自在に設けられた蓋体42とにより構成される。前記蓋体42の天井部には、前記処理容器40の昇温時において、前記蓋体42及び容器本体41の接合部における反りを抑えるために、前記蓋体42の中央部の温度が、処理容器40の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記蓋体42の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように加熱する第1の温調手段5Aが設けられると共に、前記容器本体41の側壁部41bには第2の温調手段5Bが設けられる。こうして前記接合部における蓋体42の反りを抑えながら、処理容器40を加熱することにより、前記蓋体42と容器本体41との間の隙間が狭められる。
【選択図】図8

Description

本発明は、角筒形状の処理容器内において、例えばFPD(Flat Panel Display)基板等の角型基板に所定の真空処理を行う真空処理装置及び真空処理方法に関する。
例えばFPD基板の製造工程においては、減圧雰囲気下でFPD基板にエッチング処理や、成膜処理等の所定の真空処理を施す工程があり、例えばこれらの処理は角筒形状の処理容器を備えた真空処理装置にて行われている。この真空処理装置の一例について、前記エッチング処理を行う装置を例にして、図19に基づいて簡単に説明すると、図19中1は、角型の処理チャンバであり、この処理チャンバ1は、容器本体11と、この容器本体11を開閉可能な蓋体12とにより構成されている。
前記処理チャンバ1の内部には、FPD基板Sを載置するための載置台10が設けられると共に、この載置台10に対向するようにプラズマ発生用の上部電極をなす処理ガス供給部13が設けられている。そして処理ガス供給部13から処理チャンバ1内に処理ガスを供給し、排気路14を介して処理チャンバ1内を真空引きする一方、高周波電源15から処理ガス供給部13に高周波電力を印加することにより、基板Sの上方の空間に処理ガスのプラズマが形成され、これにより基板Sに対するエッチング処理が行われるようになっている。
前記蓋体12は、内部のメンテナンスが可能なように、容器本体11に対して着脱自在に設けられており、容器本体11と蓋体12との接合面には、図19に示すように、処理チャンバ1内部を気密空間にして真空引き可能にするためのシール部材16が設けられると共に、容器本体11と蓋体12とを互いに導通させるためのシールドスパイラル17が設けられている。
また容器本体11と蓋体12の側壁部11A,12Aには、図19,図20に示すように、温調流体を通流させるための温調流路18a,18bが、処理チャンバ1の内部空間を周方向から囲むように夫々形成されている。そしてこの温調流路18a,18bに温調流体供給部19から所定の温度に温度調整された温調流体を通流させることによって、処理チャンバ1の内部が所定の温度例えば60℃〜120℃に調整されるようになっている。
ところでFPD基板Sは大型であるため、処理チャンバ1も平面形状における一辺の大きさが、夫々2.5m、2.2mもの大型の角筒型チャンバとなるが、この処理チャンバ1を加熱すると、図21に示すように、処理チャンバ1の4つの角部において、容器本体11と蓋体12との接合面に隙間100が形成されてしまう。この原因については次のように考えられる。つまり前記温調流路18は容器本体11と蓋体12の側壁部11A,12A内部に形成されているので、加熱時には処理チャンバ1は周縁側(側壁部側)から加熱されていく。
このため容器本体11及び蓋体12では、その中央部よりも、容器本体11と蓋体12との側壁部の方が先に昇温するので、前記容器本体11及び蓋体12の接合部は、前記中央部よりも温度が高くなる。ここで温度が高い程、熱膨張により伸びる程度が大きいので、前記接合部の方が、容器本体11の底面及び蓋体12の天井部よりも熱膨張により伸びる程度が大きい。このため図22に示すように、前記接合部の角部(以下「接合角部」という)から蓋体12(又は容器本体11)に向かう力が発生し、前記接合角部は蓋体12では上に向けて、容器本体11では下に向けて夫々移動するので、前記接合角部において蓋体12及び容器本体11の反りが発生するものと推察される。
ここで処理チャンバ1の加熱時に容器本体11と蓋体12との間に形成される隙間100は、処理チャンバ1の昇温時にチャンバ温度が高くなるに連れて大きくなっていき、処理チャンバ1の温度がチャンバ全体において均一になるに従い、次第に収束していく傾向にある。しかしながら処理チャンバ1の周縁部に続いて中央部の温度が平衡状態に到達した時点でも、前記隙間100は存在し、その大きさは設定温度に比例する。
容器本体11と蓋体12との間の隙間100が僅かな場合は、処理チャンバ1内を真空引きすることにより、容器本体11と蓋体12とが密着し、これにより所定の真空度を維持することができるが、前記隙間100が例えば1mm程度以上の大きさになると、処理チャンバ1内を真空引きしても、容器本体11と蓋体12とが密着せず、所定の真空度に到達することができなくなる。
ところで、前記エッチング処理を行うにあたり、処理開始時や、メンテナンス等により処理チャンバ1を一旦大気に開放した後再度処理を行う場合には、スループットを考慮して処理チャンバ1の真空引きと処理チャンバ1の加熱とを同時に行うことが一般的である。この場合真空引きの方が処理チャンバ1の加熱よりも早く完了するが、既述のように処理チャンバ1の昇温時に、容器本体11と蓋体12との間に隙間100が形成され、次第に大きくなっていくので、設定温度が高い場合には、処理チャンバ1を加熱している間に、一旦真空引きが終了した処理チャンバ1の真空度が維持できなくなり、前記隙間100が例えば1mmを超えてしまうと、真空破壊(リーク)が発生してしまうおそれがある。
また、処理によっては、処理チャンバ1を真空状態に維持したまま、処理チャンバ1の温度を変更することがあり、例えば設定温度60℃の条件でエッチング処理を行った後、設定温度を90℃或いは120℃程度まで上昇させることがあるが、この場合においても、処理チャンバ1を加熱している間に、容器本体11と蓋体12との間の隙間100が次第に大きくなっていき、処理チャンバ1の真空度が維持できなくなって、真空破壊が発生してしまうおそれもある。
これらの場合、処理プロセスは、処理チャンバ1の温度と真空度とが規定値に安定してから行うため、昇温時に形成された処理チャンバ1の隙間100が例えば1mm程度以下の大きさに収束するまで待ってから、さらに真空引きを行うことになる。このためエッチング処理を行うことができない時間が長くなってしまうので、装置稼働率が低下してしまうし、運転コストも増大してしまう。
また容器本体11と蓋体12との間の隙間100が例えば0.75mm程度以上の大きさになると、容器本体11と蓋体12との間においてシールドスパイラル17の接触が悪くなって電気的接触が不十分となる。この結果、処理チャンバ1内におけるプラズマの分布が不均一になったり、容器本体11と蓋体12との隙間100近傍でスパークが起こるといった事態が発生してしまい、安定したプラズマ処理を行うことができなくなって、製品の歩留まりが悪化してしまう。
これを回避するためには、プラズマ処理を行う場合等は、昇温時に形成された処理チャンバ1の隙間100が例えば0.75mm程度以下の大きさに収束するのを待ってから処理を行うことが好ましいが、この場合には前記隙間100が収束するまでの間エッチング処理を行うことができなくなり、装置稼働率が低下してしまう。
本発明はこのような事情のもとになされたものであり、本発明の目的は、容器本体と蓋体とを互いに接合させて形成される角筒形状の処理容器において、この処理容器を加熱する場合に、処理容器の昇温時において、前記容器本体と蓋体との間に形成される隙間を狭めることができる技術を提供することにある。
このため本発明の真空処理装置は、その内部に基板が保持され、一端側が開口する容器本体と、この容器本体の開口部を塞ぐように着脱自在に設けられた蓋体と、を備え、その内部において基板に対して真空処理が行われる角筒形状の処理容器と、
この処理容器を加熱するために、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部に設けられた温調手段と、
前記処理容器の内部を真空排気するための真空排気手段と、を備え、
前記温調手段は、前記処理容器の昇温時において、前記蓋体及び容器本体の接合部における反りを抑えるために、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、処理容器の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように設けられていることを特徴とする。
ここで前記処理容器を設定温度まで加熱するときに、処理容器の昇温時において、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、前記側壁角部の温度よりも僅かに低い場合には、前記温調手段が設けられた面部の外面の中央部の温度と、前記側壁角部における蓋体と容器本体との接合部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満になる。
前記温調手段は、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部の内部に、前記処理容器の側壁角部を迂回するように形成された温調流路と、この温調流路に設定温度に調整された温調流体を通流させる手段と、を含むことを用いることができる。また前記温調手段は、前記処理容器の温調手段が設けられる面部以外の側壁部に、当該側壁部を周回するように形成された温調流路を含むものであってもよい。ここで前記蓋体及び/又は容器本体に形成された全ての温調流路は、一つの連続した流路であるようにしてもよいし、前記蓋体及び/又は容器本体に形成された温調流路は、枝分かれした複数の流路を有するものであってもよい。
また前記温調手段は、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部に設けられたヒータを含むものであってもよい。ここで前記蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面部の一方は蓋体の天井部であり、他方は容器本体の底部である。さらに前記処理容器の内部に、角型の基板を載置するための載置台と、前記基板に対してプラズマ処理を行うための、前記処理容器の内部にプラズマを発生させるための手段と、を備えるようにしてもよい。
また本発明の真空処理方法は、
一端側が開口する容器本体と、この容器本体の開口部を塞ぐように着脱自在に設けられた蓋体と、を備えた各筒形状の処理容器の内部にて、基板に対して真空処理を行う真空処理方法において、
前記容器本体の内部にて基板を保持する工程と、
その内部に基板が保持された処理容器を真空排気する工程と、
前記処理容器の昇温時において、前記蓋体及び容器本体の接合部における反りを抑えるために、前記蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面部に設けられた温調手段により、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、処理容器の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記温調手段が設けられた面の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように、前記処理容器を加熱する工程と、
真空排気され、加熱された処理容器の内部において、基板に対して真空処理を行う工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、後述の実施例により明らかなように、容器本体と蓋体とを互いに接合させて形成される角筒形状の処理容器において、この処理容器を加熱する場合に、処理容器の昇温時において、前記容器本体と蓋体との間に形成される隙間を狭めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、FPD基板に対してエッチング処理を行うための真空処理システムに本発明の真空処理装置を用いた場合を例にして説明する。図1は前記真空処理システムの概観を示す斜視図、図2はその内部を示す水平断面図である。図中2A,2Bは、外部から、多数のFPD基板Sを収容したキャリアC1,C2を載置するためのキャリア載置部であり、これらキャリアC1,C2は、例えば昇降機構21により昇降自在に構成され、一方のキャリアC1には未処理基板S1が収容され、他方のキャリアC2には処理済みの基板S2が収容されるようになっている。
またキャリア載置部2A,2Bの奥側にはロードロック室22と搬送室23とが連接されると共に、キャリア載置部2A,2Bの間には、前記2つのキャリアC1,C2と、ロードロック室22との間で基板Sの受け渡しを行なうための基板搬送手段31が支持台24上に設けられており、この基板搬送手段31は上下2段に設けられたアーム32,33と、これらを進退自在、及び回転自在に支持する基台34と、を備えている。前記ロードロック室22は、所定の減圧雰囲気に保持されるように構成され、その内部には図2に示すように、基板Sを支持するためのバッファラック26が配設されている。図中25はポジショナーである。また前記搬送室23の周囲には、3つのエッチング処理装置4が配設されている。
前記搬送室23は、所定の減圧雰囲気に保持されるように構成され、その内部には図2に示すように搬送機構35が配設されている。そしてこの搬送機構35により、前記ロードロック室22及び3つのエッチング処理装置4との間で基板Sが搬送されるようになっている。前記搬送機構35は、昇降自在及び回転自在に設けられた基台36と、この基台36の一端に設けられ、当該基台36に回動自在に設けられた第1アーム37と、第1アーム37の先端部に回動自在に設けられた第2アーム38と、第2アーム38に回動自在に設けられ、基板Sを支持するフォーク状の基板支持プレート39とを有しており、基台36に内蔵された駆動機構により第1アーム37、第2アーム38及び基板支持プレート39を駆動させることにより、基板Sを搬送することが可能となっている。
また前記ロードロック室22と搬送室23との間、搬送室23と各エッチング処理装置4との間、及びロードロック室22と外側の大気雰囲気とを連通する開口部には、これらの間を気密にシールし、かつ開閉可能に構成されたゲートバルブ27が夫々介挿されている。
次に図を参照してエッチング処理装置4について説明する。このエッチング処理装置4は本発明の真空処理装置に相当するものであり、図3はエッチング処理装置4の縦断断面図である。エッチング処理装置4は、その内部においてFPD基板Sに対して、エッチング処理を施すための角筒形状の処理容器40を備えている。この処理容器40は、平面形状が四角形状に構成され、天井部が開口する容器本体41と、この容器本体41の天井開口部を開閉するように設けられた蓋体42と、を備え、この蓋体42は着脱機構43により、容器本体41に対して着脱自在に構成されている。前記着脱機構43は、図5に示すように、ガイドレール43aを備え、例えばメンテナンス時等に、蓋体42をこのガイドレール43aに沿って、容器本体41から外れた位置までにスライド移動させて容器本体41から取り外し、逆の操作で蓋体42を容器本体41に取り付けるように構成されている。なお図3、図5には着脱機構43は簡略して描いている。
前記FPD基板Sは、例えば一辺が1500mm、他辺が1850mm程度の大きさの角型基板であり、前記処理容器40は水平断面の一辺が2.5m、他辺が2.2m程度の大きさに設定されている。前記容器本体41と蓋体42とは、例えばアルミニウム(Al)等の熱伝導性の良好な材質により構成されている。
このような処理容器40は温調手段5により加熱されるように構成されている。この温調手段5は、例えば前記蓋体42及び/又は容器本体41における前記開口部に対向する面部、例えば前記蓋体42の天井部に設けられ、処理容器40を設定温度に加熱するための第1の温調手段5Aを備えると共に、前記容器本体41の側壁部41aに設けられ、処理容器40を設定温度に加熱するための第2の温調手段5Bと、を備えている。前記第1の温調手段5Aは、前記処理容器40の昇温時において、前記蓋体42及び容器本体41の接合部における反りを抑えるために、前記蓋体42の中央部の温度が、処理容器40の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記蓋体42の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように設けられたものである。
前記蓋体42の中央部とは、例えば図6に示すように、蓋体42の天井部における2本の対角線L1,L2の交点P1をいい、この中央部P1の温度とは、蓋体42の外面の中央部の温度をいう。また前記接合角部とは、前記蓋体42及び容器本体41の接合部の4つの角部P2,P3,P4,P5の少なくとも一つをいい、接合角部の温度とは当該接合角部の外面の温度をいう。さらに前記側壁角部とは、温調手段5が設けられた面に直交する処理容器40の4隅の稜線L3〜L6をいい、前記接合角部P2〜P5を含むものであり、側壁角部の温度とは当該側壁角部の外面の温度をいう。
ここで前記蓋体42の天井部の中央部の温度が、前記側壁角部の温度よりも高い条件により処理容器40を加熱すると、温度が高い程、熱膨張により伸びる程度が大きいため、蓋体42の天井部の方が前記側壁角部よりも熱膨張により伸びる程度が大きい。このため図7に示すように、蓋体42から接合角部に向かって下方向に向かう力が発生し、前記蓋体42は接合角部に向けて移動するので、前記接合角部における蓋体42の反りの発生が抑えられ、結果として前記接合角部において隙間の形成が抑えられると推察される。
また前記蓋体42の中央部の温度が、前記側壁角部の温度よりも僅かに低い場合であっても、前記接合角部における蓋体42の反りは抑えられ、前記接合角部の隙間の形成が抑えられる。ここで本発明者らは、前記蓋体42の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低い場合とは、例えば処理容器40の昇温時における前記蓋体42の天井外面の中央部の温度と、前記側壁角部における蓋体42と容器本体41との接合部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満となる条件であると捉えている。この条件は、例えば設定温度が90℃の場合には、処理容器40の昇温時において、所定時間毎に蓋体42の天井外面の中央部の温度D1と、接合角部外面の温度D2とを測定し、これらの温度の差異(D2−D1)の平均値を求めたときに、この差異の平均値が8.1℃未満であることをいい、設定温度が60℃の場合には、前記差異(D2−D1)の平均値が5.4℃未満の場合であることをいう。
このように処理容器40の昇温時において、前記中央部の外面の温度と前記接合角部の外面の温度との差異の平均値が設定温度の9%未満であれば、前記中央部の温度と前記接合角部の温度との温度差が小さいので、前記蓋体42及び容器本体41との接合角部では、蓋体42の反りの程度が小さくなり、前記蓋体42及び容器本体41との接合角部に形成される隙間を従来に比べて狭めることができる。なおこの条件は、実験により試行錯誤的に導き出されたものである。
また温調手段5による処理容器40の加熱手法について、前記蓋体42の天井部の中央部の温度と前記接合角部の温度との温度差に着目したのは、蓋体42の天井部外面の中央部P1と、例えば蓋体42の天井部の角部P6(図6参照)の外面との間の温度差が小さい状態で加熱しても、当該角部P6の外面と接合角部P4の外面との間での温度差が大きく、例えば接合角部P4の外面の温度が角部P6の外面の温度よりも高い場合には、前記接合角部P4では前記角部P6よりも熱膨張により伸びようとする力が大きいので、結果として接合角部P4では上方向へ移動する力が作用し、蓋体42が反り易くなって、前記接合角部P4の隙間が大きくなってしまうからである。
続いて本発明の温調手段5について具体的に説明する。図3及び図8に、本発明の第1の実施の形態の温調手段5について示す。この例では、前記第1の温調手段5Aは、蓋体42の天井部内部に設けられた温調手段と、蓋体42の側壁部内部に設けられた温調手段と、を備えている。また第1及び第2の温調手段5A,5Bは、所定の温調流体が通流される温調流路を備えていて、第1の温調手段5Aは、蓋体42を加熱するための第1の温調流路51を備えると共に、第2の温調手段5Bは、容器本体42を加熱するための第2の温調流路52を備えている。
さらに前記第1の温調流路51は、蓋体42の天井部内部に形成された温調流路51aと、蓋体42の側壁部42aの内部に形成された温調流路51bとにより構成されており、これらは一つの連続した流路として互いに接続されている。ここで前記温調流路51aは、前記処理容器40の昇温時にて、前記蓋体42の中央部を処理容器40の側壁角部よりも積極的に加熱することにより、前記接合角部における蓋体42の反りを抑えるために設けられたものであり、その形状は、図8に示すように、蓋体42の中央部を、蓋体の42の4つの角部よりも積極的に加熱するような温度勾配をつけた状態で加熱するように形成される。
具体的には、前記温調流路51aは、処理容器40の各側壁角部を迂回するように、蓋体42の4つの角部を迂回して各々の角部において内側に入り込み、かつ蓋体42の辺の中央領域において側壁部近傍領域に位置するように、例えば温調流路51aにより十字形状の外枠が形成され、十字形状の4つの凹部部分が夫々蓋体42の4つの角部に対応するような形状に構成されている。また前記温調流路51bは、蓋体42の側壁部42aの内部に、当該側壁部42aを水平方向に周回するように形成されている。
さらに前記第2の温調流路52は、この例では容器本体41の側壁部41aの内部に、当該側壁部41aを水平方向に周回するように、上下に2本形成されており、これら2本の温調流路は1つの連続した流路として形成されている。これら第1及び第2の温調流路51,52には、温調流体供給部53から処理容器40の設定温度に調整された温調流体が供給され、第1及び第2の温調流路51を通流した温調流体は、再び温調流体供給部53に戻されるようになっており、この温調流体の通流によって、処理容器40が設定温度に温度調整されるようになっている。
続いて図3及び図4に戻って処理容器40の内部について説明すると、容器本体41の内部には、容器本体41の底面の上に絶縁部材43を介して、基板Sを載置するための載置台44が配置され、この載置台44は接地されている。また容器本体41の側壁下部には排気路45を介して、例えば真空ポンプよりなる真空排気手段46が接続されており、これにより処理容器40の内部空間が真空排気され、所定の減圧雰囲気に維持されるようになっている。
一方処理容器40の前記載置台44の上方には、この載置台44の表面と対向するように、処理容器40内にプラズマを発生するための手段である上部電極として、処理ガス供給部6が設けられている。この処理ガス供給部6は、その周囲に配置された絶縁部材61を介して蓋体42の内部に突出する支持部62により支持されている。この処理ガス供給部6の下面には多数のガス吐出孔6aが形成されると共に、この処理ガス供給部6には、ガス供給管63を介してエッチング処理のための処理ガスを当該処理ガス供給部6に供給する処理ガス供給系64が接続されており、これにより前記処理ガスが処理ガス供給部6のガス吐出孔6aを介して、載置台44上の基板Sに向けて吐出されるようになっている。
また処理ガス供給部6の天井部の中央には給電棒65、整合器66を介して高周波発生手段である高周波電源67が接続されている。従って、真空ポンプ46により処理容器40の内部空間を所定の減圧状態まで真空引きした後、高周波電源67から整合器66及び給電棒65を介して処理ガス供給部6に高周波電力を印加することにより、基板Sの上方の空間には処理ガスのプラズマが形成され、これにより基板Sに対するエッチング処理が進行するようになっている。
さらに容器本体41と蓋体42との接合面には、例えば図4に示すように、例えば容器本体41側に、処理容器40内を気密空間にして真空引き可能にするための例えばOリングよりなるシール部材47と、容器本体41と蓋体42との間を電気的に導通させるための弾性体からなる導通部材をなすシールドスパイラル48とが設けられている。
次に、以上のように構成された真空処理システムの処理動作について説明する。先ず、基板搬送手段31の2枚のアーム32,33を進退駆動させて、未処理基板S1を収容した一方のキャリアC1から2枚の基板S1を一度にロードロック室22に搬入する。ロードロック室22内においては、バッファラック25により基板S1を保持し、アーム32,33が退避した後、ロードロック室22内を排気して、内部を所定の真空度まで減圧する。真空引き終了後、ポジショナー25により基板S1の位置合わせを行なう。
基板S1が位置合わせされた後、ロードロック室22と搬送室23との間のゲートバルブ27を開き、搬送機構35により2枚の基板S1のうち1枚を基板支持プレート39上に受け取り、前記ゲートバルブ27を閉じる。次いで搬送室23と所定のエッチング処理装置4との間のゲートバルブ27を開いて、前記基板S1を搬送機構35により当該エッチング処理装置4に搬入し、前記ゲートバルブ27を閉じる。
エッチング処理装置4においては、予め処理容器40の内部を温調手段5により設定温度例えば80℃まで加熱しておく。基板S1が載置台44上に載置された状態で、処理ガス供給系64からエッチング処理用の処理ガスを処理ガス供給部6を介して基板S1に向けて吐出すると共に、処理容器40の内部空間を所定の圧力に調圧したのち、高周波電源67から整合器66及び給電棒65を介して処理ガス供給部6に高周波電力を供給し、こうして基板S1の上の空間にプラズマを形成し、基板S1に対するエッチング処理を進行させる。
このエッチング処理終了後、搬送機構35の基板支持プレート39により処理済み基板を受け取り、ロードロック室22に搬送する。ロードロック室22に2枚の処理済基板S2が搬送された時点で処理済基板S2は、搬送手段31のアーム32,33により、処理済み基板用のキャリアC2に搬送される。これにより一枚の基板Sにおける処理が終了するが、この処理を未処理基板用のキャリアC1に搭載された全ての未処理基板S1に対して行う。
このようなエッチング処理装置4では、処理容器40は、蓋体42は第1の温調手段5Aにより、容器本体41は第2の温調手段5Bにより夫々加熱され、この際蓋体42及び容器本体41は温調流路が設けられている領域から加熱される。このため容器本体41では側壁部41a側から昇温していき、蓋体42では、天井部の中央部に、各々の角部を迂回する形状で設けられた温調流路51aと、側壁部42a内に設けられた温調流路51bとの組み合わせにより、天井部の中央部と側壁部とから昇温していく。そしてこの際、第1及び第2の温調手段5A,5Bが既述のように構成されているので、処理容器40では、後述の実施例より明らかなように、前記処理容器40の昇温時における前記蓋体42の天井部外面の中央部の温度と、前記蓋体42及び容器本体41との接合角部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満になるように加熱される。
このため、後述の実施例より明らかなように、容器本体41と蓋体42との接合角部に形成される隙間が、設定温度が60℃の場合には大きくても0.42mm程度、設定温度が90℃の場合には大きくても0.62mm程度となり、従来の温調手段を用いる場合に比べて前記隙間を狭めることができる。ここで既述のように、前記隙間が例えば0.75mm以上になると、容器本体41と蓋体42との間でシールドスパイラル48の接触が悪くなって電気的接触が悪化し、さらに前記隙間が例えば1.0mm以上になると、真空破壊が発生するおそれがあるが、本発明の温調手段5を用いて処理容器40を加熱することにより、大型の角筒形状の処理容器40を用いて設定温度が90℃と高い処理を行う場合であっても、処理容器40の加熱(昇温)時に、処理容器40の蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間が0.75mm未満に小さくなる。
これにより処理容器40においては、処理容器40の加熱と真空引きとを同時に行うにあたり、一旦真空引きした処理容器40において、処理容器40の加熱時に真空破壊が発生するおそれがなく、装置稼働率の低下が抑えられる。また容器本体41と蓋体42との間の電気的接触が悪化するおそれがなく、プラズマ密度の均一性が悪化したり、スパークが発生することがないので、安定したプラズマ処理を行うことができ、製品の歩留まりが向上する。
続いて温調手段71の他の例について図9を用いて説明する。この例の温調手段71が、図8に示す上述の温調手段5と異なる点は、蓋体42に設けられる第1の温調手段が蓋体42の天井部内部に設けられる温調流路72のみを備え、蓋体42の側壁部42aには温調流路が形成されていないことであり、第1の温調流路72の形状や、容器本体41に設けられる第2の温調流路52については、図8に示す温調手段5と同様に構成されている。
このような構成では、蓋体42の側壁部42aに温調流路が形成されていないので、蓋体42では、天井部の中央部に、各々の角部を迂回する形状で設けられた温調流路72により、天井の中央部から昇温していき、容器本体41では側壁部41a側から昇温していく。そしてこれら第1の温調流路72と第2の温調流路52との組み合わせにより、処理容器40では、後述の実施例より明らかなように、蓋体42の天井部外面の中央部が前記側壁角部外面よりも温度が高い状態で加熱される。
このため、後述の実施例より明らかなように、容器本体41と蓋体42との接合角部に形成される隙間が、設定温度が90℃の場合には大きくても0.41mm程度、設定温度が120℃の場合には大きくても0.69mm程度となり、従来の温調手段を用いる場合や上述の図8に示す例に比べて前記隙間を狭めることができる。これにより、大型の角型の処理容器40を用いて設定温度が90℃や120℃と高い処理を行う場合であっても、処理容器40の加熱(昇温)時に、処理容器40の真空破壊が発生するおそれがなく、装置稼働率の低下が抑えられる。また容器本体41と蓋体42との電気的接触が悪化する恐れがなく、安定したプラズマ処理を行うことができるので、製品の歩留まりが向上する。
次いで温調手段73のさらに他の例について図10を用いて説明する。この例の温調手段73が、図8に示す上述の温調手段5と異なる点は、蓋体42に設けられる第1の温調手段が蓋体42の天井部内部に設けられる温調流路74のみを備え、蓋体42の側壁部42aには温調流路が形成されておらず、第1の温調流路74と容器本体41に設けられた第2の温調流路52とが互いに接続されて、これらにより1つの連続した流路が形成され、第1の温調流路74に供給された温調流体が、第1の温調流路74から第2の温調流路52に通流していき、第2の温調流路52から温調流路供給部53に戻されることである。この際第1の温調流路74の形状や、容器本体41に設けられる第2の温調流路52の形状については、図8に示す温調手段5と同様に構成されている。
このような構成では、蓋体42では、天井部の中央部に、各々の角部を迂回する形状で設けられた温調流路72により、天井の中央部から昇温していき、容器本体41では側壁部41a側から昇温していく。またこの例では第1の温調流路74と第2の温調流路52とにより1つの連続した流路が形成され、温調流体が通流していくので、第1の温調流路74を通流する際に温調流体の熱が徐々に奪われていき、第2の温調流路52に通流する際には第1の温調流路74に通流するときよりも温調流体の温度が低くなる。これにより容器本体41の昇温速度が図9に示す例よりも遅くなる。この結果、蓋体42における天井部の中央部からの加熱との組み合わせにより、処理容器40は、蓋体42の天井部外面の中央部が前記側壁角部の外面よりも温度が高い状態で設定温度まで加熱される。
このため後述の実施例より明らかなように、容器本体41と蓋体42との接合角部に形成される隙間は、設定温度が120℃の場合には大きくても0.41mm程度となり、図9に示す温調手段を用いる場合よりもさらに前記隙間を狭めることができることが認められた。これにより、大型の角型の処理容器40を用いて設定温度が90℃や120℃と高い処理を行う場合であっても、処理容器40の加熱(昇温)時に、処理容器40の真空破壊が発生するおそれがなく、装置稼働率の低下が抑えられる。また容器本体41と蓋体42との電気的接触が悪化するおそれがなく、安定したプラズマ処理を行うことができるので、製品の歩留まりが向上する。
続いて温調手段8のさらに他の例について図11を用いて説明する。この例の温調手段8が、図8に示す上述の温調手段5と異なる点は、蓋体42の天井外面の中央部に、温調手段として、前記処理容器の昇温時にて、前記蓋体の中央部と、前記蓋体42及び容器本体41の接合角部との温度差を小さくして、前記接合角部における蓋体42の反りを抑えるためにヒータ81を設けると共に、容器本体41の底面外面の中央部に前記接合角部における容器本体41の反りを抑えるために、ヒータ82を設けたことであり、これらヒータ81,82は例えば抵抗発熱線により形成される。また蓋体42に設けられる第1の温調流路51bと、容器本体41に設けられる第2の温調流路52とは、この例では、従来のように、夫々の側壁部42a,41aの内部に、これら側壁部42a,41aを水平方向に周回するように形成されている。
この例では、前記ヒータ81,82は、処理容器40の中央部外面の上下に設けられ、処理容器40の天井部及び底面部の中央部においては当該ヒータ81,82によって加熱される。一方処理容器40の周縁部においては、容器本体41と蓋体42の各々の側壁部41a,42aに設けられた温調流路51,52を介して温調流体によって加熱される。
このため、処理容器40では天井部と底面部の中央部をヒータ81、82により積極的に加熱することができるので、温調流体より加熱される側壁角部近傍領域に対して温度勾配をつけた状態で加熱しやすい。これにより処理容器40の昇温時において、蓋体42の天井部の中央部又は容器本体41の底面部の中央部が前記側壁角部よりも温度が高いか、或いは蓋体42又は容器本体41の中央部が前記側壁角部よりも温度が低くても、前記蓋体42の天井外面又は容器本体41の底面外面の中央部の温度と前記接合角部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満になる条件での前記処理容器の加熱をより容易に行うことができる。
この結果、前記接合角部における蓋体42の反りが抑えられ、容器本体41と蓋体42との間に形成される隙間が小さくなる。このため、大型の角型の処理容器40を用いて設定温度が高い処理を行う場合であっても、処理容器40の加熱(昇温)時に、処理容器40の真空破壊が発生するおそれがなく、装置稼働率の低下が抑えられる。また容器本体41と蓋体42との電気的接触が悪化するおそれがなく、安定したプラズマ処理を行うことができるので、製品の歩留まりが向上する。
また本発明では、図12に示すように、容器本体41と蓋体42の各々の側壁部41a,42aの外側に、処理容器40側面の変形を防止するための例えばアルミニウムやステンレス等の材料により構成されたプレートを取り付けるようにしてもよい。この例では、容器本体41と蓋体42の側壁部41a,42aの互いに対向する部位に一対のプレート(83,83)、(84,84)が夫々設けられている。このプレート83,84は、図8〜図11に示す温調手段と組み合わせて用いることができ、容器本体41と蓋体42のいずれか一方に設けるようにしてもよい。
このようにプレート83,84を設けると、処理容器40の昇温時に、蓋体42の中央部と接合角部との間で温度差が生じ、熱膨張により処理容器40が変形しようとしても、プレート83,84によって熱膨張により伸びようとする力が抑えられる。この結果、処理容器40側面の変形が防止でき、容器本体41と蓋体42との間の接合角部における容器本体41と蓋体42の反りが抑えられるので、容器本体41と蓋体42との間の隙間の発生を防止することができる。
実際に、本発明者らは、処理容器40の昇温時の前記隙間の大きさについて、図1に示す真空処理システムのエッチング処理装置において測定したが、処理容器40の4つの接合角部のうち、搬送室23とゲートバルブ27にて接続されている側の接合角部(図6中、P2,P3)の隙間は、ゲートバルブ27から離れた側の接合角部(図6中、P4,P5)の隙間より小さいことが認められた。この場合にはゲートバルブ27がプレート83,84と同じように処理容器40の側面の変形防止の役割を果たしていると推察されることから、プレート83,84の有効性が理解される。
以上において、図8〜図11の構成においては、温調流路の位置や、孔径、温調流体の流量や、温調流体の種類を調整したり、加熱手段81,82の形状や配置、大きさを調整することにより、処理容器40の温度勾配分布を制御することができる。また上述の例では、蓋体42又は容器本体41に形成される温調流路が垂直方向に2本以上形成され、これらが互いに接続されているときと、蓋体42に形成される温調流路と容器本体41に形成される温調流路とが互いに接続されているときの夫々の場合を、一つの連続した流路とし、また枝分かれした複数の流路には、同じ形状の流路が垂直方向に2本以上形成されているときと、異なる形状の流路が組み合わせられて形成されているときの夫々の場合が含まれる。
さらに上述の例においては、容器本体41はその内部の中央部に載置台44が設けられており、その底面の中央部には駆動部分があるため、底面内部の中央領域に温調流路を配置しにくいことから、側壁部41aに温調流路52を設ける構成としているが、容器本体41に制約がない場合には、容器本体41の底面内部に、前記処理容器40の昇温時において、前記蓋体42又は容器本体41の中央部の温度が、前記蓋体42及び容器本体41の側壁角部の温度よりも高いか、又は容器本体41の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低い条件にて、前記容器本体41を加熱することにより、前記接合角部における容器本体41の反りを抑えるための第1の温調手段を設けるようにしてもよい。
この際、容器本体41の底面部には第1の温調手段として、図8〜11に示す蓋体42に設けられた第1の温調手段と同様の構成のものを設け、一方蓋体42には第2の温調手段として、図8〜11に示す容器本体41に設けられた第2の温調手段と同様の構成のものを設けるようにしてもよいし、蓋体42と容器本体41の両方に、図8〜11に示す蓋体42に設けられた第1の温調手段と同様の構成の温調手段を設けるようにしてもよい。また前記ヒータ81,82は、蓋体42又は容器本体41のいずれか一方に設けるようにしてもよいし、構成上の制約がない場合は、蓋体42の天井部内側あるいは容器本体側の底面部内側に設けても良い。
なおこのように、処理容器40の昇温時の蓋体42の温度又は容器本体41の温度のいずれかに着目したのは、蓋体42又は容器本体41のいずれかの温度制御を行うことによって、蓋体42と容器本体41との接合角部における蓋体42又は容器本体41の反りの発生が抑えられるので、仮に他方の容器本体41又は蓋体42においてある程度の反りが発生したとしても、結果として前記接合角部における隙間が狭められるからである。
このようなことから、温調手段は、前記蓋体42の天井部又は容器本体41の底面部の中央部の温度が、蓋体42及び容器本体41の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記蓋体42の天井部外面又は容器本体41の底面部外面の中央部の温度と、前記接合角部の外面の温度との差異の平均値が設定温度の9%未満になるように加熱するという条件にて処理容器40を加熱することによって、温調手段の形状や配置場所には関係なく、前記接合角部に形成される隙間が狭められると捉えている。このため蓋体42の天井部又は容器本体41の底面部のいずれか一方に温調手段を設け、他方の側壁部には温調手段を設けない場合であっても、処理容器40はアルミニウム等の熱伝導性の良好な材質により形成されているので処理容器40を十分に加熱することができ、前記蓋体42又は容器本体41の接合角部の反りの発生を抑えることができて、形成される隙間が狭められるものと考えている。この際、温調手段の形状は上述の形状に限らず、円形形状や多角形形状であってもよいし、蓋体42の天井部又は容器本体41の底面部の中央部に夫々設ける加熱手段81,82の形状も、上述の形状に限らず、円形形状や、多角形形状であってもよい。
さらに本発明は、蓋体が天板のみにより構成され、容器本体の上部開口部を天板よりなる蓋体により塞ぐタイプの真空容器にも適用することができる。この場合にも、蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面部の一方は、蓋体の天井部であり、他方は容器本体の底部である。
さらに本発明は、容器本体の開口部が処理容器の左右方向にあり、この開口部を蓋体で横方向から塞ぐタイプの処理容器にも適用できる。この場合には、温調手段は前記蓋体の開口部と対向する面部又は、容器本体の開口部と対向する面部の少なくとも一方に設けられ、処理容器の側壁角部は、処理容器の温調手段が設けられている面に直交する4本の稜線に相当する。
以下に本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。以下の実験においては、図1に示す真空処理システムの一つのエッチング処理装置4を用いて所定の実験を行った。
1.設定温度が60℃の場合の処理容器40の温度の経時変化と隙間の大きさについて
(実施例1)
図8に示す温調手段が形成された処理容器40において、設定温度を60℃とし、処理容器40の蓋体42の天井外面の中央部P1と、蓋体42及び容器本体41との接合角部P3の外面の温度を所定時間毎に測定し、蓋体42と容器本体41との接合角部P4に形成される隙間の大きさについて測定した。ここで設定温度が60℃とは、温調流体の温度が60℃ということである。前記中央部P1及び接合角部P3の位置については夫々図6に示す。この際前記中央部P1と接合角部P3の温度は、白金抵抗温度センサにより測定を行った。また前記隙間の大きさは、当該隙間の高さを測定することにより行った。なお接合角部P2〜P5の温度は、いずれもほとんど同じであることから、ここでは接合角部P3の温度を示すこととした。
この温度の測定データを表1に、この測定データに基づく温度の経時変化を図13に、隙間の大きさの経時変化を図14に夫々示す。
Figure 2008060148
ここで表1中差異とは、前記中央部P1の温度と前記接合角部P3の温度との差異であって、(中央部P1の温度)−(接合角部P3の温度)により求められる値である。また平均値とは前記差異の平均値であり、この値がマイナスの場合には中央部P1の方が接合角部P3よりも温度が低く、プラスの場合には中央部P1の方が接合角部P3よりも温度が高いことを示している。また温度分布とは、前記平均値を設定温度である60℃で除して得られる値であり、この値がゼロに近いほど、蓋体42の中央部P1と接合角部P3との間の温度差が小さく、蓋体42の面内における温度均一性が良好であることを示している。
さらに図13においては、中央部P1については○により、接合角部P3については●により夫々の測定データを示し、図13中、横軸は経過時間、縦軸は温度を夫々示している。さらにまた図14においては、実施例1については○により測定データを示し、図14中、横軸は経過時間、縦軸は隙間の大きさを夫々示している。
(比較例1)
図20に示す温調手段が形成された従来の処理容器において、設定温度を60℃とし、実施例1と同様に、処理容器の蓋体の天井外面の中央部P1の温度と、前記接合角部P3の外面温度を所定時間毎に夫々測定すると共に、このときに形成される接合角部P4における隙間の大きさを測定した。この結果を表2、図13及び図14に夫々示し、図13では中央部P1については△により、接合角部P3については▲により、図14では△により夫々のデータを示している。
Figure 2008060148
(実験結果)
この結果、実施例1及び比較例1共に、蓋体42の温度は中央部P1よりも接合角部P3の方が高いことが認められたが、実施例1の方が比較例1よりも中央部P1の温度が高くなること、また前記温度分布は実施例1が−6.53%であるのに対し、比較例1は−9.04%であることから、実施例1の温調手段5は比較例1の温調手段よりも、中央部P1と接合角部P3の温度差が小さい状態で処理容器40を加熱できることが認められた。
さらに蓋体42と容器本体41との間に形成される隙間については、実施例1、比較例1共に、処理容器40の昇温時には次第に大きくなるものの、ある時間が経過すると隙間が収束する傾向にあること、及び160分経過後では、実施例1の隙間は0.42mm、比較例1の隙間は0.53mmであって、実施例1の隙間の方が小さくなることが確認された。
このように、比較例1の温調手段を用いて処理容器40を加熱した場合には、処理容器40の昇温時には、前記中央部P1の温度と、前記接合角部P3の温度との差異の平均値(−5.42℃)が前記設定温度の9%以上となり、この結果、蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間が実施例1よりも大きくなってしまうことから、比較例1の温調手段を用いて処理容器40を加熱した場合よりも、前記中央部P1の温度と、前記接合角部P3の温度との温度が小さい条件で処理容器40を加熱することによって、従来に比べて蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間が狭められることが理解された。これにより前記中央部P1の温度が前記接合角部P3の温度よりも低くても、前記中央部P1の温度と、前記接合角部P3の温度との差異の平均値が前記設定温度の9%未満であれば、蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間が従来例に比較して狭められ、このような処理容器40では真空破壊や、蓋体42と容器本体41との間の電気的接触の悪化が発生しにくいことが理解される。
この際、この実験例では接合角部P4の位置での隙間の大きさを比較したが、実施例1及び比較例1共に、接合角部P2,P3については接合角部P4よりも隙間が小さく、接合角部P5の隙間は接合角部P4とほぼ同じ大きさであることから、接合角部P4の隙間について評価することにより、処理容器40の真空破壊や、蓋体42と容器本体41との電気的接触について十分に検討することができる。
2.設定温度が90℃の場合の処理容器40の温度の経時変化と隙間の大きさについて
(実施例1)
図8に示す温調手段5が形成された処理容器40において設定温度を90℃とし、その他の条件は既述の設定温度が60℃の実施例1の場合と同様にして、処理容器40の蓋体42の天井外面の中央部P1と、前記接合角部P3の外面の温度を所定時間毎に測定し、蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間の大きさについて測定した。ここで前記中央部P1及び接合角部P3の位置や、温度の測定方法は既述のとおりとしたが、前記隙間の大きさは、図6の接合角部P5において、当該隙間の高さを測定することにより行った。なおこのように接合角部P5の位置での隙間の大きさを評価することによっても、既述のように、接合角部P2,P3については接合角部P5よりも隙間が小さく、接合角部P4の隙間は接合角部P5とほぼ同じ大きさであることから、処理容器40の真空破壊や、蓋体42と容器本体41との電気的接触について十分に検討することができる。
(実施例2)
図9に示す温調手段71が形成された処理容器40において設定温度を90℃とし、その他の条件は実施例1と同様にして、処理容器40の蓋体42の中央部P1と接合角部P3の温度を所定時間毎に測定し、蓋体42と容器本体41との接合角部P5に形成される隙間の大きさについて測定した。
この温度の測定データを表3に実施例1、表4に実施例2について夫々示し、この測定データに基づく温度の経時変化を図15、隙間の大きさの経時変化を図16に夫々示す。
Figure 2008060148
Figure 2008060148
ここで図15においては、実施例1については中央部P1は○、接合角部P3は●、実施例2については中央部P1は□、接合角部P3は■により、夫々の測定データを示し、図15中、横軸は経過時間、縦軸は温度を夫々示している。さらにまた図16においては、実施例1については○により、実施例2については□により夫々示し、図16中、横軸は経過時間、縦軸は隙間の大きさを夫々示している。
(実験結果)
この結果、蓋体42の温度は、実施例1については接合角部P3の方が中央部P1よりも高いが、実施例2については中央部P1の方が接合角部P3よりも高いことが認められた。また前記温度分布は実施例1が−7.32%、実施例2は7.64%であり、蓋体42と容器本体41との間に形成される隙間については、実施例1では0.62mm程度となり、設定温度60℃の場合に比べ大きくなるが、実施例2では0.41mm程度となり、実施例2の方がより小さくなることが認められた。このように実施例2では設定温度が90℃と高い場合であっても、設定温度60℃の場合の比較例よりも前記隙間は小さく、真空破壊や、蓋体42と容器本体41との間の電気的接触の悪化が発生しにくいことが理解される。
また実施例2では、蓋体42の中央部P1と接合角部P3との温度差は実施例1よりも多少大きくなるものの、前記接合角部の隙間が実施例1よりも小さいことから、実施例2のように蓋体42の中央部P1の温度を接合角部P3の温度よりも高くなる状態で処理容器40を加熱することによって、温度分布によらず、前記隙間をより小さくできることが確認された。
3.設定温度が120℃の場合の処理容器40の隙間の大きさについて
(実施例2)
図9に示す温調手段71が形成された処理容器40において設定温度を120℃とし、その他の条件は設定温度が90℃の場合の実施例2と同様にして、蓋体42と容器本体41との接合角部P5に形成される隙間の大きさについて測定した。
(実施例3)
図10に示す温調手段73が形成された処理容器40において設定温度を120℃とし、その他の条件は既述の実施例2と同様にして、処理容器40の蓋体42の中央部P1と接合角部P3の温度を所定時間毎に測定し、蓋体42と容器本体41との接合角部P5に形成される隙間の大きさについて測定した。
この実施例3の温度の測定データを表5に、この測定データに基づく温度の経時変化を図17、実施例2と実施例3の隙間の大きさの経時変化を図18に夫々示す。
Figure 2008060148
ここで図17においては、中央部P1については◇、接合角部P3については◆により、夫々の測定データを示し、図17中、横軸は経過時間、縦軸は温度を夫々示している。さらにまた図18においては、実施例2については□により、実施例3については◇により夫々示し、図18中、横軸は経過時間、縦軸は隙間の大きさを夫々示している。
(実験結果)
この結果、実施例3における蓋体42の温度については、中央部P1の方が接合角部P3よりも高い状態で昇温していき、両者共処理容器40の加熱を開始した直後には急激に高くなっていくが、その後は次第に安定することが認められ、温度分布は18.4%であった。
また隙間の大きさについては、実施例2については、時間の経過と共に次第に収束し、0.7mm程度の大きさで安定するが、明らかに設定温度90℃に比べ隙間は大きく、処理容器40の加熱を開始した直後には急激に大きくなっている。一方実施例3については、処理容器40の加熱を開始してから徐々に隙間が大きくなってはいるが、0.6mm程度の大きさで安定することが認められた。この実験結果によっても、蓋体42の中央部P1の温度を接合角部P3の温度よりも高くなる状態で処理容器40を加熱することによって、温度分布によらず、前記隙間をより小さくできることが理解される。
これにより実施例3の温調手段を用いて処理容器40を加熱することにより、設定温度が120℃とかなり高い処理においても、真空破壊や、蓋体42と容器本体41との間の電気的接触の悪化が発生しにくいことが理解される。
4.考察
以上の実験から、処理容器40の蓋体42と容器本体41との接合角部に形成される隙間は、実施例3(図10)の温調手段73を用いた場合が最も小さくなり、次いで実施例2(図9)の温調手段71、実施例1(図8)の温調手段5の順で小さくなることが認められた。このことから、処理容器40の昇温時には、前記蓋体42の天井外面の中央部P1の温度が、前記接合角部P3の外面の温度よりも高い条件であれば、前記蓋体42と容器本体41との間に形成される隙間を狭められること、また前記蓋体42の天井外面の中央部P1の温度が、前記接合角部P3の外面の温度よりも低くても、処理容器40の昇温時において、前記蓋体42の天井外面の中央部P1の温度と、前記接合角部P3の外面の温度との差異の平均値が前記設定温度の9%未満になる条件であれば、従来に比べて前記隙間が狭められることが理解された。
以上において本発明の真空処理装置は、エッチング処理のみならず、アッシングやCVD等、他の真空処理を行う処理に適用することができる。また真空処理は、必ずしもプラズマ処理に限定されるものではなく、他のガス処理であってもよいし、ガス処理以外の真空処理であってもよい。
本発明の真空処理装置を備えた真空処理システムの概観を示す斜視図である。 前記真空処理システムを示す水平断面図である。 前記真空処理システムに設けられる本発明の一実施の形態に係るエッチング処理装置を示す断面図である。 前記エッチング処理装置の容器本体の蓋体との接合面を示す平面図である。 前記エッチング処理装置において、容器本体に対して蓋体を着脱する様子を示す斜視図である。 前記エッチング処理装置において、蓋体の中央部と接合角部とを説明するための斜視図である。 前記エッチング処理装置の処理容器において隙間が形成される様子を示す斜視図である。 前記エッチング処理装置の処理容器に設けられる温調手段の一実施の形態を示す斜視図と平面図である。 前記温調手段の他の実施の形態を示す斜視図である。 前記温調手段のさらに他の実施の形態を示す斜視図である。 前記温調手段のさらに他の実施の形態を示す斜視図と断面図である。 前記エッチング処理装置の処理容器の他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例1と比較例1の温度測定データを示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例1と比較例1の隙間の大きさの測定データを示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例1と実施例2の温度測定データを示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例1と実施例2の隙間の大きさの測定データを示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例3の温度測定データを示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例2と実施例3の隙間の大きさの測定データを示す特性図である。 従来のエッチング処理装置を示す断面図である。 従来のエッチング処理装置の処理チャンバに設けられた温調手段を示す斜視図である。 従来のエッチング処理装置の処理チャンバに形成される隙間を示す斜視図である。 従来のエッチング処理装置の処理チャンバにおいて隙間が形成される様子を示す斜視図である。
符号の説明
4 エッチング処理装置
40 処理容器
41 容器本体
42 蓋体
44 載置台
46 真空排気手段
47 シール部材
48 シールドスパイラル
5,71,73 温調手段
51,72,74 第1の温調流路
52 第2の温調流路
53 温調流体供給部
6 処理ガス供給部
81,82 加熱手段
82,83 プレート
P1 蓋体の中央部
P2〜P5 蓋体の接合角部
L3〜L6 処理容器の側壁角部
S FPD基板

Claims (12)

  1. その内部に基板が保持され、一端側が開口する容器本体と、この容器本体の開口部を塞ぐように着脱自在に設けられた蓋体と、を備え、その内部において基板に対して真空処理が行われる角筒形状の処理容器と、
    この処理容器を加熱するために、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部に設けられた温調手段と、
    前記処理容器の内部を真空排気するための真空排気手段と、を備え、
    前記温調手段は、前記処理容器の昇温時において、前記蓋体及び容器本体の接合部における反りを抑えるために、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、処理容器の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように設けられていることを特徴とする真空処理装置。
  2. 前記処理容器を設定温度まで加熱するときに、処理容器の昇温時において、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、前記側壁角部の温度よりも僅かに低い場合には、前記温調手段が設けられた面部の外面の中央部の温度と、前記側壁角部における蓋体と容器本体との接合部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満になることを特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
  3. 前記温調手段は、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部の内部に、前記処理容器の側壁角部を迂回するように形成された温調流路と、この温調流路に設定温度に調整された温調流体を通流させる手段と、を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の真空処理装置。
  4. 前記温調手段は、前記処理容器の温調手段が設けられる面部以外の側壁部に、当該側壁部を周回するように形成された温調流路を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の真空処理装置。
  5. 前記蓋体及び/又は容器本体に形成された全ての温調流路は、一つの連続した流路であることを特徴とする請求項3又は4記載の真空処理装置。
  6. 前記蓋体及び/又は容器本体に形成された温調流路は、枝分かれした複数の流路を有することを特徴とする請求項5記載の真空処理装置。
  7. 前記温調手段は、前記蓋体及び/又は容器本体における前記開口部に対向する面部に設けられたヒータを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記載の真空処理装置。
  8. 前記蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面部の一方は、蓋体の天井部であり、他方は容器本体の底部であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一に記載の真空処理装置。
  9. 前記処理容器の内部に、角型の基板を載置するための載置台と、
    前記基板に対してプラズマ処理を行うための、前記処理容器の内部にプラズマを発生させるための手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一に記載の真空処理装置。
  10. 一端側が開口する容器本体と、この容器本体の開口部を塞ぐように着脱自在に設けられた蓋体と、を備えた各筒形状の処理容器の内部にて、基板に対して真空処理を行う真空処理方法において、
    前記容器本体の内部にて基板を保持する工程と、
    その内部に基板が保持された処理容器を真空排気する工程と、
    前記処理容器の昇温時において、前記蓋体及び容器本体の接合部における反りを抑えるために、前記蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面部に設けられた温調手段により、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、処理容器の側壁角部の温度よりも高いか、或いは前記温調手段が設けられた面の中央部の温度が前記側壁角部の温度よりも僅かに低くなるように、前記処理容器を加熱する工程と、
    真空排気され、加熱された処理容器の内部において、基板に対して真空処理を行う工程と、を含むことを特徴とする真空処理方法。
  11. 前記処理容器を設定温度まで加熱するときに、処理容器の昇温時において、前記温調手段が設けられた面部の中央部の温度が、前記側壁角部の温度よりも僅かに低い場合には、前記温調手段が設けられた面部の外面の中央部の温度と、前記側壁角部における蓋体と容器本体との接合部の外面の温度との差異の平均値が、前記設定温度の9%未満になることを特徴とする請求項10記載の真空処理方法。
  12. 前記蓋体及び/又は容器本体の前記開口部に対向する面の内部に、前記処理容器の側壁角部を迂回するように形成された温調流路と、この温調流路に設定温度に調整された温調流体を通流させる手段と、を含む温調手段により処理容器を加熱することを特徴とする請求項10又は11記載の真空処理方法。
JP2006232327A 2006-08-29 2006-08-29 真空処理装置及び真空処理方法 Active JP5125031B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006232327A JP5125031B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 真空処理装置及び真空処理方法
KR1020070086697A KR100921026B1 (ko) 2006-08-29 2007-08-28 진공 처리 장치 및 진공 처리 방법
TW096131859A TWI413163B (zh) 2006-08-29 2007-08-28 Vacuum processing device and vacuum treatment method
CN200710147779A CN100593228C (zh) 2006-08-29 2007-08-29 真空处理装置以及真空处理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006232327A JP5125031B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 真空処理装置及び真空処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008060148A true JP2008060148A (ja) 2008-03-13
JP5125031B2 JP5125031B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=39160318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006232327A Active JP5125031B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 真空処理装置及び真空処理方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5125031B2 (ja)
KR (1) KR100921026B1 (ja)
CN (1) CN100593228C (ja)
TW (1) TWI413163B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020189545A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 株式会社ノア リーディング プラズマ処理装置、プラズマ処理方法及び導通部材

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102339655B (zh) * 2011-08-30 2015-07-08 中国科学院微电子研究所 温控可充气真空辐射设备
KR20140015874A (ko) * 2012-07-26 2014-02-07 주식회사 원익아이피에스 기판 처리 유닛 및 이를 구비하는 기판 처리 장치
JP6107742B2 (ja) * 2014-05-09 2017-04-05 東京エレクトロン株式会社 熱処理装置、熱処理方法及び記憶媒体
KR102323320B1 (ko) * 2015-05-13 2021-11-09 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0917770A (ja) * 1995-06-28 1997-01-17 Sony Corp プラズマ処理方法およびこれに用いるプラズマ装置
JP2003100742A (ja) * 2001-09-27 2003-04-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体デバイスの製造方法
JP2004214622A (ja) * 2002-11-14 2004-07-29 Applied Materials Inc ハイブリッド化学処理装置及び方法
JP2005159289A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Kyocera Corp プラズマ処理装置
JP2006137995A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Ulvac Japan Ltd 真空チャンバ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63264131A (ja) 1987-04-21 1988-11-01 Showa Alum Corp 真空チヤンバ
JPH09157832A (ja) * 1995-11-30 1997-06-17 Sony Corp 防着板およびそれを用いた真空装置
JP4171093B2 (ja) 1997-12-04 2008-10-22 株式会社エー・エム・テクノロジー 真空容器とその製造方法
US6916398B2 (en) * 2001-10-26 2005-07-12 Applied Materials, Inc. Gas delivery apparatus and method for atomic layer deposition

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0917770A (ja) * 1995-06-28 1997-01-17 Sony Corp プラズマ処理方法およびこれに用いるプラズマ装置
JP2003100742A (ja) * 2001-09-27 2003-04-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体デバイスの製造方法
JP2004214622A (ja) * 2002-11-14 2004-07-29 Applied Materials Inc ハイブリッド化学処理装置及び方法
JP2005159289A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Kyocera Corp プラズマ処理装置
JP2006137995A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Ulvac Japan Ltd 真空チャンバ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020189545A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 株式会社ノア リーディング プラズマ処理装置、プラズマ処理方法及び導通部材
JPWO2020189545A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24
JP7496961B2 (ja) 2019-03-15 2024-06-10 株式会社ノアリーディング プラズマ処理装置、プラズマ処理方法及び導通部材

Also Published As

Publication number Publication date
TWI413163B (zh) 2013-10-21
KR20080020527A (ko) 2008-03-05
KR100921026B1 (ko) 2009-10-08
JP5125031B2 (ja) 2013-01-23
CN100593228C (zh) 2010-03-03
TW200830373A (en) 2008-07-16
CN101136314A (zh) 2008-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102147174B1 (ko) 기판 처리 장치, 반응관 구조 및 반도체 장치의 제조 방법
KR101664939B1 (ko) 로드록 장치
US6193507B1 (en) Multi-function chamber for a substrate processing system
JP5878813B2 (ja) バッチ式処理装置
US8658951B2 (en) Heat treatment apparatus
KR100856153B1 (ko) 기판 탑재 기구 및 기판 처리 장치
JP4850811B2 (ja) 載置台、処理装置および処理システム
JP2016029700A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
TWI570259B (zh) Vacuum processing device
JP5125031B2 (ja) 真空処理装置及び真空処理方法
JPH08321470A (ja) 処理装置
KR101211551B1 (ko) 진공처리장치 및 진공처리방법
KR101898340B1 (ko) 로드록 장치에 있어서의 기판 냉각 방법, 기판 반송 방법, 및 로드록 장치
JP2014060327A (ja) 基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法
JP6684943B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2021136373A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR20110072354A (ko) 기판처리시스템 및 그에 사용되는 세정모듈
JP6823575B2 (ja) 基板処理装置、反応管及び半導体装置の製造方法
KR20230004888A (ko) 이너 월 및 기판 처리 장치
JP2011187543A (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JP6906559B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム
JP4625783B2 (ja) 基板ステージ及び基板処理装置
KR101442394B1 (ko) 열처리 장치
JP2006332498A (ja) 基板処理装置
JP2005260133A (ja) 基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5125031

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250