JP2008056886A - ポリケトンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒成分として、酢酸パラジウムと1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン、pKaが4以下の酸を用いて、重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することによって短い重合時間条件であっても触媒活性、固有粘度、および生成量を向上させたポリケトンの製造方法を提供する。
【解決手段】触媒は、(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物、(b)第15族の元素を有する配位子、および(c)pKaが4以下の酸の陰イオンからなる有機金属錯体であり、前記(b)成分が1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンである。
【選択図】なし

Description

本発明は、触媒活性および固有粘度を向上させたポリケトンの製造方法に関するものである。詳しくは触媒存在下の液状媒体中で一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物を共重合させてポリケトンを製造する方法であって、前記触媒は(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物、(b)第15族の元素を有する配位子、および(c)pKaが4以下の酸の陰イオンからなる有機金属錯体であり、前記(b)成分が1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンであることを特徴とするポリケトンの製造方法に関するものである。
一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物との共重合体、特に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン型不飽和化合物由来の反復単位が実質的に交互に連結された構造のポリケトンは機械的熱的性質に優れ、かつ、耐摩耗性、耐薬品性、ガスバリア性が高くて、様々な用途に有用の材料である。さらに、完全交互共重合ポリケトンの高分子は、より高い機械的および熱的性質を有し、経済性に優れたエンジニアリングプラスチック材として有用であると知られている。特に、耐摩耗性が高くて自動車のギヤなどの部品、耐薬品性が高くて化学輸送パイプのライニング材など、ガスバリア性が高くて軽量ガソリンタンクなどに利用可能である。また、固有粘度が2以上の超高分子量ポリケトンを繊維に用いる場合には高配率の延伸が可能であり、延伸方向に配向された高強度および高弾性率を有する繊維を製造することができる。そのように製造された繊維は、ベルト、ゴムホースの補強材や、タイヤコード、コンクリート補強材などの建築材料や産業資材用途に非常に適する材料となる。
高い機械的熱的性質を発揮する高分子量のポリケトンを得る方法として、特許文献1にはパラジウムと1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパンと陰イオンからなる触媒を用いて、低い温度で重合する方法が開示されている。また、特許文献2にはパラジウムと2−(2,4,6−トリメチルベンゼン)−1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパンと陰イオンからなる触媒を用いる方法が開示されている。また、特許文献3にはパラジウムと2−ヒドロキシ−1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパンと陰イオンからなる触媒を用いる方法が開示されている。しかし、これら方法によれば、触媒当たりポリケトンの収得量が低く、かつ、リン配位子の合成方法が難しく、高価であるため、経済的に問題があった。
低価の触媒を用いて高分子量のポリケトンを得る方法として、特許文献4には、パラジウムと1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンとホウ素系フッ化物の陰イオンからなる触媒を用いて、tert−ブタノール溶媒中で重合する方法が開示されている。この方法によれば、高分子量のポリケトンが得られるが、触媒当たりポリケトンの収得量が非常に低く、その結果としてポリケトンの原価が高まる問題があった。
経済的に高分子量のポリケトンを高収得率で得る方法として、特許文献5には、メタノールと1〜50容量%の水との混合溶媒中で重合を行う方法が開示されている。この方法においては、パラジウムなどの第10族金属元素と1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンと無機酸の陰イオンからなる触媒が用いられている。特に、水を17容量%含有するメタノール溶媒中で酢酸パラジウムと1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンとリンタングステン酸を用いれば、85℃、エチレンと一酸化炭素の等モル混合ガス4.8MPaにおいて30分間重合反応によって、固有粘度1.36の重合体が得られた。その時の触媒活性は5.7kg/g−Pd・hrである。同混合溶媒にリンタングステン酸の代りに硫酸を用いれば、触媒活性は9.5kg/g−Pd・hrである。この方法によれば、高い触媒活性のため、ある程度高分子量のポリケトンが得られるが、重合時間を長くしても高性能材料にするために必要な固有粘度2以上の重合体を得ることは不可能であるという問題があった。
特許文献6には、パラジウムと1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンにトリフルオロ酢酸を用いて、低い圧力で重合する方法が開示されている。この方法によれば、50℃、エチレンと二酸化炭素の投入比を1:2にして4MPaにおいて5.2時間の重合反応によって、触媒活性が1.3kg/g−Pd・hr、固有粘度1.8の重合体を得ることができる。この方法によれば、相対的に低温・低圧下でポリケトンを得ることができるが、高性能材料に必要な高い固有粘度を有するポリケトンを得ることは不可能である。
特許文献7で、従来の技術に類似した触媒システムにおいて無機酸として硫酸を用いた。メタノール溶媒にパラジウムなどの第10族金属元素と1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンを80℃、エチレンと一酸化炭素の等モル混合ガス5.5MPaにおいて30分間の重合反応によって、固有粘度が6.45の重合体が得られた。その時の触媒活性は6.0kg/g−Pd・hrであった。
以上のように、一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物を原料にするポリケトンの製造方法において、高い触媒活性を有するだけでなく、タイヤコード用として用いるのに適する高い固有粘度を有したポリケトンの製造技術の開発が要望されている。
ヨーロッパ特許第319038号 特開平4−227726号公報 特開平5−140301号公報 特表平6−510552号公報 特開平8−283403号公報 ヨーロッパ特許第0361584号 特開2002−317044号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、触媒成分として、酢酸パラジウムと1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン、pKaが4以下の酸を用いて、重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することによって短い重合時間条件であっても触媒活性、固有粘度、および生成量を向上させたポリケトンの製造方法を提供することにある。
本発明の一態様に係わる触媒存在下の液状媒体中で一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物を共重合させてポリケトンを製造する方法では、前記触媒は、(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物、(b)第15族の元素を有する配位子、および(c)pKaが4以下の酸の陰イオンからなる有機金属錯体で、配位子成分の(b)成分が1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンになることができる。
より望ましくは、液状媒体は、メタノールと1,000〜10,000ppmの水を混合して用いることができる。
より望ましくは、重合時に選択的にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することができる。
より望ましくは、触媒の遷移金属成分の(a)成分が酢酸パラジウムで、触媒の酸成分の(c)成分はトリフルオロ酢酸または硫酸を単独で用いるか、またはトリフルオロ酢酸と硫酸を混合して用いることができる。
より望ましくは、触媒の(a)成分:(b)成分:(c)成分のモル比は約1:1.2:7になることができる。
本発明によれば、触媒成分として酢酸パラジウムと1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンを用い、重合時にベンゾチアゾールの添加有無によって触媒活性および固有粘度を調節できるポリケトンの製造方法が提供されている。
以下で本発明をより詳しく説明する。
本発明のポリケトンの製造方法は、(a)第9族、第10族、第11族の遷移金属化合物、(b)第15族の元素を有する配位子、および(c)pKaが4以下の酸の陰イオンからなる有機金属錯体触媒存在下に、液状媒体中で一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物を共重合させることにより、共重合時にベンゾチアゾール、ベンゾフェノン、または水が添加される。代案として、液状媒体が水とエタノールを含み、そして共重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンが添加される。
本発明の触媒は、周期律表(IUPAC無機化学命名法改正版、1989)の(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物および(b)第15族の元素配位子からなるものである。
第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物(a)のうち、第9族の遷移金属化合物の例としては、コバルトまたはルテニウムの錯体、カルボン酸塩、リン酸塩、カルバミン酸塩、およびスルホン酸塩などを挙げられる。具体的な例としては、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセテート、酢酸ルテニウム、トリフルオロ酢酸ルテニウム、ルテニウムアセチルアセテート、およびトリフルオロメタンスルホン酸ルテニウムなどを挙げられる。
第10族の遷移金属化合物の例としては、ニッケルまたはパラジウムの錯体、カルボン酸塩、リン酸塩、カルバミン酸塩、およびスルホン酸塩などを挙げられる。具体的な例としては、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセテート、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセテート、塩化パラジウム、ビス(N,N−ジエチルカルバメート)ビス(ジエチルアミン)パラジウム、および硫酸パラジウムなどを挙げられる。
第11族の遷移金属化合物の例としては、銅または銀の錯体、カルボン酸塩、リン酸塩、カルバミン酸塩、およびスルホン酸塩などを挙げられる。具体的な例としては、酢酸銅、トリフルオロ酢酸銅、銅アセチルアセテート、酢酸銀、トリフルオロ酢酸銀、銀アセチルアセテート、およびトリフルオロメタンスルホン酸銀などを挙げられる。
これらの中で、安くて経済的に好ましい遷移金属化合物(a)は、ニッケルおよび銅化合物であり、ポリケトンの収得量および分子量の面で好ましい遷移金属化合物(a)はパラジウム化合物である。触媒活性および固有粘度の向上面では、酢酸パラジウムを用いることが最も好ましい。
第15族の原子を有する配位子(b)の例としては、2,2’−ビピリジル、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジル、2,2’−ビ−4−ピコリン、および2,2’−ビキノリンなどの窒素配位子;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1、4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス[ジ(2−メチル)ホスフィノ]プロパン、1,3−ビス[ジ(2−イソプロピル)ホスフィノ]プロパン、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、1,3−ビス[ジ(2−メトキシ−4−スルホン酸ナトリウム−フェニル)ホスフィノ]プロパン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、1,2−ビス[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]メチル]ベンゼン、1,2−ビス[[ジ(2−メトキシ−4−スルホン酸ナトリウム−フェニル)ホスフィノ]メチル]ベンゼン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2−ヒドロキシ−1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、2,2−ジメチル−1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、および1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンなどのリン配位子などを挙げられる。
本発明は従来技術とは異なり、触媒の第15族の元素配位子(b)として一般式(1)で示した1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(1,3-bis[bis(2-methoxy-5-methylphenyl)phosphino]propane、BIBMAPP)を用いる。このような触媒を用いるため、高い触媒活性を有して、タイヤコード用として適する高い固有粘度を有するポリケトンを製造することができる。
Figure 2008056886
第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物(a)の使容量は選択されるエチレン型不飽和化合物の種類や他の重合条件に応じて適する値が変わる。そのために一律的に範囲を限定することはできないが、通常反応帯域の容量1リットル当り0.01〜100ミリモル範囲が好ましく、より好ましくは0.01〜10ミリモル範囲である。反応帯域の容量とは反応器の液相の容量である。
配位子(b)の使容量も特に制限されないが、遷移金属化合物(a)1モル当たり通常0.1〜3モル範囲が好ましく、より好ましくは1〜3モル範囲である。
pKaが4以下の酸の陰イオン(c)の例としては、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、およびp−トルエンスルホン酸などのpKaが4以下の有機酸の陰イオン;過塩素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘテロポリ酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、およびフルオロケイ酸などのpKaが4以下の無機酸の陰イオン;トリスペンタフルオロフェニルボラン、トリスフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩、およびN,N−ジメチルアルミニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩などのホウ素化合物の陰イオンを挙げられる。
本発明は、ポリケトンの製造時に用いられる触媒にpKaが4以下の酸を単独または2種以上混合して用いることを特徴とする。トリフルオロ酢酸、硫酸、またはトリフルオロ酢酸と硫酸を混合して用いることが固有粘度の向上側面で好ましい。
本発明において、前記(a)成分:(b)成分:(c)成分のモル比は1:1.2:7であることが好ましい。一般的に従来技術においては、(a)成分:(b)成分:(c)成分のモル比を1:1.2:20にして酸の添加量が多かった。しかし、(c)成分がpKa4以下の酸を少なくとも1種を用いる本発明は、前記成分比を1:1.2:7にする時、最も満足するほどの触媒活性、生成量および、固有粘度を有するポリケトンを収得する可能性があることを発見した。
本発明において、一酸化炭素と共重合するエチレン型不飽和化合物の例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラセン、1−ヘキサデセン、およびビニルシクロヘキサンなどのα−オレフィン;スチレン、a−メチルスチレンなどのアルケニル芳香族化合物;シクロペンテン、ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、テトラシクロドデセン、トリシクロドデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシクロペンタデセン、ペンタシクロヘクサデセン、および8−エチルテトラシクロドデセンなどの環状オレフィン;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;エチルアクリレート、メチルアクリレートなどのアクリル酸エステルなどを挙げられる。これらエチレン型不飽和化合物は単独または複数種の混合物として用いられる。これらの中で好ましいエチレン型不飽和化合物はα−オレフィンであり、より好ましくは炭素数2〜4のオレフィン、最も好ましくはエチレンである。
本発明で一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物の投入比は、モル比で1:1.8または1:2.0にすることが好ましい。ポリケトン製造時には一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物の投入比を1:1にすることが一般的である。しかし、酢酸パラジウムと1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンを用いた本発明では、一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物の投入比を1:1.8または1:2.0に調節した場合に触媒活性および固有粘度が向上するということを発見した。
本発明は、ポリケトンの重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することをまた他の特徴とする。本発明ではポリケトンの重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することによって、ポリケトンの固有粘度が向上する効果を達成することができる。また、ベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加しない場合、固有粘度は低くなるか、触媒活性が著しく増加する。したがって、本発明ではベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを選択的に用いてポリケトン繊維製造時に固有粘度と触媒活性を調節することができる。
本発明でベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを用いる場合には、(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物とベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンのモル比は1:5〜100であり、好ましくは1:40〜60である。遷移金属とベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンのモル比が1:100を超過すれば、製造されるポリケトンの触媒活性がむしろ減少する傾向があるため好ましくない。
本発明は、液状媒体として水溶性有機溶媒と水からなる混合溶媒を用いることができる。
本発明に用いられる水溶性有機溶媒の具体的な例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、およびエチレングリコールなどのアルコール類;m−クレゾールなどのフェノール類;アニリンなどのアミン類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、およびジグライムなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸および酢酸メチルなどのエステル類などを挙げられ、これらを単独または複数種の混合溶媒として用いる。経済性や取り扱いの安定性の面で水溶性有機溶媒はアルコール類が好ましく、より好ましくはメタノールである。
本発明ではpKaが4以下の酸を少なくとも1種用いて、重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを選択的に添加することによって固有粘度が向上できる。のみならず、従来技術では固有粘度の向上のために重合時間を最小限10時間以上にしなければならなかったこととは異なり、重合時間を2時間程度だけしても高い固有粘度を有するポリケトンの製造が可能であることを確認することができる。
本発明において、一酸化炭素と前記エチレン型不飽和化合物との共重合は、前記第9族、第10族、第11族の遷移金属化合物(a)、第15族の元素を有する配位子(b)、およびpKaが4以下の酸の陰イオン(c)からなる有機金属錯体触媒によって生じることで、前記触媒は前記3成分を接触させることによって生成される。接触させる方法は公知の任意の方法を用いることができる。例えば、適当な溶媒中で3つの成分を予め混合した溶液を製造して用いたり、重合系に3つの成分を各々別々に供給して重合系内で接触させたりしても好ましい。
本発明を実施するにあたって、重合法としては液状媒体を用いる溶液重合法、懸濁重合法、および少量の重合体に高濃度の触媒溶液を含浸させる気相重合法などが用いられる。重合はバッチ式または連続式のうちいずれの方式で実施しても好ましい。重合に用いる反応器は公知のものをそのまま、または加工して用いることができる。重合温度に対しては特に制限しないが、一般的に40〜180℃範囲であり、好ましくは50〜120℃範囲である。重合時の圧力に対しても制限はないが、一般的に常圧〜20MPa範囲であり、好ましくは4〜15MPa範囲である。
以下、具体的な実施例および比較例をもって本発明の構成および効果をさらに詳しく説明するが、これら実施例は単に本発明をさらに明確に理解させるためのものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。実施例および比較例でポリケトンの固有粘度および触媒活性は下記のような方法で評価した。
(1)固有粘度
重合された樹脂を0.01g/100ml〜1g/100ml(m-cresol)の濃度で60℃恒温槽で1〜5時間ほど溶かした後、ウベローデ(Ubelode)粘度計を用いて30℃で粘度を測定する。濃度に伴う粘度をプロット(plot)した後、外挿して固有粘度を求める。
(2)触媒活性
重合された樹脂の重量/パラジウムの重量・時間(kg/g−Pd・hr)で求める。
(実施例1)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(BIBMAPP)0.0398g、トリフルオロ酢酸0.0499gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が100barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を100barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体51.2gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は3.8kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は16.8dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
(実施例2)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0398g、トリフルオロ酢酸0.0499gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が80℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:2(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を80℃、耐圧を70barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体72.8gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は5.4kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は15.7dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
(実施例3)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0398g、トリフルオロ酢酸0.0249gおよび硫酸0.0215gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を70barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体90.3gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は6.7kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は13.5dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
(実施例4)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0398g、硫酸0.1226gをアセトン100mリットルに溶解した。この溶液をメタノール2475mlと水25mlの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が85barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を85barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体440.8gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は32.7kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は4.5dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
(実施例5)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0398g、硫酸0.0429gをアセトン100mリットルに溶解した。この溶液をメタノール2200mlと水300mlの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が90barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を90barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体489.3gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は36.3kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は4.3dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
(実施例6)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0398g、トリフルオロ酢酸0.0499gをアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水2.5mlの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が80℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:2(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を80℃、耐圧を70barに維持しながら3時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体368.1gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は27.3kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は5.7dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表1に示す。
Figure 2008056886
(比較例1)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、トリフルオロ酢酸0.0499gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が100barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を100barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体51.0gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は3.9kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は9.7dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
(比較例2)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、トリフルオロ酢酸0.0499gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlおよび水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が80℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:2(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を70barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体69.5gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は5.2kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は8.9dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
(比較例3)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、トリフルオロ酢酸0.0249gおよび硫酸0.0215gをベンゾチアゾール0.4225gと共にアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mlと水1000ppmの混合溶媒に溶解して、この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を70barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体91.7gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は6.9kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は7.5dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
(比較例4)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、硫酸0.1226gをアセトン100mlに溶解した。この溶液をメタノール2475mリットルと水25mリットルの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1.8(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が85barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を85barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体128.7gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は9.4kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は7.2dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
(比較例5)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、硫酸0.0429gをアセトン100mリットルに溶解した。この溶液をメタノール2200mリットルと水300mリットルの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が70℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:1(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が90barになるまで加えた。内温を70℃、耐圧を90barに維持しながら2時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体132gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は9.8kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は7.0dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
(比較例6)
酢酸パラジウム0.0140g、1,3−ビス[ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン0.0399g、トリフルオロ酢酸0.0499gをアセトン100mリットルに溶解した。この溶液をメタノール2497.5mリットルと水2.5mリットルの混合溶媒に溶解した。この溶液を真空によって空気を除去した後、窒素置換されたステンレンス製オートクレーブに装入した。オートクレーブを密閉した後、内容物を800rpmの速度で攪拌しながら加温した。内温が80℃に達した時点で一酸化炭素とエチレンの1:2(モル比)混合気体をオートクレーブ耐圧が70barになるまで加えた。内温を80℃、耐圧を70barに維持しながら3時間攪拌を継続した。冷却後、オートクレーブ内の気体を除去して内容物を取り出した。反応溶液を濾過し、メタノールで数回洗浄後、室温〜80℃に減圧乾燥して重合体138.9gを得た。
13C−NMRおよびIR結果からこの重合体が実質的に一酸化炭素由来の反復単位とエチレン由来の反復単位からなるポリケトンであることが確認された。触媒活性は10.3kg/g−Pd・hrに相当し、固有粘度は5.3dl/gの値であった。
これらの結果を整理したものを表2に示す。
Figure 2008056886

Claims (6)

  1. 触媒存在下の液状媒体中で一酸化炭素とエチレン型不飽和化合物を共重合させてポリケトンを製造する方法であって、
    前記触媒は、(a)第9族、第10族、または第11族の遷移金属化合物、(b)第15族の元素を有する配位子、および(c)pKaが4以下の酸の陰イオンからなる有機金属錯体であり、
    前記(b)成分が1,3−ビス[ビス(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ホスフィノ]プロパンであることを特徴とするポリケトンの製造方法。
  2. 前記液状媒体は、メタノールと1,000〜10,000ppmの水からなる混合溶媒であることを特徴とする請求項1に記載のポリケトンの製造方法。
  3. 重合時にベンゾチアゾールまたはベンゾフェノンを添加することを特徴とする請求項1に記載のポリケトンの製造方法。
  4. 前記(a)成分が酢酸パラジウムであることを特徴とする請求項1に記載のポリケトンの製造方法。
  5. 前記(c)成分としてトリフルオロ酢酸、硫酸、またはトリフルオロ酢酸と硫酸を混合して用いることを特徴とする請求項1に記載のポリケトンの製造方法。
  6. 前記(a)成分:(b)成分:(c)成分のモル比が約1:1.2:7であることを特徴とする請求項1に記載のポリケトンの製造方法。
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