JP7047563B2 - 焼成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、焼成装置に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコン等の携帯機器の普及にともない、高いエネルギー密度を有する小型かつ軽量な二次電池の開発が強く望まれている。また、XEVと呼ばれる環境対応自動車においてもハイブリッド車(HEV)から高容量の二次電池を必要とするプラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車(BEV)への移行が進んでいる。BEVは、1回の充電での走行距離がガソリン車に比べ短く、これを改善するため二次電池の高容量化が求められている。
このような要求を満たす二次電池として、非水系電解質二次電池用正極活物質を用いた二次電池があり、代表的な二次電池としてリチウムイオン二次電池がある。このリチウムイオン二次電池は、負極および正極と電解液等で構成され、負極および正極の活物質には、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。
従来、リチウムイオン二次電池の正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMn4、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等のリチウム複合金属酸化物が知られている。かかるリチウム複合金属酸化物は、一般的には、原料となる物質を混合した被焼成物を、箱サヤや匣鉢とも呼ばれる箱型セッターに入れて焼成して製造される。なお、被焼成物を成形した成形原料を焼成する場合には、箱型セッターの替わりに板状セッターやHサヤ(縁がわずかに高くなっている板状セッター)などを用いる場合がある。被焼成物にはリチウムが含まれているので、箱型セッターや板状セッター(以下、総称して「セッター」という)にはリチウムに対する耐食性が要求される。
リチウムに対する耐食性が高い箱型セッターとして、高純度アルミナや、アルミナにZrO2やSiO、MgO、Siなどを入れたセラミックスを使用したセッター(緻密性セラミックス製箱型セッター)があるが、緻密性セラミックス製箱型セッターは熱衝撃性が弱く、急速に加熱や冷却をした場合にヒビや割れが発生し易い。このため、緻密性セラミックス製箱型セッターを使用する場合には、焼成時の昇温・降温速度を低く抑える必要があり、リチウム複合金属酸化物の生産性が低くなる。
そこで、特許文献1には、緻密性セラミックス製のセッターを使用しつつ、生産性の向上を目指した技術が開示されている。この特許文献1の技術は、緻密性セラミックスによって管状や板状のセッターを形成し、管状や板状のセッターを搬送媒体上に隙間無く敷き並べて、そのセッター上に直接被焼成物を載せて連続焼成するものである。そして、特許文献1には、管状や板状のセッターの場合、成型時に歪が集中している個所がなく箱型のセッターに比べて熱衝撃性が優れているので、炉の昇温、降温速度を上げることが可能となり、生産性の向上が図れる旨の記載がある。
特開2000-203947号公報
しかし、特許文献1に記載された装置では、セッター上に被焼成物を載せた際にセッター上から被焼成物が漏れることを防ぐために、管状や板状のセッターを搬送媒体上に隙間無く敷き並べる必要があるので、多数のセッターが必要になる。しかも、敷き並べたセッター間に隙間ができないようにするには、セッターの製造に高度な加工精度が要求されるので、セッターの加工コストが高額になる。また、被焼成物を搬送する際にセッター間に隙間やずれが生じないように高度な搬送精度が必要となり、装置コストが高くなる。
また、被焼成物の処理量を増やすために、セッター上に被焼成物を嵩を高くして積み上げる場合がある。この場合、搬送中に被焼成物が崩れてセッターから脱落する恐れがあるため、大量の被焼成物を処理できず、生産性が低いという問題もある。
本発明は上記事情に鑑み、被焼成物を効率よく焼成でき、焼成物の生産性を向上できる焼成装置を提供することを目的とする。
第1発明の焼成装置は、焼成する被焼成物が載せられるセッターと、該セッターに被焼成物を供給する供給部と、前記セッターに供給された被焼成物を焼成する焼成炉と、前記供給部から被焼成物が供給された前記セッターを前記焼成炉に搬入し、被焼成物が焼成された前記セッターを前記焼成炉から搬出する搬送部と、前記焼成炉から搬出された高温の焼成物を前記セッターから除去する排出部と、を備え、前記搬送部は、前記セッターを、前記供給部、前記焼成炉、前記排出部の順に移動させるものであり、前記供給部は、被焼成物を加熱する加熱機構を備えており、加熱された被焼成物を前記セッターに供給するものであり、前記排出部が、前記セッターから除去された高温の焼成物を破砕する破砕機構を備えていることを特徴とする。
第2発明の焼成装置は、第1発明において、前記供給部、前記焼成炉、前記排出部が、被焼成物および焼成物の周囲の酸素濃度を90%以上に維持する機能を備えていることを特徴とする。
第3発明の焼成装置は、第1または第2発明において、前記排出部の破砕機構がロールクラッシャーであり、高温の焼成物と接触するロールを冷却する冷却機構を備えていることを特徴とする。
第4発明の焼成装置は、第1、第2または第3発明において、前記破砕機構が、焼成物を破砕する空間の酸素濃度を90%以上に維持する機能を備えていることを特徴とする。
第5発明の焼成装置は、第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記供給部が、成形された被焼成物を前記セッターに配置するものであることを特徴とする。
第6発明の焼成装置は、第1乃至第5発明のいずれかにおいて、焼成物が、化学式LiNi1-x(0≦x≦0.7、Mは1種類以上の遷移金属、アルカリ土類金属、卑金属、または、半金属)で表されるリチウム複合金属酸化物であることを特徴とする。
第1発明によれば、予め加熱された被焼成物を高温のセッターに供給して焼成炉に供給するので、被焼成物やセッターの昇温に要する時間を短縮することができる。しかも、高温のままで焼成物をセッターから除去するので、焼成後に、焼成物をセッターから除去するまでの時間も短縮することができる。したがって、焼成物の生産効率を高くすることができる。また、高温のまま焼成物を破砕するので、焼成物の降温時間を短くでき、生産性を高くできる。
第2発明によれば、被焼成物および焼成物の周囲の酸素濃度を90%以上にするので、焼成物の物性の変化を防止できる。
第3発明によれば、破砕機構のロールを冷却する冷却機構が有るため、高温の焼成物を破砕しても、熱によるロールの接着剤の変質、劣化が生じにくい。そのため、処理中のトラブルやロールを補修する回数の増加などを防止できるので、焼成物の生産コストを低コストとすることができる。また、ロールが冷却されているため、破砕しながら焼成物を冷却することができる。
第4発明によれば、焼成物を破砕する間に焼成物の物性が変化することを防止できる。
第5発明によれば、被焼成物を成形しているため、搬送中に崩れることが無い。したがって、被焼成物の搬送に安価で軽量な板状のセッターを使用することができるので、セッターのコストを低減でき、生産性も向上する。
第6発明によれば、化学式LiNi1-x(0≦x≦0.7、Mは1種類以上の遷移金属、アルカリ土類金属、卑金属または半金属)で表されるリチウム複合金属酸化物を効率よく製造することができる。
本実施形態の焼成装置1の概略平面図である。 図1のII-II線概略断面矢視図である。
本実施形態の焼成装置は、焼成物を効率よく生産できる装置である。
本実施形態の焼成装置によって焼成される焼成物はとくに限定されない。非水系電解液二次電池用正極活物質として使用されるリチウム複合金属酸化物などを焼成する焼成装置として採用することができる。例えば、化学式LiNi1-x(0≦x≦0.7、Mは1種類以上の遷移金属、アルカリ土類金属、卑金属、または、半金属)で表されるリチウム複合金属酸化物の焼成に使用できる。
また、本実施形態の焼成装置によって焼成される焼成物の原料となる物質、つまり、被焼成物もとくに限定されない。例えば、前記化学式LiNi1-xで表されるリチウム複合金属酸化物を焼成する場合であれば、被焼成物として、水和水を除去した水酸化リチウム(LiOH)と化学式(Ni1-x(OH))(0≦x≦0.7、Mは1種類以上の遷移金属、アルカリ土類金属、卑金属、または、半金属)で表されるリチウム複合水酸化物との混合物等を挙げることができる。
<本実施形態の焼成装置1>
以下、図面を用いて本実施形態の焼成装置1を説明する。
図1に示すように、本実施形態の焼成装置1は、被焼成物から焼成物を焼成する焼成炉2と、被焼成物が載せられるセッターSと、このセッターSに被焼成物を供給する供給部10と、焼成炉2で焼成された焼成物をセッターSから排出する排出部20と、セッターSを搬送する搬送部5と、を備えている。そして、本実施形態の焼成装置1では、搬送部5によって、セッターSを、供給部10、焼成炉2、排出部20の順で移動させることによって、連続して焼成物を焼成することができるようになっている。
以下、本実施形態の焼成装置1の各部について説明する。
<セッターS>
まず、被焼成物が載せられるセッターSを説明する。
図1および図2において、符号Sはセッターを示している。このセッターSは、上部に開口Saを有し、内部に中空な空間Shを有する箱型に形成されたものである。このセッターSの空間Shに被焼成物を収容した状態で、後述する焼成炉2において被焼成物が焼成される。
このセッターSは、被焼成物が焼成される温度でもその形状を維持でき、しかも、被焼成物内の物質と反応しない素材によって形成されている。例えば、焼成後の物質がリチウム複合金属酸化物になる被焼成物を焼成する場合であれば、リチウム複合金属酸化物の焼成温度領域である600~900℃においてもリチウムに対する耐食性を有する素材によってセッターSが形成される。具体的には、アルミナ(Al),ムライト(3Al・2SiO),コーディライト(2MgO・2Al・5SiO),窒化ケイ素(Si),サイアロン(Si・Al),マグネシア(MgO),ジルコニア(ZrO)あるいはベリリア(BeO)などをセッターSの素材として使用できる。とくに、高純度アルミナやZrO入りアルミナであれば、リチウムに対する耐食性に優れるため好ましい。また、ムライトやコーディライトは安価で耐食性も比較的優れており、総合的に低コストなため、焼成物を量産する場合におけるセッターSの素材として適している。
なお、セッターSは、全体を上記のような素材によって形成しなくてもよいし、少なくとも、セッターSと被焼成物とが接触する面(つまりセッターSの内面)が被焼成物内の物質と反応しない素材によって形成されていればよい。例えば、焼成物がリチウム複合金属酸化物となる被焼成物を焼成する場合であれば、金属などで形成されたセッターSの内面をアルミナやムライト等で覆ってもよい。この場合でも、セッターSの本体を形成する素材には、被焼成物から焼成物が焼成される温度においてその形状を維持できる素材を使用することが必要である。
<搬送部5>
図1に示すように、本実施形態の焼成装置1は、上述したセッターSを搬送する搬送部5を備えている。この搬送部5は、供給搬送部5aと、焼成炉搬送部5bと、排出搬送部5cと、返送搬送部5dと、を備えている。
供給搬送部5aは、供給部10において被焼成物が供給されたセッターSを焼成炉2に連続して搬入するものである。
焼成炉搬送部5bは、焼成炉2内においてセッターSを移動させるものである。
排出搬送部5cは、焼成された焼成物が収容されているセッターSを焼成炉2から連続して搬出して排出部20に供給するものである。
返送搬送部5dは、排出部20において焼成物が排出されたセッターSを供給部10まで搬送するものである。なお、返送搬送部5dの途中には、セッターSを清掃する設備(例えば吸引装置等)等が設けられる場合がある。
そして、本実施形態の焼成装置1では、搬送部5の返送搬送部5dは、高温の状態のセッターSを供給部10に供給するようになっている。ここでいう「高温」とは、室温よりも高く、かつ、焼成炉2から排出部20に供給されたときにおけるセッターの温度よりも低い温度、を意味している。生産性の向上のためには、供給部10に供給するセッターSの温度は高いほうが望ましい。例えば、焼成物の焼成温度が750℃程度の焼成物であれば、100℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上であって、400℃以下となっているセッターが、「高温のセッターS」に該当する。したがって、焼成物の焼成温度が750℃よりも高温や低温になった場合には「高温」の範囲は上記温度範囲から変化する。
なお、搬送部5は、供給搬送部5a、焼成炉搬送部5b、排出搬送部5cおよび返送搬送部5d(以下単に各搬送部5a~5dという場合がある)がセッターSを同じ速度で移動させるようになっていてもよいし、セッターSが移動する速度がそれぞれ異なる速度にできるようになっていてもよい。もちろん各搬送部5a~5d内でもセッターSを異なる速度で移動させることができるようになっていてもよい。
また、各搬送部5a~5dは、上述したようにセッターSを搬送できるものであればよく、その搬送機構はとくに限定されない。搬送機構として、例えば、ベルトコンベアやチェーンコンベア、ローラーコンベア等を採用することができる。そして、各搬送部5a~5dの搬送機構は全て同じ機構としてもよいし、異なる搬送機構を採用してもよい。なお、図1および図2では、各搬送部5a~5dがローラーコンベアによって形成されている一例を示している。
さらに、各搬送部5a~5dの各部を構成する部品の素材はとくに限定されないが、リチウムによる浸食に強いアルミナやムライトなどの素材を用いるとことが好ましい。かかる素材を部品の表面に使用すれば、被焼成物から水酸化リチウム等の飛散などが生じた場合に水酸化リチウム等による部品の損傷を防止できる。
<焼成炉2>
図1および図2において、符号2は本実施形態の焼成装置1の焼成炉を示している。この焼成炉2は、被焼成物を移動させながら焼成物を焼成する連続焼成炉である。この焼成炉2内には上述した焼成炉搬送部5bが設けられており、被焼成物を収容したセッターSを移動させながら被焼成物から焼成物を焼成することができるようになっている。例えば、ローラーハースキルンやプッシャー炉、コンベア炉などの公知の連続焼成炉を本実施形態の焼成装置1の焼成炉2として使用することができる。
なお、焼成炉2自体がセッターSや被焼成物等を搬送する搬送機構を有している場合には、この搬送機構を焼成炉搬送部5bとして使用してもよい。
焼成炉2は、その内部の空間2hの温度を所定の温度に維持することができるものである。焼成炉2において、内部の空間2hの温度を所定の温度に維持する方法はとくに限定されない。例えば、電気式ヒーターやガス式ヒーター、熱媒式ヒーター等によって焼成炉2内の空間2hの温度を所定の温度以上に維持することができる。
また、焼成炉2は、その内部の空間2hを所定の雰囲気に維持する機能も有している。つまり、焼成炉2は、被焼成物および焼成物の周囲を所定の雰囲気に維持する機能も有している。所定の雰囲気とは、被焼成物から焼成物を焼成する際に適した雰囲気を意味している。例えば、焼成物がリチウム複合金属酸化物の場合であれば、焼成炉2内の空間2hが所定の酸素濃度(例えば90%以上)に維持された酸素雰囲気が所定の雰囲気に相当する。なお、焼成炉2内の空間2hを上述した酸素雰囲気に維持する方法はとくに限定されない。例えば、焼成炉2内の空間2hに酸素を導入する酸素導入装置を設けて、この酸素導入装置によって空間2hに酸素ガスを導入する。すると、焼成炉2内の空間2hを所定の酸素濃度(例えば90%以上)に維持された酸素雰囲気に維持することができる。
この焼成炉2には、内部の空間2hの温度がほぼ全体で同じ温度になっているものや、温度ゾーンを有するもの等を使用することができる。焼成物がリチウム複合金属酸化物の場合であれば、温度ゾーンを有するものが望ましい。例えば、本実施形態の焼成装置1の焼成炉2として、均熱に維持される均熱ゾーン2aと、均熱ゾーン2aの前後に被焼成物を昇温する昇温ゾーン2bと、焼成した焼成物の温度を低下させる降温ゾーン2cと、を有するものを使用することができる(図1および図2参照)。
焼成炉2が、均熱ゾーン2a、昇温ゾーン2bおよび降温ゾーン2cを有する場合には、各ゾーンでは、空間の温度は以下のように調整される。また、各ゾーンにおける焼成物の移動時間、つまり搬送部5によるセッターSを搬送する速度は以下のように調整される。
まず、均熱ゾーン2aは、被焼成物から焼成物を焼成する領域である。この均熱ゾーン2aでは、被焼成物から焼成物を焼成できる温度に空間の温度が維持される。また、均熱ゾーン2a内を各セッターSが移動する時間は、各セッターS内の被焼成物から焼成物を焼成できる時間となるように調整される。なお、上述したように、被焼成物や焼成物の物性が変わらない雰囲気となるように、均熱ゾーン2aには酸素ガスが導入される。
つぎに、昇温ゾーン2bは、均熱ゾーン2aにおける焼成が適切に行われるように、被焼成物の温度を所定の温度まで上昇させる領域である。昇温ゾーン2bでは、被焼成物の温度が所定の温度まで上昇するように、空間の温度や焼成物の移動時間が調整される。具体的には、搬入される被焼成物が均熱ゾーン2aの温度に徐々に近づくように、昇温ゾーン2bでは空間の温度や被焼成物の移動時間が調整される。つまり、急激な温度上昇によって被焼成物中の物質の異常な反応等が生じないように昇温ゾーン2bは入り口から出口に向かって段々と温度が上がるよう調整される。なお、上述したように、被焼成物の物性が変わらない雰囲気となるように昇温ゾーン2bにも酸素ガスが導入される。
また、降温ゾーン2cは、昇温ゾーン2bとは逆に、被焼成物の温度を所定の温度まで低下させる領域である。均熱ゾーン2aにおいて焼成された焼成物がそのまま常温の空気に接すると、焼成物の温度が急激に変化して焼成物の変質や高温で大気に接触することによる比表面積などの物性変化等の問題が生じる可能性がある。そこで、焼成炉2から排出される段階において常温の空気に接しても焼成物の変質等が生じない温度となるように、降温ゾーン2cでは、焼成物の温度が徐々に低下するように空間の温度や焼成物の移動時間を調整する。そして、降温ゾーン2cの入り口側温度を均熱ゾーン2aと同等のものにしておくと良い。とくに、本実施形態の焼成装置1の焼成炉2では、降温ゾーン2cから排出される焼成物の温度が200℃以上400℃以下となるように降温ゾーン2cの温度が調整される。つまり、焼成炉2から排出される際の焼成物やセッターSの温度が、通常の焼成炉から排出される際の焼成物やセッターSの温度よりも高くなるように調整されているが、その理由は後述する。なお、上述したように、焼成物の物性が変わらない雰囲気となるように降温ゾーン2cにも酸素ガスが導入される。
例えば、水和水を除去した水酸化リチウム(LiOH)とニッケル複合水酸化物(Ni0.91Co0.04Al0.05(OH))の混合物からリチウム複合金属酸化物(LiNi0.91Co0.04Al0.05)を焼成する場合を考える。この場合であれば、リチウム複合金属酸化物が焼成される温度が730~770℃程度であるので、焼成炉2の均熱ゾーン2aは空間が730~770℃程度になるように設定される。また、均熱ゾーン2a内を各セッターSが移動する時間が2~5時間程度となるように搬送部5の焼成炉搬送部5bの作動が調整される。また、昇温ゾーン2bは、混合物が均熱ゾーン2aに入る段階で焼成温度(730~770℃程度)となっていることが好ましいので、昇温ゾーン2bの入り口側では300℃程度、出口側の空間が焼成温度になるように設定される。そして、昇温ゾーン2bの出口でリチウム複合酸化物が焼成温度になるように昇温ゾーン2b内を各セッターSが移動する時間を調整するため、搬送部5の供給搬送部5aの作動が調整される。そして、降温ゾーン2cは、混合物が降温ゾーン2cを出る段階で200℃以上、400℃以下となることが好ましいので、降温ゾーン2cの出口側では200℃~400℃程度、入り口側の空間が焼成温度と同等になるように設定される。そして、降温ゾーン2cの出口でリチウム複合酸化物が20℃以上400℃以下になるように降温ゾーン2c内を各セッターSが移動する時間を調整するため、搬送部5の排出搬送部5cの作動が調整される。
<供給部10>
図1および図2に示すように、供給部10は、供給搬送部5aにおいてセッターSが移動する径路の上方に位置するように設けられている。この供給部10は、例えば、被焼成物が貯留されるホッパー等の収容器11と、この収容器11の排出口に設けられたバルブ等の供給器12を備えており、供給器12によって所定の量の被焼成物を所定のタイミングで排出できるようになっている。つまり、供給部10は、供給器12の下方にセッターSが移動してくると、所定の量の被焼成物を排出して、セッターSの開口Saを通して空間Sh内に所定の量の被焼成物を供給できるようになっている。
そして、供給部10は、加熱機構15を備えている。加熱機構15は、セッターSに供給する被焼成物を予め加熱して所定の温度まで上昇させる機能を有するものである。この加熱機構15を用いて被焼成物を加熱しておくことによって、昇温ゾーン2bにおいて被焼成物を所定の温度まで上昇させる時間を短くすることができる。すると、被焼成物やセッターSの昇温に要する時間を短縮することができるので、焼成物の生産効率を高くすることができる。また、上述したように、焼成物を排出した後のセッターSを高温のまま供給部10に搬送して高温のまま被焼成物をセッターSに供給できるようになるので、セッターSの冷却が不要になる。なお、被焼成物を加熱する温度はとくに限定されず、被焼成物とセッターSとの温度差によってセッターSが損傷しない温度まで加熱すればよい。
供給部10に設けられる加熱機構15はとくに限定されない。例えば、図1および図2であれば、収容器11の周囲に加熱機構15を設けて収容器11内の被焼成物を加熱する場合を示している。この場合には、高温の蒸気や熱媒等を流す管を収容器11の周囲に設ければ、収容器11内の被焼成物を加熱することができる。
また、収容器11内にヒーター等の加熱器を設置して、直接被焼成物を加熱するようにしてもよい。
さらに、被焼成物を加熱する加熱器(例えば加熱混合機等)を設けて、加熱された被焼成物を収容器11に供給するようにしてもよい。この場合には、収容器11の壁などを断熱構造として、被焼成物の温度が低下しないようにしておくことが望ましい。
上述したような加熱器によって供給部10で被焼成物を加熱する場合、焼成炉2において予熱する場合(例えば、焼成炉2がローラーハースキルンの場合に予熱部で加熱する場合)に比べて、被焼成物への熱伝達効率が良くなる。すると、同じ温度まで被焼成物を加熱する場合であれば、焼成炉2の予熱部で被焼成物を加熱する場合に比べて、供給部10の加熱器によって被焼成物を加熱する方がエネルギーコストを低くできる。しかも、被焼成物を加熱する装置の導入コストも低減できるという利点がある。
なお、供給器12の開閉は供給搬送部5aの作動と連動するように制御されていることが望ましい。例えば、供給部10の供給器12がバルブを備えているとする。この場合、供給器12の下方にセッターSが配置されると供給搬送部5aがセッターSの搬送を一時停止し、その停止信号を受けて供給器12のバルブが開いて被焼成物がセッターSに供給される。そして、所定の量の被焼成物が供給器12に供給されると、供給器12のバルブが閉じるが、バルブが閉じた信号を受けて供給搬送部5aが移動するようにすることができる。
また、供給搬送部5aがセッターSの搬送を一時停止せずに、セッターSを移動させながら供給部10からセッターSに被焼成物を供給するようになっていてもよい。
さらに、供給部10は、収容器11内部や供給器12内部を所定の雰囲気に維持できる機能を有していることが望ましい。例えば、収容器11内部や供給器12内部に酸素を導入する機能を有していれば、収容器11内部や供給器12内部の被焼成物の周囲の雰囲気を酸素濃度が90%以上となるようにすることができる。つまり、収容器11内部や供給器12内部を被焼成物の物性が変わらない雰囲気にできる。
また、供給部10は、供給器12から被焼成物が供給されるセッターS(供給器12下方に配置されたセッターS)を覆うフードなどを有していてもよい。その場合、供給器12からセッターSに供給される被焼成物やセッターS内の被焼成物も所定の雰囲気に維持できる。とくに、供給部10や供給搬送部5a、または焼成炉2が、供給部10から焼成炉2の入り口までを覆うフードなどを有していれば、供給部10から焼成炉2まで移動する間も、被焼成物の周囲を所定の雰囲気に維持できる。すると、供給部10から焼成炉2まで移動する間に、被焼成物の物性が変化することを抑制できる。
<排出部20>
図1および図2に示すように、排出部20は、排出搬送部5cと返送搬送部5dの間に配置されている。この排出部20は、セッターS内の焼成物を粉砕して小さい塊や粉状体にする破砕機構21と、この破砕機構21に対してセッターS内の焼成物を供給する焼成物供給器(図示せず)と、を備えている。
焼成物供給器は、排出搬送部5c上を搬送されるセッターSを反転させて、セッターS内の焼成物を破砕機構21に供給するものである。この焼成物供給器は、セッターSを反転させることができるものであればよくとくに限定されない。例えば、セッターSを保持してセッターSを反転させるアームを備えた装置等を採用することができる。なお、焼成物供給器は、セッターSを反転させた後、セッターSを排出搬送部5cから返送搬送部5dに移載する機能を有していることが望ましい。
破砕機構21は、焼成物供給器から供給される焼成物を粉砕できる機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、図1および図2に示すように、所定の間隔を空けて配置された一対のロール22,22を有していれば、その一対のロール22,22間に焼成物を挟んで粉砕することができる。つまり、破砕機構21として、ロールクラッシャーを採用すれば、一対のロール間に焼成物を供給すれば、焼成物を粉砕することができる。ロールクラッシャーの他には、ジョークラッシャーなどがある。また、数ミリ以下の粒度まで粉砕する場合、ピンミル、ハンマーミル、ジェットミルなどをロールクラッシャーやジョークラッシャーと併用するとよい。
そして、本実施形態の焼成装置1では、排出部20の焼成物供給器は、焼成物やセッターSが400℃程度の状態でセッターSを保持して反転させるようになっている。つまり、通常よりも高温の状態で焼成物をセッターSから除去して破砕機構21に供給するようになっている。すると、焼成炉2から排出された後に、焼成物をセッターSから除去するまでの時間を短縮することができるから、焼成物の生産効率を高くすることができる。
また、高温の状態で焼成物をセッターSから除去するようにすれば、焼成炉2から排出される際の温度を通常よりも高温にでき、焼成物をセッターSから除去するまでの時間を短くできる。すると、焼成炉2において焼成物を焼成してから焼成物をセッターSから除去するまでの時間をさらに短くできるので、焼成物の生産効率を高くすることができる。
そして、上述したような被焼成物を加熱してセッターSに供給する供給部10を採用した場合には、焼成物をセッターSから除去した後、セッターSを冷却しなくてもセッターSに被焼成物を供給できる。すると、焼成物をセッターSから除去してからセッターSに被焼成物を供給するまでの時間も短くできるので、焼成物の生産効率をさらに高くすることができる。
なお、高温の焼成物が金属と接触した際、焼成物内のリチウムにより、金属が浸食され、金属の劣化と焼成物への金属元素のコンタミネーションが生じる。このため、一対のロール22,22によって焼成物を粉砕する場合、一対のロール22,22には、金属製のコアロール22aの表面にリチウムの浸食に強いアルミナやムライトなどのセラミックス層22bを形成したものを使用することが望ましい。この場合、ロール22は、金属製のコアロール22aをセラミックス製の円筒体に挿入して接着剤によって固定して製造することができる。上記のように高温の状態で焼成物を粉砕する場合には、高温(例えば250℃程度)でも接着力を維持できる接着剤を使用することが望ましい。
また、焼成物の温度に耐えうる接着剤が無い場合は、冷却機能を備えているロールを使用することが望ましい。例えば、コアロール22内やコアロール22とセラミックス層22bの間に冷却媒体を供給できる流路を備えたロール22を使用することができる。
さらに、焼成物が非常に高温であったり、ロール22を冷却したりする場合は、焼成物とロール22との間の温度差が大きく熱衝撃でロール22表面のセラッミク層22bが割れてしまうことがある。したがって、このような条件で破砕する場合には、セラッミク層22bの素材に、熱衝撃に強い窒化ケイ素(Si)やサイアロン(Si・Al)を採用することが好ましい。
また、破砕機構21は焼成物を粉砕して形成された塊や粉を次工程に搬送する機能を有していてもよいし、次工程に搬送するコンベア等に塊や粉状体を排出するようになっていてもよい。
さらに、排出部20の破砕機構21は、焼成物を粉砕する空間、つまり、焼成物が供給される空間を所定の雰囲気に維持できる機能を有していることが望ましい。例えば、破砕機構21の内部に酸素を導入する機能を有していれば、破砕機構21に供給された焼成物の周囲の雰囲気を酸素濃度が90%以上となるようにすることができる。つまり、破砕機構21において焼成物を破砕する間に焼成物の物性が変化することを防止できる。
また、排出部20、排出搬送部5cまたは焼成炉2が、焼成炉2から排出部20までを覆うフードなどを有していれば、焼成炉2から排出部20まで焼成物が移動する間も焼成物の周囲の雰囲気を所定の雰囲気に維持できる。すると、焼成炉2から排出部20まで移動する間に、焼成物の物性が変化することを抑制できる。
<セッターSの他の例>
上記例では、セッターが箱型であってその内部の空間Sh内に被焼成物を入れて焼成する場合を説明した。しかし、供給部10が被焼成物を所定の形状に形成する機能を有している場合であれば、被焼成物を配置するセッターは必ずしも箱型である必要はない。例えば、搬送部5の上面に板状のセッターを並べて、そのセッター上に成形された被焼成物を載せるようにしてもよい。
この場合には、箱型のセッターを使用する場合のように、排出部20にセッターを反転させる機構を設けなくてよい。例えば、搬送部5のセッターの上から焼成物を排出部20の破砕機構21に落下させるようにすればよい。この場合、焼成物を排出部20の破砕機構21に落下させる方法もとくに限定されない。例えば、プッシャー等によって焼成物を押してセッターの上から排出部20の破砕機構21に焼成物を落下させてもよい。
また、搬送部5をチェーンコンベアやベルトコンベアで形成し、チェーンコンベアやベルトコンベアとともにセッターが周回移動するようにすれば、自動的にセッターの上から排出部20の破砕機構21に焼成物を落下させることができる。つまり、搬送部5の端部に排出部20の破砕機構21を配置しておけば、搬送部5の端部においてセッターが周回する際に、セッターの上から排出部20の破砕機構21に焼成物を落下させることができる。
被焼成物を予熱してから焼成物を焼成した場合の効果を実験により確認した。
実験では、水和水を除去した水酸化リチウム(LiOH)とニッケル複合水酸化物(Ni0.91Co0.04Al0.05(OH))の混合物を150℃に予熱した後、250℃のセラミックス製の箱型セッター(材質ムライト・コーディライト、縦300mm、横300mm、高さ100mm)に混合物を直接載せて焼成して、LiNi0.91Co0.04Al0.05を合成した。
焼成炉には、ローラー駆動装置により駆動する高純度アルミナ製ローラーを備えたローラーハースキルンを使用した。このローラーハースキルンは、昇温ゾーン、均熱ゾーン、降温ゾーンの3ゾーンから成る全長30mの炉である。各ゾーンにはヒーターが設けられており、ヒーターおよびローラー駆動装置を制御することによって雰囲気温度とローラー回転速度(つまり混合物の移動速度)が設定できるようになっている。
実験では、ローラー駆動装置のローラー上に箱型セッターを並べて、混合物(5kg)が供給された箱型セッターをローラー駆動装置によってローラーハースキルン内を移動させながらLiNi0.91Co0.04Al0.05を合成した。
なお、ローラーハースキルンは、各ゾーン内を酸素雰囲気(酸素濃度90%以上)とし、昇温ゾーンの設定温度を、入り口側を300℃、出口側を750℃、その中間の位置を500℃、通過時間3時間、均熱ゾーンの設定温度750℃、通過時間3時間、降温ゾーンの設定温度を、入り口側を750℃、出口側を200℃、その中間の位置を450℃、通過時間を1時間に固定して焼成を行った。
なお、設定温度とは箱型セッターの上端の中心の上50mmの位置の雰囲気の温度を意味している。
また、昇温ゾーン出口における混合物の温度は749.7℃であり、降温ゾーンの出口における焼成物の温度は302.2℃であった。
さらに、焼成物を排出した後、混合物を供給する直前の箱型セッターの温度は260.4℃であった。
<比較例1>
予熱していない23℃の混合物を箱型セッターに供給したこと以外は実施例と同様にしたが、箱型セッターに混合物を供給した瞬間に箱型セッターが割れてしまった。
<比較例2>
箱型セッターを150℃まで冷却した後、予熱していない23℃の混合物を箱型セッターに供給したこと以外は比較例1と同様にした。昇温ゾーンの出口における混合物温度は、644.8℃であった。また、降温ゾーンの出口における焼成物の温度は301℃であった。焼成物を排出した後、混合物を供給する直前の箱型セッターの温度は261.4℃で、その箱型セッターへ予熱していない23℃の混合物を供給したところ、箱型セッターが割れてしまった。
実験の結果、箱型セッターを十分に冷却しない場合、混合物を予熱すれば、混合物を箱型セッターに供給した際に、箱型セッターの損傷を防止できることが確認された。また、混合物を予熱した場合、混合物を予熱せずセッターを冷却する場合に比べて、混合物を箱型セッターに供給してから焼成物をローラーハースキルンから排出するまでの時間を3時間程度短縮することができた。
本発明の焼成装置は、リチウム複合金属酸化物などの高温で焼成される焼成物を製造する装置として適している。
1 焼成装置
2 焼成炉
5 搬送部
10 供給部
20 排出部
21 破砕機構
S セッター

Claims (6)

  1. 焼成する被焼成物が載せられるセッターと、
    該セッターに被焼成物を供給する供給部と、
    前記セッターに供給された被焼成物を焼成する焼成炉と、
    前記供給部から被焼成物が供給された前記セッターを前記焼成炉に搬入し、被焼成物が焼成された前記セッターを前記焼成炉から搬出する搬送部と、
    前記焼成炉から搬出された高温の焼成物を前記セッターから除去する排出部と、を備え、
    前記搬送部は、
    前記セッターを、前記供給部、前記焼成炉、前記排出部の順に移動させるものであり、
    前記供給部は、
    被焼成物を加熱する加熱機構を備えており、加熱された被焼成物を前記セッターに供給するものであり、
    前記排出部が、
    前記セッターから除去された高温の焼成物を破砕する破砕機構を備えている
    ことを特徴とする焼成装置。
  2. 前記供給部、前記焼成炉、前記排出部が、
    被焼成物および焼成物の周囲の酸素濃度を90%以上に維持する機能を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の焼成装置
  3. 前記排出部の破砕機構がロールクラッシャーであり、
    高温の焼成物と接触するロールを冷却する冷却機構を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の焼成装置。
  4. 前記破砕機構が、
    焼成物を破砕する空間の酸素濃度を90%以上に維持する機能を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の焼成装置。
  5. 前記供給部が、
    成形された被焼成物を前記セッターに配置するものである
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の焼成装置。
  6. 焼成物が、
    化学式LiNi1-x(0≦x≦0.7、Mは1種類以上の遷移金属、アルカリ土類金属、卑金属、または、半金属)で表されるリチウム複合金属酸化物である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の焼成装置。
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