JP2008056913A - 自動車内装材用水性塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック基材上に60℃程度の低温での焼付け乾燥で密着性に優れた塗膜を形成でき、しかも、ソフト感、耐牛脂性、耐薬品性及び耐擦傷性も良好な塗膜が得られる自動車内装材用水性塗料組成物を提供する。
【解決手段】水性ウレタン樹脂(A)、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(B)、水性ポリオレフィン系樹脂(C)及び弾性粒子(D)を含む自動車内装材用水性塗料組成物であって、上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合の上記樹脂(C)の量は15〜50質量%であり、上記樹脂(A)及び(B)の固形分質量比〔(A)/(B)〕は90/10〜50/50であり、上記樹脂(A)は20℃における伸び率が100%以上であり、上記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量は5〜40質量%であり、上記樹脂(C)は塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂で、その結晶化度が35〜50%で、かつ、重量平均分子量が50000〜200000である自動車内装材用水性塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車内装材用水性塗料組成物に関する。
インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリム等の自動車内装部品としてプラスチック基材が広く使用されている。このような用途に用いられるプラスチック基材には、ソフト感(さらさら感、しっとり感を充分に並立した高品位の触感)、耐牛脂性、耐薬品性、耐擦傷性等の性能を付与する目的で塗装が施されることが一般的である。また、プラスチック基材への塗装であるため、塗料の塗装後に、低温乾燥を行うことにより密着性に優れた塗膜が得られることも必要である。
従来、ポリオレフィン系プラスチック基材において、低温乾燥で良好な密着性を得るために、塗料中の成分として塩素化ポリプロピレンが用いられてきたが、塩素化ポリプロピレンでは軟化温度を下げるための手段として塩素含有量を高める方法しかなかった。しかし、塩素含有量を高めると、塩素化ポリプロピレンのSP値が高くなるため、素材との表面張力差が増大し、強固な密着力を望めなかった。また、塩素含有量と比例して溶剤溶解性が高まることにより、耐牛脂性が低下するばかりでなく、塗膜硬度も増大し、ソフト感が失われる傾向にあった。従って、上述したすべての性能が得られる塗料の開発が望まれている。
例えば、自動用プラスチック部品の表面改質方法に使用される塗料として、伸び率60〜100%の塗膜を得ることが可能な2液型ウレタン塗料が知られている(特許文献1参照)。また、ポリオレフィン素材の塗装に使用される塗料として、アクリル変性塩素化ポリオレフィンを含む塗料組成物も知られている(特許文献2参照)。しかし、これらの文献に開示されている塗料は有機溶剤系塗料であるため、環境への負荷が大きかった。また、特許文献2には、水性ポリオレフィン系樹脂を使用することが開示されていないし、耐牛脂性も劣っている。
ポリプロピレン系素材用の水性プライマー塗料として、α,β−不飽和ジカルボン酸等により変性され、数平均分子量が4000〜30000、塩素化度が0〜30重量%の水性化変性ポリオレフィン系樹脂、水性化アクリル系樹脂及び水性化ポリウレタン系樹脂を含む塗料が知られている(特許文献3参照)。
しかし、これはプライマー塗料であって、ソフト感等の性能を実現する上塗り塗料ではなかった。また、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂を使用することは開示されていない。単純なアクリル樹脂を使用することは記載されているが、ポリオレフィン樹脂との相溶性が悪く、樹脂のみで配合されたクリヤー系塗料は白濁し、塗膜になったときも濁っており、樹脂同士のミクロな領域までの均一な混ざり合いがなく、付着性や耐牛脂性等に問題を有する場合もある。また、アクリルの樹脂のガラス転移温度が−50℃〜+20℃と低く設定されており、自動車内装材用塗膜としては、耐牛脂性や耐擦り傷性低下のおそれがある。また、塗装ラインとしては、特許文献1〜3の実施例にもあるように従来の溶剤型塗料及び水性塗料の乾燥は、70〜80℃であるが、省エネルギーの観点からより低温での乾燥が望まれ、特に環境の点から水性塗料で且つ低温乾燥の期待が強い。
特開平9−253577号公報 特開2005−290314号公報 特開平6−336568号公報
上記現状に鑑み、プラスチック基材上に60℃程度の低温での焼付け乾燥で密着性に優れた塗膜を形成でき、しかも、ソフト感、耐牛脂性、耐薬品性及び耐擦傷性も良好な塗膜が得られる自動車内装材用水性塗料組成物を提供することを目的とするものである。
本発明は、水性ウレタン樹脂(A)、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(B)、水性ポリオレフィン系樹脂(C)及び弾性粒子(D)を含む自動車内装材用水性塗料組成物であって、上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合の上記樹脂(C)の量は、15〜50質量%であり、上記樹脂(A)及び(B)の固形分質量比〔(A)/(B)〕は、90/10〜50/50であり、上記樹脂(A)は、20℃における伸び率が100%以上であり、上記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量は、5〜40質量%であり、上記樹脂(C)は、塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂で、その結晶化度が35〜50%で、かつ、重量平均分子量が50000〜200000であることを特徴とする自動車内装材用水性塗料組成物である。
上記樹脂(C)は、メタロセン触媒を用いて得られたものであることが好ましい。
上記樹脂(C)は、20℃における伸び率が400%以上であることが好ましい。
上記樹脂(C)は、不飽和有機酸又はその酸無水物によって変性されたものであることが好ましい。
(D)/〔(A)+(B)+(C)〕の固形分質量比は、20/100〜100/100であることが好ましい。
上記樹脂(B)は、アクリル系重合鎖部分のガラス転移温度(Tg)が50〜120℃であることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の自動車内装材用水性塗料組成物(以下、単に「水性塗料組成物」ともいう)は、ポリオレフィン等のプラスチック基材に好適に適用することができ、特にポリオレフィン基材に好適に適用することができる。従って、インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリム等の自動車内装部品等の塗装に適したものである。
本発明の水性塗料組成物は、水性ウレタン樹脂(A)、塩素化ポリオレフィン変性量が5〜40質量%の水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(B)、結晶化度35〜50%で重量平均分子量50000〜200000の塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂(C)及び弾性粒子(D)を特定配合で含むものである。このような成分を特定配合で含む塗料であるため、プラスチック基材上に低温焼付け乾燥で密着性に優れた塗膜を形成できる。また、得られる塗膜のソフト感、耐牛脂性、耐薬品性及び耐擦傷性も優れている。
また、本発明の水性塗料組成物は、直接基材上に塗装し、低温で焼付け乾燥することにより、上述した性能を有する塗膜を得ることができる。従って、上記水性塗料組成物を使用すれば、プライマーを塗装する工程を省略することができる。
本発明の水性塗料組成物は、水性ポリオレフィン系樹脂(C)を含むものである。上記樹脂(C)は、塗膜のマトリックスを形成する成分であり、熱によって溶融させることができる。上記樹脂(C)の量は、上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合、15〜50質量%であり、20〜40質量%であることが好ましい。上記樹脂(C)の量が15質量%未満であると、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがあり、50質量%を超えると、得られる塗膜のSP値が牛脂のSP値に近くなり、牛脂を含みやすくなり、耐牛脂性が不足するおそれがある。
上記樹脂(C)は、結晶化度が35〜50%である。上記結晶化度が35%未満であるとアモルファスとなり耐牛脂性が低下するおそれがあり、50%を超えると溶融が困難となり、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがある。
本明細書において、上記結晶化度の測定方法は、以下のとおりである。
(結晶化度)
ポリプロピレンの立体規則性[mmmm]は、NMR装置(日本電子(株)製、400MHz)にて13C−NMRスペクトル測定法により測定した。試料350〜500mgを、10mmφのNMR用サンプル管中で、約2.2mlのオルトジクロロベンゼンを用いて完全に溶解させた。次いで、ロック溶媒として約0.2mlの重水素化ベンゼンを加え、均一化させた後、130℃でプロトン完全デカップリング法により測定を行った。測定条件は、フリップアングル90°、パルス間隔5T以上(Tは、メチル基のスピン格子緩和時間のうち最長の値)とした。プロピレン系重合体において、メチレン基及びメチン基のスピン格子緩和時間はメチル基のそれよりも短いので、この測定条件では、すべての炭素の磁化の回復は99%以上である。20時間以上の積算を行い測定した。
ケミカルシフトは、頭−尾(head to tail)結合からなるプロピレン単位連鎖部の10種類のペンタッド(mmmm,mmmr,rmmr,mmrr,mmrm,rmrr,rmrm,rrrr,rrrm,mrrm)のうち、メチル分岐の絶対配置がすべて同一である、すなわち、mmmmで表されるプロピレン単位5連鎖の第3単位目のメチル基にもとづくピークのケミカルシフトを21.8ppmとして設定し、これを基準として他の炭素ピークのケミカルシフトを決定する。この基準では、例えば、その他のプロピレン単位5連鎖の場合、第3単位目のメチル基にもとづくピークのケミカルシフトはおおむね次のようになる。すなわち、mmmr:21.5〜21.7ppm、rmmr:21.3〜21.5ppm、mmrr:21.0〜21.1ppm、mmrm及びrmrr:20.8〜21.0ppm、rmrm:20.6〜20.8ppm、rrrr:20.3〜20.5ppm、rrrm:20.1〜20.3ppm、mrrm:19.9〜20.1ppmである。
このポリプロピレン主鎖は、上記mmmmで表されるペンタッドに帰属されるピークのピークトップのケミカルシフトを21.8ppmとした際に、19.8ppmから22.2ppmの範囲に現れる上記のペンタッド、すなわち、mmmm,mmmr,rmmr,mmrr,mmrm,rmrr,rmrm,rrrr,rrrm,mrrmのすべてのペンタッドに属するピークの総面積Sに対する、21.8ppmをピークトップとするピークの面積Sの比率(S/S)を結晶化度と定義した。
なお、本願明細書では上記で述べた方法で結晶化度を測定するため、プロピレンと他のモノマーとの共重合体の結晶化度は、樹脂中のポリプロピレン部分の結晶化度を意味する。
上記樹脂(C)の重量平均分子量は50000〜200000である。重量平均分子量が50000未満であると、塗膜の凝集力低下により付着性の低下や耐牛脂性が低下するおそれがある。重量平均分子量が200000を超えると、樹脂の水性化が困難となり、水性樹脂製造に支障をきたすこととなる。
本明細書において、上記重量平均分子量の測定方法は、以下のとおりである。
(重量平均分子量)
はじめに試料20mgを30mlのバイアル瓶に採取し、安定剤としてBHTを0.04質量%含有するオルトジクロロベンゼン20gを添加した。135℃に加熱したオイルバスを用いて試料を溶解させた後、孔径3μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フィルターにて熱濾過を行い、ポリマー濃度0.1質量%の試料溶液を調製した。次に、カラムとしてTSKgel GM H−HT(30cm×4本)及びRI検出器を装着したウォーターズ(Waters)社製GPC150CVを使用し、GPC測定を行った。測定条件としては、試料溶液のインジェクション量:500μl、カラム温度:135℃、溶媒:オルトジクロロベンゼン、流量:1.0ml/minを採用した。
分子量の算出に際しては、標準試料として市販の単分散のポリスチレンを使用し、該ポリスチレン標準試料に換算した分子量とした。
上記樹脂(C)は、塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂である。本発明は塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂を使用するものであるが、得られる塗膜と基材との低温焼付け乾燥での密着性を高めることができるものである。上記塩素化されていない水性ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンとプロピレンと共重合可能な塩素不含の単量体(エチレン等)との共重合体が挙げられる。
上記樹脂(C)は、構成モノマーの90質量%以上がプロピレンであるポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。上記ポリプロピレン系樹脂において、プロピレンが90質量%未満であると、樹脂の結晶化度部分が少なくなり、塗膜の耐牛脂性が劣るおそれがある。
上記ポリプロピレン系樹脂において、プロピレン以外の構成モノマーとしては、例えば、炭素原子数2又は4〜20のモノ又はジオレフィン類、例えば、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、デセン、ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、スチレン及びこれらの誘導体が挙げられる。本明細書において、樹脂を構成するモノマー含有量は、樹脂の製造に用いる各モノマー量により求めることができる。
上記樹脂(C)は、メタロセン触媒を用いて得られるものであることが好ましい。これは一般にメタロセン触媒が、リガンドのデサインによりミクロタクティシティーを制御できること、すなわち得られたポリプロピレン主鎖が、アタクチックポリプロピレンとは異なり、結晶化可能な連鎖長のアイソタクチックブロックを含有することを意味し、アイソタクチックブロックが存在するということは、言い換えれば、立体特異性(stereospecificity)が乱れたシークエンスからなるブロックも同時に主鎖に存在することを意味する。即ち、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレン主鎖中には、結晶性を有するブロックと非晶性のブロックとが共存し、かつ結晶性を有するブロックが、比較的長い平均連鎖長を有するアイソタクチックブロックから形成され、アイソタクチック性に富む構造になっているという特異な構造となったものである。このような特長から、メタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンを用いた塗料は、低温であっても得られる塗膜の耐牛脂性、付着性、伸び率制御等によるソフト感を並立する事が可能となるためである。
上記メタロセン触媒としては、従来公知のものを使用することができ、例えば特開2004−115712号公報([0021]〜[0052])記載のもの等が挙げられる。
上記樹脂(C)は、不飽和有機酸又はその酸無水物によって変性されたもの(以下、変性ポリプロピレン系樹脂ということがある。)であることが好ましい。上記不飽和有機酸又はその酸無水物によって変性されたものとしては、例えば、上記ポリプロピレン系樹脂の主鎖に、炭素原子数3〜25の不飽和カルボン酸又はその酸無水物をグラフト反応させて変性したものを挙げることができる。このグラフト反応は常法によりラジカル発生剤を用いて行うことができる。
グラフトさせる不飽和カルボン酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、シトラコン酸、クロトン酸、アリルコハク酸、メサコン酸、アコニット酸、及びこれらの無水物等が挙げられ、なかでも、マレイン酸、及びこの無水物等が好ましい。
本発明に用いることができる変性ポリプロピレン系樹脂の不飽和カルボン酸又はその酸無水物の付加率(変性ポリプロピレン系樹脂中の不飽和カルボン酸又はその酸無水物の含有割合)は0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。付加率が0.01質量%未満であると、得られる水性塗料組成物の分散粒子の粒子径が大きく分散安定性が不良となりやすく、20質量%を超えると、塗膜の耐水性が悪化する傾向となる。この付加率は、赤外分光スペクトル分析法により、カルボニル基の吸収強度を、付加率(含有量)既知のサンプルに基づいて作成した検量線と対比することにより測定できる。
不飽和カルボン酸又はその酸無水物を付加する方法としては、ラジカル発生剤の存在下で、ラジカル発生剤の分解条件に付すことによりグラフト反応させる方法が一般的であり、例えば、ポリプロピレン主鎖を有機溶媒に溶解し、不飽和カルボン酸又はその酸無水物とラジカル発生剤を添加し、撹拌下で加熱することにより付加を行う方法、各成分を押出機に供給して加熱混練しながら付加を行う方法等が挙げられる。
使用されるラジカル発生剤と不飽和カルボン酸又はその酸無水物とのモル比(ラジカル発生剤と不飽和カルボン酸又はその酸無水物との比率)は、通常1/100〜3/5、好ましくは1/20〜1/2であり、反応温度は、特に制限はないが、通常50℃以上、好ましくは80〜200℃である。反応時間は、通常2〜10時間である。
グラフト反応に用いられるラジカル発生剤としては、通常のラジカル発生剤から適宜選択して使用することができ、例えば有機過酸化物等が挙げられる。有機過酸化物としては、ジイソプロピルパーオキシド、ジ(t−ブチル)パーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、クミルヒドロパーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカルボナート、ジシクロヘキシルパーオキシカルボナート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボナート等が挙げられる。これらの中でも、ジ(t−ブチル)パーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボナートが好ましい。
グラフト反応を溶解又は含浸状態で行う場合に用いられる有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素、トリクロロエチレン、パークロルエチレン、クロルベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられ、これらの中でも芳香族系炭化水素及びハロゲン化炭化水素が好ましく、特にトルエン、キシレン、クロルベンゼンが好ましい。
また、不飽和ジカルボン酸モノエステルを変性成分として有する変性ポリプロピレン系樹脂を製造する場合は、不飽和ジカルボン酸モノエステルをポリプロピレン主鎖に上記のようにグラフト反応させる方法の他、不飽和ジカルボン酸又はその無水物を、ポリプロピレン主鎖にグラフト反応させた後、脂肪族アルコールを用いてカルボキシル基の1つをエステル化したり、酸無水物基をモノエステル化したりする方法によって製造することもできる。
上記樹脂(C)は、融点が50〜90℃であることが好ましい。上記融点が50℃未満であると、得られる塗膜の耐牛脂性が不足するおそれがあり、90℃を超えると、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがある。また、上記融点が上記範囲内にあると、低温焼付け乾燥によって、密着性、耐汚染性に優れた塗膜を得ることができる。融点は、55〜75℃であることがより好ましい。
本明細書において、樹脂(C)の融点(℃)の測定方法は、以下のとおりである。
(融点測定方法)
示差走査熱量計(DSC)(熱分析装置SSC5200(セイコー電子製)にて以下の工程により測定した値を用いた。すなわち、昇温速度10℃/minにて20℃から150℃に昇温する工程(工程1)、降温速度10℃/minにて150℃から−50℃に降温する工程(工程2)、昇温速度10℃/minにて−50℃から150℃に昇温する工程(工程3)において、工程3の昇温時の図1のチャートの矢印で示される温度を融点とした。
上記樹脂(C)は、20℃における伸び率が400%以上であることが好ましい。上記伸び率が上記範囲内にあると、得られる塗膜のソフト感(特にしっとり感)を向上させることができる。上記伸び率は、500%以上であることがより好ましく、上記範囲内であれば、1000%以下であってもよい。
本明細書において、樹脂の伸び率(%)の測定方法は、以下のとおりである。
乾燥膜厚25μmになるようにスプレーガンでポリプロピレン板に塗装し、60℃で20分間焼付けを行い、得られたポリプロピレン板から幅10mm、長さ50mmの試験片を切り出し、温度20℃、引っ張り速度50mm/minにて伸び率を測定する。測定には、島津製作所(株)製の島津オートグラフAG−IS MSを用いる。
樹脂(C)の水性化方法としては、特に限定されず、従来公知の方法で製造することができる。例えば、上記で製造された酸無水物変性ポリプロピレンにトルエンを加えて100℃くらいで溶かした樹脂溶液とし、その後界面活性剤を加えて、50〜60℃くらいの状態で強制攪拌しながら、50℃くらいのイオン交換水を滴下して転相乳化し、トルエンについては、その後減圧除去する方法が挙げられる。また、テトラヒドロフラン等の溶剤で60℃くらいで上記酸無水物変性ポリプロピレン樹脂を加熱して溶解し、上記樹脂のカルボキシル基を過剰のアミンで中和した後、60℃くらいのイオン交換水を、強制攪拌しながらこの樹脂溶液に滴下し、相転移して乳化し、その後、減圧にて溶剤を除去する方法が挙げられる。更に、上記溶解溶液に乳化剤及びアミンを併用して混合し、60℃くらいのイオン交換水を強制攪拌しながら滴下して乳化し、その後溶媒を減圧除去する方法もある。上記手順とは逆に、アミン等の中和剤及び/又は界面活性剤等が溶解した温水中に上記加熱溶媒で溶かした酸無水物変性ポリオレフィン溶液を水中で強制攪拌しながら滴下し乳化後、溶媒を減圧除去する方法等も挙げられる。
本発明の水性塗料組成物は、水性ウレタン樹脂(A)を含むものである。上記樹脂(A)は、塗膜のマトリックスを形成する成分であり、熱によって溶融させることができる。上記樹脂(A)を添加することによって、得られる塗膜のソフト感と耐擦傷性を向上させることができる。
上記樹脂(A)の配合量は、上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合、25〜75質量%であることが好ましい。上記樹脂(A)の配合量が25質量%未満であると、得られる塗膜のソフト感が劣るおそれがあり、75質量%を超えると、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがある。
上記樹脂(A)は、20℃における伸び率が100%以上である。上記伸び率が上記範囲内にあると、得られる塗膜のソフト感を向上させることができる。上記伸び率は、200%以上であることがより好ましく、上記範囲内であれば、1000%以下であってもよい。
上記樹脂(A)としては、多官能イソシアネート化合物、一分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール、及び、ジメチロールプロパンジオール又はジメチロールブタンジオール等の水酸基とカルボン酸基を共に有する親水化剤をジブチル錫ジラウレート等の触媒の存在下、イソシアナート基過剰の状態で反応させて得られたウレタンプレポリマーに、アミン類等の有機塩基又は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基によりカルボン酸を中和し、イオン交換水を加えて水性化した後、更に鎖伸長剤により高分子量化したウレタンディスパージョン;カルボン酸を含有しないウレタンプレポリマーを合成した後、カルボン酸、スルホン酸、エチレングリコール等の親水基を有したジオール又はジアミンを用いて鎖伸長した後、上記塩基性物質で中和して水性化し、必要により更に鎖伸長剤を用いて高分子量化したウレタンディスパージョン;必要により乳化剤も併用して得られたウレタンディスパージョンを挙げることができる。
上記多官能イソシアネート化合物としては1,6−ヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物及びこれらのアダクト体、ビュウレット体、イソシアヌレート体等の多官能イソシアネート化合物等を挙げることができる。
また、上記ポリオールとして、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボナートポリオール等を挙げることができる。
上記鎖長延長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、フランジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の低分子量ジオール化合物及びこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を付加重合させたポリエーテルジオール化合物;上記低分子量ジオール化合物と(無水)コハク酸、アジピン酸、(無水)フタル酸等のジカルボン酸及びこれらの無水物から得られる末端に水酸基を有するポリエステルジオール;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン化合物;水、アンモニア、ヒドラジン、二塩基酸ヒドラジド等を挙げることができる。
上記樹脂(A)は、市販のウレタンディスパージョンを使用することもできる。上記市販のウレタンディスパージョンとしては特に限定されず、例えば、アデカボンタイターHUX561、アデカボンタイターHUX210、アデカボンタイターHUX980(以上、ADEKA社製)、バイヒドロールVP LS2952(住化バイエルウレタン社製)、VONDIC 2260、VONDIC 2220、ハイドランWLS210、ハイドランWLS213(以上、大日本インキ化学工業社製)、NeoRez R9603(アビシア社製)等を挙げることができる。
本発明の水性塗料組成物は、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(B)を含むものである。上記樹脂(B)は、塗膜のマトリックスを形成する成分であり、熱によって溶融させることができる。上記樹脂(B)は、低SPのポリフロプレン樹脂と比較的SPの高いウレタン樹脂の層分離や不均一分布を防ぐ目的で低SPグラフト部と比較的高SPのアクリル主鎖部でもって、上記ポリオレフィン樹脂とウレタン樹脂の相溶化樹脂となり三成分樹脂がミクロ的に均一な樹脂膜を形成している。更に、本発明の水性塗料組成物は、上記樹脂(B)を含有することにより、形成される塗膜に優れた耐擦傷性及び基材との間の密着性を付与することができる。
上記樹脂(B)の配合量は、上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合、5〜42質量%であることが好ましい。上記樹脂(B)の配合量が5質量%未満であると、ウレタン樹脂(A)とポリプロピレン系樹脂(C)の混ざりあいの均一性が低下して、素材との付着性や耐擦り傷性低下のおそれがあり、42質量%を超えると、ソフトフィール性が低下するおそれがある。
上記水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂の製造に使用するポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリブテン、スチレン−ブタジエン−イソプレン等の共重合体の塩素化物が挙げられる。
上記水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂におけるアクリル系重合鎖部分は、ポリオレフィン部分にグラフトしている重合鎖、或いは、ポリオレフィン末端についているブロック重合鎖である。上記アクリル系重合鎖部分のガラス転移温度(Tg)は、50〜120℃であることが好ましい。Tgが50℃未満であると、得られる塗膜の耐擦傷性と耐牛脂性が劣るおそれがあり、120℃を超えると、造膜性が劣り、得られる塗膜の耐水性の低下、ソフト感の低下のおそれがある。上記Tgは、70〜100℃であることがより好ましい。
本明細書において、Tgは、上記融点測定方法と同一の方法により得られる工程3の昇温時のチャートから得られる値である。即ち、図2で示されるチャートの矢印で示される温度をTgとした。
上記アクリル系重合鎖部分は、アクリル系単量体に由来する構造単位を必須成分とするが、適宜、その他の単量体に由来する構造単位を更に含んだ共重合体部分であってもよい。上記アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸やメタクリル酸及び(メタ)アクリルモノマー等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体を挙げることができる。上記その他の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有ビニル系単量体等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、炭素原子数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、ヘキシル(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられ、また、炭素原子数6〜12のアリ−ル基又はアリールアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマ−、例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」の表現は「アクリル又はメタクリル」の意味である。
更に、ヘテロ原子を含有する炭素原子数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸エチレンオキサイドの付加物等、フッ素原子を含有する炭素原子数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルのモノマー、例えば、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パ−フルオロエチルエチル等、(メタ)アクリルアミド系モノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルジメチルアミド等が挙げられる。
上記水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂の製造方法は、例えば、塩素化ポリオレフィンを溶剤中に溶解させておいて、過酸化物の存在下、その溶液中で(メタ)アクリル酸等の酸含有アクリル系単量体をその他のアクリル系単量体と共重合させて塩素化ポリオレフィンにグラフト共重合させ、アミンで中和した後イオン交換水を加えて水性化する方法や、上記塩素化ポリオレフィンとアクリル単量体を乳化剤を用いて予め乳化し、その後、重合開始剤を用いて重合させる乳化重合法や微細懸濁重合法等が挙げられる。
上記樹脂(B)は、上記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量が5〜40質量%の範囲である。上記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量が5質量%未満であると、ウレタン樹脂(A)とポリプロピレン系樹脂(C)との相溶性の低下するおそれがあり、その結果、塗膜内が不均一となって、密着性低下や耐擦り傷性低下のおそれがある。上記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量が40質量%を超えると、耐牛脂性が低下するおそれがある。上記変性量は、配合量から算出することができる。
本発明の水性塗料組成物において、上記樹脂(A)及び(B)の固形分質量比〔(A)/(B)〕は、90/10〜50/50であり、80/20〜60/40であることが好ましい。上記(A)/(B)が90/10を超えると、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがあり、50/50未満であると、得られる塗膜のソフト感が不足するおそれがある。
本発明の水性塗料組成物は、弾性粒子(D)を含むものである。上記弾性粒子(D)を含有することにより、ソフト感(しっとり感及びさらさら感)に優れた塗膜を形成することができる塗料組成物を得ることができる。上記弾性粒子(D)としては、塗膜にソフト感を付与することができる従来公知の粒子であれば特に限定されないが、ウレタン樹脂ビーズを用いることが好ましい。
上記ウレタン樹脂ビーズは、平均粒径5〜25μmであることが好ましい。より好ましくは5〜20μmである。5μm未満であると、上記ウレタン樹脂ビーズ配合の一つの目的である低光沢化の効果が少なく、低光沢にするには多量の樹脂ビーズが必要となり、その結果、塗膜凝集力が低下し、膜凝集破壊による付着性低下のおそれがあり、25μmを超えると、塗膜の平滑性が低下し、さらさら感の低下によってソフト感が低下するおそれがある。
上記ウレタン樹脂ビーズは、目的とする意匠にあわせて、着色、無色、透明、不透明を問わず、これらの任意のものを使用することができる。使用することができるウレタン樹脂ビーズの市販品としては、例えば、アートパールC800透明、アートパールU−600T、アートパールC400透明、アートパールP800T(商品名;いずれも根上工業社製)等を挙げることができる。
上記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量に対する上記粒子(D)の配合比{(D)/〔(A)+(B)+(C)〕}は、固形分質量比で、20/100〜100/100であることが好ましい。20/100未満であると、得られる塗膜のソフト感や耐擦傷性が劣るおそれがあり、100/100を超えると、得られる塗膜と基材との密着性が劣るおそれがある。
本発明の水性塗料組成物は、着色塗料であってもクリヤー塗料であってもよい。着色塗料である場合、着色顔料、光輝性顔料、体質顔料等の各種顔料を配合することができる。例えば、着色顔料としては、有機系としてはアゾレーキ系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ベンゾイミダゾロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、金属錯体顔料等が挙げることができ、また無機系としては黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタン等が挙げられる。上記光輝性顔料としては、コレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔料、ホログラム顔料が挙げられる。上記体質顔料としては、硫酸バリウム、タルク、カオリン、珪酸塩類等が挙げられる。上記顔料は、通常、顔料ペーストとして水性塗料組成物中に分散した状態で用いることができる。上記顔料ペーストは、通常、顔料及び樹脂を溶媒中に加えて分散することによって調製することができる。また、市販の顔料ペーストを使用することもできる。上記樹脂としては特に限定されないが、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリル酸等の水溶性樹脂が挙げられる。上記溶媒としては特に限定されず、キシレン等の有機溶媒、水等が挙げられる。上記分散には、通常、サンドグラインダーミル等の機器を用いる。
本発明の水性塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の配合物を必要に応じて含有するものであってもよい。含有することができる配合物としては特に限定されず、例えば、上記(A)〜(C)以外の樹脂、表面調整剤、沈降防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、ワックス、造膜助剤、架橋剤、増粘剤、消泡剤等を添加するものであってもよい。
本発明の水性塗料組成物は、上記樹脂(A)、(B)及び(C)と、上記粒子(D)及び必要に応じて他の成分とを順に攪拌混合することによって得ることもできるし、上記(A)〜(C)を混合した水性分散液に、上記粒子(D)を必要に応じて他の成分で分散した粒子(D)分散液を添加して得ることもできる。
本発明の水性塗料組成物は、種々のプラスチック基材及びこれらの成形品等に用いることができるが、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ABS樹脂、ポリカーボネート等のプラスチック基材及びこれらの成形品に好適に用いることができ、ポリプロピレン等のポリオレフィン系基材及びその成形品に特に好適に用いることができる。
本発明の水性塗料組成物による塗装を行う際に、塗装前に基材にプライマーを塗装する必要はなく、通常アルコール等で基材を拭き取った後、基材上に直接本発明の水性塗料組成物を塗装し、焼付け乾燥することができる。なお、プライマーを塗装した上に本発明の水性塗料組成物による塗装を行うことも可能である。
本発明の水性塗料組成物を上記基材に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スプレー塗装、ロールコーター法、ベル塗装、ディスク塗装、カーテンコート、シャワーコート、スピンコート、刷毛塗り等を挙げることができ、通常、乾燥膜厚10〜50μmの範囲内で塗装することができる。上記塗装と上記焼付け乾燥との間に、常温(室温)で適当な時間静置してセッティングしても良い。
上記焼付け乾燥は、加熱によって行うことが好ましい。また、上記加熱によって焼付け乾燥を行う場合であっても、硬化反応を生じさせる必要はなく樹脂の表面が溶融して基材に付着すれば充分であるため、低温での加熱により行うことができる。上記加熱は、例えば、50℃以上であればよく、5〜60分等の条件で行うことができる。
本発明の自動車内装材用水性塗料組成物は、上述の構成を有するものであるので、プラスチック基材上に塗装し、低温で焼付け乾燥することができ、且つ、密着性、ソフト感、耐牛脂性、耐擦傷性をはじめとして、他性能をも含めたすべての性質に優れた塗膜が得られるものである。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
製造例1 水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂POAc−1の製造
撹拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置及び冷却管をつけた反応装置に、ポリオレフィン樹脂ハードレン14LWP(東洋化成工業(株)製、固形分100%、塩素含有量27%、重量平均分子量60000)25部、メチルメタクリレート66.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.5部、イソブチルメタクリレート19.5部、エマルゲン920(花王(株)製、ノニオン界面活性剤、固形分100%)20部及びトルエン30部を順に仕込み、徐々に100℃まで昇温し30分間攪拌して均一溶液とした。次に内部液温度を50℃に冷却後、アゾビスブチロニトリル1.5部をメチルメタクリレート10部に溶解して反応容器に攪拌しながら滴下した。続いて内部を1000rpmで攪拌しながらイオン交換水350部を30分間かけて滴下して乳化液を作成した。この乳化液を150rpmで攪拌しながら85℃まで昇温し、3時間反応させた。
次いで、冷却後、減圧下で脱トルエン操作を行い、若干のイオン交換水添加等で調整した後、固形分30%、平均粒径0.36μmの水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂POAc−1を得た。
なお、アクリル部のガラス転移温度測定サンプルは、表のポリオレフィンだけを除いた配合及び手順でもって重合を行い、得られた水性アクリル樹脂を乾燥したものを用いた。上記示差熱分析装置で測定した値を表1に示した。
製造例2 水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂POAc−2及びPOAc−3の製造
上記POAc−1の製造と同様に、表1に示す配合でもって、POAc−2及びPOAc−3を得た。また、それぞれ水性樹脂特性を表1に示した。
製造例3 ポリプロピレン系樹脂PO−1の製造
1000ml丸底フラスコに、脱イオン水110ml、硫酸マグネシウム・7水和物22.2g及び硫酸18.2gを採取し、攪拌下に溶解させた。この溶液に、市販の造粒モンモリロナイト16.7gを分散させ、100℃まで昇温し、2時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られたスラリーを濾過してウェットケーキを回収した。回収したケーキを1000ml丸底フラスコにて、脱塩水500mlにて再度スラリー化し、濾過を行った。この操作を2回繰り返した。最終的に得られたケーキを、窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥し、化学処理モンモリロナイト13.3gを得た。
得られた化学処理モンモリロナイト4.4gに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.4mmol/ml)20mlを加え、室温で1時間攪拌した。この懸濁液にトルエン80mlを加え、攪拌後、上澄みを除いた。この操作を2回繰り返した後、トルエンを加えて、粘土スラリー(スラリー濃度=99mg粘土/ml)を得た。
別のフラスコに、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを採取し、ここで得られた粘土スラリー19ml及びジクロロ[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメチル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)ハフニウム131mg(57μmol)のトルエン希釈液を加え、室温で10分間撹拌し、触媒スラリーを得た。
次いで、内容積24リットルの誘導攪拌式オートクレーブ内に、トルエン11L、トリイソブチルアルミニウム3.5mmol、液体プロピレン2.48L及び液体エチレン0.16Lを導入した。室温で、上記触媒スラリーを全量導入し、50℃まで昇温し重合時の全圧を0.5MPa、水素濃度を400ppmで一定に保持しながら、同温度で2時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応プロピレンをパージして重合を停止した。オートクレーブを開放してポリマーのトルエン溶液を全量回収し、溶媒並びに粘土残渣を除去したところ18質量%のエチレン−プロピレン共重合体トルエン溶液を11kg(1.98kgエチレン−プロピレン共重合体)得た。得られたエチレン−プロピレン共重合体の重量平均分子量Mwは300000(ポリスチレン換算値)、ポリプロピレン(PP)部の結晶化度は40%であった。
製造例4 ポリプロピレン系樹脂PO−2〜PO−7の製造
重合条件を表2に示したように変更した以外は、製造例3と同様にしてポリプロピレン系樹脂PO−2〜7を製造した。
製造例5 無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOM−1の製造
還流冷却管、温度計、攪拌機の付いたガラスフラスコ中に、製造例3で得られたエチレン−プロピレン共重合体(PO−1)400gとトルエン600gとを入れ、容器内を窒素ガスで置換し、110℃に昇温した。昇温後無水マレイン酸100gを加え、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボナート(日本油脂社製、パーブチルI(PBI))30gを加え、7時間同温度で攪拌を続けて反応を行った。反応終了後、系を室温付近まで冷却し、アセトンを加えて、沈殿したポリマーを濾別した。更に、アセトンで沈殿・濾別を繰り返し、最終的に得られたポリマーをアセトンで洗浄した。洗浄後に得られたポリマーを減圧乾燥することにより、白色粉末状の無水マレイン酸変性ポリマーPOM−1が得られた。この変性ポリマーの赤外線吸収スペクトル測定を行った結果、無水マレイン酸基の含量(グラフト率)は、3.6質量%(0.36mmol/g)であった。また重量平均分子量は100000であった。
製造例6 無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOM−2〜POM−9の製造
使用するポリプロピレン系樹脂、配合を表3に示したように変更した以外は、製造例5と同様にして無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOM−2〜POM−9を製造した。
製造例7 水性無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOMW−1の製造
攪拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置及び冷却管を付けた反応装置に、製造例5で作製したPOM−1 100g、トルエン200gを加え、100℃に昇温して溶解し、70℃まで冷却した。その後ノニオン系界面活性剤エマルゲン220(花王製、HLB=14.2、固形分100%)15g及びノニオン性界面活性剤エマルゲン147(花王製、HLB=16.3、固形分100%)15gを加えて溶解し、50℃まで冷却した。温度を50℃に保ったまま、イオン交換水520gを少しずつ加え転相乳化した。
その後、室温まで冷却して2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを加えてpH=8に調製した後、減圧下で脱トルエン操作を行い、若干のイオン交換水で調製し、固形分20%のポリプロピレン水分散体を得た。
ポリプロピレン水分散体の平均粒径は0.32μmであった。
製造例8 水性無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOMW−2〜9の製造
配合量を表4に示したように変更した以外は、製造例7と同様にして水性無水マレイン酸変性ポリプロピレンPOMW−2〜9を製造した。
実施例1 水性塗料組成物の製造
アデカボンタイターHUX561(ADEKA社製)125.0g(固形分40%)、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(上記POAc−1)66.7g(固形分30%)、水性無水マレイン酸変性ポリプロピレン(上記POMW−1)150g(固形分20%)を攪拌しながら順次容器に仕込み均一に攪拌した。次にポリフローKL245(共栄社化学(株)製)5.0g(固形分100%)、MPP620VF(Micropowders社製)5.0g(固形分100%)、ブチルセロソルブ30.0gを加え攪拌した。更に、アートパールC800透明(根上工業(株)製、平均粒径6μm)40.0gを少量ずつ加えた後30分攪拌し均一に分散した。FCWブラック420顔料ペースト(日本ペイント(株)製)25.3g(固形分40.4%、PWC75.7%)加え、プライマルASE60(ロームアンドハース社製)10.7g(固形分28.0%)、イオン交換水8.7gを加えて水性塗料組成物を得た。塗料の固形分は35%であった。
実施例2〜12及び比較例1〜8 水性塗料組成物の製造
配合量を表5及び6に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして水性塗料組成物を製造した。但し、実施例2については、弾性粒子(D)をアートパールC400透明(平均粒径14μm、根上工業社製)を用いた。
〔試験片の作製〕
<塗装方法>
得られた水性塗料組成物を大きさ150mm×70mm×3mmのポリプロピレン素材にスプレー塗装し、室温にて5分放置し、60℃で20分焼き付けて、乾燥膜厚25μmの試験片を得た。
得られた試験片を下記規準に基づいて評価した。結果を表7〜8に示す。なお、樹脂の伸び率は、上述した方法による測定値である。
また、表に記載した結晶化度(立体規則性)、重量平均分子量、Tgは、上述した方法による測定値である。更に、エマルション粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計(マイクロトラックUPA:日機装社製)で測定した値である。
(グラフト率)
重合体200mgとクロロホルム4800mgを10mlのサンプル瓶に入れて50℃で30分加熱し完全に溶解させる。材質NaCl、光路長0.5mmの液体セルにクロロホルムを入れ、バックグラウンドとした。次に溶解した重合体溶液を液体セルにいれて、日本分光(株)製FT−IR460plusを用い、積算回数32回にて赤外線吸収スペクトルを測定した。無水マレイン酸のグラフト率は、無水マレインをクロロホルムに溶解した溶液を測定し検量線を作成したものを用いて計算した。そしてカルボニル基の吸収ピーク(1780cm−1付近の極大ピーク、1750〜1813cm−1)の面積から、別途作成した検量線に基づき、重合体中の酸成分含有量を算出し、これをグラフト率(質量%)とした。
〔塗膜性能の評価〕
<密着性>
カッターナイフで、塗膜上に2mm幅の縦・横カットを入れ、100枡目を形成し、その上に粘着テープを密着させ、テープの一方の端を持ち上げて上方に剥がす。この剥離動作を同一箇所で3回実施し、1枡目内で塗膜が面積比50%以上剥がれた正方枡目の個数で示す。0個を合格(○)とし、1個以上を不合格(×)とした。
<耐牛脂性>
試験片の表面に、2g/100cmの牛脂(試薬)を均一に塗り広げる。試験片にやや小さめな布(ネル)をのせ、これを80℃の雰囲気に設定した強制対流のない電気炉に1週間放置する。
規定時間後取り出し、接着テープが十分に付着するように水洗する。
乾布摩擦堅牢度試験及び、クロスカットによる密着性試験を行い、摩擦試験による「塗膜剥がれなし」「素地露出なし」、密着試験による「剥がれなし」を合格(○)とし、いずかが合格とはいえないものを不合格(×)とする。
なお、クロスカットによる密着試験のカット部の長さは2cmとし、
乾布摩擦堅牢度試験の条件は、
乾布:ガーゼ(薬局方)5枚重ね
摩擦子の荷重:49.04kPa(500gf/cm
摩擦子のストローク:100mm
摩擦回数:200回往復
とする。
<耐擦傷性>
荷重2kg/cm、摩擦子ガーゼ5枚重ね、摩擦回数20往復、スピード30往復/分でラビング試験を行った。
○:著しい傷つき、色落ちや素地の露出のないもの。
×:著しい傷つき、色落ちや素地の露出のあるもの。
触感(ソフト感)の評価
<しっとり感>
サンプルに指で触れた際の触感を下記規準に基づいて評価した。
○:試験片を手で触れた際に、ほどよいしっとり感が感じられる。
×:試験片を手で触れた際に、ほどよいしっとり感が感じられない、べたつき感がある。
<さらさら感>
サンプルに指で触れた際の触感を下記規準に基づいて評価した。
○:試験片を手で触れた際に、ほどよいさらさら感が感じられる。
×:試験片を手で触れた際に、ほどよいさらさら感が感じられない。
Figure 2008056913
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表7の結果から、実施例の塗料を用いると、密着性、耐牛脂性、耐擦傷性に優れた塗膜を得ることができ、また、ソフト感にも優れていた。一方、表8の結果から、比較例の塗料を用いた場合は、すべての性能に優れたものは得られなかった。
本発明の自動車内装材用水性塗料組成物は、種々のプラスチック基材及びこれらの成形品等に好適に用いることができる。
樹脂の融点測定方法を示した概略図である。 樹脂のTg測定方法を示した概略図である。

Claims (6)

  1. 水性ウレタン樹脂(A)、水性塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂(B)、水性ポリオレフィン系樹脂(C)及び弾性粒子(D)を含む自動車内装材用水性塗料組成物であって、
    前記樹脂(A)、(B)及び(C)の合計質量を100質量%とした場合の前記樹脂(C)の量は、15〜50質量%であり、
    前記樹脂(A)及び(B)の固形分質量比〔(A)/(B)〕は、90/10〜50/50であり、
    前記樹脂(A)は、20℃における伸び率が100%以上であり、
    前記樹脂(B)中の塩素化ポリオレフィン変性量は、5〜40質量%であり、
    前記樹脂(C)は、塩素化されていない水性ポリプロピレン系樹脂で、その結晶化度が35〜50%で、かつ、重量平均分子量が50000〜200000である
    ことを特徴とする自動車内装材用水性塗料組成物。
  2. 樹脂(C)は、メタロセン触媒を用いて得られたものである請求項1記載の自動車内装材用水性塗料組成物。
  3. 樹脂(C)は、20℃における伸び率が400%以上である請求項1又は2記載の自動車内装材用水性塗料組成物。
  4. 樹脂(C)は、不飽和有機酸又はその酸無水物によって変性されたものである請求項1、2又は3記載の自動車内装材用水性塗料組成物。
  5. (D)/〔(A)+(B)+(C)〕の固形分質量比は、20/100〜100/100である請求項1、2、3又は4記載の自動車内装材用水性塗料組成物。
  6. 樹脂(B)は、アクリル系重合鎖部分のガラス転移温度(Tg)が50〜120℃である請求項1、2、3、4又は5記載の自動車内装材用水性塗料組成物。
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