JP2008054995A - かばんの長さ調節ベルト - Google Patents

かばんの長さ調節ベルト Download PDF

Info

Publication number
JP2008054995A
JP2008054995A JP2006236830A JP2006236830A JP2008054995A JP 2008054995 A JP2008054995 A JP 2008054995A JP 2006236830 A JP2006236830 A JP 2006236830A JP 2006236830 A JP2006236830 A JP 2006236830A JP 2008054995 A JP2008054995 A JP 2008054995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
pin
pin hole
front side
belts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006236830A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuki Ikeda
篤紀 池田
Kazuhisa Nagaoka
和久 長岡
Hiroyuki Ikeda
浩之 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IKEDAYA KABANTEN KK
Original Assignee
IKEDAYA KABANTEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IKEDAYA KABANTEN KK filed Critical IKEDAYA KABANTEN KK
Priority to JP2006236830A priority Critical patent/JP2008054995A/ja
Publication of JP2008054995A publication Critical patent/JP2008054995A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)

Abstract

【課題】尾錠の枠がなく、連結部分が身体に当接するのを防止するかばん用ベルトを提供する。
【解決手段】上ベルト2と下ベルト3からなる長さ調節が可能なランドセルの背負いベルトBにおいて、下ベルト3は表面側ベルト部と裏面側ベルト部とからなり、この両ベルト部の長手方向の中間に隙間を形成すべく両ベルト部の上部を鋲着14a、14bすると共に下部を鋲着14cしてなっている。この表面側ベルト部には、鋲着14a、14bの頭部に形成されたピン部に係合可能なピン穴を穿設しているベルト通し15a、15bが嵌入されている。上ベルト2は複数個のピン穴4が穿設されており、下ベルト3に連結するとき、ベルト通し15a、15bに挿入して、ピン穴4をベルト通しのピン穴と共に上記ピン部に係合し、上下ベルトを連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、かばんの長さ調節ベルトに関する。
背負いかばんの背負いベルトや肩掛けかばんの肩掛けベルトなどは、途中で分離され、長さ調節が可能に連結されるように構成されている。たとえばベルトの一方にはピン付き尾錠が取り付けられ、他方にはそのピンに係合するための複数のピン穴が穿設されている。このような尾錠で連結するベルトでは、尾錠の枠はベルトの両側より突出するので、その枠が身体に当接、また接触するという状態になっている。特に背負いベルトは上胸より脇腹に至るので、脇腹あたりでベルトが捩れる。そのため、上記の枠は身体に強く当接する。また、ベルトは枠とピンによって締め付けられているので、S字状に曲がって厚くなる。したがって当該部分に捩れが作用したとき、ベルトは捩れ難い。そのため、無理な捩れが強制される。特に背負いベルトは捩れ難くなると、ベルト全体に負荷がかかり、背負い心地が悪くなる。また背負いベルトが身体に密着しにくいという問題もあった。
本発明は、かばんの長さ調節ベルトにおいて、尾錠の枠がなく、連結部分が身体に強く当接また接触するのを防止して、快適に使用できるかばん用のベルトを提供することを課題とする。また長さ調節ベルトが身体に密着し易いかばんの長さ調節ベルトを提供することを課題とする。
本発明のかばんの長さ調節ベルト(請求項1)は、ベルトの一方に複数個のピン穴を穿設し、同他方にこのピン穴と係合するピンを立設し、複数個のピン穴のいずれかを選択して、ピンに係合させることにより、ピン穴とピンの係合位置を変えることができることを特徴としている。
このようなベルトの他方には、前記ピンに係合可能なベルト通しを設けているのが、好ましい(請求項2)。
また、前記ピンは、前記ピン穴に係合可能なピッチで複数個、立設されているのが好ましい(請求項3)。
前記ベルト(請求項4)は、上ベルトと下ベルトからなる背負いかばんの背負いベルトであるのが好ましい。
このような下ベルトは、表面側ベルト部と裏面側ベルト部からなり、ベルトの捻じれに対して、それぞれのベルト部が個々に変形するのが好ましい(請求項5)。
前記表面側ベルト部と裏面側ベルト部の間には、隙間を設けているのが一層、好ましい(請求項6)。
このような表面側ベルト部は、凸湾状に形成され、かつ外向きに傾いているのが特に、好ましい。(請求項7)。
前記下ベルトは、使用者の脇腹に沿うように捩じれた状態に形成されているものであってもよい(請求項8)。
本発明のかばんの長さ調節ベルト(請求項1)は、ベルトの一方に複数個のピン穴が穿設され、同他方にこのピン穴と係合するピンが立設されている。つまりピンはベルトの幅の内側に位置し、かつベルト面に立状態になっている。またピン穴をピンに係合した状態においても、ピンはベルトの幅の内側に位置し、かつ立状態になっている。すなわち従来のピン付き尾錠は、枠がベルトの幅よりも外側に突出しているので、身体に接触、また当接するという危険性があったが、本発明のベルトは従来の枠に相当するものはなく、またピンはベルトの幅の内側に位置し、かつ立状態になっているので、身体に接触、また当接することは防止されている。また従来のような危険性はなく、安全である。さらにピン穴はピンに係合させるだけなので、その係合部は、従来のように枠の締め付けによりS字状の肉厚部が形成されることはない。したがって、捩れ力が加わった時、ベルトは軽快に捩れる。
このようなベルトの他方に、前記ピンに係合可能なベルト通しを設けている場合(請求項2)、ベルトの一方は、ベルト通しによって、ピン穴およびその周辺が保護されるので、損傷は防止される。つまりベルトの一方をベルト通しに挿入して、それぞれを一緒にピンに係合したとき、ベルト通しは、ピン穴およびその周辺を覆うので、ピン穴およびその周辺は損傷が防止される。またベルトの長さを調整するために、ピンより脱抜したピン穴は、損傷が防止されているので、好体裁の外観を呈することができる。
前記ピンが、前記ピン穴に係合可能なピッチで複数個、立設されている場合(請求項3)、上記ベルトのピンとピン穴による係合部は、複数個所において得ることができるので、上記ベルト同士の連結状態は一層、確実となる。
前記ベルトが、上ベルトと下ベルトからなる背負いかばんの背負いベルトである場合(請求項4)、背負いベルトは背負い状態において、脇腹の辺りで捩じれるので、ピンとピン穴の係合の方が従来の尾錠よりもスムーズに捩じれる。また身体に密着し易い。
前記下ベルトが表面側ベルト部と裏面側ベルト部からなり、ベルトの捩れに対して、それぞれのベルト部が個々に変形することを特徴とする場合(請求項5)、ベルトの強度を維持しながら捩れ易くなる。下ベルトの表裏が一体になっている場合は、捩れ難い。しかし表面側ベルト部と裏面側ベルト部が個々に変形する場合は、表面側ベルト部と裏面側ベルト部がそれぞれ個別の捩じれ形状を形成可能にしている。したがって下ベルトはベルトの強度を維持しながら捩れ易くなる。
前記表面側ベルト部と裏面側ベルト部の間に隙間を設けている場合(請求項6)、表面側ベルト部と裏面側ベルト部の動きは上記の隙間によって、互いに干渉するのが防止されている。したがって下ベルトの変形、また捩れは、一層、円滑になるので、連結状態の上下ベルトはさらに、身体に密着し易くなる。
前記表面側ベルト部が凸湾状に形成され、かつ外向きに傾いている場合(請求項7)、表面側ベルト部は部分的に捩れているので、全体として一層、捩れ易く、身体に密着し易い。
なお、ここでいう表面側ベルト部が外向きに傾いているとは、下ベルトが身体に密着し易い方向になっている状態をいう。
前記下ベルトが使用者の脇腹に沿うように捩れた状態に形成されている場合(請求項8)、この下ベルトに連結された上ベルトはこの捩れ形状に強制される。したがって連結状態の上下ベルトは、捩れが常態になっているので、身体への密着度は高い。
次に図面を参照しながら、本発明のかばんの長さ調節ベルトの実施形態を説明する。図1は本発明の長さ調節ベルトの一実施形態を示す正面図、図2aは図1の下ベルトの側面図、図2bは同正面図、図2cは図2aの中央横断面図、図3は鋲の説明図、図4は使用状態を示すランドセルの側面図、図5は図4の要部説明図、図6は図5の要部断面図、図7は上下ベルトの連結状態の斜視図、図8はその他の鋲の実施形態を示す側面図、図9はその他の下ベルトの実施形態を示す側面図、図10はその他の下ベルトの実施形態を示す側面図である。なお、図2は図1の左側の背負いベルトの下ベルトを表している。図9および図10の下ベルトについても、左側の背負いベルトの下ベルトを表している。これらの右側の下ベルトは左側の下ベルトと対称に表れるので、図示並びに説明を省略している。
図1に示す長さ調節ベルト1は、図4ないし図5に示すランドセルの背負いベルトBであり、左右一対となっている。この背負いベルトBは上ベルト2と下ベルト3からなる。上ベルト2は従来の背負いベルトの上ベルトと同じ構造に形成されており、クッション体と、その表面に逢着された天然または人工の皮革の化粧カバーとからなっている。上ベルトの上端には、背当て面の上端に取り付けられた起伏自在の連結環が嵌挿される。また、その下方には円形のピン穴4が長手方向に7〜8個、穿設されている。上ベルト2は張り性を有するが、身体に密着可能な柔軟性を有している。また緩やかに捩じることもできる。また全体的に、肉厚に形成されていて、ピン穴の周りは、厚味方向に僅かながら弾力性を有している。また若干、押し広がることが可能となっている。
下ベルト3は、図2aないし図2cに示すように、一枚地を折り返して形成された表面側ベルト部10と裏面側ベルト部11とからなる。しかし、それぞれのベルト部を別々に形成したものであってもよい。下ベルト3の素材としては天然または人工の皮革が好ましい。この生地は捩れ易く、また曲がり易い。また背負いかばんを支持するための強靭性と、形状を保持するための張り性とを有している。
表面側ベルト部10および裏面側ベルト部11の形状は、図2aに示すように両ベルト部の中間に隙間13が形成されている。この隙間13は、下ベルト3全体に捻じり力が作用したとき、表裏面側ベルト部10、11の内面同士が接触しない程度に離れている。また表面側ベルト部10は、図2bに示すように中間が外側に突出した状態で湾曲していると共に、図2cに示すように外側に向かって下がり勾配となっている。つまりランドセルを背負った状態において、表面側ベルト部10は身体に密着する方向に捩れ易い状態になっている。また裏面側ベルト部11はこの表面側ベルト部10の形状を保持するために、図2aに示すように上方が外向きに捩れた形状となっている。つまり裏面側ベルト部11も身体に密着し易い方向に捩れ易い状態になっている。
表面側ベルト部10と裏面側ベルト部11は、図2aないし図2bに示すように、それぞれの形状を保持するために、上下に形成されたそれぞれの折り返し部Tより少し内側に入ったところを重ね合わせて鋲着している。上方の鋲着14a、14bは、図1に示すように、下ベルト3の長手方向に上ベルト2のピン穴4と同じピッチで、2箇所に設けられている。また下方の鋲着14cは、表面側ベルト部10の下端近辺を下方の折り返し部Tで折り返して、裏面側ベルト部11の下端の上に重ねたところを鋲着している。表面側ベルト部10の上方の折り返し部T付近には、鋲着14aの鋲に係合可能とする柔軟なベルト通し15aが嵌入されている。また、鋲着14bと鋲着14cの間の表面側ベルト部10上を自由に移動可能とし、かつ鋲着14bの鋲に係合可能とする柔軟なベルト通し15bが嵌入されている。また表面側ベルト部10の下方には、表面側ベルト部10を移動可能な一般的なリング状のベルト通し15cが嵌入されているので、上ベルト2の下方をこれに挿入して、下ベルトに定着させてもよい。
図2a、図2bに示すように、下方の折り返し部Tには、ランドセルの底面に設けた基板に取り付けられる、だるま鐶16の連結環17が嵌挿される。このだるま鐶16はランドセルの底襠に取り付けられている基板に回動自在になっている。また連結環17は起伏可能となっている。前記鋲着14cは下方の折り返し部Tがこの連結環17に密着するように、連結環17に近接している。
以下に上記ベルト通し15a、15bおよび鋲着14a、14bについて、述べる。ただしベルト通し15bはベルト通し15aと同じ構造であり、また鋲14bの鋲は鋲着14aの鋲と同じ構造であるので、それぞれの説明は省略する。
ベルト通し15aは、図2aおよび図2bに示すように、ベルト通し15aの周縁から舌片18が突出している。その舌片18はピン穴4の周辺を覆うことが可能な大きさに形成されており、上ベルト2のピン穴4とほぼ同形、同大のピン穴19が穿設されている。ベルト通し15aとベルト通し15bはそれぞれの舌片18が対向するように、表面側ベルト部10に嵌入されている。
鋲着14a、14bの鋲は、図3に示すように、いわゆる中空鋲20をかしめたものである。この中空鋲20は表裏面側ベルト部10、11を貫通する軸部21と、この軸部21の先端に一体形成された頭部22とからなる。頭部22は表面が偏平な座部23と、この座部23に垂直状態で一体形成されたピン部24とからなる。ピン部24は円柱形の軸部25と、この軸部25の先端に形成された係止部26とからなっている。軸部21は表面側ベルト部10より貫通させて裏面側ベルト部より突き出た部分をかしめてこの両部材に固着される。しかして中空鋲20によって締結された表面側ベルト部10と裏面側ベルト部11の表面側ベルト部10には、座部23が圧着し、ピン部24が垂設される。明らかなように鋲着14a、14bの中空鋲20は、上ベルト2のピン穴4および前記ベルト通し15a、15bのピン穴19に係合可能なピン付き鋲である。
係止部26は、図3に示すように軸部25の上端から円周方向に膨出し、かつ表面が湾曲面に形成された概略、半球体の形状を呈している。また直径はピン穴4またピン穴19の直径よりも若干、大き目になっていて、ピン穴4またピン穴19を矢印方向から圧入させることが可能となっている。また軸部25の直径は、ピン穴19、ピン穴4の直径よりも若干、小さ目になっている。また、軸部25の高さは、ピン穴4およびピン穴19がピン部24に係合した状態において、二点鎖線で示すように係止部26がピン穴19から完全に外出するように設定されている。またピン穴4およびピン穴19はピン部24に摺接可能になっている。好ましくは係止部26は、上ベルト2と下ベルト3の連結状態において、下ベルト3に捩れ力が作用したとき、捩れに支障がでない程度に、ピン穴4およびピン穴19に密接するのがよい。しかし、係止部26および軸部25とピン穴4およびピン穴19の間に若干の隙間があってもよい。
しかして図2aないし図2cに示す下ベルト3の前記基本形状は、上記の鋲着14a、14b、14cによって保持される。したがって下ベルト3に捩じれ力が作用したとき、下ベルト3の表面側と裏面側は捩れ方の状態が異なるが、表面側ベルト部10と裏面側ベルト部11は相互にそれぞれの捩れを束縛しないので、固有の捩れができる。また下ベルト3には無理な負担がかからない。また表面側ベルト部10は湾曲状態で支持されているので、捩れ力の強弱の変化に対して、柔軟に対応することができる。またこの湾曲状態は外向き湾曲しているので、身体に密着する方向の捩れには円滑に対応することができる。
前記の上下ベルト2、3の連結は、図4ないし図5に示すように、上ベルト2をベルト通し15a、15bに挿入して、所望の隣接する2個のピン穴4を選んで、鋲着14a、14bの係止部26に圧入させると共にピン部24に係合させる。そしてベルト通し15a、15bのそれぞれのピン穴19を鋲着14a、14bの係止部26に圧入させると共にピン部24に係合させる。
しかして図6に示すように、ベルト通し15a、15bは鋲着14a、14bに近接位置で定着する。したがってこのベルト通しに挿入された上ベルト2は、ピン部24、24との係合状態がより一層、確実になる。また上ベルト2のピン穴4およびその周辺は舌片18に覆われているので、係止部26に直接、接触しない。したがって上ベルト2には係止部26の跡形はつかない。また長さ調整後の上ベルトには、もとのピン穴4およびその周辺に跡形がつかないので、美しさが保持される。また上下ベルト2、3が相対方向に引っ張られても、ベルト通し15a、15bは舌片18がピン部24、24に係合しているだけなので、いずれの方向にも強く引っ張られることはない。つまりピン穴19はピン部24に安定した状態で係止している。したがって万一、上ベルト2のピン穴4が変形しても、舌片18に覆われているので、ピン部24より簡単に抜け出ることはない。
前述のとおり、ピン部24に連結された上ベルト2は、図7に示すように、下ベルト3の表面側ベルト部10の表面に沿って連結されるので、非常になだらかな面を形成する。また従来のピン付き枠とベルトのピン穴の係合によるS字状の形成はないので、係合部は肉厚にならない。したがって上ベルト2は表面側ベルト部10と共に捩れ易くなる。一方、表面側ベルト部10は上ベルト2が重なるので、分厚くなるが、ピン穴4およびピン穴19はピン部24に摺接可能になっており、また上下ベルト2、3の当接同士も摺接可能になっているので、上ベルト2は表面側ベルト部10の捩れとは異なる捩れが僅かながらも許容されている。したがって、下ベルト3に身体に密着する方向の捩れ力が加わった時、上ベルト2と表面側ベルト部10は個々に捩れる。なお、上ベルト2の下方がベルト通し15bより長く突き出る場合は、ベルト通し15cに挿入することによって、表面側ベルト部10に一層、密着するので、上ベルトの捩れは一層、円滑になる。
明らかなように、この実施形態における上ベルト2と下ベルト3は2箇所でピンポイント係合して連結されている。図4に示すように、上下ベルト2、3をランドセルRの背負いベルトBに形成したものを身体に装着したとき、上下ベルト2、3の連結部およびその周辺は脇腹Wの辺りに位置する。脇腹W辺りに位置する連結部周辺のベルト部分は、身体に密着する方向に捩れ力が加わる。背負いベルトBはランドセルの揺動に伴って、捩れ力、また捩れ方向が微妙に変化するが、上下ベルトはピンポイント係合しているので、両ベルトの係合部は拘束されていないし、また柔軟であるから、スムーズに捩れて、背負いベルトによる身体への負担は少ない。
また表面側ベルト部10および裏面側ベルト部11の捩れの動きは相互に拘束しない。したがってランドセルの揺動に伴う微妙な捩れの変化は両ベルト部が軽快、かつ柔軟に対応するので、背負いベルトBは身体に密着した状態を保持することができる。また、ランドセルRを安定した状態で背負うことができる。
また従来のランドセルのベルトのピン穴とピンの係合部分は尾錠枠に押さえつけられて、S字状に曲がり、また肉厚になるので、ベルトは損傷し易く、また捩れ難くかったが、この実施形態のピンポイント係合は、その係合部分が肉厚にならないので、ベルトは捩れ易い。またピンポイント係合の周辺は尾錠の枠に押さえつけられないので、損傷が防止される。また、上ベルトの長さは、従来のようにS字状に曲がる長さを見込んで、実質的な長さよりも長めにしておく必要はないので、経済的である。さらに2箇所でピンポイント係合しているので、ランドセルの背負い時における係合部への負荷は一点に集中しないので、分散される。したがってピンポイント係合部のピン穴は損傷にしくい。
また図4ないし図5に示すように、ランドセルRの背負い状態における裏面側ベルト部11は、ランドセルRの背当て面Lの下縁に強く当接するが、表面側ベルト部10は裏面側ベルト部11とは別に変形できるので、このような状況であっても、捩れ力が加わった時には軽快に捩れる。一方、裏面側ベルト部11はランドセルRを直接、支持しながら捩れを許容しているので、ランドセルRの背負い状態は安定する。すなわち、下ベルト3はランドセルRに強く当接する裏面側ベルト部11と、当接しない表面側ベルト部10によって、ランドセルを安定させることと、背負いベルトBを身体に密着させることを同時に奏成する。
図8はそのほかの鋲の実施形態を示す断面図である。この鋲は、押え部材50と、これに螺合する締め付け部材51とによってなる着脱可能なものでもよい。この押え部材50は座部52と、この座部52に垂直状態で一体形成されたピン部53とからなっている。ピン部53は円筒形の軸部54と、この軸部の先端に設けられた係止部55とからなる。軸部54の内周面には雌螺子が刻設されている。締め付け部材51は座部56と、この座部56に垂直状態で一体形成された軸部57とからなる。この軸部57には前記押え部材50の雌螺子に螺合するための雄螺子が周設されている。
前記ピン部53は、押え部材50に締め付け部材51を締め付けることによって表面側ベルト部10の表面に圧着されるので、下ベルト3に強力に一体化する。しかしてピン部53は上下方向、また左右方向のいずれに引っ張られても、下ベルト3から外れない。またピン穴4は一旦、ピン部53に圧入して係合すると、係止部55に係止するので、簡単には外れない。
その他の鋲としては、前記実施形態の中空鋲に変えてランス鋲を使用してもよい。その場合、ランス鋲は軸部と頭部からなるが、頭部については前記中空鋲の頭部と同じ構造になっている。また鋲着は頭部の座部を表面側ベルト部に当接させて軸部を貫通させ、その裏面側ベルト部より突き出た部分をかしめる。
図9および図10は、下ベルトのその他の実施形態を示す側面図である。いずれの下ベルトについても、前記実施形態と同じ素材を用いて、表面側ベルト部と裏面側ベルト部を形成している。
図9の下ベルト30の表面側ベルト部31は、外側に向かって緩やかな湾曲面を形成し、また裏面側ベルト部32は水平面を形成している。つまり全体的には表面側ベルト部31の面は弓の弓柄のように形成され、また裏面側ベルト部32の面は弦のように形成されている。明らかなように、この表裏面側ベルト部31、32の間には隙間33が形成されている。
この形態は、前記実施形態と同じ要領で、上方の折り返し部Tより少し内側を鋲着34a、34bし、また下方の折り返し部Tより内側を鋲着34cして保持される。これらの鋲着の鋲の形態は、図3に示す前記実施形態と同じで、ピン付き鋲である。また図2に示すピン穴付きの舌片を一体形成しているベルト通し35a、35bが同じ要領で表面側ベルト部31に嵌入されている。また下方の折り返し部T付近にはごく普通のベルト通し35cが嵌入されている。
しかしてこの下ベルト30の鋲着34a、34bには、図1に示す上ベルト2とベルト通し35a、35bのそれぞれのピン穴を図6に示す要領で係合させて背負いベルトを形成する。ランドセルを背負った時、表裏面側ベルト部31、32は相互に別々の捩れができるので、背負いベルトは身体に密着する方向に軽快に捩れて、身体に密着し易くなる。
また図10の下ベルト40は表面側ベルト部41と裏面側ベルト部42が重なった状態になっている。この形状は前記鋲着と同じように、上方の鋲着44a、44bと下方の鋲着44cによって保持される。また鋲着44a、44bの鋲の構造は、図9での説明と同じように図6に示すの形態のものを使用している。またベルト通し45cは、図9と同じく、普通のベルト通しを使用している。鋲着44bと鋲着44cの間の表裏面側ベルト部41、42は、前記実施形態のように明白な隙間はないが、面同士は密着、また同体化していない。したがって下ベルトに捩れ力が作用したとき、両方のベルト部の当接面は摺接可能となっているので、面同士は摩擦しながら、捩じれる。また従来の背負いベルトのように無理な捩れは生じないので、身体への負担は軽い。
上記図8また図9に示す下ベルトは、ランドセルの背負いベルトの下ベルトとして使用する他、肩掛けバッグの肩掛けベルトとしても使用できる。この場合、前記実施形態の上下ベルトは、バッグの左右の側襠に取り付ける左右ベルトとして使用される。
また下ベルトが表裏面に分離していなくても、身体に密着する方向に捩れ形成された一体物でもよい。
全実施形態において、ベルト通しのピン穴ないし上ベルトのピン穴はピン部から簡単に外すことができるので、迅速に別のピン穴をピン部に装着することができる。従来のピン付き尾錠のように、ピンを起立させてピン穴を着脱する面倒はなく、またベルト表面が枠によって損傷することもない。またベルトが捩じれて、ベルトの側縁が身体に当接または接触したとき、従来のピン付き尾錠は枠が身体に当たるので、危険であったが、ピン部はベルトの幅の内側にあるので、身体に接触また当接することは防止されている。
なお、全実施形態におけるピン付き鋲とピン穴の係合は1か所だけにしてもよい。この場合、さらにベルトは軽快な捩れとなる。しかし全実施形態のように二箇所において係合するのがより一層、確実である。ベルト通しは表面側ベルト部に複数個設けてもよいし、なくてもよい。またベルト通しはピン部に係合可能なものが好ましいが、ピン部に係合しない普通のベルト通しであってもよい。この場合、軸部の高さは上ベルトの肉厚分とする。またベルト通しは図示の数に限るものではない。
図1は本発明の長さ調節ベルトの一実施形態を示す正面図である。 図2aは図1の下ベルトの側面図、図2bは同正面図、図2cは図2aの中央横断面図である。 図3は鋲の説明図である。 図4は使用状態を示すランドセルの側面図である。 図5は図4の要部説明図である。 図6は図5の要部断面図である。 図7は上下ベルトの連結状態の斜視図である。 図8はその他の鋲の実施形態を示す側面図である。 図9はその他の下ベルトの実施形態を示す側面図である。 図10はその他の下ベルトの実施形態を示す側面図である。
符号の説明
1 長さ調節ベルト
2 上ベルト
3 下ベルト
4 ピン穴
10 表面側ベルト部
11 裏面側ベルト部
13 隙間
14a 鋲着
14b 鋲着
14c 鋲着
15a ベルト通し
15b ベルト通し
15c ベルト通し
16 だるま環
17 連結環
18 舌片
19 ピン穴
20 中空鋲
21 軸部
22 頭部
23 座部
24 ピン部
25 軸部
26 係止部
30 下ベルト
31 表面側ベルト部
32 裏面側ベルト部
33 隙間
34a 鋲着
34b 鋲着
34c 鋲着
35a ベルト通し
35b ベルト通し
35c ベルト通し
40 下ベルト
41 表面側ベルト部
42 裏面側ベルト部
44a 鋲着
44b 鋲着
44c 鋲着
45a ベルト通し
45b ベルト通し
45c ベルト通し
50 押え部材
51 締め付け部材
52 座部
53 ピン部
54 軸部
55 係止部
56 座部
57 軸部
B 背負いベルト
T 折り返し部
R ランドセル
W 脇腹
L 背当て面



Claims (8)

  1. ベルトの一方に複数個のピン穴を穿設し、同他方にこのピン穴と係合するピンを立設し、複数個のピン穴のいずれかを選択して、ピンに係合させることにより、ピン穴とピンの係合位置を変えることができるかばんの長さ調節ベルト。
  2. 前記ベルトの他方に、前記ピンに係合可能なベルト通しを設けている請求項1記載のかばんの長さ調節ベルト。
  3. 前記ピンが、前記ピン穴に係合可能なピッチで複数個、立設されている請求項1記載のかばんの長さ調節ベルト。
  4. 前記ベルトが上ベルトと下ベルトからなる背負いかばんの背負いベルトである請求項1記載のかばんの長さ調節ベルト。
  5. 前記下ベルトが表面側ベルト部と裏面側ベルト部からなり、ベルトの捻じれに対して、それぞれのベルト部が個々に変形することを特徴とする請求項4記載のかばんの長さ調節ベルト。
  6. 前記表面側ベルト部と裏面側ベルト部の間に隙間を設けている請求項5記載のかばんの長さ調節ベルト。
  7. 前記表面側ベルト部が凸湾状に形成され、かつ外向きに傾いている請求項6記載のかばんの長さ調節ベルト。
  8. 前記下ベルトが使用者の脇腹に沿うように捻じれた状態に形成されている請求項4記載の背負いかばんの長さ調節背負いベルト。
JP2006236830A 2006-08-31 2006-08-31 かばんの長さ調節ベルト Pending JP2008054995A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236830A JP2008054995A (ja) 2006-08-31 2006-08-31 かばんの長さ調節ベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236830A JP2008054995A (ja) 2006-08-31 2006-08-31 かばんの長さ調節ベルト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008054995A true JP2008054995A (ja) 2008-03-13

Family

ID=39238433

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006236830A Pending JP2008054995A (ja) 2006-08-31 2006-08-31 かばんの長さ調節ベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008054995A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170083986A (ko) * 2015-08-10 2017-07-19 김진숙 여성용 속옷 어깨끈의 길이 고정 장치 및 방법
JP2020065640A (ja) * 2018-10-23 2020-04-30 株式会社池田屋 ベルトの係止構造
JP2021019825A (ja) * 2019-07-26 2021-02-18 株式会社羅羅屋 スクールバッグの背負いベルト

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55175321U (ja) * 1979-06-04 1980-12-16
JPS5765616U (ja) * 1980-10-07 1982-04-19
JPS588347U (ja) * 1981-07-11 1983-01-19 株式会社松本 ランドセル
JPH03108740U (ja) * 1990-02-23 1991-11-08
JPH1066618A (ja) * 1996-08-28 1998-03-10 Sankyo Sogyo:Kk 背負いバンド
JPH11127912A (ja) * 1997-10-30 1999-05-18 Miyaguchi:Kk ベルトの連結構造
JP2006204558A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Morito Co Ltd バックル及びバックルを備えたベルト

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55175321U (ja) * 1979-06-04 1980-12-16
JPS5765616U (ja) * 1980-10-07 1982-04-19
JPS588347U (ja) * 1981-07-11 1983-01-19 株式会社松本 ランドセル
JPH03108740U (ja) * 1990-02-23 1991-11-08
JPH1066618A (ja) * 1996-08-28 1998-03-10 Sankyo Sogyo:Kk 背負いバンド
JPH11127912A (ja) * 1997-10-30 1999-05-18 Miyaguchi:Kk ベルトの連結構造
JP2006204558A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Morito Co Ltd バックル及びバックルを備えたベルト

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170083986A (ko) * 2015-08-10 2017-07-19 김진숙 여성용 속옷 어깨끈의 길이 고정 장치 및 방법
KR101778458B1 (ko) * 2015-08-10 2017-09-26 김진숙 여성용 속옷 어깨끈의 길이 고정 장치
KR102026808B1 (ko) 2015-08-10 2019-09-30 김진숙 의류 어깨끈의 길이 고정 장치 및 방법
JP2020065640A (ja) * 2018-10-23 2020-04-30 株式会社池田屋 ベルトの係止構造
JP7220453B2 (ja) 2018-10-23 2023-02-10 株式会社池田屋 ベルトの係止構造
JP2021019825A (ja) * 2019-07-26 2021-02-18 株式会社羅羅屋 スクールバッグの背負いベルト

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4564063B2 (ja) ベビーキャリア
CN103802702B (zh) 座椅
EP3545791A1 (en) Strap and bag provided with strap
US11805841B2 (en) Breakaway clasp for headwear
US8584622B2 (en) Safety belt for riding double on two-wheeled vehicle
US6681406B2 (en) Extendible belt
JP2008054995A (ja) かばんの長さ調節ベルト
EP3679781A1 (en) Support structure for work machine pad
JP2010046329A (ja) 帯状体の取付構造及びこれを備えた袋物
JP3184155U (ja) サクスフォン用ストラップ
KR200484741Y1 (ko) 버클을 사용하지 않는 벨트
JP5444295B2 (ja) ブラジャー
US11523927B2 (en) Head and neck support apparatus
JP5530706B2 (ja) 動物用の胴衣
JP5940916B2 (ja) 椅子
KR20100010711U (ko) 혁대 버클용 체결구
JP6092539B2 (ja) 椅子の基板への表皮材の取付方法及び椅子
JP3134519U (ja) 長さ調節ベルト付きバッグ
JP3132141U (ja) ベビースリング
JP4193092B2 (ja) ランドセル
JP3164949U (ja) ザック用の折りたたみ椅子
US20220054872A1 (en) Convertible harness
JP6140380B1 (ja) ウエスト伸縮自在ボトムス
JP3226020U (ja) ズボン留め具
JP7096474B2 (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120807