JP2008093596A - 廃棄物処理設備の排ガス処理装置及び方法 - Google Patents

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Kazuaki Sakata
和昭 坂田
Tomonobu Nishimura
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祥起 田中
Giichi Sato
義一 佐藤
Shinsuke Tanaka
信祐 田中
Hirohisa Nikaido
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Abstract

【課題】廃棄物処理設備の排ガスのダイオキシン類濃度を安価な構成で確実かつ有効に低減させる。
【解決手段】廃棄物処理炉10の下流側に、集じん機16と、再加熱器18を含むガス浄化装置と、バグフィルタ22とが順に設けられる。集じん機16は、排ガス中のダストを除去する。ガス浄化装置は、再加熱器18による排ガスの再加熱工程を含みながら、排ガス中の有害物質の除去を行う。バグフィルタ22は、ガス浄化装置からの排ガスと活性炭との供給を受け、同排ガス中のダイオキシン類を活性炭に吸着除去させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物焼却炉や廃棄物溶融炉を具備する廃棄物処理設備において発生する排ガスを処理するための技術に関するものであって、特にダイオキシン類濃度の低減に寄与し得るものである。
廃棄物焼却炉や廃棄物溶融炉といった廃棄物処理炉を具備する廃棄物処理設備では、当該廃棄物処理炉から排出される排ガス中の窒素酸化物、ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシンとポリ塩化ジベンゾーフランの総称)、塩化水素、硫黄酸化物等を除去する浄化処理を行うための排ガス処理装置がさらに装備される(特許文献1)。このような排ガス処理装置を備える廃棄物処理設備の従来例を図4に示す。
図において、廃棄物処理炉80から排出される高温排ガスは、廃熱ボイラ82及び減温塔84にて適当な温度まで降下し、まず、集じん用のバグフィルタ86に導入される。このバグフィルタ86は前記排ガス中のダストを除去して後段の装置での目詰まり等のトラブルを未然に防ぐ。このバグフィルタ86から排出された排ガスは、後段の再加熱器88にて適当な温度まで再加熱されてから触媒反応塔90に導入される。この触媒反応塔90には、前記ダイオキシン類の分解反応を促進するための触媒が充填されており、当該反応によって前記ダイオキシン類が炭酸ガスや水に分解される。さらに、当該触媒反応塔90に導入される排ガスにアンモニアが添加されることにより、高効率での窒素酸化物の同時除去も可能になる。このようにして浄化処理された排ガスは、誘引送風機92及び煙突94を通じて系外に排出される。
特開2002−243121号公報
近年、前記排ガス中におけるダイオキシン類濃度(特に毒性換算濃度:TEQ)の規制が強化されており、その低減が重要な課題となっている。その解決手段として、前記図4に示されるバグフィルタ86の上流側に活性炭を吹き込んで前記排ガスとともに前記バグフィルタ86中に導入し、このバグフィルタ86中で前記活性炭に前記ダイオキシン類を吸着除去させる方法が考えられる。この方法によれば、前記バグフィルタ86での前記活性炭によるダイオキシン類の吸着除去と、前記触媒反応塔90でのダイオキシン類の分解反応による除去とにより、前記排ガス中のダイオキシン類の濃度の大幅な低減が期待できる。
しかしながら、前記方法を採用しても、実際に前記触媒反応塔90から排出される排ガス中のダイオキシン類濃度にはかなり変動幅があり、当該濃度がバグフィルタ86の出口での濃度を上回る場合も少なからず生じ得ることが確認されている。これは、触媒反応塔90内の触媒の劣化による除去能力の低下や、前記バグフィルタ86の後段での前記再加熱器88による排ガスの再加熱がダイオキシン類の再合成を引き起こし、却って当該ダイオキシン類の濃度を上昇させること等があるためであると考えられる。この再加熱は、前記触媒反応塔90での反応、すなわち、窒素酸化物及びダイオキシン類の分解のための反応を促進させるために必要なものである。
また、前記ダイオキシン類の最終濃度を安定させる手段として、前記触媒反応塔90の後段に活性炭吸着塔を設置することが考えられるが、この活性炭吸着塔は、建設コストが高く、また、活性炭の劣化具合その他の操業条件によって前記ダイオキシン類の吸着性能が変動しやすいことから安定性に劣るという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑み、安価な構成でダイオキシン類濃度を有効かつ確実に低減させることができる廃棄物処理設備の排ガス処理装置及び方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、廃棄物処理設備に設けられ、廃棄物の焼却処理、熱分解処理、または溶融処理により発生した排ガスを処理するための装置であって、前記排ガス中からダストを除去する集じん機と、この集じん機の下流側に設けられるガス浄化装置と、このガス浄化装置の下流側に設けられ、前記ガス浄化装置から排出される排ガス中のダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する吸着用バグフィルタとを備えるものである。
この装置によれば、前記排ガスは、前記集じん機によるダスト除去処理を受けた後、前記ガス浄化装置によるガス浄化処理を受ける。このガス浄化装置において、仮に排ガス中のダイオキシン類濃度の低減率の低下(例えば再加熱器が前記排ガスを再加熱することによって前記排ガス中でダイオキシン類を再合成させることによるダイオキシン類濃度の上昇)が生じたとしても、このガス浄化装置の後段に設けられる吸着用バグフィルタのろ布の表面に活性炭が付着し、この活性炭が前記ガス浄化装置から排出される排ガス中に含まれるダイオキシン類を吸着除去することが可能であるため、最終的にこの排ガス処理装置から排出される排ガスでのダイオキシン類濃度を安定的にきわめて低い値に安定させることができる。
従来の廃棄物処理設備では、ガス浄化装置での目詰まりの要因となるダストの除去を目的としてバグフィルタが設置され、その関係から当該バグフィルタは必ず前記ガス浄化装置の前段に配置される。従って、このバグフィルタに活性炭を供給してダイオキシン類吸着機能を与えても、このバグフィルタの後段での前記ガス浄化装置における排ガスの再加熱等に起因して最終的なダイオキシン類濃度を不安定にさせるおそれがある。これに対し、本発明に係る排ガス処理装置では、前記ガス浄化装置の上流側に設けられるダスト除去用の集じん機とは別に、当該排ガス処理装置の下流側に吸着用バグフィルタが設けられるため、この吸着用バグフィルタが最終のダイオキシン類濃度を安定的にきわめて低い値に抑える。しかも、この吸着用バグフィルタの構造は例えば活性炭吸着塔に比べて簡素であり、その建設コストは低い。
前記再加熱器を含むガス浄化装置としては、前記再加熱器の下流側に設けられ、この再加熱器により再加熱された排ガス中の窒素酸化物及びダイオキシン類を分解するための反応を促進させる触媒を具備する触媒反応塔を含むものや、前記再加熱器の上流側に設けられ、前記排ガス中の塩化水素、硫黄酸化物の少なくとも一方を薬品に吸収させる湿式洗浄処理を行うための湿式洗浄塔を含むものが挙げられる。いずれの場合も、排ガスの浄化のために再加熱工程が必要であり、その再加熱がダイオキシン類の再合成を招く可能性があるため、前記ガス処理装置の下流側の吸着用バグフィルタの設置はきわめて有効である。
前記集じん機は、前述のように、排ガス中のダストを除去することを主目的とするものであるから、例えばこの集じん機に電気集じん機を適用することも可能であるが、当該集じん機は、前記排ガス中のダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する前処理用バグフィルタを含むことが、より好ましい。この構成では、当該集じん機が前記ダストの除去機能に加えてダイオキシン類除去機能を有するため、ダイオキシン類濃度のより一層の低減を図ることが可能である。
本発明では、前記吸着用バグフィルタの下流側に、当該吸着用バグフィルタから排出される排ガス中に残存するダイオキシン類を吸着除去可能な活性炭を具備する活性炭吸着塔が設けられてもよい。この活性炭吸着塔は、最終ダイオキシン類濃度をさらに低下させることが可能である。また、当該活性炭吸着塔は前記吸着用バグフィルタによるダイオキシン類除去を補完できるものであればよいので、簡易かつ小型のもので十分であり、大幅なコストの増大を生じさせない。
また本発明は、廃棄物処理設備での廃棄物の焼却処理、熱分解処理、または溶融処理により発生した排ガスを処理するための方法であって、集じん機により前記排ガス中からダストを除去する工程と、前記集じん機の下流側で前記排ガスを再加熱する処理及び前記排ガスを浄化するガス浄化処理を含むガス浄化工程と、ダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する吸着用バグフィルタ内に当該活性炭及び前記ガス浄化処理後の排ガスを導入し、前記吸着用バグフィルタ内で前記排ガス中のダイオキシン類を前記活性炭に吸着除去させる工程とを備えるものである。
前記ダストを除去する工程では、前記集じん機としてダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する前処理用バグフィルタを用い、この前処理用バグフィルタに前記排ガス及び前記活性炭を導入して当該前処理用バグフィルタ内で前記活性炭に前記排ガス中のダイオキシン類を吸着除去させることが、より好ましい。
また、前記ガス浄化工程は、前記ガス浄化処理として、再加熱した排ガス中の窒素酸化物及びダイオキシン類を分解するための反応を触媒により促進させる処理を含むものであってもよいし、前記ガス浄化処理として、前記排ガス中の塩化水素、硫黄酸化物の少なくとも一方を薬品に吸収させる湿式洗浄処理を含み、その湿式洗浄工程の後に前記排ガスを再加熱する処理を行うものであってもよい。
また、前記吸着用バグフィルタから排出される排ガスを活性炭吸着塔内に導入して当該ガス中に残存するダイオキシン類を吸着除去する工程をさらに含むことにより、最終ダイオキシン類濃度のより一層の低減を図ることが可能である。
以上のように、本発明によれば、ガス浄化装置のさらに下流側に吸着用バグフィルタが設けられることにより、安価な構成で確実にダイオキシン類濃度を有効かつ安定的にきわめて低濃度にまで低減させることができる効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る廃棄物処理設備の全体構成を示す。この廃棄物処理設備は、その前段側から順に、廃棄物処理炉10と、廃熱ボイラ12と、減温塔14と、集じん機16と、再加熱器18及び触媒反応塔20を具備するガス浄化装置と、吸着用バグフィルタ22と、誘引送風機24と、煙突26とを備える。前記廃棄物処理炉10から排出される排ガスは、前記誘引送風機24の吸引力によって前記各装置を順に通り、前記煙突26から系外に排出される。
前記廃棄物処理炉10は、図略のコンベアにより搬入されるゴミ等の廃棄物を焼却処理、熱分解処理、または溶融処理するためのものであり、この廃棄物処理炉10には、廃棄物焼却炉、廃棄物溶融炉、またはガス化溶融炉といった周知の処理炉がそのまま適用される。この廃棄物処理炉10からは、ダイオキシン類や窒素酸化物といった有害物質を含む高温の排ガスが排出される。
前記廃熱ボイラ12は、前記廃棄物処理炉10から排出される高温排ガスの熱を回収し、他の機関に供給する。前記減温塔14は、前記廃熱ボイラ12から排出される排ガスに冷却水を噴霧してその冷却を行う。これら廃熱ボイラ12及び減温塔14は、前記排ガスの温度を次の集じん機16の使用に適した温度まで降下させる。
前記集じん機16は、前記排ガス中に含まれるダストを回収して後段での目詰まり等のトラブルを防ぐためのものであり、この集じん機16には電気集じん機の適用も可能である。しかし、この実施の形態では、当該集じん機16にさらにダイオキシン類除去機能も付加させるべく、当該集じん機16に前処理用バグフィルタが使用される。
この前処理用バグフィルタは、適当なハウジング内に織布または不織布からなるろ布(バグ)が装着されたものであり、従来から周知のものがそのまま適用可能である。そして、この前処理用バグフィルタの上流側に活性炭及び消石灰が吹き込まれる。これらの活性炭及び消石灰は、前記排ガスとともに前記前処理用バグフィルタ内に導入され、その前記ろ布の表面に付着した状態で、前記排ガス中のダイオキシン類、硫黄酸化物、塩化水素、水銀等の吸着除去を行う。
前記活性炭及び前記消石灰は予め前記ろ布上に仕込まれたものであってもよい。しかし、この場合でも、前記前処理用バグフィルタの使用中にその上流側に適宜前記活性炭及び消石灰が吹き込まれることが、好ましい。この吹き込みは、当該バグフィルタの浄化機能を長期にわたって享受することを可能にする。また、主としてダイオキシン類の除去のみを目的とするのであれば前記消石灰を省いて前記活性炭の供給のみを行うようにしてもよい。また、消石灰の代わりに重曹などのナトリウム系の薬剤が用いられてもよい。
前記前処理用バグフィルタがダイオキシン類除去機能を発揮するのに好ましい入口温度は170℃以下である。しかし、この前処理用バグフィルタに対しては必ずしもダイオキシン類の極微量化が要求されないので、前記入口温度が200℃程度でも支障はない。よって、前記触媒反応塔20の下流側でガス冷却を要する場合でもその冷却度合いは少なくて済み、その分熱損失が低く抑えられる。また、前記集じん機16に電気集じん機が使用される場合には、その入口温度の許容範囲はさらに広がることになる。
前記集じん機16の出口温度は前記入口温度よりも低くなる。この集じん機16の出口から排出される排ガスは、再加熱器18で適当な温度まで再加熱される。その目標温度は、後段の触媒反応塔20での反応を活性化し得る温度、具体的には180〜230℃程度に設定される。その再加熱された排ガスは前記触媒反応塔20内に導入される。この触媒反応塔20内では、同塔20内に装填された触媒が前記排ガス中のダイオキシン類を炭酸ガスや水等に分解させる反応を起こさせる。さらに、当該ガスにアンモニアが添加されることにより、当該アンモニアが当該ガス中の窒素酸化物と反応して当該窒素酸化物を分解させることが可能になる。
この触媒反応塔20内での反応はダイオキシン類濃度を低減させるが、その前段での再加熱器18による再加熱が前記排ガス中でのダイオキシン類の再合成を引き起こす場合や、触媒反応塔20の触媒の劣化等により所定のダイオキシン類の分解率が得られない場合があり、これらの場合には前記触媒反応塔20の出口でのダイオキシン類濃度が不安定になる。しかし、この実施の形態に係る装置では、前記触媒反応塔20の後段に配置される吸着用バグフィルタ22がダイオキシン類除去機能を発揮することにより、最終のダイオキシン類濃度、すなわち、煙突26から大気に放散されるガス中のダイオキシン類濃度は、確実に規定値以下まで抑えられる。
この吸着用バグフィルタ22も、前記前処理用バグフィルタと同様、適当なハウジング内に織布または不織布からなるろ布(バグ)が充填されたものであり、従来から周知のものがそのまま適用可能である。前記ろ布の表面には活性炭が付着可能であり、この活性炭が前記吸着用バグフィルタ22内に導入される排ガス中のダイオキシン類を吸着除去する。この活性炭も、前記前処理用バグフィルタと同様、予めろ布の表面に仕込まれていてもよいし、吸着用バグフィルタ22の上流側に吹き込まれてもよい。
この吸着用バグフィルタ22は、従来設備で用いられている活性炭吸着塔に比べると構造が簡素で安価なものであり、しかも、当該吸着用バグフィルタ22のろ布の表面に付着する活性炭が前記排ガス中のダイオキシン類を確実に吸着除去する。
従来の設備におけるバグフィルタは、前記触媒反応塔20等を含むガス浄化装置での目詰まりの原因となるダストの除去を主目的として用いられる関係上、前記集じん機16のように前記ガス浄化装置の上流側にのみ設置されるため、この上流側のバグフィルタに活性炭を吹き込んで当該バグフィルタにダイオキシン類除去機能を付与したとしても、当該バグフィルタの後段での排ガスの再加熱がダイオキシン類の再合成を引き起こしたり、触媒反応塔20内の触媒が劣化したりして、最終的なダイオキシン類濃度を不安定にするおそれがある。これに対し、図1に示される装置では、前記ガス浄化装置の前段でダスト除去を行う集じん機16とは別に、当該ガス浄化装置の触媒反応塔20のさらに後段に吸着用バグフィルタ22が設置されているため、この吸着用バグフィルタ22への活性炭の供給によってダイオキシン類の最終濃度を安定的にきわめて低い値に抑えることが可能である。
本発明は、ガス浄化装置において再加熱処理が行われる場合に有効である。この再加熱処理を含むガス浄化装置は、前記のような触媒反応塔20を具備するものに限られない。図2は、第2の実施の形態に係る廃棄物処理設備を示し、この廃棄物処理設備の排ガス処理装置には、前記再加熱処理を必要とする湿式洗浄塔28が含まれる。この湿式洗浄塔28は、同塔28内に導入される排ガスと所定の吸収薬品(一般には水酸化ナトリウム)とを接触させて同薬品に前記が集中の塩化水素や硫黄酸化物を吸収させるためのものであり、同塔28内では、当該塩化水素等の吸収のために前記排ガスを飽和温度とほぼ同等の温度(一般には60℃から80℃までの範囲内の温度)まで冷却する操作が行われる。従って、この湿式洗浄塔28から排出される排ガスの温度は過度に低くなっており、当該湿式洗浄塔28の下流側で排ガスが再加熱される必要がある。
なお、図2には、前記湿式洗浄塔28及び再加熱器18の下流側にさらに触媒反応塔20が配置されたものが示されているが、当該触媒反応塔20が省略されて前記湿式洗浄塔28のすぐ後段に吸着用バグフィルタ22が配置される装置においても、前記湿式洗浄塔28から排出される排ガスを前記吸着用バグフィルタ22の使用に適した温度(例えば150〜180℃)までは再加熱する必要が生じる。
図3は、第3の実施の形態に係る廃棄物処理設備を示す。この設備における排ガス処理装置では、前記バグフィルタ22のさらに後段にダイオキシン類除去用の活性炭吸着塔30が付加されている。この活性炭吸着塔30内には、活性炭が所定の保持部材に保持された状態で複数段にわたり装填されている。この活性炭吸着塔30の付加は、最終ダイオキシン類濃度の低減化をより確実なものにする。一般に、活性炭吸着塔はバグフィルタと比べると高価であるが、図示の活性炭吸着塔30は、前記吸着用バグフィルタ22のさらに下流側に補完的に設けられるものであるので、小型かつ安価なもので十分であり、その建設コストを低く抑えることが可能である。
前記図1に示される廃棄物処理設備が次の温度条件下で操業される。
集じん機16の出口温度(再加熱器18の入口温度):180〜200℃。
再加熱器18の出口温度(触媒反応塔20の入口温度):190〜210℃。
触媒反応塔20の出口温度(吸着用バグフィルタ22の入口温度):170℃以下。
この操業により、ダイオキシン類についての最終濃度(吸着用バグフィルタ22の出口濃度)は、毒性換算濃度で0.01ng−TEQ/Nm以下の範囲に安定する。
なお、前記触媒反応塔20の下流側に吸着用バグフィルタ22が備えられ、かつ、その吸着用バグフィルタ22の設定温度が170℃以下の低い温度に設定されている場合には、その触媒反応塔20と吸着用バグフィルタ22との間に、排ガスを冷却するための図略の排ガス冷却装置が設けられる必要がある。これは、下記の実施例2及び実施例3についても同様である。
前記図2に示される廃棄物処理設備が次の温度条件下で操業される。
集じん機16の出口温度(湿式洗浄塔28の入口温度):175℃以下。
湿式洗浄塔28の出口温度(再加熱器18の入口温度):60〜70℃。
再加熱器18の出口温度(触媒反応塔20の入口温度):170〜180℃。
触媒反応塔20の出口温度(吸着用バグフィルタ22の入口温度):170℃以下。
この操業により、ダイオキシン類についての最終濃度(吸着用バグフィルタ22の出口濃度)は、毒性換算濃度で0.005ng−TEQ/Nm以下の範囲に安定する。
前記図3に示される廃棄物処理設備が次の温度条件下で操業される。
集じん機16の出口温度(再加熱器18の入口温度):180〜200℃。
再加熱器18の出口温度(触媒反応塔20の入口温度):190〜210℃。
触媒反応塔20の出口温度(吸着用バグフィルタ22の入口温度):170℃以下。
この操業により、ダイオキシン類についての最終濃度(吸着用バグフィルタ22の出口濃度)は、毒性換算濃度で実質上ゼロに抑えられる。
比較例
前記図4に示される廃棄物処理設備が次の温度条件下で操業される。
バグフィルタ86の出口温度(再加熱器88の入口温度):150〜170℃。
再加熱器88の出口温度(触媒反応塔20の入口温度):190〜210℃。
触媒反応塔20の出口温度:190〜210℃。
この操業では、ダイオキシン類についての最終濃度(触媒反応塔20の出口濃度)が毒性換算濃度にして0.005〜0.1ng−TEQ/Nmの範囲で変動する。
本発明の第1の実施の形態に係る廃棄物処理設備のフロー図である。 本発明の第2の実施の形態に係る廃棄物処理設備のフロー図である。 本発明の第3の実施の形態に係る廃棄物処理設備のフロー図である。 従来の廃棄物処理設備のフロー図である。
符号の説明
10 廃棄物処理炉
12 廃熱ボイラ
14 減温塔
16 集じん機
18 再加熱器
20 触媒反応塔
22 吸着用バグフィルタ
24 誘引送風機
26 煙突
28 湿式洗浄塔
30 活性炭吸着塔

Claims (11)

  1. 廃棄物処理設備に設けられ、廃棄物の焼却処理、熱分解処理、又は溶融処理により発生した排ガスを処理するための装置であって、
    前記排ガス中からダストを除去する集じん機と、
    この集じん機の下流側に設けられ、前記排ガスを浄化するためのガス浄化装置と、
    このガス浄化装置の下流側に設けられ、前記ガス浄化装置から排出される排ガス中のダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する吸着用バグフィルタとを備えることを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  2. 請求項1記載の廃棄物処理設備の排ガス処理装置において、
    前記ガス浄化装置は、前記排ガスを再加熱する再加熱器を含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  3. 請求項2記載の廃棄物処理設備の排ガス処理装置において、
    前記ガス浄化装置は、前記再加熱器の下流側に設けられ、この再加熱器により再加熱された排ガス中の窒素酸化物及びダイオキシン類を分解するための反応を促進させる触媒を具備する触媒反応塔を含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  4. 請求項2または3記載の廃棄物処理設備の排ガス処理装置において、
    前記ガス浄化装置は、前記再加熱器の上流側に設けられ、前記排ガス中の塩化水素、硫黄酸化物の少なくとも一方を薬品に吸収させる湿式洗浄処理を行うための湿式洗浄塔を含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の廃棄物処理設備の排ガス処理装置において、
    前記集じん機は、前記排ガス中のダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する前処理用バグフィルタを含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の廃棄物処理設備の排ガス処理装置において、
    前記吸着用バグフィルタの下流側に設けられ、当該吸着用バグフィルタから排出される排ガス中に残存するダイオキシン類を吸着可能な活性炭を具備する活性炭吸着塔を備えることを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理装置。
  7. 廃棄物処理設備での廃棄物の焼却処理、熱分解処理、または溶融処理により発生した排ガスを処理するための方法であって、
    集じん機により前記排ガス中からダストを除去する工程と、
    前記集じん機の下流側で前記排ガスを再加熱する処理及び前記排ガスを浄化するガス浄化処理を含むガス浄化工程と、
    ダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する吸着用バグフィルタ内に当該活性炭及び前記ガス浄化処理後の排ガスを導入し、前記吸着用バグフィルタ内で前記ガス中のダイオキシン類を前記活性炭に吸着除去させる工程とを備えることを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理方法。
  8. 請求項7記載の廃棄物処理設備の排ガス処理方法において、
    前記ダストを除去する工程では、前記集じん機としてダイオキシン類を吸着除去する活性炭が付着可能なろ布を有する前処理用バグフィルタを用い、この前処理用バグフィルタに前記排ガス及び前記活性炭を導入して当該前処理用バグフィルタ内で前記活性炭に前記排ガス中のダイオキシン類を吸着除去させることを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理方法。
  9. 請求項7または8記載の廃棄物処理設備の排ガス処理方法において、
    前記ガス浄化工程は、前記ガス浄化処理として、再加熱した排ガス中の窒素酸化物及びダイオキシン類を分解するための反応を触媒により促進させる処理を含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理方法。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の廃棄物処理設備の排ガス処理方法において、
    前記ガス浄化工程は、前記ガス浄化処理として、前記排ガス中の塩化水素、硫黄酸化物の少なくとも一方を薬品に吸収させる湿式洗浄処理を含み、その湿式洗浄工程の後に前記排ガスを再加熱する処理を行うものであることを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理方法。
  11. 請求項7〜10のいずれかに記載の廃棄物処理設備の排ガス処理方法において、
    前記吸着用バグフィルタから排出される排ガスを活性炭吸着塔内に導入して当該排ガス中に残存するダイオキシン類を吸着除去する工程をさらに含むことを特徴とする廃棄物処理設備の排ガス処理方法。
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