JP2010080278A - 燃料電池システム - Google Patents

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清志 笠原
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Abstract

【課題】触媒燃焼器に内蔵される触媒の劣化を適切に判定する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10を経由するように冷媒を通流させる冷媒通流手段と、燃料混合ガスを触媒燃焼反応させる触媒を有し、触媒燃焼反応により生成する熱で、燃料電池スタック10に向かう冷媒を加熱する触媒燃焼器70と、触媒燃焼器70の触媒温度Tsを検出する温度センサ73と、を備え、システム起動時に、触媒燃焼器70を運転して燃料電池スタック10を暖機する燃料電池システム1であって、触媒燃焼器70の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、暖機は完了したと判定した後、触媒温度Tsに基づいて、触媒が異常であるか否か判定する異常判定手段と、異常であると判定した場合、異常判定の後、触媒温度Tsに基づいて、触媒の劣化を判定する劣化判定手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス)がアノードに、酸素(酸化剤ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで、電気化学反応が生じ発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池の開発が盛んである。燃料電池は、その発電電力によって走行する燃料電池自動車や、家庭用電源など広範囲で適用されつつあり、今後もその適用範囲の拡大が期待されている。
このような燃料電池を良好に発電させるには、アノード及びカソードにおける電極反応が良好に進むように、アノード等に含まれる触媒等に依存する好適発電温度(PEFCの場合、70〜80℃)に暖機することが好ましい。そこで、水素(燃料ガス)及び酸素を含む空気(酸化剤ガス)が混合されてなる燃料(混合)ガスを、触媒燃焼器で触媒燃焼反応させて燃焼熱を発生し、この燃焼熱を利用して燃料電池を暖機する燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
ところが、触媒燃焼器に内蔵される触媒は、使用により劣化する。そして、このように触媒が劣化すると、燃料ガスが未燃焼のまま触媒燃焼器を通り抜けてしまう。そこで、触媒の温度に基づいて、触媒の劣化を判定する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2000−164233号公報 特開平6−331135号公報
ところが、車両等の移動体に搭載される燃料電池システムでは、例えば、システム停止中に低温環境下に曝されると、触媒燃焼反応により生成した水分(水蒸気)や、外気中の水分が触媒に吸着し、触媒表面が凍結する虞がある。そして、システム起動時において、このように触媒表面が凍結した触媒燃焼器に、燃料ガスを供給すると、凍結により良好に触媒燃焼反応させることができず、触媒の温度が上昇しないと共に、燃料ガスの反応効率が低下する。したがって、触媒の温度に基づいて判定する特許文献2の技術では、凍結により触媒温度が上昇していないにも関わらず、触媒は劣化していると誤って判定する虞がある。
そこで、本発明は、触媒燃焼器に内蔵される触媒の劣化を適切に判定する燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料電池と、前記燃料電池を経由するように冷媒を通流させる冷媒通流手段と、燃料ガスを触媒燃焼反応させる触媒を有し、当該触媒燃焼反応により生成する熱で、前記燃料電池に向かう冷媒を加熱する触媒燃焼器と、前記触媒燃焼器の触媒の温度を検出する温度検出手段と、を備え、システム起動時に、前記触媒燃焼器を運転して前記燃料電池を暖機する燃料電池システムであって、前記触媒燃焼器の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、前記暖機完了判定手段が暖機は完了したと判定した後、前記触媒の温度に基づいて、当該触媒が異常であるか否か判定する異常判定手段と、前記異常判定手段が異常であると判定した場合、当該異常判定の後、前記触媒の温度に基づいて、当該触媒の劣化を判定する劣化判定手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、触媒燃焼器の暖機完了後、異常判定手段によって、触媒が異常であると判定した場合、劣化判定手段が、触媒の温度に基づいて、触媒が劣化しているか否か適切に判定できる。
すなわち、触媒が劣化又はその表面が凍結していることにより、異常であると判定され、例えば、所定時間(後記する実施形態では解氷時間Δt2)経過後、触媒の温度が所定温度(後記する実施形態では解氷温度Ts2)以上となった場合や、触媒の温度が上昇した場合、触媒は劣化しておらず、凍結が解氷したと判定できる。逆に、前記所定時間が経過しても前記所定温度よりも低い場合や、触媒の温度が上昇しない場合、触媒は劣化していると判定できる。
また、前記触媒燃焼器への燃料ガスの流量を制御する流量制御手段を備え、前記異常判定手段が異常であると判定した場合、前記流量制御手段は、前記異常判定手段が異常でないと判定する通常時に対して、燃料ガスの流量を減少することを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、異常判定手段が異常であると判定した場合、流量制御手段は、異常判定手段が異常でないと判定する通常時に対して、燃料ガスの流量を減少する。これにより、劣化判定手段が、触媒の温度に基づいて、触媒が劣化しているか否かについて、さらに適切に判定できる。
なぜなら、燃料ガスの流量を減少した場合において、触媒が劣化していると、触媒の温度が顕著に低下し、その後に上昇することはないが、触媒は劣化しておらず、その表面が凍結している場合、一旦、触媒の温度が低下するものの、その後、燃焼熱によって解氷し、触媒の温度が上昇するからである。
また、前記流量制御手段が流量を減少した後において、前記触媒の温度が、当該触媒が解氷したとされる解氷温度以上になった場合、前記劣化判定手段は前記触媒が劣化していないと判定し、前記流量制御手段は流量の減少を解除することを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、燃料ガスの流量の減少後、触媒の温度が、触媒が解氷したとされる解氷温度以上になった場合、劣化判定手段は前記触媒が劣化していないと判定し、流量制御手段は流量の減少を解除するので、触媒燃焼反応を効率的に進行させ、燃料電池を速やかに暖機できる。
また、前記流量制御手段が流量を減少した後において、前記触媒の温度が、当該触媒が解氷したとされる解氷温度よりも低い場合、前記劣化判定手段は前記触媒が劣化していると判定し、前記流量制御手段は燃料ガスの流量をさらに減少させることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、燃料ガスの流量の減少後、触媒の温度が、触媒が解氷したとされる解氷温度よりも低い場合、劣化判定手段は触媒が劣化していると判定し、流量制御手段は燃料ガスの流量をさらに減少させるので、多量の燃料ガスが触媒燃焼器を通り抜けることを防止できる。
本発明によれば、触媒燃焼器に内蔵される触媒の劣化を適切に判定する燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10の発電電力を消費等する電力消費系と、燃料電池スタック10を経由するように冷媒を循環(通流)させる冷媒循環系(冷媒通流手段)と、循環する冷媒を加熱する冷媒加熱系と、IG81(イグニッション)と、これらを電子制御するECU90(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層して構成されたスタックであり、複数の単セルは直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソード(電極)とを備えている。
アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
各セパレータには、各MEAの全面に水素又は空気を供給するための溝や、全単セルに水素又は空気を給排するための貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がアノード流路11(燃料ガス流路)、カソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給され、カソード流路12を介して各カソードに空気が供給されると、電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、OCVが所定OCV以上となった状態で、発電要求があり、後記するコンタクタ43がONされ、VCU42が制御され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
また、各セパレータには、単セルを適宜に冷却するために冷媒が通流する溝や貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔が、燃料電池スタック10の冷媒流路13として機能している。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21と、常閉型の遮断弁22とを備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22aを介して、アノード流路11の入口に接続されている。そして、ECU90からの指令によって遮断弁22が開かれると、水素が、水素タンク21から、遮断弁22等を経由して、アノード流路11に供給されるようになっている。
アノード流路11の出口は、配管22bを介して、後記する希釈器34に接続されている。そして、アノード流路11から排出された未消費の水素を含むアノードオフガスが、希釈器34に排出されるようになっている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31と、加湿器32と、背圧弁33と、希釈器34とを備えている。
コンプレッサ31は、配管31a、加湿器32、配管32aを介して、カソード流路12の入口に接続されており、ECU90の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、カソード流路12に供給するようになっている。加湿器32は、その内部に水分透過性を有する中空糸膜を備えており、コンプレッサ31からカソード流路12に向かう空気と、カソード流路12から排出された水蒸気を含む多湿のカソードオフガスとの間で水分交換し、コンプレッサ31からカソード流路12に向かう空気を加湿するようになっている。
カソード流路12の出口は、配管32b、加湿器32、配管33a、背圧弁33、配管33bを介して、希釈器34に接続されている。そして、カソード流路12から排出されたカソードオフガスが希釈器34に供給されるようになっている。
背圧弁33は、例えばバラフライ弁から構成された常開型の弁であり、その開度はECU90により適宜に制御される。
希釈器34は、アノード系からのアノードオフガスと、カソード流路12からのカソードオフガスとを混合し、アノードオフガス中の水素を希釈する機器であり、これらガスを混合し、水素を希釈するための希釈空間を備えている。そして、希釈された後のガスは、配管34aを通って、車外(外部)に排出されるようになっている。
<電力消費系>
電力消費系は、燃料電池スタック10の発電電力を消費等する系であって、モータ41と、VCU42(Voltage Control Unit)と、コンタクタ43とを備えている。モータ41は、燃料電池自動車の動力源となる電動モータであって、三相交流電流を発生させるPDU(Power Drive Unit、図示しない)、VCU42、コンタクタ43を順に介して、燃料電池スタック10の出力端子に接続されている。VCU42は、燃料電池スタック10の出力電力(電流、電圧)を制御する機器であって、DC/DCチョッパ等を備えている。コンタクタ43は、燃料電池スタック10とVCU42及びモータ41との電気的接続をON/OFFするスイッチである。
そして、ECU90がコンタクタ43をONした状態で、図示しないアクセル等からの発電要求量に応じてVCU42を制御すると、燃料電池スタック10から電流が取り出され、燃料電池スタック10が発電し、モータ41が回転するようになっている。
その他、電力消費系は、蓄電装置や、これに充放電される電力を昇降圧するDC/DCコンバータ等(いずれも図示しない)を備えている。蓄電装置は、燃料電池スタック10の余剰発電電力や、モータ41からの回生電力を蓄えたり、燃料電池スタック10の発電電力が低い場合、その充電電力を放電し燃料電池スタック10を補助するものである。
また、コンプレッサ31、冷媒ポンプ51、遮断弁22、後記する水素導入弁61、インジェクタ62及び空気導入弁63等も電力消費系に含まれ、前記蓄電装置及び/又は燃料電池スタック10を電源として作動する。
<冷媒循環系>
冷媒循環系は、燃料電池スタック10の冷媒流路13を経由するように、エチレングリコール等の冷媒を循環させる系であって、冷媒ポンプ51と、温度センサ52(燃料電池温度検出手段)とを備えている。
冷媒流路13の出口は、配管51a、冷媒ポンプ51、配管51b、後記する冷媒管77、配管51cを介して、冷媒流路13の入口に接続されている。そして、冷媒ポンプ51がECU90の指令に従って作動すると、冷媒が燃料電池スタック10を経由しつつ循環するようになっている。
なお、配管51aには、冷媒の温度が所定温度以上である場合に開くサーモスタット(図示しない)が設けられている。そして、このサーモスタットが開いた場合、高温の冷媒がラジエータ(図示しない)に導入され、このラジエータで冷却された後、配管51aに戻るようになっている。
温度センサ52は、冷媒流路13から排出された直後の冷媒の温度を、燃料電池スタック10の温度Twとして検出するセンサであり、配管51aに設けられている。そして、温度センサ52は、検出した燃料電池スタック10の温度TwをECU90に出力するようになっている。
ただし、燃料電池スタック10の温度Twを検出する温度センサ52の位置はこれに限定されず、例えば、配管22bや配管32bに取り付けられた構成でもよい。
<冷媒加熱系>
冷媒加熱系は、システム起動時に、循環する冷媒を介して燃料電池スタック10を暖機(加熱)する系であって、常閉型の水素導入弁61と、インジェクタ62と、常閉型の空気導入弁63と、ミキサ64(混合器)と、触媒燃焼器70とを備えている。
空気導入弁63の上流側は配管63aを介して配管31aに接続されており、空気導入弁63の下流側は配管63bを介してミキサ64に接続されている。そして、コンプレッサ31の作動中、空気導入弁63がECU90によって開かれると、酸素を含む空気(酸化剤ガス)がミキサ64に導入されるようになっている。
水素導入弁61の上流側は配管61aを介して配管21aに接続されており、水素導入弁61の下流側は配管61bを介してインジェクタ62に接続されており、インジェクタ62は配管63bの途中に設けられている。そして、ECU90からの指令によって水素導入弁61が開かれ、インジェクタ62が適宜に開かれると、水素(燃料ガス)がインジェクタ62から配管63b内に吐出され、配管63bを通る空気と共に、ミキサ64に導入されるようになっている。
ミキサ64は、これに導入される水素及び空気を混合し、燃料混合ガス(燃料ガス)を生成する機器であり、その内部に混合空間を有している。よって、ミキサ64は、水素及び空気を適切に混合するべく、水素等を拡散するためのリブ等の拡散手段を備えることが好ましい。そして、燃料混合ガスは、配管64aを介して触媒燃焼器70の触媒部71に供給されるようになっている。
したがって、インジェクタ62からの水素の吐出量、コンプレッサ31からの空気の吐出量を適宜に制御することで、触媒燃焼器70への燃料混合ガスの流量及び水素と空気との混合比が制御される。よって、本実施形態において、触媒燃焼器70への燃料混合ガスの流量を制御する流量制御手段は、インジェクタ62と、コンプレッサ31と、これらを制御するECU90と備えて構成されている。
触媒燃焼器70は、燃料混合ガスを触媒下で触媒燃焼反応させ、その燃焼熱によって、冷媒を介して燃料電池スタック10を暖機(加熱)する機器であり、触媒部71と熱交換部76とを備えている。
触媒部71は、触媒部本体72と、温度センサ73とを備えている。
触媒部本体72は、コージエライト等から形成され、燃料混合ガスが導入される複数の細孔を有するハニカム体と、前記各細孔を取り囲む壁面に担持されたPt、Ru等の触媒とを備えている。そして、燃料混合ガスが触媒部本体72に供給されると、水素及び酸素が触媒下で触媒燃焼反応し、燃焼熱を帯びた高温の排ガスを生成し、この高温の排ガスが熱交換部76に供給されるようになっている。
また、触媒部71は、システム起動時において、触媒の暖機を促進するため適宜に作動するグロープラグ(図示ししない)を備えている。
温度センサ73は、触媒部本体72から熱交換部76に向かう排ガスの温度を、触媒部本体72の触媒の温度(触媒温度Ts)として検出するセンサである。そして、温度センサ73は、検出した触媒温度TsをECU90に出力するようになっている。
熱交換部76は、配管51bからの冷媒が通流する冷媒管77を内蔵し、冷媒と高温の排ガスとの間で熱交換し、冷媒を加熱する部分である。なお、冷媒管77の入口には配管51bが接続されており、冷媒管77の出口には配管51cが接続されている。
そして、加熱された冷媒は、配管51cを通り、冷媒流路13を通流する際に燃料電池スタック10を暖めるようになっている。
また、熱交換部76の下流側は、配管64bを介して、配管34aに接続されており、熱交換後の排ガスは、配管64b、配管34aを通り、車外に排出されるようになっている。
すなわち、触媒部71内は、熱交換部76、配管64b、配管34aを介して、車外と連通している。よって、車外の多湿な空気が、配管34a、配管64b、熱交換部76を通って、触媒部71内に侵入する可能性がある。ゆえに、停止中の燃料電池システム1が低温環境下(例えば0℃未満)に曝された場合、車外から侵入した水蒸気や、触媒燃焼反応で生成後、残留する水蒸気が、触媒部本体72に装填された触媒の表面に吸着し、凍結する場合がある。
なお、このように触媒の表面で凍結すると、次回システム起動時において、触媒燃焼器70に燃料混合ガスを供給しても、触媒燃焼反応が好適に進行せず、触媒温度Tsが良好に上昇せず、また、燃料混合ガスがそのまま触媒燃焼器70を通り抜け、車外に排出されてしまう。
<その他機器>
IG81は、燃料電池自動車及び燃料電池システム1の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG81はECU90と接続されており、ECU90はIG81のON/OFF信号を検知するようになっている。
<ECU>
ECU90は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。
<ECU−暖機完了判定機能>
また、ECU90(暖機完了判定手段)は、システム起動時において触媒燃焼器70の運転を開始した後、触媒燃焼器70の暖機が完了したか否か判定する機能を備えている。
<ECU−異常判定機能>
さらに、ECU90(異常判定手段)は、触媒燃焼器70の暖機完了後において、触媒温度Tsに基づいて、触媒燃焼器70に装填される触媒が異常であるか否か判定する機能を備えている。
<ECU−劣化判定機能>
さらにまた、ECU90(劣化判定手段)は、触媒が異常であると判定した後において、触媒温度Tsに基づいて、触媒燃焼器70に装填される触媒が劣化しているか否か判定する機能を備えている。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、図2を参照して、燃料電池システム1の動作を、ECU90に設定されたプログラム(フローチャート)の流れと共に説明する。
なお、IG81がONされると、図2のフローチャートに示す処理がスタートする。また、IG81のON前(初期状態)において、コンプレッサ31及び冷媒ポンプ51は停止している。遮断弁22、背圧弁33、水素導入弁61及び空気導入弁63は閉じており、コンタクタ43はOFFされている。
ステップS101において、ECU90は、触媒燃焼器70を運転させて、燃料電池スタック10を暖機する必要があるか否か判定する。
具体的には、燃料電池スタック10の温度Twが暖機必要温度Tw0未満である場合、暖機をする必要があると判定される。暖機必要温度Tw0は、燃料電池スタック10の温度Twがこの温度未満である場合、燃料電池スタック10内が凍結している虞があり、燃料電池スタック10を暖機する必要があると判断される温度である。
その他に例えば、システム停止中に低温環境下(0℃以下)曝されたことにより、燃料電池スタック10が掃気されている場合、システム起動時における燃料電池スタック10の温度Twに関わらず、暖機する必要があると判定する構成としてもよい。
燃料電池スタック10を暖機する必要があると判定した場合(S101・Yes)、ECU90の処理はステップS102に進む。一方、燃料電池スタック10を暖機する必要はないと判定した場合(S101・No)、ECU90の処理はステップS112に進む。
<暖機モード>
ステップS102において、ECU90は、触媒燃焼器70への燃料混合ガスの供給を開始する。すなわち、ECU90は、触媒燃焼器70(燃料電池システム1)を暖機モードで運転、つまり、触媒燃焼器70の運転を開始し、触媒燃焼器70を暖機する。
具体的には、ECU90は、空気導入弁63を開き、コンプレッサ31を作動させると共に、水素導入弁61を開き、インジェクタ62を作動させ、水素を吐出する。これにより、水素及び空気がミキサ64に導入され、ミキサ64で燃料混合ガスが生成され、この燃料混合ガスが触媒燃焼器70の触媒部本体72に供給される。この場合において、暖機の初期段階では、触媒部71に内蔵されるグロープラグ(図示しない)等によって、触媒燃焼反応を促進することが好ましい。
なお、触媒燃焼器70に空気を先行して供給し、触媒燃焼器70内の結露水等を押し出す準備モードで運転した後、暖機モードに移行して、水素を吐出し、燃料混合ガスを供給することが望ましい(図3〜図5参照)。
そうすると、燃料混合ガス中の水素と酸素とが、触媒部本体72の触媒下で触媒燃焼反応し、燃焼熱を帯びた排ガスを生成する。そして、この燃料熱により、触媒部本体72が暖機され、触媒温度Tsが上昇し始める。また、燃焼熱を帯びた高温の排ガスは、熱交換部76に供給される。
なお、このように触媒部本体72(触媒燃焼器70)を暖機する場合における燃料混合ガスの流量、水素と空気との混合比は、事前試験等に基づいて、多量の水素が触媒部71を通り抜けないように設定される。
これに並行して、ECU90は、冷媒ポンプ51を作動させる。そうすると、冷媒が、熱交換部76及び燃料電池スタック10経由で循環する。これにより、冷媒管77を通流することで排ガスにより暖められた冷媒が、燃料電池スタック10を暖め始め、燃料電池スタック10の温度Twが上昇し始める。
<暖気完了判定>
ステップS103において、ECU90は、触媒燃焼器70の暖機が完了したか否か判定する。
具体的には、ECU90は、例えば、ステップS102における燃料混合ガスの供給後、暖機完了時間Δt1が経過した場合、触媒燃焼器70の暖機は完了したと判定する。暖気完了時間Δt1は、触媒燃焼器70の暖機が十分に完了する時間であり、詳細には、表面が凍結してなく、かつ、劣化していない正常な触媒が、暖機完了時間Δt1を経過すれば、触媒温度Tsがその触媒機能を好適に発揮可能な温度となる時間に設定される。また、このような暖気完了時間Δt1は、事前試験等により求められ、ECU90に記憶されている。この他、暖機完了時間Δt1を可変、つまり、システム起動時における触媒温度Tsが低いほど、暖気完了時間Δt1を長くする構成としてもよい。
触媒燃焼器70の暖機は完了したと判定した場合(S103・Yes)、ECU90の処理はステップS104に進む。一方、触媒燃焼器70の暖機は完了していないと判定した場合(S103・No)、ECU90はステップS103の判定を繰り返す。
<異常判定>
ステップS104において、ECU90は、触媒部本体72に装填された触媒が異常であるか否か判定する。
具体的には、ECU90は、例えば、(1)現在の触媒温度Tsが触媒機能を好適に発揮する好適触媒温度Ts1未満である場合や、(2)暖機中における触媒温度Tsの上昇率ΔTsが好適である好適上昇率ΔTs1未満である場合、触媒が異常であると判定する。
触媒が異常であるとは、暖機完了時間Δt1が経過し、この時間的判断に基づいて、触媒燃焼器70の暖機が完了していると判断しているにも関わらず(S103・Yes)、触媒表面が凍結又は触媒が劣化しているため、触媒がその機能を好適に発揮可能な温度に達してなく、触媒燃焼反応が良好に進行していない状態を意味する。なお、判定基準となる好適触媒温度Ts1や、好適上昇率ΔTs1は、触媒の種類・担持量や、触媒部本体72(ハニカム体等)の形状に関係し、事前試験等により求められ、ECU90に記憶されている。
触媒が異常であると判定した場合(S104・Yes)、ECU90は触媒表面が凍結、又は、触媒が劣化していると判定し、その処理はステップS105に進む。一方、触媒が異常でない、つまり、正常であると判定した場合(S104・No)、ECU90の処理はステップS109に進む。
<燃料混合ガスの低減>
ステップS105において、ECU90は、触媒燃焼器70に供給される燃料混合ガスの流量を、一定(固定)流量にて低減する。これにより、多量の燃料混合ガス、特に水素が、触媒燃焼反応せずに触媒燃焼器70を通り抜けることは防止される。
なお、低減する燃料混合ガスの流量は、事前試験等により求められる。その他、(1)現在の触媒温度Tsと好適触媒温度Ts1との差が大きいほど、(2)今回の上昇率ΔTsと好適上昇率ΔTs1との差が大きいほど、燃料混合ガスの流量を大きく低減する構成としてもよい。
具体的には、ECU90は、インジェクタ62の開弁時間を短くし(及び/又は開弁する間隔を長くし)、水素の吐出量を低減すると共に、コンプレッサ31の回転速度を下げ、空気の吐出量を低減する。
なお、燃料混合ガスの流量、つまり、水素及び空気の流量を低減する構成でもよいが、少なくとも水素の流量のみを低減する構成でもよい(図4、図5参照)。後記するステップS108においても同様である。
ステップS106において、ECU90は、ステップS105で燃料混合ガスの流量を低減した後、所定時間Δt2が経過したか否か判定する。
所定時間Δt2は、仮に触媒表面が凍結していた場合、ステップS105で燃料混合ガスの流量を低減しても、その後ある程度進行する触媒燃焼反応で生成する燃焼熱により、触媒表面が十分に解氷する時間に設定される。このような所定時間Δt2は、事前試験等により求められ、ECU90に記憶されている。
所定時間Δt2経過したと判定した場合(S106・Yes)、ECU90の処理はステップS107に進む。一方、所定時間Δt2経過していないと判定した場合(S106・No)、ECU90はステップS106の判定を繰り返す。
<解氷判定>
ステップS107において、ECU90は、触媒温度Tsが、触媒表面が解氷したと判断される解氷温度Ts2以上であるか否か判定する。
解氷温度Ts2は、ある程度進行する触媒燃焼反応で生成する燃焼熱により、触媒表面が解氷したと判断可能な温度であって、前記した好適触媒温度Ts1よりも低く設定される。このような解氷温度Ts2は、事前試験等により求められ、ECU90に記憶されている。
触媒温度Tsが解氷温度Ts2以上であると判定した場合(S109・Yes)、ECU90は、システム起動時に触媒表面は凍結していたが、現在解氷したと判定し、その処理はステップS109に進む。
一方、触媒温度Tsが解氷温度Ts2以上でない場合(S109・No)、ECU90は、触媒は使用等により劣化していると判定し、その処理はステップS108に進む。
<燃料混合ガスの低減>
ステップS108において、ECU90は、触媒燃焼器70に供給される燃料混合ガスの流量を、さらに一定(固定)流量にて低減する。これにより、燃料混合ガス、特に水素が、触媒燃焼反応せずに触媒燃焼器70を通り抜けることは防止される。ただし、このように燃料混合ガスの流量をさらに低減しても、触媒燃焼反応は進行し、燃料電池スタック10は緩やかに暖められる。
なお、低減する流量は、事前試験等により求められ、高濃度の水素が車外に排出されないように設定される。その他、触媒の劣化の程度に応じて、例えば、触媒温度Tsと解氷温度Ts2との差が大きいほど、燃料混合ガスの流量を大きく低減する構成としてもよい。
<通常モード>
ステップS109において、ECU90は、触媒燃焼器70(燃料電池システム1)を通常モードで運転させる。
具体的には、ECU90は、触媒燃焼器70に燃料混合ガスを通常流量(ここでは暖機モードにおける流量と同量)で供給する。この他、このように通常モードに移行した場合において、多量の燃料混合ガスが触媒燃焼器70をそのまま通り抜けない程度に、燃料混合ガスの流量を増加する構成としてもよい。
したがって、触媒が異常であると判定され(S104・Yes)、燃料混合ガスの流量を低減した後において(S105)、触媒表面が解氷したと判定され(S107・Yes)、通常モードに移行した場合(S109)、燃料混合ガスの流量制限が解除されることになる。
<燃料電池スタックの暖機完了判定>
ステップS110において、ECU90は、燃料電池スタック10の暖機が完了したか否か判定する。
具体的には、温度センサ52から入力される燃料電池スタックの温度Twが、暖機完了温度Tw1以上である場合、燃料電池スタック10の暖機は完了したと判定される。暖機完了温度Tw1は、触媒燃焼器70による暖機を終了しても、発電に伴う自己発熱により、燃料電池スタック10の温度Twが好適に発電可能な温度(80〜90℃)に速やかに上昇可能な温度に設定される。
燃料電池スタック10の暖機は完了したと判定した場合(S110・Yes)、ECU90の処理はステップS111に進む。一方、燃料電池スタック10の暖機は完了していないと判定した場合(S110・No)、ECU90はステップS110の判定を繰り返す。
<冷却モード>
ステップS112において、ECU90は、触媒燃焼器70(燃料電池システム1)を冷却モードで運転する。
具体的には、ECU90は、水素導入弁61を閉じ、インジェクタ62への水素供給を停止する。一方、空気は、水素供給の停止後も所定の掃気時間にて触媒燃焼器70に供給する。これにより、触媒燃焼反応により生成し、触媒燃焼器70内に残留する水蒸気や、未燃焼の水素が触媒燃焼器70から押し出され、触媒燃焼器70が掃気されると共に、通流する空気によって触媒燃焼器70が冷却される。
<発電準備>
ステップS112において、ECU90は、燃料電池スタック10を発電させるべく、その準備をする。
具体的に例えば、ECU90は、遮断弁22を開き、アノード流路11に水素を押し込み、アノード流路11を水素に置換する。これに並行して、ECU90は、空気導入弁63を閉じ、背圧弁33を開き、カソード流路12に押し込み、カソード流路を空気に置換する。そうすると、アノード、カソードにおける電極反応が進み、燃料電池スタック10を構成する単セルのOCVが上昇する。このような水素、空気の置換は、OCVが発電開始可能な所定OCV以上になるまで継続される。
<発電開始>
ステップS113において、ECU90は、コンタクタ43をONし、アクセル等からの発電要求量に対応してVCU42を制御し、燃料電池スタック10から電流を取り出して、燃料電池スタック10の発電を開始させる。
≪燃料電池システムの効果≫
このような燃料電池システム1によれば、次の効果を得る。
触媒燃焼器70の暖機完了後において(S103・Yes)、触媒が異常である場合(S104・Yes)、その後の触媒温度Tsに基づいて、触媒表面が凍結していたので異常であったのか(S107・Yes)、触媒が劣化していたので異常であったのか(S107・No)、適切に判断できる。
また、触媒が異常である場合(S104・Yes)、一旦、燃料混合ガスの流量を低減するので(S105)、特に水素の車外への排出を防止しつつ、触媒表面が凍結しているか、又は、触媒が劣化しているかを正確に判定できる。
なぜなら、触媒表面が凍結している場合、燃料混合ガスの流量を低減すると、触媒燃焼反応による燃焼熱が減少するものの、この燃焼熱により解氷し、徐々に触媒温度Tsが上昇するからである。一方、触媒が劣化している場合、燃料混合ガスの流量を低減すると、触媒燃焼反応による燃焼熱が減少した後、触媒温度Tsがその後に上昇しないからである。
さらに、燃料混合ガスの流量を低減した後において(S105)、触媒表面が解氷した、つまり、触媒は劣化していないと判定した場合(S107・Yes)、燃料混合ガスを通常に供給(S109)、つまり、燃料混合ガスの流量制限を解除するので、その後、燃焼熱を増加させ、速やかに燃料電池スタック10を暖めることができる。
さらにまた、燃料混合ガスの流量を低減した後において(S105)、触媒は劣化していると判定した場合(S107・No)、さらに燃料混合ガスの流量を低減するので、高濃度の水素が車外に排出されることを防止しつつ、燃料電池スタック10を暖めることができる。
≪燃料電池システムの動作例≫
次に、燃料電池システム1の動作例を説明する。
<触媒:正常>
まず、図3を参照して、触媒が正常であるケースを説明する。
燃料混合ガスの供給開始(S102)から暖機完了時間Δt1経過し、触媒燃焼器70の暖機完了後(S103・Yes)における触媒温度Tsが、好適触媒温度Ts1以上であるので(S104・No)、通常モード(S109)に移行する。その後、燃料電池スタック10の温度Twが暖機完了温度Tw1に到達すると(S110・Yes)、燃料電池スタック10の暖機を完了した後、触媒燃焼器70を冷却・掃気する。
<触媒:凍結→解氷>
次に、図4を参照して、触媒表面の凍結が解氷するケースを説明する。
触媒燃焼器70の暖機完了後(S103・Yes)における触媒温度Tsが、好適触媒温度Ts1未満であるので(S104・Yes)、触媒が異常であると判定され、水素流量が低減される(S105)。そして、所定時間Δt2経過後(S106・Yes)における触媒温度Tsが解氷温度Ts2以上であるので(S107・Yes)、触媒表面は解氷したと判定され、通常モード(S109)に移行し、水素流量の制限が解除される。
<触媒:劣化>
次に、図5を参照して、触媒が劣化しているケースを説明する。
触媒燃焼器70の暖機完了後(S103・Yes)における触媒温度Tsが、好適触媒温度Ts1未満であるので(S104・Yes)、触媒が異常であると判定され、水素流量が低減される(S105)。そして、所定時間Δt2経過後(S106・Yes)における触媒温度Tsが解氷温度Ts2未満であるので(S107・No)、触媒は劣化していると判定され、水素流量はさらに低減される(S108)。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。
前記した実施形態では、燃料混合ガスの供給開始後、暖機完了時間Δt1経過した場合、触媒燃焼器70の暖機が完了したと判定する構成としたが、その他に例えば、燃料混合ガスの供給開始後、触媒燃焼器70への燃料混合ガスの積算流量が、所定積算流量となった場合、暖機は完了したと判定する構成としてもよい。
前記した実施形態では、触媒が異常であり(S104・Yes)、所定時間Δt2経過した後において(S106・Yes)、触媒温度Tsが解氷温度Ts2以上である場合(S107・Yes)、当初凍結していた触媒表面が解氷、つまり、触媒は劣化していないと判定する構成としたが、その他に例えば、ステップS105で燃料混合ガスを低減した後、所定時間Δt2経過前であっても、触媒温度Tsが上昇した場合、触媒表面が解氷、つまり、触媒は劣化していないと判定する構成としてもよい。この場合において、誤判定を防止するべく、複数回判定する構成としてもよい。
因みに、触媒が劣化している場合において、燃料混合ガスを低減すると、触媒温度Tsは顕著に低下してしまう。
前記した実施形態では、燃料混合ガスを触媒燃焼反応させる触媒部71と、冷媒と熱交換する熱交換部76とが一体である触媒燃焼器70を例示したが、触媒部71と熱交換部76とが別体の構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料混合ガスが水素と酸素を含む空気とが混合されてなる構成を例示したが、燃料混合ガスの組成はこれに限定されない。
また、燃料電池スタック10及び触媒燃焼器70の燃料ガス源、空気源が、水素タンク21、コンプレッサ31を共有する構成を例示したが、例えば、触媒燃焼器70用に別の水素タンク、酸素タンクを備える構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池自動車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムに、本発明を適用してもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートであり、触媒が正常であるケースを示す。 本実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートであり、凍結する触媒が解氷したケースを示す。 本実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートであり、触媒が劣化しているケースを示す。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
11 アノード流路(燃料ガス流路)
12 カソード流路(酸化剤ガス流路)
13 冷媒流路
31 コンプレッサ(流量制御手段)
51 冷媒ポンプ(冷媒通流手段)
51a、51b、52a 配管(冷媒通流手段)
62 インジェクタ(流量制御手段)
70 触媒燃焼器
71 触媒部
73 温度センサ(温度検出手段)
76 熱交換部
90 ECU(暖機完了判定手段、異常判定手段、劣化判定手段、流量制御手段)
Tw 燃料電池スタックの温度
Tw0 暖機必要温度
Tw1 暖気完了温度
Ts 触媒温度
Ts1 好適触媒温度
Ts2 解氷温度

Claims (4)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池を経由するように冷媒を通流させる冷媒通流手段と、
    燃料ガスを触媒燃焼反応させる触媒を有し、当該触媒燃焼反応により生成する熱で、前記燃料電池に向かう冷媒を加熱する触媒燃焼器と、
    前記触媒燃焼器の触媒の温度を検出する温度検出手段と、を備え、システム起動時に、前記触媒燃焼器を運転して前記燃料電池を暖機する燃料電池システムであって、
    前記触媒燃焼器の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、
    前記暖機完了判定手段が暖機は完了したと判定した後、前記触媒の温度に基づいて、当該触媒が異常であるか否か判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段が異常であると判定した場合、当該異常判定の後、前記触媒の温度に基づいて、当該触媒の劣化を判定する劣化判定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記触媒燃焼器への燃料ガスの流量を制御する流量制御手段を備え、
    前記異常判定手段が異常であると判定した場合、前記流量制御手段は、前記異常判定手段が異常でないと判定する通常時に対して、燃料ガスの流量を減少する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記流量制御手段が流量を減少した後において、
    前記触媒の温度が、当該触媒が解氷したとされる解氷温度以上になった場合、前記劣化判定手段は前記触媒が劣化していないと判定し、前記流量制御手段は流量の減少を解除する
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記流量制御手段が流量を減少した後において、
    前記触媒の温度が、当該触媒が解氷したとされる解氷温度よりも低い場合、前記劣化判定手段は前記触媒が劣化していると判定し、前記流量制御手段は燃料ガスの流量をさらに減少させる
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の燃料電池システム。
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EP2639874A3 (en) * 2012-03-12 2015-08-12 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Fuel cell system

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