JP2008058334A - イムノクロマトグラフィー用展開溶媒、測定法およびキット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】緩衝液中に、ホスホリルコリン基を有する重合体を含有せしめてなることを特徴とするイムノクロマトグラフィー用展開溶媒。該重合体は、0.005〜0.3w/v%の濃度で含有されていることが好ましく、その数平均分子量は40,000以上であることが好ましい。該重合体は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成単量体として含有することが好ましく、その単独重合体であっても、疎水性のエチレン系不飽和単量体との共重合体であってもよい。
【選択図】 図1
Description
上記の親水性単量体及び疎水性単量体は、1種単独で、または、2種以上組み合わせて使用できる。
MPC50.0gをエタノール100gに溶解して、4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹き込んだ後に、60℃でアゾビスブチロニトリル(以下、AIBNと略記する)0.24gを加えて8時間重合反応させた。重合液を3Lのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末29.6gを得た。なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分析した。分析条件は20mMリン酸緩衝液(pH7.4)を溶離液とし、ポリエチレングリコールを標準物質とし、屈折率により検出した。結果を表1に示す。
MPC23.0g、メトキシポリ(エチレンオキシド(付加モル数=4))モノメタクリレート)7.7gをエタノール160gに溶解して、4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹き込んだ後に、60℃でAIBNを0.82g加えて8時間重合反応させた。重合液を3Lのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末19.8gを得た。なお、分子量は合成例1と同様に分析した。更に、共重合組成比は1H−NMRにより求めた。結果を表1に示す。
MPC12.0g、メタクリル酸8.0gを水40gに溶解して、4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹き込んだ後に、60℃でコハク酸パーオキサイド0.82gを加えて8時間重合反応させた。重合液を3Lのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末19.8gを得た。なお、分子量は合成例1と同様に分析した。更に、共重合組成比は1H−NMRにより求めた。結果を表1に示す。
MPC25.0gをエタノール100gに溶解して、4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹き込んだ後に、70℃でAIBN2.40gを加えて8時間重合反応させた。重合液を3Lのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.2を得た。なお、分子量は合成例1と同様に分析した。結果を表1に示す。
合成例1で得られたPMPC0.025%、界面活性剤(Tween20)1.0%、および、保存剤(アジ化ナトリウム)0.09%を混合して展開溶媒1を調製した。
−:着色なし、
±:薄く着色、
+:鮮明に着色、
++:濃厚に着色。
合成例2で得られたPME40.025%、界面活性剤(Tween20)1.0%、保存剤(アジ化ナトリウム)0.09%、および、塩化ナトリウム1%を混合して展開溶媒2を調製した。
(1)使用するガラス器具の全てを王水で洗浄するかまたはシリコンコーティングした。
(2)99mlの超純水をフラスコに入れて沸騰させ、この沸騰水に塩化金酸(片山科学工業株式会社製)水溶液(水溶液1リットル当たり金として5.8g)1mlを加え、さらにその1分後に、1重量%クエン酸ナトリウム水溶液1.5mlを加え、5分間還流を行い、その後、室温に放置して冷却し、懸濁液を得た。次いで、この懸濁液を200mM炭酸カリウム水溶液でpH9.0に調整し、これに超純水を加えて全量を100mlとして金コロイド懸濁液を得た。
抗ヒトCRP(C反応性蛋白、C−reactive protein)マウスモノクローナル抗体(株式会社日本バイオテスト研究所製)の蛋白換算重量1μg(以下、抗体の重量を示すとき、その蛋白換算重量を示す)と、参考例1で得られた金コロイド懸濁液1mlとを混合し、室温で2分間静置して、この抗体の全量を該懸濁液中の金コロイド粒子と結合させた。
C反応性蛋白(CRP)検出用イムノクロマト法テストストリップとして、図1と同様の構成を備えるものを作製した。
リン酸緩衝液(400mM、pH7.4)に、合成例3で得られたPMAc0.025%、界面活性剤(Tween20)1.0%、保存剤(アジ化ナトリウム)0.09%、および、塩化ナトリウム1%を混合して展開溶媒3を調製した。
PMPCの濃度を0%、0.001%、0.025%、0.25%および5%のそれぞれとした以外、展開溶媒1と同様の組成を有する展開溶媒を用いてインフルエンザ様疾患を有しない健常人に関し、実施例1と同様の操作を行い、捕捉部位の呈色の度合いを判定した。その結果を表5に示す。
本発明のイムノクロマトグラフィー用展開溶媒は、ホスホリルコリン基を有する重合体を含有するので、不純物を実質的に含有せず、しかも、生体試料のみならず標識抗体およびその複合体を、その性状を損なうことなく均一に分散させた状態でクロマト展開せしめることを可能とするので、イムノクロマトグラフィー測定における非特異的凝集または非特異反応を有効に防止でき、高い確度で測定を行える。
2 含浸部材
3 膜担体
31 捕捉部位
4 吸収用部材
5 試料添加用部材
Claims (13)
- 前記重合体が、0.01〜0.3重量/容量%の濃度で含有されている請求項1または2に記載の展開溶媒。
- 前記重合体が、前記一般式(2)で示される単量体の単独重合体からなる請求項2に記載の展開溶媒。
- 前記重合体が、前記一般式(2)で示される単量体と、該単量体と共重合可能な他の疎水性のエチレン系不飽和単量体との共重合体である請求項2に記載の展開溶媒。
- 前記一般式(2)の単量体と前記他のエチレン系不飽和単量体の共重合比率(前者:後者)が、モル比で10〜98:90〜2である請求項5に記載の展開溶媒。
- さらに、界面活性剤、防腐剤および/または無機塩を含有する請求項1〜6の何れか1項に記載の展開溶媒。
- 検体の第一の抗原決定基にて抗体抗原反応可能な第一の物質を予め所定位置に固定せしめて形成された捕捉部位を備える膜担体を用意し、前記検体の第二の抗原決定基にて抗体抗原反応可能で且つ標識された第二の物質と所定量の生体試料とを請求項1〜7の何れか1項に記載の展開溶媒に混合するとともに、前記捕捉部位に向けて前記膜担体にてクロマト展開せしめ、前記生体試料中に含まれる検体を前記捕捉部位に捕捉させることを特徴とするイムノクロマトグラフィー測定法。
- 前記第二の物質の標識物質が金属コロイドまたはラテックスである請求項8に記載の測定法。
- 前記膜担体がニトロセルロース膜である請求項9に記載の測定法。
- 検体の第一の抗原決定基にて抗体抗原反応可能な第一の物質と、前記検体の第二の抗原決定基にて抗体抗原反応可能で且つ標識された第二の物質と、膜担体とを少なくとも備え、前記第一の物質は前記膜担体の所定位置に予め固定されて捕捉部位を形成し、前記第二の物質は前記捕捉部位から離隔した位置で前記膜担体にてクロマト展開可能なように配置されてなるイムノクロマト法テストストリップ、および、容器内に収容された請求項1〜7の何れか1項に記載の展開溶媒、からなることを特徴とするイムノクロマトグラフィー測定用キット。
- 前記第二の物質の標識物質が金コロイドまたはラテックスである請求項11に記載のキット。
- 前記膜担体がニトロセルロース膜である請求項12に記載のキット。
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