JP2007305968A - シリコンウェハ、その製造方法および半導体装置用シリコンウェハ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハ表面における酸素析出物(BMD)のサイズおよび密度を規定することにより、表面と裏面とで温度差が生じるような熱処理による割れや変形が防止された高強度のシリコンウェハおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】水素またはアルゴンの少なくともいずれかを含むガス雰囲気下、1000℃以上1200℃以下で熱処理することにより得られる、表面から深さ50μmまでの領域において、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以下であるシリコンウェハを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面と裏面とで温度差が生じる高速昇降温熱処理に適した高強度のシリコンウェハ、その製造方法および半導体装置用シリコンウェハに関する。
チョクラルスキー(CZ)法により育成されたシリコン単結晶においては、冷却時に原子空孔が凝集し、直径0.1〜0.3μm程度のボイドが形成される現象が見られる。
前記シリコン単結晶から作製したシリコンウェハは、表面にCOP(Crystal Originated Particle)が発生し、デバイスの動作に不具合が発生する。このため、ボイド形成の防止策として、従来、水素またはアルゴンガス雰囲気下、1000℃以上の高温で熱処理する方法が採用されていた(例えば、特許文献1参照)。
また、CZ法では、石英製ルツボにポリシリコンを溶融して単結晶化させるため、ルツボを構成する石英から、多量の酸素が溶出し、シリコン結晶中に格子間酸素として取り込まれ、この酸素が、熱処理によりシリコン結晶中で凝集し、酸素析出物(BMD:Bulk Micro Defect)となる。そして、デザインルール0.25μm(250nm)以前の世代のデバイスにおいては、ゲッタリング効果が重視されていたことから、BMDをシリコンウェハ内に高密度に作り込む技術が用いられてきた。
ところで、近年、ウェハの大口径化に伴い、デバイス形成工程におけるウェハの熱処理は、ファーネスバッチ処理から、枚葉処理に変わってきた。これは、ウェハの自重が重くなることにより、ファーネスバッチ処理ではウェハにスリップ等の欠陥が入るおそれが大きくなるからである。
また、半導体デバイスの高集積化・高速化を実現するためには、トランジスタのソース・ドレイン拡散層を浅く形成することも要求されており、この目的に適した熱処理が求められている。
例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のハーフピッチで32nm世代に相当するロジックLSI製品は、物理ゲート長が13nmとなるとされている。そして、このようなロジックLSI製品では、トランジスタのソース・ドレイン拡散層となるエクステンション拡散層深さとして4.5nm以下、コンタクト拡散層としては15nm以下という極めて浅い接合が要求される(例えば、非特許文献1)。
上記のように接合深さの浅いデバイスを形成する上では、ウェハの熱処理においては、不純物をできるだけ拡散せずに、活性化させることが必要となる。このため、高温短時間の熱処理が可能なフラッシュランプアニールのような熱処理装置が用いられる。
特開2003−59932号公報 International Technology Roadmap for Semiconductors 2005
もっとも、このような熱処理装置においては、昇降温速度が極めて高速であり、ウェハの表面と裏面とで温度差が生じる場合がある。そのため、このようなプロセスでは、ウェハに大きな応力が生じ、ウェハ割れを招くという課題を有していた。
特に、上述したような高密度のBMDを有するシリコンウェハは、割れや変形を生じやすいものであった。
したがって、フラッシュランプアニール等の高速昇降温熱処理を用いて浅い接合を有する半導体デバイスをシリコンウェハ上に形成することが困難であった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ウェハ表面におけるBMDのサイズおよび密度を規定することにより、表面と裏面とで温度差が生じるような熱処理による割れが防止された、浅い接合を有する半導体デバイスの形成を可能とするシリコンウェハおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るシリコンウェハは、ウェハの表面と裏面とで温度差が生じる高速の昇降温熱処理(いわゆるフラッシュランプアニールを含む)に用いられ、表面から深さ50μmまで(50μm未満)の領域において、直径10nm以上の酸素析出物(BMD)密度が1×10/cm以下であることを特徴とする。
このように、シリコンウェハにおけるBMDのサイズおよび密度を規定することにより、ウェハ強度の向上が図られ、高速昇降温熱処理においても、ウェハの割れや変形を抑制することができる。
また、本発明に係るシリコンウェハの製造方法は、水素またはアルゴンの少なくともいずれかを含むガス雰囲気下、1000℃以上1200℃以下で熱処理し、表面から深さ50μmまでの領域において、直径10nm以上の酸素析出物(BMD)密度を1×10/cm以下とすることを特徴とする。
このような高温熱処理を施すことにより、上記のようなBMDのサイズおよび密度が規定されたシリコンウェハが得られる。
また、本発明に係る半導体装置用シリコンウェハ、表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以下であり、表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であって、熱処理温度1000℃以上、熱処理時間3msec以下の熱処理を適用して製造される半導体装置用であることを特徴とする。
上述したとおり、本発明に係るシリコンウェハによれば、高速昇降温熱処理のような表面と裏面との温度差の大きいプロセスにおいても、ウェハの欠陥の発生や割れを抑制することができる。
したがって、本発明によれば、ウェハ表面におけるBMDのサイズおよび密度を規定することにより、表面と裏面とで温度差が生じるような熱処理による割れが防止された、浅い接合を有する半導体デバイスの形成を可能とするシリコンウェハおよびその製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、より詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のシリコンウェハは、表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以下であることを特徴とするものである。加えて、表面から深さ50μm以上の領域に、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以上の領域が存在する。
図2に、本実施の形態および従来技術のシリコンウェハのBMD密度プロファイルを示す。横軸はシリコンウェハの表面からの深さ方向の距離、縦軸は直径10nm以上のBMD密度を示している。図のようなBMD密度プロファイルは、公知の赤外レーザー光散乱を用いた測定装置によって評価することができる。
図2に示すように、従来技術のシリコンウェハにおいては、直径10nm以上のBMD密度は表面から20μmより浅い領域で増加をはじめ、表面からの距離が20μm程度の領域でBMD密度が1×10/cmより大きくなる。これに対して、本実施の形態のシリコンウェハにおいては、表面からの距離が50μm以上の領域で直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以上となる。したがって、表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以下となっている。
図1は、本実施の形態の作用を説明する模式図である。図1(a)は、本実施の形態および従来技術のシリコンウェハの断面図、図1(b)は本実施の形態のシリコンウェハの作用を示す、図1(a)の破線で囲まれた部分の断面図、図1(c)は従来技術のシリコンウェハにおける作用を示す、図1(a)の破線で囲まれた部分の断面図である。
まず、図1(a)に示すように、シリコンウェハ100内部には、直径10μm以上のBMD層110がゲッタリングを目的として形成されている。
図1(c)に示すように、従来技術のシリコンウェハについて、公知のフラッシュランプアニール装置を用いて、例えば、温度1000℃、加熱時間3msecの高速昇降温処理を行うと、ウェハ割れや転位状の欠陥120が発生する。
これに対し、図1(b)に示すように、本実施の形態のシリコンウェハを同様な条件で高速昇降温熱処理をした場合には、ウェハ割れや転位状の欠陥は発生しない。また、より高速で昇降温する加熱時間1msecにおいても、ウェハ割れや転位状の欠陥は発生しない。
このように、本実施の形態のように、ウェハ表面からの深さ50μm未満の領域におけるBMD密度を低減させたシリコンウェハであれば、高速昇降温による熱処理においても、欠陥の発生、反り量の増大や割れが抑制されるという作用が得られる。
したがって、ウェハの表面と裏面とで温度差が生じる高速昇降温熱処理用シリコンウェハとして、好適に用いることができる。
よって、本実施の形態のシリコンウェハを用いれば、例えば、熱処理温度1000℃以上、熱処理時間3msec以下の熱処理を適用して製造される物理ゲート長が13nm程度のトランジスタを有するロジック製品のように、浅い接合を必須とする半導体デバイスの形成が可能となるという効果が得られる。
したがって、熱処理温度1000℃以上、熱処理時間3msec以下の熱処理を適用して製造される半導体装置用のシリコンウェハとして優れた特性を有する。
本実施の形態によって、上記の作用・効果が得られる理由について、以下説明する。
表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cmを超えるシリコンウェハは、フラッシュランプアニールのように、ウェハの表面と裏面とで温度差が生じるような、高速昇降温熱処理において割れが生じやすい。そして、発明者らが、割れるウェハと割れないウェハの違いを分析したところ、割れが生じない場合であっても、塑性変形し、反り量が増大する場合があった。これは、ウェハの結晶中の不連続点であるBMDに、高速昇降温熱処理による熱応力がかかり、転位(スリップ)が発生し、これにより応力が緩和され、割れが生じるまでには至らなかったものと考えられる。実際、割れの生じなかったウェハにおいても、単結晶の成長縞に沿って発生した多数の欠陥が、X線トポグラフィ(XRT)により観察される。
そして、反りが生じたウェハにおいても、ウェハ表面から深さ50μm以上の領域では転位の発生は認められない。このことから、ウェハ表面から深さ50μm未満の領域内に存在する直径10nm以上のBMDが、転位またはクラックの発生源となると考えられる。したがって、本実施の形態のように、ウェハ表面から深さ50μm未満の領域内に存在する直径10nm以上のBMD密度を低減させることで、ウェハにおける欠陥の発生、反り量の増大や割れが抑制されるという上記作用が得られるものと考えられる。
なお、本実施の形態において、直径10nm以上のBMDについてのみ分布および密度を限定する理由は、直径10nm未満のBMDの存在は、ウェハにおける欠陥の発生、反り量の増大や割れを左右しないからである。
また、50μm未満と限定するのは、これより深い領域に直径10nm以上のBMDが、1×10/cm以上の密度で存在しても、ウェハにおける欠陥の発生、反り量の増大や割れは生じないからである。そして、逆に、50μmより浅い領域に直径10nm以上のBMDが、1×10/cm以上の密度で存在すると、ウェハにおける欠陥の発生、反り量の増大や割れが顕著になるからである。
次に、図2にBMDプロファイルを示した本実施の形態のシリコンウェハの製造方法について記載する。
本実施の形態のシリコンウェハは、例えば、酸素濃度1.1から1.5×1018atoms/cm以下の直径200mmのシリコンウェハを、水素雰囲気中にて、1200℃で2時間の熱処理を実施することによって製造が可能である。
本実施の形態のシリコンウェハは、フラッシュランプアニールのように、熱処理温度1000℃以上、熱処理時間3msec以下の、特に高速の昇降温熱処理を適用して製造される半導体装置の製造に用いられる場合に、その作用・効果が顕著に現れる。しかしながら、例えば、ハロゲンランプを熱源とし、100〜300℃/sec程度の昇降温速度で行われるRTP(Rapid Thermal Processing)等、その他の高速昇降温熱処理においても、上述した作用・効果の発生する原理から考えても明らかなように、ウェハにおける欠陥の発生、反り量の増大や割れを抑制できる。
また、本実施の形態においては、表面からの距離50μm以上の領域で、直径10nm以上の酸素析出物(BMD)密度が1×10/cm以上の領域が存在するものとした。デバイスを製造する工程において、FeやNi等の金属不純物をゲッタリングし、デバイス上の絶縁膜特性や接合リーク特性を劣化させない観点からは、このように十分なBMDがウェハ深部に存在することが望ましい。しかしながら、高速昇降温熱処理における欠陥の発生、反り量の増大や割れの抑制という観点からは、かならずしもBMD密度が1×10/cm以上の領域が50μm以深に存在することが必須ではない。
そして、本実施の形態においては、特に、直径200mmのシリコンウェハを例に説明したが、直径200mmより大口径のシリコンウェハにおいても本発明は有効である。
また、本実施の形態においては、水素雰囲気中、1200℃、2時間の熱処理によりシリコンウェハを製造する場合を示した。しかしながら、表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以下であり、表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であることを特徴とするシリコンウェハの製造においては、かならずしも、この製造条件に限られることはない。すなわち、水素またはアルゴンの少なくともいずれかを含むガス雰囲気下、1000℃以上1200℃以下で、適切な時間の熱処理をおこなうことによって、上記のようにBMDのサイズおよび密度が規定されたシリコンウェハを製造することが可能である。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態のシリコンウェハは、表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であること以外は、第1の実施の形態と同様であるので、記述を省略する。
図3に、本実施の形態のシリコンウェハのBMD密度プロファイルの一例を示す。横軸はシリコンウェハの表面からの深さ方向の距離、縦軸はBMD密度を示している。図のようなBMD密度プロファイルは、直径10μm以上のBMDについては、公知の赤外レーザー光散乱を用いた測定装置によって評価することができる。また、直径5nm以上10nm未満のBMDについては、TEM(透過型電子顕微鏡)により計測することができる。図3中の三角印がTEMによる実測値である。
図3に示すように、本実施の形態のシリコンウェハにおいては、表面からの距離が50μm以上の領域で、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以上となる領域を有する。また、表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物(BMD)密度が、1.6×10/cm程度と、1×10/cm以上9×10/cm以下の範囲に収まっている。
発明者らは、高速昇降温熱処理耐性の高い第1の実施の形態のシリコンウェハを用いて、検討を続けるうちに、表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以下であるウェハであり、表面からの距離50μm以上の領域で、直径10nm以上のBMD密度が1×10/cm以上の領域が存在するウェハであっても、ウェハごとに、ウェハ上に高速昇降温度熱処理を用いて形成されたpn接合の接合リーク電流がばらつくこと現象に気がついた。
そこで、発明者らは、表面から深さ50μm未満の領域における、直径5nm以上10nm未満のBMD密度に着目して検討を行った。
その結果を図4に示す。横軸は、表面からの深さ方向の距離、縦軸は直径5nm以上10nm未満のBMD密度を示す。また、図中実線および破線で、複数のシリコンウェハのBMD密度プロファイルを示している。白丸印およびバツ印は、TEMによるBMD密度の実測点である。表面から深さ50μm未満の領域におけるBMD密度が、1×10/cm未満であっても、あるいは、9×10/cmより大きくなっても、pn接合の接合リーク電量が増大することが判明した。すなわち、1点鎖線ではさまれた、BMD密度1×10/cm以上9×10/cm以下の範囲で接合リーク電流が極小値を示す。そして、実測点が白丸印で示されるBMD密度プロファイルのシリコンウェハでは、物理ゲート長が13nm程度のロジックLSI製品相当の接合リーク電流スペックが実現可能であると考えられる。一方、実測点がバツ印で示されるBMD密度プロファイルのシリコンウェハでは、接合リーク電流が高くなりすぎ、このウェハ上に製造される、物理ゲート長が13nm程度のMOSFETを備えた微細ロジックLSI製品の歩留まり低下が予想される。
以上より、本実施の形態のシリコンウェハによれば、第1の実施の形態同様、浅い接合を形成するために、高速昇降温熱処理を用いても、ウェハに欠陥の発生、反り量の増大や割れが抑制されるという作用が得られる。加えて、接合リークを抑制する作用により、微細ロジックLSI製品で要求されるスペックを実現することが可能になる。よって、浅い接合を有する微細ロジックLSI等の半導体デバイスを高い歩留まりで製造することが可能となるという効果が得られる。
上記のように、接合リークが、表面から深さ50μm未満の領域における、直径5nm以上10nm未満のBMD密度に依存する理由を、図5の模式図を用いて説明する。
図5において、シリコンウェハ200上に、ゲート絶縁膜202、ゲート電極203、ソース・ドレイン拡散層206およびシリコン基板中のチャネル領域で構成されるMOSFETが形成されている。
ここで、微細ロジックLSI相当の熱処理プロセスでは、表面から50μm以上の領域に、図中大きな黒丸で示される直径10nm以上のBMD210が分布していたとしても、表面から50μm未満の領域に、図中小さな黒丸で示される直径5nm以上10nm未満のBMD212の密度が低ければ、図中白丸で示されるFeやNi等の金属汚染214をゲッタリングすることができない。すなわち、浅い接合を実現する要請から、微細ロジックLSIの熱処理プロセスは、ソース・ドレインの不純物を拡散させないよう、極力短時間化および低温化が図られている。したがって、ウェハ表面から侵入した金属不純物214が、表面から50μm以上の深部までプロセス中に拡散しにくい。このため、直径10nm以上のBMD210によるゲッタリング効果が小さくなるのである。よって、接合リークを抑制する金属不純物214をジェネレーションセンターとする接合リークの低減が困難となるのである。一方、比較的デザインルールの大きな製品の熱処理プロセスであれば、デバイス近傍の金属不純物214が、表面から50μm以上の深部まで拡散することによって、ゲッタリングされ、十分に接合リークを低減させることが可能となる。そして、本実施の形態のように、表面から50μm未満の浅い領域の直径5nm以上10nm未満のBMD212の密度が一定以上高くなるよう制御することによって、微細ロジックLSI相当の熱処理プロセスであっても、金属不純物を浅いBMD212でゲッタリングすることが可能となる。したがって、熱処理が抑えられても、接合リークを低減し、所定のスペックに収めることが可能となるのである。
もっとも、逆に、表面から50μm未満の領域の、図中小さな黒丸で示される直径5nm以上10nm未満のBMD212の密度が高すぎれば、このBMDに起因する接合リークが増加していく。したがって、BMD密度がある程度以上になると、上述した浅い領域のBMD212による金属不純物214のゲッタリング効果による接合リーク低減効果が相殺されてしまうことになる。
したがって、浅い接合を有する半導体デバイスの接合リークを抑制し、所望のスペックを達成するためには、本実施の形態のシリコンウェハのように、表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であることが望ましい。
次に、図4にそのBMDプロファイルを示した本実施の形態のシリコンウェハの製造方法の一例について記載する。
例えば、酸素濃度1.1から1.5×1018atoms/cm以下の直径200mmのシリコンウェハについて、昇温レートを5℃/minとし、最高温度を1250℃、保持時間を1時間とする第1の熱処理を行った後、一旦400℃まで降温させ、その後400℃から1000℃の領域における昇温レートを1℃/minとし、最高温度における保持時間を15minとする第2の熱処理を行う。
ここで、第1の熱処理では深いDZ(Denuded Zone:無欠陥)領域を形成し、表面から50μm以上の深い領域にBMDを形成する。そして、第2の熱処理では、DZ領域に新たに核形成とBMDの成長を促す。ただし、第2の熱処理で形成されるBMDのサイズが直径5nm以上10nm未満の範囲を超えないように、上記例のように最高温度を1000℃か、それ以下に限定することが望ましい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。実施の形態の説明においては、シリコンウェハ、シリコンウェハの製造方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされるシリコンウェハ、シリコンウェハの製造方法、半導体装置用シリコンウェハ等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
そして、その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのシリコンウェハ、シリコンウェハの製造方法および半導体装置用シリコンウェハは、本発明の範囲に包含される。
第1の実施の形態の作用を説明する模式図。 第1の実施の形態および従来技術のシリコンウェハのBMD密度プロファイルを示す図。 第2の実施の形態のシリコンウェハのBMD密度プロファイルの一例を示す図。 第2の実施の形態における、表面から深さ50μm未満の領域における、直径5nm以上10nm未満のBMD密度と接合リークの関係を示す図。 第2の実施の形態において、表面から深さ50μm未満の領域における、直径5nm以上10nm未満のBMD密度と接合リークの関係を説明する図。
符号の説明
100 シリコンウェハ
110 直径10μm以上のBMD層
120 欠陥
200 シリコンウェハ
202 ゲート絶縁膜
204 ゲート電極
206 ソース・ドレイン領域
210 直径10nm以上のBMD
212 直径5nm以上10nm未満のBMD
214 金属不純物

Claims (6)

  1. ウェハの表面と裏面とで温度差が生じる高速の昇降温熱処理に用いられ、表面から深さ50μmまでの領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以下であることを特徴とするシリコンウェハ。
  2. 水素またはアルゴンの少なくともいずれかを含むガス雰囲気下、1000℃以上1200℃以下で熱処理し、表面から深さ50μmまでの領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度を1×10/cm以下とすることを特徴とするシリコンウェハの製造方法。
  3. 表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以下であり、
    表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であることを特徴とするシリコンウェハ。
  4. 表面から深さ50μm以上の領域に、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以上の領域が存在することを特徴とする請求項3記載のシリコンウェハ。
  5. 表面から深さ50μm未満の領域において、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以下であり、
    表面から深さ50μm未満の領域において、直径5nm以上10nm未満の酸素析出物密度が1×10/cm以上9×10/cm以下であって、
    熱処理温度1000℃以上、熱処理時間3msec以下の熱処理を適用して製造される半導体装置用シリコンウェハ。
  6. 表面から深さ50μm以上の領域に、直径10nm以上の酸素析出物密度が1×10/cm以上の領域が存在することを特徴とする請求項5記載の半導体装置用シリコンウェハ。
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