JP2008145053A - 熱処理方法、その装置、および、プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく熱処理できる熱処理方法を提供する。
【解決手段】それぞれ独立して温度制御可能な連続して配置する複数の区画室を備えた連続加熱炉を、一連の区画室を通してステップ状に設定した温度プロファイルに基づいて温度設定した状態で温度制御する。連続加熱炉へ搬送手段により基板を連続する区画室を通して500mm/分以上の等速で、1つの温度領域に5分以上滞在する状態に搬送させる。搬送する基板の間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上でき、連続加熱炉のスペース効率も向上でき、小型化できる。基板の温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
【選択図】図3
【解決手段】それぞれ独立して温度制御可能な連続して配置する複数の区画室を備えた連続加熱炉を、一連の区画室を通してステップ状に設定した温度プロファイルに基づいて温度設定した状態で温度制御する。連続加熱炉へ搬送手段により基板を連続する区画室を通して500mm/分以上の等速で、1つの温度領域に5分以上滞在する状態に搬送させる。搬送する基板の間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上でき、連続加熱炉のスペース効率も向上でき、小型化できる。基板の温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、被処理物を連続する複数の区画室で一連の熱処理を実施する熱処理方法、その装置、および、プラズマディスプレイパネルに関する。
従来、ディスプレイパネルとして、例えば、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)や液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどがある。これらディスプレイパネルは、表示面を構成する前面基板、および、この背面側に設けられた背面基板を備えており、これら基板上には発光領域を構成する様々な構造物が適宜設けられている。
このような構造物として、例えば、PDPにおいては、発光領域を複数の単位発光領域に区画する隔壁や、各単位発光領域において放電発光させるためのアドレス電極およびバス電極など、これら電極などを被覆する誘電体層などが挙げられる。
例えば、基板上に隔壁を形成する際には、まず、基板上にガラスペーストを塗布乾燥した後、このガラスペースト上における隔壁となる部分に、耐サンドブラスト性を有するマスクを形成する。続いて、サンドブラスト加工によりマスクが形成されていない部分のガラスペーストを切削して所定のパターンを形成した後、焼成することにより所定のパターンを有する隔壁が得られる。
ここで、ガラスペーストは、ガラスフリット、溶剤およびバインダなどを含有している。
そして、塗布後の乾燥工程においてガラスペーストから溶剤が取り除かれた後、焼成工程においてバインダが分解除去され、ガラスフリットが融着されて隔壁が形成される。
これら乾燥工程や焼成工程などの熱処理として、例えば連続加熱炉を用い、所定の温度プロファイルに基づく温度制御を実施している(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
このような構造物として、例えば、PDPにおいては、発光領域を複数の単位発光領域に区画する隔壁や、各単位発光領域において放電発光させるためのアドレス電極およびバス電極など、これら電極などを被覆する誘電体層などが挙げられる。
例えば、基板上に隔壁を形成する際には、まず、基板上にガラスペーストを塗布乾燥した後、このガラスペースト上における隔壁となる部分に、耐サンドブラスト性を有するマスクを形成する。続いて、サンドブラスト加工によりマスクが形成されていない部分のガラスペーストを切削して所定のパターンを形成した後、焼成することにより所定のパターンを有する隔壁が得られる。
ここで、ガラスペーストは、ガラスフリット、溶剤およびバインダなどを含有している。
そして、塗布後の乾燥工程においてガラスペーストから溶剤が取り除かれた後、焼成工程においてバインダが分解除去され、ガラスフリットが融着されて隔壁が形成される。
これら乾燥工程や焼成工程などの熱処理として、例えば連続加熱炉を用い、所定の温度プロファイルに基づく温度制御を実施している(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
特許文献1に記載のものは、連続して複数配設されそれぞれ独立して温度制御可能な複数の区画室を備え、搬送手段によりガラス基板を連続する複数の区画室に順送りに搬送して所定の温度プロファイルでの一連の熱処理を施す熱処理装置である。
特許文献2に記載のものは、所望の温度プロファイルに従って熱処理するための複数の炉を備えた連続炉で、ガラス基板を連続する複数の熱処理ゾーンを移動させながら熱処理するものである。
特許文献2に記載のものは、所望の温度プロファイルに従って熱処理するための複数の炉を備えた連続炉で、ガラス基板を連続する複数の熱処理ゾーンを移動させながら熱処理するものである。
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載のような従来の連続加熱炉での熱処理では、例えばガラス基板が隣接する加熱炉に移動する際に、搬送方向の前側と後側では熱負荷が異なってしまい、ガラス基板における熱ストレスの分布による損傷を生じて、歩留まりの向上が得られなくなるおそれがある。特に、近年の表示装置の大画面化に伴って大型化しているガラス基板では顕著な傾向である。
本発明は、このような実情などに鑑みて、効率よく熱処理できる熱処理方法、その装置、および、プラズマディスプレイパネルを提供することを一つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段とを備えた熱処理装置を用い、所定の温度プロファイルに基づいて前記連続加熱炉の各区画室を温度設定した状態で、被加熱物を連続する複数の前記区画室に搬送して一連の熱処理を実施する熱処理方法であって、前記被処理物を連続して配置された複数の前記区画室を通して等速搬送させるとともに、複数の前記区画室を通してステップ状温度プロファイルに設定された前記温度プロファイルに基づいて熱処理することを特徴とする熱処理方法である。
請求項7に記載の発明は、連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段と、前記被処理物を連続して配置された複数の前記区画室を通して等速搬送させるとともに、前記連続加熱炉の各区画室をこれら複数の前記区画室を通してステップ状となる温度プロファイルに基づいて温度設定し、連続する複数の前記区画室に搬送される前記被加熱物に一連の熱処理を実施させる制御部と、を具備したことを特徴とした熱処理装置である。
請求項8に記載の発明は、連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段と、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の熱処理方法を実施させる制御部と、を具備したことを特徴とした熱処理装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の熱処理方法により熱処理された前記被処理物、または、前記請求項7または請求項8に記載の熱処理装置により熱処理された前記被処理物を備えたことを特徴としたプラズマディスプレイパネルである。
以下、本発明に係る一実施の形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施の形態ではプラズマディスプレイパネルを例示するが、これに限らず、本発明は液晶表示パネルや、有機ELパネル、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどのディスプレイパネルのガラス基板、さらにはディスプレイパネルのガラス基板に限らず、各種板ガラスなどにも適用可能である。
なお、本実施の形態ではプラズマディスプレイパネルを例示するが、これに限らず、本発明は液晶表示パネルや、有機ELパネル、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどのディスプレイパネルのガラス基板、さらにはディスプレイパネルのガラス基板に限らず、各種板ガラスなどにも適用可能である。
[プラズマディスプレイパネル]
まず、本実施の形態において製造するプラズマディスプレイパネルの概略構成について以下に説明する。
一般に、プラズマディスプレイパネルにおいては、放電空間を介して前面基板と背面基板とが対向配置されている。
前面基板の内面側には、例えば、複数の透明電極、複数のバス電極、複数のブラックストライプ、誘電体層および保護膜がそれぞれ設けられている。
例えば、背面基板の内面側には、この背面基板上に複数のアドレス電極がそれぞれ平行に設けられ、これらアドレス電極を覆うように背面基板の内面側に絶縁体層であるアドレス電極保護層が設けられ、さらにこのアドレス電極保護層上に例えばストライプ形状の隔壁が設けられ、これら隔壁により、複数個の放電セルが区画形成される。なお、隔壁としては、ストライプ形状に限らず、井桁形状などでもよい。
複数個の放電セルの内部には、例えば、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体層が順に形成されている。放電空間の内部、すなわちそれぞれの放電セルの内部は、ネオンガスなどの放電ガスが充填され、外気との間で密閉されている。
そして、プラズマディスプレイパネルは、例えば、複数個の放電セル内で選択的に放電発光させることにより画像を表示する。
まず、本実施の形態において製造するプラズマディスプレイパネルの概略構成について以下に説明する。
一般に、プラズマディスプレイパネルにおいては、放電空間を介して前面基板と背面基板とが対向配置されている。
前面基板の内面側には、例えば、複数の透明電極、複数のバス電極、複数のブラックストライプ、誘電体層および保護膜がそれぞれ設けられている。
例えば、背面基板の内面側には、この背面基板上に複数のアドレス電極がそれぞれ平行に設けられ、これらアドレス電極を覆うように背面基板の内面側に絶縁体層であるアドレス電極保護層が設けられ、さらにこのアドレス電極保護層上に例えばストライプ形状の隔壁が設けられ、これら隔壁により、複数個の放電セルが区画形成される。なお、隔壁としては、ストライプ形状に限らず、井桁形状などでもよい。
複数個の放電セルの内部には、例えば、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体層が順に形成されている。放電空間の内部、すなわちそれぞれの放電セルの内部は、ネオンガスなどの放電ガスが充填され、外気との間で密閉されている。
そして、プラズマディスプレイパネルは、例えば、複数個の放電セル内で選択的に放電発光させることにより画像を表示する。
[ディスプレイパネルの製造に用いる装置]
次に、上記プラズマディスプレイパネルを製造する製造装置の概略構成について以下に説明する。
(全体構成)
本実施の形態においては、製造装置として、無機物と有機物とを含む構造物を基板上に形成するための構造物形成装置と、構造物に対して熱処理を施す熱処理装置と、を備えている。
構造物形成装置は、例えば、オフセット印刷法や凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法などの各種印刷法、ディスペンサ法、ダイコータ法、スピンコート法、ナイフコート法などにより、被処理物としての基板上に構造物形成用の材料を塗布可能に構成された印刷機、ディスペンサ、ダイコータ、スピンコータ、ナイフコータなどの装置が挙げられる。また、例えば、フィルム状に形成された構造物形成用の材料を基板上にラミネートするラミネータなどの装置も使用することができる。
熱処理装置としては、例えば、各種の条件で構造物に乾燥、焼成などを施すことが可能に構成された乾燥機、焼成炉などの装置が挙げられる。
次に、上記プラズマディスプレイパネルを製造する製造装置の概略構成について以下に説明する。
(全体構成)
本実施の形態においては、製造装置として、無機物と有機物とを含む構造物を基板上に形成するための構造物形成装置と、構造物に対して熱処理を施す熱処理装置と、を備えている。
構造物形成装置は、例えば、オフセット印刷法や凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法などの各種印刷法、ディスペンサ法、ダイコータ法、スピンコート法、ナイフコート法などにより、被処理物としての基板上に構造物形成用の材料を塗布可能に構成された印刷機、ディスペンサ、ダイコータ、スピンコータ、ナイフコータなどの装置が挙げられる。また、例えば、フィルム状に形成された構造物形成用の材料を基板上にラミネートするラミネータなどの装置も使用することができる。
熱処理装置としては、例えば、各種の条件で構造物に乾燥、焼成などを施すことが可能に構成された乾燥機、焼成炉などの装置が挙げられる。
(熱処理装置の構成)
次に、熱処理装置の詳細な構成について、図面を参照して以下に説明する。
図1は、熱処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、熱処理装置の断面図である。図3は、ステップ状の温度プロファイルのデータ構造および基板の熱処理状態をグラフ状に示す説明図である。図4は、基板の滞留時の温度制御内容を説明する説明図である。図5は、ヒータ温度と基板温度と設定温度との関係を説明するグラフである。図6は、コンパクション前後差と温度差との関係を示すグラフである。図7は、基板の前後の温度差と搬送速度との関係を示すグラフである。図8は、温度プロファイルと基板の反り状態との関係を説明するための説明図である。図9は、加熱保持時間と構造物の高さとの関係を示すグラフである。
次に、熱処理装置の詳細な構成について、図面を参照して以下に説明する。
図1は、熱処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、熱処理装置の断面図である。図3は、ステップ状の温度プロファイルのデータ構造および基板の熱処理状態をグラフ状に示す説明図である。図4は、基板の滞留時の温度制御内容を説明する説明図である。図5は、ヒータ温度と基板温度と設定温度との関係を説明するグラフである。図6は、コンパクション前後差と温度差との関係を示すグラフである。図7は、基板の前後の温度差と搬送速度との関係を示すグラフである。図8は、温度プロファイルと基板の反り状態との関係を説明するための説明図である。図9は、加熱保持時間と構造物の高さとの関係を示すグラフである。
図1において、100は熱処理装置で、この熱処理装置100は、上述したように、構造物形成装置で構造物が形成された図示しない基板に熱処理を実施する装置で、例えばローラコンベヤ式のものが利用される。
このローラコンベヤ式の熱処理装置100は、搬送手段110と、連続加熱炉120と、制御部130と、を基本構成としている。
このローラコンベヤ式の熱処理装置100は、搬送手段110と、連続加熱炉120と、制御部130と、を基本構成としている。
搬送手段110は、連続加熱炉120へ基板を等速で搬送する。この搬送手段110は、熱処理コンベヤ111と、作業用コンベヤ112と、基板が載置可能で熱処理コンベヤ111および作業用コンベヤ112にて搬送される図示しないセッター3と、トラバーサ5,6と、を備えている。熱処理コンベヤ111および作業用コンベヤ112は、図2に示すように、軸方向が略平行に回転可能に配設された複数のローラ4と、ローラ4を回転させる図示しない駆動手段と、を備えている。トラバーサ5,6は、図1に示すように、熱処理コンベヤ111および作業用コンベヤ112の端部間を連絡するように配置されて一方から他方へセッター3を移載させる。
セッター3は、例えば後述するマッフル板39と同様に、低熱膨張の耐熱結晶化ガラスが用いられる。
そして、熱処理コンベヤ111には、連続加熱炉120が設けられている。また、作業用コンベヤ112には、連続加熱炉120での熱処理を終えて戻って来るセッター3から処理済みの基板を降ろす積み降ろし作業領域11と、積み降ろしを終えたセッター3にこれから処理すべき基板を積み込むパネル搭載領域13とが装備されている。
セッター3は、例えば後述するマッフル板39と同様に、低熱膨張の耐熱結晶化ガラスが用いられる。
そして、熱処理コンベヤ111には、連続加熱炉120が設けられている。また、作業用コンベヤ112には、連続加熱炉120での熱処理を終えて戻って来るセッター3から処理済みの基板を降ろす積み降ろし作業領域11と、積み降ろしを終えたセッター3にこれから処理すべき基板を積み込むパネル搭載領域13とが装備されている。
連続加熱炉120は、搬送手段110により搬送される基板に一連の熱処理を実施する。すなわち、連続加熱炉120は、図2に示すように、基板を載置するセッター3が内部を通過可能にトンネル状に構築され、加熱動作などは制御部130により制御される。そして、熱処理装置100は、被処理物である基板を搭載したセッター3を加熱動作中の連続加熱炉120中に搬送することにより基板に熱処理を施すものである。
連続加熱炉120は、図1に示すように、搬送手段110のセッター3の搬送方向に沿って複数、例えば17個連続して配置された区画室#1〜#17を備え、各区画室#1〜#17がそれぞれ独立して温度制御可能に構成されている。
連続加熱炉120は、図1に示すように、搬送手段110のセッター3の搬送方向に沿って複数、例えば17個連続して配置された区画室#1〜#17を備え、各区画室#1〜#17がそれぞれ独立して温度制御可能に構成されている。
各区画室#1〜#17は、セッター3が搬入可能な熱処理用空間を区画したもので、搬送手段110により搬入されるセッター3上の基板に対して所定の熱処理をする最小単位の処理室となるものである。具体的には、各区画室#1〜#17間には、区分する連続加熱炉120内を各区画室#1〜#17に区画する状態に仕切壁23が設けられている。そして、仕切壁23には、セッター3の出入りを可能にする開閉可能な開口23aが装備されている。なお、先頭の第1区画室#1のトラバーサ5側の端部、および最後尾の区画室#17のトラバーサ6側の端部には、区画室#1、#17内と外部との間を仕切る仕切壁25が装備されるが、これら仕切壁25にも同様に、セッター3の出入りを可能にする開口が設けられている。
そして、各区画室#1〜#17は、搬送手段110によりセッター3が搬送される搬送方向の長さ寸法が、基板が搭載されたセッター3の搬送方向における長さ寸法以上で、かつ、等速搬送されるセッター3が所定時間以上、例えば5分以上で処理空間内に滞在可能な長さ寸法に設計されていることが好ましい。なお、図1は、説明の都合上、搬送方向におけるセッター3と区画室#1〜#17の長さ寸法とに大きな寸法差がないように示すが、上述した長さ寸法に設計されている。
なお、詳細は後述するが、連続加熱炉120における加熱条件であるステップ状の温度プロファイルとして、複数の区画室#1〜#17にてステップ状の温度プロファイルの1つの温度領域を構成したり、1つの区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成したりしてもよい。そして、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、例えば区画室#1〜#17の搬送方向における長さ寸法は、基板Xより短くてもよい。すなわち、複数の区画室#1〜#17を跨って搬送されつつ熱処理する構成としてもよい。この場合には、1つの温度域を構成する複数の区画室#1〜#17の上流側の開口23aから下流側の開口23aまでを、等速で搬送される基板Xが所定時間以上で滞在可能となる長さ寸法に形成しておけばよい。一方、1つの区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、上述したように、等速で搬送される基板Xがその区画室#1〜#17に所定時間以上で滞在可能な長さ寸法に形成しておく。具体的には、500mm/分以上の速度で搬送させ、少なくとも5分以上でその温度域に基板Xを滞在させて熱処理する場合の長さ寸法としては、500[mm/分]×5[分]=2500[mm]以上に設定すればよい。
そして、各区画室#1〜#17は、搬送手段110によりセッター3が搬送される搬送方向の長さ寸法が、基板が搭載されたセッター3の搬送方向における長さ寸法以上で、かつ、等速搬送されるセッター3が所定時間以上、例えば5分以上で処理空間内に滞在可能な長さ寸法に設計されていることが好ましい。なお、図1は、説明の都合上、搬送方向におけるセッター3と区画室#1〜#17の長さ寸法とに大きな寸法差がないように示すが、上述した長さ寸法に設計されている。
なお、詳細は後述するが、連続加熱炉120における加熱条件であるステップ状の温度プロファイルとして、複数の区画室#1〜#17にてステップ状の温度プロファイルの1つの温度領域を構成したり、1つの区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成したりしてもよい。そして、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、例えば区画室#1〜#17の搬送方向における長さ寸法は、基板Xより短くてもよい。すなわち、複数の区画室#1〜#17を跨って搬送されつつ熱処理する構成としてもよい。この場合には、1つの温度域を構成する複数の区画室#1〜#17の上流側の開口23aから下流側の開口23aまでを、等速で搬送される基板Xが所定時間以上で滞在可能となる長さ寸法に形成しておけばよい。一方、1つの区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、上述したように、等速で搬送される基板Xがその区画室#1〜#17に所定時間以上で滞在可能な長さ寸法に形成しておく。具体的には、500mm/分以上の速度で搬送させ、少なくとも5分以上でその温度域に基板Xを滞在させて熱処理する場合の長さ寸法としては、500[mm/分]×5[分]=2500[mm]以上に設定すればよい。
そして、各区画室#1〜#17は、図2に示すように、両側面および上面および底面は、図2に示すように、炉体31を構成する炉体上壁32、炉体底壁33、炉体側壁34,35によって覆われ、上述した仕切壁23とにより互いに独立の処理空間を区画形成している。さらに、各炉体上壁32、炉体底壁33、炉体側壁34,35の外面には、図示しない断熱材が全面的に貼付されている。
そして、炉体上壁32および炉体底壁33には加熱手段としてのヒータ37,38が配設され、各区画室#1〜#17内を搬送される基板を所定温度に加熱処理する。すなわち、ヒータ37,38は、基板の搬送経路における鉛直方向での上下方向にそれぞれ配設されている。
さらに、各区画室#1〜#17内には、セッター3の搬送経路を覆うように、マッフル板39が設けられている。このマッフル板39は、低熱膨張で耐熱性の結晶化ガラス、例えばネオセラム(商品名)などのジルコニア結晶核形成剤を用いて製造された結晶化ガラスなどにて構成され、耐熱性のガラス上板39aと、ガラス側板39b,39cとを備えている。ガラス上板39a、ガラス側板39b,39cは、基板の搬送経路における鉛直方向の上側に位置するヒータ37や炉体上壁32などからの異物の落下による基板の汚染を防止する。
そして、炉体上壁32および炉体底壁33には加熱手段としてのヒータ37,38が配設され、各区画室#1〜#17内を搬送される基板を所定温度に加熱処理する。すなわち、ヒータ37,38は、基板の搬送経路における鉛直方向での上下方向にそれぞれ配設されている。
さらに、各区画室#1〜#17内には、セッター3の搬送経路を覆うように、マッフル板39が設けられている。このマッフル板39は、低熱膨張で耐熱性の結晶化ガラス、例えばネオセラム(商品名)などのジルコニア結晶核形成剤を用いて製造された結晶化ガラスなどにて構成され、耐熱性のガラス上板39aと、ガラス側板39b,39cとを備えている。ガラス上板39a、ガラス側板39b,39cは、基板の搬送経路における鉛直方向の上側に位置するヒータ37や炉体上壁32などからの異物の落下による基板の汚染を防止する。
制御部130は、例えば熱処理装置100全体の動作制御をする。この制御部130は、データ記憶部131と、演算部132とを備えている。
データ記憶部131は、演算部132に接続され、演算部132が各種情報を読出可能および書込可能に記憶する。このデータ記憶部131は、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を所定の温度に加熱して一連の各区画室#1〜#17で基板に一連の熱処理を実施させるための設定温度に関する温度プロファイルのデータを記憶するテーブル構造に構築されている。この温度プロファイルは、図3に示すように、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状となる加熱状態に設定する条件に構築されている。すなわち、図3中の温度プロファイルで示す温度曲線で基板を熱処理する状態に、各区画室#1〜#17を所定のステップ状の温度領域となる状態に制御する。なお、図3は、説明の都合上、一連の区画室#1〜#17で6ブロックの加熱領域の状態に設定する条件を示すが、この限りではない。
そして、ステップ状の温度領域としては、昇温域および降温域ではそれぞれ最低2ブロック、すなわち2段階の温度領域で熱処理を実施する構成とすることが好ましい。すなわち、昇温域で1ブロックの温度領域しか設けない場合、温度差のあるセッター3が搬入されることで、ローラ4が損傷するおそれがある。また、降温域で1ブロックの温度領域しか設けない場合、基板が変形するなどの損傷を生じるおそれがある。これらのことから、昇温域および降温域ではそれぞれ最低2ブロックの温度領域を設けることが好ましい。
さらに、ブロック間に熱干渉を最低限に抑制するために、中間域を設けてもよい。この中間域としては、温度プロファイルとして区画室#1〜#17を設定するのみならず、区画室#1〜#17間に例えば断熱材にて囲まれた中間室を設けるなどしてもよい。なお、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、同一温度となる区画室#1〜#17間には中間領域を設けなくてもよい。この中間域を設けることで、隣り合う区画室#1〜#17で設定温度が異なる場合、互いの熱影響を受けにくくなり、良好な温度制御が得られる。
また、データ記憶部131は、制御部130全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。
なお、データ記憶部131は、例えば、半導体メモリに限らず、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
データ記憶部131は、演算部132に接続され、演算部132が各種情報を読出可能および書込可能に記憶する。このデータ記憶部131は、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を所定の温度に加熱して一連の各区画室#1〜#17で基板に一連の熱処理を実施させるための設定温度に関する温度プロファイルのデータを記憶するテーブル構造に構築されている。この温度プロファイルは、図3に示すように、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状となる加熱状態に設定する条件に構築されている。すなわち、図3中の温度プロファイルで示す温度曲線で基板を熱処理する状態に、各区画室#1〜#17を所定のステップ状の温度領域となる状態に制御する。なお、図3は、説明の都合上、一連の区画室#1〜#17で6ブロックの加熱領域の状態に設定する条件を示すが、この限りではない。
そして、ステップ状の温度領域としては、昇温域および降温域ではそれぞれ最低2ブロック、すなわち2段階の温度領域で熱処理を実施する構成とすることが好ましい。すなわち、昇温域で1ブロックの温度領域しか設けない場合、温度差のあるセッター3が搬入されることで、ローラ4が損傷するおそれがある。また、降温域で1ブロックの温度領域しか設けない場合、基板が変形するなどの損傷を生じるおそれがある。これらのことから、昇温域および降温域ではそれぞれ最低2ブロックの温度領域を設けることが好ましい。
さらに、ブロック間に熱干渉を最低限に抑制するために、中間域を設けてもよい。この中間域としては、温度プロファイルとして区画室#1〜#17を設定するのみならず、区画室#1〜#17間に例えば断熱材にて囲まれた中間室を設けるなどしてもよい。なお、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、同一温度となる区画室#1〜#17間には中間領域を設けなくてもよい。この中間域を設けることで、隣り合う区画室#1〜#17で設定温度が異なる場合、互いの熱影響を受けにくくなり、良好な温度制御が得られる。
また、データ記憶部131は、制御部130全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。
なお、データ記憶部131は、例えば、半導体メモリに限らず、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
演算部132は、例えばCPU(Central Processing Unit)などを備え、制御部130全体を動作制御する。
この演算部132は、OS上に展開される各種プログラムとして、搬送制御部132Aと、搬送状況監視部132Bと、温度制御部132Cと、を備えている。
この演算部132は、OS上に展開される各種プログラムとして、搬送制御部132Aと、搬送状況監視部132Bと、温度制御部132Cと、を備えている。
搬送制御部132Aは、搬送手段110を制御して、基板が搭載されたセッター3を連続加熱炉120へ順次搬送させる。このセッター3の搬送制御は、例えば500mm/分以上の比較的に高速な条件である。なお、搬送制御部132Aは、セッター3の搬送時に、仕切壁23の開口23aを通過可能に適宜開閉させる制御をする。
ここで、例えば500mm/分より遅くなると、設定温度が異なる次のブロックに基板が搬送される際に、基板の搬送方向における前後での温度差により、基板の前後における歪みが大きくなり、基板に亀裂が生じるなどの不都合を生じるおそれがある。このため、例えば500mm/分以上で搬送することが好ましい。
ここで、例えば500mm/分より遅くなると、設定温度が異なる次のブロックに基板が搬送される際に、基板の搬送方向における前後での温度差により、基板の前後における歪みが大きくなり、基板に亀裂が生じるなどの不都合を生じるおそれがある。このため、例えば500mm/分以上で搬送することが好ましい。
搬送状況監視部132Bは、セッター3の搬送状況を監視する。
具体的には、搬送状況監視部132Bは、例えば各ローラ4上でのセッター3の搬送状況を図示しないセンサなどの検出信号や搬送指令信号などによって監視する。
具体的には、搬送状況監視部132Bは、例えば各ローラ4上でのセッター3の搬送状況を図示しないセンサなどの検出信号や搬送指令信号などによって監視する。
温度制御部132Cは、データ記憶部131に記憶された温度プロファイルのデータに基づいて、各区画室#1〜#17内の温度が所定の温度となる状態に、例えばヒータ37,38へ供給する電力を制御する。この温度制御としては、異物の落下による基板の汚染を防止するために、例えばマッフル板39上に配設された複数のセンサで検出する温度に基づいてマッフル板39を全面等温度となる状態に制御、すなわち多点制御している。
さらに、温度制御部132Cは、連続加熱炉120に適宜配設された放射温度計などにより基板自体の温度も検出し、温度プロファイルに沿った熱処理の状況を監視する。
さらに、温度制御部132Cは、連続加熱炉120に適宜配設された放射温度計などにより基板自体の温度も検出し、温度プロファイルに沿った熱処理の状況を監視する。
また、温度制御部132Cは、搬送状況監視部132Bにて検出する搬送状況に基づいて、セッター3を搬送できない期間が所定時間以上経過したことを認識すると、区画室#1〜#17のうち少なくとも温度プロファイルにおける最高温度に設定されている区画室の設定温度を、例えば5℃〜10℃程度下げる処理をする。この設定温度を下げる処理としては、例えば図4に示すように、設定温度を順次下げる処理をする。
具体的には、図4に示すように、最高温度を複数、例えば6つの区画室#N,#N+1,#N+2,#N+3,#N+4,#N+5にて構成されている場合、搬送できない期間が所定時間以上経過した場合、セッター3の搬送方向における最下流側となる最終端に位置する区画室#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げる。この後、さらに所定時間Tを経過後に、最終端から2番目に位置する区画室#N+4の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げる。一方、1つの区画室で最高温度の温度領域を構成している場合、この区画室に配設されたヒータ37,38における搬送方向で6区画に分割した最下流側に位置する領域#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げ、同様に、所定時間以上経過後に順次手前側の設定温度を下げる制御をする。
これら最下流側から設定温度を順次下げる制御として、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度の領域で設定温度を順次下げる構成とすることが好ましい。すなわち、区画室#N〜#N+5あるいは領域#N〜#N+5の搬送方向における長さ寸法が、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度となるように設定しておけばよい。このように、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度で設定温度を順次下げる構成とすることで、基板が所定の熱処理温度に対して5℃以上過熱されることを防止できる。
なお、図4は、最高温度に設定される区画室が6つある場合で最高温度570℃から10℃下げる構成を例示するが、この限りではなく、例えば、データ記憶部131に別途記憶された最高温度が低い温度プロファイルを読み出して、この別の温度プロファイルに基づいて制御したり、あらかじめ設定された温度幅で最高温度の各区画室#N〜#N+5を下げる制御をしたりするなど、各種制御方法が適用できる。
具体的には、図4に示すように、最高温度を複数、例えば6つの区画室#N,#N+1,#N+2,#N+3,#N+4,#N+5にて構成されている場合、搬送できない期間が所定時間以上経過した場合、セッター3の搬送方向における最下流側となる最終端に位置する区画室#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げる。この後、さらに所定時間Tを経過後に、最終端から2番目に位置する区画室#N+4の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げる。一方、1つの区画室で最高温度の温度領域を構成している場合、この区画室に配設されたヒータ37,38における搬送方向で6区画に分割した最下流側に位置する領域#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げ、同様に、所定時間以上経過後に順次手前側の設定温度を下げる制御をする。
これら最下流側から設定温度を順次下げる制御として、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度の領域で設定温度を順次下げる構成とすることが好ましい。すなわち、区画室#N〜#N+5あるいは領域#N〜#N+5の搬送方向における長さ寸法が、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度となるように設定しておけばよい。このように、基板の搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度で設定温度を順次下げる構成とすることで、基板が所定の熱処理温度に対して5℃以上過熱されることを防止できる。
なお、図4は、最高温度に設定される区画室が6つある場合で最高温度570℃から10℃下げる構成を例示するが、この限りではなく、例えば、データ記憶部131に別途記憶された最高温度が低い温度プロファイルを読み出して、この別の温度プロファイルに基づいて制御したり、あらかじめ設定された温度幅で最高温度の各区画室#N〜#N+5を下げる制御をしたりするなど、各種制御方法が適用できる。
そして、温度制御部132Cは、上述した最高温度を下げる処理を実施した後、搬送状況監視部132Bにて検出する搬送状況に基づいて、搬送手段110によるセッター3の搬送が開始されたことを認識すると、搬送手段110により、搬送しているセッター3の最高温度域および降温域に位置するセッター3を連続加熱炉120から順次排出させる制御をする。この後、温度制御部132Cは、温度を下げた区画室#N〜#N+5あるいは領域#N〜#N+5を再び最高温度に設定して昇温させ、最高温度に安定した後、搬送手段110により、最高温度域より上流側の昇温域に位置するセッター3を順次搬送させ、定常運転に移行させる制御をする。
この定常運転までは、温度制御部132Cは、例えば、マッフル板39に配設したヒータ温度を検出するセンサと、放射温度計などにより基板の温度を検出するセンサとにより、カスケード制御をすることが好ましい。具体的には、2つのヒータ温度検出センサと基板温度検出センサとを組み合わせてカスケードすなわち次々に接続した調節計として制御動作させ、過渡期における基板が安定に熱処理される状態に温度制御する。
この基板の搬送制御およびカスケード制御とにより、立ち上げ直後の基板の温度低下を2℃以内に抑えることができる。
この定常運転までは、温度制御部132Cは、例えば、マッフル板39に配設したヒータ温度を検出するセンサと、放射温度計などにより基板の温度を検出するセンサとにより、カスケード制御をすることが好ましい。具体的には、2つのヒータ温度検出センサと基板温度検出センサとを組み合わせてカスケードすなわち次々に接続した調節計として制御動作させ、過渡期における基板が安定に熱処理される状態に温度制御する。
この基板の搬送制御およびカスケード制御とにより、立ち上げ直後の基板の温度低下を2℃以内に抑えることができる。
さらに、温度制御部132Cは、区画室#1〜#17のうち少なくとも温度プロファイルにおける降温に設定されている区画室での、鉛直方向における基板の上側と下側との温度で、下側の温度が高くなるように制御する。
具体的には、温度制御部132Cは、上側に位置するヒータ37より下側に位置するヒータ38の設定温度が高くなるように制御している。
なお、設定温度は同一で、上方からマッフル板39を冷却させる空気を導入する冷却手段を設けて、基板の搬送経路における下側の温度が高くなるようにしてもよい。また、降温領域の区画室には、下側のヒータ38のみを配設して下側の温度が高くなるようにしてもよい。
具体的には、温度制御部132Cは、上側に位置するヒータ37より下側に位置するヒータ38の設定温度が高くなるように制御している。
なお、設定温度は同一で、上方からマッフル板39を冷却させる空気を導入する冷却手段を設けて、基板の搬送経路における下側の温度が高くなるようにしてもよい。また、降温領域の区画室には、下側のヒータ38のみを配設して下側の温度が高くなるようにしてもよい。
[熱処理装置の動作]
次に、上記熱処理装置の動作として、ディスプレイパネルの製造工程における熱処理方法である熱処理工程について、図面を参照して説明する。
次に、上記熱処理装置の動作として、ディスプレイパネルの製造工程における熱処理方法である熱処理工程について、図面を参照して説明する。
まず、制御部130は、温度制御部132Cにより、あらかじめデータ記憶部131に記憶された温度プロファイルに基づいて、各区画室#1〜#17を所定のステップ状の温度領域となる状態に、ヒータ37,38へ供給する電力を制御する。そして、各区画室#1〜#17の温度が安定した状態で、例えば無機物であるガラスフリットと有機物である溶剤およびバインダとを含むガラスペーストが塗布されて構造物が印刷形成された基板を、作業用コンベヤ112のパネル搭載領域13でセッター3上に載置し、基板が積み込まれたセッター3を、搬送制御部132Aにより連続加熱炉120へ例えば500mm/分以上の等速で搬送させる。
ここで、各区画室#1〜#17には、基板の汚染を防止するマッフル板39が設けられていることから、ヒータ37はさらに基板から離間した位置に配設されている。このことから、仮にヒータ37,38近傍に配置したセンサにてヒータ37,38の温度制御をした場合、仮に外乱などにより温度が変化した場合、制御しているヒータ37近傍は一定となるが、基板では追従性が比較的に遅くなってしまい、例えば図5に示すように、センサの位置での設定温度を一定に制御しても、基板の位置などの他の領域では温度偏差を生じてしまうおそれがある。本実施の形態では、温度を測定するセンサはマッフル板39に設けられ、ヒータ37によりマッフル板39を全面等温度となるように温度制御(多点制御)し、加熱されたマッフル板39にて基板を熱処理する構成としている。このため、マッフル板39により、ヒータ37はマッフル板39に近づけて配置できるとともに、マッフル板39と基板とも近接する状態に配置できることから、ヒータ37と基板との距離を短くでき、基板の温度変化に対する追従性も向上し、温度偏差の少ない高精度な温度制御ができる。
ここで、各区画室#1〜#17には、基板の汚染を防止するマッフル板39が設けられていることから、ヒータ37はさらに基板から離間した位置に配設されている。このことから、仮にヒータ37,38近傍に配置したセンサにてヒータ37,38の温度制御をした場合、仮に外乱などにより温度が変化した場合、制御しているヒータ37近傍は一定となるが、基板では追従性が比較的に遅くなってしまい、例えば図5に示すように、センサの位置での設定温度を一定に制御しても、基板の位置などの他の領域では温度偏差を生じてしまうおそれがある。本実施の形態では、温度を測定するセンサはマッフル板39に設けられ、ヒータ37によりマッフル板39を全面等温度となるように温度制御(多点制御)し、加熱されたマッフル板39にて基板を熱処理する構成としている。このため、マッフル板39により、ヒータ37はマッフル板39に近づけて配置できるとともに、マッフル板39と基板とも近接する状態に配置できることから、ヒータ37と基板との距離を短くでき、基板の温度変化に対する追従性も向上し、温度偏差の少ない高精度な温度制御ができる。
そして、搬送手段110により、セッター3を500mm/分以上の等速で搬送させている。
ここで、例えば搬送方向で1000mmの長さとなる基板を100mm/分で搬送し、降温率を10℃/分の温度プロファイルに設定した場合、基板の搬送方向における前後の温度差は100℃となる。そして、図6に示すように、コンパクション前後差である搬送される基板の前後の寸法差の割合が、温度差が100℃以上では大きくなることがわかる。さらに、図7に示すように、基板の搬送速度と基板の前後における温度差は、搬送速度が速くなるにしたがって小さくなり、温度差が100℃となる500mm/分以上では温度差が小さくなる割合が小さくなっている。このように、基板の前後の温度差が大きくなると、コンパクション前後差が大きくなり、基板に亀裂が生じなるなどの不都合が生じることから、ステップ状の温度プロファイルで熱処理する構成では、500mm/分以上の比較的に速い搬送速度に設定することが好ましい。
ここで、例えば搬送方向で1000mmの長さとなる基板を100mm/分で搬送し、降温率を10℃/分の温度プロファイルに設定した場合、基板の搬送方向における前後の温度差は100℃となる。そして、図6に示すように、コンパクション前後差である搬送される基板の前後の寸法差の割合が、温度差が100℃以上では大きくなることがわかる。さらに、図7に示すように、基板の搬送速度と基板の前後における温度差は、搬送速度が速くなるにしたがって小さくなり、温度差が100℃となる500mm/分以上では温度差が小さくなる割合が小さくなっている。このように、基板の前後の温度差が大きくなると、コンパクション前後差が大きくなり、基板に亀裂が生じなるなどの不都合が生じることから、ステップ状の温度プロファイルで熱処理する構成では、500mm/分以上の比較的に速い搬送速度に設定することが好ましい。
このように、搬送手段110により、等速で連続加熱炉120内に順次搬入された基板は、全面等温度に加熱されたマッフル板39により加熱され、ガラスペースト中の有機物が除去され、構造物が硬化形成される。この加熱の際、図3中の温度プロファイル曲線に示すように、基板は略指数関数的に加熱される。すなわち、図3に示すように、まず1ブロック目の温度領域に搬入され当初の基板は比較的に速く昇温され、1ブロックを出て次の2ブロックに搬入される際には比較的に遅い昇温となり、2ブロックに搬入すると同様に比較的に速く昇温されることとなる。
ここで、図8に示すように、セッター3も基板Xと同様の昇温状態となることから、基板Xの上面側と下面側のセッター3側とでは上面側の温度が高くなるので、昇温域となる1ブロックから3ブロックまでは各温度領域に搬入された当初は、基板Xの略中央部分が上方に向けて突出する凸状に湾曲する状態となる。そして、ある程度昇温されて、基板Xの上面側および下面側の温度が近似すると、図8に示すように、基板Xは再び平板状となる。
一方、温度制御部132Cは、区画室#1〜#17のうち、少なくとも温度プロファイルにおける降温に設定されている区画室、例えば図3および図8における4ブロックから6ブロックに対応する区画室では、鉛直方向における基板Xの上側と下側との温度で、下側の温度が高くなるように制御している。このため、3ブロックから4ブロックに搬入された当初の基板Xは、昇温状態から降温状態となるので、基板Xの放射冷却により基板の表面が冷え、温度差により基板の周縁が上方に向けて凹状に湾曲する状態となる。
ここで、仮に下側の温度が高くない場合、基板Xの放射冷却が低下すると、冷却空気の効果が大きくなって、基板Xとセッター3との間の空気により、昇温時の基板Xと同様の凸状に湾曲するおそれがある。さらに、この凸状から次のブロック5ブロックへ搬送されると、再び凹状に湾曲することとなる。これら凹状から凸状への湾曲時、および凸状から凹状への湾曲時に、基板Xとセッター3との接触位置が変わることにより、セッター3上での基板Xの位置ずれが生じるおそれがある。一方、本実施形態では、温度制御部132Cにより、下側の温度が高くなるように制御されているので、凹状の湾曲状態から平板状に戻る状態となり、セッター3上での基板の位置ずれが生じない。このため、基板Xの安定した搬送が得られる。
ここで、図8に示すように、セッター3も基板Xと同様の昇温状態となることから、基板Xの上面側と下面側のセッター3側とでは上面側の温度が高くなるので、昇温域となる1ブロックから3ブロックまでは各温度領域に搬入された当初は、基板Xの略中央部分が上方に向けて突出する凸状に湾曲する状態となる。そして、ある程度昇温されて、基板Xの上面側および下面側の温度が近似すると、図8に示すように、基板Xは再び平板状となる。
一方、温度制御部132Cは、区画室#1〜#17のうち、少なくとも温度プロファイルにおける降温に設定されている区画室、例えば図3および図8における4ブロックから6ブロックに対応する区画室では、鉛直方向における基板Xの上側と下側との温度で、下側の温度が高くなるように制御している。このため、3ブロックから4ブロックに搬入された当初の基板Xは、昇温状態から降温状態となるので、基板Xの放射冷却により基板の表面が冷え、温度差により基板の周縁が上方に向けて凹状に湾曲する状態となる。
ここで、仮に下側の温度が高くない場合、基板Xの放射冷却が低下すると、冷却空気の効果が大きくなって、基板Xとセッター3との間の空気により、昇温時の基板Xと同様の凸状に湾曲するおそれがある。さらに、この凸状から次のブロック5ブロックへ搬送されると、再び凹状に湾曲することとなる。これら凹状から凸状への湾曲時、および凸状から凹状への湾曲時に、基板Xとセッター3との接触位置が変わることにより、セッター3上での基板Xの位置ずれが生じるおそれがある。一方、本実施形態では、温度制御部132Cにより、下側の温度が高くなるように制御されているので、凹状の湾曲状態から平板状に戻る状態となり、セッター3上での基板の位置ずれが生じない。このため、基板Xの安定した搬送が得られる。
このようにして、基板Xが順次熱処理されて次工程、例えば検査工程で有機物の残留がない、構造物の欠落がないなど、欠陥の有無を画像処理や吸光度などにより検査を実施する検査工程などへ搬送させる。
一方、熱処理の際に、基板Xが搬送できずに、連続加熱炉120内で基板Xが等速搬送されずに停滞してしまった場合、温度制御部132Cは、温度プロファイルにおける最高温度に設定されている区画室の設定温度を、例えば5℃〜10℃程度下げる処理をしている。すなわち、温度制御部132Cは、搬送状況監視部132Bにて検出する搬送状況に基づいて、セッター3を搬送できない期間が所定時間以上経過したことを認識すると、図4に示すように、セッター3の搬送方向における最終端に位置する区画室#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げ、さらに所定時間経過毎に搬送方向における手前側に位置する区画室の設定温度を設定された温度幅である例えば10℃下げる制御をしている。
ここで、上述したように、基板Xの汚染を防止するマッフル板39が設けられ、ヒータ37はさらに基板Xから離間した位置に配設されている。さらに、基板Xは、500mm/分以上の比較的に速い等速で搬送させている。このことにより、基板Xはヒータ温度より低い温度で加熱処理、すなわち基板Xの加熱処理する温度が得られるようにヒータ温度が設定されている。このため、基板Xが搬送されずに連続加熱炉120内に滞留すると、基板Xの温度は次第に高くなってしまう。なお、例えば560℃で熱処理する場合のガラスペーストを用いて構造物を構築する場合、例えば図9に示すように、580℃で加熱されると、5分間以上その温度が保持されることで、構造物の高さが低くなる。すなわち構造物がへたってしまい、熱処理による良好な構造物が得られなくなるおそれがある。そして、本実施の形態では、基板Xが搬送されずに連続加熱炉120内で停滞してしまう場合、構造物のへたりを生じてしまう最高温度のブロックにおいて、最終端側から順次温度を下げる、すなわちへたりが生じず、加熱処理の目的温度となる温度条件まで下げる処理をし、基板Xの過熱を防止している。このため、熱処理による良好な構造物が得られることとなる。
一方、熱処理の際に、基板Xが搬送できずに、連続加熱炉120内で基板Xが等速搬送されずに停滞してしまった場合、温度制御部132Cは、温度プロファイルにおける最高温度に設定されている区画室の設定温度を、例えば5℃〜10℃程度下げる処理をしている。すなわち、温度制御部132Cは、搬送状況監視部132Bにて検出する搬送状況に基づいて、セッター3を搬送できない期間が所定時間以上経過したことを認識すると、図4に示すように、セッター3の搬送方向における最終端に位置する区画室#N+5の設定温度を、設定された温度幅である例えば10℃下げ、さらに所定時間経過毎に搬送方向における手前側に位置する区画室の設定温度を設定された温度幅である例えば10℃下げる制御をしている。
ここで、上述したように、基板Xの汚染を防止するマッフル板39が設けられ、ヒータ37はさらに基板Xから離間した位置に配設されている。さらに、基板Xは、500mm/分以上の比較的に速い等速で搬送させている。このことにより、基板Xはヒータ温度より低い温度で加熱処理、すなわち基板Xの加熱処理する温度が得られるようにヒータ温度が設定されている。このため、基板Xが搬送されずに連続加熱炉120内に滞留すると、基板Xの温度は次第に高くなってしまう。なお、例えば560℃で熱処理する場合のガラスペーストを用いて構造物を構築する場合、例えば図9に示すように、580℃で加熱されると、5分間以上その温度が保持されることで、構造物の高さが低くなる。すなわち構造物がへたってしまい、熱処理による良好な構造物が得られなくなるおそれがある。そして、本実施の形態では、基板Xが搬送されずに連続加熱炉120内で停滞してしまう場合、構造物のへたりを生じてしまう最高温度のブロックにおいて、最終端側から順次温度を下げる、すなわちへたりが生じず、加熱処理の目的温度となる温度条件まで下げる処理をし、基板Xの過熱を防止している。このため、熱処理による良好な構造物が得られることとなる。
[熱処理装置の作用効果]
上述したように、上記実施の形態では、連続して配置された複数の区画室を備え区画室#1〜#17をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉120と、この連続加熱炉120に基板Xを搬送する搬送手段110とを備えた熱処理装置100を用い、基板Xを連続して配置された複数の区画室#1〜#17を通して等速搬送させるとともに、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状温度プロファイルに設定された温度プロファイルに基づいて、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を温度設定した状態で、基板Xを連続する複数の区画室#1〜#17に搬送して一連の熱処理を実施している。
このため、ステップ状の温度プロファイルに温度設定された一連の区画室#1〜#17に等速で搬送させているので、連続加熱炉120へ投入する基板Xの間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上できるとともに、基板Xの間隔を最小限に設定できることから連続加熱炉120のスペース効率も向上でき、小型化できる。さらには、スペース効率の向上により、基板Xの温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
また、例えば図3に示すように6つの温度領域とすることで、設定温度は6つとなる。
このため、例えば連続的な温度プロファイルに基づいて制御する場合における温度プロファイルのグラフの曲線に沿った複数の設定温度による温度制御を実施する構成に比して、制御が容易にでき、設定温度が異なる境界近傍を除いて極めて安定した温度制御、すなわち熱処理の温度ばらつきが品質安定化のために要求される±3℃以下となる±1℃で容易に制御できる。特に、1つの区画室#1〜#17で1つの温度領域を構成する場合では、その区画室#1〜#17の処理空間内の略均一な温度設定が容易にできるので好ましい。なお、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、搬送する基板Xの大きさが異なる場合でも、区画室#1〜#17毎の設定温度を割り当てることで対応でき、汎用性を向上できる。
さらに、設定温度が異なる境界近傍では、中間域を設けることでより安定した温度制御ができ、より安定した熱処理ができる。
特に、±3℃以下の高精度の熱処理が要求されるPDPの基板Xの熱処理に好適である。
上述したように、上記実施の形態では、連続して配置された複数の区画室を備え区画室#1〜#17をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉120と、この連続加熱炉120に基板Xを搬送する搬送手段110とを備えた熱処理装置100を用い、基板Xを連続して配置された複数の区画室#1〜#17を通して等速搬送させるとともに、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状温度プロファイルに設定された温度プロファイルに基づいて、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を温度設定した状態で、基板Xを連続する複数の区画室#1〜#17に搬送して一連の熱処理を実施している。
このため、ステップ状の温度プロファイルに温度設定された一連の区画室#1〜#17に等速で搬送させているので、連続加熱炉120へ投入する基板Xの間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上できるとともに、基板Xの間隔を最小限に設定できることから連続加熱炉120のスペース効率も向上でき、小型化できる。さらには、スペース効率の向上により、基板Xの温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
また、例えば図3に示すように6つの温度領域とすることで、設定温度は6つとなる。
このため、例えば連続的な温度プロファイルに基づいて制御する場合における温度プロファイルのグラフの曲線に沿った複数の設定温度による温度制御を実施する構成に比して、制御が容易にでき、設定温度が異なる境界近傍を除いて極めて安定した温度制御、すなわち熱処理の温度ばらつきが品質安定化のために要求される±3℃以下となる±1℃で容易に制御できる。特に、1つの区画室#1〜#17で1つの温度領域を構成する場合では、その区画室#1〜#17の処理空間内の略均一な温度設定が容易にできるので好ましい。なお、複数の区画室#1〜#17にて1つの温度領域を構成する場合には、搬送する基板Xの大きさが異なる場合でも、区画室#1〜#17毎の設定温度を割り当てることで対応でき、汎用性を向上できる。
さらに、設定温度が異なる境界近傍では、中間域を設けることでより安定した温度制御ができ、より安定した熱処理ができる。
特に、±3℃以下の高精度の熱処理が要求されるPDPの基板Xの熱処理に好適である。
そして、連続加熱炉120の区画室#1〜#17における搬送手段110による搬送方向での長さ寸法が、基板Xにおける搬送方向での長さ寸法以上で、かつ、等速搬送される基板Xが所定時間以上滞在可能な長さ寸法に設計している。
このことにより、1つの区画室#1〜#17でステップ状の温度プロファイルにおける1つの温度領域となるブロックとして構築でき、複数の区画室#1〜#17で温度領域を構築する場合に比してより安定した温度の処理空間を区画でき、さらに安定して良好な熱処理が、簡単な構成で容易に実施できる。
このことにより、1つの区画室#1〜#17でステップ状の温度プロファイルにおける1つの温度領域となるブロックとして構築でき、複数の区画室#1〜#17で温度領域を構築する場合に比してより安定した温度の処理空間を区画でき、さらに安定して良好な熱処理が、簡単な構成で容易に実施できる。
また、搬送手段110により基板Xを500mm/分以上の速度で搬送させ、連続加熱炉120の区画室#1〜#17のうちで基板Xを昇温させる各区画室と基板Xを降温させる各区画室とのうちの少なくともいずれか一方の区画室#1〜#17を、搬送手段110による搬送方向での長さ寸法が、等速搬送される基板Xを5分以上滞在可能な長さ寸法に設計している。
このため、ステップ状の温度プロファイルで加熱制御する連続加熱炉120へ比較的に高速な500mm/分以上の速度で搬送させることで、異なる設定温度の温度領域に搬入する基板Xが5分以上の滞在により基板Xの温度が十分に追従して十分に熱処理される状態が得られ、ステップ状温度プロファイルで等速に搬送する構成でも、良好な熱処理を実施できる。
そして、ステップ状の温度プロファイルで温度制御している連続加熱炉120へ比較的に高速で搬送させることにより、搬送方向での基板Xの温度差が生じにくいことから、例えば約70℃/分の急昇降温も可能で、熱処理時間を短縮でき、生産効率を向上できる。
このため、ステップ状の温度プロファイルで加熱制御する連続加熱炉120へ比較的に高速な500mm/分以上の速度で搬送させることで、異なる設定温度の温度領域に搬入する基板Xが5分以上の滞在により基板Xの温度が十分に追従して十分に熱処理される状態が得られ、ステップ状温度プロファイルで等速に搬送する構成でも、良好な熱処理を実施できる。
そして、ステップ状の温度プロファイルで温度制御している連続加熱炉120へ比較的に高速で搬送させることにより、搬送方向での基板Xの温度差が生じにくいことから、例えば約70℃/分の急昇降温も可能で、熱処理時間を短縮でき、生産効率を向上できる。
さらに、基板Xを搬送できない期間が所定時間以上経過した場合、少なくとも温度プロファイルにおける最高温度に設定される区画室#1〜#17の温度を低下させている。
このため、基板Xが必要以上に滞在して過熱されることによる構造物のへたりなどの不都合を防止でき、仮に基板Xが搬送できない状態となって搬送が再開されても、連続加熱炉120内に停滞した基板Xも良好な構造物が得られ、歩留まりを向上でき、生産効率を向上できる。
そして、最高温度を低下させる処理として、搬送方向における最下流側となる最終端側から順次低下させている。すなわち、基板Xが最高温度の領域を通過する滞留時間が経過する領域から、例えば構造物などが損傷しない温度まで下げる処理をしている。このため、仮に基板Xを適切に搬送できなくなっても、簡単な温度制御で基板Xの不良が生じずに歩留まりを向上できる。
また、最高温度を下げる条件として、基板Xの搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度となるように設定することで、3〜6回の温度制御で済み、温度制御が煩雑とならず、歩留まりを向上できる制御が容易にできる。
このため、基板Xが必要以上に滞在して過熱されることによる構造物のへたりなどの不都合を防止でき、仮に基板Xが搬送できない状態となって搬送が再開されても、連続加熱炉120内に停滞した基板Xも良好な構造物が得られ、歩留まりを向上でき、生産効率を向上できる。
そして、最高温度を低下させる処理として、搬送方向における最下流側となる最終端側から順次低下させている。すなわち、基板Xが最高温度の領域を通過する滞留時間が経過する領域から、例えば構造物などが損傷しない温度まで下げる処理をしている。このため、仮に基板Xを適切に搬送できなくなっても、簡単な温度制御で基板Xの不良が生じずに歩留まりを向上できる。
また、最高温度を下げる条件として、基板Xの搬送方向における長さ寸法の約1/3〜1/6程度となるように設定することで、3〜6回の温度制御で済み、温度制御が煩雑とならず、歩留まりを向上できる制御が容易にできる。
そして、基板Xの連続加熱炉120内での停滞が解消されて再度搬送できる状態となった場合には、まず最高温度域および降温域のセッター3を排出させ、下げた領域の温度を再び最高温度に昇温した後に、最高温度域から上流側の昇温域に位置するセッター3を搬送させている。
このため、基板Xの熱処理温度のばらつきが生じにくく、安定した熱処理ができ、歩留まりを向上できる。
さらには、定常状態までの過渡期においては、カスケード制御により温度制御している。
このため、さらに安定した熱処理ができる。
このため、基板Xの熱処理温度のばらつきが生じにくく、安定した熱処理ができ、歩留まりを向上できる。
さらには、定常状態までの過渡期においては、カスケード制御により温度制御している。
このため、さらに安定した熱処理ができる。
また、温度制御部132Cは、区画室#1〜#17のうち少なくとも温度プロファイルにおける降温に設定されている区画室での、鉛直方向における基板Xの上側と下側との温度で、下側の温度が高くなるように制御、すなわち上側に位置するヒータ37より下側に位置するヒータ38の設定温度が高くなるように制御している。
このため、降温時に基板Xの放射冷却により凹状から凸状へ湾曲したり凸状から凹状へ湾曲したりしてセッター3上での基板Xが位置ずれすることを防止でき、基板Xを良好に搬送でき、適切な熱処理ができる。
特に、ヒータ37,38による制御で基板Xの下側が高い温度となるようにしているので、別途特別な構成が不要で、基板Xの良好な搬送が容易に得られる。
このため、降温時に基板Xの放射冷却により凹状から凸状へ湾曲したり凸状から凹状へ湾曲したりしてセッター3上での基板Xが位置ずれすることを防止でき、基板Xを良好に搬送でき、適切な熱処理ができる。
特に、ヒータ37,38による制御で基板Xの下側が高い温度となるようにしているので、別途特別な構成が不要で、基板Xの良好な搬送が容易に得られる。
そして、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17は、少なくとも鉛直方向での上側に位置するヒータ37に対して基板Xの搬送経路を覆うマッフル板39を設けている。
このため、基板Xへの異物の落下による汚染を防止でき、歩留まりを向上できる。さらには、マッフル板39を全面等温度となるようにマッフル板39に複数配設した温度センサなどにて多点制御し、加熱されたマッフル板39にて基板Xを熱処理する構成が容易に得られる。このことにより、ヒータ37と基板Xと距離を短く設定でき、基板Xの熱処理温度のばらつきがなく安定した熱処理ができるとともに、連続加熱炉120のスペース効率を向上でき、小型化による製造性やコストの低減、熱処理時の熱効率の向上などが容易に得られる。さらには、基板Xの温度追従性も向上でき、例えば5℃/分の高速な温度制御も可能となり、起動・停止処理の効率も向上できる。
このため、基板Xへの異物の落下による汚染を防止でき、歩留まりを向上できる。さらには、マッフル板39を全面等温度となるようにマッフル板39に複数配設した温度センサなどにて多点制御し、加熱されたマッフル板39にて基板Xを熱処理する構成が容易に得られる。このことにより、ヒータ37と基板Xと距離を短く設定でき、基板Xの熱処理温度のばらつきがなく安定した熱処理ができるとともに、連続加熱炉120のスペース効率を向上でき、小型化による製造性やコストの低減、熱処理時の熱効率の向上などが容易に得られる。さらには、基板Xの温度追従性も向上でき、例えば5℃/分の高速な温度制御も可能となり、起動・停止処理の効率も向上できる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)のガラスペーストが印刷された基板Xを熱処理して構造物を構築する熱処理を例示したが、熱処理される被処理物としては、PDPに限らず、各種ディスプレイパネルの基板の熱処理に適用できる。
さらに、熱処理としては、構造物の形成の他、前面基板および背面基板間の脱気処理や不活性ガスの封着作業などの各種熱処理工程でも適用できる。
さらに、熱処理としては、構造物の形成の他、前面基板および背面基板間の脱気処理や不活性ガスの封着作業などの各種熱処理工程でも適用できる。
そして、搬送手段110として、ローラコンベヤ式の構成を例示したが、例えば図10に示すようなカート式の構成を利用してもよい。
すなわち、図10に示すように、カート式搬送手段110Aは、往路用レール1aおよび図示しない復路用レールと、カート3Aと、などを備えている。
往路用レール1aおよび復路用レールは、互いに略並行に敷設され、カート3Aは、これらの各レール1a上を走行する。カート3Aは、基板を載置する略平板状の車体3aと、往路用レール1aに係合され往路用レール1aに垂直な方向を中心に回転し車体3aすなわち基板を往路用レール1aに沿って搬送する車輪3bと、を有している。
この図10に示すようなカート式の構成でも、同様の作用効果を奏することができる。
さらには、搬送手段110としては、リニア駆動により基板を搬送させるなど、各種の構成が適用できる。
また、セッター3を用いず直接ローラ4にて基板Xを搬送する構成としてもよい。
すなわち、図10に示すように、カート式搬送手段110Aは、往路用レール1aおよび図示しない復路用レールと、カート3Aと、などを備えている。
往路用レール1aおよび復路用レールは、互いに略並行に敷設され、カート3Aは、これらの各レール1a上を走行する。カート3Aは、基板を載置する略平板状の車体3aと、往路用レール1aに係合され往路用レール1aに垂直な方向を中心に回転し車体3aすなわち基板を往路用レール1aに沿って搬送する車輪3bと、を有している。
この図10に示すようなカート式の構成でも、同様の作用効果を奏することができる。
さらには、搬送手段110としては、リニア駆動により基板を搬送させるなど、各種の構成が適用できる。
また、セッター3を用いず直接ローラ4にて基板Xを搬送する構成としてもよい。
そして、セッター3としては、上述したようにマッフル板39と同材質のものに限らず、各種材質のものを利用可能である。そして、昇温時あるいは降温時の基板Xのそりを防止する目的で、例えば、セッター3を基板Xと同様の熱膨張係数のものを用いたり、セッター3を2mm/1m以上、好ましくは5mm/1m程度で凸状に反った形状に形成したものを用いたりするなどしてもよい。
また、ステップ状の温度プロファイルとして6ブロックの6種類の温度領域を例示したが、昇温時および降温時にそれぞれ2種類以上の温度領域を設定していれば、設定する温度領域の種類数は適宜設定できる。
そして、ステップ状の温度領域に所定時間滞在させる構成としては、上述したように、複数の区画室#1〜#17で構成したり、搬送方向の長さ寸法を適宜設定した1つの区画室#1〜#17で構成したりできる。
また、搬送速度としては、500mm/分以上に限らず、より遅い速度、あるいは速い速度に設定できる。なお、過度に速く設定すると、基板Xを十分に熱処理するための長さ寸法が長くなって熱処理装置100が大型化するなどの不都合を生じるおれそがあり、また搬送時の振動による基板Xの損傷などのおそれもあるので、500mm/程度が好ましい。
また、1つの温度領域で5分以上滞在可能に設計したが、例えば基板Xの厚さ寸法が薄く熱追従性が良好である程度の時間で十分に熱処理される場合では、5分以上滞在させなくてもよい。
そして、降温領域で、下側の温度が高くなるように制御して説明したが、例えば上述したようにセッター3を所定形状に設計して反りが生じないようにしている場合、上下の温度、あるいは上側が高くなるように設定してもよい。また、下側の温度を高くする構成としては、ヒータ37,38の温度制御のみならず、上側に冷却空気を導入してマッフル板39を冷却させたり、降温領域では上側のヒータ37を設けない構成としたりしてもよい。
そして、ステップ状の温度領域に所定時間滞在させる構成としては、上述したように、複数の区画室#1〜#17で構成したり、搬送方向の長さ寸法を適宜設定した1つの区画室#1〜#17で構成したりできる。
また、搬送速度としては、500mm/分以上に限らず、より遅い速度、あるいは速い速度に設定できる。なお、過度に速く設定すると、基板Xを十分に熱処理するための長さ寸法が長くなって熱処理装置100が大型化するなどの不都合を生じるおれそがあり、また搬送時の振動による基板Xの損傷などのおそれもあるので、500mm/程度が好ましい。
また、1つの温度領域で5分以上滞在可能に設計したが、例えば基板Xの厚さ寸法が薄く熱追従性が良好である程度の時間で十分に熱処理される場合では、5分以上滞在させなくてもよい。
そして、降温領域で、下側の温度が高くなるように制御して説明したが、例えば上述したようにセッター3を所定形状に設計して反りが生じないようにしている場合、上下の温度、あるいは上側が高くなるように設定してもよい。また、下側の温度を高くする構成としては、ヒータ37,38の温度制御のみならず、上側に冷却空気を導入してマッフル板39を冷却させたり、降温領域では上側のヒータ37を設けない構成としたりしてもよい。
また、ヒータ37,38による加熱に限らず、例えばバーナなどの他の加熱手段を用いてもよい。
さらには、ヒータ37,38を搬送経路における上下方向に位置する状態に配設したが、例えば側方に配設するなど、加熱条件に応じて適宜設計すればよい。
また、マッフル板39を設けず、例えばバーナにて加熱される加熱室を備え、この加熱室により基板Xを加熱するなどしてもよい。
さらには、ヒータ37,38を搬送経路における上下方向に位置する状態に配設したが、例えば側方に配設するなど、加熱条件に応じて適宜設計すればよい。
また、マッフル板39を設けず、例えばバーナにて加熱される加熱室を備え、この加熱室により基板Xを加熱するなどしてもよい。
そして、基板Xが滞留する場合に最高温度の領域を最終端側から所定の温度で順次下げて説明したが、例えば、最高温度の全域を所定時間経過毎に所定温度ずつ下げるようにしてもよい。さらには、他の昇温域などでも温度を下げてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の効果〕
上述したように、連続して配置された複数の区画室を備え区画室#1〜#17をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉120と、この連続加熱炉120に基板Xを搬送する搬送手段110とを備えた熱処理装置100を用い、基板Xを連続して配置された複数の区画室#1〜#17を通して等速搬送させるとともに、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状温度プロファイルに設定された温度プロファイルに基づいて、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を温度設定した状態で、基板Xを連続する複数の区画室#1〜#17に搬送して一連の熱処理を実施している。
このため、ステップ状の温度プロファイルに温度設定された一連の区画室#1〜#17に等速で搬送させているので、連続加熱炉120へ投入する基板Xの間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上できるとともに、基板Xの間隔を最小限に設定できることから連続加熱炉120のスペース効率も向上でき、小型化できる。さらには、スペース効率の向上により、基板Xの温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
上述したように、連続して配置された複数の区画室を備え区画室#1〜#17をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉120と、この連続加熱炉120に基板Xを搬送する搬送手段110とを備えた熱処理装置100を用い、基板Xを連続して配置された複数の区画室#1〜#17を通して等速搬送させるとともに、複数の区画室#1〜#17を通してステップ状温度プロファイルに設定された温度プロファイルに基づいて、連続加熱炉120の各区画室#1〜#17を温度設定した状態で、基板Xを連続する複数の区画室#1〜#17に搬送して一連の熱処理を実施している。
このため、ステップ状の温度プロファイルに温度設定された一連の区画室#1〜#17に等速で搬送させているので、連続加熱炉120へ投入する基板Xの間隔を短く設定でき、熱処理効率を向上できるとともに、基板Xの間隔を最小限に設定できることから連続加熱炉120のスペース効率も向上でき、小型化できる。さらには、スペース効率の向上により、基板Xの温度追従性を向上でき、高精度な温度制御ができ、より良好な熱処理を実施できる。
39……マッフル板
100……熱処理装置
110……搬送手段
120……連続加熱炉
130……制御部
X……被処理物としての基板
#1〜#17…区画室
100……熱処理装置
110……搬送手段
120……連続加熱炉
130……制御部
X……被処理物としての基板
#1〜#17…区画室
Claims (9)
- 連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段とを備えた熱処理装置を用い、所定の温度プロファイルに基づいて前記連続加熱炉の各区画室を温度設定した状態で、被加熱物を連続する複数の前記区画室に搬送して一連の熱処理を実施する熱処理方法であって、
前記被処理物を連続して配置された複数の前記区画室を通して等速搬送させるとともに、複数の前記区画室を通してステップ状温度プロファイルに設定された前記温度プロファイルに基づいて熱処理する
ことを特徴とする熱処理方法。 - 請求項1に記載の熱処理方法であって、
前記連続加熱炉の区画室は、前記搬送手段による搬送方向での長さ寸法が、前記被処理物の搬送方向における長さ寸法以上で、かつ、等速搬送される前記被処理物が所定時間以上滞在可能な長さ寸法に設計された
ことを特徴とする熱処理方法。 - 請求項1または請求項2に記載の熱処理方法であって、
前記搬送手段は、前記被処理物を500mm/分以上の速度で搬送させ、
前記連続加熱炉の区画室は、前記被処理物を昇温させる各区画室と前記被処理物を降温させる各区画室とのうちの少なくともいずれか一方の前記搬送手段による搬送方向での長さ寸法が、等速搬送される前記被処理物を5分以上滞在可能な長さ寸法に設計された
ことを特徴とする熱処理方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の熱処理方法であって、
前記被処理物を搬送できない期間が所定時間以上経過した場合、少なくとも前記温度プロファイルにおける最高温度に設定される区画室の温度を低下させる
ことを特徴とする熱処理方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の熱処理方法であって、
前記連続加熱炉の区画室は、前記被処理物の搬送経路における鉛直方向での上下方向で前記被処理物を加熱させる加熱手段を備え、
鉛直方向での上側に位置する前記加熱手段に対して鉛直方向での下側に位置する前記加熱手段の温度が高く設定された
ことを特徴とする熱処理方法。 - 請求項5に記載の熱処理方法であって、
前記連続加熱炉の各区画室は、少なくとも鉛直方向での上側に位置する前記加熱手段に対して前記被処理物の搬送経路を覆うマッフル板を備えた
ことを特徴とする熱処理方法。 - 連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、
この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段と、
前記被処理物を連続して配置された複数の前記区画室を通して等速搬送させるとともに、前記連続加熱炉の各区画室をこれら複数の前記区画室を通してステップ状となる温度プロファイルに基づいて温度設定し、連続する複数の前記区画室に搬送される前記被加熱物に一連の熱処理を実施させる制御部と、
を具備したことを特徴とした熱処理装置。 - 連続して配置された複数の区画室を備え前記区画室をそれぞれ独立して温度制御可能な連続加熱炉と、
この連続加熱炉に被処理物を搬送する搬送手段と、
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の熱処理方法を実施させる制御部と、
を具備したことを特徴とした熱処理装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の熱処理方法により熱処理された前記被処理物、または、前記請求項7または請求項8に記載の熱処理装置により熱処理された前記被処理物を備えた
ことを特徴としたプラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006333170A JP2008145053A (ja) | 2006-12-11 | 2006-12-11 | 熱処理方法、その装置、および、プラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008145053A true JP2008145053A (ja) | 2008-06-26 |
Family
ID=39605431
Family Applications (1)
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JP2006333170A Withdrawn JP2008145053A (ja) | 2006-12-11 | 2006-12-11 | 熱処理方法、その装置、および、プラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008145053A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102221291A (zh) * | 2011-03-29 | 2011-10-19 | 上海宝钢工业检测公司 | 步进式加热炉液压系统主泵数量优化方法 |
CN102730952A (zh) * | 2012-06-29 | 2012-10-17 | 都匀开发区福田化工有限责任公司 | 一种玻璃钢化炉及玻璃钢化方法 |
JP2020173069A (ja) * | 2019-04-11 | 2020-10-22 | 中部電力株式会社 | 熱処理システム |
-
2006
- 2006-12-11 JP JP2006333170A patent/JP2008145053A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN102221291B (zh) * | 2011-03-29 | 2015-03-04 | 宝钢工业炉工程技术有限公司 | 步进式加热炉液压系统主泵数量优化方法 |
CN102730952A (zh) * | 2012-06-29 | 2012-10-17 | 都匀开发区福田化工有限责任公司 | 一种玻璃钢化炉及玻璃钢化方法 |
CN102730952B (zh) * | 2012-06-29 | 2015-01-07 | 都匀开发区福田化工有限责任公司 | 一种玻璃钢化炉及玻璃钢化方法 |
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