JPH09304384A - 免疫測定法 - Google Patents

免疫測定法

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JPH09304384A
JPH09304384A JP13963996A JP13963996A JPH09304384A JP H09304384 A JPH09304384 A JP H09304384A JP 13963996 A JP13963996 A JP 13963996A JP 13963996 A JP13963996 A JP 13963996A JP H09304384 A JPH09304384 A JP H09304384A
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JP
Japan
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polymer
sulfonated
particles
blood
antigen
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Application number
JP13963996A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Murata
充弘 村田
Kakun Han
可君 范
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動物、特にヒトの病気の診断、妊娠の診断、
便潜血の有無の判定、HBs検査などを目的として、血
液、唾液、尿、糞便、汗などの動物由来物質を検体とし
てこれに含有される被検出物質を、抗原-抗体反応を利
用して検出する免疫測定法を効率よく行う。 【構成】 スルホン酸基および/またはその塩を含有す
る共役ジエン系(共)重合体の存在下に、抗原抗体反応
を行うことを特徴とする免疫測定法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動物、特にヒトの病
気の診断、妊娠の診断、便潜血の有無の判定、HBs検査
などを目的として、血液、唾液、尿、糞便、汗などの動
物由来物質を検体としてこれに含有される被検出物質
を、抗原-抗体反応を利用して検出する免疫測定法に関
する。
【0002】
【従来技術】従来より、検体中に低濃度で存在する病原
体または生理活性物質を検出するための簡便で、かつ信
頼性が高く、さらに危険性がなく、感度の高い方法が求
められているが、低濃度の生活性物質を検出すること
は、通常その検査に用いることのできる試料の量が非常
に制限されているような臨床検査の分野においては非常
に難しいことであった。このような病原体または生理活
性物質の検出方法として、抗原-抗体反応を利用した免
疫学的検出法があり、この方法は特異性が高く、ヒトの
臨床検査や診断、動物の病気の診断などに広く用いられ
ている。この様な免疫学的検出法としては、例えば放射
免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍
光免疫測定法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、血球凝
集法、イムノクロマトグラフ法等が挙げられる。特に最
近では救急医療の分野で即時検査の必要性が高まってい
が、このような場面で、新鮮な血液等を用いて病原体ま
たは生理活性物質等の測定を行うと擬陽性反応が起こ
り、問題となることが判明した。さらに、分析試料がど
のようにして得られたかに関係なく、また測定従事者の
手法の優劣に関係なく、即座に正確な測定結果を得るこ
とが求められている。
【0003】
【課題を解決する手段】本発明は、スルホン酸基および
/またはその塩を含有する共役ジエン系(共)重合体
(以下、「特定スルホン化(共)重合体」という)の存
在下に、抗原抗体反応を行うことを特徴とする免疫測定
法を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。これにより本発明の目的、構成および効果が明確と
なるであろう。
【0004】検体 本発明により病原体または生活性物質の検出を行うこと
ができる検体としては、動物、特にヒトの血液、唾液、
尿、糞便、汗などの動物由来物質を挙げることができ
る。また、抗原または抗体としては、タンパク、ペプチ
ド、糖質、脂質などであり、具体的には各種血液型を判
定する輸血・免疫血液学的検査;補体価の検査;寄生
虫、ウイルス、細菌などによる感染を検出する感染症関
連抗体検査;坑スギ抗体、坑ダニ抗体、坑自己抗体など
を検出する免疫関連抗体検査;黄体形成ホルモン、成長
ホルモンなどを検出する内分泌系検査;糖化ヘモグロビ
ンを検出する糖尿病関連検査;各種腫瘍マーカーや便潜
血などを検出する癌関連検査;凝固因子を検出する凝固
系検査、などの様々な検査に適用することができる。特定スルホン化(共)重合体 本発明において使用される特定スルホン化(共)重合体
は、共役ジエン系単量体単位を必須の構成単位として含
有し、スルホン酸基およびその塩から選ばれるすくなく
とも1種の基(以下、これらの基をまとめて「スルホン
酸基等」という。)を2mmol/g以上含有し、かつ
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算重量平均分子量
が3,000以上である(共)重合体からなり抗原抗体
反応における非特異的結合反応を抑制する作用を有する
ものである。特定スルホン化(共)重合体中のスルホン
酸基等の総含量は、2mmol/g以上であることが必
要であり、好ましくは4mmol/g以上、さらに好ま
しくは4.2〜7.5mmol/gである。この場合、
スルホン酸基等の総含量が2mmol/g未満である
と、非特異的結合反応を抑制する作用が不十分となる。
また、特定スルホン化(共)重合体のポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム換算の重量平均分子量(以下、「M
w」という。)は3,000以上であることが必要であ
り、好ましくは4,000〜500,000、特に好ま
しくは5,000〜500,000である。Mwが3,
000未満であると、非特異的結合反応を抑制する作用
が不十分となる。なお、Mwの上限には特に臨界性はな
いが、その値が高すぎると、水溶液の粘度が高くなって
検体との混和性が損なわれ、非特異的結合反応を抑制す
る作用が低下する場合がある。
【0005】ここで、特定スルホン化(共)重合体に含
有されるスルホン酸の塩は、スルホン酸基を、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アンモニア等の
塩基性化合物で中和した基である。特定スルホン化
(共)重合体としては、下記(I)および(II)に示す
ものを挙げることができる。 (I)共役ジエンおよび必要に応じてこれと共重合可能
な他の単量体(以下、単に「他の単量体」という。)を
(共)重合して、共役ジエン系(共)重合体を合成した
のち、スルホン化して得られる(共)重合体(以下、
「スルホン化(共)重合体(I)」という。)、(II)
共役ジエンのスルホン化物および必要に応じて他の単量
体を(共)重合して得られる(共)重合体(以下、「ス
ルホン化(共)重合体(II) 」という。)。
【0006】スルホン化(共)重合体(I)は、例えば
特開平2−227403号公報に記載されているような
下記(a)および(b)の方法によって製造することが
できる。 (a) 共役ジエンおよび必要に応じて他の単量体を、
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリル等のラジカル重合開始剤あるいはn−ブ
チルリチウム、ナトリウムナフタレン、金属ナトリウム
等のアニオン重合開始剤の存在下、通常、−100〜1
50℃、好ましくは0〜130℃で、(共)重合を行
い、共役ジエン系(共)重合体を合成する。ここで使用
される共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、1,3−ヘキ
サジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ヘプタジエン、2,4−ヘプタジエン、2
−フェニル−1,3−ブタジエン等の鎖状または分岐状
の脂肪族共役ジエンを挙げることができる。これらの共
役ジエンは、1種単独でまたは2種以上を使用すること
ができる。また、他の単量体としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、2−ビニルピリジ
ン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の重合
性二重結合含有芳香族化合物;アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i
−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸
アルキルエステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の重合性二
重結合含有モノカルボン酸もしくはジカルボン酸または
該ジカルボン酸の無水物;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、シアン化ビニルデン等の重合性二重結合含
有シアン化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニル
メチルエチルケトン、ビニルメチルエーテル、酢酸ビニ
ル、ギ酸ビニル、酢酸アリル、酢酸メタアリル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルア
ミド、N-メチロールメタクリルアミド、アクリル酸グリ
シジル、メタアクリル酸グリシジル、アクロレイン、ア
リルアルコール等の前記以外の重合性二重結合含有化合
物を挙げることができる。他の単量体としては、重合性
二重結合含有芳香族化合物が好ましく、特にスチレンが
好ましい。これらの他の単量体は1種単独であるいは2
種以上を使用することができる。前記他の単量体を使用
する場合の共重合量は、全単量体の、通常、80重量%
未満、好ましくは60重量%未満、特に好ましくは50
重量%未満である。(a)の方法により合成される共役
ジエン系(共)重合体は、ブロック型でもランダム型で
もよい。
【0007】(b)次に、共役ジエン系(共)重合体を
スルホン化する。共役ジエン系(共)重合体のスルホン
化は、該共役ジエン系(共)重合体中の二重結合を無水
硫酸、発煙硫酸、クロロスルホン酸、亜硫酸水素ナトリ
ウム等のスルホン化剤を用いて行うが、好ましくは無水
硫酸の単独使用のほか、さらに好ましくは無水硫酸と電
子供与性化合物との錯体が使用される。ここで、電子供
与性化合物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジオキサン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル等のエーテル類;ピリジン、ピペラジ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチル
アミン等のアミン類;ジメチルスルフィド、ジエチルス
ルフィド等のスルフィド類;アセトニトリル、エチルニ
トリル、プロピルニトリル等のニトリル類等が挙げら
れ、なかでも、N,N−ジメチルホルムアミドおよびジ
オキサンが好ましい。前記無水硫酸と電子供与性化合物
との錯体によるスルホン化方法は、まず、共役ジエン系
(共)重合体を前記電子供与性化合物にそのまま溶解さ
せるか、あるいは共役ジエン系(共)重合体を無水硫酸
に不活性な溶媒に溶解させておき、別容器で反応させて
得た前記錯体を適当量添加し反応させることにより行わ
れる。ここで、無水硫酸に不活性な溶媒としては、例え
ばクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テ
トラクロロエタン、テトラクロロエチレン、ニトロメタ
ン、ニトロベンゼン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘ
キサン、シクロヘキサン、液体二酸化イオウ等が挙げら
れる。これらの溶媒は、1種単独でまたは2種以上を使
用することができる。前記スルホン化剤として無水硫酸
または無水硫酸と電子供与性化合物との錯体を使用する
場合は、共役ジエン系(共)重合体に無水硫酸が結合し
た中間体(共役ジエン系(共)重合体のスルホン酸エス
テル、以下「中間体」という)が生成する。この場合
は、次いで中間体に水またはアルカリ金属化合物(好ま
しくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカ
リ土類金属化合物(好ましくは水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウム等)、アンモニア等の塩基性化合物を作
用させることにより、二重結合が開裂してスルホン酸基
等が結合した単結合になるか、あるいは二重結合は残っ
たまま、共役ジエン系(共)重合体中の水素原子がスル
ホン酸基等と置換することによって、スルホン化(共)
重合体(I)が得られる。
【0008】また、スルホン化(共)重合体(II) は、
下記(c)および(d)の方法によって製造することが
できる。 (c) 共役ジエンのスルホン化物を合成する。ここで
使用される共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、1,3−ヘ
キサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ヘプタジエン、2,4−ヘプタジエン、2
−フェニル−1,3−ブタジエン等の鎖状または分岐状
の脂肪族共役ジエンを挙げることができる。これらの共
役ジエンは、1種単独でまたは2種以上を使用すること
ができる。共役ジエンのスルホン化は、日本化学会編
集、新実験化学講座(14巻III 、1773頁)に示さ
れているような条件で、すなわち共役ジエンをそのま
ま、あるいは適当な溶媒中に溶解させた状態で、スルホ
ン化剤中に滴下することによって行うことができる。こ
の場合に用いられるスルホン化剤としては、好ましくは
無水硫酸の単独使用のほか、さらに好ましくは無水硫酸
と電子供与性化合物との錯体が使用される。ここで使用
する電子供与性化合物および溶媒は、前記スルホン化
(共)重合体(I)の製造方法において例示した電子供
与性化合物および溶媒と同様のものを挙げることができ
る。かくして、共役ジエンに無水硫酸が結合した環状中
間体(共役ジエンの環状スルホン酸エステル、一般名称
スルトン、以下「環状中間体」という)が生成する。こ
の環状中間体にアルカリ金属化合物(好ましくは水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属化
合物(好ましくは水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム等)、アンモニア等の塩基性化合物を作用させ、スル
ホン酸塩基が結合した共役二重結合を有する単量体に変
化させることによって、スルホン酸塩基を含有する共役
ジエンのスルホン化物が得られる。また、前記環状中間
体に水あるいはアルコールを加えたのち、脱水反応や脱
アルコール反応を行なうことによって、スルホン酸基を
含有する共役ジエンのスルホン化物が得られる。
【0009】(d)次に、前記のようにして得られた共
役ジエンのスルホン化物および必要に応じて他の単量体
を、ラジカル重合開始剤またはアニオン重合開始剤の存
在下、通常、−100〜150℃、好ましくは0〜13
0℃で(共)重合を行うことにより、スルホン化(共)
重合体(II) が製造される。ここで、共役ジエンのスル
ホン化物は、1種単独でまたは2種以上を使用すること
ができる。また、共役ジエンのスルホン化物と共重合す
ることができる他の単量体としては、スルホン化(共)
重合体(I)の製造方法において例示したものと同様の
他の単量体およびそれらのスルホン化物(例えばスチレ
ンスルホン酸やその塩等)を挙げることができる。前記
他の単量体の共重合割合は、得られる共重合体のスルホ
ン酸基等の総含量が本発明の範囲内となるように決定さ
れるが、通常、80重量%未満、好ましくは60重量%
未満、特に好ましくは50重量%未満である。(d)の
方法により合成されるスルホン化(共)重合体(II)
は、ブロック型でもランダム型でもよい。本発明におい
て、前記スルホン化(共)重合体(I)およびスルホン
化(共)重合体(II)は、それぞれ1種単独でまたは2
種以上を使用することができ、またスルホン化(共)重
合体(I)とスルホン化(共)重合体(II)とを併用し
てもよい。
【0010】本発明における特定スルホン化(共)重合
体の使用量は、検体の全量に対する特定スルホン化
(共)重合体の濃度が非特異的結合反応を抑制するに十
分な量とする必要があり、例えば、検体の全液量に対す
る特定スルホン化(共)重合体の濃度で、0.05mg
/mlより大きな値となるようにするのが好ましく、
0.06〜10mg/mlの範囲にある場合がより好ま
しく、0.1〜5mg/mlの範囲にある場合が特に好
ましい。
【0011】本発明が適用できる免疫測定法としては測
定系として特に限定されるものではなく、放射免疫測定
法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍光免疫測
定法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、血球凝集法など
が利用できるが、特にイムノクロマトグラフ法が好適に
用いられる。イムノクロマトグラフ法は、試料中の検出
すべき被検出物質と結合可能な固定化試薬を含む少なく
とも一つの反応部位を有するクロマトグラフ媒体を用
い、このクロマトグラフ媒体上で標識微粒子を試料とと
もにまたは試料に引き続いてクロマトグラフ的に移動さ
せると共に、前記試料を前記反応部位に接触させ、これ
により、前記試料中に被検出物質が存在するときに前記
反応部位において前記固定化試薬に被検出物質を介して
前記標識微粒子が特異的に結合して補足されることを利
用して前記被検出物質を検出する。このイムノクマトグ
ラフ法に適した標識微粒子としては、固定化試薬の活性
または他の試薬や分析対象物を妨害することなく固定化
試薬を結合できるものが含まれる。該粒子は検出可能で
なければならないが、比較的低濃度で存在するときでも
視覚的に検出可能なものが望ましい。該粒子としては、
コロイド状金属粒子または合成高分子よりなるラテック
ス粒子が望ましい。コロイド状金属粒子としては、金
属、または金属酸化物、金属水酸化物や金属塩を含む金
属化合物からなる粒子があげられる。粒子は純粋な金属
または金属化合物からなっていてもよいが、金属または
金属化合物をコーティングしたポリマー核を有するもの
からなっていてもよい。適当な金属または金属化合物と
しては、例えば、プラチナ、金、銀および銅などの金
属;ヨウ化銀、臭化銀、水酸化銀、酸化鉄、水酸化鉄ま
たは水和酸化鉄、水酸化アルミニウムまたは水和酸化ア
ルミニウム、水酸化クロムまたは水和水酸化クロム、硫
酸銅、硫酸水銀、硫酸バリウム、二酸化チタンなどの金
属化合物からなる群から選ばれたものがあげられる。好
ましいコロイド状金属微粒子としては、金、銀または酸
化鉄からなる粒子があげられる。
【0012】合成高分子よりなるラテックス粒子として
は、ラテックス粒子を油溶性染料により染色して得られ
るもので、特に水系媒体中のラテックス粒子を油溶性染
料の油性有機溶剤による溶液のエマルジョンにより染色
して得られる標識着色粒子があげられる。以上のような
標識微粒子が、検出すべき被検出物質に特異的に結合す
る物質によって感作されることにより、感作微粒子が製
造され、例えば被検出物質が抗原である場合には当該抗
原に対する抗体により、標識微粒子を一般的な方法で感
作させればよい。
【0013】イムノクロマトグラフ法は、上記にように
して得られる感作微粒子を用いて、例えば次のようにし
て実施される。ここでは被検出物質が抗原の場合につい
て説明を行うが、被検出物質が抗体であっても適用でき
るのは当然である。 被検出物質である抗原に対する固定化試薬である抗体
の溶液を、クロマトグラフ媒体に固定化する手段、当該
抗体により感作された固層ラテックス粒子よりなる固定
化試薬を、クロマトグラフ媒体に固定化する手段などに
より、適宜のクロマトグラフ媒体の適宜の位置に反応部
位を形成する。ここで用いられるイムノクロマトグラフ
媒体は、感作微粒子が安定にまた、良好にクロマトグラ
フ的に移動して十分な展開がなされ、反応部位に確実に
到達し得るよう、感作微粒子の粒径より大きなポアサイ
ズを有することが必要であり、具体的には例えばガラス
やシリカなどの無機線維からなる濾紙をクロマトグラフ
媒体として使用することができる、また、ニトロセルロ
ースのような変性セルロースからなる濾紙も使用するこ
とが出来る。
【0014】感作微粒子と試料とを接触させ、さらに
望ましくない非特異的結合反応を実質的に防止するのに
十分な量の特定スルホン化(共)重合体を添加する。こ
の混合液を反応部位を有する上記クロマトグラフ媒体状
でクロマトグラフ的に移動させる。具体的には、感作微
粒子の分散液と試料液とを混合し、次に特定スルホン化
(共)重合体を添加し、この混合液にクロマトグラフ媒
体の一端を接触させることにより、当該混合液を、それ
が十分に反応部位に到達するように展開させればよい。
ここにおける混合液中の感作微粒子の濃度は、通常0.
0001〜 0.05重量%である。これにより、試料
中に被検出物質である抗原が含有させる場合には、感作
微粒子に試料中の抗原が特異反応により結合すると共
に、抗原がクロマトグラフ媒体の反応部位における固定
化試薬である抗体に結合する結果、感作微粒子が反応部
位に捕捉される。上記のように感作微粒子に試料を接
触させる代わりに、クロマトグラフ媒体の反応部位とク
ロマトグラフ媒体の試料を接触させる部位との間に、感
作微粒子をあらかじめ保持して乾燥させておき、その状
態で試料と特定スルホン化(共)重合体の混合液をクロ
マトグラフ媒体と接触させ、毛細管現状により試料と感
作微粒子をクロマトグラフ媒体状で移動させるようにし
てもよい。この際、感作微粒子はクロマトグラフ媒体に
接している別の多孔性素材中に保持させ乾燥させてもよ
い。この場合にも、試料中に検出物質である抗原が含有
される場合には、上記と同様に、クロマトグラフ媒体の
反応部位に感作微粒子が捕捉される。ここに、使用され
る感作微粒子は、コロイド状金属粒子あるいは着色粒子
よりなるものであるため、反応部位の形状に従ってコロ
イド状金属粒子あるいは着色粒子の色が現れる。従っ
て、この発色シグナルの有無あるいはさらに色の濃さを
目視により判定することにより、試料中における被検出
物質である抗原の存在の有無、量などが検出される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらによって限定されるものではない。 実施例1 <標識着色粒子の調製(染色エマルジョン法)>赤色の
油溶性染料「ソルベントレッド27」(20℃における
トルエンへの溶解度8.5g/100ml)の濃度2.
5重量%のトルエン溶液よりなる染料溶液1重量部に、
濃度0.25重量%のドデシル硫酸ナトリウム水溶液
5.7重量部を加え、超音波分散機「US300型」
(日本精機制作所社製)で染料溶液を分散させて赤色染
料エマルジョンを調製した。上記赤色染料エマルジョン
の42gを、モノマーとしてスチレン95重量部および
メタクリル酸5重量部を用い、過硫酸カリウムを重合開
始剤としてソープフリー重合により得られた、粒径0.
270μm、表面負荷電量0.114meqCOO-
gのラテックス粒子による固形分10重量%のエマルジ
ョン100gに加えて24時間攪拌し、その後水蒸気蒸
留によってトルエンを除去し、これにより表面負荷電量
0.115meqCOO-/gの赤色の標識着色粒子の
懸濁液を得た。
【0016】<感作着色粒子の調製>上記標識着色粒子
の懸濁液をリン酸緩衝液(以下「PBS」という)によ
り固形分濃度が1重量%となるよう希釈して得られる標
識着色粒子の分散液の1mlと、抗HBsモノクローナ
ル抗体(日本バイオテスト研究所製)をPBSで100
μg/mlとなるよう希釈して得られる抗体希釈液1m
lとをエッペンドルフ遠沈管に採り、室温で2時間振と
うして標識着色粒子にモノクローナル抗体を感作させ、
次いで濃度0.1重量%のウシ血清アルブミン(以下
「BSA」という)を含有するPBSを用いて3回遠心
沈降処理によって洗浄し、最終的に2mlとなるよう再
懸濁させることにより、感作着色粒子の懸濁液を得た。 <クロマトグラフ媒体の調製>モノマーとしてスチレン
99.9重量部およびメタクリル酸0.1重量部を用い
ソープフリー重合により得られたラテックス粒子のエマ
ルジョンを固形分濃度が0.6重量%となるようPBS
により希釈し、その1mlと、抗HBsモノクローナル
抗体を濃度が100μg/mlとなるようPBSにより
希釈して得られた抗体希釈液1mlとをエッペンドルフ
遠沈管に採り、室温で2時間振とうしてラテックス粒子
に抗HBsモノクローナル抗体を感作させ、次いで濃度
0.1重量%のBSAを含有するPBSを用いて3回遠
心沈降処理二よって、洗浄し最終的に2mlとなるよう
再懸濁させることにより、固相ラテックス粒子を調製し
た。次いで、ガラス繊維濾紙よりなる幅100mm、長
さ80mmの濾紙片の一端から15mmの位置に、上記
固相ラテックス粒子の20μlを、自動薄層クロマトグ
ラフサンプラー「リノマーIV」(CAMAG社製)を
用いて窒素雰囲気中で塗布し、冷蔵庫中で乾燥すること
により、反応部位を有するクロマトグラフ媒体を調製し
た。
【0017】<測定試験>検体として、ヘパリン血漿、
EDTA血漿、及び血清を用いた。なお、ヘパリン血漿
におけるヘパリン濃度は、通常の採血レベルのものであ
った。各検体は、30分以内のもの、1時間、2時間、
5時間、および24時間後のものである。感作着色粒子
の懸濁液を固形分濃度が0.0005%となるよう、濃
度0.1重量%のBSA溶液と0.001重量%のポリ
オキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含
有するPBSによって希釈し、この感作着色粒子希釈液
の150μlに、上記各検体150μlを加えて攪拌し
た。得られた混合液をそのまま、あるいは特定スルホン
化(共)重合体を0.5mg/mlとなるように添加し
た試験液を、幅10mmに切断した上記のクロマトグラ
フ媒体の固相ラテックス粒子を塗布した側の一端を下に
して、当該下端を5mmだけ浸漬し、当該混合液を展開
させた。5分間、60分間および24時間経過後、反応
部位における感作着色粒子からの赤色シグナルを目視で
比較した。特定スルホン化(共)重合体添加、特定スル
ホン化(共)重合体非添加それぞれについて、ヘパリン
血漿、EDTA血漿、および血清をそれぞれ30検体ず
つ使用して試験を行った。結果を表1に示す。
【0018】
【0019】
【0020】実施例2 <金コロイド粒子の調製>濃度0.01重量%の塩化金
水溶液200mlを沸騰させ、これに濃度1重量%のク
エン酸ナトリウム水溶液を加え、溶液の色が薄い黄色か
ら紫色ないし赤色に変わるまで加熱沸騰を行って、平均
粒径が0.03μmの金コロイド粒子の分散液を調製し
た。 <感作標識粒子の調製>金濃度が0.01重量%である
上記金コロイド粒子の分散液に炭酸カリウム溶液を加え
てpHを7.6に調製し、これに抗HBsモノクローナ
ル抗体を、金コロイド粒子分散液1ml当たり10μg
となる割合で加え、その10mlに濃度30重量%のB
SAを0.1ml加え、遠心沈降処理して上澄み液を除
去し、BSA濃度を0.1重量%で含有するPBSを用
いて3回遠心沈降処理により洗浄し、再分散させること
により、モノクローナル抗体感作金コロイド粒子の分散
液を調製した。
【0021】<クロマトグラフグラフ処理>実施例1の
感作着色粒子の代わりに上記のモノクローナル抗体感作
金コロイド粒子を用いた他は、実施例1と同様にしてイ
ムノクロマトグラフ測定を行った。結果を表2に示す。
【0022】
【0023】
【0024】 [発明の名称]本発明によれば、イムノクロマトクロマ
トグラフ法等の免疫学的測定法において、新鮮な血液あ
るいは血清または血漿を用い測定を行った場合であって
も、非特異的結合反応などに起因すると考えられる擬陽
性反応が起こるというような問題がない。したがって、
救急医療の分野で迅速かつ正確に検査することを可能に
する。さらに、分析試料がどのようにして得られたかに
関係なく、また測定従事者が手法に優れるか否かに関係
なく、即座に正確な測定結果を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン酸基および/またはその塩を含
    有する共役ジエン系(共)重合体の存在下に、抗原抗体
    反応を行うことを特徴とする免疫測定法。
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