JP2008055807A - 樹脂ローラ成形用金型及び樹脂ローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯金8を金型1、2にインサートし、前記芯金8の両端を前記金型1、2で保持し、前記芯金8の外周面に樹脂層を成形する樹脂ローラ成形用金型において、前記芯金8の両端にテーパ部12を、かつ前記金型1、2側にもそのテーパ部12と同一角のテーパ部12を設け、前記金型1、2側のテーパ部12は前記芯金8を保持する前記保持入子7の内部に形成し、前記保持入子7を前記芯金8の軸方向に移動させかつ前記テーパ部12を押し付ける駆動装置10を設け、前記保持入子7及び前記駆動装置10を前記芯金8の端部の少なくとも一方の側に設ける。
【選択図】図1
Description
しかも、特許文献1は、対象がローラ芯金の位置決めという点で、特許文献1の技術が「ゴムロールの製造方法」にあるとしても、樹脂ローラ成形用金型と共通であると言えるかもしれない。
図6には、芯金8及び保持入子7をそれらの間に配置する固定側金型1及び可動側金型2、第1エジェクタプレート3、第2エジェクタプレート4、可動側取り付け板5及びエジェクタピン6が示してある。
本例においては、芯金8の外径は金型との位置決め部でφ6〜φ8、ローラ形成部でφ9〜φ12程度である。ローラ形成部に樹脂が充填され、成形品のローラ外径はφ13〜15程度となる。
手動で芯金を8挿入する場合には問題は少ないが、量産でのロボットを使用する場合にはできる限りクリアランスを広くしたほうが良い。過去の事例から、クリアランス0.03mmでもロボット取り出しの場合にキズが発生したことがある。
このため、それ以上のクリアランスを設けることが必要であるが、結局、クリアランスを大きくすれば金型内での芯金8の位置がばらつくことになり、成形品の振れ精度は悪くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、芯金と保持入子のクリアランスが広くなっても芯金の位置を安定させることができ、結果として成形品の品質向上を達成できる金型を提供することにある。
また、請求項2に記載の発明は、前記テーパ部の形状は、前記金型側を雄形状とし、前記芯金側を雌形状とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記金型側の前記テーパ部を前記保持入子とは分割したピンで形成する請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記金型側の前記テーパ部に用いる部材の硬度を前記芯金の硬度よりも高くする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記駆動装置としてエアシリンダを用いる請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記保持入子と前記固定側金型及び可動側金型の合わせ面に凹凸形状を設け、型締めした際に凹凸形状が合わさり、前記保持入子が充填時の圧力で動くことを防止する請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記金型側の前記テーパ部を前記保持入子とは分割したピンで形成した場合に、前記ピンの背部にスプリングを設け、該スプリングにより前記ピンを押圧し、前記ピンは前記スプリングの押圧方向に移動し得るように構成され、該構成を前記芯金の端部の少なくとも一方の側に設けることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、前記芯金と前記保持入子のクリアランスを0.04mm以上設けた請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型を特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか1項記載の樹脂ローラ成形用金型を使用して製造される樹脂ローラを特徴とする。
図1乃至図3を参照して、樹脂ローラを製造する樹脂ローラ成形用金型は、図6の従来技術におけると同様に、固定側金型1、可動側金型2、第1エジェクタプレート3、第2エジェクタプレート4、可動側取り付け板5、エジェクタピン6、保持入子7及び芯金8によって構成されている。
芯金8及び保持入子7を固定側金型1及び可動側金型2の間に配置し、芯金8は保持入子7の穴に挿入し、これらの金型1及び2が閉まると、金型1及び2内で保持され、樹脂を充填する。本書では、成形材料の充填及びこれに関する構成については説明を省略する。
芯金8の端部付近の拡大図である図2及び図3には、考えられる2通りの芯金8のテーパ部12が示されている。図2では、テーパ部12の形状として、金型1及び2側(保持入子7)を雄形状とし、芯金8側を雌形状としている。
このように、金型1及び2側を雄形状のテーパ部12、芯金8側を雌形状テーパ部12とする場合、芯金8の加工時の端部のセンタ穴をそのまま活用でき、芯金8の加工工数を低減できる。
仮に、この同軸度がずれた場合には、金型1及び2のローラ面の軸心に対し芯金8の軸心がずれることになり、樹脂層の偏肉が大きくなり、成形品の振れが悪くなる。同軸度の狙いとしてはバラツキも考慮して0.02mm以下が望ましい。
一方、金型1及び2のテーパ部である保持入子7のテーパ部12は保持入子7の外径との同軸度が高精度に加工されることが必要であり、同軸度の狙いとしてはφ0.005が望ましい。
このように、テーパ部12を保持入子7と分割することにより、テーパ部12が摩耗した場合には容易に交換できる。また、テーパ部12の高さ調整、角度調整がピン9の交換で容易にできる。図3の場合でも、同様にテーパ部12をピン9で形成できるが、図では保持入子7と一体として示している。
同様に、ピン9を含んでいる他方の保持入子7は駆動装置10に固定され、この駆動装置10により芯金8の保持と解放ができる。駆動装置10は天側プレート11に固定され、この天側プレート11は第1及び第2エジェクタプレート3,4に固定されている。よって1対の保持入子7は第1及び第2エジェクタプレート3,4の動作と連動できる。
駆動装置10にはエアシリンダを使用している。既存のエアシリンダを用いることにより、成形機(図示せず)の信号を受けて動作タイミングを設定でき、また動作が安定し、安価である。
また、エアシリンダは、1方向に往復運動ができ、動作のタイミングが取り易い。エア駆動源(図示せず)は成形機に取り付け、成形機の制御系から信号を取り、成形機の改造で実施が可能である。
金型1及び2のテーパ部12とローラの外周部、すなわち、キャビティ面の同軸度精度を向上させるためには、保持入子7を金型1及び2に対して位置決めをする必要がある。
そのため、保持入子7の外周面と同一Rを金型1及び2側に形成し、外周面を保持することで保持入子7の位置を安定させる。これにより金型1及び2側のテーパ部12の位置精度は0.01mm以下に保つことが可能である。
このように、保持入子7の外形を円筒形状とし、型締め時に円筒外周面を固定側金型1と可動側金型2のR形状面で合わせることにより保持入子7の位置決めをする。これにより、保持入子7と金型1及び2の位置精度を向上でき、成形品の振れ精度が向上する。
保持入子7が動いてしまうことを防止するには、駆動装置10、例えば、エアシリンダの加圧力を樹脂圧よりも大きくする必要があるが、そのためには大口径のエアシリンダを用いなければならず適正でない。
保持入子7と固定側金型1及び可動側金型2の合わせ面に凹凸形状を設け、型締めした際に凹凸形状が合わさり、保持入子7が充填時の圧力で動くことを防止する。これにより、充填時の樹脂圧により保持入子7が動くことを防止でき、テーパ部12での位置決めが確実にできる。
このため、ストッパ入子13を金型1及び2に固定し、保持入子7にはストッパ入子13の先端が入る溝を設け、この溝に嵌め合うことにより保持入子7の戻りを防止している。この時、ストッパ入子13の先端と保持入子7の溝の形状はテーパ形状とし、嵌め合った状態の位置精度が保てるようにしている。
これは、図5に示すように、芯金8が段差をもっており、段差部で保持入子7との軸心方向の位置決めを行う場合には、その段差部からテーパ部12までの距離がバラツキを有しているため、スプリング14で加圧することでそのバラツキを解消できる。
この構成を芯金8端部のうち少なくとも一方の側に設けるようにする。かかる構成によって、スプリング14の加圧力でテーパ部12を備えたピン9が押され、芯金8の長手方向寸法がばらついても双方のテーパ部が合わさり、位置決めが確実にできる。
また、駆動装置10であるエアシリンダのエア圧力を変化することもできる。
例えば、充填時の保持入子7の戻りについて、芯金8への摩擦抵抗が少なくストッパ入子13を設ける必要がない場合に、駆動装置10、例えば、エアシリンダの加圧力が必要最小限に設定できるようにした。
また、芯金8と保持入子7のクリアランスを0.04mm以上に設ける。上述したように、クリアランスが大きい方が芯金8の着脱において量産での安定性が良く、この数値は、とくに例としては示さないが、芯金8のキズの発生など過去の事例から0.04mm以上としている。
このように、クリアランスを0.04mm以上設けることで、量産でのロボットの位置誤差、保持入子7の突出し位置の誤差による芯金8の着脱不具合が低減できる。
2 可動側金型
6 エジェクタピン
7 保持入子
8 芯金
9 ピン
10 駆動装置(エアシリンダ)
11 天側プレート
12 テーパ部
13 ストッパ入子
14 スプリング
Claims (12)
- 芯金を金型にインサートし、前記芯金の両端を前記金型で保持し、前記芯金の外周面に樹脂層を成形する樹脂ローラ成形用金型において、前記芯金の両端にテーパ部を設け、かつ前記金型側にも前記テーパ部と同一角のテーパ部を設け、前記金型側のテーパ部は前記芯金を保持する前記保持入子の内部に形成し、前記保持入子を前記芯金の軸方向に移動させ且つ前記テーパ部を押し付ける駆動装置を設け、前記保持入子及び前記駆動装置を前記芯金の端部の少なくとも一方の側に設けることを特徴とする樹脂ローラ成形用金型。
- 前記テーパ部の形状は、前記金型側を雄形状とし、前記芯金側を雌形状とすることを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記テーパ部の形状は、前記金型側を雌形状とし、前記芯金側を雄形状とすることを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記金型側の前記テーパ部を前記保持入子とは分割したピンで形成することを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記金型側の前記テーパ部に用いる部材の硬度を前記芯金の硬度よりも高くすることを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記駆動装置としてエアシリンダを用いることを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記保持入子の外形を円筒形状とし、型締め時に円筒外周面を前記固定側金型と前記可動側金型のR形状面で合わせることにより前記保持入子の位置決めをすることを特徴とする請求項1の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記保持入子と前記固定側金型及び可動側金型の合わせ面に凹凸形状を設け、型締めした際に凹凸形状が合わさり、前記保持入子が充填時の圧力で動くことを防止することを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記金型側の前記テーパ部を前記保持入子とは分割したピンで形成した場合に、前記ピンの背部にスプリングを設け、該スプリングにより前記ピンを押圧し、前記ピンは前記スプリングの押圧方向に移動し得るように構成され、該構成を前記芯金の端部の少なくとも一方の側に設けることを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記駆動装置であるエアシリンダのエア圧力を変化可能としたことを特徴とする請求項1の樹脂ローラ成形用金型。
- 前記芯金と前記保持入子のクリアランスを0.04mm以上設けたことを特徴とする請求項1記載の樹脂ローラ成形用金型。
- 請求項1乃至11のいずれか1項記載の樹脂ローラ成形用金型を使用して製造されることを特徴とする樹脂ローラ。
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2006
- 2006-08-31 JP JP2006236999A patent/JP2008055807A/ja active Pending
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