JP2008055381A - 熱分解炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイオキシン類の生成を抑えつつ、廃棄物を熱分解処理できる、コスト性に優れた新規な構造の熱分解炉、および熱分解方法を提供する。
【解決手段】熱分解炉50への熱分解用空気の流入量を制限し、排気ガスの排出量を少量化して限界酸素濃度を管理するとともに、熱分解炉50内部にスノコ状の棚を設け、供給される空気との 熱が均一作用し熱分解効率を向上させることができ、上部空気供給管4および下部空気供給管5に対向配置された永久磁石15によって磁界処理された熱分解用の空気を利用することによって、僅かな空気で、継続的かつ、効率的な熱分解を実現することができ、排気ガスに含まれるダイオキシン類や有害物質などの生成を抑制することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイオキシンや悪臭の発生を抑えつつ、各種の廃棄物を熱分解処理することのできる熱分解炉に関する。
近年、環境保護の観点から、廃棄物の焼却処理に伴うダイオキシン類の発生が、大きな問題となっている。
このダイオキシン類には、多くの異性体があるが、代表的にはPCDD(ポリ塩化ジベンゾパラオキシン)とPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)であり、Cl(塩素)の置換数によって種々に分類される。
ダイオキシン類が熱分解炉で発生するメカニズムについては、廃棄物中の有機分の熱分解や不完全な熱分解で伴う未熱分解有機物が、排ガス中の飛灰表面で、塩化銅等の触媒作用によって生成する、或いは、熱分解によって生じた多環カーボンスート(ナフタリン、アントラセン、クリセン、ピレン、フェナントレンなど多数)が触媒作用によって分解したり、熱分解によって生じた可燃性ガスが触媒作用によって塩素と反応し、クロロフェノール(C6H3Cl3O )といった前駆体となり、これが縮合反応によりPCDD等のダイオキシン類を生成すると推定されている。
通常、熱分解処理では、850℃以上で廃棄物は熱分解され、難分解性有機物質(ダイオキシン類)の発生は少ない。しかしながら、排ガス中には多量のダイオキシン前駆体が含まれており、熱回収で排ガスが冷却されると、ダイオキシン前駆体のダイオキシン類の再合成温度が300℃〜400℃にあるため、ダイオキシン類が再合成されてしまうという問題がある。
従来の熱分解炉、または熱分解方法においては、下記の特許文献1にも見られるように、廃棄物を低酸素雰囲気下で処理し、かつ、排ガスを冷却器により高速冷却することで、ダイオキシン類が再合成する温度域(300〜400℃)を瞬間的に通過させ、ダイオキシンの再合成反応をできる限り起こさないようにしている。
特開2002−307045号
ところで、従来の熱分解炉、または熱分解方法においては、ダイオキシン類の再合成を防止するため、排ガスに含まれるダイオキシン前駆体を冷却器にて高速冷却することで、ダイオキシン類が再合成する温度域(300℃〜400℃)を瞬間的に通過させ、再合成反応をできる限り生じさせないようにしている。
しかしながら、排ガス中に含まれるダイオキシン前駆体は、冷却時に瞬間的ではあるが、再合成する温度域(300℃〜400℃)を通過しているため、完全にダイオキシンの再合成を防止することができない。しかも冷却設備を設ける必要があるため、装置が大型化するなどの問題も付随して発生していた。
そこで、本発明の目的は、前記冷却設備を用いることなく、300℃以下において廃棄物の熱分解が効率よく進行することで、ダイオキシンの再合成反応を有利に抑制することができる熱分解炉を提供することである。
請求項1記載の発明では、外部空間から略遮断された熱分解処理室を形成する耐熱容器と、前記耐熱容器の壁部に設けられて、空気を熱分解処理室に自然吸気で取り入れる熱分解用空気の取入口と、前記空気取入口を絞ることにより、前記熱分解処理室への空気の流入量を制限する流入空気制限手段と、前記空気取り入れ口から前記熱分解処理室に空気を導く空気通路上に磁場を形成して、熱分解用空気を磁気処理する複数対の磁石と、前記耐熱容器内部に棚状のスノコで廃棄物を支持する廃棄物支持手段と、前記耐熱容器内部の壁部に設けられた排気ガスの排出口と、前記排出口より排出された排気ガスを水槽内で曝気して無害化する有害物の除去システムと、前記排気ガスに含まれるダイオキシン類やフロン等の難分解物質を吸着する触媒システムと、前記排気ガスを、ファン部によって大気中に排気する排気手段と、を備えることにより、前記目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記空気通路において磁場を形成する複数対の磁石の磁極を、互いにN極が対向するように配置したことを特徴とする。
本発明によると、空気通路上において熱分解用空気に磁界を及ぼし、且つ熱分解処理室内の僅かな空気を利用して、熱分解処理物を継続的に燃焼することができ、熱分解によるダイオキシンの再合成温度を経ることはないため、ダイオキシン類の生成を有利に抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図1ないし図5を参照して詳細に説明する。
まず、図1は前記熱分解炉の片半分を断面とした正面図であり、図2は前記熱分解炉の側面図を示したものである。また、図3は熱分解炉を上方から俯瞰した俯瞰図、図4(a)は熱分解炉本体への送風手段である各空気供給口4、5の断面図であり、図4(b)および図4(c)は、図4(a)をX方向から眺めた図である。そのうち、図4(b)は空気通路に対して磁場を形成する磁極の数が2個で構成されている実施例であり、図4(c)は空気通路に対して磁場を形成する磁極の数が4個で構成されている実施例である。図5は熱分解炉より排出された排気ガスが、無害化されて大気へと排気される過程を示した有害物質の除去処理装置23を示した図である。
図1および図2に示すように、本実施例に係る熱分解炉50は、熱分解部1、空気排出管3、上部空気供給口4、下部空気供給口5、上段スノコ6、下段スノコ7、上段熱伝達部30、下段熱伝達部31、点検口8および廃棄物投入口9を備えている。
先ず熱分解部1について説明する。熱分解部1は、側部を囲う縦向き耐火煉瓦2を備えている。この耐火煉瓦は円注状形状により、熱分解部1を覆い、外部の空間とは実質的に遮断された閉鎖領域が形成するようになっている。
そして、この縦向き周壁の耐火煉瓦2の下部には空気を供給するための空気供給口(下段)4、空気供給口(上段)5が設置されている。さらに、熱分解部1には、上段スノコ6と下段スノコ7を棚状に設けることによって、炉内を上段、中段、下段と仕切る三重構造を形成している。
この上段スノコ6および下段スノコ7上部には、例えば炭に代表されるような上部熱伝達部30、および下部熱伝達部31が設けられており、廃棄物は各スノコ6、7に対してこの各熱伝達部30、31の上方に配置される。
上部空気供給口4および下部空気供給口5より供給された排気ガスが、着熱口18を経由して着熱され、熱伝達部30、31を介して、上段スノコ6および下段スノコ7上の廃棄物に熱が均一に作用することから、廃棄物の熱分解面積を向上させることができ、従来のように単に炉底で熱分解させる場合に比べ、著しく熱分解効率を向上させることができる。
また、熱可塑性エラストマーなどのプラスチック類が廃棄物に含まれる場合、熱分解部1の温度上昇に伴って熱可塑エラストマーなどのプラスチック類は液化または軟化し、廃棄物などに対して癒着、粘着し熱分解面積を広げ、熱分解効率の向上に大幅に寄与することができる。
廃棄物投入口9は、熱分解炉50の上部に設けられ、開閉可能な上部蓋10を備えている。廃棄物は下部引き出し蓋11と上部蓋10の間にある空間に、一時的に保管され、下部引き出し口の取っ手12を引っ張ることによって、熱分解炉1内部へと投入可能となっている。
新規に投入される廃棄物は、上段スノコ6上に留まる。この二重構造による投入口により、廃棄物投入口9を開閉する際には、外気から完全に遮断された防爆構造となるため、作業者が作業をする際の安全を確保することができる。
図2に示すように熱分解炉1の胴体下部には、上部空気供給口4と下部空気供給口5を備えている。図3に示すように、この各空気供給口4、5は、酸素を含む空気などの供給ガスが物分解部1へ向けて流れる流路である。前記上記上部供給口4と下部供給口5は、熱分解炉に対して等角円周方向に配置され、これによって供給内部へと向かう多数の空気が流入される孔が形成され、空気供給を円滑にするようにしてある。
一方、図4(b)に示すように、各空気供給口管4、5の内面には、それぞれ1組の永久磁石15a、15bが取り付けられている。各磁石本体15は両底面部分において、同一なる磁極S極を有しており、空気通路内部に対しては互いに同一なる磁極N極が配置され、非磁性材からなる取り付けベルト16が接着され、各空気供給口管4、5の内面に対向配置で固定される。また、一方図(c)に示すように、各空気供給口管4、5の内面には、それぞれ2組の永久磁石15a、15bと、永久磁石15c、15dとが取り付けられている。各磁石本体15は両底面部分において、同一なる磁極S極を有しており、空気通路内部に対しては互いに同一なる磁極N極が配置され、非磁性材からなる取り付けベルト16が接着され、各空気供給口管4、5の内面に対向する配置で固定される。
これら図4(b)および図5(c)で示される、各永久磁石15a、15b、15c、15dは、各空気供給口4、5内に空気通路に対してN極を向け、各磁極が対向する形態で配置され、空気通路を流れる空気に対して、磁界が及ぼされる仕組みとなっている。
複数の永久磁石15の磁極や極性、位置などについては細かく限定されるものでもないが、好ましくは、N極だけが各空気供給口4、5に対して位置するように構成されることが望ましい。
この永久磁石15付きの各空気供給管4、5を通る空気は、磁場の影響を受けて活性化し、一部はマイナスイオン化されていると考えられる。
なお、磁石本体15の材質としては、例えば、コスト性に優れたフェライト磁石など公的に採用され得、それ以外にも、永久セラミック協力磁石や希土類磁石などの各種ハード磁性材料が、磁気特性やコスト性などを考慮して適宜に採用可能である。
さらに、熱分解炉1の上方には、空気排出管3が設けられている。この空気排出管3は、図1、図2または図3で示されているように、バブリング槽35へと連結されている。このバブリング槽35内に形成された排出管出口部25には、所定量の水が収容されている。
バブリング槽35内の水は排出間出口部25より低い水位に保たれる。また、バブリング槽35内に収容される水には、排気ガスの中和作用に応じて、消石灰溶液や苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)等、その他の化学物質を加えることも可能である。
図5で示されているようにバブリング槽35の上部には排出管27が連結されている。排出管27の出口部26はバブリング槽36下部へと連結され、バブリング槽35を経由した排気ガスが排出される。このバブリング槽36内に形成された出口部26内の底部には、所定量の水が収容されている。
なお、バブリング槽36内の水は出口部26より低い水位に保たれる。そして、排気ガス中に含まれる煤塵等を、バブリング槽35、36内を通過する際に槽内に収容された水などに吸着させるようになっていることから、排気ガスを一層、無害化することが出来、ガスは脱臭される。
また、バブリング槽36の上端には、逆U字形をなす煙道40が備えられている。前記煙道40の終端にはファン部24が設けられ、ファン部24より可燃ガスは有害物の取り除かれた状態で大気中に放出される。
前記逆U字形をなす煙道40は、触媒部部19、フィルター部20および活性炭部22から形成されている。バブリング槽36を経由した燃焼排ガスは、重金属成分の多くがガス化しているため、これら触媒部部19、フィルター部20および活性炭部22はガス化しているダイオキシン類や重金属などの環境汚染物質を吸着して除去する作用がある。
前記触媒部19としては、未分解ガスの吸着能もつ触媒を担持した材料を用いるが、高温固体そのものを触媒で成形してもよい。
ただし、加熱による熱劣化や排気ガス中の触媒毒により300℃以上での触媒活性が劣化する触媒でも、300℃未満で無触媒より十分効果的な酸化能が発揮できれば、貴金属系でない安価な触媒が使用でき、希土類を添加した高温でも大きな比表面積のウォッシュコート上に貴金属(酸化物)粒子を分散できれば高価だが高活性の高温触媒になり、より小さい空間速度でダイオキシン類やフロン等の難分解物質を吸着できる。
その候補として、水酸化アルミや酸化アルミ、リン酸アルミ等のアルミ化合物、クリストバライト、ゼオライト、セピオライト、電気石等のシリカ系、アルミナシリカ系の触媒、その全体あるいは一部がMg、Ca、Sr、Baなどのアルカリ土類金属、あるいはY、La、Ce、Prなどの希土類、Ru、Rh、Pd、Pt、Ag、Auなどの貴金属、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cuなどの遷移元素、Zn、Snなどの重金属元素で置換された化合物は、高温で十分な活性をもつ触媒となる。
前記フィルター部20のフィルターに使用される材料としては、セラミックフィルタ、粒子充填フィルタ、金属フィルタ、繊維フィルタのいずれかが好適であることを特徴とする。
前記活性炭部22は、簡易にダイオキシン類やPCB類などの毒性の高い有機塩素化合物や、これら毒性化合物の前駆体となるクロロベンゼン類などの有機塩素化合物を低害化することができる。これらの脱臭には活性炭、コークス炭などの炭素系吸着剤はもちろん、ゼオライト、シリカ、アルミナなどの無機系吸着剤も有用に使用できる。
次に、熱分解方法としての具体例を挙げて説明する。
まず、廃棄物を熱伝達部30、31上に載置する。その方法として、熱分解炉5の上部に設置された廃棄物投入口9を開き、廃棄物を下部引き出し蓋11と上部蓋10の間にある空間に、一時的に載置し、下部引き出し口の取っ手を引っ張ることによって、廃棄物を熱分解炉内部へと投入し、廃棄物が熱伝達部30、31上に留まるようにする。
そして、着熱口18を着熱し、流量制限機構であるボールバルブ17によって熱分解部1内へ導かれる熱分解用空気を制限し、熱分解を開始する。
載置、投入された廃棄物は、専ら熱伝達部30、31上で焼却される。その際、熱伝達部30、31を介して、上段スノコ6および下段スノコ7上の廃棄物に熱が均一に作用するため、熱分解効率がよく、かつ熱分解面積を向上させることができる。
従来のように単に炉底で熱分解させる場合に比べ、熱分解効率を著しく向上させることができ、さらに廃棄物は呼気によって取り込まれる僅かな熱分解用空気を利用して熱分解するが、取り込まれた熱分解用空気は、空気通通路28に対する磁化作用によって活性化していることから、消火することなく燃焼が進行する。
しかも排気ガスの温度は300℃以下であり、排気ガス中に含まれるダイオキシン前駆体は、ダイオキシンの再合成温度(300℃〜400℃)を経ることはないため、ダイオキシン類の生成を極めて有利に抑制することができる。
燃焼の結果生成されるガスは、バブリング槽35、バブリング槽36へと連結され、各バブリング槽35、36内の水、消石灰溶液や苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)または、その他の化学物質を加えた溶液によって瀑気される。その過程で、ダイオキシン類、タール分、塩素やフッ素を含有するハロゲン成分、木酢液等の有害物質が中和される。
そして、バブリング槽36上部の逆U字形に備え付けられた円筒形の煙道を伝い、触媒部部19、フィルター部20および活性炭部22によって、重金属成分やダイオキシン類など環境負荷物質が完全に除去される。その後、ガスは、ファン部24を伝い大気中へと排気される。
ところで、廃棄物の熱分解にあたっては、熱分解により生成されるダイオキシン類の排気ガス中の含有量が、熱分解時の温度によって影響を受けることが知られている。
上述の熱分解方法においては、各空気供給管4、5のボールバルブ17は、燃焼用空気の流量調整機構となることから、空気の流入量を絞ることが出来、限界酸素濃度の調整を行うことができる。そのため、廃棄物へ着火せずに熱分解させることができる。
しかも、各空気供給管4、5には、空気通通路28に対する磁化作用によって磁気が及ぼされた空気が熱分解用空気として吸入されるようになっていることから、熱分解前から熱分解部1内にあった空気(酸素)を熱分解に使用し切った後も、自然吸気により吸入される僅かな空気を利用して、例えば、熱分解炉の温度300℃以下、好ましくは120〜250℃の雰囲気温度において、継続的に低温で熱分解できる。そのため、熱分解によるダイオキシン類の生成を有利に抑制することができる。
また、このような熱分解炉50および熱分解方法においては、各空気供給管4、5により制限されつつ吸入される、僅かな熱分解用空気で廃棄物を熱分解させることから、可及的に、熱分解時のガスの排出量自体を少量化し得るといった利点もある。
特に、本実施形態においては、各空気供給管4、5に対して、2個〜16個のうち偶数個の磁極(1対、2対、3対、4対または5対)を、空気通路の形状に応じて任意に選択し、N極同士を対向せしめた状態で装着している。このことから、両磁極(N極)から生ずる磁力線の反発を利用して、空気通路28に対して、熱分解用空気の流入方向に沿った磁力線を中心とする磁場が形成され、結果的として、流入空気に対して有利に磁界を及ぼすことができる。
また、N極にのみ磁界に及ぼす作用が特有に見られることから、水の水素結合に及ぼす影響はもちろん、電子の回転運動、水の表面張力など種々の要因によって、流入空気に対して有利に磁界を及ぼしていると推考される。
このように、熱分解用空気に磁界を及ぼすことにより、継続的な熱分解を実現したことから、長期間に亘る使用による熱分解処理能力の劣化が略完全に回避できる。そのため、耐久性、メンテナンス性において、優れている。
本実施形態においては、熱分解用空気を熱分解用空気が一方向に安定して流動せしめられ易くなるのであり、上部空気供給口4より供給された磁化された空気が、直接上段スノコ6上廃棄物に安定して作用する。そのため、熱分解効率がよく、かつ熱分解面積を向上させることができる。
従って、単に炉底で熱分解させる場合に比べ、熱分解効率を向上させることができる。また、廃棄物である熱可塑性エラストマーなどのプラスチック類は、熱分解部1の温度上昇に伴って液化または軟化し、廃棄物などとの癒着性・粘着性を大きく向上させることができ、熱分解時の熱分解面積を広げ、熱分解効率の向上に大幅に寄与する。これらによって熱分解状態は一層安定化する。
また、本実施形態においては、排気ガスがバブリング槽35、36内を通過する際に排気ガス中に含まれる煤塵等を、槽内に収容された水に中和させるようになっていることから、排気ガスを一層、無害化することができる。
以上、本実施形態では、例えば、磁石手段としては、前記実施形態の如き永久磁石15に代えて、電磁石を採用することも可能である。
また、永久磁石15は、取り付け部14等によって各空気供給口4、5に対して取り付ける以外にも、各空気供給間4、5の外部から直接的に取り付けたり、或いは、各空気供給管4、5の壁部分に埋設して装着することも可能である。それにより、例えば、空気通路内面に永久磁石を直接に露呈せしめて配することも可能である。
また、永久磁石15の配設位置や数等は、目的とする熱分解処理状態や、コスト性等を考慮して、適宜に調整することが出来る。例えば、図4(b)での実施例は2個の磁極、図4(c)の実施例では4個の磁極を配置しているが、それ以外にも、各空気供給口4、5の径に応じて、6個〜16個の偶数個のうち、任意の磁極の個数を選択し、対向位置せしめることが可能である。
さらに、熱分解用空気の取入口も、前記実施形態に記載の構造や、配設位置、数等に限定されるものではない。例えば、前記実施形態の如く設けられた取入口に加えて、適当な位置に、別の取入口および、流量調整機構を設けることも可能である。
また、バブリング槽35、36内の水溶液に排ガス浄化剤を配合することも可能であり、例えば、消石灰を配合して石灰水とすることにより、更なる中和作用の向上と併せて、発生する炭酸ガスを吸着して二酸化炭素等の発生量を軽減することも可能である。
本実施例に係る熱分解炉の片半分を断面とした正面図である。 本実施例に係る熱分解炉の側面図である。 本実施例に係る熱分解炉を上方から俯瞰した俯瞰図である。 (a)は、本実施例に係る熱分解炉への送風手段である各空気供給口の断面図であり、(b)は、空気通路に対して磁場を形成する磁極の数が2個で構成されている例であり、(c)は、空気通路に対して磁場を形成する磁極の数が4個で構成されている例である。 本実施例に係る熱分解炉より排出された廃棄物ガスが、無害化されて大気へと排気する有害物質の除去処理装置を示した図である。
符号の説明
1 熱分解部
2 耐火煉瓦
3 空気排出管
4 上部空気供給管
5 下部空気供給管
6 上段スノコ
7 下段スノコ
8 点検口
9 廃棄物投入口
10 上部蓋
11 下部引き出し蓋
12 下部引き出し蓋取っ手
14 磁石取り付け部
15(a、b、c、d)磁石本体
17 ボールバルブ
18 着熱口
19 触媒部
20 フィルター部
22 活性炭部
23 有害物質の除去処理装置
24 ファン部
25 排出管出口部
26 出口部
27 排出管
30 熱伝達部
35、36 バブリング槽
40 逆U字形をなす煙道
50 熱分解炉

Claims (2)

  1. 外部空間から略遮断された熱分解処理室を形成する耐熱容器と、
    前記耐熱容器の壁部に設けられて、空気を熱分解処理室に自然吸気で取り入れる熱分解用空気の取入口と、
    前記空気取入口を絞ることにより、前記熱分解処理室への空気の流入量を制限する流入空気制限手段と、
    前記空気取り入れ口から前記熱分解処理室に空気を導く空気通路上に磁場を形成して、熱分解用空気を磁気処理する複数対の磁石と、
    前記耐熱容器内部に棚状のスノコで廃棄物を支持する廃棄物支持手段と、
    前記耐熱容器内部の壁部に設けられた排気ガスの排出口と、
    前記排出口より排出された排気ガスを水槽内で曝気して無害化する有害物の除去システムと、
    前記排気ガスに含まれるダイオキシン類やフロン等の難分解物質を吸着する触媒システムと、
    前記排気ガスを、ファン部によって大気中に排気する排気手段と、を備えることを特徴とする熱分解炉。
  2. 前記空気通路において磁場を形成する複数対の磁石の磁極を、互いにN極が対向するように配置したことを特徴とする請求項1記載の熱分解炉。
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