JP2009299996A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼成後のセッターの温度を下げることなく、再度、基板を載置して熱処理装置に投入して基板を熱処理することにより、エネルギ−消費を削減する熱処理装置を提供する。
【解決手段】セッター31を入口部32から投入してセッター31上に載置したガラス基板50に形成された構成部材51を加熱処理する連続焼成炉30を備え、セッター31を取出部33から取り出す熱処理装置100であって、加熱処理されたセッター31を取出部33に戻すリターン径路と、リターン径路の途中においてセッター31上からガラス基板50を分離する分離装置80と、分離されたガラス基板50を冷却するリターン径路とは独立に設けた冷却径路40とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板上に形成された構成部材を加熱処理する熱処理装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)などは、その構成要素がガラス基板上に形成された電極や誘電体層などの構成部材を加熱処理して形成されている。
PDPは、対向配置した前面パネルと背面パネルの周縁部を封着部材によって封着した構造であって、前面パネルと背面パネルとの間に形成された放電空間には、ネオンおよびキセノンなどの放電ガスが封入されている。
前面パネルは、前面ガラス基板の片面にストライプ状に形成された走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極対と、これらの表示電極対を覆う誘電体層および保護層とを備えている。表示電極対は、それぞれ透明電極とその透明電極上に形成した金属材料からなる補助電極とによって構成されている。
背面パネルは、もう一方の背面ガラス基板の片面に、表示電極対と直交する方向にストライプ状に形成された複数のアドレス電極と、これらのアドレス電極を覆う下地誘電体層と、放電空間をアドレス電極毎に区画するストライプ状の隔壁と、隔壁間の溝に順次塗布された赤色、緑色、青色の蛍光体層とを備えている。表示電極対とアドレス電極は直交しており、その交差部が放電セルになる。これらの放電セルはマトリクス状に配列され、表示電極対の方向に並ぶ赤色、緑色、青色の蛍光体層を有する3個の放電セルがカラ−表示のための画素になる。PDPは順次、走査電極とアドレス電極間、および走査電極と維持電極間に所定の電圧を印加してガス放電を発生させ、そのガス放電で生じる紫外線で蛍光体層を励起し発光させることによりカラ−画像を表示している。
前面パネルおよび背面パネルの製造方法としては、それぞれの電極材料や誘電体材料などをペースト化してガラス基板上に塗布した後、100℃〜200℃程度で加熱して乾燥させ、必要に応じてフォトリソグラフィ法やサンドブラスト法などにより所定のパタ−ニングを行う。その後、500℃〜600℃程度に加熱して焼成固化することにより、それぞれの構成部材がガラス基板上に形成される。
このようなガラス基板の熱処理には、ガラス基板の搬送方向に温度分布が設定された連続焼成炉が使用されていた。しかし、このような連続焼成炉内でガラス基板を搬送しながら最高到達温度が600℃に近い熱処理を行い、徐冷してガラス基板を取り出すためには数十メ−トルの長さの炉が必要となる。これに対して、連続焼成炉を複数の区画に区切って加熱室としたものや、複数段に設置したバッチ式加熱炉から昇降装置を用いて連続加熱炉にガラス基板を移行するものなどが提案されている(例えば、特許文献1、2など参照)。
特開2000−356471号公報 特開2002−179431号公報
前述したように、PDPの製造工程においては、前面ガラス基板上の金属バス電極、遮光層、誘電体層および背面ガラス基板上のアドレス電極、下地誘電体層、隔壁、蛍光体層は、それぞれの構成部材用の材料を前面ガラス基板上または背面ガラス基板上に塗布、あるいは印刷して所定のパタ−ンを形成した後に乾燥、焼成固化することにより作製される。
この乾燥、焼成工程は、所定のパタ−ンを形成したガラス基板を支持基板上に載置して移動することにより実施している。焼成工程を終了したガラス基板と支持基板は室温付近まで徐冷後に分離され、熱処理後のガラス基板はPDP製造の次工程へ、支持基板は再び乾燥、焼成工程で循環して使用される。
焼成工程は構成部材毎に500℃〜600℃で行われ、少なくとも前面パネルの場合には2回、背面パネルの場合には4回の焼成工程が必要となる。このようにPDPの製造工程においては複数回の熱処理を要するため、特に焼成装置にて500℃〜600℃程度の高温に加熱された支持基板を室温まで冷却してから再度、熱処理に使用しているのは、大きなエネルギ−ロスとなっている。
本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、焼成後の支持基板の温度を大幅に下げずに、再度、ガラス基板を載置して焼成装置に投入してエネルギ−ロスを削減する熱処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の熱処理装置は、支持基板を入口部から投入して支持基板上に載置した基板に形成された構成部材を加熱処理する連続焼成炉を備え、支持基板を取出部から取り出す熱処理装置であって、加熱処理された支持基板を取出部に戻すリターン径路と、リターン径路の途中において支持基板上から基板を分離する分離装置と、分離された基板を冷却する冷却径路とを備え、冷却径路をリターン径路とは独立に設けている。
このような構成によれば、加熱処理された支持基板を冷却せずに所定の温度を維持し他状態で次の熱処理工程に用いることができるので、熱処理装置のエネルギ−消費を抑制することができる。
さらに、入口部には乾燥装置が接続され、取出部から取り出された支持基板上に、乾燥装置で熱処理された構成部材を形成した基板を載置して入口部に投入することが望ましい。このような構成によれば、第2の熱処理装置で加熱処理された基板を冷却することなく、さらには、再度これらに基板を加熱する必要がないために、熱処理装置全体としてさらにエネルギ−消費を抑制することができる。
さらに、入口部に投入する支持基板の温度を、支持基板に載置する前記基板の温度よりも10℃〜50℃高く設定することが望ましい。このような構成によれば、熱処理装置において所定の加熱温度まで昇温するためのエネルギ−消費を第2の熱処理装置で熱処理された構成部材の過加熱などがない状態で抑制することができる。
本発明の熱処理装置によれば、加熱処理された支持基板を冷却せずに所定の温度を維持した状態で次の熱処理工程に用いることができるので、熱処理装置のエネルギ−消費を抑制することができる。
以下、本発明の一実施の形態による熱処理装置について図面を用いて説明する。なお、本発明の一実施の形態では、熱処理する対象物としてPDPを用いた場合について説明する。
(実施の形態)
図1はPDPの構造を示す斜視図である。PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPと同様である。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面パネル2と、背面ガラス基板11などよりなる背面パネル10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着部材によって気密封着している。封着されたPDP1内部の放電空間16には、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などの放電ガスが400Torr〜600Torrの圧力で封入されている。
前面パネル2の前面ガラス基板3の一主面上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対のストライプ状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。さらにこれらの表示電極6と遮光層7とを覆うようにガラス材料などからなりコンデンサとしての働きをする誘電体層8が形成され、さらにその表面に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成されている。
また、背面パネル10の背面ガラス基板11の一主面上には、走査電極4および維持電極5と交差する方向に、複数のストライプ状のアドレス電極12が互いに平行に配置され、これを下地誘電体層13が被覆している。さらに、アドレス電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝にはアドレス電極12毎に、紫外線によって赤色、緑色、および青色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布されている。
走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置に放電セルが形成され、表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、および青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラ−表示のための画素になる。
次に、PDPの製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3の一主面上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。走査電極4と維持電極5は、インジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO)などによる透明電極と、その上に形成した銀ペーストなどによる金属バス電極とによって構成されている。これらの電極は、フォトリソグラフィ法などを用いてパタ−ニングして形成される。これらの電極材料にはガラス材料が用いられ所望の温度で焼成固化される。また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリ−ン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパタ−ニングし、焼成固化することにより形成される。
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコ−ト法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することにより塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。
次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)などによる保護層9を真空蒸着法などにより形成する。以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成部材(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面パネル2が完成する。
一方、背面パネル10は以下のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11の一主面上に、銀ペーストをスクリ−ン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパタ−ニングする方法などによりアドレス電極12用の構成部材となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成固化することによりアドレス電極12を形成する。次に、アドレス電極12が形成された面の背面ガラス基板11上にダイコ−ト法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパタ−ニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成固化することにより隔壁14を形成する。ここで、下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペーストをパタ−ニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。
次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成固化することにより蛍光体層15が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面パネル10が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面パネル2と背面パネル10とを走査電極4とアドレス電極12とが交差するように対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にネオン、キセノンなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
以上のように、PDPの製造工程においては、前面ガラス基板3上の金属バス電極(図示せず)、遮光層7、誘電体層8や、背面ガラス基板11上のアドレス電極12、下地誘電体層13、隔壁14、蛍光体層15などの、それぞれの構成部材用のペーストを前面ガラス基板3または背面ガラス基板11の上に塗布形成している。これらのペーストは、その後、熱処理としての乾燥処理を行い、必要に応じて所定のパタ−ン形成を行い、さらに、熱処理として焼成固化する焼成工程によりPDPの構成部材として形成される。
焼成工程は構成部材毎に500℃〜600℃の温度で行われ、少なくとも前面パネル2の場合には2回、背面パネル10の場合には4回の焼成工程が必要となる。
次に、本発明の一実施の形態による熱処理装置とそれを用いた熱処理プロセスについて、図2および図3を用いて説明する。図2は、本発明の一実施の形態による熱処理装置の概略構成を示す斜視図であり、図3は同熱処理装置の搬送径路の概略構成を示す図である。また、図3(a)は熱処理装置のうちの連続焼成炉の構成を示す搬送方向の断面図、図3(b)は冷却径路の構成を示す搬送方向の断面図、図3(c)は図2において熱処理装置を背面である矢印Cの方向から見た構成を示す図である。
図2に示すように、本発明の一実施の形態による熱処理装置100は、乾燥装置20と連続焼成炉30と冷却径路40とにより構成される。ここで、乾燥装置20は、スクリーン印刷装置60により基板となるガラス基板50上に塗布形成されたペースト材料の乾燥を行い、乾燥後の材料の焼成を連続焼成炉30により行っている。
すなわち、印刷スクリーン61を備えたスクリーン印刷装置60によって、PDPの前面パネル2や背面パネル10などを構成するガラス基板50の上に電極や誘電体層などの構成部材51が塗布される。構成部材51が形成されたガラス基板50を、ローダ/アンローダ70によって、多段バッチ処理方式などの乾燥装置20に投入する。乾燥装置20で、ガラス基板50に塗布形成された構成部材51の有機溶剤などを除去する温度で構成部材51を乾燥処理する。
そして、所定温度で所定時間の乾燥処理がなされた構成部材51が形成されたガラス基板50は、再びローダ/アンローダ70によって乾燥装置20から取り出され、次にローダ/アンローダ70を用いて連続焼成炉30に投入される。
連続焼成炉30では、ガラス基板50上に形成された構成部材51を高温の温度で加熱焼成し、樹脂成分などを焼失させるとともにガラス材料成分を焼成固化させる。そのため、連続焼成炉30は昇温領域、焼成加熱領域、除冷領域、冷却領域を備えている。ガラス基板50が、これらの領域を所定速度で通過、あるいは所定時間滞留することによってそれぞれの熱処理を行っている。
ガラス基板50を連続焼成炉30内で連続的に搬送させる方法としては、ガラス基板50をローラー搬送する方法が一般的である。ローラー搬送の際には、ガラス基板50表面への傷発生などを防ぐために、ガラス基板50を耐熱性のセラミック材料によって構成された支持基板としてのセッター31に載置して搬送している。
図2に示すように、連続焼成炉30は筐体34に覆われて内部に搬送径路と加熱ヒーター(図示せず)などを有している。また、連続焼成炉30にはセッター31に載置されたガラス基板50を連続焼成炉30内に投入するための入口部32と、連続焼成炉30内でガラス基板50が熱処理された後のセッター31を取り出すための取出部33が設けられている。すなわち、セッター31は、連続焼成炉30の前面部35の入口部32から投入され、連続焼成炉30の上段を図2の矢印Aの方向に搬送される。その後、連続焼成炉30の後面部36に設けられたリフター73によって連続焼成炉30の下段に設けられたリターン径路を通過して矢印Bの方向に搬送され、前面部35の取出部33に戻る。
すなわち、本発明の一実施の形態における熱処理装置を構成する連続焼成炉30では、連続焼成炉30の上段に昇温領域と、焼成加熱領域と、除冷領域を設け、下段にリターン径路を設け、上段の矢印A方向にセッター31に載置されたガラス基板50が搬送される際に、ガラス基板50上に形成された構成部材51を焼成固化するものである。
図3(a)は連続焼成炉30の搬送径路の概略を示す図である。図3(a)に示すように、筐体34の内部にはローラー搬送するための搬送ローラー74が複数設けられ、その搬送ローラー74上に支持基板であるセッター31が載置されている。また、セッター31上には構成部材51が形成されたガラス基板50が載置されている。
図3(a)に示すように、連続焼成炉30の搬送径路は上段71と下段72とに構成され、上段71の搬送径路に昇温領域と、焼成加熱領域と、除冷領域が設けられ、下段72の搬送径路はリターン径路を構成している。また、図3(a)に示すように上段71の搬送径路の端部にはリフター73を設け、上段71で熱処理されたガラス基板50とセッター31とを下段72のリターン径路に移動させるように構成している。

すなわち、セッター31に載置されたガラス基板50が入口部32から投入され、搬送ローラー74によって矢印D方向に搬送されながら、上段71において構成部材51の焼成などの熱処理を行う。熱処理が終了して上段71の端部に移動したセッター31は、リフター73によって下段72に下降され、その後、下段72を矢印E方向に搬送されて取出部33から取り出される。
一方、本発明の一実施の形態では、図2および図3(b)に示すように、連続焼成炉30の下段72に隣接して冷却径路40を設けている。図2、図3(a)、図3(b)に示すように、連続焼成炉30の下段72ではセッター31のみが取出部33に向かって搬送されるようにし、冷却径路40内部を、セッター31から分離された熱処理後の構成部材51が形成されたガラス基板50のみが搬送されるようにしている。
図3(c)は図2において熱処理装置100を矢印Cの方向から見た搬送径路の構成を示す図である。図3(c)に示すように、本発明の一実施の形態においては、リフター73によって下段72に下降されたセッター31と、熱処理された構成部材51を有するガラス基板50とを分離する分離装置80を備えている。分離装置80は、押圧手段81などを備え、連続焼成炉30の下段72の搬送ローラー74に移載された構成部材51を有するガラス基板50のみを、冷却径路40の搬送ローラー74に矢印Fのように移動させるようにして、ガラス基板50とセッター31とを分離している。


すなわち、支持基板であるセッター31と構成部材51が焼成固化されて形成されたガラス基板50とは、リターン径路である下段72の途中で分離され、セッター31のみが連続焼成炉30内の下段72のリターン径路により取出部33に搬送される。取出部33から排出されたセッター31には、そのまま乾燥装置20から取り出されたガラス基板50を載置して連続焼成炉30の入口部32より投入される。
一方、セッター31から切り離された構成部材51が形成されたガラス基板50は、冷却径路40中の搬送ローラ74からコンベア41に載置され、冷却径路40内で自然冷却あるいは空気冷却などにより冷却されながらカセット42に収納される。カセット42が満杯になった時点で次のカセット42に交換され、カセット42内に収納されたPDPの前面パネルや背面パネルは次の工程に搬送される。
このとき、連続焼成炉30の下段72のリターン径路においてセッター31は僅かに冷却されながら搬送されるが、取出部33におけるセッター31の温度を乾燥装置20の設定温度よりも10℃〜50℃高く、望ましくは30℃高い温度に設定し、連続焼成炉30の昇温領域の温度よりも低い温度に設定することが望ましい。このようにすることで、基板50をセッター31に載置する際の熱衝撃を抑制することができるとともに、さらに、連続焼成炉30の昇温領域の初期の設定温度を高くすることができ、連続焼成炉30の全体長を短くすることもできる。
すなわち、本発明の実施の形態では、連続焼成炉30の下段72のリターン径路中を搬送されるのはセッター31のみであり、構成部材51が形成されたガラス基板50はリターン径路とは独立に設けた冷却径路40を搬送されて冷却されるようにしている。
したがって、連続焼成炉30に基板50の冷却領域を設ける必要がなくなる。そのため、高温加熱する連続焼成炉30にわざわざ冷却する冷却構造を設ける必要などもない。また、セッター31はセラミック製であり、PDPが大画面化されるほどその熱容量が大きくなる。そのため、一度室温状態まで冷却したセッター31を、再度、乾燥温度である200℃近傍までに昇温するには多大のエネルギを費やすことになるが、本発明の実施の形態によればこのようなエネルギ消費を大幅に抑制することが可能となる。
なお、図2においては、連続焼成炉30の入口部32と取出部33には、図2の破線で示すように入口リフター37を設け、この入口リフター37内を温度制御する構造としてもよい。
なお、上述の説明では、リフター73によって連続焼成炉30の下段72に移載された後にセッター31上からガラス基板50を分離しているが、リフター73に分離装置を設けてセッター31とガラス基板50とを分離し、冷却径路40にガラス基板50を投入してもよい。
また、図2には、スクリーン印刷装置60、乾燥装置20をインラインで配置した構成としているが、必ずしもインラインの構成である必要はない。すなわち、本発明の一実施の形態によれば、乾燥した後のガラス基板50が室温に冷却された状態で連続焼成炉30に投入される場合であっても、セッター31は室温に冷却されていないため連続焼成炉30のエネルギ消費を抑制することができる。
以上述べたように、本発明の熱処理装置によれば、熱処理のためのエネルギ−消費の大幅に抑制し、画像表示装置だけでなく熱処理を伴うデバイスなどの製造装置として有用である。
PDPの構造を示す斜視図 本発明の一実施の形態による熱処理装置の概略構成を示す斜視図 同熱処理装置の搬送径路の概略構成を示す図
符号の説明
1 PDP
2 前面パネル
3 前面ガラス基板
4 走査電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面パネル
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
20 乾燥装置
30 連続焼成炉
31 セッター
32 入口部
33 取出部
34 筐体
35 前面部
36 後面部
37 入口リフター
40 冷却径路
41 コンベア
42 カセット
50 ガラス基板
51 構成部材
60 スクリーン印刷装置
61 印刷スクリーン
70 ローダ/アンローダ
71 上段
72 下段
73 リフター
74 搬送ローラ
80 分離装置
81 押圧手段
100 熱処理装置

Claims (3)

  1. 支持基板を入口部から投入して前記支持基板上に載置した基板に形成された構成部材を加熱処理する連続焼成炉を備え、前記支持基板を取出部から取り出す熱処理装置であって、加熱処理された前記支持基板を前記取出部に戻すリターン径路と、前記リターン径路の途中において前記支持基板上から前記基板を分離する分離装置と、分離された前記基板を冷却する前記リターン径路とは独立に設けた冷却径路とを備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記入口部には乾燥装置が接続され、前記取出部から取り出された前記支持基板上に、前記乾燥装置で熱処理された前記構成部材を形成した前記基板を載置して前記入口部に投入することを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記入口部に投入する前記支持基板の温度を、前記支持基板に載置する前記基板の温度よりも10℃〜50℃高く設定していることを特徴とする請求項2に記載の熱処理装置。
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