JP2008057887A - 被加熱物の熱処理方法、ディスプレイパネルの製造方法、および、ディスプレイパネルの製造装置 - Google Patents

被加熱物の熱処理方法、ディスプレイパネルの製造方法、および、ディスプレイパネルの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被加熱物を目標温度まで好適に加熱できる被加熱物の熱処理方法、この熱処理方法を焼成工程に用いたディスプレイパネルの製造方法、および、ディスプレイパネルの製造装置を提供する。
【解決手段】本発明の被加熱物の熱処理方法では、熱容量算出工程と、条件設定工程と、熱処理工程とを実施する。熱容量算出工程では、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出する。条件設定工程では、当該総熱容量に応じて、ヒータ433の温度条件を設定する。熱処理工程では、当該温度条件に基づいてヒータ433の温度を所定温度に制御した後に、熱処理炉43内にセッタA〜Dを搬入して、当該セッタA〜Dを一定時間加熱する。予め算出したセッタA〜Dの総熱容量に応じてヒータ433の温度を制御することで、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで好適に加熱できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、被加熱物の熱処理方法、ディスプレイパネルの製造方法、および、ディスプレイパネルの製造装置に関する。
従来、ディスプレイパネルとして、例えばPDP(Plasma Display Panel:プラズマディスプレイパネル)や液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどがある。これらディスプレイパネルは、表示面を構成する前面基板、および、この背面側に設けられた背面基板を備えており、これら基板上には発光領域を構成する様々な構造物が適宜設けられている。このような構造物としては、例えば、PDPにおいては、発光領域を複数の単位発光領域に区画する隔壁や、各単位発光領域において放電発光させるためのアドレス電極およびバス電極等、これら電極等を被覆する誘電体層等が挙げられる。
このような構造物は、例えばオフセット印刷法やスクリーン印刷法、ディスペンサ法、ダイコータ法等を用いて、各種構造物となるペースト材料を基板上に塗布した後、この基板に対して焼成工程を実施することにより形成されることがある。
また、例えばPDPの製造においては、前面基板および背面基板をパネル化する際、前面基板および背面基板間の内部空間をシールフリットにて封着する封着工程が実施される。この封着工程では、背面基板の外周縁に沿ってガラスペーストを設け、両基板を所定の位置関係で重ね合わせた後、これら基板に対して焼成工程が実施される。
上記のような基板の焼成工程では、通常、セッタと呼ばれる基台上に基板を載せて、このセッタを熱処理炉内において搬送させながら所定の温度で焼成する。ここにおいて、装置トラブルや基板のサイズ等によって、例えば図1に示すように、基板が載置されていないセッタA(図1(A))や、基板が1枚のみ載置されたセッタB(図1(B))、基板が2枚載置されたセッタC(図1(C)参照)、基板が3枚載置されたセッタD(図1(D))等、様々なセッタが熱処理炉内に搬入される。
このように、様々なセッタA〜Dを熱処理炉内で一律に同条件で熱処理した場合、それぞれのセッタA〜D毎に総熱容量が異なるため、例えば図2に示すように、熱処理後の各セッタA〜D上の基板の焼上り温度にばらつきが生じてしまう。なお、図2は、図1(A)〜(D)に示す各セッタA〜Dを同一熱処理条件で焼成した場合における、各セッタ上の基板の温度プロファイルを示したものである。図2中、実線は各セッタA〜D上の基板温度を示し、破線は熱処理炉内のヒータ設定温度を示す。
この図2に示したように各セッタA〜D毎に基板の焼上り温度が異なってしまうと、焼成後の各構造物の形成状態が異なって、ディスプレイパネルの表示特性が変わってしまうなど、一定の品質のディスプレイパネルを製造できないおそれがある。
ここで、従来、被加熱物の温度変化率を温度センサにより検出しながら、被加熱物の加熱温度を目標温度に一致させるようにフィードバック制御を行う熱処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような熱処理方法をディスプレイパネルの基板の焼成工程に適用した場合、セッタ毎に基板の載置枚数が異なったとしても、温度センサにより検出した基板温度に基づいて加熱温度を調整できるため、セッタ毎に基板の焼上り温度が異なってしまう(図2参照)という上述の問題を解決できるものと考えられる。
特開2003−303025号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、被加熱物の温度を検出しながらフィードバック制御する構成では、熱処理装置の制御系が複雑になってしまい、熱処理装置の製造コストが高くなってしまうおそれがある。
また、使用する温度センサや被加熱物の種類によっては、被加熱物の温度を検出できない場合もあり、このような場合は被加熱物を目標温度まで加熱することができない。
また、一般的に、被加熱物を熱処理炉内に搬入した直後は炉内温度が低下するが、上記した従来構成では、被加熱物が熱処理装置内に搬入されてから被加熱物の温度変化率を検出して温度制御するので、例えば、被加熱物が熱容量の大きなガラス基板等である場合、通常のヒータでは温度制御が間に合わない。このため、例えば図3中実線で示す温度プロファイルのようにセッタA〜D上の基板を目的温度まで加熱するためには、図中破線で示す温度プロファイルのように短時間のうちにヒータ設定温度を大きく上昇させる必要があり、これには高出力のヒータが必要となる。しかし、かかるヒータは高価であるため、熱処理装置の製造コストが高くなってしまう問題がある。
さらに、使用するヒータが、例えば赤外線セラミックヒータや熱風加熱式ヒータ等、被加熱物と直接接触しない非接触型のヒータである場合は、ヒータの熱が被加熱物に伝わるのに長時間を要してしまう。このため、ヒータ温度を変化させても被加熱物の温度はすぐには追従せず、フィードバック制御が困難となるため、被加熱物を目標温度まで加熱できないおそれがある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みて、被加熱物を目標温度まで好適に加熱できる被加熱物の熱処理方法、この熱処理方法を焼成工程に用いたディスプレイパネルの製造方法、および、ディスプレイパネルの製造装置を提供することを1つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、熱処理炉の内部に被加熱物を搬入し、当該熱処理炉の内部に設置されたヒータにより当該被加熱物を加熱する熱処理方法であって、前記被加熱物を前記熱処理炉内に搬入する前に、前記被加熱物の総熱容量を予め算出する熱容量算出工程と、この熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記ヒータの温度および前記熱処理炉内での加熱時間のうち少なくともいずれか一方の条件を設定する条件設定工程と、この条件設定工程の後に前記被加熱物を前記熱処理炉内に搬入し、当該条件設定工程にて設定した条件に基づいて当該被加熱物を加熱する熱処理工程と、を含むことを特徴とする被加熱物の熱処理方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の被加熱物の熱処理方法を、ディスプレイパネルを構成する基板の焼成工程に用いることを特徴とするディスプレイパネルの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、ディスプレイパネルを構成する基板を焼成するディスプレイパネルの製造装置であって、内部に前記基板を含む被加熱物が搬入され、内部に設置されたヒータにより当該被加熱物を加熱する熱処理炉と、この熱処理炉内に搬入される被加熱物の総熱容量を予め算出する熱容量算出部と、この熱容量算出部にて算出された総熱容量に応じて、前記ヒータの温度および前記熱処理炉内での加熱時間のうち少なくともいずれか一方の条件を設定する条件設定部と、前記熱処理炉内に搬入された前記被加熱物を、当該条件設定部にて設定した条件に基づいて前記ヒータにより加熱させる加熱制御部と、を具備したことを特徴とするディスプレイパネルの製造装置である。
(1)第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図4に、本実施形態におけるPDPの内部構造を示す。
なお、本実施形態では、ディスプレイパネルとしてPDPを例示するが、これに限らず、本発明は液晶表示パネルや、有機ELパネル、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどのディスプレイパネルに対しても適用可能である。
(1-1)PDPの構成
図4において、PDP1は、プラズマ放電による発光を利用して画像を表示するディスプレイパネルであり、放電空間(発光領域)Hを介して対向配置された背面基板2および前面基板3を備えている。
これら背面基板2および前面基板3は、それぞれの外周縁部に図示しないシールフリットが設けられて封着されており、封着された空間内部は減圧状態とされた上で不活性ガスが充填されている。
背面基板2は、例えばガラス板材等の透明板を略長方形状に形成したものである。この背面基板2の内面上には、図4に示すように、アドレス電極21と、アドレス電極保護層22と、隔壁23と、蛍光体層(24R,24G,24B)等がそれぞれ設けられている。
アドレス電極21は、例えばアルミニウムなどの導電性材料にて、背面基板2の長手方向(行方向)に直交する方向(列方向)に略沿う直線状に形成され、行方向に一定の間隔を置いて複数本配設されている。
アドレス電極保護層22は、例えば誘電体ペーストなどにてアドレス電極21を被覆する状態に形成され、背面基板2の略全面に亘り設けられている。
隔壁23は、例えば誘電体ペーストなどにて略梯子状に形成され、アドレス電極保護層22上に積層して設けられている。この隔壁23により放電空間Hが複数に区画され、これにて複数の矩形状の放電セル231(単位発光領域)が形成されている。
蛍光体層(24R,24G,24B)は、複数の放電セル231内部にそれぞれ順に充填された赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペースト層である。これら蛍光体層(24R,24G,24B)は、それぞれの放電セル231で放電発光した際の紫外光により励起され、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の可視光を発光するようになっている。
前面基板3は、PDP1の表示面を構成し、背面基板2と同様に、例えばガラス板材等の透明板を略長方形状に形成したものである。この前面基板3の内面上には、図4に示すように、表示電極対31と、ブラックストライプ32と、誘電体層33と、保護層34となどがそれぞれ設けられている。
表示電極対31は、前面基板3上において、アドレス電極21と略直交して列方向に一定の間隔で複数配列されており、それぞれ複数対の透明電極311a,311bと、一対のバス電極312a,312bとを備えて構成されている。
透明電極311a,311bは、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜で略T字形状に形成されており、所定の放電セル231に対応して一対ずつ設けられている。
バス電極312a,312bは、例えば銀などの導電性材料にて直線状に形成され、複数対の透明電極311a,311bの一端部にそれぞれ積層して設けられている。
ブラックストライプ32は、例えば黒色無機顔料などにて直線状に形成され、複数の表示電極対31間にそれぞれ設けられている。
誘電体層33は、例えば誘電体ペーストなどにて表示電極対31およびブラックストライプ32を被覆する状態に形成され、背面基板2の略全面に亘り設けられている。この誘電体層33上におけるバス電極312a,312bに対向する部分には、放電空間H側に向かって突出した嵩上げ誘電体層331が設けられている。この嵩上げ誘電体層331により、列方向に互いに隣接する放電セル231同士間での誤放電が防止されるようになっている。
保護層34は、例えばMgO(酸化マグネシウム)などの透明層であり、誘電体層33の略全面を被覆する状態に設けられている。
(1-2)PDPの製造方法
上述した構成のPDP1の製造方法について説明する。
まず、背面基板2の製造ラインにおいて、十分に洗浄された透明基板上に、例えばオフセット印刷法や凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法などの各種印刷法、ディスペンサ法、ダイコータ法等を用いて、アドレス電極21となる導電性ペーストパターンを形成する。そして、この状態の背面基板2に対して後述する焼成工程を実施して、アドレス電極21を形成する。
次に、アドレス電極21上にガラスペーストを塗布して、このガラスペーストを所定形状に成形する。このような状態の背面基板2に対しても焼成工程を実施し、これにてアドレス電極保護層22および隔壁23を形成する。
さらに、放電セル231内部にスクリーン印刷法などにより赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペーストを塗布する。そして、この状態の背面基板2に対しても焼成工程を実施し、蛍光体層(24R,24G,24B)を形成する。これにて、PDP1の背面基板2が完成する。
次に、前面基板3の製造ラインでは、十分に洗浄された透明基板上に透明電極材料層を形成して、例えばフォトリソグラフィ法などにより複数の透明電極311a,311bを形成する。
そして、これら透明電極311a,311b上に、例えばオフセット印刷法などにより、バス電極312a,312bとなる導電性ペーストの印刷パターンを積層形成した後、これに対して後述する焼成工程を実施する。これにより、バス電極312a,312bが形成される。
さらに、透明電極311a,311bおよびバス電極312a,312bにて構成される複数の表示電極対31間に、例えばスクリーン印刷法などにより黒色ペーストのパターンを形成し、これに対して後述する焼成工程を実施する。これにより、複数のブラックストライプ32が形成される。
次に、例えばダイコータなどにより表示電極対31およびブラックストライプ32を被覆する状態にガラスペーストを塗布した後に、このガラスペーストを所定形状に成形する。これに対しても焼成工程を実施し、嵩上げ誘電体層331を有した誘電体層33を形成する。
この後、誘電体層33の上に例えば蒸着法やスパッタリング法などによりMgO層を成膜して保護層34を形成する。これにて、PDP1の前面基板3が完成する。
上記のようにして製造した背面基板2および前面基板3に対して封着工程を実施する。この封着工程では、まず背面基板2の外周縁にガラスペーストを設けた後に、所定の位置関係で背面基板2および前面基板3を重ね合わせる。そして、この状態の両基板に対して焼成工程を実施し、これにて背面基板2および前面基板3間の内部空間をシールフリットにて封着する。
この封着工程の後は、当該内部空間の気体を排気してから、当該内部空間に放電ガスを注入する。これにてPDP1が完成する。
(1-3)熱処理装置
上述したPDPの製造方法における焼成工程を実施する熱処理装置について、図面に基づいて説明する。図5に、本実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。
図5において、熱処理装置4は、被加熱物の総熱容量を予め算出し、当該総熱容量に応じてヒータ温度を制御することにより、被加熱物を加熱する装置である。このような熱処理装置4は、搬送装置41と、搬入前バッファ42と、熱処理炉43と、制御装置44とを備えて構成されている。
搬送装置41は、図1に示した所定枚数の背面基板2あるいは前面基板3(以下、基板2,3と適宜称す)が載置面上に載置されたセッタA〜D(被加熱物)を搬送するものである。この搬送装置41は、セッタA〜Dが載置される複数の回転部材411と、これら回転部材411を回転させるモータ等を有した駆動手段412とを備えている。
複数の回転部材411は、搬入前バッファ42の搬入側、搬入前バッファ42の内部、熱処理炉43の内部、および熱処理炉43の搬出側のそれぞれにおいて、互いに並列する状態で配設されている。このような回転部材411により、セッタA〜Dを一定の搬送方向へと搬送する搬送路413が形成されている。すなわち、搬送路413は、セッタA〜Dを、搬入前バッファ42の外部から搬入窓421を介して搬入前バッファ42内に搬入する。そして、この搬入前バッファ42内のセッタA〜Dを、搬入前バッファ42の搬出窓422および熱処理炉43の搬入窓431を介して、熱処理炉43内に搬入する。さらに、熱処理炉43内のセッタA〜Dを、搬出窓432を介して熱処理炉43の外部に搬出するように構成されている。
駆動手段412は、制御装置44に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、制御装置44の制御により、複数の回転部材411を所定の回転速度で回転させる。これにより、回転部材411上に載置されたセッタA〜Dは所定の搬送速度で搬送されるようになっている。
搬入前バッファ42は、熱処理炉43の搬送方向上流側(図中左側)に設けられており、その内部には、搬入前バッファ42内を搬送中のセッタA〜Dの重量を測定する重量測定手段423が設けられている。この重量測定手段423は、制御装置44に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、セッタA〜Dの重量情報を制御装置44へ送信する。
このような重量測定手段423としては、例えば、搬入前バッファ42内における回転部材411の軸受部に取り付けられた重量センサや、複数の回転部材411間に設けられたロードセル等が挙げられる。この場合、セッタA〜Dの重量から基板2,3の数量を把握することが可能であり、この基板2,3の数量と基板2,3およびセッタの材質とからセッタA〜D全体の総熱容量を算出することが可能となる。
熱処理炉43は、その内部に、熱処理炉43内にて搬送中のセッタA〜Dを加熱可能なヒータ433を備えている。このヒータ433は、熱処理炉43内における回転部材411の上方および下方の少なくともいずれか一方に、搬送路413に略沿って設けられている。そして、ヒータ433は、制御装置44に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、制御装置44により所定温度に制御可能に構成されている。
このようなヒータ433としては、セッタA〜Dをマッフル等の等温壁を使用せずに均一に加熱できるものが好ましく、例えば、輻射加熱方式の赤外線セラミックヒータや、熱風加熱式ヒータ、誘導加熱コイルを備えた誘導加熱式ヒータなどが挙げられる。
なお、例えば電熱コイルを有する電気加熱式ヒータ等は、ヒータの温度分布に偏りがあるためマッフル等を使用する必要があり、即時応答性に劣るので好ましくない。
制御装置44は、熱処理装置4全体の動作を制御する装置であり、搬送速度制御部441と、熱容量算出部442と、ヒータ温度設定部443(条件設定部)と、ヒータ制御部444(加熱制御部)とを備えて構成されている。
搬送速度制御部441は、駆動手段412に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、駆動手段412の駆動を制御して、熱処理炉43内の回転部材411上に載置されたセッタA〜Dを一定の搬送速度で搬送する。これにより、セッタA〜Dは、熱処理炉43内において、所定の搬路長さを有した搬送路413にて一定の搬送速度で搬送されるため、一定時間加熱されることになる。
熱容量算出部442は、重量測定手段423に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、セッタA〜Dが熱処理炉43内に搬入される前に、重量測定手段423よりセッタA〜Dの重量情報を受信する。そして、セッタA〜Dの重量情報から、セッタ上に載置された基板2,3の有無を判断し、基板2,3が載置されていると判断した場合はその数量を算出する。さらに、基板2,3の数量と、基板2,3およびセッタの材質とに応じて、例えば、以下の表1に示すように、セッタA〜D全体の総熱容量を算出する。
Figure 2008057887
ヒータ温度設定部443は、熱容量算出部442に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、熱容量算出部442にて算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、ヒータ433の温度条件を設定する、すなわち、例えばヒータ433の出力値を算出する。具体的に、温度条件を設定する際には、セッタA〜Dを一定時間加熱した場合に各セッタA〜D上の基板が同一の目標温度に到達するようなヒータ433の温度条件を設定する。特に、セッタA〜Dの総熱容量が大きい場合は、セッタA〜Dの総熱容量が小さい場合に比して、ヒータ433の温度条件が高くなるように設定する。例えば、基板サイズが60インチである場合、セッタAについては500℃、セッタBについては520℃、セッタCについては535℃、セッタDについては545℃となるようにヒータ433の温度条件を設定する。
なお、一般的に、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入した直後は、セッタA〜Dの総熱容量に応じて炉内温度が降下する。このため、ヒータ温度設定部443は、予めセッタA〜Dの総熱容量に応じて当該降下温度を把握しておき、当該降下温度に対応する分だけ、ヒータ433の温度条件を高く設定することが好ましい。
ヒータ制御部444は、ヒータ温度設定部443およびヒータ433に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、ヒータ温度設定部443より設定された温度条件に基づいて、ヒータ433の温度を所定温度に制御する。また、ヒータ制御部444は、熱容量算出部442にてセッタA〜D上に基板2,3が載置されていないと判断された場合は、当該セッタについては加熱を停止するようにヒータ433を制御する。
(1-4)焼成工程(被加熱物の熱処理方法)
上記の熱処理装置4による焼成工程について、図面に基づいて説明する。図6(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、図6(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。
まず、図5に示した熱処理装置4は、制御装置44の制御により駆動手段412を駆動させて、前工程からのセッタA〜Dを搬入前バッファ42内に搬入する。この搬入前バッファ42内では、重量測定手段423によりセッタA〜Dの重量が計測される。そして、熱容量算出部442は、重量測定手段423からのセッタA〜Dの重量情報に基づいて、セッタ上に載置された基板2,3の有無を判断し、基板2,3が載置されている場合はセッタA〜D全体の総熱容量を算出する(熱容量算出工程)。
そして、ヒータ温度設定部443は、図6(A)に示すように、熱容量算出部442にて算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、ヒータ433の温度条件を設定する(条件設定工程)。
次に、ヒータ制御部444は、ヒータ温度設定部443にて設定された温度条件に基づいて、ヒータ433の温度を所定温度に制御する。そして、搬送速度制御部441は駆動手段412を制御して、セッタA〜Dを熱処理炉43内へと搬入した後、熱処理炉43内における搬送路413により当該セッタA〜Dを一定の搬送速度で搬送する(熱処理工程)。
なお、この熱処理工程では、熱容量算出部442によりに基板2,3が載置されていないと判断されたセッタA〜Dについては、当該セッタが熱処理炉43内に搬入された際には、ヒータ433による加熱を停止する。
上記の各工程を経ることにより、各セッタA〜D上の基板は、図6(B)に示すような略同様の温度プロファイルで加熱されることになる。すなわち、熱容量算出工程にて予め各セッタA〜Dの総熱容量を算出し、条件設定工程では当該総熱容量に応じて、各セッタA〜D上の基板が一定の加熱時間で同一の目標温度に到達するようにヒータ433の温度条件を設定する。そして、熱処理工程では、当該温度条件に基づいてヒータ433の温度を制御したところで、熱処理炉43内にセッタA〜Dを搬入するため、各セッタA〜D上の基板は、それぞれ総熱容量が異なるものの、同一の加熱時間(図中t)で同一の目標温度まで加熱されるようになる。
(1-5)第1実施形態の作用効果
上述した第1実施形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
(1-5-1)本実施形態における被加熱物の熱処理方法では、熱容量算出工程と、条件設定工程と、熱処理工程とを実施する。熱容量算出工程では、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出する。条件設定工程では、当該総熱容量に応じて、ヒータ433の温度条件を設定する。熱処理工程では、当該温度条件に基づいてヒータ433の温度を所定温度に制御した後に、熱処理炉43内にセッタA〜Dを搬入して、当該セッタA〜Dを一定時間加熱する。
このように、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出し、当該総熱容量に応じてヒータ433の温度を制御することで、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。そして、上記特許文献1に記載のような複雑な制御系を採用しなくて済む。また、ヒータ433に安価な低出力のヒータを用いても、熱容量の大きな被加熱物を十分に加熱できる。したがって、熱処理装置4の装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有する被加熱物を同一の目標温度まで好適に加熱できる。
(1-5-2)熱容量算出工程では、セッタA〜D上の基板2,3の数量と、基板2,3およびセッタの材質とに応じて、セッタA〜D全体の総熱容量を算出する。
ここで、一般的な連続搬送式の熱処理装置では、炉内に搬入されるセッタ上の基板数量によって炉内温度の低下度合いが異なるため、当該基板数量が一定となるまでは炉内温度が安定しない。このため、従来、初期に搬入される数個のセッタにはダミー被加熱物を使用する必要があった。また、基板2,3が一枚も載置されいないセッタが炉内に搬入された場合にも、当該セッタの前後のセッタにおいて、炉内温度が不安定となる問題が生じていた。そして、これらは生産性の低下の要因となっていた。
この点、本実施形態によれば、熱処理前に予めセッタA〜D上の基板2,3の数量を把握し、搬入数量に応じて加熱制御するので、常に基板2,3の熱履歴を安定させることができる。このため、ダミー被加熱物を使用する必要がなく、基板2,3が載置されていないセッタが搬入された場合でも安定した熱処理が実現できるので、生産性を向上することができる。
(1-5-3)熱処理炉43内には、セッタA〜Dをヒータ433により加熱可能な状態で、セッタA〜Dを一定の搬送速度で搬送する搬送路413が設けられている。熱処理工程では、条件設定工程にて設定した温度条件に基づいてヒータ433の温度を所定温度に制御した後、熱処理炉43内にセッタA〜Dを搬入して一定の搬送速度で搬送する。
これにより、様々な総熱容量を有するセッタA〜Dにおいて、各セッタ上の基板2,3を、同一の加熱時間で同一の目標温度まで加熱することができる。したがって、熱処理装置4が連続搬送式の熱処理装置である場合、個々のセッタA〜Dにより搬送ライン全体の流れが乱されることなく、効率良く基板2,3を熱処理できる。
(1-5-4)条件設定工程では、セッタA〜Dの総熱容量が大きい場合、セッタA〜Dの総熱容量が小さい場合に比して、ヒータ433の温度条件を高く設定する。
一般に、セッタA〜Dの総熱容量が大きい場合は、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入した直後の炉内温度変化が非常に大きく不安定になりやすいが、本実施形態では、この場合予めヒータ433の温度を高温にしておくので、炉内温度を安定化させることができる。したがって、良好な熱処理が実現できる。
(1-5-5)条件設定工程では、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入した直後の炉内の降下温度を予め把握しておき、当該降下温度に対応する分だけ、ヒータ433の温度条件を高く設定することが好ましい。
これにより、セッタA〜Dを熱処理炉43内に搬入した際に炉内温度が降下しても、予めセッタA〜Dの総熱容量に応じた降下温度を把握しておき、セッタA〜Dの搬入前からヒータ433の温度を制御しておくので、安定した熱処理が実現できる。そして、より高い精度で各セッタA〜D上の基板2,3を同一の目標温度まで加熱することができる。
(1-5-6)本実施形態におけるPDP1の製造方法によれば、上記した被加熱物の熱処理方法をPDP1を構成する基板2,3の焼成工程に用いる。
このような焼成工程では、様々な熱容量を有するセッタA〜D上の基板2,3を同一の目標温度まで好適に加熱できる。このため、各セッタA〜Dの総熱容量に関わりなく、焼成後の基板2,3上に形成された各構造物の状態を一定の状態とすることができ、一定品質のPDP1を製造することができる。
(1-5-7)熱容量算出工程では、熱処理炉43内に搬入されるセッタA〜D上に基板2,3が載置されているか否かを判断する。熱処理工程では、熱容量算出工程において基板2,3がセッタ上に載置されていないと判断された場合、ヒータ433による加熱を停止する。
このように、基板2,3が載置されていないセッタAについては熱処理する必要がなく、かかる場合にヒータ433による加熱を停止することで、省エネルギーに繋がる。
(1-5-8)本実施形態における熱処理装置4(PDP1の製造装置)は、熱処理炉43と、重量測定手段423および熱容量算出部442(熱容量算出部)と、ヒータ温度設定部443(条件設定部)と、ヒータ制御部444(加熱制御部)とを具備している。
このような熱処理装置4によれば、装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有するセッタA〜D上の各基板2,3を同一の目標温度まで好適に加熱できる。そして、一定品質のPDP1を製造することができる。
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について図面に基づいて説明する。図7に、本実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。
なお、本第2実施形態における熱処理装置は、上述した第1実施形態の熱処理装置と略同様の構成であるが、熱処理炉が2つ並設されて、セッタA〜Dの総熱容量に応じて一方の熱処理炉におけるヒータ温度を制御する点で異なる。このため、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
(2-1)熱処理装置の構成
図7において、熱処理装置4Aは、搬送装置41と、搬入前バッファ42と、第一熱処理炉45と、第二熱処理炉46と、制御装置44Aとを備えて構成されている。
図7に示すように、第一熱処理炉45は搬入前バッファ42の搬送方向下流側(図中右側)に設けられており、第二熱処理炉46は第一熱処理炉45の搬送方向下流側(図中右側)に設けられている。そして、第一熱処理炉45および第二熱処理炉46には、それぞれ搬入窓451,461および搬出窓452,462が設けられている。これにより、搬送路413は、第一熱処理炉45および第二熱処理炉46のそれぞれの内部を貫通するように形成されている。
なお、以下において、搬送路413のうち第一熱処理炉45内部におけるものを第一搬送路414と称し、搬送路413のうち第二熱処理炉46内部におけるものを第二搬送路415と称す。これら第一搬送路414および第二搬送路415は、図7に示すように、それぞれ複数のセッタA〜Dを同時に搬送可能に構成されている。
第一熱処理炉45の内部には第一ヒータ453が設けられ、第二熱処理炉46の内部には第二ヒータ463が設けられている。これら第一ヒータ453および第二ヒータ463には、図5に示した第一実施形態におけるヒータ433と同様のヒータを使用することができ、それぞれの搬送路において搬送中のセッタA〜Dを加熱可能とされている。このような第一ヒータ453および第二ヒータ463は、それぞれ制御装置44Aに各種信号が送受信可能な状態で接続されており、制御装置44Aの制御により、第一ヒータ453は第一温度に制御可能とされ、第二ヒータ463は第二温度に制御可能とされている。
また、第二熱処理炉46の内部には、第二搬送路415により搬送中の複数のセッタA〜Dの温度を検出可能な温度センサ464が設けられている。かかる温度センサ464としては、例えば非接触型の赤外線温度センサ等が挙げられる。そして、温度センサ464は、制御装置44Aに各種信号が送受信可能な状態で接続されており、複数のセッタA〜Dの温度を検出するとこの温度情報を制御装置44Aに送信する。
制御装置44Aは、図7に示すように、搬送速度制御部441と、熱容量算出部442と、ヒータ温度設定部443A(条件設定部)と、ヒータ制御部444A(加熱制御部)とを備えて構成されている。
ヒータ温度設定部443Aは、熱容量算出部442に各種信号が送受信可能な状態で接続されている。このヒータ温度設定部443Aは、第一ヒータ453については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず、一定の第一温度(例えば400℃)となる温度条件を設定する。一方、第二ヒータ463については、上記の第一実施形態におけるヒータ温度設定部443(図5参照)と同様にして、熱容量算出部442にて算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、所定の第二温度となる温度条件を設定する。
ヒータ制御部444Aは、ヒータ温度設定部443Aと、第一ヒータ453と、第二ヒータ463と、温度センサ464とに、各種信号が送受信可能な状態で接続されている。このヒータ制御部444Aは、ヒータ温度設定部443Aにより設定された温度条件に基づいて、第一ヒータ453の温度を一定の第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度をセッタA〜Dの総熱容量に基づく所定の第二温度に制御する。
また、ヒータ制御部444Aは、上記の第一実施形態におけるヒータ制御部444(図5参照)と同様にして、熱容量算出部442にてセッタA〜D上に基板2,3が載置されていないと判断された場合は、当該セッタについては加熱を停止するように第一ヒータ453および第二ヒータ463を制御する。
さらに、ヒータ制御部444Aは、温度センサ464から複数のセッタA〜Dの温度情報を受信すると、第二搬送路415にて搬送中の複数のセッタA〜D上における各基板2,3がそれぞれ均一な温度となるように、当該温度情報に基づいて第二ヒータ463の温度を調整するPID制御を実施する。
(2-2)焼成工程(被加熱物の熱処理方法)
上記の熱処理装置4Aによる焼成工程について、図面に基づいて説明する。図8(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、図8(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。
まず、図7に示した熱処理装置4Aは、制御装置44Aの制御により駆動手段412を駆動させて、前工程からのセッタA〜Dを搬入前バッファ42内に搬入する。この搬入前バッファ42内では、重量測定手段423によりセッタA〜Dの重量が計測される。そして、熱容量算出部442は、当該セッタA〜Dの重量情報に基づいて、セッタ上に載置された基板2,3の有無を判断し、セッタA〜D全体の総熱容量を算出する(熱容量算出工程)。
そして、ヒータ温度設定部443Aは、図8(A)に示すように、第一ヒータ453の温度条件については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず一定の温度条件(図中T1)に設定する。一方、第二ヒータ463の温度条件については、熱容量算出部442にて算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、所定の温度条件(図中T2A〜T2D)に設定する(条件設定工程)。
次に、ヒータ制御部444Aは、ヒータ温度設定部443Aにて設定された温度条件に基づいて、第一ヒータ453については一定の第一温度に制御し、第二ヒータ463についてはセッタA〜Dの総熱容量に応じた第二温度に制御する。そして、搬送速度制御部441は駆動手段412を制御して、セッタA〜Dを第一熱処理炉45内へと搬入した後、第一搬送路414により一定の搬送速度で搬送する。次いで、当該セッタA〜Dを第二熱処理炉46へと搬入した後、第二搬送路415により一定の搬送速度で搬送する(熱処理工程)。
なお、この熱処理工程では、熱容量算出部442により基板2,3が載置されていないと判断されたセッタA〜Dについては、当該セッタが第一熱処理炉45内あるいは第二熱処理炉46内に搬入された際に、第一ヒータ453あるいは第二ヒータ463による加熱を適宜停止する。
上記の各工程を経ることにより、各セッタA〜D上の基板は、図8(B)に示すような各温度プロファイルで加熱されることになる。すなわち、熱処理工程において、セッタA〜Dは、第一ヒータ453にて一定の第一温度T1(図8(A)参照)で一定時間加熱されるため、各セッタA〜D上の基板は図8(B)に示すようにそれぞれの総熱容量に応じた勾配で温度上昇する。そして、セッタA〜Dは、第二ヒータ463にて各セッタA〜Dの総熱容量に応じた第二温度T2A〜T2D(図8(A)参照)で一定時間加熱されるため、各セッタA〜D上の基板は、それぞれ総熱容量が異なるものの、同一の目標温度まで加熱されるようになる。
また、上記の熱処理工程では、温度センサ464により第二搬送路415にて搬送中の複数のセッタA〜Dの温度を検出し、ヒータ制御部444Aにより、この温度センサ464からの温度信号に基づいて第二ヒータ463の温度を調整するPID制御を実施する。これにより、搬送中の複数のセッタA〜Dにおける各基板の温度が均一化される。
(2-3)第2実施形態の作用効果
上述した第2実施形態によれば、第1実施形態の上記(1-5-1)〜(1-5-8)に記載の作用効果と略同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏することができる。
(2-3-1)第一,第二熱処理炉45,46内には、第一温度に制御可能な第一ヒータ453が設けられた第一搬送路414と、この第一搬送路414の下流側に連続して設けられ、第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータ463が設けられた第二搬送路415とが設けられている。条件設定工程では、熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、第二ヒータ463の温度条件を設定する。熱処理工程では、第一ヒータ453の温度を第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を当該温度条件に基づいて第二温度に制御して、熱処理炉内に搬入した被加熱物を、第一搬送路414および第二搬送路415により一定の搬送速度で搬送する。
このように、第二搬送路415において各セッタA〜Dをそれぞれの総熱容量に応じた第二温度で加熱するので、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。また、各セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入する前に、予め第一搬送路414にて各セッタA〜Dを加熱しておくことで、各セッタA〜Dの搬入により第二熱処理炉46内の温度が不安定化する事態を防ぐことができ、好適な熱処理が実現できる。
(2-3-2)第二熱処理炉46の内部には、第二搬送路415により搬送中の複数のセッタA〜Dの温度を検出可能な温度センサ464が設けられている。熱処理工程では、温度センサ464により第二搬送路415にて搬送中の複数のセッタA〜Dの温度を検出する。そして、ヒータ制御部444Aは、この温度センサ464からの温度信号に基づいて、複数のセッタA〜D上の各基板の温度が均一となるように第二ヒータ463の温度を調整するPID制御を実施する。
これにより、複数のセッタA〜Dを第二搬送路415において同時に搬送した場合でも、複数のセッタA〜D上の各基板を目的温度まで加熱することができる上に、さらに当該各基板の焼き上がり状態を均質化することができる。したがって、高い処理効率で基板2,3を焼成することができ、また処理後の製品も高品質のものとすることができる。
(3)第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について図面に基づいて説明する。図9に、本実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。
本第3実施形態は、熱処理炉内に高温側の第二搬送路および低温側の第一搬送路を順に設けて、セッタA〜Dの熱容量に応じて高温側の第二搬送路におけるセッタA〜Dの搬送速度のみを制御することにより、基板2,3を目的温度まで加熱するものである。
そして、この第3実施形態における熱処理装置は、上述した第2実施形態の熱処理装置4Aのうち、第一熱処理炉45および第二熱処理炉46の配置、温度センサ464を備えていない点、および制御装置44Aの構成のみ異なるものである。このため、第2実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
(3-1)熱処理装置の構成
図9において、熱処理装置4Bは、搬送装置41と、搬入前バッファ42と、第一熱処理炉45と、第二熱処理炉46と、制御装置44Bとを備えて構成されている。
図9に示すように、第一熱処理炉45および第二熱処理炉46の配置は、上述した第二実施形態(図7参照)における第一熱処理炉45および第二熱処理炉46の配置とは逆となっている。すなわち、搬入前バッファ42の搬送方向下流側(図中右側)に第二熱処理炉46が設けられており、この第二熱処理炉46の搬送方向下流側(図中右側)に第一熱処理炉45が設けられている。なお、第二熱処理炉46の内部には、上述した第二実施形態(図7参照)における温度センサ464が設けられていない。
制御装置44Bは、搬送速度制御部441B(加熱制御部)と、熱容量算出部442と、ヒータ温度設定部443B(条件設定部)と、ヒータ制御部444B(加熱制御部)と、速度条件設定部445(条件設定部)を備えて構成されている。
ヒータ温度設定部443Bは、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず、第一ヒータ453については一定の第一温度(例えば500℃)となる温度条件を設定し、第二ヒータ463については当該第一温度よりも高温の第二温度(例えば700℃)となる温度条件を設定する。このヒータ温度設定部443Bは、ヒータ制御部444Bおよび速度条件設定部445のそれぞれに各種信号が送受信可能な状態で接続されており、設定した温度条件に関する情報をそれぞれに向けて送信する。
ヒータ制御部444Bは、ヒータ温度設定部443B、第一ヒータ453および第二ヒータ463に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、ヒータ温度設定部443Bにより設定された温度条件に基づいて、第一ヒータ453の温度を第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を第二温度に制御する。
また、ヒータ制御部444Bは、ヒータ温度設定部443Bおよび速度条件設定部445を介して、熱容量算出部442に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、熱容量算出部442にてセッタA〜D上に基板2,3が載置されていないと判断された場合は、当該セッタについては加熱を停止するように第一ヒータ453あるいは第二ヒータ463を適宜制御する。
速度条件設定部445は、熱容量算出部442およびヒータ温度設定部443Bに各種信号が送受信可能な状態で接続されており、熱容量算出部442よりセッタA〜Dの総熱容量に関する情報を取得し、ヒータ温度設定部443Bより第一ヒータ453および第二ヒータ463の温度条件に関する情報を取得する。
そして、速度条件設定部445は、第一搬送路414におけるセッタA〜Dの搬送速度条件については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず一定の条件を設定する。一方、第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件については、熱容量算出部442により算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて設定する。具体的には、速度条件設定部445は、セッタA〜Dを第二温度で所定時間加熱しさらに第一温度で一定時間加熱した場合に、各セッタA〜D上の基板が同一の目標温度に到達するような加熱時間条件を算出する。そして、この加熱時間条件と第二搬送路415の搬路長さとに基づいて、第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する。特に、セッタA〜Dの総熱容量が大きい場合は、セッタA〜Dの総熱容量が小さい場合に比して、搬送速度条件が遅くなるように設定する。例えば、基板サイズが60インチである場合、セッタAについては100mm/min、セッタBについては80mm/min、セッタCについては70mm/min、セッタDについては50mm/minとなるように搬送速度条件を設定する。
なお、一般的に、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入した直後は、セッタA〜Dの総熱容量に応じて炉内温度が降下する。このため、速度条件設定部445は、予めセッタA〜Dの総熱容量に応じて当該降下温度を把握しておき、当該降下温度に対応する分だけ、第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件を遅く設定することが好ましい。
搬送速度制御部441Bは、速度条件設定部445に各種信号が送受信可能な状態で接続されており、速度条件設定部445にて設定された搬送速度条件に基づいて、駆動手段412の駆動を制御し、第一,第二熱処理炉45,46内の回転部材411上に載置されたセッタA〜Dを所定の搬送速度で搬送する。これにより、セッタA〜Dは、所定の搬路長さを有した第二搬送路415にて、それぞれの総熱容量に応じた所定の搬送速度で搬送されるため、第二熱処理炉46内においてそれぞれの総熱容量に応じた所定時間だけ加熱される。さらに、当該セッタA〜Dは、所定の搬路長さを有した第一搬送路414にて一定の搬送速度で搬送されるため、第一熱処理炉45内において一定時間だけ加熱されることになる。
(3-2)焼成工程(被加熱物の熱処理方法)
上記の熱処理装置4Bによる焼成工程について、図面に基づいて説明する。図10(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、図10(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。
まず、図9に示した熱処理装置4Bは、制御装置44Bの制御により駆動手段412を駆動させて、前工程からのセッタA〜Dを搬入前バッファ42内に搬入する。この搬入前バッファ42内では、重量測定手段423によりセッタA〜Dの重量を計測する。そして、熱容量算出部442により、当該セッタA〜Dの重量情報に基づいて、セッタ上に載置された基板2,3の有無を判断し、セッタA〜D全体の総熱容量を算出する(熱容量算出工程)。
そして、速度条件設定部445により、熱容量算出部442にて算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する(条件設定工程)。なお、この条件設定工程では、ヒータ温度設定部443Bは、図10(A)に示すように、第一ヒータ453および第二ヒータ463の温度条件については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず一定の温度条件(図中T1,T2)に設定する。また、速度条件設定部445は第一搬送路414におけるセッタA〜Dの搬送速度条件については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず一定の条件を設定する。
次に、ヒータ制御部444Bにより、ヒータ温度設定部443Bにて設定された温度条件に基づいて、第一ヒータ453の温度を一定の第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を一定の第二温度に制御する。そして、搬送速度制御部441Bは駆動手段412を制御して、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内へと搬入した後、速度条件設定部445にて設定された搬送速度条件に基づいて、第二搬送路415において当該セッタA〜Dを所定の搬送速度で搬送する。次いで、当該セッタA〜Dを第一熱処理炉45内へと搬入した後、第一搬送路414により一定の搬送速度で搬送する(熱処理工程)。
なお、この熱処理工程では、熱容量算出部442により基板2,3が載置されていないと判断されたセッタA〜Dについては、当該セッタが第一熱処理炉45内あるいは第二熱処理炉46内に搬入された際に、第一ヒータ453あるいは第二ヒータ463による加熱を適宜停止する。
上記の各工程を経ることにより、各セッタA〜D上の基板は、図10(B)に示すような各温度プロファイルで加熱されることになる。すなわち、熱処理工程において、セッタA〜Dは、第二ヒータ463により一定の第二温度T2(図10(A)参照)で加熱される。この際、各セッタA〜Dは、それぞれの総熱容量に応じた所定時間だけ加熱されるため、各セッタA〜D上の基板は図10(B)に示すようにそれぞれの総熱容量に応じた勾配で温度上昇する。そして、セッタA〜Dは、第一ヒータ453にて一定の第一温度T1(図10(A)参照)で一定時間加熱される。この結果、各セッタA〜D上の基板は、それぞれ総熱容量が異なるものの、所定の加熱時間(図中t〜t)で同一の目標温度まで加熱されるようになる。
(3-3)第3実施形態の作用効果
上述した第3実施形態によれば、第1実施形態の上記(1-5-2)、(1-5-6)および(1-5-7)に記載の作用効果と略同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏することができる。
(3-3-1)第一,第二熱処理炉45,46内には、第一温度に制御可能な第一ヒータ453が設けられた第一搬送路414と、この第一搬送路414の上流側に連続して設けられ、第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータ463が設けられた第二搬送路415とが設けられている。条件設定工程では、熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、第二搬送路415によるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する。熱処理工程では、第一ヒータ453の温度を第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を第二温度に制御して、第一,第二熱処理炉45,46内に搬入したセッタA〜Dを、第二搬送路415により当該搬送速度条件に基づいて所定の搬送速度で搬送し、第一搬送路414により一定の搬送速度で搬送する。
このように、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出しておき、この総熱容量に応じて第二搬送路415における各セッタA〜Dの搬送速度を制御することで、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。そして、上記特許文献1に記載のような複雑な制御系を採用しなくて済む。また、第一,第二ヒーター453,463に安価な低出力のヒータを用いても、熱容量の大きな被加熱物を十分に加熱できる。したがって、熱処理装置4Bの装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有する被加熱物を同一の目標温度まで好適に加熱できる。
(3-3-2)条件設定工程では、セッタA〜Dの総熱容量が大きい場合、セッタA〜Dの総熱容量が小さい場合に比して、第二搬送路415によるセッタA〜Dの搬送速度条件を遅く設定する。
このように加熱が困難な総熱容量の大きなセッタA〜Dについては、第二搬送路415にて遅く搬送し、加熱が容易な総熱容量の小さなセッタA〜Dについては、第二搬送路415にて速く搬送する。このようにして、高温の第二搬送路415においてセッタA〜Dの搬送速度を制御するだけで、各セッタA〜Dの総熱容量に応じて加熱時間を調整でき、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。
(3-3-3)条件設定工程では、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入した直後の炉内の降下温度を予め把握しておき、当該降下温度に対応する分だけ、第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件を遅く設定することが好ましい。
これにより、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入した際に炉内温度が降下しても、予めセッタA〜Dの総熱容量に応じた降下温度を把握しておき、第二熱処理炉46におけるセッタA〜Dの搬送速度を制御するので、当該炉内温度の低下により大きな影響を受けることなく熱処理できる。そして、より高い精度で各セッタA〜D上の基板2,3を同一の目標温度まで加熱することができる。
(3-3-4)本実施形態における熱処理装置4B(PDP1の製造装置)は、第一,第二熱処理炉45,46と、重量測定手段423および熱容量算出部442(熱容量算出部)と、ヒータ温度設定部443Bおよび速度条件設定部445(条件設定部)と、ヒータ制御部444Bおよび搬送速度制御部441B(加熱制御部)とを具備している。
このような熱処理装置4Bによれば、装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有するセッタA〜D上の各基板2,3を同一の目標温度まで好適に加熱できる。そして、一定品質のPDP1を製造することができる。
(4)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について図面に基づいて説明する。
本第4実施形態は、上記の第三実施形態と略同様の構成であるが、第一,第二搬送路414,415の双方におけるセッタA〜Dの搬送速度を、セッタA〜Dの熱容量に応じて制御する点で異なっている。これにより、各セッタA〜D上の基板2,3を目的温度まで加熱すると共に、第一,第二搬送路414,415によるセッタA〜Dの搬送時間を統一することを図ったものである。
なお、第4実施形態における熱処理装置は上記の第三実施形態のものと略同様であるため、図9を代用して装置構成を説明する。そして、第4実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
(4-1)熱処理装置の構成
図9に示すように、本第4実施形態における熱処理装置4Bは、搬送装置41と、搬入前バッファ42と、第一熱処理炉45と、第二熱処理炉46と、制御装置44Bとを備えて構成されている。
そして、制御装置44Bは、搬送速度制御部441B(加熱制御部)と、熱容量算出部442と、ヒータ温度設定部443B(条件設定部)と、ヒータ制御部444B(加熱制御部)と、速度条件設定部445(条件設定部)を備えて構成されている。
速度条件設定部445は、熱容量算出部442により算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、第一搬送路414および第二搬送路415のそれぞれにおけるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する。具体的には、速度条件設定部445は、セッタA〜Dを第二温度で所定時間加熱し、さらに第一温度で所定時間加熱した場合に、各セッタA〜D上の基板が同一の目標温度に到達するような加熱時間条件を算出する。そして、この加熱時間条件と、第一搬送路414および第二搬送路415の搬路長さとに基づいて、第一搬送路414および第二搬送路415におけるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する。この際、当該搬送速度条件は、第一搬送路414および第二搬送路415によるセッタA〜Dの搬送時間の合計、すなわち加熱時間の合計が一定となる条件で設定する。
(4-2)焼成工程(被加熱物の熱処理方法)
上記の熱処理装置4Bによる焼成工程について、図面に基づいて説明する。図11(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、図11(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。
まず、図9に示した熱処理装置4Bは、上記(3-2)に記載した熱容量算出工程を実施する。
そして、速度条件設定部445は、熱容量算出部442により算出されたセッタA〜Dの総熱容量に応じて、第一搬送路414および第二搬送路415のそれぞれにおけるセッタA〜Dの搬送速度条件を設定する(条件設定工程)。なお、この条件設定工程では、ヒータ温度設定部443Bは、図11(A)に示すように、第一ヒータ453および第二ヒータ463の温度条件については、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず一定の温度条件(図中T1,T2)に設定する。
次に、ヒータ制御部444Bにより、ヒータ温度設定部443Bにて設定された温度条件に基づいて、第一ヒータ453の温度を一定の第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を一定の第二温度に制御する。そして、搬送速度制御部441Bは駆動手段412を制御して、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内へと搬入した後、速度条件設定部445にて設定された搬送速度条件に基づいて、第二搬送路415において当該セッタA〜Dを所定の搬送速度で搬送する。次いで、当該セッタA〜Dを第一熱処理炉45内へと搬入した後、速度条件設定部445にて設定された搬送速度条件に基づいて、第一搬送路414において当該セッタA〜Dを所定の搬送速度で搬送する(熱処理工程)。
上記の各工程を経ることにより、各セッタA〜D上の基板は、図11(B)に示すような各温度プロファイルで加熱されることになる。すなわち、熱処理工程において、セッタA〜Dは、第二ヒータ463により一定の第二温度T2(図11(A)参照)で加熱される。この際、各セッタA〜Dは、それぞれの総熱容量に応じた所定時間だけ加熱されるため、各セッタA〜D上の基板は図11(B)に示すようにそれぞれの総熱容量に応じた勾配で温度上昇する。そして、セッタA〜Dは、第一ヒータ453にて一定の第一温度T1(図11(A)参照)で加熱される。この際も、各セッタA〜Dは、それぞれの総熱容量に応じた所定時間だけ加熱されるため、各セッタA〜D上の基板は図11(B)に示すようにそれぞれの総熱容量に応じた勾配で温度上昇する。この結果、各セッタA〜D上の基板は、それぞれ総熱容量が異なるものの、同一の加熱時間(図中t)で同一の目標温度まで加熱されるようになる。
(4-3)第4実施形態の作用効果
上述した第4実施形態によれば、第1実施形態の上記(1-5-2)、(1-5-6)、(1-5-7)、第3実施形態の上記(3-3-2)〜(3-3-4)に記載の作用効果と略同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏することができる。
(4-3-1)第一,第二熱処理炉45,46内には、第一温度に制御可能な第一ヒータ453が設けられた第一搬送路414と、この第一搬送路414の上流側に連続して設けられ、第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータ463が設けられた第二搬送路415とが設けられている。条件設定工程では、熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、第一搬送路414および第二搬送路415のそれぞれによるセッタA〜Dの搬送速度条件を、第一搬送路414および第二搬送路415によるセッタA〜Dの搬送時間の合計が一定となる条件で設定する。熱処理工程では、第一ヒータ453の温度を第一温度に制御し、第二ヒータ463の温度を第二温度に制御して、第一,第二熱処理炉45,46内に搬入した被加熱物を、第一搬送路414および第二搬送路415によりそれぞれの搬送速度条件に基づいて所定の搬送速度で搬送する。
このように、セッタA〜Dを第二熱処理炉46内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出しておき、この総熱容量に応じて第一,第二搬送路414,415における各セッタA〜Dの搬送速度を制御することで、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。そして、上記特許文献1に記載のような複雑な制御系を採用しなくて済む。また、第一,第二ヒーター453,463に安価な低出力のヒータを用いても、熱容量の大きな被加熱物を十分に加熱できる。熱処理装置4Bの装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有する被加熱物を同一の目標温度まで好適に加熱できる。
しかも、セッタA〜Dの総熱容量に関わらず、第一,第二搬送路414,415における各セッタA〜Dの搬送時間が一定になるので、熱処理工程の前後の工程における搬送ラインの流れが乱されることなくPDP1を安定して製造できる。
(5)実施形態の変形
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
前記実施形態では、被加熱物として基板2,3が所定枚数載置されたセッタA〜D(図1参照)を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、セッタに設置される基板の枚数は0〜4枚に限らず、基板枚数は4枚を超えてもよい。また、基板2,3はセッタに載置されずにそのままの状態で搬送されてもよく、この場合、被加熱物の総熱容量は基板のサイズや材質により決定される。さらに、本発明は、PDPの基板以外にも、例えばガラス容器などの様々な被加熱物に対しても適用できる。
前記実施形態では、熱容量算出部442にてセッタA〜D全体の総熱容量を算出するために、搬入前バッファ42内に重量測定手段423を設けたが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えば、搬入前バッファ42内の上方にCCDカメラ等の撮像手段を設けて、この撮像手段により搬入前バッファ42内を搬送中のセッタA〜Dを撮像する構成としてもよい。このような構成でもセッタ上に載置された基板2,3の数量を把握することができ、かかる基板数量と、基板およびセッタの材質とからセッタA〜D全体の総熱容量を算出することが可能である。
また、例えば、基板2,3に付されたアライメントマークを検出可能なマーク検出センサを搬入前バッファ42内に設けて、搬入前バッファ42内を搬送中のセッタA〜D上の基板数量を当該マーク検出センサにて計測する構成としてもよい。このような構成でもセッタA〜D全体の総熱容量を算出することが可能である。
さらに、重量測定手段423および搬入前バッファ42を設けない構成としてもよい。すなわち、例えば、熱容量算出部442を、焼成工程の前工程における各種装置(例えばセッタ上に基板を載置するロボット等)に各種信号が送受信可能な状態で接続し、かかる装置から熱容量算出部442へと、セッタ上に載置された基板の枚数についての情報を送信する構成としてもよい。このような場合でも、セッタA〜D全体の総熱容量を算出することが可能であり、また、熱処理装置の構成がより簡易になるので装置コストをさらに抑えることができる。
前記第1実施形態では、セッタA〜Dの総熱容量に応じてヒータ433の温度を制御する構成を例示したが、これに限定されない。すなわち、例えば、図5に示した熱処理装置4と略同様の装置構成において、ヒータ433は一定温度に制御し、セッタA〜Dの総熱容量に応じて、熱処理炉43内におけるセッタA〜Dの搬送速度を制御する構成としてもよい。このような構成でも、セッタA〜Dはそれぞれの総熱容量に応じて所定時間加熱されることになるので、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。
前記第2〜4実施形態では、第一熱処理炉45内に第一ヒータ453を設け、第二熱処理炉46内に第二ヒータ463を設ける構成(図7,9参照)を例示したが、これに限らない。すなわち、例えば図12に示す熱処理装置4Cのように、1つの熱処理炉43内に第一ヒータ434および第二ヒータ435の双方を設ける構成としてもよい。この場合、図中二点鎖線で示すように、熱処理炉43内の搬送路413には第二ヒータ435による高温ゾーン416が形成され、かかる高温ゾーン416は前記第2〜4実施形態における第二搬送路415(図7,9参照)と同様に機能し得る。ここにおいて、例えば前記第三実施形態と同様にして、セッタA〜Dの総熱容量に応じて、高温ゾーン416内におけるセッタA〜Dの搬送速度を制御する構成とすれば、各セッタA〜D上の基板2,3を同一の目標温度まで加熱することができる。
前記第3,4実施形態では、搬送方向に沿って、搬入前バッファ42、第二熱処理炉46、第一熱処理炉45の順で配置する構成を例示したが、これに限定されない。すなわち、図7に示す第2実施形態の熱処理装置4Aのように、搬入前バッファ42、第一熱処理炉45、第二熱処理炉46の順で配置する構成としてもよい。この場合でも、搬送速度制御部441Bにより、セッタA〜Dの総熱容量に応じて、第二搬送路415のみ、あるいは第一搬送路414および第二搬送路415の双方における各セッタA〜Dの搬送速度条件を設定すれば、前記第3実施形態の上記(3-3)あるいは前記第4実施形態の上記(4-3)に記載の作用効果と略同様の作用効果を奏することができる。
(6)実施形態の作用効果
上述したように、前記実施実施形態における焼成工程(被加熱物の熱処理方法)では、熱容量算出工程と、条件設定工程と、熱処理工程とを実施する。熱容量算出工程ではセッタA〜Dを熱処理炉内に搬入する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出する。条件設定工程では、熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、ヒータの温度および熱処理炉内での加熱時間の少なくともいずれか一方の条件を設定する。熱処理工程では、条件設定工程の後にセッタA〜Dを熱処理炉内に搬入し、当該条件設定工程にて設定した条件に基づいて当該セッタA〜Dを加熱する。
このように、セッタA〜Dに対して熱処理工程を実施する前に、セッタA〜Dの総熱容量を予め算出しておき、この総熱容量に応じてヒータ温度および加熱時間の少なくともいずれか一方を制御することで、各セッタA〜D上の基板を同一の目標温度まで加熱することができる。また、熱処理装置に複雑な制御系を採用しなくて済み、熱処理炉内のヒーターにも安価な低出力のヒータを使用できる。したがって、熱処理装置の装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有する被加熱物を同一の目標温度まで好適に加熱できる。
また、前記実施形態におけるPDP1の製造方法では、上記した被加熱物の熱処理方法をPDP1を構成する基板2,3の焼成工程に用いる。
このような焼成工程では、様々な熱容量を有するセッタA〜D上の基板2,3を同一の目標温度まで好適に加熱できる。このため、各セッタA〜Dの総熱容量に関わりなく、焼成後の基板2,3上に形成された各構造物の状態を一定の状態とすることができ、一定品質のPDP1を製造することができる。
また、前記実施形態における熱処理装置4〜4C(PDP1の製造装置)は、熱処理炉と、熱容量算出部と、条件設定部と、加熱制御部とを具備している。熱処理炉は、内部に基板2,3が載置されたセッタA〜Dが搬入され、内部に設置されたヒータにより当該セッタA〜Dを加熱する。熱容量算出部は、熱処理炉内に搬入されるセッタA〜Dの総熱容量を予め算出する。条件設定部は、当該総熱容量に応じて、ヒータの温度および熱処理炉内での加熱時間のうち少なくともいずれか一方の条件を設定する。加熱制御部は、熱処理炉内に搬入されたセッタA〜Dを、条件設定部にて設定した条件に基づいてヒータにより加熱させる。
このような熱処理装置4〜4Cによれば、装置コストが上昇することなく、様々な熱容量を有するセッタA〜D上の各基板2,3を同一の目標温度まで好適に加熱できる。そして、一定品質のPDP1を製造することができる。
一般的な基板の焼成工程において使用されるセッタを模式的に示した平面図であり、(A)は基板が載置されていないセッタAであり、(B)は基板が1枚のみ載置されたセッタBであり、(C)は基板が2枚載置されたセッタCであり、(D)は基板が3枚載置されたセッタDである。 図1(A)〜(D)に示す各セッタA〜Dを同一熱処理条件で焼成した場合における、各セッタ上の基板の温度プロファイルを示したものである。 従来技術を用いて図1(A)〜(D)に示す各セッタA〜Dを焼成した場合における、各セッタ上の基板の温度プロファイルと、ヒータ設定温度の温度プロファイルとを示したものである。 本発明の第1〜第4実施形態におけるPDPの内部構造を示す分解斜視図である。 前記第1実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。 前記第1実施形態における焼成工程を説明するための図であり、(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。 前記第2実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。 前記第2実施形態における焼成工程を説明するための図であり、(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。 前記第3実施形態における熱処理装置の概略構成を示した模式図を示す。 前記第3実施形態における焼成工程を説明するための図であり、(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。 前記第4実施形態における焼成工程を説明するための図であり、(A)は各セッタA〜Dに対するヒータ設定温度を示した模式図であり、(B)は各セッタA〜D上における基板の温度と加熱時間との関係を示したグラフである。 前記第2〜4実施形態における熱処理装置の変形例を示した模式図を示す。
符号の説明
1…PDP(ディスプレイパネル)
2…背面基板(被加熱物)
3…前面基板(被加熱物)
4,4A〜4C…熱処理装置(ディスプレイパネルの製造装置)
41…搬送装置
413…搬送路
414…第一搬送路
415…第二搬送路
416…高温ゾーン(第二搬送路)
42…搬入前バッファ
423…重量測定手段(熱容量算出部の一部として機能する)
43…熱処理炉
433…ヒータ
434…第一ヒータ
435…第二ヒータ
44,44A,44B…制御装置
441,441B…搬送速度制御部
442…熱容量算出部
443,443A,443B…ヒータ温度設定部(条件設定部)
444,444A,444B…ヒータ制御部(加熱制御部)
445…速度条件設定部(加熱制御部)
45…第一熱処理炉
453…第一ヒータ
46…第二熱処理炉
463…第二ヒータ
A-D…セッタ(被加熱物)
T1…第一温度
T2,T2A-T2D…第二温度

Claims (11)

  1. 熱処理炉の内部に被加熱物を搬入し、当該熱処理炉の内部に設置されたヒータにより当該被加熱物を加熱する熱処理方法であって、
    前記被加熱物を前記熱処理炉内に搬入する前に、前記被加熱物の総熱容量を予め算出する熱容量算出工程と、
    この熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記ヒータの温度および前記熱処理炉内での加熱時間のうち少なくともいずれか一方の条件を設定する条件設定工程と、
    この条件設定工程の後に前記被加熱物を前記熱処理炉内に搬入し、当該条件設定工程にて設定した条件に基づいて当該被加熱物を加熱する熱処理工程と、を含む
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  2. 請求項1に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記熱容量算出工程では、前記被加熱物の材質および数量に応じて前記総熱容量を算出する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記条件設定工程では、前記熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記ヒータの温度条件を設定し、
    前記熱処理工程では、当該温度条件に基づいて前記ヒータの温度を所定温度に制御した後に、前記熱処理炉内に前記被加熱物を搬入して、当該被加熱物を所定時間加熱する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記熱処理炉内には、第一温度に制御可能な第一ヒータが設けられた第一搬送路と、この第一搬送路の下流側に連続して設けられ、前記第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータが設けられた第二搬送路とが設けられており、
    前記条件設定工程では、前記熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記第二ヒータの温度条件を設定し、
    前記熱処理工程では、前記第一ヒータの温度を前記第一温度に制御し、前記第二ヒータの温度を前記温度条件に基づいて前記第二温度に制御して、前記熱処理炉内に搬入した前記被加熱物を、前記第一搬送路および前記第二搬送路により一定の搬送速度で搬送する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記条件設定工程では、前記被加熱物の総熱容量が大きい場合、前記被加熱物の総熱容量が小さい場合に比して、前記ヒータの温度条件を高く設定する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  6. 請求項1または請求項2に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記熱処理炉内には、第一温度に制御可能な第一ヒータが設けられた第一搬送路と、この第一搬送路に連続して設けられ、前記第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータが設けられた第二搬送路とが設けられており、
    前記条件設定工程では、前記熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記第二搬送路による前記被加熱物の搬送速度条件を設定し、
    前記熱処理工程では、前記第一ヒータの温度を前記第一温度に制御し、前記第二ヒータの温度を前記第二温度に制御して、前記熱処理炉内に搬入した前記被加熱物を、前記第一搬送路により一定の搬送速度で搬送し、前記第二搬送路により前記搬送速度条件に基づいて所定の搬送速度で搬送する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  7. 請求項1または請求項2に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記熱処理炉内には、第一温度に制御可能な第一ヒータが設けられた第一搬送路と、この第一搬送路に連続して設けられ、前記第一温度よりも高い第二温度に制御可能な第二ヒータが設けられた第二搬送路とが設けられており、
    前記条件設定工程では、前記熱容量算出工程にて算出された総熱容量に応じて、前記第一搬送路および前記第二搬送路のそれぞれによる前記被加熱物の搬送速度条件を、前記第一搬送路および前記第二搬送路による前記被加熱物の搬送時間の合計が一定となる条件で設定し、
    前記熱処理工程では、前記第一ヒータの温度を前記第一温度に制御し、前記第二ヒータの温度を前記第二温度に制御して、前記熱処理炉内に搬入した前記被加熱物を、前記第一搬送路および前記第二搬送路によりそれぞれの前記搬送速度条件に基づいて所定の搬送速度で搬送する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の被加熱物の熱処理方法において、
    前記条件設定工程では、前記被加熱物の総熱容量が大きい場合、前記被加熱物の総熱容量が小さい場合に比して、前記第二搬送路による前記被加熱物の搬送速度条件を遅く設定する
    ことを特徴とする被加熱物の熱処理方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の被加熱物の熱処理方法を、ディスプレイパネルを構成する基板の焼成工程に用いることを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
  10. 請求項9に記載のディスプレイパネルの製造方法において、
    前記熱容量算出工程では、前記熱処理炉内に搬入される前記被加熱物中に前記基板が含まれているか否かを判断し、
    前記熱処理工程では、前記熱容量算出工程において前記基板が含まれていないと判断された場合、前記ヒータによる加熱を停止する
    ことを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
  11. ディスプレイパネルを構成する基板を焼成するディスプレイパネルの製造装置であって、
    内部に前記基板を含む被加熱物が搬入され、内部に設置されたヒータにより当該被加熱物を加熱する熱処理炉と、
    この熱処理炉内に搬入される被加熱物の総熱容量を予め算出する熱容量算出部と、
    この熱容量算出部にて算出された総熱容量に応じて、前記ヒータの温度および前記熱処理炉内での加熱時間のうち少なくともいずれか一方の条件を設定する条件設定部と、
    前記熱処理炉内に搬入された前記被加熱物を、当該条件設定部にて設定した条件に基づいて前記ヒータにより加熱させる加熱制御部と、を具備した
    ことを特徴とするディスプレイパネルの製造装置。
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