JP2003166785A - 乾燥装置 - Google Patents
乾燥装置Info
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- JP2003166785A JP2003166785A JP2001365467A JP2001365467A JP2003166785A JP 2003166785 A JP2003166785 A JP 2003166785A JP 2001365467 A JP2001365467 A JP 2001365467A JP 2001365467 A JP2001365467 A JP 2001365467A JP 2003166785 A JP2003166785 A JP 2003166785A
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- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
- Drying Of Solid Materials (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 所定パターンで厚膜ペーストが塗布された基
板を乾燥炉内で乾燥する際に、同時に基板の温度変化及
び基板内の温度分布を容易に測定することを可能とす
る。 【解決手段】 乾燥炉内で一方向に沿って設けられた複
数の停止位置毎に、基板を所定のサイクルタイムで間欠
的に搬送するための搬送手段と、基板を支えるために乾
燥炉内の各停止位置毎に配置された複数の支持部材とか
らなる搬送部を備え、その複数の支持部材の少なくとも
一つの先端に熱電対Hを設置した構成とする。熱電対を
付け替えることなく、多数枚の実基板の温度管理が容易
となり、よって効率的な工程管理を行うことができる。
また、従来のように基板に熱電対を付けることがないの
で、熱電対線の配線作業がなくなる上に乾燥炉内で邪魔
になることもない。
板を乾燥炉内で乾燥する際に、同時に基板の温度変化及
び基板内の温度分布を容易に測定することを可能とす
る。 【解決手段】 乾燥炉内で一方向に沿って設けられた複
数の停止位置毎に、基板を所定のサイクルタイムで間欠
的に搬送するための搬送手段と、基板を支えるために乾
燥炉内の各停止位置毎に配置された複数の支持部材とか
らなる搬送部を備え、その複数の支持部材の少なくとも
一つの先端に熱電対Hを設置した構成とする。熱電対を
付け替えることなく、多数枚の実基板の温度管理が容易
となり、よって効率的な工程管理を行うことができる。
また、従来のように基板に熱電対を付けることがないの
で、熱電対線の配線作業がなくなる上に乾燥炉内で邪魔
になることもない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板を乾燥炉内の
複数箇所に所定時間ずつ保持しながら順送りする、いわ
ゆるタクト搬送方式の乾燥装置に関するものである。
複数箇所に所定時間ずつ保持しながら順送りする、いわ
ゆるタクト搬送方式の乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラズマディスプレイパネル
(PDP)用基板、蛍光表示管(VFD)の陽極基板、
プラズマアドレスド液晶表示装置(PALC)のプラズ
マスイッチング基板、フィールドエミッション表示装置
(FED)用基板、エレクトロルミネッセンス(EL)
用基板等の表示デバイス用基板、厚膜配線基板、或いは
サーマルプリンタヘッドやイメージセンサ等の電子デバ
イス用基板等においては、ガラスやセラミック等から構
成される基板上に、それらの基板に所定の機能を付与す
るための金属や無機材料等に必要に応じてガラスボンド
成分が添加されてなる構成要素が所定パターンで設けら
れる。例えば、PDP用基板等の表示デバイス用基板に
おいては、放電空間を形成し、或いは発光空間を区画す
るための隔壁や電極、蛍光体層等が設けられ、厚膜配線
基板や電子デバイス用基板等においては、導体配線や絶
縁膜、抵抗体等が設けられる。
(PDP)用基板、蛍光表示管(VFD)の陽極基板、
プラズマアドレスド液晶表示装置(PALC)のプラズ
マスイッチング基板、フィールドエミッション表示装置
(FED)用基板、エレクトロルミネッセンス(EL)
用基板等の表示デバイス用基板、厚膜配線基板、或いは
サーマルプリンタヘッドやイメージセンサ等の電子デバ
イス用基板等においては、ガラスやセラミック等から構
成される基板上に、それらの基板に所定の機能を付与す
るための金属や無機材料等に必要に応じてガラスボンド
成分が添加されてなる構成要素が所定パターンで設けら
れる。例えば、PDP用基板等の表示デバイス用基板に
おいては、放電空間を形成し、或いは発光空間を区画す
るための隔壁や電極、蛍光体層等が設けられ、厚膜配線
基板や電子デバイス用基板等においては、導体配線や絶
縁膜、抵抗体等が設けられる。
【0003】上記の各構成要素は、一般に厚膜ペースト
を用いて、厚膜印刷やダイコーティング、ディスペンス
塗布により基板上に設けられる。この厚膜ペーストに
は、一般に、上記の構成成分に加えて、パターン形成後
に所定の形状を保持するための例えばエチルセルロース
やアクリル等の熱分解性のよい高分子化合物(樹脂成
分)と、塗工に適した所定の粘性を与えるための例えば
テルピネオールやカルビトールアセテート等の溶剤とが
含まれる。
を用いて、厚膜印刷やダイコーティング、ディスペンス
塗布により基板上に設けられる。この厚膜ペーストに
は、一般に、上記の構成成分に加えて、パターン形成後
に所定の形状を保持するための例えばエチルセルロース
やアクリル等の熱分解性のよい高分子化合物(樹脂成
分)と、塗工に適した所定の粘性を与えるための例えば
テルピネオールやカルビトールアセテート等の溶剤とが
含まれる。
【0004】ところで、厚膜パターン形成においては、
基板上に厚膜ペーストを所定のパターンで塗工した後、
数百度(℃)程度の所定温度まで加熱処理することによ
り、そのガラスボンド成分の溶融や材料自体の軟化、溶
融あるいは焼結によって所定の機能を有する構成要素が
基板上に固着される。このとき、上述のように厚膜ペー
ストには所定の粘性を与えるための溶剤が含まれている
ことから、上記の加熱処理に先立って、その溶剤を除去
する乾燥処理が行われる。これにより、加熱処理炉内で
溶剤蒸気濃度が高まることが防止される一方、厚膜が強
固になることで、加熱処理前の基板の取扱いが容易にな
ると共に、印刷工程を繰り返して厚膜ペーストを積層し
たり、別パターンで厚膜ペーストを印刷したり、感光現
像工程によりパターニングしたりすることが可能とな
る。
基板上に厚膜ペーストを所定のパターンで塗工した後、
数百度(℃)程度の所定温度まで加熱処理することによ
り、そのガラスボンド成分の溶融や材料自体の軟化、溶
融あるいは焼結によって所定の機能を有する構成要素が
基板上に固着される。このとき、上述のように厚膜ペー
ストには所定の粘性を与えるための溶剤が含まれている
ことから、上記の加熱処理に先立って、その溶剤を除去
する乾燥処理が行われる。これにより、加熱処理炉内で
溶剤蒸気濃度が高まることが防止される一方、厚膜が強
固になることで、加熱処理前の基板の取扱いが容易にな
ると共に、印刷工程を繰り返して厚膜ペーストを積層し
たり、別パターンで厚膜ペーストを印刷したり、感光現
像工程によりパターニングしたりすることが可能とな
る。
【0005】一般に、厚膜ペーストの乾燥工程において
塗工膜は、温度上昇に伴って軟化作用が与えられる一
方、溶剤の蒸発によって硬化作用を与えられる。これら
の軟化及び硬化作用による塗工膜形状への影響の度合い
は、特に昇温速度と膜表面の蒸気圧によって変化すると
考えられる。そのため、乾燥工程において基板の面内で
大きな温度差(温度分布)が生じると、塗工膜の高さや
幅が均一となったり、膜中の金属や無機材料、ガラスボ
ンド成分等が偏析したり、外観上のムラが現れたりし
て、厚膜形成される構成要素の所望の機能を得ること
が、基板が大型となる程困難になる。すなわち乾燥処理
は、基板面内の温度分布を可及的に均一に保ちつつ実施
されることが望まれるのである。
塗工膜は、温度上昇に伴って軟化作用が与えられる一
方、溶剤の蒸発によって硬化作用を与えられる。これら
の軟化及び硬化作用による塗工膜形状への影響の度合い
は、特に昇温速度と膜表面の蒸気圧によって変化すると
考えられる。そのため、乾燥工程において基板の面内で
大きな温度差(温度分布)が生じると、塗工膜の高さや
幅が均一となったり、膜中の金属や無機材料、ガラスボ
ンド成分等が偏析したり、外観上のムラが現れたりし
て、厚膜形成される構成要素の所望の機能を得ること
が、基板が大型となる程困難になる。すなわち乾燥処理
は、基板面内の温度分布を可及的に均一に保ちつつ実施
されることが望まれるのである。
【0006】生産性の面から、上記の乾燥処理はより短
時間で行われるのが好ましいのは言うまでもない。熱風
を炉内に循環させて基板を昇温する乾燥処理では、基板
中央部の温度が上昇し難いことから、昇温速度はその中
央部の温度上昇速度に合わせた低速度となる。そのた
め、昇温に多大な時間を要することになり、基板一枚当
たりの処理時間が極めて長くなる問題がある。そのため
最近では、PDPのような大型基板上に塗工された厚膜
パターンペーストを乾燥する場合、大型基板を乾燥炉内
にて一方向に搬送するサイクルタイムと各停止位置毎に
おける各領域毎の遠赤外線放射強度とを組み合わせるこ
とで、大型基板面内における温度分布を均一にしつつ速
やかに昇温させて、所望の温度変化をさせ、短時間で大
型基板を乾燥することを可能とした乾燥方式が主流とな
っている。
時間で行われるのが好ましいのは言うまでもない。熱風
を炉内に循環させて基板を昇温する乾燥処理では、基板
中央部の温度が上昇し難いことから、昇温速度はその中
央部の温度上昇速度に合わせた低速度となる。そのた
め、昇温に多大な時間を要することになり、基板一枚当
たりの処理時間が極めて長くなる問題がある。そのため
最近では、PDPのような大型基板上に塗工された厚膜
パターンペーストを乾燥する場合、大型基板を乾燥炉内
にて一方向に搬送するサイクルタイムと各停止位置毎に
おける各領域毎の遠赤外線放射強度とを組み合わせるこ
とで、大型基板面内における温度分布を均一にしつつ速
やかに昇温させて、所望の温度変化をさせ、短時間で大
型基板を乾燥することを可能とした乾燥方式が主流とな
っている。
【0007】しかし、これらの乾燥方式の差異に依ら
ず、乾燥中の大型基板の温度変化や、面内温度分布を直
接的に測定することは困難である。したがって、上記乾
燥方式における実際の基板温度制御は、予め基板面内に
バランスよく配置した熱電対を基板に貼り付け、乾燥炉
を通した際の基板温度変化の実測値と、各停止位置毎の
各領域毎に設定した遠赤外線ヒーターの温度とを比較し
て、遠赤外線ヒーター温度の設定を調整することの繰り
返しにより基板の温度制御を行っている。すなわち、予
め温度プロファイルを作成し、その設定で実基板を投入
して乾燥するようにしている。
ず、乾燥中の大型基板の温度変化や、面内温度分布を直
接的に測定することは困難である。したがって、上記乾
燥方式における実際の基板温度制御は、予め基板面内に
バランスよく配置した熱電対を基板に貼り付け、乾燥炉
を通した際の基板温度変化の実測値と、各停止位置毎の
各領域毎に設定した遠赤外線ヒーターの温度とを比較し
て、遠赤外線ヒーター温度の設定を調整することの繰り
返しにより基板の温度制御を行っている。すなわち、予
め温度プロファイルを作成し、その設定で実基板を投入
して乾燥するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた乾
燥方式では、実基板の温度測定ができないため、工程管
理はヒーター温度の監視でしかできず、実基板のムラや
乾燥不良が明らかになってから、改めて熱電対の設置さ
れた基板を投入して調査する必要があった。また、測定
には熱電対の設置された基板から乾燥炉外まで熱電対線
を引き出す必要があり、その作業が煩雑である上に、可
動部の多い乾燥炉内で引っ掛かるなどして、熱電対線の
切断、乾燥装置の故障の原因となっていた。
燥方式では、実基板の温度測定ができないため、工程管
理はヒーター温度の監視でしかできず、実基板のムラや
乾燥不良が明らかになってから、改めて熱電対の設置さ
れた基板を投入して調査する必要があった。また、測定
には熱電対の設置された基板から乾燥炉外まで熱電対線
を引き出す必要があり、その作業が煩雑である上に、可
動部の多い乾燥炉内で引っ掛かるなどして、熱電対線の
切断、乾燥装置の故障の原因となっていた。
【0009】また、厚膜ペーストが塗布された基板と、
塗布されていない基板とでは、熱容量が異なるため、同
じ加熱条件であれば温度変化は異なる。しかし、熱電対
の設置された基板上のペースト塗布は困難であり、かつ
塗布後に基板に熱電対を設置することも困難であるた
め、従来は素ガラス上に熱電対を貼り付けて測定を行っ
ていた。
塗布されていない基板とでは、熱容量が異なるため、同
じ加熱条件であれば温度変化は異なる。しかし、熱電対
の設置された基板上のペースト塗布は困難であり、かつ
塗布後に基板に熱電対を設置することも困難であるた
め、従来は素ガラス上に熱電対を貼り付けて測定を行っ
ていた。
【0010】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、所定パタ
ーンで厚膜ペーストが塗布された基板を乾燥炉内で乾燥
する際に、同時に基板の温度変化及び基板内の温度分布
を容易に測定することを可能とした乾燥装置を提供する
ことにある。
されたものであり、その目的とするところは、所定パタ
ーンで厚膜ペーストが塗布された基板を乾燥炉内で乾燥
する際に、同時に基板の温度変化及び基板内の温度分布
を容易に測定することを可能とした乾燥装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ため、本発明の乾燥装置は、乾燥炉内で一方向に沿って
設けられた複数の停止位置毎に、基板を所定のサイクル
タイムで間欠的に搬送するための搬送手段と、基板を支
えるために乾燥炉内の各停止位置毎に配置された複数の
支持部材とからなる搬送部を備え、その複数の支持部材
の少なくとも一つの先端に熱電対を設置したことを特徴
としている。
ため、本発明の乾燥装置は、乾燥炉内で一方向に沿って
設けられた複数の停止位置毎に、基板を所定のサイクル
タイムで間欠的に搬送するための搬送手段と、基板を支
えるために乾燥炉内の各停止位置毎に配置された複数の
支持部材とからなる搬送部を備え、その複数の支持部材
の少なくとも一つの先端に熱電対を設置したことを特徴
としている。
【0012】上記構成の乾燥装置において、搬送手段を
ウォーキングビーム方式とし、可動支持部材が一斉に上
下動・前後移動して基板を支持するように構成してもよ
いし、或いは、搬送手段を回転式のコンベア方式として
もよい。いずれにしても、各停止位置毎において複数の
支持部材に支えられ、基板は一定時間静置される。
ウォーキングビーム方式とし、可動支持部材が一斉に上
下動・前後移動して基板を支持するように構成してもよ
いし、或いは、搬送手段を回転式のコンベア方式として
もよい。いずれにしても、各停止位置毎において複数の
支持部材に支えられ、基板は一定時間静置される。
【0013】また、上記構成の乾燥装置において、支持
部材の先端を極力細くし、基板と点状接触となる形状と
してもよい。基板との接触面積が小さいほど、熱量の移
動を抑えることが可能となり、温度測定精度の向上を促
すからである。
部材の先端を極力細くし、基板と点状接触となる形状と
してもよい。基板との接触面積が小さいほど、熱量の移
動を抑えることが可能となり、温度測定精度の向上を促
すからである。
【0014】また、上記構成の乾燥装置において、先端
に熱電対を設置された支持部材が各停止位置毎に少なく
とも一つあり、その支持部材の基板との相対位置が同じ
である構成としてもよい。これは、基板温度の経時的変
化の測定を可能とするためである。
に熱電対を設置された支持部材が各停止位置毎に少なく
とも一つあり、その支持部材の基板との相対位置が同じ
である構成としてもよい。これは、基板温度の経時的変
化の測定を可能とするためである。
【0015】また、上記構成の乾燥装置において、先端
に熱電対を設置された支持部材が各停止位置毎に基板面
内の温度分布が測定可能なようにバランスをとって配置
されている構成としてもよい。バランスよくとは、基板
中央部と周辺部、さらに必要に応じてその間を埋めるよ
うな一定間隔の位置という意味である。また、乾燥炉の
熱源、例えば基板上部に設置された遠赤外線ヒーターと
の位置関係によって定めてもよい。基板面内の温度分布
を把握可能とするためである。
に熱電対を設置された支持部材が各停止位置毎に基板面
内の温度分布が測定可能なようにバランスをとって配置
されている構成としてもよい。バランスよくとは、基板
中央部と周辺部、さらに必要に応じてその間を埋めるよ
うな一定間隔の位置という意味である。また、乾燥炉の
熱源、例えば基板上部に設置された遠赤外線ヒーターと
の位置関係によって定めてもよい。基板面内の温度分布
を把握可能とするためである。
【0016】また、上記構成の乾燥装置において、支持
部材にバネ性を持たせ、基板を支える際にその基板の重
みで若干量だけ沈み込むように構成することが好まし
い。これは、基板と支持部材との密着性を向上させ、温
度測定精度を向上させるためである。
部材にバネ性を持たせ、基板を支える際にその基板の重
みで若干量だけ沈み込むように構成することが好まし
い。これは、基板と支持部材との密着性を向上させ、温
度測定精度を向上させるためである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、一つの実施例を挙げ、それ
をもとに本発明の実施の形態について図面を参照しなが
ら説明する。なお、以下の説明において各部の寸法比等
は必ずしも正確に描かれていない。
をもとに本発明の実施の形態について図面を参照しなが
ら説明する。なお、以下の説明において各部の寸法比等
は必ずしも正確に描かれていない。
【0018】搬送部は、好適には、前記複数の停止位置
において基板をそれぞれ支持するために設けられた固定
支持部材と、基板を固定支持部材による支持位置よりも
上方で支持するために設けられた可動支持部材と、可動
支持部材を少なくとも上記複数の停止位置の各々におい
て、固定支持部材に対して基板に垂直な上下方向に相対
移動させるための上下移動装置と、可動支持部材を前記
一方向に沿った前後方向に移動させるための前後移動装
置とを含む。
において基板をそれぞれ支持するために設けられた固定
支持部材と、基板を固定支持部材による支持位置よりも
上方で支持するために設けられた可動支持部材と、可動
支持部材を少なくとも上記複数の停止位置の各々におい
て、固定支持部材に対して基板に垂直な上下方向に相対
移動させるための上下移動装置と、可動支持部材を前記
一方向に沿った前後方向に移動させるための前後移動装
置とを含む。
【0019】このようにすることで、大型基板が停止位
置において固定支持部材によって支持されている状態で
可動支持部材が相対的に上昇させられると、大型基板は
固定支持部材に代わって可動支持部材に支持され、可動
支持部材が大型基板を支持した状態で前方に隣接する停
止位置に移動させられて相対的に下降させられると、大
型基板が当該停止位置において固定支持部材により支持
され、その後、可動支持部材は後方に移動させられ、こ
れが繰り返されることによって、いわゆるウォーキング
ビーム駆動方式で大型基板が一方向に沿って設けられた
複数の停止位置に順次移動させられる。そのため、可動
支持部材の駆動機構である上下移動装置および前後移動
装置を乾燥炉外に設けることが可能となるため、乾燥炉
内にてより高いクリーン度を得ることが可能となる。
置において固定支持部材によって支持されている状態で
可動支持部材が相対的に上昇させられると、大型基板は
固定支持部材に代わって可動支持部材に支持され、可動
支持部材が大型基板を支持した状態で前方に隣接する停
止位置に移動させられて相対的に下降させられると、大
型基板が当該停止位置において固定支持部材により支持
され、その後、可動支持部材は後方に移動させられ、こ
れが繰り返されることによって、いわゆるウォーキング
ビーム駆動方式で大型基板が一方向に沿って設けられた
複数の停止位置に順次移動させられる。そのため、可動
支持部材の駆動機構である上下移動装置および前後移動
装置を乾燥炉外に設けることが可能となるため、乾燥炉
内にてより高いクリーン度を得ることが可能となる。
【0020】或いは、搬送部は、基板を一方向に沿った
前後方向に移動させるための例えばローラーやベルトコ
ンベア等の移動用支持部材と、移動用支持部材を駆動さ
せ基板を一方向に沿った前後方向に移動させるための前
後移動装置と、基板を複数の停止位置においてそれぞれ
支持するために設けられた停止位置用支持部材と、停止
位置用支持部材を基板に垂直な上下方向に相対移動させ
るための上下移動装置とを含む。
前後方向に移動させるための例えばローラーやベルトコ
ンベア等の移動用支持部材と、移動用支持部材を駆動さ
せ基板を一方向に沿った前後方向に移動させるための前
後移動装置と、基板を複数の停止位置においてそれぞれ
支持するために設けられた停止位置用支持部材と、停止
位置用支持部材を基板に垂直な上下方向に相対移動させ
るための上下移動装置とを含む。
【0021】このようにすることで、大型基板が停止位
置において停止位置用支持部材によって支持されている
状態で、この停止位置用支持部材が下降させられると、
大型基板は停止位置用支持部材に代わって移動用支持部
材に支持され、移動用支持部材が大型基板を支持しつつ
回転駆動や水平移動すると、大型基板は前方に隣接する
停止位置に移動させられて、停止位置用支持部材が相対
的に上昇することで、大型基板が停止位置において支持
される。これを繰り返すことによって、大型基板が一方
向に沿って設けられた複数の停止位置に順次移動させら
れる。
置において停止位置用支持部材によって支持されている
状態で、この停止位置用支持部材が下降させられると、
大型基板は停止位置用支持部材に代わって移動用支持部
材に支持され、移動用支持部材が大型基板を支持しつつ
回転駆動や水平移動すると、大型基板は前方に隣接する
停止位置に移動させられて、停止位置用支持部材が相対
的に上昇することで、大型基板が停止位置において支持
される。これを繰り返すことによって、大型基板が一方
向に沿って設けられた複数の停止位置に順次移動させら
れる。
【0022】図1は本発明を適用する乾燥装置の一例を
その乾燥炉の中が見える状態で示す外観全体図である。
その乾燥炉の中が見える状態で示す外観全体図である。
【0023】図1に示すように乾燥装置10は、加熱部
20と、その加熱部20の下方に搬送部を備えた構造で
ある。この例における搬送部は、図示しない駆動機構が
位置した搬送手段としての可動ビーム30と、各停止位
置毎の支持部材40とを備えている。なお、図1では基
板受入部と基板排出部は図示していない。
20と、その加熱部20の下方に搬送部を備えた構造で
ある。この例における搬送部は、図示しない駆動機構が
位置した搬送手段としての可動ビーム30と、各停止位
置毎の支持部材40とを備えている。なお、図1では基
板受入部と基板排出部は図示していない。
【0024】この乾燥装置10は、例えばガラスやセラ
ミック等から構成される例えば1600×1100mm
程度の比較的大型の基板Gに所定の機能を付与するため
の金属や無機材料等に必要に応じてガラスボンド成分が
添加されてなる構成要素(例えば表示デバイス用基板に
おいては隔壁や電極、蛍光体層等、或いは電子デバイス
用基板においては導体配線や絶縁膜、抵抗体等)を厚膜
塗工して所定パターンで形成するに際して、塗工された
厚膜ペーストを乾燥する目的で用いられるものである。
基板Gは、搬送手段である可動ビーム30により図の右
側から左側に搬送され、その過程において加熱部20に
よって所定温度に加熱されて乾燥される。
ミック等から構成される例えば1600×1100mm
程度の比較的大型の基板Gに所定の機能を付与するため
の金属や無機材料等に必要に応じてガラスボンド成分が
添加されてなる構成要素(例えば表示デバイス用基板に
おいては隔壁や電極、蛍光体層等、或いは電子デバイス
用基板においては導体配線や絶縁膜、抵抗体等)を厚膜
塗工して所定パターンで形成するに際して、塗工された
厚膜ペーストを乾燥する目的で用いられるものである。
基板Gは、搬送手段である可動ビーム30により図の右
側から左側に搬送され、その過程において加熱部20に
よって所定温度に加熱されて乾燥される。
【0025】上記の加熱部20は、基板Gから例えば3
00mm程度の所定距離を隔ててその基板Gと平行とな
るように炉室内に備えられており、その基板Gに向かっ
て遠赤外線を放射する例えば9つのヒーターユニット2
1と、そのヒーターユニット21を制御する制御装置
と、炉室内に冷気或いは熱気を供給するためにヒーター
ユニット21の上側にそれぞれ備えられたダウンブロー
ユニット22とから構成される。なお、上記9つのヒー
ターユニット21は、後述のように各停止位置の直上に
設けられており、停止位置毎に基板温度曲線の昇温、保
持、降温の各温度領域に対応して、例えば60〜180
℃の範囲の保持温度が得られるようにそれぞれ異なる温
度に設定される。
00mm程度の所定距離を隔ててその基板Gと平行とな
るように炉室内に備えられており、その基板Gに向かっ
て遠赤外線を放射する例えば9つのヒーターユニット2
1と、そのヒーターユニット21を制御する制御装置
と、炉室内に冷気或いは熱気を供給するためにヒーター
ユニット21の上側にそれぞれ備えられたダウンブロー
ユニット22とから構成される。なお、上記9つのヒー
ターユニット21は、後述のように各停止位置の直上に
設けられており、停止位置毎に基板温度曲線の昇温、保
持、降温の各温度領域に対応して、例えば60〜180
℃の範囲の保持温度が得られるようにそれぞれ異なる温
度に設定される。
【0026】上記のヒーターユニット21は、例えば図
2に示すように多数(本実施例では108個)の面状の
ヒーターhがマトリックス状に配列されたものである。
個々の面状ヒーターhは、例えば120×120mm程
度の大きさの矩形表面を有する遠赤外線放射体の背面側
に発熱体をそれぞれ備えている。ヒーターユニット21
には、例えば130〜150mm程度の中心間隔をもっ
て図における奥行き方向に沿って並ぶ9本の長手状支持
部材が備えられており、上記の面状ヒーターhは、この
長手状支持部材の下にそれぞれ12個ずつ取り付けられ
ることにより全体がマトリックス状に配列されている。
2に示すように多数(本実施例では108個)の面状の
ヒーターhがマトリックス状に配列されたものである。
個々の面状ヒーターhは、例えば120×120mm程
度の大きさの矩形表面を有する遠赤外線放射体の背面側
に発熱体をそれぞれ備えている。ヒーターユニット21
には、例えば130〜150mm程度の中心間隔をもっ
て図における奥行き方向に沿って並ぶ9本の長手状支持
部材が備えられており、上記の面状ヒーターhは、この
長手状支持部材の下にそれぞれ12個ずつ取り付けられ
ることにより全体がマトリックス状に配列されている。
【0027】上記の発熱体は、それぞれ制御装置によっ
て独立に駆動されるものであり、予め定められた面状ヒ
ーター設定温度と、面状ヒーターの放熱面またはその近
傍に設けられた熱電対等から構成される多数の温度セン
サsによって検出された面状ヒーターhの表面温度すな
わち遠赤外線放射体の表面温度に基づいて、その発熱体
に通電する電流値が変化させられることにより、それぞ
れの遠赤外線放射体から放射される遠赤外線のエネルギ
ー量すなわち放射発散度が調節される。
て独立に駆動されるものであり、予め定められた面状ヒ
ーター設定温度と、面状ヒーターの放熱面またはその近
傍に設けられた熱電対等から構成される多数の温度セン
サsによって検出された面状ヒーターhの表面温度すな
わち遠赤外線放射体の表面温度に基づいて、その発熱体
に通電する電流値が変化させられることにより、それぞ
れの遠赤外線放射体から放射される遠赤外線のエネルギ
ー量すなわち放射発散度が調節される。
【0028】すなわち、本実施例においては、遠赤外線
放射体をそれぞれ備えてマトリックス状に配列された相
互に独立する複数の面状ヒーターからヒーターユニット
が構成され、その面状ヒーターが個々に制御されること
により、遠赤外線放射体から放射される遠赤外線の放射
発散度が所定区画毎に制御されて、例えば300mm程
度の所定距離dだけ隔てて位置する基板Gに入射させら
れる遠赤外線の放射照度が基板Gを構成する各領域毎に
制御されるようになっている。
放射体をそれぞれ備えてマトリックス状に配列された相
互に独立する複数の面状ヒーターからヒーターユニット
が構成され、その面状ヒーターが個々に制御されること
により、遠赤外線放射体から放射される遠赤外線の放射
発散度が所定区画毎に制御されて、例えば300mm程
度の所定距離dだけ隔てて位置する基板Gに入射させら
れる遠赤外線の放射照度が基板Gを構成する各領域毎に
制御されるようになっている。
【0029】したがって本実施例においては、放射発散
度を制御する区画は面状ヒーター毎に形成されており、
基板に入射させられる遠赤外線の放射照度はその面状ヒ
ーターの境界に対応して形成される領域(図2に破線で
示される領域)毎に制御されることとなる。なお、複数
の面状ヒーターによって構成されるヒーターユニットの
面積は、乾燥炉内で乾燥される種々の大きさの基板の内
で最大のもの(例えば1600×1100mm程度)よ
りも例えば面状ヒーター1枚分程度の幅(すなわち各辺
で120mm程度)だけ大きな面積となるように設定さ
れており、その個数すなわちヒーターの分割数は、後述
のように所望の温度分布を得るために必要な制御区画数
に応じて定められている。
度を制御する区画は面状ヒーター毎に形成されており、
基板に入射させられる遠赤外線の放射照度はその面状ヒ
ーターの境界に対応して形成される領域(図2に破線で
示される領域)毎に制御されることとなる。なお、複数
の面状ヒーターによって構成されるヒーターユニットの
面積は、乾燥炉内で乾燥される種々の大きさの基板の内
で最大のもの(例えば1600×1100mm程度)よ
りも例えば面状ヒーター1枚分程度の幅(すなわち各辺
で120mm程度)だけ大きな面積となるように設定さ
れており、その個数すなわちヒーターの分割数は、後述
のように所望の温度分布を得るために必要な制御区画数
に応じて定められている。
【0030】また、前記ダウンブローユニット22は、
図示しないエア供給源に接続されているダクト23と、
そのダクト23を介して供給されるエアを必要に応じて
加熱するための加熱ヒーター24と、そのエアから塵埃
を除去するためのフィルター25とをそれぞれ備えてお
り、開口を介して炉室内に清浄な冷気或いは熱気を供給
するものである。このダウンブローユニット22は、図
1に示されるようにヒーターユニット21の背面に向か
ってエアを供給するように配置されているが、ヒーター
ユニット21を構成する複数の長手状支持部材相互の間
には10mm程度の隙間aが設けられていることから、
その背面に供給されたエアは、その隙間aを通ってヒー
ターの下側に位置する基板Gに吹き付けられることにな
る。このとき、ダウンブローユニット22によって、基
板上に供給されるエア量は、例えばそれぞれ5m3 /分
以下程度である。また、基板上に供給されるエア風速
は、極力基板面内上で均一となるのが好ましいため、長
手状支持部材相互の隙間aの上側にパンチングメタル等
の整流板26を設置することで調整する。なお、炉室内
に供給されたエアは、炉床に設けられている排気口及び
それに続く排気管を介して外部に排出される。
図示しないエア供給源に接続されているダクト23と、
そのダクト23を介して供給されるエアを必要に応じて
加熱するための加熱ヒーター24と、そのエアから塵埃
を除去するためのフィルター25とをそれぞれ備えてお
り、開口を介して炉室内に清浄な冷気或いは熱気を供給
するものである。このダウンブローユニット22は、図
1に示されるようにヒーターユニット21の背面に向か
ってエアを供給するように配置されているが、ヒーター
ユニット21を構成する複数の長手状支持部材相互の間
には10mm程度の隙間aが設けられていることから、
その背面に供給されたエアは、その隙間aを通ってヒー
ターの下側に位置する基板Gに吹き付けられることにな
る。このとき、ダウンブローユニット22によって、基
板上に供給されるエア量は、例えばそれぞれ5m3 /分
以下程度である。また、基板上に供給されるエア風速
は、極力基板面内上で均一となるのが好ましいため、長
手状支持部材相互の隙間aの上側にパンチングメタル等
の整流板26を設置することで調整する。なお、炉室内
に供給されたエアは、炉床に設けられている排気口及び
それに続く排気管を介して外部に排出される。
【0031】前記の搬送部は、炉室内を通って炉体の前
後すなわち基板の搬送方向に延びる互いに平行な一対の
可動ビーム30と、各停止位置毎に配され、先端に熱電
対を設置した支持部材40とからなる。
後すなわち基板の搬送方向に延びる互いに平行な一対の
可動ビーム30と、各停止位置毎に配され、先端に熱電
対を設置した支持部材40とからなる。
【0032】熱電対は、よい感度を得るために1℃当た
りの熱起電力の大きいものが望ましいが、使用温度範
囲、耐久性、安定性などを考慮して数種類の中から選定
する。本実施例では、基板温度が室温〜200℃程度で
あるため、クロメル−アルメル熱電対を使用した。熱電
対はその先端部で温度を測定するため、図3に示すよう
に、支持部材40の支持部41には熱電対Hの先端部を
最低5mm程度は避けて導電部分を耐熱性に優れた接着
剤にて固定する。本実施例では、接着剤に信越化学工業
(株)製のRTVゴム(商品名「KT45」)を使用し
た。
りの熱起電力の大きいものが望ましいが、使用温度範
囲、耐久性、安定性などを考慮して数種類の中から選定
する。本実施例では、基板温度が室温〜200℃程度で
あるため、クロメル−アルメル熱電対を使用した。熱電
対はその先端部で温度を測定するため、図3に示すよう
に、支持部材40の支持部41には熱電対Hの先端部を
最低5mm程度は避けて導電部分を耐熱性に優れた接着
剤にて固定する。本実施例では、接着剤に信越化学工業
(株)製のRTVゴム(商品名「KT45」)を使用し
た。
【0033】支持部材40の支持部41の形状は、基板
との接触面積が少ないほど好ましいため、例えば図4の
ような錐状や釣鐘状もしくは単に円錐状のように先端が
細い形状となっている。本実施例では釣鐘状を使用し
た。また、支持部41の材質は、十分に耐熱性を有し、
室温〜200℃程度の炉内温度で変形等を起こさず、ま
た基板と接触した際に基板裏面を傷つけない程度に弾力
性を有しており、また基板の熱分布に影響しないよう熱
伝導率が比較的低いことが必要である。本実施例では、
PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂を使用し
た。また、基板温度を正確に測定するためには、熱電対
と基板とが良好に接触する必要があるため、支持部41
に基板の重みで5mm程度沈み込むようなバネ性を持た
せることが好ましい。本実施例では、図5に示すように
支持部41の下側にバネ42とその上下動を支持するス
テンレス製のピストン43とを組み合わせた。
との接触面積が少ないほど好ましいため、例えば図4の
ような錐状や釣鐘状もしくは単に円錐状のように先端が
細い形状となっている。本実施例では釣鐘状を使用し
た。また、支持部41の材質は、十分に耐熱性を有し、
室温〜200℃程度の炉内温度で変形等を起こさず、ま
た基板と接触した際に基板裏面を傷つけない程度に弾力
性を有しており、また基板の熱分布に影響しないよう熱
伝導率が比較的低いことが必要である。本実施例では、
PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂を使用し
た。また、基板温度を正確に測定するためには、熱電対
と基板とが良好に接触する必要があるため、支持部41
に基板の重みで5mm程度沈み込むようなバネ性を持た
せることが好ましい。本実施例では、図5に示すように
支持部41の下側にバネ42とその上下動を支持するス
テンレス製のピストン43とを組み合わせた。
【0034】このようにすることで、加熱された基板の
反りや、熱電対付き支持部材設置時の微妙な高さのずれ
があっても、熱電対と基板とは良好な密着性を維持する
ことができる。設置時の各熱電対は導線Wにより炉外の
測定計につながれている。導線Wは支持部材40の内側
もしくは支持部材40の外側に沿って設置することで、
可動ビーム等炉内の可動部と接することがないよう配慮
されている。また、メンテナンスのし易さを考慮して、
各支持部材40の根元にソケットを設け、センサ部と導
線とを独立可能な構造としてもよい。ただしその際は、
ソケット部でも熱起電力が発生するため、密着性や素材
等十分注意する必要がある。本実施例では、炉外の測定
計には(株)キーエンス製のデータ収集システム(商品
名「NR−1000」)を使用した。熱電対付き支持部
材は、基板の各停止位置毎に、図6のように面内に9点
となるよう設置した。
反りや、熱電対付き支持部材設置時の微妙な高さのずれ
があっても、熱電対と基板とは良好な密着性を維持する
ことができる。設置時の各熱電対は導線Wにより炉外の
測定計につながれている。導線Wは支持部材40の内側
もしくは支持部材40の外側に沿って設置することで、
可動ビーム等炉内の可動部と接することがないよう配慮
されている。また、メンテナンスのし易さを考慮して、
各支持部材40の根元にソケットを設け、センサ部と導
線とを独立可能な構造としてもよい。ただしその際は、
ソケット部でも熱起電力が発生するため、密着性や素材
等十分注意する必要がある。本実施例では、炉外の測定
計には(株)キーエンス製のデータ収集システム(商品
名「NR−1000」)を使用した。熱電対付き支持部
材は、基板の各停止位置毎に、図6のように面内に9点
となるよう設置した。
【0035】以上、本発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明したが、本発明はさらに別の態様でも
実施される。
照して詳細に説明したが、本発明はさらに別の態様でも
実施される。
【0036】例えば、実施例において支持部材にバネ性
を持たせるためにコイル状バネを用いたが、板状バネ、
エアピストン等を用いてもよい。また、実施例において
支持部材の支持部に熱電対を接着剤にて固定したが、交
換、調整が容易なようにネジにて固定してもよい。
を持たせるためにコイル状バネを用いたが、板状バネ、
エアピストン等を用いてもよい。また、実施例において
支持部材の支持部に熱電対を接着剤にて固定したが、交
換、調整が容易なようにネジにて固定してもよい。
【0037】また、支持部材の材質は、耐熱性と適度な
弾力性を有していればよく、例えば耐熱性の長高分子ポ
リエチレン等を用いてもよい。また、熱電対先端はむき
だしであると、基板裏面を傷つける可能性があるため、
耐熱性テープ等で保護してもよい。
弾力性を有していればよく、例えば耐熱性の長高分子ポ
リエチレン等を用いてもよい。また、熱電対先端はむき
だしであると、基板裏面を傷つける可能性があるため、
耐熱性テープ等で保護してもよい。
【0038】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で当然に種々の変更を加え得る
ものである。
の趣旨を逸脱しない範囲で当然に種々の変更を加え得る
ものである。
【0039】
【発明の効果】本発明の乾燥装置は、乾燥炉内で一方向
に沿って設けられた複数の停止位置毎に、基板を所定の
サイクルタイムで間欠的に搬送するための搬送手段と、
基板を支えるために乾燥炉内の各停止位置毎に配置され
た複数の支持部材とを備え、その複数の支持部材の少な
くとも一つの先端に熱電対を設置したことを特徴として
いるので、熱電対を付け替えることなく、多数枚の実基
板の温度管理が容易となり、よって効率的な工程管理を
行うことが可能となり、温度プロファイルの作成が安全
かつ容易となる。また、従来のように基板に熱電対を付
けることがないので、熱電対線の配線作業がなくなる上
に、乾燥炉内で邪魔になることもなく、熱電対線の断線
や、乾燥炉内可動部の故障原因となることもない。
に沿って設けられた複数の停止位置毎に、基板を所定の
サイクルタイムで間欠的に搬送するための搬送手段と、
基板を支えるために乾燥炉内の各停止位置毎に配置され
た複数の支持部材とを備え、その複数の支持部材の少な
くとも一つの先端に熱電対を設置したことを特徴として
いるので、熱電対を付け替えることなく、多数枚の実基
板の温度管理が容易となり、よって効率的な工程管理を
行うことが可能となり、温度プロファイルの作成が安全
かつ容易となる。また、従来のように基板に熱電対を付
けることがないので、熱電対線の配線作業がなくなる上
に、乾燥炉内で邪魔になることもなく、熱電対線の断線
や、乾燥炉内可動部の故障原因となることもない。
【図1】本発明を適用する乾燥装置の一例をその乾燥炉
の中が見える状態で示す外観全体図である。
の中が見える状態で示す外観全体図である。
【図2】基板とヒーターユニットの位置関係を斜め下方
から見た状態で示す説明図である。
から見た状態で示す説明図である。
【図3】先端に熱電対を設置した支持部材の支持部を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図4】支持部材の支持部の形状例を示す説明図であ
る。
る。
【図5】支持部にバネ性を付与した支持部材の側面図で
ある。
ある。
【図6】基板と熱電対付き支持部材の位置関係を示す説
明図である。
明図である。
10 乾燥装置
20 加熱部
21 ヒーターユニット
22 ダウンブローユニット
23 ダクト
24 加熱ヒーター
25 フィルター
26 整流板
30 可動ビーム
40 支持部材
41 支持部
G 基板
H 熱電対
W 導線
a 隙間
h 面状ヒーター
s 温度センサ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2F056 CL03
3L113 AC01 AC10 AC35 BA34 CA04
CB06 DA11 DA25
5E343 AA22 BB72 DD02 ER33 FF09
FF11 GG11
5F046 KA07
Claims (5)
- 【請求項1】 乾燥炉内で一方向に沿って設けられた複
数の停止位置毎に、基板を所定のサイクルタイムで間欠
的に搬送するための搬送手段と、基板を支えるために乾
燥炉内の各停止位置毎に配置された複数の支持部材とか
らなる搬送部を備え、その複数の支持部材の少なくとも
一つの先端に熱電対を設置したことを特徴とする乾燥装
置。 - 【請求項2】 支持部材の先端が、基板と点状接触とな
る形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の乾
燥装置。 - 【請求項3】 先端に熱電対を設置された支持部材が各
停止位置毎に少なくとも一つあり、その支持部材の基板
との相対位置が同じであることを特徴とする請求項1又
は2に記載の乾燥装置。 - 【請求項4】 先端に熱電対を設置された支持部材が各
停止位置毎に基板面内の温度分布が測定可能なようにバ
ランスをとって配置されていることを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の乾燥装置。 - 【請求項5】 支持部材にバネ性を持たせ、基板を支え
る際にその基板の重みで若干量だけ沈み込むようにした
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の乾燥
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001365467A JP2003166785A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001365467A JP2003166785A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 乾燥装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003166785A true JP2003166785A (ja) | 2003-06-13 |
Family
ID=19175487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001365467A Pending JP2003166785A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003166785A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007258303A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Tokyo Electron Ltd | 基板熱処理装置 |
JP2012099787A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-05-24 | Tokyo Electron Ltd | 熱処理装置および熱処理方法 |
WO2012079773A1 (en) * | 2010-12-17 | 2012-06-21 | Centrotherm Photovoltaics Ag | Apparatus and method for the thermal treatment of substrates |
CN112284555A (zh) * | 2019-07-10 | 2021-01-29 | 东莞市大成智能装备有限公司 | 多层堆叠层板即时接触测温机构 |
JP7449418B2 (ja) | 2021-01-22 | 2024-03-13 | 株式会社日立ハイテク | 質量分析装置 |
-
2001
- 2001-11-30 JP JP2001365467A patent/JP2003166785A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007258303A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Tokyo Electron Ltd | 基板熱処理装置 |
JP2012099787A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-05-24 | Tokyo Electron Ltd | 熱処理装置および熱処理方法 |
WO2012079773A1 (en) * | 2010-12-17 | 2012-06-21 | Centrotherm Photovoltaics Ag | Apparatus and method for the thermal treatment of substrates |
US20140051265A1 (en) * | 2010-12-17 | 2014-02-20 | Centrotherm Photovoltaics Ag | Apparatus and method for the thermal treatment of substrates |
US9214367B2 (en) | 2010-12-17 | 2015-12-15 | Centrotherm Photovoltaics Ag | Apparatus and method for the thermal treatment of substrates |
CN112284555A (zh) * | 2019-07-10 | 2021-01-29 | 东莞市大成智能装备有限公司 | 多层堆叠层板即时接触测温机构 |
JP7449418B2 (ja) | 2021-01-22 | 2024-03-13 | 株式会社日立ハイテク | 質量分析装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060803 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20061122 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |