JP2008059828A - 燃料電池システム及びその起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動中に蓄電装置が残量不足とならない燃料電池システム及びその起動方法を提供する。
【解決手段】反応ガス流路に反応ガスが供給されることで発電する燃料電池10と、電力を蓄える蓄電装置46と、蓄電装置46の残量を検出する残量検出器47と、起動時に蓄電装置46を電源として作動し、反応ガス流路を、燃料電池10が発電可能な濃度の反応ガスに置換する反応ガス置換手段と、燃料電池10の発電停止時間を検出する停止時間検出手段と、起動時において燃料電池10が発電開始するまでに反応ガス置換手段が消費する反応ガス置換用電力量を、燃料電池10の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出手段と、反応ガス置換手段を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、現在の蓄電装置46の残量L11が、算出された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量L1、L2以上である場合、反応ガス置換手段を作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びその起動方法に関する。
近年、水素(燃料ガス)がアノードに、酸素(酸化剤ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで、電気化学反応が生じ発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池の開発が盛んである。燃料電池は、その発電電力によって走行する燃料電池自動車や、家庭用電源など広範囲で適用されつつあり、今後もその適用範囲の拡大が期待されている。
このような燃料電池を良好に発電させるには、アノード及びカソードにおける電極反応が良好に進むように、十分な濃度の反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を供給する必要がある。例えば、水素循環系を採用する燃料電池システムの場合、水素が流通する燃料電池のアノード流路における水素濃度を高めるために、アノード流路のガス置換がされる。因みに、このガス置換は、水素循環系内のガスを排出するためのパージ弁(排出弁)を複数回開閉させること等によって行われる。なお、パージ弁は、燃料電池の発電開始前において、燃料電池とは別の蓄電装置を電源として作動する。
その他、前記電極反応を良好に進めて、アノード及びカソードを構成する白金等の触媒の活性を高める方法がある。これに関連して、氷点下等の低温環境下での起動時において、燃焼器で水素(燃料ガス)と酸素(酸化剤ガス)を燃焼して燃焼熱を発生させ、この燃焼熱を利用して燃料電池を暖機する燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。因みに、暖機時は燃料電池の発電開始前であるので、燃焼器に空気を供給するコンプレッサは、燃料電池とは別の蓄電装置を電源として作動する。
特開2005−44605号公報(段落番号0009〜0028)
ところが、このようなガス置換や暖機を行うために、パージ弁、コンプレッサ等は、蓄電装置の残量に関わらず、予め設定されたパージ弁の開閉回数や、コンプレッサの作動時間に従って作動されていた。したがって、パージ弁やコンプレッサ等の作動中に、蓄電装置の残量がゼロ、つまり、バッテリ切れになる虞があり、燃料電池システムが起動できない虞があった。そして、このようにバッテリ切れになれば、どの程度ガス置換が進んだかを把握できない虞もあった。
そこで、本発明は、起動中に蓄電装置が残量不足とならない燃料電池システム、及び、その起動方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、反応ガス流路を有し、当該反応ガス流路に反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、電力を蓄える蓄電装置と、前記蓄電装置の残量を検出する残量検出手段と、起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記反応ガス流路を、前記燃料電池が発電可能な濃度の反応ガスに置換する反応ガス置換手段と、前記燃料電池の発電停止時間を検出する停止時間検出手段と、前記燃料電池が発電開始するまでに前記反応ガス置換手段が消費する反応ガス置換用電力量を、前記燃料電池の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出手段と、前記反応ガス置換手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、前記反応ガス置換手段を作動させることを特徴とする燃料電池システムである。
ここで、「燃料電池が発電可能な濃度の反応ガス」とは、燃料電池のアノード及びカソードに含まれる触媒の活性が良好とした場合において、電極反応が良好に進み、例えば、所定のOCVが発生する濃度の反応ガスである。
このような燃料電池システムによれば、現在の蓄電装置の残量が、反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合に、反応ガス置換手段を実際に作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、反応ガスを置換することができる。そして、反応ガスが置換されたことによって、所定のOCVが発生しているので、燃料電池を好適に発電開始させることができる。
また、反応ガスが電解質膜を透過すること等による反応ガス濃度変化を考慮して、燃料電池の発電停止時間に基づいて反応ガス置換用電力量を算出するので、反応ガス置換用電力量を過不足なく求めることができる。その結果として、反応ガス置換用電力量に基づく判定残量も適切に求めることができる。
また、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、起動時に前記燃料電池を暖機する必要がある場合、前記制御手段に制御され前記蓄電装置を電源として作動し、前記燃料電池を暖機する暖機手段と、前記燃料電池の温度が暖機完了温度に到達するまでに、前記暖機手段が消費する暖機用電力量を算出する暖機用電力量算出手段と、をさらに備え、前記制御手段は、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量と暖機用電力量との和に基づく判定残量以上である場合、前記暖機手段及び前記反応ガス置換手段を作動させることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、起動時に燃料電池の暖機が必要な場合、暖機用電力量が算出される。そして、現在の蓄電装置の残量が、暖機用電力量と反応ガス置換用電力量との和に基づく判定残量以上である場合に、暖機手段及び反応ガス置換手段を実際に作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、燃料電池を暖機し、反応ガスを置換することができる。
また、前記反応ガス流路は、燃料ガスが供給されるアノード流路と、酸化剤ガスが供給されるカソード流路とを有し、前記燃料電池の発電停止後から現在の間に、前記アノード流路に残留する燃料ガスを排出するアノード掃気が実施されたか否かを検出するアノード掃気検出手段を、さらに備え、前記制御手段は、アノード掃気が実施されていた場合、前記反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正することを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、アノード掃気検出手段によって、前回の燃料電池の発電停止から現在の間に、アノード掃気が実施されたか否かを検出することができる。そして、アノード掃気が実施されていた場合、アノード流路の燃料ガス濃度は略ゼロに低下しているので、当該略ゼロの燃料ガス濃度を燃料電池が発電可能な濃度に高めるべく、反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正する。次いで、現在の残量が、補正された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、実際に反応ガス置換手段を作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、反応ガスを置換することができる。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明は、反応ガス流路を有し、当該反応ガス流路に反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、電力を蓄える蓄電装置と、起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記反応ガス流路を、前記燃料電池が発電可能な濃度の反応ガスに置換する反応ガス置換手段と、を備える燃料電池システムの起動方法であって、前記燃料電池が発電開始するまでに前記反応ガス置換手段が消費する反応ガス置換用電力量を、前記燃料電池の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出ステップと、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、前記反応ガス置換手段を作動させる作動ステップと、を含むことを特徴とする燃料電池システムの起動方法である。
このような燃料電池システムの起動方法によれば、現在の蓄電装置の残量が、反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合に、反応ガス置換手段を実際に作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、反応ガスを置換することができる。また、反応ガスが電解質膜を透過すること等による反応ガス濃度変化を考慮して、燃料電池の発電停止時間に基づいて反応ガス置換用電力量を算出するので、反応ガス置換用電力量を過不足なく求めることができる。その結果として、反応ガス置換用電力量に基づく判定残量も適切に求めることができる。
また、前記燃料電池システムは、起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記燃料電池を暖機する暖機手段をさらに備えており、前記燃料電池の温度が暖機完了温度に到達するまでに、前記暖機手段が消費する暖機用電力量を算出する暖機用電力量算出ステップを、さらに含み、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量と暖機用電力量との和に基づく判定残量以上である場合、前記作動ステップにおいて、前記暖機手段及び前記反応ガス置換手段を作動させることを特徴とする。
このような燃料電池システムの起動方法によれば、起動時に燃料電池の暖機が必要な場合、現在の蓄電装置の残量が、暖機用電力量と反応ガス置換用電力量との和に基づく判定残量以上である場合に、暖機手段及び反応ガス置換手段を実際に作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、燃料電池を暖機し、反応ガスを置換することができる。
また、前記反応ガス流路は、燃料ガスが供給されるアノード流路と、酸化剤ガスが供給されるカソード流路とを有しており、前記燃料電池の発電停止後から現在の間に、前記アノード流路に残留する燃料ガスを排出するアノード掃気が実施されたか否かを検出するアノード掃気検出ステップを、さらに含み、前記アノード掃気が実施されたことが検出された場合、前記反応ガス置換用電力量算出ステップにおいて、前記反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正することを特徴とする。
このような燃料電池システムの起動方法によれば、前回の燃料電池の発電停止から現在の間にアノード掃気が実施されたか否かを検出し、アノード掃気が実施されていた場合、反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正する。次いで、現在の残量が、補正された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、実際に反応ガス置換手段を作動させるので、途中で蓄電装置が残量不足とならずに、反応ガスを置換することができる。
本発明によれば、起動中に蓄電装置が残量不足とならない燃料電池システム、及び、その起動方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池10の出力端子(図示しない)に接続された走行モータ45を備えている。走行モータ45は燃料電池10の発電電力によって駆動し、これにより、燃料電池自動車が走行するようになっている。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、燃料電池10のアノード対して水素(燃料ガス、反応ガス)を供給及び排出するアノード系と、燃料電池10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を供給及び排出するカソード系と、燃料電池10の発電電力を消費する電力消費系と、燃料電池10に供給される水素及び空気を取り出して触媒燃焼させる触媒燃焼系と、ラジエータ液(熱交換流体)を流通させるラジエータ液流通系と、燃料電池システム1の起動スイッチであるIG71(イグニッション)と、これらを電子制御するECU80(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を主に備えている。
<燃料電池>
燃料電池10(燃料電池スタック)は、単セルが複数積層されることによって構成された固体高分子型燃料電池である。単セルは、電解質膜(固体高分子膜)の両面をアノード(燃料極)及びカソード(空気極)で挟んでなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、MEAを挟む一対のセパレータと、を主に備えている。各セパレータには、各単セルを構成するMEAの全面に水素又は空気を供給するための溝や、全単セルに水素、酸素を導くための貫通孔等が形成されており、これら溝等がアノード流路11、カソード流路12(いずれも反応ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給され、カソード流路12を介して各カソードに酸素を含む空気が供給されると、アノード、カソードに含まれる触媒(Pt等)上で電気化学反応が起こり、各単セルで電位差(いわゆるOCV(Open Circuit Voltage:開回路電圧))が発生するようになっている。次いで、このように各単セルで電位差が発生した燃料電池10に対して、走行モータ45等の外部負荷から発電要求があり、電流が取り出されると燃料電池10が発電するようになっている。
また、燃料電池10は、暖機完了温度T1(例えば70〜80℃)を固有している。暖機完了温度T1とは、燃料電池10の暖機が完了したとされる温度であり、この温度では、アノード及びカソードに含まれる触媒の活性が良好に高くなるため、前記電気化学反応が速やかに進むようになっている。
さらに、前記セパレータには、ラジエータ液流通系から送られ、燃料電池10と熱交換するラジエータ液が流通するラジエータ液流路13が形成されている。
<アノード系>
アノード系は、水素が貯蔵された水素タンク21と、遮断弁22と、第1三方弁23(切替手段)と、エゼクタ24と、パージ弁25とを主に備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、第1三方弁23、配管23a、エゼクタ24、配管24aを順に介して、アノード流路11の入口に接続されている。第1三方弁23は、配管22a、配管23a、及び、後記する配管51aの接続点(合流点)に配置されており、3つの配管間の連通を遮断すること(完全閉状態)、配管22aと配管23aとを連通させること(燃料電池10側が開いた状態)、配管22aと配管51aとを連通させること(燃焼器51側が開いた状態)、が適宜に切替可能となっている。すなわち、水素タンク21からの水素が、遮断、又は、燃料電池10若しくは燃焼器51に供給されるようになっている。ただし、このように切替可能であれば第1三方弁23に限定されず、例えば、配管23a及び配管51aにそれぞれ開閉弁を設け、これらを適宜に開閉させる構成としてもよい。
なお、遮断弁22及び第1三方弁23は、ECU80と接続されており、ECU80に制御される。また、配管22aには、図示しない減圧弁が設けられており、所定圧力に減圧された水素が、燃料電池10又は燃焼器51に供給されるようになっている。
アノード流路11の出口は、配管25a、パージ弁25、配管25bを順に介して、希釈器33に接続されている。また、配管25aの途中は、配管25cを介して、エゼクタ24に接続されている。パージ弁25は、例えばゲート弁等の開閉弁であって、通常は閉じており、このように閉じている場合、アノード流路11から排出された未反応の水素を含むアノードオフガスが、エゼクタ24に戻され、再び、燃料電池10に供給されるようになっている。つまり、燃料電池システム1は、水素が循環する水素循環系を備えている。
一方、アノードオフガス中の水分等の不純物が増加した場合や、後記するOCVチェックモードにおいてアノード流路11内をガス置換する場合、ECU80によってパージ弁25は適宜に開かれ、アノードオフガスが配管25bを介して希釈器33に送られ、希釈器33で希釈された後、外部に排出されるようになっている。
アノード流路11内のガス置換についてさらに説明すると、遮断弁22が開いたまま、且つ、第1三方弁23の燃料電池10側が開いた状態で、ECU80によってパージ弁25が適宜に開かれると、アノード流路11内の水素が排出されると共に、水素タンク21から高濃度の水素がアノード流路11に流れ込むようになっている。そして、このように流れ込めば、アノード流路11内は、燃料電池10が良好に発電可能な、詳細には、アノードの触媒上で良好に電極反応が進む濃度の水素に置換されるようになっている。
すなわち、本実施形態において、反応ガス置換手段は、水素タンク21と、燃料電池10の発電前においては蓄電装置46を電源として作動する遮断弁22、第1三方弁23、及び、パージ弁25と、を主に備えて構成されている。そして、反応ガス置換手段を制御する制御手段は、ECU80によって構成されている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31(スーパーチャージャ)と、第2三方弁32(切替手段)と、希釈器33と、水素センサ34とを主に備えている。
コンプレッサ31は、配管31a、第2三方弁32、配管32aを順に介して、カソード流路12の入口に接続されている。第2三方弁32は、配管31a、配管32a、及び、後記する配管51bの接続点(合流点)に配置されており、3つの配管間の連通を遮断すること(完全閉状態)、配管31aと配管32aと連通させること(燃料電池10側が開いた状態)、配管31aと配管51bとを連通させること(燃焼器51側が開いた状態)、が適宜に切替可能となっている。すなわち、コンプレッサ31からの空気が、遮断、又は、燃料電池10若しくは燃焼器51に供給されるようになっている。ただし、このように切替可能であれば第2三方弁32に限定されず、例えば、配管32a及び配管51bにそれぞれ開閉弁を設け、これらを適宜に開閉させる構成としてもよい。
なお、コンプレッサ31及び第2三方弁32は、ECU80と接続されており、ECU80に制御される。また、配管32aには、加湿器(図示しない)が設けられており、燃料電池10に供給される空気が適宜に加湿されるようになっている。
カソード流路12の出口は、配管33aを介して、希釈器33に接続されており、カソード流路12から排出されたカソードオフガスが希釈器33に供給されるようになっている。希釈器33は、その内部に希釈空間を有しており、この希釈空間に、カソードオフガス、アノードオフガス、及び、燃焼器51からの排気ガスが導入されるようになっている。そして、希釈空間において、アノードオフガス、及び、燃焼ガス中の水素は、カソードオフガスによって、所定水素濃度以下に希釈された後、配管33bを通って、外部に排出されるようになっている。
水素センサ34は、配管33bに設けられており、希釈器33から外部に排出されるガス中の水素濃度C11を検出するようになっている。水素センサ34はECU80と接続されており、ECU80は水素濃度C11を監視するようになっている。そして、所定水素濃度以上の水素濃度C11が検出された場合、ECU80は遮断弁22を閉じるようになっている。
また、カソード系の配管32aと、アノード系の配管24aとは、配管91aと、掃気弁91と、配管91bとによって接続されている。そして、アノード掃気が実施される場合、コンプレッサ31を作動させたまま、ECU80によって掃気弁91が開かれ、コンプレッサ31からの非加湿の空気が、掃気ガスとして、アノード流路11に供給されるようになっている。
<電力消費系>
電力消費系は、電力を消費する系であり、出力検出器41と、コンタクタ42と、VCU43(Voltage Control Unit)と、PDU44(Power Drive Unit)と、走行モータ45と、蓄電装置46と、残量検出器47(残量検出手段)と、コンバータ48とを主に備えている。そして、燃料電池10の出力端子(図示しない)から、出力検出器41、コンタクタ42、VCU43、PDU44、走行モータ45が順に接続されている。蓄電装置46及びコンバータ48は、VCU43とPDU44との間に、それぞれ接続されている。
出力検出器41は、燃料電池10(燃料電池スタック)全体の出力電流及び出力電圧を検出する機器であり、電流計及び電圧計を備えており、これらは適所に配置されている。また、出力検出器41はECU80と接続されており、ECU80は出力電流、及び、OCVを含む出力電圧を監視するようになっている。
コンタクタ42は、燃料電池10とVCU43との電気的接続をON/OFFするスイッチである。また、コンタクタ42はECU80と接続されており、ECU80によってOFFされると、燃料電池10から電流の取り出しは不能となり、燃料電池10が発電しない設定となっている。これに対し、ECU80によりコンタクタ42がONされると、燃料電池10から電流の取り出しは可能、つまり、燃料電池10が発電可能となる。
VCU43は、DC−DCチョッパ回路等を備えて構成され、ECU80からの指令に従って、燃料電池10の出力電流及び出力電圧、つまり、発電電力を制御する機器である。すなわち、コンタクタ42のON状態で、VCU43が適宜に制御されると、燃料電池10が発電するようになっている。
PDU44は、三相交流電流発生回路を備えている。そして、PDU44は、ECU80からの指令に従って、VCU43を介して出力される燃料電池10の出力電流から、三相交流電流を発生させ、走行モータ45に出力するようになっている。
走行モータ45は、燃料電池自動車を走行させる電動モータであり、PDU44から電力の供給があると駆動するようになっている。
蓄電装置46は、電力を充放電可能な装置であり、例えば、高圧バッテリや、キャパシタ等によって構成されている。そして、蓄電装置46は、燃料電池10の余剰電力を蓄えたり(充電)、システム起動時等において発電不足の燃料電池10を補助するようになっている(放電)。
残量検出器47は、蓄電装置46のSOC(State of charge、充電状態)の一態様である残量L11を検出する機器であり、例えば電圧計を備えており、現在の電圧に基づいて現在の残量L11を算出するように構成されている。そして、残量検出器47はECU80と接続されており、ECU80は残量L11を監視するようになっている。
この他、ECU80が、蓄電装置46の現在の電圧に基づいて、残量L11を算出するようにしてもよい。
コンバータ48は、DC−DCコンバータ等を備えて構成され、ECU80からの指令に従って、燃料電池10及び蓄電装置46の高電圧の出力を低下させて、遮断弁22、第1三方弁23、パージ弁25、コンプレッサ31、第2三方弁32、及び、ポンプ61に出力するようになっている。すなわち、遮断弁22、第1三方弁23、パージ弁25、コンプレッサ31、第2三方弁32、及び、ポンプ61は、電力消費系に含まれる。
<触媒燃焼系>
触媒燃焼系は、水素及び空気を触媒燃焼させることで熱エネルギを取得し、この熱エネルギによって、ラジエータ液流通系のラジエータ液を加熱する系である。このような触媒燃焼系は、燃焼反応を促進させる触媒を内蔵する燃焼器51と、熱交換器52とを主に備えている。
燃焼器51は、配管51aを介して供給される水素と、配管51bを介して供給される空気中の酸素とを、Pt等の触媒下で触媒燃焼して、高温の排気ガスを生成するものである。このような燃焼器51は、水素、空気及び排気ガスが流通する複数の細孔を有するハニカム体を備えている。各細孔を取り囲む内壁面には触媒が担持されており、各細孔に水素及び空気が導入されると、触媒下で燃焼反応が起こり、高温の排気ガスが生成するようになっている。そして、この排気ガスは配管51cを介して熱交換器52に供給されるようになっている。因みに、この排気ガスには、未燃焼の水素が含まれている。
熱交換器52は、燃焼器51からの高温の排気ガスと、ラジエータ液との間で熱交換し、ラジエータ液を加熱する機器である。そして、熱交換後の排気ガスは、配管52aを介して、希釈器33に供給されるようになっている。
<ラジエータ液流通系>
ラジエータ液流通系は、燃料電池10と熱交換器52とを経由するように、ラジエータ液を循環(流通)させる系であり、ポンプ61と、温度センサ62(温度検出手段)とを主に備えている。因みに、ラジエータ液は、例えば、エチレングリコール等を主成分とする不凍液から構成される。
そして、ラジエータ液流路13の出口から、配管61a、ポンプ61、配管61b、熱交換器52、配管61c、ラジエータ液流路13の入口の順に接続されており、ECU80からの指令に従ってポンプ61が作動すると、ラジエータ液が循環するようになっている。
したがって、熱交換器52における熱交換によって加熱されたラジエータ液が循環、つまり、ラジエータ液流路13を流通すれば、燃料電池10が暖機されるようになっている。よって、本実施形態において、暖機手段は、燃焼器51と、熱交換器52と、燃料電池10の発電前においては蓄電装置46を電源として作動する遮断弁22、第1三方弁23、コンプレッサ31、第2三方弁32、及び、ポンプ61と、を主に備えて構成されており、ECU80(制御手段)によって制御される。
温度センサ62は、配管61aの燃料電池10近傍に設けられており、配管61a内の温度を、燃料電池10の温度(燃料電池温度T11)として検出するようになっている。また、温度センサ62はECU80と接続されており、ECU80は燃料電池温度T11を監視するようになっている。
<IG>
IG71は、燃料電池自動車及び燃料電池システム1の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG71はECU80と接続されており、ECU80はIG71のON/OFF信号を検知するようになっている。
<ECU>
ECU80は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置である。このようなECU80は、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されている。
このようなECU80(制御手段)は、前記したように、パージ弁25等から構成される反応ガス置換手段と、第1三方弁23、コンプレッサ31、第2三方弁32、及び、ポンプ61等から構成される暖機手段と、を適宜に制御し、燃料電池システム1を、準備モード、燃焼モード、冷却モード、OCVチェック(反応ガス置換)モードで作動させる機能を備えている。
なお、燃料電池10の暖機が必要な場合、準備モード、燃焼モード、冷却モード、OCVチェックモードが順に実施される。一方、燃料電池10の暖機が不要な場合、準備モード、燃焼モード、及び、冷却モードは実施されず、OCVチェックモードのみが実施される。因みに、ECU80は、IG71のON時の燃料電池温度T11と、その内部に記憶された暖機開始判定温度T2(例えば0℃)とに基づいて、燃料電池10の暖機の必要の有無を判定する機能を備えている。
ここで、準備モードとは、燃料電池10を暖機するため、燃焼器51への水素及び酸素の供給等を準備するモードであり、本実施形態では、一定長さの時間t1にて実施される(図7参照)。
燃焼モードとは、燃焼器51で水素と空気とを燃焼させて高温の排気ガスを発生させ、この燃焼熱を循環するラジエータ液を介して燃料電池10に伝達させ、燃料電池10を暖機し、燃料電池温度T11を暖機完了温度T1に上げるモードである。よって、IG71のON時の燃料電池温度T11が低いほど、燃焼モードを実施すべき時間t2が長くなり、その結果として、燃焼モード時の消費電力量は大きくなる(図5参照)。
冷却モードとは、燃焼モードでの作動によって昇温した燃焼器51を冷却すると共に、燃焼器51及び熱交換器52内に残存する未燃焼の水素並びに燃焼によって生成した水分(水蒸気)を排出するモードである。このような冷却モードは、本実施形態では、一定長さの時間t3にて実施される(図7参照)。
ただし、冷却モードを実施する時間t3を一定長さにすることに限定されず、例えば、燃焼モード終了時における燃焼器51内の水分量等に基づいて、可変するようにしてもよい。この場合、冷却モード時の消費電力量は、時間t3に対応して変動することになる。
OCVチェック(反応ガス置換)モードとは、アノード流路11内のガスを、燃料電池10が良好に発電可能な濃度の水素に置換することにより、所定のOCVを発生させるモードである。OCVチェックモードを実施する時間t4は、アノード掃気が実施されていない場合、燃料電池10の発電停止時間が長くなれば、長くなり、その結果として、OCVチェックモード時の消費電力量は大きくなる(図6参照)。これは、発電停止後、時間の経過と共に、アノード流路11に残存する水素が電解質膜を透過してカソード流路12に流出等するためである。
これに対し、前回発電停止から現在の間に、アノード掃気が実施されていた場合、アノード流路11内の水素濃度は略ゼロに低下しているので、発電停止時間の長さに関わらず、OCVチェックモードを実施する時間t4は一定の長さとなる。その結果として、アノード掃気が実施されていた場合におけるOCVチェックモード時の消費電力量は、アノード掃気が実施されていない場合よりも大きい値で、一定値となる(図6参照)。したがって、アノード掃気が実施されたことが検出された場合、OCVチェックモード時の消費電力量が大きくなるように補正されることになる。
また、ECU80(停止時間検出手段)は、内蔵するクロックを利用して、燃料電池10の発電停止時間(例えばコンタクタ42のOFF時間)を検出する機能を備えている。
さらに、ECU80(反応ガス置換用電力量算出手段)は、OCVチェックモードの実施に際し、アノード流路11内を燃料電池10が良好に発電可能な濃度の水素に置換するために作動させるパージ弁25等の反応ガス置換手段が消費する電力量を、発電停止時間、及び、アノード掃気の実施の有無と、図6に示すマップとに基づいて算出する機能を備えている。図6に示すマップは、事前試験等によって求められ、ECU80に記憶されている。
さらにまた、ECU80(暖機用電力量算出手段)は、燃料電池10の暖機が必要な場合、準備モード、燃焼モード及び冷却モードにおいて作動させる、第1三方弁23、コンプレッサ31、第2三方弁32、ポンプ61等の機器が消費する電力量の和である暖機用電力量を算出する機能を備えている。
因みに、前記したように、本実施形態では、準備モード、冷却モードの実施時間は、それぞれ、一定長さの時間t1、t3であるので、準備モード時の消費電力量と冷却モード時の消費電力量とは、それぞれ一定値(固定値)となる。これに対し、燃焼モード時の消費電力量は、図5に示すように、IG71のON時の燃料電池温度T11が低いほど、大きくなる。なお、図5に示すマップは、事前試験等によって求められ、ECU80に記憶されている。
その他、ECU80は、例えば、燃料電池自動車の停止時における外気温度が0℃未満である場合、停止中における燃料電池10内の凍結を防止するため、アノード掃気を実施させる機能を備えている。アノード掃気とは、アノード流路11に含まれる水分等を、掃気ガスによって、燃料電池10の外に排出することであり、このようなアノード掃気は、コンプレッサ31を作動させると共に、掃気弁91を開くことによって配管32aと配管24aを連通させ、コンプレッサ31からの空気を掃気ガスとしてアノード流路11に供給することによって実施される。
これに付随して、ECU80(アノード掃気検出手段)は、このようなアノード掃気の実施の有無に対応したフラグを有しており、アノード掃気の実施の有無を一時的に記憶する機能を備えている。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、燃料電池システム1の起動時の動作と共に、燃料電池システム1の起動方法を説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム1の起動方法は、システム起動時において燃料電池10が発電開始するまでに、パージ弁25等の反応ガス置換手段が消費すると予測される反応ガス置換用電力量を、燃料電池10の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出ステップと、現在の蓄電装置46の残量L11が、反応ガス置換用電力量に基づく残量である第1判定残量L1又は第2判定残量L2以上である場合、パージ弁25等の反応ガス置換手段を、実際に作動させる作動ステップと、を含んでいる。
また、燃料電池システム1の起動方法は、燃料電池10の暖機が必要な場合、燃料電池温度T11が暖機完了温度T1に到達するまでに、コンプレッサ31等の暖機手段が消費する暖機用電力量を算出する暖機用電力量算出ステップを、さらに含んでおり、現在の残量L11が、反応ガス置換用電力量と暖機用電力量との和に基づく残量である第1判定残量L1以上である場合、暖機手段及びガス置換手段を実際に作動させる。
さらに、アノード掃気が実施されたか否かを検出するアノード掃気検出ステップを、さらに含んでおり、アノード掃気が実施されたことが検出された場合、反応ガス置換用電力量算出ステップにおいて、反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正する。
なお、初期状態において、遮断弁22、第1三方弁23、パージ弁25、及び、第2三方弁32は閉じており、コンプレッサ31、ポンプ61、及び、コンタクタ42はOFF状態にある。
燃料電池自動車のIG71がONされると、このON信号を検知したECU80は、起動時の各種処理を実行し、その結果として、図2に示すフローチャートがスタートする。
<暖機判定>
ステップS101において、ECU80は、燃料電池10の暖機が必要であるか否かを判定する。具体的には、現在の燃料電池温度T11(システム温度)が暖機開始判定温度T2(例えば0℃)未満である場合、暖機は必要と判定し(S101・Yes)、ECU80の処理はステップS200に進む。一方、現在の燃料電池温度T11が暖機開始判定温度T2未満でない場合、暖機は不要と判定し(S101・No)、ECU80の処理はステップS300に進む。
<第1判定残量L1の算出>
ステップS200において、ECU80は、第1判定残量L1を算出する。算出方法については、後で詳細に説明する。
<システム起動判定(残量チェック)−暖機あり>
ステップS102において、ECU80は、この後、蓄電装置46が残量不足(いわゆるバッテリ切れ)になることなく、燃料電池10の暖機等を含めて燃料電池システム1を起動できるか否かを判定する。具体的には、現在の残量L11が第1判定残量L1以上である場合、残量不足とならずにシステムを起動できると判定し(S102・Yes)、ECU80の処理はステップS103に進む。一方、現在の残量L11が第1判定残量L1以上でない場合、途中で残量不足となるためシステムを起動できないと判定し(S102・No)、ECU80の処理はステップS109に進む。
<準備モード>
ステップS103において、ECU80は、燃料電池システム1を、準備モードで作動させる。具体的には、ECU80は、遮断弁22を開くと共に、第2三方弁32の燃焼器51側を開く(配管31a、51bを連通)。また、ECU80は、ポンプ61を作動させ、燃料電池10と熱交換器52との間で、ラジエータ液を循環させる。このような準備モードは、一定長さの時間t1にて実施される(図7参照)。
<燃焼モード>
その後、ステップS104において、ECU80は、燃料電池システム1を、燃料電池10を暖機するための燃焼モードで作動させる。具体的には、ECU80は、第1三方弁23の燃焼器51側を開き(配管22a、51aを連通)、燃焼器51に水素を供給する。これに並行して、ECU80はコンプレッサ31を作動させ、燃焼器51側が開いた第2三方弁32を介して、燃焼器51に酸素を含む空気を供給する。
そうすると、燃焼器51の触媒下において、水素と空気とが燃焼し、高温の排気ガスが生成する。排気ガスは、熱交換器52でラジエータ液を加熱した後、希釈器33を介して外部に排出される。一方、加熱されたラジエータ液が循環することで、燃料電池10が暖機される。
このような燃焼モードを実施する時間t2は、IG71のON時の燃料電池温度T11と図5のマップとに基づいて算出される。
<冷却モード>
その後、ステップS105において、ECU80は、燃料電池システム1を冷却モードで作動させる。
具体的には、ECU80は、第1三方弁23を閉じ(配管22a、23a、51a間の連通を遮断)、燃焼器51への水素供給を停止する。これにより、水素タンク21の水素消費が抑えられ、その結果として、燃料電池自動車の燃費が向上する。
一方、ECU80は、コンプレッサ31の作動を継続させ、燃焼器51側が開いた第2三方弁32を介して、燃焼器51に空気を供給する。これにより、触媒燃焼により高温となった燃焼器51は冷却される。これと共に、燃焼器51及び熱交換器52に残留する未燃焼の水素、水蒸気(水分)は、希釈器33を介して外部に排出され、燃焼器51及び熱交換器52の耐久性が高められる。また、このように水素が排出されるので、燃料電池システム1の安全性が確保されると共に、次回暖機時において、燃焼器51等から水素が排出されることもなく、燃料電池システム1から外部に排出される水素濃度が極端に高くなることはない。
<OCVチェック(反応ガス置換)モード>
その後、ステップS106において、ECU80は、燃料電池システム1をOCVチェックモードで作動させる。
具体的には、ECU80は、第1三方弁23の燃料電池10側を開き(配管22a、23aを連通)、アノード流路11に水素を供給し、第2三方弁32の燃料電池10側を開き(配管31a、32aを連通)、カソード流路12に空気を供給する。そして、ECU80は、コンタクタ42をOFFしたまま、出力検出器41を介して燃料電池10のOCVを検出する。次いで、ECU80は、燃料電池10の発電を開始させてもよい所定OCVが発生するように、パージ弁25を適宜に開いてアノード流路11内のガスを置換し、アノード流路11内を前記所定OCVが発生する水素濃度に高める。
このようなOCVチェックモードを実施する時間t4は、アノード掃気の実施の有無と、発電停止時間と、図6のマップとに基づいて算出される。
<燃料電池の発電開始>
次いで、ステップS107において、ECU80はコンタクタ42をONし、VCU43を燃料電池10から電流を取り出すように制御する。これにより、燃料電池10の発電が開始する。
<第2判定残量L2の算出>
次に、燃料電池10の暖機は不要と判定(S101・No)された場合に進むステップS300について説明する。
ステップS300において、ECU80は、第2判定残量L2を算出する。算出方法については、後で詳細に説明する。
<システム起動判定(残量チェック)−暖機なし>
ステップS108において、ECU80は、ステップS102と同様に、蓄電装置46が残量不足になることなく、燃料電池システム1を起動できるか否かを判定する。具体的には、現在の残量L11が第2判定残量L2以上である場合、残量不足とならずにシステムを起動できると判定し(S108・Yes)、ECU80の処理はステップS106に進む。一方、現在の残量L11が第2判定残量L2以上でない場合、途中で残量不足となるためシステムを起動できないと判定し(S108・No)、ECU80の処理はステップS109に進む。
<システム起動の禁止>
次に、ステップS102、又は、ステップS108における判定がNoとなって進むステップS109について説明する。
ステップS109において、ECU80は、燃料電池システム1を起動、具体的には、コンプレッサ31、ポンプ61、第1三方弁23等を作動させない。これにより、蓄電装置46の残量不足によるシステム起動の中断や、蓄電装置46の電力の無駄な消費が抑えられる。なお、このような場合、運転者に対して、蓄電装置46の残量不足と共に、蓄電装置46への充電を促すように、ECU80が、警告ランプ(図示しない)を点灯させる構成としてもよい。
<第1判定残量L1算出処理>
次に、ステップS200における第1判定残量L1の算出処理について、図3を参照して説明する。
ステップS201において、ECU80は、アノード掃気の実施の有無に対応するフラグを参照して、前回の燃料電池10の発電停止から現在(例えば、IG71のON時)の間に、アノード掃気が実施されたか否かを判定する。
そして、アノード掃気は実施されていたと判定された場合(S201・Yes)、ECU80の処理はステップS202に進む。一方、アノード掃気は実施されていないと判定された場合(S201・No)、ECU80の処理はステップS203に進む。
[第1判定残量L1−暖機必要・アノード掃気あり]
ステップS202において、ECU80は、暖機が必要であってアノード掃気の実施ありに対応した第1判定残量L1を算出する。
具体的に、第1判定残量L1は、準備モード時の消費電力量と、燃焼モード時の消費電力量と、冷却モード時の消費電力量と、OCVチェックモード時の消費電力量とに基づいて算出される。なお、第1判定残量L1は、例えば、各モードにおける消費電力量を、各モードにおいて作動するコンプレッサ31等の機器の定格出力で除することによって求められる。第2判定残量L2も同様である。
ここで、本実施形態において、準備モード時及び冷却モード時の消費電力量は、それぞれ一定値となる。また、アノード掃気が実施されているので、図6に示すように、OCVチェックモードを実施する時間t4は一定値となり、その結果として、OCVチェックモード時の消費電力量は一定値となる。
これに対し、燃焼モード時の消費電力量は、IG71のON時の燃料電池温度T11と、図5のマップとに基づいて算出され、燃料電池温度T11が低いほど、燃焼モードを実施する時間t2が長くなり、燃焼モード時の消費電力量が大きくなる。
そして、ECU80は、準備モード時、燃焼モード時、冷却モード時、及び、OCVチェックモード時の消費電力量の和に基づいて、蓄電装置46が残量不足とならずに、これら4つのモードを全て実施することが可能な第1判定残量L1を算出する。ここで、準備モード時、冷却モード時、及び、OCVチェックモード時の消費電力量は一定値であるので、燃焼モード時の消費電力量が大きくなるほど、つまり、IG71のON時の燃料電池温度T11が低いほど、第1判定残量L1が大きくなる。
その後、ECU80の処理は、リターンを通って、図2のステップS102に進む。
[第1判定電圧−暖機必要・アノード掃気なし]
ステップS203において、ECU80は、暖機が必要であってアノード掃気の実施なしに対応した第1判定残量L1を算出する。
具体的に、第1判定残量L1は、ステップS202と同様に、準備モード時の消費電力量と、燃焼モード時の消費電力量と、冷却モード時の消費電力量と、OCVチェックモード時の消費電力量とに基づいて算出される。準備モード時の消費電力量、燃焼モード時の消費電力量、及び、冷却モード時の消費電力量は、ステップS202と同様であるので、ここでの説明は省略する。
アノード掃気が実施されていない場合におけるOCVチェックモード時の消費電力量は、発電停止時間と、図6のマップとに基づいて算出され、発電停止時間が長くなるほど、OCVチェックモードを実施する時間t4が長くなり、OCVチェックモード時の消費電力量が大きくなる。
なお、燃料電池10(アノード及びカソードに含まれる触媒)の温度が高くなれば、この触媒の活性が高くなるので、燃料電池温度T11に基づいて、OCVチェックモード時の消費電力量を補正、つまり、燃料電池温度T11が高ければ、OCVチェックモード時の消費電力量を小さくするように補正してもよい。
そして、ECU80は、アノード掃気が実施された場合と同様に、準備モード時、燃焼モード時、冷却モード時、及び、OCVチェックモード時の消費電力量の和に基づいて、蓄電装置46が残量不足とならずに、これら4つのモードを全て実施することが可能な第1判定残量L1を算出する。したがって、燃焼モード時及びOCVチェックモード時の消費電力量が大きくなるほど、第1判定残量L1が大きくなる。その後、ECU80の処理は、リターンを通って、図2のステップS102に進む。
<第2判定残量L2算出処理>
次に、ステップS300における第2判定残量L2の算出処理について、図4を参照して説明する。
ステップS301において、ECU80は、アノード掃気の実施の有無に対応するフラグを参照して、前回の燃料電池10の発電停止から現在(例えば、IG71のON時)の間に、アノード掃気が実施された否かを判定する。
そして、アノード掃気は実施されていたと判定された場合(S301・Yes)、ECU80の処理はステップS302に進む。一方、アノード掃気は実施されていないと判定された場合(S301・No)、ECU80の処理はステップS303に進む。
[第2判定残量L2−暖機不要・アノード掃気あり]
ステップS302において、ECU80は、暖機が不要であってアノード掃気の実施ありに対応した第2判定残量L2を算出する。この場合において、燃料電池10を暖機する必要はないので、準備モード、燃焼モード及び冷却モードは実施されず、各モードの消費電力量はゼロとなる。よって、第2判定残量L2は、実質的にOCVチェックモード時の消費電力量に基づいて算出されることになる。
ここで、アノード掃気が実施されているので、ステップS202と同様に、OCVチェックモードを実施する時間t4は一定となり、OCVチェックモード時の消費電力量は一定となる。したがって、これに基づいて算出される第2判定残量L2も一定値となる。
その後、ECU80の処理は、リターンを通って、図2のステップS108に進む。
[第2判定残量L2−暖機不要・アノード掃気なし]
ステップS303において、ECU80は、暖機が不要であってアノード掃気の実施なしに対応した第2判定残量L2を算出する。この場合において、ステップS302と同様に、燃料電池10を暖機する必要はないので、準備モード、燃焼モード及び冷却モードは実施されず、各モードの消費電力量はゼロとなる。よって、第2判定残量L2は、OCVチェックモード時の消費電力量に基づいて算出される。
ここで、アノード掃気が実施されていないので、ステップS203と同様に、OCVチェックモードを実施する時間t4、及び、OCVチェックモード時の消費電力量は、発電停止時間と、図6のマップとに基づいて算出される。そして、ECU80は、OCVチェックモード時の消費電力量に基づいて、燃料電池10の暖機が不要で、且つ、アノード掃気ありに対応した第2判定残量L2を算出する。
その後、ECU80の処理は、リターンを通って、図2のステップS108に進む。
≪燃料電池システムの効果≫
このような本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、主に以下の効果を得ることができる。
(1)システム起動時において、燃料電池10の暖機が必要な場合、現在の残量L11が、暖機(準備、燃焼、冷却モード)及び反応ガスの置換(OCVチェックモード)によって消費されると予測される消費電力量に基づく第1判定残量L1以上のとき、実際に燃料電池10を暖機し、反応ガスを置換するので、暖機(準備、燃焼、冷却モード)及び反応ガスの置換(OCVチェックモード)の途中に、蓄電装置46が残量不足になることを防止しつつ、燃料電池10の発電を開始させることができる。そして、このように反応ガスが置換されるので、発電開始時におけるアノード流路11内の水素濃度を容易に把握することができる。
(2)また、燃料電池10の暖機が不要な場合、反応ガスの置換(OCVチェックモード)によって消費されると予測される消費電力量に基づく第2判定残量L2以上のとき、実際に反応ガスを置換するので、反応ガスの置換の途中に蓄電装置46が残量不足になることを防止しつつ、燃料電池10の発電を開始させることができる。
(3)さらに、反応ガスの置換(OCVチェックモード)によって消費されると予測される消費電力量は、燃料電池10の発電停止中におけるアノード掃気の実施の有無、そして、アノード掃気が実施されていない場合には発電停止時間を考慮するので、適切に算出することができる。
≪燃料電池システムの一動作例≫
次に、図7を参照して、燃料電池システム1の一動作例を説明する。なお、ここでは燃料電池10の暖機が必要であって、発電停止中にアノード掃気が実施されていない場合を例示する。
IG71のON後、燃料電池10の暖機が必要であると判定される(S101・Yes)。次いで、アノード掃気が実施されていないので(S201・No)、暖機が必要であり、かつ、アノード掃気の実施なしに対応した第1判定残量L1を算出する(S203)。そして、現在の残量L11が第1判定残量L1以上であるので、残量不足とならずにシステム起動可能と判定される(S102・Yes)。
その後、燃料電池システム1は、準備モードに入り、遮断弁22が開かれ、第2三方弁32の燃焼器51側が開かれる。これに並行して、ポンプ61が作動し、ラジエータ液が循環する。
次いで、燃料電池システム1は、燃焼モードに入り、第1三方弁23の燃焼器51側が開かれ、コンプレッサ31が作動する。そうすると、水素及び空気が供給される燃焼器51では、燃焼反応が起こり、この燃焼熱によって燃料電池10が暖機される。この燃焼モードにおいて、燃焼器51から未燃焼の水素が排出されるので、水素センサ34によって検出される水素濃度C11が燃焼モードにおいて高くなる。
燃料電池10が暖機され、冷却モードに入ると、第1三方弁23が閉じられる。コンプレッサ31は作動したままであるので、燃焼器51には引き続いて空気が供給される。これにより、燃焼器51が冷却されると共に、燃焼器51及び熱交換器52等内の未燃焼の水素、水分が排出される。
その後、OCVチェックモードに入ると、第1三方弁23、第2三方弁32の燃料電池10側が開かれ、燃料電池10に水素及び空気が供給される。その後、所定のOCVが発生するように、パージ弁25が適宜に開かれる。
そして、所定のOCVが発生したことにより、OCVチェックは完了し、コンタクタ42がONされ、燃料電池10の発電が開始する。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、本発明が、燃料電池自動車に搭載された燃料電池システム1に適用された場合について説明したが、これに限定されず、例えば、自動二輪車や列車等の他、家庭用の据え置き型の燃料電池システムや給湯システムに組み込まれた燃料電池システム等に、適用してもよい。
前記した実施形態では、燃料電池10を暖機する暖機手段が、燃焼器51、熱交換器52、コンプレッサ31、及び、ポンプ61等によって構成された場合を例示したが、その他に例えば、蓄電装置46を電源として作動する電熱ヒータ等であってもよい。
前記した実施形態では、燃料電池温度T11を検出する温度センサ62が、燃料電池10から排出されたラジエータ液の温度を検出する場合を例示したが、温度センサの位置はこれに限定されず、例えば、燃料電池10の筐体に直接的に設けてもよいし、配管25a、33aに設けてもよい。また、誤検出を防止するために、温度センサを複数設けてもよい。
前記した実施形態では、IG71のON時において、燃料電池温度T11が、暖機開始判定温度T2未満である場合、暖機が必要であると判定する構成を例示したが、その他に例えば、燃料電池システム1の停止中にシステム温度を連続的に検出しておき、IG71のON時では暖機開始判定温度T2以上であったとしても、停止中に暖機開始判定温度T2未満を経験していた場合、暖機が必要であると判定するようにしてもよい。
前記した実施形態では、アノード掃気が実施されていない場合におけるOCVチェックモードを実施する時間t4と、OCVチェックモード時の消費電力量とを、発電停止時間に基づいて算出する場合を例示したが、この他に例えば、アノード流路11の出口近傍に水素センサを設け、この水素センサによってIG71のON時におけるアノード流路11内の水素濃度を測定し、これに基づいて算出してもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 図2の第1判定残量L1の算出処理S200を示すフローチャートである。 図2の第2判定残量L2の算出処理S300を示すフローチャートである。 燃料電池温度T11と、燃焼モード時の消費電力量及び実施時間との関係を示すマップである。 発電停止時間と、OCVチェックモード時の消費電力量及び実施時間との関係を示すマップである。 本実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池
11 アノード流路(反応ガス流路)
12 カソード流路(反応ガス流路)
21 水素タンク
23 第1三方弁
25 パージ弁(反応ガス置換手段)
31 コンプレッサ(暖機手段)
32 第2三方弁
44 出力検出器
45 蓄電装置
46 残量検出器(残量検出手段)
51 燃焼器(暖機手段)
52 熱交換器(暖機手段)
61 ポンプ(暖機手段)
62 温度センサ(温度検出手段)
80 ECU(制御手段、停止時間検出手段、反応ガス置換用電力量算出手段、暖機用電力量算出手段、アノード掃気検出手段)
T1 暖機完了温度
T2 暖機開始判定温度
T11 燃料電池温度
L1 第1判定残量
L2 第2判定残量
L11 現在の残量

Claims (6)

  1. 反応ガス流路を有し、当該反応ガス流路に反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    電力を蓄える蓄電装置と、
    前記蓄電装置の残量を検出する残量検出手段と、
    起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記反応ガス流路を、前記燃料電池が発電可能な濃度の反応ガスに置換する反応ガス置換手段と、
    前記燃料電池の発電停止時間を検出する停止時間検出手段と、
    前記燃料電池が発電開始するまでに前記反応ガス置換手段が消費する反応ガス置換用電力量を、前記燃料電池の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出手段と、
    前記反応ガス置換手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、前記反応ガス置換手段を作動させる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    起動時に前記燃料電池を暖機する必要がある場合、前記制御手段に制御され前記蓄電装置を電源として作動し、前記燃料電池を暖機する暖機手段と、
    前記燃料電池の温度が暖機完了温度に到達するまでに、前記暖機手段が消費する暖機用電力量を算出する暖機用電力量算出手段と、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量と暖機用電力量との和に基づく判定残量以上である場合、前記暖機手段及び前記反応ガス置換手段を作動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記反応ガス流路は、燃料ガスが供給されるアノード流路と、酸化剤ガスが供給されるカソード流路とを有し、
    前記燃料電池の発電停止後から現在の間に、前記アノード流路に残留する燃料ガスを排出するアノード掃気が実施されたか否かを検出するアノード掃気検出手段を、さらに備え、
    前記制御手段は、アノード掃気が実施されていた場合、前記反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 反応ガス流路を有し、当該反応ガス流路に反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    電力を蓄える蓄電装置と、
    起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記反応ガス流路を、前記燃料電池が発電可能な濃度の反応ガスに置換する反応ガス置換手段と、
    を備える燃料電池システムの起動方法であって、
    前記燃料電池が発電開始するまでに前記反応ガス置換手段が消費する反応ガス置換用電力量を、前記燃料電池の発電停止時間に基づいて算出する反応ガス置換用電力量算出ステップと、
    現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量に基づく判定残量以上である場合、前記反応ガス置換手段を作動させる作動ステップと、
    を含むことを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  5. 前記燃料電池システムは、起動時に前記蓄電装置を電源として作動し、前記燃料電池を暖機する暖機手段をさらに備えており、
    前記燃料電池の温度が暖機完了温度に到達するまでに、前記暖機手段が消費する暖機用電力量を算出する暖機用電力量算出ステップを、さらに含み、
    現在の蓄電装置の残量が、前記算出された反応ガス置換用電力量と暖機用電力量との和に基づく判定残量以上である場合、前記作動ステップにおいて、前記暖機手段及び前記反応ガス置換手段を作動させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システムの起動方法。
  6. 前記反応ガス流路は、燃料ガスが供給されるアノード流路と、酸化剤ガスが供給されるカソード流路とを有しており、
    前記燃料電池の発電停止後から現在の間に、前記アノード流路に残留する燃料ガスを排出するアノード掃気が実施されたか否かを検出するアノード掃気検出ステップを、さらに含み、
    前記アノード掃気が実施されたことが検出された場合、前記反応ガス置換用電力量算出ステップにおいて、前記反応ガス置換用電力量が大きくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料電池システムの起動方法。
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