JP2016030220A - 有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置及びその使用方法 - Google Patents

有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のガス洗浄装置で処理された熱分解ガスを低温ガス化分解装置に帰還する類型と比較して、有機性廃棄物の処理時間が短くて済む低温熱分解減容化装置を提供する。【解決手段】 低温熱分解装置10は、有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室19と、有機性廃棄物を低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部18と、有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口26と、熱分解室19に外部空気を供給する空気供給口25と、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機30を有する。また、熱分解ガスにガス処理水を噴霧する水分噴霧塔50と、気液分離された分離液体をガス処理水と共に水分噴霧塔50に帰還する液体循環部(60、70)と、洗浄済みガスを吸着または触媒作用により無害化して外気に排出する排ガス処理部100を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、家庭から排出される一般廃棄物、事業活動に伴って生じる廃棄物を処理するのに好適な有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置に関し、特に焼却炉と比較して処理温度が低温度で済む熱分解設備に属する有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置及びその使用方法に関する。
家庭から排出される一般廃棄物は、廃棄物処理法や地方自治法等の法規制によって地方自治体により処理されている。また事業活動に伴い生じる産業廃棄物においては、廃棄物処理法によって定められる排出事業者責任により、それを排出する者が処理することとされている。このような廃棄物において、収集されてから最終処分に至るまでの中間処理として、焼却処理が一般的に行われている。特に近年においては、最終処分場の残余容量との関係において、廃棄物の減容化が緊急性の高い課題となっている。
ところで、廃棄物の焼却は、当該廃棄物を焼却炉内で燃焼させることによって実施されるが、燃焼に伴う塩化水素や、窒素酸化物、ダイオキシン類等の有害物質の発生や、焼却に伴う悪臭の発生が、大きな環境問題となっている。そこで、このような問題に対処するための一つの方策として、例えば、廃棄物を高温で燃焼させることにより不完全燃焼を少なくして、当該廃棄物に含まれる塩分によるダイオキシン類の生成を抑制することが提案されている。
しかしながら、廃棄物、特に、廃プラスチック類等を含む産業廃棄物をダイオキシン類の発生を抑える程度の高温で焼却する際には、焼却炉内が著しく高温化することから、耐熱性に優れた特別な素材や構造からなる焼却炉が必要とされるのであり、焼却炉設備のために多大なコストが必要になるという問題があった。しかも、含水率の高い有機性廃棄物を焼却処理する場合においては、廃棄物の表面のみが急速に炭化される傾向にあり、その結果、廃棄物の表面が炭化膜で覆われる一方、廃棄物の中心部分が十分に炭化されないことから、不完全燃焼に伴いダイオキシン類や悪臭を発生させるおそれがあった。
そこで、特許文献1では、ダイオキシン類等の発生を抑えつつ、廃棄物に炭化処理等を施すようにした焼却炉が提案されている。その構造の概略は、外部空間と略遮断された耐熱容器の壁部に空気取入口を設けると共に、該取入口から耐熱容器内部の処理室に燃焼用空気を導く通路上に磁石手段を設けて、該燃焼用空気を磁気処理する点にある。そして、熱処理物の表面温度は700℃以下であり、耐熱性や耐食性に優れた各種金属材料の鋼製品や鋳鉄製品で炉を構成できる利点がある。しかし、有機性廃棄物の燃焼排ガスの処理装置が設けられていないため、小型の焼却設備として利用できるに過ぎないという課題があった。
また、特許文献2では、有機性廃棄物の分解処理装置において、吸気通路を通じて磁気処理された外部の空気が熱処理用空気として熱処理室に及ぼされることにより、略閉状空間とされた熱処理室において、少量の熱処理用空気で廃棄物が、効率的に且つ緩やかに熱処理され得る装置が提案されている。この特許文献2の装置においては、排ガスを処理水で消煙処理すると共に、消臭殺菌されているので、大型の焼却設備とすることも可能である。しかし、有機性廃棄物を300℃程度の比較的低温度で熱分解しているので、非常に多量の熱分解ガスが生成する。そして、熱分解ガスにはばいじんも含まれており、また廃プラスチックやゴムを廃棄物に含む場合には、塩素などのハロゲンや硫黄分が熱分解ガスに含まれるため、煙道や消煙処理装置側の負担が大きくなり、旨く処理できる有機性廃棄物の範囲が限られているという課題があった。
さらに、本出願人の提案に係る特許文献3では、有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、ガス洗浄装置と一体化することで、廃棄物を減容処理すると共に処理済みガスを無害化して、周辺環境に対する負荷が小さくて済むと共に、減容処理の温度を200℃〜300℃とすることで高価な耐熱性の高い部材を使用することなく、装置本体の製造価格が低廉で済む低温熱分解減容化装置を提案している。
さらに、特許文献4では、上記特許文献3の装置において、起動時に安定した運転開始ができるように、ゼオライト鉱石のような保熱性材料を配置した熱分解室に、火床を形成するための有機性乾燥多孔質材からなる分解温度保持材を投入し、次に熱分解温度以上の自然熱分解状態の種火保持材を投入することが提案されている。
特開2003−117534号公報 特開2004−91367号公報 [0029]、[0038] 特許第3872083号公報 特開2014−50813号公報
しかし、特許文献3の低温熱分解減容化装置は、通常の焼却炉と比較すると、有機性廃棄物の処理時間が100倍から1000倍程度を要するため、操業時の炉内温度を200℃〜300℃に均衡させるのが困難であるという課題があった。特に、炉内に電熱線等の補助熱源を敷設している場合には、有機性廃棄物の反応速度が速くなりすぎて、炉内に分解ガスが滞留してガス爆発の危険濃度に達する場合があった。
また、特許文献4の装置は、分解温度保持材と種火保持材を用いている低温熱分解減容化装置の稼働開始時の運転安定性を高めているが、特許文献3の装置と同様に、ガス洗浄装置で処理された熱分解ガスが低温ガス化分解装置に帰還される構造となっている。操業が安定段階に移行した時には、酸素含有率が低い熱分解ガスが低温ガス化分解装置に供給されるため、熱分解室での酸素濃度が5−9%よりも低い極端な酸欠状態となり、有機性廃棄物の低温熱分解速度が遅く、処理時間が長くなるという課題があった。
本発明は上記課題を解決するもので、通常の焼却炉と比較すると、有機性廃棄物の処理時間が100倍から1000倍程度と遅い低温熱分解設備であっても、従来のガス洗浄装置で処理された熱分解ガスを低温ガス化分解装置に帰還する類型と比較して、有機性廃棄物の処理時間が短くて済む低温熱分解減容化装置及びその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置は、例えば図1に示すように、低温熱分解装置10は、有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室19と、有機性廃棄物を低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部18と、有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口26と、熱分解室19に外部空気を供給する空気供給口25と、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機30を有する。また、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置は、低温熱分解装置10から排出される熱分解ガスであって、気液分離機30で分離された分離ガスとしての熱分解ガスに、ガス処理水を噴霧する水分噴霧塔50と、気液分離機30で分離された分離液体を、水分噴霧塔50で噴霧されたガス処理水と共にガス処理水として水分噴霧塔50に帰還する液体循環部(60、70)と、洗浄済みガスに含まれる酸化ガスを吸着または触媒作用により無害化して外気に排出する排ガス処理部100と、ガス処理水の噴霧された洗浄済みガスを、水分噴霧塔50から排ガス処理部100に供給する洗浄済みガス移送部110と、を備える。
本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置によれば、低温熱分解装置10において、熱分解室19にて有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される。火床保持部18は、有機性廃棄物を低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する。熱分解ガス出口26は、有機性廃棄物の熱分解ガスを熱分解室19から排出する出口である。空気供給口25は、熱分解室19に外部空気を供給する。気液分離機30は、熱分解ガス出口から排出される熱分解ガスを気液分離して、排ガス処理部100の負荷を軽減する。水分噴霧塔50と液体循環部は、気液分離機30で分離された分離ガスを洗浄して、洗浄水により塵埃や微粒子を捕捉して、熱分解ガスを浄化する。この浄化された熱分解ガスは、洗浄済みガス移送部110を経由して排ガス処理部100に送られ、洗浄済みガスに含まれる酸化ガスを吸着または触媒作用により無害化して外気に排出される。
本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、好ましくは、さらに、空気供給口25に低酸素ガスを供給する低酸素ガス供給部120を有し、熱分解室19の酸素濃度が、有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えている場合、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給して、熱分解室19の酸素濃度を低酸素状態に維持するとよい。
本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、好ましくは、例えば図6に示すように、低酸素ガス供給部120は、洗浄済みガス移送部110の洗浄済みガス又は排ガス処理部100の排ガスを、低酸素ガスとして供給する構成とするとよい。
発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、好ましくは、例えば図1に示すように、低酸素ガス供給部120は、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスの少なくとも一種を含む酸素含有率が5%以下の低酸素ガスを、低酸素ガスとして供給してもよい。
上記課題を解決する本発明の第1の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法は、例えば図4に示すように、有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室19と、有機性廃棄物を低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部18と、有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口26と、熱分解室19に外部空気を供給する空気供給口25と、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機30を有する低温熱分解装置の使用方法であって、次のステップを含むことを特徴とする。
即ち、低温熱分解装置10から排出される熱分解ガスを洗浄水により洗浄して、吸着または触媒作用により無害化して外気に排出するステップ(S224)と、
熱分解室19の酸素濃度が、有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えているか判断するステップ(S226)と、前記ステップで限界酸素濃度を超えていると判断された場合、低温熱分解装置10から排出される熱分解ガスから得られた低酸素ガスを空気供給口25に供給するステップ(S228)と、前記熱分解室の酸素濃度が低酸素状態のしきい値に達したか判断するステップ(S230)と、前記ステップで低酸素状態のしきい値に達したと判断された場合、低酸素ガス供給部120からの低酸素ガスを停止するステップ(S232)とを有する。
上記課題を解決する本発明の第2の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法は、例えば図5に示すように、有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室19と、熱分解室19に投入する種火保持材を一時貯えるストックヤード14と、熱分解室19とストックヤード14との間に設けられたストックヤード仕切板17と、有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部18と、有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口26と、熱分解室19に外部空気を供給する空気供給口25と、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機30を有する低温熱分解装置の使用方法であって、次のステップを含むことを特徴とする。
即ち、ストックヤード仕切板17を開放して、ストックヤード14に蓄えられた有機性廃棄物を熱分解室19に投入するステップ(S212、S214)と、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給して、熱分解室19の酸素濃度を低酸素状態に維持するステップ(S218、S220)とを有する。
本発明の第3の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法は、例えば図5、図6に示すように、有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室19と、熱分解室19に投入する種火保持材を一時貯えるストックヤード14と、熱分解室19とストックヤード14との間に設けられたストックヤード仕切板17と、ストックヤード14の有機性廃棄物投入側に設けられた投入側開閉部15と、有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部18と、有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口26と、熱分解室19に外部空気を供給する空気供給口25と、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機30を有する低温熱分解装置の使用方法であって、次のステップを含むことを特徴とする。
即ち、投入側開閉部15を開放してストックヤード14に有機性廃棄物を投入し、次いで投入側開閉部15を閉鎖するステップ(S202、S204、S206)と、ストックヤード仕切板17を閉鎖状態に維持して、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給して、ストックヤード14の室の酸素濃度を低酸素状態にするステップ(S210)と、ストックヤード仕切板17を開放して、ストックヤード14に蓄えられた有機性廃棄物を熱分解室19に投入するステップ(S212)とを有する。
本発明の第3の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法において、好ましくは、ストックヤード14への有機性廃棄物投入ステップの後、ストックヤード14の室の酸素濃度が、有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えているか判断するステップ(S208)と、前記ステップで限界酸素濃度を超えていると判断された場合、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給するステップ(S210)に分岐することを特徴とする。
本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置によれば、熱分解室には空気供給口から酸素を充分に含む外部空気が供給されるので、熱分解室の酸素濃度が5%〜9%程度の適切な値に維持され、熱分解室で処理対象となる有機性廃棄物を適切な反応速度で熱分解処理できる。そこで、熱分解室の酸素濃度は、有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えることはなく、熱分解設備としての要件を充足する。
本発明の第1の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法によれば、熱分解設備としての基準酸素濃度を基準に熱分解室の酸素濃度を監視して、酸素濃度が過剰であれば低酸素ガスを供給し、有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超える事態の発生を防止できる。また、酸素濃度が不足であれば外部空気を供給して、例えば熱分解ガスの全量を常時帰還する場合に生ずることがある極端な低酸素状態(例えば、酸素濃度が1%〜4%程度)や無酸素状態を回避できる。
本発明の第2の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法によれば、ストックヤードから熱分解室に有機性廃棄物を投下する際に、酸素濃度が高い空気がストックヤードから熱分解室に流入しても、低酸素ガスを熱分解室に供給して、熱分解設備の操業要件を充足するように、安定した操業が行える。
本発明の第3の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法によれば、ストックヤードに有機性廃棄物を投下する際に、酸素濃度が高い空気がストックヤードの室に流入しても、低酸素ガスをストックヤードの室に供給して、酸素濃度が高い空気がストックヤードから熱分解室に流入することを防止でき、熱分解設備の操業要件を充足するように、安定した操業が行える。
本発明に係る有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の全体構成を説明する構成図である。 図1の低温熱分解減容化装置の操業開始時を説明する要部構成図で、有機性乾燥多孔質材を投入した状態を示している。 図1の低温熱分解減容化装置の操業開始時を説明する要部構成図で、種火保持材を投入した状態を示している。 本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法を説明する流れ図で、起動時の操業過程を示してある。 本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法を説明する流れ図で、安定運転時の操業過程を示してある。 本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法を説明する流れ図で、図5に続く安定運転時の操業過程を示してある。 本発明の第2の実施形態に係る有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の全体構成を説明する構成図である。
以下、図面によって本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の全体構成を説明する構成図である。図において、有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置1は、低温熱分解装置10、ガス洗浄装置2、並びに両者を接続する管路を備えている。低温熱分解装置10側には、気液分離器30を設置している。また、ガス洗浄装置2側には水分噴霧塔50a、50bと貯液タンク60が設けてある。また、クレーン94が設けてあり、有機性乾燥多孔質材92と種火保持材99を低温熱分解装置10に投入する。
低温熱分解装置10は、有機性廃棄物が投入される投入口11、耐熱性材料よりなる側壁12、地面に設置する為の基部13を有する円筒状又は箱状の容器で、有機性廃棄物の単位時間処理能力に応じた容積を有している。投入口11は、低温熱分解装置10の蓋部分に設けることによって、ストックヤード14に有機性廃棄物を投入する作業を容易にするものである。ストックヤード14は、投入口11側に設けられた第1層開閉蓋15と、熱分解室19側に設けられた第2層開閉蓋16を有している。第1層開閉蓋15と第2層開閉蓋16は、水平方向(矢印A、B方向)に開閉動作を行うものである。第2層開閉蓋16を閉じた状態では、第2層開閉蓋16がストックヤード仕切板17として作用する。
ストックヤード仕切板17は、低温熱分解装置10内部に水平状態で収容された仕切板で、上側にストックヤード14が形成され、下側には熱分解室19が形成されている。熱分解室19の定常運転時の内部温度は最高で200℃〜300℃程度であるが、有機性廃棄物に着火して焼却炉のような状態で燃焼する場合にも損壊しないように、投入口11、側壁12、ストックヤード仕切板17には耐熱性鋼板等の耐熱性材料を用いると良い。また、側壁12には耐火煉瓦を用いることも出来る。
火床保持部18は、低温熱分解装置10内部に水平状態で収容された仕切板で、上側に保熱性材料20と、熱分解中の炉内有機性廃棄物21を保持し、下側には洗浄済みガスが通風するガス通風部24が形成されている。保熱性材料20は、低温熱分解温度(200℃〜300℃)程度に温度が維持されるもので、ゼオライト鉱石のような一定の粒子形状を有するものである。ゼオライト鉱石は、例えば比表面積が大きな粉末のものを用いるとよい。火床保持部18は、保熱性材料20と炉内有機性廃棄物21がガス通風部24に落下しないように保持する程度の網状体、又は一定形状の開口部が多数形成されている。
熱分解室19は、保熱性材料20、炉内有機性廃棄物21並びにストックヤード14から供給される有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解する空間で、火床保持部18とストックヤード仕切板17の中間に形成される。熱分解室19に対する酸素の供給は、空気供給口25から供給される洗浄済みガスに限定される為、有機性廃棄物の完全な酸化反応に必要とされる酸素量に比較して、極端な酸素欠乏状態にある。そこで、有機性廃棄物は一酸化炭素や炭素鎖が一部分解された低級炭化水素化合物に熱分解されて、熱分解ガス出口26より有機性廃棄物の熱分解ガスとして排出される。
残さ堆積層22は、火床保持部18の下側に形成されるもので、残さ堆積層22と火床保持部18との間に位置するガス通風部24を洗浄済みガスが通風する。残さ堆積層22には、熱分解室19で熱分解された炉内有機性廃棄物21の残さや、熱分解に伴って微粒子化した保熱性材料20が堆積する。この残さの成分を熱分析したところ、石膏が主成分であることが判明した。
残さ排出口23は、残さ堆積層22に堆積した炉内有機性廃棄物21の残さと熱分解に伴って微粒子化した保熱性材料20を取出す開口部である。空気供給口25は、外気を熱分解室19に供給するものである。熱分解ガス出口26は、ストックヤード仕切板17近傍の熱分解室19に位置する側壁12に設けられたもので、有機性廃棄物の熱分解ガスを気液分離器30に供給する。
気液分離器30は、熱分解ガス出口26から排出される熱分解ガスを気液分離する筒状の施設で、熱分解ガスの気流が直接当るコーン状の衝止板31を有している。衝止板31にて熱分解ガスが比重に応じてガス成分と液体・微粒子成分とに分離される。分離ガス排出口32は、気液分離器30の頂部に設けられたもので、熱分解ガスから液体や微粒子成分が除去された分離ガスを水分噴霧塔50aに送る。気液分離器底部33には、熱分解ガスから比重で分離された液体や微粒子成分が溜まる。分離液体排出口34は、気液分離器30の底に設けられたもので、熱分解ガスから比重で分離された液体や微粒子成分を貯液タンク60に送る分離液管路40と接続されている。なお、液体は、凝縮した炭化水素油や水分の混合物と考えられ、ばいじんなどの微粒子成分を含んだ状態となっている。
水分噴霧塔50a、50bは、気液分離器30で分離された分離ガスに、ガス処理水を噴霧するもので、ここでは大略同一形状の水分噴霧塔が2系列直列に設けられているものを図示している。なお、水分噴霧塔は3系列以上直列に設けることによって、分離ガスの洗浄を確実に行う構成としてもよく、また分離ガスの多寡に応じた処理能力の為に並列に増設しても良い。水分噴霧塔50a、50bは、塔内でガス処理水が噴霧される関係で、内部温度が蒸気温度である100℃乃至それより低い温度である。そこで、構造材料として塩化ビニール樹脂、ガラス繊維強化プラスチック、又はジシクロペンタジエン樹脂等の耐腐蝕性プラスチック材料を用いることが出来る。耐腐蝕性プラスチック材料を用いると、分離ガスに塩化水素や亜硫酸ガスのような腐蝕性ガスが含まれていても、腐食することがなく耐久性が高くなる。
まず、上流の水分噴霧塔50aにおいて、分離ガス導入路51aは、一端が分離ガス排出口32と接続され、他端が塔内上部53a側に開口したもので、気液分離器30から供給される分離ガスを水分噴霧塔50a内部に導く。ガス処理水噴霧塔52aは、一端がガス処理水供給管路73と接続され、他端が塔内上部53a側に開口したもので、ガス処理水を分離ガスに噴霧する噴霧口を有する。ガス処理水噴霧塔52aの噴霧口は、塔内上部53aと塔内下部55aにて霧状にガス処理水を噴霧して、分離ガスとの気液交換を効率的に行い、分離ガスに含まれる水溶性成分をガス処理水中に溶し込む。塔外排出管54aは、一端が塔内下部55aと接続され、他端が下流の分離ガス導入路51bと接続されている。ガス処理水との気液交換の完了した分離ガスは、塔外排出管54a経由で下流の分離ガス導入路51bに送られる。分離ガスとの気液交換が完了したガス処理水は、ガス処理水排出路56aを経由して、ガス処理水管路41を経て、貯液タンク60に貯えられる。
下流の水分噴霧塔50bにおいて、ガス処理水噴霧塔52b、塔内上部53b、塔内下部55b、ガス処理水排出路56bは、其々ガス処理水噴霧塔52a、塔内上部53a、塔内下部55a、ガス処理水排出路56aと同様の構造と機能を有している。分離ガス導入路51bは、一端が塔外排出管54aと接続され、他端が塔内上部53aで開口したもので、上流の水分噴霧塔50aから送られる分離ガスを水分噴霧塔50b内部に導く。塔外排出管54bは、一端が塔内下部55bと接続され、他端が洗浄ガス用縦管112と接続されている。
貯液タンク60は、気液分離器30で分離された分離液体と、水分噴霧塔50a、50bで噴霧されたガス処理水とを貯えるものである。貯液タンク60に対する分離液体とガス処理水の輸送は、分離液管路40とガス処理水管路41を用いている。即ち、分離液管路40は、分離液体排出口34と接続されて、気液分離器30で分離された分離液体を輸送するもので、ガス処理水管路41と接続されている。分離液管路40は、さらにガス洗浄装置2の筐体内部で、ガス処理水排出路56a、56bと接続されており、水分噴霧塔50a、50bで噴霧されたガス処理水を輸送する。ガス処理水管路41は、分離液管路40と貯液タンク60とを接続する縦管である。分離液管路40は、満水状態で用いられることは稀で、通常は分離液体やガス処理水の上部には分離ガスが通過する構造となっている。
貯液タンク60では、比重の重い水分を主成分とする重比重液体層61と、各種炭化水素油を主成分とする軽比重液体層62に分離する。貯液タンク60の上部は蓋部64で覆われており、軽比重液体層62と蓋部64との間にガス滞留室63が形成されている。ガス滞留室63は、ガス処理水管路41から重比重液体層61をへて送りこまれた洗浄済みガスが滞留していると共に、洗浄ガス用縦管111の他端が接続されている。炭化水素油排出管65は、軽比重液体層62の比重の軽い炭化水素油について廃油タンク66に送るものである。貯液タンク60に貯蔵された分離液体とガス処理水の混合液体は、水分と炭化水素油を含む為、炭化水素油については廃油タンク66に分離して貯える。
貯液タンク60には、気泡生成装置(67、68)が設けられており、分離液体とガス処理水の混合液体に対して気泡を吹込むバブリング処理を行うことで、比重による分離を促進している。即ち、気泡生成装置は、空気を吹込むブロワーポンプ67と、貯液タンク60の底部に噴出し口を有するバブリング管68を有している。ブロワーポンプ67により吸込まれた空気は、バブリング管68によって噴出し口より噴出して、分離液体とガス処理水の混合液体に対して比重による分離を促進している。
給水系統70は、貯液タンク60と共に液体循環部を構成するもので、貯液タンク60に貯えられた重比重液体層61の水分をガス処理水として水分噴霧塔50a、50bに供給するもので、ラインポンプ71、ガス処理水供給管路72、73を有している。液体循環部のうち、水分噴霧塔50a、50bからの回収管路は、分離液管路40とガス処理水管路41となっている。ラインポンプ71は、貯液タンク60に貯えられた液体のうち、比重の重い水分をガス処理水として利用できるように、貯液タンク60の底に比較的近い位置に液体吸込み口74を有している。液体吸込み口74では、貯液タンク60に沈殿しているばいじんや固形分が吸込まれないように、適宜のフィルターが設置してある。
排ガス処理部100は、洗浄済みガスに含まれる酸化ガスを吸着または触媒作用により無害化して外気に排出するものである。酸化ガスには、一酸化炭素ガスや熱分解対象の有機性廃棄物に起因する窒素酸化物、亜硫酸ガスなどが含まれる。
排ガス処理部100は、洗浄済みガスを焼却することなく、吸着または触媒作用により無害化するものであるため、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置は、廃棄物処理法上の焼却炉に該当せず、廃棄物処理法施行令第3条第2号「ロ」の熱分解設備に該当する。排ガス処理部100には、例えばディーゼル自動車の排ガス処理に用いられる排気ガス処理用触媒を用いることもできるし、また活性炭等の多孔質物質で吸着または触媒作用を有する物質を利用できる。
洗浄済みガス移送部110は、ガス処理水の噴霧された洗浄済みガスを、水分噴霧塔50から排ガス処理部100に供給するもので、洗浄ガス用縦管111、112を有している。低酸素ガス供給部120は、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスの少なくとも一種を含む酸素含有率が5%以下の低酸素ガスを、低酸素ガスとして供給するもので、例えば専用の低酸素ガス圧力容器や液化した低酸素ガス物質を用いることができる。
有機性乾燥多孔質材収容体91は、熱分解温度保持材としての有機性乾燥多孔質材92を収容するもので、例えば布袋や床板が開閉自在な運搬用の箱体が用いられる。有機性乾燥多孔質材92には、大鋸屑やもみ殻、蕎麦殻、麦殻などの穀物殻を用いると良い。吊り紐93は有機性乾燥多孔質材収容体91を低温熱分解減容化装置の近傍から投入口11に運搬するのに用いる。
クレーンレール94は、動力をもって荷をつり上げ、荷を水平に運搬することを目的とする機械装置の水平材で、移動範囲を定める。トロリ95は、クレーンレール94に沿って走行する。クレーンロープ96は、先端に設けたフック97により吊り紐93を吊って、有機性乾燥多孔質材収容体91を目的場所に移動するのに用いる。クレーンは、巻上げ(図中矢印V方向)、横行、走行(図中矢印H方向)の3動作が可能である。なお、クレーンはクレーン車のように自走式でもよく、天井クレーンのように建屋に固定して設置してもよい。
種火保持材収容体98は、種火保持材99を収容するもので、例えば耐熱性の高い金網製袋や床板が開閉自在な運搬用の金属製箱体が用いられる。種火保持材99は、種火状態の木炭、成形木炭、オガ炭、竹炭、活性炭、マングローブ炭、ヤシガラ炭の少なくとも一種類を用いるとよい。種火保持材99は、例えば木炭の場合には、火熾しをして木炭を着火させて用いる。木炭の着火には、バーナーを使う方法、着火処理をした木炭を使う方法、チャコールスターターを使う方法等がある。木炭を着火することで、種火保持材99は、低温熱分解減容化装置の熱分解温度以上の温度を有する自律熱分解状態となり、熱分解温度保持材が充填された熱分解室19に投入されて、低温熱分解減容化装置の稼働開始時に必要な火床を形成する種火となる。
このように構成された有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の動作を説明する。図2は、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の操業開始時を説明する図で、有機性乾燥多孔質材を投入した状態を示している。図3は、種火保持材を投入した状態を示している。
ここでは、図4の流れ図に基づいて、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、起動時の操業過程を説明する。まず、低温熱分解装置10のストックヤード14に、熱分解温度保持材としての有機性乾燥多孔質材を投入する(S100)。起動時なので、熱分解室19からは熱分解ガスの発生はなく、第1層開閉蓋15は開放状態で差し支えない。また、保熱性材料20は火床保持部18に敷き詰められているが、起動時なので常温であり、低温熱分解温度には到達していない。次に、ストックヤード仕切板17を開くと(S102)、有機性乾燥多孔質材92が熱分解室19に落下する(S104)。そこで、図2に示すように、熱分解室19には、有機性乾燥多孔質材92が充分に蓄えられる(S106)と共に、ストックヤード14側の表面が平坦であるように有機性乾燥多孔質材92を動かす。この場合、有機性乾燥多孔質材92が熱分解ガス出口26を塞がない程度の高さにする。
次に、種火保持材を投入する準備のため、ストックヤード仕切板17を閉鎖する(S108)。そして、低温熱分解装置10のストックヤード14に、種火保持材99を投入する(S110)。次に、ストックヤード仕切板17を開くと(S112)、種火保持材99が熱分解室19に落下して有機性乾燥多孔質材92を覆う状態となる(S114)。ここで、種火保持材99が投入口11の近くに集まるのを防止して、図3に示すように、種火保持材99が均一な厚さで有機性乾燥多孔質材92を覆う状態となるように、種火保持材99の落下状態を少量ずつ小分けして調整する。
次に、ストックヤード仕切板17を閉鎖して(S116)、種火保持材99と有機性乾燥多孔質材92から発生する熱分解ガスが周囲に漏れないようにする。熱分解室19では、種火保持材99によって有機性乾燥多孔質材92の熱分解を安定的に維持する(S118)。すると、有機性乾燥多孔質材92全体が熱分解状態となり、火床が形成されて、保熱性材料20の全体が低温熱分解温度に到達する。
火床が形成されて、保熱性材料20の全体が低温熱分解温度に到達すると共に、有機性乾燥多孔質材92は、低温熱分解して徐々に減容されて、熱分解室19に有機性廃棄物を投入するための空隙が形成される。このようにして、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置における操業開始準備が完了する。
次に、図5、図6の流れ図に基づいて、本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置において、安定稼働時の操業過程を説明する。まず、熱分解室19では、種火保持材99によって有機性乾燥多孔質材92の熱分解が安定的に維持されている(S200)。次に、投入側開閉部15である第1層開閉蓋を開放して(S202)、低温熱分解の対象となる有機性廃棄物をストックヤード14に投下して供給し(S204)、投入側開閉部15を閉鎖する(S206)。この場合、ストックヤード14にて有機性廃棄物を暖めると共に、適正な水分率、例えば5%〜25%となるように調整することもできる。適正な水分率は有機性廃棄物のカロリーによって変動するが、水分率の下限値は低温熱分解温度から過度に高温側になるのを防止するように定める。水分率の上限値は、水分を蒸発させるのにエネルギーが消費されても、低温熱分解温度を維持できるように定める。
次に、ストックヤード仕切板17を閉鎖状態に維持したまま、ストックヤード14の室の酸素濃度が、有機性廃棄物が燃焼を継続するために必要な酸素濃度である限界酸素濃度を超えていないか判断する(S208)。この限界酸素濃度の判断は、熱分解設備の要件に準拠して、例えば酸素濃度センサを用いる。このステップで限界酸素濃度を超えていると判断された場合、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給する(S210)。これにより、ストックヤード14の室の酸素濃度を低酸素状態にすると、ストックヤード仕切板17を開放し、ストックヤード14と熱分解室19のガス成分が混和しても、熱分解室19の酸素濃度が限界酸素濃度をおおむね上回らない程度の状態で有機性廃棄物が加熱されることが好ましい。そして、ストックヤード14の室の酸素濃度を低酸素状態にしてから、ストックヤード14に蓄えられた有機性廃棄物を熱分解室19に投入する(S212)。
すると、低温熱分解の対象となる有機性廃棄物が、ストックヤード14から熱分解室19に落下する(S214)。落下した有機性廃棄物は、火床の上で均一な厚さとなるように拡散させるとよい。そして、ストックヤード仕切板17を閉鎖して(S216)、有機性廃棄物から発生する熱分解ガスが周囲に漏れないようにする。次に、熱分解室19の酸素濃度が、限界酸素濃度をおおむね上回らない程度の低酸素状態か判断する(S218)。熱分解室19の酸素濃度が低酸素状態でない場合は、低酸素ガス供給部120から空気供給口25に低酸素ガスを供給して、熱分解室19の酸素濃度を低酸素状態に維持する(S220)。熱分解室19の酸素濃度は、熱分解状態を確認してもよく、また有機性廃棄物が燃焼状態になっていないかを作業員の目視で確認してもよく、熱分解室19の内部温度が300℃を超えた高温状態か判断してもよく、また酸素濃度センサでもよい。
続いて、熱分解室19の酸素濃度を低酸素状態に維持して、有機性廃棄物を低温熱分解減容化する(S222)。熱分解室19内の有機性廃棄物は、低温熱分解減容化の進行に従って次第に少なくなり、例えば2日から5日程度経過すると、大部分が残さとなり、一般的な焼却の指標とされる十分の1程度に対して、百分の1から千分の1程度と大幅に減容化される。このとき、低温熱分解ガスは排ガス処理部100によって排ガス処理して外部に排出される(S224)。
この低温熱分解処理において、随時、熱分解室19の酸素濃度が、限界酸素濃度を超えているか判断する(S226)。熱分解室19の酸素濃度は、熱分解状態を確認してもよく、また有機性廃棄物が燃焼状態になっていないかを作業員の目視で確認してもよく、熱分解室19の内部温度が300℃を超えた高温状態か判断してもよく、また酸素濃度センサでもよい。酸素濃度センサを用いる場合には、プログラマブル・コントローラや計装計器を用いてもよい。そして、このS226で限界酸素濃度を超えていると判断された場合、低酸素ガス供給部120から低酸素ガスを空気供給口25に供給する(S228)。続いて、熱分解室19の酸素濃度が低酸素状態のしきい値に達したか判断する(S230)。この判断にも、例えば酸素濃度センサとプログラマブル・コントローラや計装計器を用いる。そして、S230で低酸素状態のしきい値に達したと判断された場合、低酸素ガス供給部120からの低酸素ガスを停止し、空気供給口25から酸素を含んだ空気を熱分解室19に取り込む(S231)。このようにして、熱分解室の酸素濃度が過度の低酸素状態になることを防止して、有機性廃棄物の低温熱分解速度が過度に低下することを防止する。
続いて、低温熱分解の対象となる有機性廃棄物があるか判断し(S232)、YesであればS202に戻り、有機性廃棄物をストックヤード14に供給する。Noであれば低温熱分解減容化処理は終了する。この場合、火床が消えなければ、稼働の再開はS200から行えるが、火床が消えればS100に戻って最初から行う。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図7は、本発明の他の実施形態に係る有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の全体構成を説明する構成図である。なお、図7において、前記図1と同一作用をするものには同一部号を付して、説明を省略する。ここでは、低酸素ガス供給部120は、洗浄済みガス移送部110の洗浄済みガス又は排ガス処理部100の排ガスを、低酸素ガスとして供給する構成としている。
低酸素ガス供給部120としての洗浄ガス帰還系統121は、水分噴霧塔50a、50bにてガス処理水の噴霧された洗浄済みガス(未反応ガス)を、低温熱分解装置10に帰還するもので、洗浄ガス用縦管111、112と接続された排出側三方弁122、洗浄ガス帰還用横管123、洗浄ガス帰還用管路124、入口側三方弁125とを備える。排出側三方弁122は、洗浄ガス用縦管111、112と接続される管路を、排ガス処理部100と洗浄ガス帰還用横管123とで択一的に切換えることができる。入口側三方弁125は、空気供給口25と接続される管路を、外部空気側と洗浄ガス帰還用管路124とで択一的に切換えることができる。
洗浄ガス帰還用横管123は、排出側三方弁122を介して洗浄ガス用縦管112と、低温熱分解装置10の近傍に設けられた洗浄ガス帰還用管路124との間を連結する管路で、概ね水平方向に位置している。洗浄ガス帰還用横管123は、低温熱分解装置10とガス洗浄装置筐体2の設置状態に応じて適宜に配置できる。洗浄ガス用縦管111は、一端がガス滞留室63と接続され、他端が洗浄ガス用縦管112の端部と接続されている。塔外排出管54bは、洗浄ガス用縦管111、112の接続部に接続されている。
フィルター126は、洗浄ガス帰還用横管123に装着されるもので、洗浄ガス帰還系統121を流れる洗浄済みガス(未反応ガス)に含まれるばいじんを除去して、洗浄ガス帰還系統121がばいじんで閉塞する事態を防止する。ブロワー127は、洗浄ガス帰還用横管123に装着される送風機で、洗浄ガス帰還系統121から洗浄ガス帰還用管路124の入口側三方弁125近傍に、洗浄済みガス(未反応ガス)が流れ込むのに必要な気流を生成する。ミストトラップ128は、洗浄ガス帰還用横管123に装着されるもので、洗浄ガス帰還系統121を流れる洗浄済みガス(未反応ガス)に含まれる水分を除去して、洗浄ガス帰還系統121内で水分が凝縮することを防止する。なお、フィルター126、ブロワー127、ミストトラップ128は、洗浄ガス帰還用横管123に代えて、洗浄ガス帰還用管路124に装着しても良い。
次に、永久磁石ユニット27は、通気通路に設置されるもので、通気通路として空気供給口25近傍が用いられる。永久磁石ユニット27は、通気通路を挟んで略対向するように配設された少なくとも一対の永久磁石を有する。永久磁石ユニット27が装着されていると、空気供給口25からの外部空気や洗浄済み帰還ガスの吸入量が20〜50%程度増大することが経験的に知られている。永久磁石ユニット75は、ガス処理水供給管路72に装着されるもので、装着によりガス処理水供給管路72の管路抵抗が減少して、水分噴霧塔50a、50bにおける液体循環が効率的に行える。永久磁石ユニット75、27の磁場の強さは、フェライト等の永久磁石として通常用いられる値であり、例えば0.1テスラ〜数テスラの範囲である。永久磁石ユニット75、27の着磁方向は、N極又はS極の一方が通気通路や給水管路72を挟んで対向するようにするのが良いが、通気通路や給水管路72の流れ方向に沿ってN極とS極が着磁されていてもよい。
なお、一般廃棄物、産業廃棄物は、木材、紙、プラスチック、ゴムなどの炭素化合物を含んでいる為、外部空気に含まれる酸素による酸化に伴って酸化エネルギーを発生する。また、外部空気や洗浄済み帰還ガスは永久磁石ユニット27によって生成する磁場を通過する際に、磁気作用によって活性化されると考えられている。この磁気活性化処理により、低温熱分解装置における一般廃棄物、産業廃棄物の熱分解が促進され、例えば熱分解速度として数十%程度促進される。
低温熱分解装置10では、有機性廃棄物を燃焼と比較して各段に低温度の200℃〜300℃で熱分解させるもので、併せて熱分解生成物と洗浄済みガスとを反応させて、一酸化炭素を含む熱分解ガスと水蒸気を生成する。この生成された熱分解ガスと水蒸気は、ガス洗浄装置筐体2としての水分噴霧塔50に送られ、シャワーリング処理(ガス処理水を分離ガスに噴霧すること)が行われる。そして、比重分離装置としての貯液タンク60において、水分噴霧塔50で噴霧されたガス処理水が貯えられる。比重分離装置では、ガス処理水をバブリング処理する。貯液タンク60で生成する分離ガスは、低温熱分解装置10に帰還されるが、その際に永久磁石ユニット27による磁化処理を受ける。
排出側三方弁122と入口側三方弁125が通常の操業モードである場合は、低温熱分解装置10において洗浄ガス帰還系統121を使用しないか、洗浄ガス帰還系統121と外部空気の併用を行う状態にある。そこで、水分噴霧塔50a、50bにてガス処理水の噴霧された洗浄済みガスは、低温熱分解装置10で熱分解されなかった未反応成分を含む未反応ガスを含んでいるが、排ガス処理部100により適切に無害化される。また、排出側三方弁122と入口側三方弁125が操作されて、洗浄ガス帰還系統121により低温熱分解装置10に低酸素ガスとして帰還するように設定されている場合は、当該洗浄済みガスは低温熱分解装置10に帰還される。
貯液タンク60で比重分離された液体は、油分と水分に分離する。水分に関しては、ガス処理水として水分噴霧塔50に帰還されるが、配管の途中で永久磁石ユニット75により磁化処理される。ガス処理水に対する磁化処理も、液体循環部を構成する配管中の流体抵抗を減少させると考えられている。貯液タンク60の水分は、BOD(生物化学的酸素要求量)が高く、廃水処理が必要である。廃水処理では、例えば活性汚泥を用いる。活性汚泥とは、細菌類や菌類を主な構成生物とし、原生動物や小型の後生生物を従属生物群とした微生物の集まりのことで、活性汚泥は水中の有機物を取り込み(吸着)分解しながら呼吸・増殖を続ける。活性汚泥にはお互いに引き付けあって沈む性質(凝集性・沈降性)があるので、この性質を利用して活性汚泥を分離し、きれいな処理水を得る。この分離した活性汚泥は、有機性廃棄物としてストックヤード14に投入して熱分解処理できる。
貯液タンク60で分離される液体のうち、炭化水素油については燃料や原料としての利用が可能であり、水分に関しては低温熱分解装置で分解した際に含まれる塩化水素や亜硫酸ガス等の酸性成分を含有しているが、木酢液の一般的な用途である防腐剤・防虫剤・活力剤としての利用は難しい。また、水分に含まれる酸性成分は、石灰石のようなアルカリ材料により中和処理が可能である。更に、低温熱分解装置10で排出される残さは、石膏を主成分とするものであり、コンクリート硬化剤や土壌改良剤としての利用が考えられる。
なお、上記の本発明の実施の形態においては、具体的な実施例を用いて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、当業者にとって自明事項の範囲内で設計された態様も含むものである。例えば、低温熱分解装置10のストックヤード14の容量は、1日当りに処理すべき有機性廃棄物の処理量に適した容積とする必要がある。
本発明の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置は、家庭から排出される一般廃棄物や、事業活動に伴い生じる廃棄物を減容処理するのに好適である。熱分解ガスは別途排ガス処理部100により焼却することなく適切に無害化されるので、排ガス処理の問題や焼却炉の設備基準に適合するような排ガス処理設備を設ける必要もない。
1 有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置
2 ガス洗浄装置
10 熱分解容器(低温熱分解装置)
11 投入口
15 投入側開閉部(第1層開閉蓋)
17 ストックヤード仕切板(第2層開閉蓋)
19 熱分解室
23 残さ排出口
25 空気供給口
26 熱分解ガス出口
30 気液分離機
50 水分噴霧塔
60 貯液タンク
70 給水系統(液体循環部)
100 排ガス処理部
110 洗浄済みガス移送部
120 低酸素ガス供給部

Claims (8)

  1. 有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室と、前記有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部と、前記有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口と、前記熱分解室に外部空気を供給する空気供給口と、前記熱分解ガス出口から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機を有する低温熱分解装置と、
    前記低温熱分解装置から排出される熱分解ガスであって、前記気液分離機で分離された分離ガスとしての熱分解ガスに、ガス処理水を噴霧する水分噴霧塔と、
    前記気液分離機で分離された分離液体を、前記水分噴霧塔で噴霧されたガス処理水と共に前記ガス処理水として前記水分噴霧塔に帰還する液体循環部と、
    前記洗浄済みガスに含まれる酸化ガスを吸着または触媒作用により無害化して外気に排出する排ガス処理部と、
    前記ガス処理水の噴霧された洗浄済みガスを、前記水分噴霧塔から前記排ガス処理部に供給する洗浄済みガス移送部と、
    を備えることを特徴とする有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置。
  2. 前記低温熱分解装置は、さらに、前記空気供給口に低酸素ガスを供給する低酸素ガス供給部を有し、
    前記熱分解室の酸素濃度が、前記有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えている場合、前記低酸素ガス供給部から前記空気供給口に低酸素ガスを供給して、前記熱分解室の酸素濃度を低酸素状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置。
  3. 前記低酸素ガス供給部は、前記洗浄済みガス移送部の洗浄済みガス又は前記排ガス処理部の排ガスを、前記低酸素ガスとして供給することを特徴とする請求項2に記載の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置。
  4. 前記低酸素ガス供給部は、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスの少なくとも一種を含む酸素含有率が5%以下の低酸素ガスを、前記低酸素ガスとして供給することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置。
  5. 有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室と、前記有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部と、前記有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口と、前記熱分解室に外部空気を供給する空気供給口と、前記熱分解ガス出口から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機を有する低温熱分解装置の使用方法であって、
    前記低温熱分解装置から排出される熱分解ガスを洗浄水により洗浄して、吸着または触媒作用により無害化して外気に排出するステップと、
    前記熱分解室の酸素濃度が、前記有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えているか判断するステップと、
    前記ステップで限界酸素濃度を超えていると判断された場合、前記低温熱分解装置から排出される熱分解ガスから得られた低酸素ガスを前記空気供給口に供給するステップと、
    前記熱分解室の酸素濃度が低酸素状態のしきい値に達したか判断するステップと、
    前記ステップで低酸素状態のしきい値に達したと判断された場合、前記低酸素ガス供給部からの低酸素ガスを停止するステップと、
    を備える低温熱分解減容化装置の使用方法。
  6. 有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室と、前記熱分解室に投入する前記有機性廃棄物を一時貯えるストックヤードと、前記熱分解室と前記ストックヤードとの間に設けられたストックヤード仕切板と、前記有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部と、前記有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口と、前記熱分解室に外部空気を供給する空気供給口と、前記熱分解ガス出口から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機を有する低温熱分解装置の使用方法であって、
    前記ストックヤード仕切板を開放して、前記ストックヤードに蓄えられた前記有機性廃棄物を前記熱分解室に投入するステップと、
    前記有機性廃棄物投入ステップで上昇した前記熱分解室の酸素濃度を、前記低酸素ガス供給部から前記空気供給口に低酸素ガスを供給して、前記熱分解室の酸素濃度を低酸素状態に維持するステップと、
    を有することを特徴とする有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法。
  7. 有機性廃棄物が低温熱分解温度で熱分解される熱分解室と、前記熱分解室に投入する前記有機性廃棄物を一時貯えるストックヤードと、前記熱分解室と前記ストックヤードとの間に設けられたストックヤード仕切板と、前記ストックヤードの前記有機性廃棄物投入側に設けられた投入側開閉部と、前記有機性廃棄物を前記低温熱分解温度で熱分解するための火床を保持する火床保持部と、前記有機性廃棄物の熱分解ガスを排出する熱分解ガス出口と、前記熱分解室に外部空気を供給する空気供給口と、前記熱分解ガス出口から排出される熱分解ガスを気液分離する気液分離機を有する低温熱分解装置の使用方法であって、
    前記投入側開閉部を開放して前記ストックヤードに前記有機性廃棄物を投入し、次いで前記投入側開閉部を閉鎖するステップと、
    前記ストックヤード仕切板を閉鎖状態に維持して、前記低酸素ガス供給部から前記空気供給口に低酸素ガスを供給して、前記ストックヤードの室の酸素濃度を低酸素状態にするステップと、
    前記ストックヤード仕切板を開放して、前記ストックヤードに蓄えられた前記有機性廃棄物を前記熱分解室に投入するステップと、
    を有することを特徴とする有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法。
  8. 前記ストックヤード有機性廃棄物投入ステップの後、前記ストックヤードの室の酸素濃度が、前記有機性廃棄物が燃焼を継続する限界酸素濃度を超えているか判断するステップと、
    前記ステップで限界酸素濃度を超えていると判断された場合、前記低酸素ガス供給部から前記空気供給口に低酸素ガスを供給するステップに分岐するステップと、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の有機性廃棄物の低温熱分解減容化装置の使用方法。
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