JP2008053521A - シリコンウェーハの熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウェーハのRTP処理において、スリップ転位の発生を抑制する熱処理方法を提供する。
【解決手段】少なくとも急速加熱装置の支持部にシリコンウェーハが接触する部位とシリコンウェーハの最外周部のいずれかの部位に、急速加熱の過程においてスリップ転位が発生するのを防止するために、700℃を越え950℃未満の範囲の温度範囲において、10秒以上昇温を停止する工程を設ける。
【選択図】 図5

Description

本発明は、チョクラルスキー法により製造したシリコン単結晶インゴットをスライスして得られたシリコンウェーハの熱処理プロセスに関する。
半導体集積回路等のICデバイスを作製するためのウェーハとしては、主にチョクラルスキー法(以下CZ法という)によって育成したシリコン単結晶インゴットをスライスし、研磨等を施して作製したシリコン単結晶ウェーハ(以下シリコンウェーハという)が用いられている。
シリコンウェーハに対する急速加熱・急速冷却プロセス(Rapid Thermal Process:以下この熱処理をRTP処理という)は、ICデバイスの製造工程において、シリコンウェーハにイオン注入されたドーピング元素の活性化熱処理に多用されている。このRTP処理では、シリコンウェーハのn層あるいはp層に注入したドーピング元素を急速加熱により活性化させる。
上記RTP処理はRTA(Rapid Thermal Annealer)装置を用いて行われる。
RTA装置は、シリコンウェーハをRTA装置内の支持部で支持し、その後シリコンウェーハを赤外線ランプ等により急速加熱する熱処理装置である。シリコンウェーハを支持するおもな方法として、シリコンウェーハの裏面を複数のサポートピンで支持する方法とシリコンウェーハ周辺部をサセプタで支持する方法がある。高温まで急速加熱されたシリコンウェーハは、その後必要に応じて赤外線ランプに加える電力の調整により、所定の冷却速度で冷却される。
上記RTA装置を用いたRTP処理は、シリコンウェーハの表層に無欠陥部を形成させ、かつ内部に酸素析出物(Bulk Micro Defect:BMD)を形成させる熱処理にも用いられている。
BMDは酸素析出物(SiO)からなり、ICデバイスの製造工程においてシリコンウェーハに浸入する有害重金属をトラップする作用を持つ。そのためBMDはICデバイスの歩留まりを向上させることを目的としてシリコンウェーハに導入される。
下記の特許文献1は、急速加熱によりシリコンウェーハの表層に無欠陥部を形成させ、かつ急速冷却によりシリコンウェーハの内部にBMDを形成させるプロセスを開示している。常温から略1250℃まで略100℃/秒で急速加熱し、その後、たとえば50℃/秒以上の冷却速度で急冷することにより所望のBMDを得ている。これは、1250℃という高温に保持することにより高濃度の原子空孔をシリコンウェーハに注入し、それを急冷することにより、ウェーハの内部にのみ原子空孔が凍結される現象を利用したものである。つまり、原子空孔による酸素析出物の発生への促進作用を利用することにより、表層はBMDがない無欠陥層とし、シリコンウェーハの内部には重金属へのトラップ作用を持つ高密度のBMDを形成させるという特徴をもった処理である。
しかしながら、特許文献1の場合、シリコンウェーハの急速加熱によりシリコンウェーハに熱応力が発生し、この熱応力により、すぐあとに説明するように、シリコンウェーハがRTA装置の支持部に接触する部位にスリップ転位が発生する確率が高い。
さらに、直径300mmの大口径シリコンウェーハにおいては自重応力も増加する。そのため、特許文献1のRTP処理の場合、熱応力によりスリップ転位が発生するのに加え、自重応力によりスリップ転位が発生するのが避けがたい。
(スリップ転位について)
RTP処理においてシリコンウェーハに発生するスリップ転位について説明する。
図1はシリコンウェーハ上のピン痕およびエッジダメージの模式図である。
図1に示すように、3個のサポートピンでシリコンウェーハの裏面を支持する場合、シリコンウェーハの裏面には3個のピン痕P1〜P3が発生する。
ピン痕近傍には転位(転位クラスタ)と呼ばれる微小な結晶欠陥部が生じる。また、シリコンウェーハを移載するときに、シリコンウェーハの周辺部の不特定箇所にエッジダメージP4(複数)が発生する。エッジダメージ近傍にもスリップ転位の原因となる微小な転位(転位クラスタ)が生じる。
図2(a)および(b)はRTP処理後のピン痕近傍のX線トポグラフィである。
図2(a)には、写真中央部にピンとの接触で生じた約0.5mm径のピン痕のみが認められ、スリップ転位の拡大・発展が生じなかった場合の例である。る。図2(b)には、RTP処理によりピン痕を起点として2方向に拡大・発展した2個のスリップ転位が認められる。スリップ転位の大きさはそれぞれ約8mm、約5mmである。
図3はRTP処理後のシリコンウェーハエッジ近傍のX線トポグラフィである。
図3では、3箇所のエッジダメージP4をそれぞれ起点としてシリコンウェーハ中心方向に拡大・発展した3個のスリップ転位が認められる。それぞれのスリップ転位の大きさは約5mmである。
以上、図2(b)および図3のように、RTP処理前にはシリコンウェーハの裏面あるいはエッジの微小の転位(転位クラスタ)が、RTP処理における熱応力により大きなスリップ転位に拡大・発展する。
シリコンウェーハにスリップ転位が発生すると、シリコンウェーハに反りが発生してしまう。また、スリップ転位はICデバイスのリークの原因ともなり、ICデバイスの歩留まりを著しく減少させる。そのため、シリコンウェーハのRTP処理においては、スリップ転位の発生を抑制することが強く求められている。
そこで、特許文献2、3は、RTP処理中における雰囲気ガスの組成により、シリコンウェーハのスリップ転位の発生を抑制する方法を開示している。
特許文献4は、シリコンウェーハに窒素を添加することによりウェーハの強度を高め、熱処理によるスリップ転位の発生を抑制する方法を開示している。
特許文献5は、雰囲気ガスにアンモニア(NH)等を添加して、RTP処理の温度を低温化することによりシリコンウェーハに発生するスリップ転位を抑制する方法を開示している。
特許文献6は、シリコンウェーハを支持する円環状のサセプタの形状を工夫することにより、RTP処理におけるスリップ転位の発生を抑制する方法を開示している。
また、下記の非特許文献1〜4は、シリコン単結晶のスリップ転位発生についての研究報告である。
非特許文献1には、シリコン単結晶において、軽負荷の接触部に微小な転位クラスタが容易に生じる様子が報告されている。
非特許文献2には、転位とシリコンウェーハのせん断応力との関係が報告されている。非特許文献2によれば、転位が動き出すせん断応力はシリコン結晶に固溶された格子間酸素濃度に比例し、酸素濃度が高いほどスリップ転位の発生が生じにくい。一方、転位は非常に低いせん断応力によって動き出すことが示されており、スリップ転位の発生を回避することは非常に困難である。
非特許文献3には、シリコン単結晶に生じた転位をアニールし、647℃の環境下において転位が動き出すせん断応力に対するアニール時間の関係が報告されている。非特許文献4には、シリコン単結晶に生じた転位を350℃から850℃の温度範囲で所定時間アニールし、試験温度550℃の環境下において転位が動き出すせん断応力に対するアニールの温度と時間の関係が報告されている。
非特許文献3および4の報告によれば、発生直後の転位は、非常に低いせん断応力で動き出す。また運動している転位は、非常に低いせん断応力で運動を続ける。一方、転位をアニールするとシリコン単結晶内の酸素原子が転位に集積し、その後転位が運動を始めるせん断応力を著しく高める。
非特許文献3および4の場合、シリコン単結晶の転位を所定時間アニールし、その後、一定の温度環境下で転位とせん断応力との関係を評価したものであり、シリコンウェーハがRTA装置の支持部に接触する部位およびシリコンウェーハの最外周のエッジ部分に、シリコンウェーハを略1250℃まで急速に昇温する過程においてスリップ転位が発生するのを抑制することを対象とするものではない。
特表2001−59319号公報 特開平11−135514号公報 特開2002−110685号公報 特開2002−43241号公報 特開2003−31582号公報 特開2002−134593号公報 Kyoko Minowa and Koji Sumino, Physical Review Letters, Volume69,(1992)p.320 Dimitris Mroudas and Robert A. Brown, Journal of Minerals Research, Volume6(1991)p.2337 Koji Sumino and Masato Imai, Philosophical Magazine A, Volume47, No5(1983)p.783 S.Senkader and P.R.Wilshaw, Journal of Applied Physics, Volume89(2001)p.4803
本願発明者等は、RTP処理におけるシリコンウェーハのスリップ転位発生の抑制について鋭意検討を重ねた。しかしながら、従来の技術によってはシリコンウェーハのスリップ転位の発生を十分に抑制できないことを確認した。
特に、直径が300mmのシリコンウェーハをRTP処理する場合、自重が大きく、また面内温度差が大きくなりやすく熱応力が増大するため、RTA装置の支持部と接触する部位およびシリコンウェーハの最外周のエッジ部分にスリップ転位が発生するのを抑制することは困難であった。また、BMD導入のためのRTP処理は1200℃を越える程温度が高く、高温での保持時間も長いため、スリップについて過酷であり、ピン痕のスリップは不可避とも言えた。
本願発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、シリコンウェーハのRTP処理において、スリップ転位の発生を抑制する熱処理方法を提供することを目的としている。
以上のような目的を達成するために、第1発明においては、少なくともシリコンウェーハが急速加熱装置の支持部に接触する部位およびシリコンウェーハの最外周部のいずれかの部位に、急速加熱の過程においてスリップ転位が発生するのを防止するために、700℃を越え、950℃未満の範囲の温度範囲において、10秒以上昇温を停止する工程を設けることを特徴としている。
第2発明は、少なくともシリコンウェーハが急速加熱装置の支持部に接触する部位およびシリコンウェーハの最外周部のいずれかの部位に、急速加熱の過程においてスリップ転位が発生するのを防止するために、700℃以下および900℃以上の温度範囲を除く温度範囲で、10秒以上昇温を停止する工程を設けることを特徴としている。
第1発明および第2発明は、従来、RTP処理でシリコンウェーハに不可避的に発生したスリップ転位の拡大・発展を顕著に抑制する熱処理方法を提供するものである。
非特許文献3および4の報告によれば、発生直後の転位や運動している転位は非常に低いせん断応力によって運動する。一方、ある温度範囲において転位をアニールすると、シリコン単結晶内の酸素原子が転位に集積し、転位が運動を始めるせん断応力を著しく高める。
しかしながら、非特許文献3および4は、シリコン単結晶の転位を所定時間アニールし、その後、一定の温度環境下で転位とせん断応力との関係を評価したものであり、シリコンウェーハを略1250℃までの高温に、かつ急速昇温する過程でのスリップ転位発生の抑制について知見を与えるものではなかった。
本願発明は、シリコンウェーハに急速加熱熱処理を行う際に、シリコンウェーハがRTA装置の支持部に接触する部位およびシリコンウェーハの最外周のエッジ部分に、シリコンウェーハのスリップ転位が発生するのを抑制する昇温工程を見出し、この昇温工程をRTP処理に盛り込んだ熱処理方法である。
具体的には、図5(b)に示すように、所定の昇温停止温度で10秒以上昇温を停止し、転位の運動を抑制するとともに、その昇温停止時間の間にシリコンウェーハに生じた転位をアニールして、この転位にシリコンウェーハ内の酸素原子を集積させている。
第3発明は、第1発明または第2発明において、前記熱処理工程の雰囲気ガスがアルゴンガスと窒素ガスの混合ガスであることを特徴とする。
第3発明によれば、第1発明および第2発明の効果に加え、雰囲気ガスとして窒素ガスを混入させたので、昇温過程においてシリコンウェーハの表面を強く(硬く)することができる。
第4発明は、第1発明または第2発明において、前記熱処理工程の雰囲気ガスがアルゴンガスとアンモニアガスの混合ガスであることを特徴とする。
第4発明によれば、第1発明および第2発明の効果に加え、雰囲気ガスとしてアンモニアガスを混入させたので、高温保持温度が低くても、より高温の保持温度の場合と同様の熱処理効果を得ることができる。それは、アンモニアガスがシリコンウェーハへの空孔注入を促進する作用を持つためである。
第5発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの発明において、前記昇温を停止する工程のあと、略90℃/秒の昇温速度で所定温度まで昇温し、前記所定温度で一定時間保持した後、略50℃/秒の冷却速度で冷却する工程を有することを特徴としている。
第5発明によれば、昇温停止時間のあと略90℃/秒の高速で、シリコンウェーハを昇温できる。また比較的低速の冷却速度で冷却するのでシリコンウェーハ内の酸素が十分に移動できる。
第6発明は、第1発明乃至第5発明のいずれかの発明において、前記所定温度は1200℃から1250℃の間の温度であることを特徴とする。
第6発明によれば、雰囲気ガスの種類によって適宜最適の高温保持温度を選択することができる。
第7発明は、第1発明乃至第6発明において、前記シリコンウェーハは直径300mm以上であることを特徴とする。
第7発明によれば、大口径のシリコンウェーハのRTP処理に適用できる。
第8発明は、第1発明または第2発明において、前記シリコンウェーハの急速加熱熱処理は、酸素析出物を形成する工程の前処理として行われることを特徴とする。
第1発明および第2発明によれば、昇温工程において所定の昇温停止時間を設けて、シリコンウェーハ内の酸素原子を転位クラスタに集積させることができる。これにより、転位が動き出すせん断応力を高めることができ、その後の昇温過程で転位がスリップ転位に拡大・発展するのを顕著に抑制することができる。その結果、RTP処理した高品質のシリコンウェーハを容易に作製することができる。
また第3発明によれば、シリコンウェーハの表面を強くすることができるので、さらに転位がスリップ転位に拡大・発展するのを抑制することができる。
第4発明によれば、高温保持温度を低くすることができるので、全体の熱処理工程を短縮することができるとともに、RTA装置の熱的負担を軽減することができる。
第5発明によれば、高速で昇温することによりシリコンウェーハの表層の無欠陥部を最適に形成することができるとともに、シリコンウェーハ内の酸素が十分に移動できるように冷却速度を最適化したので、所望の酸素析出物をシリコンウェーハ内に形成することができる。
第6発明によれば、最適の高温保持温度を適宜に設定することにより、さらにスリップ転位の発生を抑制することができる。
第7発明によれば、RTP処理した大口径シリコンウェーハをさらに高品質に作製することができる。
第8発明によれば、スリップ転位の発生が抑制されたシリコンウェーハを用いて酸素析出物を形成する工程に入ることができ、歩留まりのよい酸素析出物形成工程とすることができる。
以下に、本発明に係わるシリコンウェーハのRTP処理について、図面を参照して説明する。
(RTA装置について)
まず本願発明に係るRTP処理に使用されるRTA(RTA:Rapid Thermal Annealer)装置について説明する。
図4は、シリコンウェーハのRTP処理に用いるRTA装置の概念図である。
図4において、RTA装置10は石英板11からなるチャンバ12を有し、このチャンバ12内でシリコンウェーハ13を熱処理するようになっている。加熱は、チャンバ12を上下から囲繞するよう配置された赤外線ランプ14、14によって行う。赤外線ランプ14、14はそれぞれ独立に供給される電力を制御できるようになっている。
シリコンウェーハ13は石英テーブル17に形成された3個のサポートピン18の上に配置される。なお、サポートピン18の代わりに円環状のサセプタを用いてもよい。
チャンバ12には、熱処理用の雰囲気ガスを導入するためのガス導入口15と雰囲気ガスを排気するためのガス排気口16が設けられる。
また、チャンバ12の外部に設置された図示しない赤外線温度計により、ウェーハ13の温度が非接触で測定される。
上記RTA装置によるRTP処理はおもに以下の6つの工程に分けられる。
(1)シリコンウェーハ13を、チャンバ12内に配置した3個のサポートピン18で保持する。
(2)所定の混合ガス雰囲気でシリコンウェーハを熱処理するために、熱処理用の雰囲気ガスを図4の右側矢印方向Aから左側矢印方向Bへたえず流す。
(3)赤外線ランプ14、14により所定の昇温速度でシリコンウェーハを加熱し、高温保持温度T0まで昇温する。以下この工程を「昇温工程」と呼ぶ。
(4)高温保持温度T0のまま一定時間高温保持する。この間に原子空孔がシリコンウェーハに注入される。
(5)赤外線ランプによる加熱を停止し、急速冷却を行う。この間にシリコンウェーハの表層の原子空孔は外部に拡散して消失し、ウェーハ内部のみに多量の原子空孔が凍結される。その結果として、ICデバイスの製造工程における熱処理中に、ウェーハ内部のみに酸素析出物(BMD)が形成されるという状態が作り込まれる。
(6)急速冷却後、チャンバ12からシリコンウェーハ18を取り出す。
(スリップ転位の発生過程)
上記RTP処理を行った場合、シリコンウェーハがRTA装置の支持部と接触する部位にスリップ転位の発生を回避することは従来困難であった。
そこで本願発明者等は、RTP処理におけるシリコンウェーハのスリップ転位の発生プロセスについて鋭意検討し、スリップ転位の発生過程を以下のように考えるに至った。
まず、シリコンウェーハとサポートピンや円環状のサセプタなどが接触すると、シリコンウェーハの接触部に接触ダメージが生じる。この接触ダメージはわずかな接触加重によっても生じる不可避的なダメージであり、接触部には微小な転位クラスタ(転位の集合)が生じる。また、このような接触部以外にも、ウェーハの移載時にウェーハエッジが接触した場合にも意図せずにエッジダメージが残り、スリップ転位の発生起点になる。発生した転位クラスタやエッジダメージは微小であり、またシリコンウェーハの裏面側あるいはエッジに生じているため、転位クラスタやエッジダメージ自体は有害なものではない。軽く接触した接触部に微小な転位クラスタが生じる様子は、非特許文献1に報告されている。
ところが、クラスタを構成する転位は、昇温工程の熱応力によるせん断応力によって動き出し、その後拡大・発展する。転位が大規模に拡大・発展した時には、ときに数十mmに達するスリップ転位として顕在化する。
一方、非特許文献2によれば、転位が動き出すせん断応力はシリコン結晶に固溶された格子間酸素濃度に比例することが示されている。また、転位は非常に低いせん断応力によって動き出すことが示されている。
そこで本願発明者等は、非特許文献3および4に示された現象に着目した。
非特許文献3および4の報告によれば、発生直後の転位は、非常に低いせん断応力で動き出す。また運動している転位は、非常に低いせん断応力で運動を続ける。一方、転位をアニールするとシリコンウェーハ内の酸素原子が転位に集積し、転位が運動を始めるせん断応力を著しく高める。
これは、シリコンウェーハに生じた転位クラスタに一定の温度でアニールを加えると、その後に行われる昇温工程において転位が拡大・発展することを抑制する効果があることを示唆している。
しかしながら、非特許文献3および4の場合、シリコン単結晶の転位を所定時間アニールし、その後、一定の温度環境下で転位とせん断応力との関係を評価したものであり、シリコンウェーハを略1250℃まで急速に昇温する工程において、シリコンウェーハがRTA装置の支持部に接触する部位およびシリコンウェーハの最外周のエッジ部分にスリップ転位が発生するのを抑制することを対象としていない。
そこで本願発明者等は、RTP処理において、シリコンウェーハ内の酸素原子を転位に集積させるようなアニール条件を見つけることができれば、このアニール条件をRTP処理に盛り込むことにより、シリコンウェーハのスリップ転位の発生を抑制できるのではないかと考えるに至った。
本願発明は上記考えに基づいて、シリコンウェーハのRTP処理におけるアニール条件を見出すべく鋭意実験した結果達成したものであり、以下において本願発明のRTP処理を説明する。
(本願発明のRTP処理)
本願発明は、上記(3)の昇温工程を工夫したものである。
図5(a)は従来のRTP処理を説明する図である。図5(b)は本願発明のRTP処理を説明する図である。横軸は時間S(任意)であり、縦軸は温度T(任意)である。なお、図において、所定温度T0は1200℃から1250℃の間に設定する。
図5(a)に示すように、従来のRTP処理の場合、昇温工程において、高温保持温度T0に高速で到達できるように、昇温速度を大きくしたままシリコンウェーハを急速加熱する(図中A部)。高温保持温度T0に到達後、一定時間その状態を保持する(図中B部)。その後、シリコンウェーハを急冷させる(図中C部)。
一方、本願発明では、図5(b)に示すように、所定温度T0まで一気に急速加熱する前に、700℃を越え、950℃未満の温度の間の昇温停止温度T1までは急速加熱を行う(図中D部)。次に、昇温停止温度T1になった時点で昇温を10秒以上停止する(図中E部:昇温停止時間という)。昇温停止時間の終了後、引き続き高温保持温度T0まで急速加熱を行う(図中F部)。その場合の昇温速度は、50℃/秒から90℃/秒の間である。高温保持温度T0に到達後、一定時間その状態を保持する(図中G部)。高温保持温度T0に保持する時間は5秒から30秒の間である。その後、シリコンウェーハを急冷させる(図中H部)。この場合の降温速度は略50℃/秒である。
以上のように、本願発明では、シリコンウェーハのRTP処理の昇温工程において、700℃を越え、950℃未満の間の昇温停止温度T1で10秒以上の昇温停止時間を設けたことが特徴である。なお、昇温停止時間は10秒以上あればよく、必要に応じて適宜その時間の長さを変更してもよい。
この昇温停止時間を設けたことにより、次に行われる高温保持温度T0への急速加熱におけるシリコンウェーハのスリップ転位の発生を著しく抑制することができた。その理由は、昇温停止時間に転移(転位クラスタ)へのシリコンウェーハ内の酸素原子の集積が起こり、転位が動き出すせん断応力が著しく増加したため、その後行われる昇温過程で転位の運動が顕著に抑制されたためと推測される。
以上のように、本願発明によれば、RTP処理において、シリコンウェーハの昇温工程に昇温停止時間を設けたことにより、スリップ転位の発生を著しく抑制できる。その結果、本願発明のRTP処理により、スリップ転位を伴わない高品質のシリコンウェーハを容易に作製することができる。
実施例1では、評価するシリコンウェーハとして、酸素濃度が14×1017atoms/cm3(旧ASTM)である直径300mmのシリコンウェーハを準備した。RTA装置におけるシリコンウェーハの支持方法はサポートピンによる3点支持とした。また、チャンバに導入する雰囲気ガスとして、全圧の2.5%を窒素ガスとし、残りをアルゴンガスとする混合ガスを用いた。
RTP処理の昇温工程において、室温から昇温停止温度T1までの昇温速度を90℃/秒とした。昇温停止温度T1を700、750、800、850、900、950、1000℃の7条件とし、700℃の場合を除いた6個の昇温停止温度における昇温停止時間をそれぞれ5、10、20秒とした。また昇温停止温度が700℃の場合のみ、昇温停止時間を10、20、60秒とした。なお比較のために、昇温停止時間のない従来の昇温工程によるRTP処理もおこなった。
昇温停止温度T1から高温保持温度T0=1250℃までの昇温速度は90℃/秒とした。次に、高温保持温度T0で30秒保持し、その後50℃/秒の冷却速度でシリコンウェーハを冷却した。
図6は、実施例1における22通りの昇温工程でRTP処理したシリコンウェーハのX線トポグラフィ測定結果より得られたスリップについての結果である。
図6によれば、昇温停止時間を設けない比較例1の場合、サポートピンの周辺に合計長さが42mmのスリップ転位が発生している。また、ウェーハの最外周のエッジ部に図3により示されるようなスリップ部が3ケ所発生している。
また、昇温停止温度が700℃の場合(比較例2〜4)、すべてのシリコンウェーハにスリップ転位が発生している。スリップ転位の長さは30〜37mmの範囲である。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部が1から3ケ所発生している。これは昇温停止温度が低いため、シリコンウェーハ内の酸素原子の拡散速度が低く、転位クラスタに十分移動・集積できなかったためと考えられる。
一方、昇温停止温度が950℃以上の場合(比較例9〜14)、すべてのシリコンウェーハにスリップ転位が発生している。サポートピンの周辺のスリップ転位の長さの合計は35〜45mmの範囲である。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部が1から4ケ所発生している。これは950℃以上の高温の温度領域では転位が酸素原子を吸着する作用が弱くなるため、転位への酸素原子の集積が有効に起こらなかったため、効果的にスリップ転位の拡大・発展を抑制できなかったためと考えられる。
一方、本願発明のアニール条件でRTP処理した場合、すなわち、本発明の例1〜8の場合、いずれもスリップ転位の長さは1〜2mmであることがわかる。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部も発生しない。すなわち、本願発明の条件の場合、シリコンウェーハのスリップ転位の拡大・発展は従来例に比べて顕著に抑制されている。
また、昇温停止温度が750℃から900℃の間であっても、昇温停止時間が5秒の場合(比較例5〜8)には、いずれもスリップ転位の長さは大きくなっている。これは昇温停止時間が短時間のために、その間に転位に十分な酸素原子を集積させることができなかったためと考えられる。
以上のように、実施例1によれば、本願発明の昇温工程をRTP処理に盛り込むことにより、昇温停止期間に転位クラスタにシリコンウェーハ内の酸素原子を集積させることができる。そのため、シリコンウェーハのせん断強度が高まり、転位が動き出すのを防止できる。これにより、RTP処理によるシリコンウェーハのスリップ転位の発生を著しく抑制することができ、RTP処理した高品質のシリコンウェーハを容易に作製することができる。
なお、シリコンウェーハをサポートするサポートピンはシリコンとの凝着傾向が低い方が望ましく、先端が鋭い石英ピンあるいはSiCからなるサポートピンであることが望ましい。これは実施例2の場合も同様である。
また、実施例1では、雰囲気ガスに窒素ガスを混入したことにより、シリコンウェーハの表面を強くすることができる。そのため、昇温工程において、シリコンウェーハの表面近傍に存在する転位クラスタがスリップ転位に拡大・発展するのをさらに抑制する効果がある。
図7は、RTP処理後にシリコンウェーハに熱処理を施した場合のBMD密度の深さ方向分布を示す図である。横軸はウェーハの表面からの距離(μm)であり、縦軸はBMD密度(cm−2)である。熱処理は、780℃にて3時間、その後1000℃にて16時間施している。BMD密度はWrightエッチング液にて2μmの選択エッチングを施した後、光学顕微鏡でBMDの蝕像をカウントすることにより求めている。
図7に示すように、シリコンウェーハの表層に無欠陥層を有し、内部に高密度のBMDを有する良好な析出状態が得られていることが分かる。なお、RTP処理における原子空孔の注入は、1250℃での保持中に起こり、1250℃への昇温プロセスには全く依存しないため、BMDの密度は昇温工程には依存せず、全ての条件において同じ分布を示した。つまり、本願発明によればスリップの発生がなく、かつ、良好なBMDの密度分布が得られることが分かる。
実施例2では、評価するシリコンウェーハとして、酸素濃度が13.5×1017atoms/cm3(旧ASTM)である直径300mmのシリコンウェーハを準備した。RTA装置におけるシリコンウェーハの支持方法はサポートピンによる3点支持とした。また、実施例1と異なり、チャンバに導入する雰囲気ガスとして、全圧の10%をアンモニアガスとし、残りをアルゴンガスとする混合ガスを用いた。
RTP処理の昇温工程において、室温から昇温停止温度T1までの昇温速度を90℃/秒とした。昇温停止温度T1を700、750、800、850、900、950、1000℃の7条件とし、700℃の場合を除いた6個の昇温停止温度における昇温停止期間をそれぞれ5、10、20秒とした。また昇温停止温度が700℃の場合のみ、昇温停止時間を10、20、60秒とした。なお比較のために、昇温停止時間のない従来の昇温工程によるRTP処理もおこなった。
昇温停止温度T1から高温保持温度T0=1200℃までの昇温速度は90℃/秒とした。次に、高温保持温度T0で20秒保持し、その後50℃/秒の冷却速度でシリコンウェーハを冷却した。
図8は、実施例2における22通りの昇温工程でRTP処理したシリコンウェーハのX線トポグラフィ測定結果より得られたスリップについての結果である。
図8によれば、昇温停止温度が700℃の場合(比較例2〜4)、すべてのシリコンウェーハにスリップ転位が発生している。サポートピンの周辺のスリップ転位の長さの合計は29〜36mmの範囲である。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部が1から2ケ所発生している。これは昇温停止温度が低いため、シリコンウェーハ内の酸素原子が転位クラスタに十分移動・集積できなかったためと考えられる。
同様に、昇温停止温度が950℃以上の場合(比較例9〜14)、すべてのシリコンウェーハにスリップ転位が発生している。サポートピンの周辺のスリップ転位の長さの合計は31〜42mmの範囲である。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部が1から2ケ所発生している。これは950℃以上の高温の領域では転位が酸素原子を吸着する作用が弱くなるため、転位への酸素原子の集積が有効に起こらなかったため、効果的にスリップ転位の拡大・発展を抑制できなかったためと考えられる。
一方、本願発明の条件でRTP処理した場合、すなわち、本発明の例1〜8の場合、いずれもスリップ転位の長さは1〜2mmである。また、ウェーハの最外周のエッジ部には図3により示されるようなスリップ部も発生しない。すなわち、実施例2の場合、従来に比べてスリップ転位の拡大・発展は従来に比べて顕著に抑制されていることがわかる。
以上のように、実施例2によれば、実施利1と同様に、本願発明の昇温工程をRTP処理に盛り込むことにより、昇温停止時間に転位クラスタにシリコンウェーハ内の酸素原子を集積させることができる。そのため、シリコンウェーハのせん断強度が高まり、転位が動き出すのを防止できる。これにより、RTP処理によるシリコンウェーハのスリップ転位の発生を顕著に抑制することができ、結果として高品質のシリコンウェーハを容易に作製することができる。
なお、実施例2の場合、雰囲気ガスとしてアンモニアガスを混入させた。アンモニアガスを雰囲気ガスにすることにより、高温保持温度を低くしても、より高温の保持温度における熱処理効果と同様の熱処理効果を得ることができる。
図9は、RTP処理後にシリコンウェーハに熱処理を施した場合のBMD密度の深さ方向分布を示す図である。横軸はウェーハの表面からの距離(μm)であり、縦軸はBMD密度(cm−2)である。熱処理は、780℃にて3時間、その後1000℃にて16時間施している。BMD密度はWrightエッチング液にて2μmの選択エッチングを施した後、光学顕微鏡でBMDの蝕像をカウントすることにより求めている。
図9に示すように、シリコンウェーハの表層に無欠陥層を有し、内部に高密度のBMDを有する良好な析出状態が得られていることが分かる。実施例1で示した1250℃での処理と同様なBMD密度が1200℃において得られたことが分かる。これはアンモニアガスによる空孔注入効果によると考えられる。
なお、RTP処理における原子空孔の注入は、1200℃での保持中に起こり、1200℃への昇温プロセスには全く依存しないため、BMDの密度は昇温工程には依存せず、全ての条件において同じ分布を示した。
実施例1、2ではシリコンウェーハの支持方法として3個のサポートピンを用いたが、場合によってはシリコンウェーハを円環状のサセプタで支持してもよい。また、実施例では昇温速度を90℃/秒としたが、昇温速度が50℃/秒から90℃/秒の範囲内であれば、スリップ転位の発生を抑制しつつ、シリコンウェーハの表層の無欠陥部を形成することができる。
実施例では高温保持温度を、窒素ガスとアルゴンガスの混合ガスでは1250℃とし、また、アンモニアガスとアルゴンガスの混合ガスでは1200℃とした例を示したが、所望のBMD密度に応じて、1200℃ないし、1200℃を越える温度から1250℃の間の温度に高温保持温度を適宜設定することができる。
また、実施例では冷却速度を50℃/秒としてシリコンウェーハ内の酸素析出物を効果的に形成しているが、場合によっては冷却速度を50℃/秒以上あるいは50℃/秒以下に変更してもよい。
シリコンウェーハ上のピン痕およびエッジダメージの模式図である。 (a)および(b)はRTP処理後のピン痕近傍のX線トポグラフィである。 RTP処理後のシリコンウェーハエッジ近傍のX線トポグラフィである。 本願発明のシリコンウェーハのRTP処理方法が適用されるRTA装置の概念図である。 (a)は従来のRTP処理を説明する図である。(b)は本願発明のRTP処理を説明する図である。 実施例1における22通りの昇温工程でRTP処理したシリコンウェーハのX線トポグラフィ測定結果より得られたスリップについての結果である。 実施例1におけるRTP処理後にシリコンウェーハに熱処理を施した場合のBMD密度の深さ方向分布を示す図である。 実施例2における22通りの昇温工程でRTP処理したシリコンウェーハのX線トポグラフィ測定結果より得られたスリップについての結果である。 実施例2におけるRTP処理後にシリコンウェーハに熱処理を施した場合のBMD密度の深さ方向分布を示す図である。
符号の説明
10 RTA装置
11 石英板
12 チャンバ
13 シリコンウェーハ
14 赤外線ランプ
15 ガス導入口
16 ガス排出口
17 石英テーブル
18 サポートピン

Claims (8)

  1. 少なくとも急速加熱装置の支持部にシリコンウェーハが接触する部位およびシリコンウェーハの最外周部のいずれかに、急速加熱の過程においてスリップ転位が発生するのを防止するために、700℃を越え、950℃未満の範囲の温度範囲において、10秒以上昇温を停止する工程を設けることを特徴とするシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  2. 少なくとも急速加熱装置の支持部にシリコンウェーハが接触する部位およびシリコンウェーハの最外周部のいずれかに、急速加熱の過程においてスリップ転位が発生するのを防止するために、700℃以下および900℃以上の温度範囲を除く温度範囲で、10秒以上昇温を停止する工程を設けることを特徴とするシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  3. 前記熱処理工程の雰囲気ガスがアルゴンガスと窒素ガスの混合ガスであることを特徴とする請求項1または2記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  4. 前記熱処理工程の雰囲気ガスがアルゴンガスとアンモニアガスの混合ガスであることを特徴とする請求項1または2記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  5. 前記昇温を停止する工程のあと、略90℃/秒の昇温速度で所定温度まで昇温し、前記所定温度で一定時間保持した後、略50℃/秒の冷却速度で冷却する工程を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  6. 前記所定温度は1200℃から1250℃の間の温度であることを特徴とする請求項5記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  7. 前記シリコンウェーハは直径300mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
  8. 前記シリコンウェーハの急速加熱熱処理は、酸素析出物を形成する工程の前処理として行われることを特徴とする請求項1または2記載のシリコンウェーハの急速加熱熱処理方法。
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