JPH0897222A - シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ - Google Patents

シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ

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JPH0897222A
JPH0897222A JP6229766A JP22976694A JPH0897222A JP H0897222 A JPH0897222 A JP H0897222A JP 6229766 A JP6229766 A JP 6229766A JP 22976694 A JP22976694 A JP 22976694A JP H0897222 A JPH0897222 A JP H0897222A
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Hiroshi Shirai
宏 白井
Katsuhiro Chagi
勝弘 茶木
Kazuhiko Kashima
一日児 鹿島
Yoshio Kirino
好生 桐野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的高い酸素濃度範囲のウェーハであって
も、デバイス活性層はより無欠陥に、かつバルク部のB
MDは低密度であるシリコンウェーハを提供する。 【構成】 チョクラルスキー法により製造された単結晶
シリコンインゴットから製造された格子間酸素濃度[O
i]が1.5〜1.8×1018atoms/cm3 のシ
リコンウェーハを、不活性ガス雰囲気中で、熱処理温度
を1100℃〜1300℃、熱処理時間を1分間〜48
時間、熱処理過程中1000℃から1300℃の温度範
囲内における昇温速度を15〜100℃/minの条件
で熱処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超LSIなどの半導体
のデバイス用のシリコンウェーハおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】超LSI用半導体デバイスの製造プロセ
スにおいて、ウェーハに混入している微量金属不純物お
よびウェーハのデバイス活性領域(ウェーハ表面から深
さ10μm程度)内に存在する微小欠陥が製造される半
導体デバイスの特性および信頼性劣化の原因となること
がある。そのため、従来よりこれらの金属不純物および
微小欠陥を極力低減するためにさまざまな対策がなされ
ている。
【0003】金属不純物を低減させる方法としては、金
属不純物を捕獲(ゲッタリング)するためにサンドブラ
ストなどにより、ウェーハ裏面に微小な歪みを設けるバ
ックサイドダメージ法(BSD法)がある。また、ウェ
ーハ裏面に多結晶シリコンを堆積する方法も用いられて
いる。
【0004】また、後者の対策としては、デバイス活性
領域に微小欠陥を有さない、気相成長させた単結晶シリ
コン層をもつエピタキシャルウェーハが用いられてい
る。
【0005】さらに、両者の対策を同時に行うためにイ
ントリンシックゲッタリング法(IG法)が開発され
た。IG法はウェーハを高温熱処理することにより、ウ
ェーハ表面の酸素を外方に拡散させて微小欠陥の核とな
る格子間酸素を減少させ、デバイス活性領域に微小欠陥
のないdenuded zone(DZ層)を形成させ
る。さらにDZ層以下の深い領域(バルク部)では含ま
れている過剰な格子間酸素が高温熱処理によって析出
し、微小なSiO2 析出物に代表されるBMDを生成す
る。これらのBMDがバルク部のシリコンマトリックス
に歪みを及ぼして二次的な転位や積層欠陥を誘起し、金
属不純物をゲッタリングする。
【0006】IG法においては、引き上げられた単結晶
シリコンインゴットの熱履歴に影響を受けないこと、お
よびより広い含有酸素濃度範囲のウェーハを利用するこ
とを目的として、複数段の熱処理を施している。まず、
前熱処理においては、酸素含有の不活性ガス雰囲気中で
高温(〜1200℃)で熱処理を施してウェーハ表面か
ら酸素を外方に拡散させ、もともと存在していた酸素に
起因するBMD核を縮小・消滅させる。次に酸素雰囲気
中の中段の低温(500〜900℃)の熱処理を施して
バルク部にBMD核を生成させる。そして最終的に酸素
雰囲気中の中温(〜1000℃)熱処理により、BMD
核を成長させてBMDを生成・成長させている。中段の
熱処理には種々の工夫がなされており、例えば等温アニ
ール、低温からの多段階アニールおよび低温からのラン
ピングアニールなどが代表的である。
【0007】上記IG法においては、実際には前段の熱
処理による酸素の外方拡散が十分でなくデバイス活性領
域に微小な酸素析出物(BMDなど)が残ってしまうこ
とがある。また、複数の熱処理工程が必要なため、作業
性の問題およびコストの問題などにより実用化があまり
進んでいない。
【0008】最近、このような多段階の熱処理を必要と
する方法に代わり、100%還元性ガスまたは100%
不活性ガスあるいは還元性ガスと不活性ガスの混合ガス
雰囲気中で高温の熱処理を施すことにより、ウェーハ表
面にDZ層、バルク部にBMDを形成し、イントリンシ
ックゲッタリング効果(IG効果)をもたせるウェーハ
の製造方法も行われている。これらの製造方法に関して
本出願人は特開昭60−247935号、特開昭61−
193458号、特開昭61−193459号、特開昭
61−193456号、特開昭62−123098号、
特開平2−177541号などの出願を行っている。
【0009】この方法の代表的な不活性ガス雰囲気での
熱処理は、次のような温度プロセスによって行われてい
る。熱処理温度まで昇温する昇温プロセスは、室温から
1000℃までは約10℃/min程度、1000℃か
ら1200℃までは3℃/min以下、熱処理は約12
00℃において1時間以上、降温プロセスは1200℃
から900℃程度まで3℃/min以下である。図1に
代表的な温度プロセスを示す。図1の熱処理操作は、昇
温プロセスは室温から1000℃までは10℃/mi
n、1000℃から1200℃の間は3℃/min、熱
処理は1200℃で1時間、降温プロセスは1200℃
から1000℃まで3℃/min、1000℃以下は1
0℃/minで行っている。
【0010】この熱処理操作において、1000℃以上
の領域の昇温プロセスでは昇温速度を3℃/min程度
より高くすると処理中のウェーハにスリップが発生して
しまう恐れがある。また、通常使用されている熱処理炉
は断熱や発熱体の制約のため、早い速度で昇温を行うこ
とはされていなかった。
【0011】上記熱処理過程によるウェーハ構造の形成
のメカニズムについて以下のように推測できる。昇温プ
ロセス中では昇温速度が遅いため、バルク部ではBMD
の成長が起こるとともに同時に表層部では酸素の外方拡
散が起こり、表層部の酸素濃度は低下する。熱処理温度
に到達後は、表層部の酸素の外方拡散がより行われ表層
部のBMD核となる格子間酸素が減少し表層部のBMD
の消滅が加速される。バルク部では高温熱処理のため酸
素がウェーハ内を拡散しBMDの収縮が生じる。しかし
酸素減少量が少ないためBMDの消滅は生じない。降温
プロセス中では、昇温速度が遅いため、理論上はウェー
ハ表層部でもBMDの成長が生じるが表層部の酸素は外
方拡散により減少しているためBMDは形成されずにD
Z層となる。これに対し、バルク部では再びBMDの成
長・析出が生じる。
【0012】図2にウェーハにアルゴンガス100%
中、図1に示す様な熱処理を行った場合のウェーハ初期
酸素濃度と熱処理後のウェーハのバルク部のBMD密度
との関係を●で示す。図2より熱処理後のバルク部のB
MD密度はウェーハの初期酸素濃度に依存し、初期酸素
濃度が高くなるにつれバルク部のBMD密度が大きくな
ることが理解される。
【0013】近年、高集積化の進むメモリーデバイスな
どではその特性向上のため、出発原料としてのシリコン
ウェーハには表面のデバイス活性層を無欠陥にすること
のほうが、デバイス製造プロセス中に混入する金属不純
物をゲッタリングすることよりも必要かつ重要となって
いる。
【0014】また、初期酸素濃度が高い(1.6×10
18atoms/cm3 以上)ウェーハは、図2より従来
の還元性または不活性ガス中の高温熱処理で109 個/
cm3 以上のBMDが形成される。このようなBMDの
形成されたウェーハは金属不純物のゲッタリング効果と
いう面では優れているが、過剰のBMDが形成されると
ウェーハの機械的強度が低下するだけでなくデバイス活
性層またはその近傍にもBMDが形成されることになる
ためデバイス特性を悪化させる恐れがある。
【0015】このような状況のため、最近ではより完全
な無欠陥層をもつウェーハが要求され、したがってウェ
ーハはより低酸素濃度(1.4×1018atoms/c
3未満)のものが要求され始めているが、このような
ウェーハは従来の製造方法・条件では製造が難しく生産
性、コストなどの面から問題が多い。
【0016】本発明は、以上のような問題を解決するた
めになされたものであり、比較的高い酸素濃度範囲のウ
ェーハであっても、デバイス活性層はより無欠陥に、か
つバルク部のBMDは低密度であるシリコンウェーハの
製造方法およびそのようなシリコンウェーハを提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段と作用】本願の第1の発明
は、チョクラルスキー法により製造された単結晶シリコ
ンインゴットから製造された格子間酸素濃度[Oi]が
1.5〜1.8×1018atoms/cm3 のシリコン
ウェーハを、不活性ガス雰囲気中で、熱処理温度を11
00℃〜1300℃、熱処理時間を1分間〜48時間、
熱処理過程中1000℃から1300℃の温度範囲内に
おける昇温速度を15〜100℃/minの条件で熱処
理を施すことによって、ウェーハ表面から少なくとも深
さ10μm以上にわたって大きさが20nm以上のBM
Dが103 個/cm3 以下である無欠陥層を有し、ウェ
ーハ内部バルク部の酸素析出物密度[BMD]が、[B
MD]≧1×103 個/cm3 、かつ[BMD]≦ex
p{9.210×10-18 ×[Oi]+3.224}個
/cm3 であるウェーハを製造することを特徴とするシ
リコンウェーハの製造方法を要旨とする。また、本願の
第2の発明は、チョクラルスキー法により製造された単
結晶シリコンインゴットから製造された格子間酸素濃度
[Oi]が1.5〜1.8×1018atoms/cm3
のシリコンウェーハを、不活性ガス雰囲気中で、熱処理
温度を1100℃〜1300℃、熱処理時間を1分間〜
48時間、熱処理過程中1000℃から1300℃の温
度範囲内における昇温速度を15〜100℃/minの
条件で熱処理を施すことによって製造された、ウェーハ
表面から少なくとも深さ10μm以上にわたって大きさ
が20nm以上のBMDが103 個/cm3 以下である
無欠陥層を有し、ウェーハ内部バルク部の酸素析出物密
度[BMD]が、[BMD]≧1×103 個/cm3
かつ[BMD]≦exp{9.210×10-18 ×[O
i]+3.224}個/cm3 であることを特徴とする
シリコンウェーハを要旨とする。
【0018】また、本明細書中の酸素濃度はすべてOl
d ASTMによる換算係数による値である。
【0019】一般的にウェーハを熱処理する際のBMD
の挙動について説明する。
【0020】古典的核形成理論によれば、BMDは酸素
クラスタを均一核として過飽和な酸素が付着および脱離
することによりそれぞれ成長および収縮する。
【0021】ある時点で存在するBMDが成長するか縮
小・消滅するかは、その時点でのBMDの大きさ、およ
びそのときの温度(および酸素濃度)によって定まる臨
界核半径によってきまる。臨界核半径は温度に依存し、
高温になれば臨界核半径は増大する。ある温度にウェー
ハを保持すると、その温度での臨界核半径よりも既に大
きく成長しているBMDは成長を続け、臨界核半径より
小さい径のBMDは縮小・消滅する。
【0022】本発明者らは以上の知見に基づきこれをウ
ェーハの製造方法に応用することによってBMDを制御
し、高集積デバイス製造に適したウェーハが製造できる
ことを知得して本発明をなし得たものである。
【0023】本発明は通常のチョクラルスキー法で製造
されたシリコンインゴットから製造されるシリコンウェ
ーハで一般的に得ることができる、含有酸素濃度が比較
的高い領域である1.5〜1.8×1018atoms/
cm3 のウェーハの熱処理に適用される。これより低い
酸素濃度を有するウェーハは前に述べたように本発明の
熱処理を施さなくてもBMD密度を低くできる。
【0024】本発明の熱処理は、100%不活性ガス雰
囲気中で行われる。100%不活性ガス雰囲気中で行う
ことは100%水素ガス雰囲気中と同様に無欠陥層の形
成、酸素の外方拡散のしやすさおよび熱処理の際の面荒
れが生じにくいなどの面から好ましい。
【0025】本発明の熱処理は1100℃〜1300℃
で行われる。1100℃以下では本発明による効果が得
られず、1300℃以上では酸素の外方拡散効果は優れ
ているが、装置の安全性と信頼性に問題がある。
【0026】本発明の熱処理時間は1分間〜48時間で
ある。1分間未満では本発明の効果が得られず、48時
間を越えて熱処理を行っても効果の向上は見込めない。
【0027】本発明の熱処理過程中、1000℃以上か
ら熱処理温度に到るまでの温度範囲内では昇温速度を1
5〜100℃/minで昇温する事が必要である。
【0028】1000℃以上の領域において昇温速度を
15℃/minとすることにより、前述した臨界核半径
の増大速度の方を、既に存在するBMDのその温度にお
ける成長速度よりも大きくすることができる。その結
果、臨界核半径が存在するBMDの径より大きくなり、
BMDは成長せず縮小の方向に向かう。ただし、実際に
は昇温過程の時間は短いので昇温過程中に完全に消滅に
致るものはほとんど存在しない。好ましくは昇温速度は
20℃/min以上、さらに好ましくは30℃/min
以上である 熱処理温度においては、表面領域では酸素の外方拡散が
進むため、表面近傍のBMDの周りの酸素濃度が低くな
りよりいっそう消滅は進みDZ層が形成される。バルク
部でもBMDは縮小の方向に進み、消滅することもあ
る。しかし、バルク部では直接、酸素の外方拡散による
酸素濃度の低下の影響は少なく、また、BMDの縮小に
よりBMDの周りに融け出した固溶酸素濃度が高くなる
ため完全に消滅するには時間がかかる。
【0029】降温プロセス中は、すでにBMDの大きさ
および密度ならびに表層部では酸素濃度が小さくなって
いるため降温速度を変化させてもBMDはそれほど成長
しないと考えられる。ただし、降温速度は生産性、ウェ
ーハの品質(スリップ、面荒れ発生の防止)、および使
用する炉の構造上の問題などから2〜300℃/min
であることが望ましい。
【0030】このような熱処理を施すことによって、初
期酸素濃度が1.5〜1.8×1018atoms/cm
3 のシリコンウェーハを使用して、ウェーハ表面から1
0μm以上の深さにわたって大きさが20nm以上のB
MDが103 個/cm3 以下であるDZ層を有し、か
つ、DZ層より深い領域のバルク部のBMD密度[BM
D]≧1×103 個/cm3 以上かつ[BMD]≦ex
p{9.210×10-1 8 ×[Oi]+3.224}で
あるウェーハを製造することができる。
【0031】このようなウェーハは図2のグラフ中の領
域A+B+Cで示される。
【0032】上述のような初期酸素濃度を有するウェー
ハであって、表層部に良好なDZ層を有し、バルク部の
BMD密度が上述の範囲内にあるウェーハは従来存在せ
ず、本発明によって初めて提供されるものである。
【0033】より好ましいBMD密度の範囲としては、
1×103 ≦[BMD]≦1×108 、かつ[BMD]
≦exp{9.210×10-18 ×[Oi]+3.22
4}個/cm3 (図2中の領域B+C)であり、さらに
好ましくは[BMD]≦exp{5.757×10-18
×[Oi]+3.224}個/cm3 (図2中の領域
C)である。
【0034】このような範囲のBMD密度を有するウェ
ーハはゲッタリング機能を有し、かつ表層のデバイス活
性層は良好な無欠陥のDZ層となり機械的強度も低下し
ないものである。
【0035】表層部のDZ層中のBMDは実質的に0で
あることが好ましい。DZ層中のBMDを上記のように
規定した理由は、現在の装置のBMDの大きさの検出限
界が20nmであるからであり、BMD密度が103
/cm3 を越えるともはや無欠陥とはいえず、製造され
るデバイスの特性に悪影響を及ぼすためである。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する 使用したウェーハはすべてチョクラルスキー法によって
引き上げられたシリコンインゴットから切り出し、通常
の方法によって製造され、鏡面加工を施したシリコンウ
ェーハを用いた。これらのウェーハは、Nタイプ、面方
位(100)、比抵抗1〜1000Ω/cm、初期格子
間酸素濃度[Oi]は1.45〜1.74×1018at
oms/cm3 である。
【0037】また、使用する炉は断熱性を向上し、加熱
源の発生熱量を多くした。例えば赤外線加熱方式の炉を
使用した。
【0038】実施例1 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.72×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を30℃/m
in、降温速度を300℃/minとした。
【0039】実施例2 [Oi]が1.61×1018atoms/cm3 のウェ
ーハを使用した以外は実施例1と同一の条件で熱処理を
施した。
【0040】実施例3 [Oi]が1.55×1018atoms/cm3 のウェ
ーハを使用した以外は実施例1と同一の条件で熱処理を
施した。
【0041】比較例1 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.50×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を6.3℃/
min、降温速度を10℃/minとした。
【0042】比較例2 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.61×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を6.3℃/
min、降温速度を10℃/minとした。
【0043】比較例3 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.70×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を3.8℃/
min、降温速度を3.8℃/minとした。
【0044】比較例4 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.45×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を8.5℃/
min、降温速度を3.8℃/minとした。
【0045】比較例5 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.50×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を2〜3℃/
min、降温速度を2〜3℃/minとした。
【0046】比較例6 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.56×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を2〜3℃/
min、降温速度を2〜3℃/minとした。
【0047】比較例7 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.60×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を2〜3℃/
min、降温速度を2〜3℃/minとした。
【0048】比較例8 前記ウェーハのうち、[Oi]が1.74×1018at
oms/cm3 のウェーハを100%アルゴンガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理を行った。ただし、1
000℃から1200℃の範囲の昇温速度を2〜3℃/
min、降温速度を2〜3℃/minとした。
【0049】これらの実施例および比較例の熱処理を行
ったウェーハを断面((110)面)から赤外線トモグ
ラフ法により生成したBMDの密度を測定した。使用し
た赤外線トモグラフ法における、検出可能なBMD最小
サイズは20nmである。この方法は測定領域によりB
MD密度の検出限界が異なる。本測定ではウェーハ表面
上で4×200μm、深さ185μmの直方体形状の領
域で測定を行った。この場合のBMD密度の測定限界は
6.8×106 個/cm3 である。このような条件では
本発明で規定する、大きさ20nm以上のBMDが10
3 個/cm3 以下のDZ層の厚さは典型的視野で初めて
BMDが検出される表面からの深さに相当する。
【0050】測定結果を熱処理条件と併せて表1、表2
に示す。また、図2にウェーハの初期酸素濃度とBMD
密度の関係をグラフにしたものを示す。
【0051】
【表1】
【表2】 表1、表2および図2から明らかなように、本発明の熱
処理を施したウェーハは初期酸素濃度[Oi]が高いも
のであっても良好なDZ層が形成され、更にバルク部に
形成されるBMDを低密度とすることができる。すなわ
ち、表面から少なくとも深さ10μm以上にわたって大
きさが20nm以上のBMDが103 個/cm3 以下で
ある無欠陥層を有し、ウェーハ内部バルク部の酸素析出
物密度[BMD]が、[BMD]≧1×103 個/cm
3 、かつ[BMD]≦exp{9.210×10-18 ×
[Oi]+3.224}個/cm3 であるウェーハを製
造することができる。
【0052】これに対し、比較例から理解されるよう
に、本発明の範囲外の条件で熱処理を行ったウェーハは
初期酸素濃度が高いほど形成されるBMDも多いことが
わかる。比較例2〜3および7、8では無欠陥層は形成
されるもののウェーハ内部のバルク部にBMDが多量に
形成されてしまい、表面の無欠陥層近傍にも多くのBM
Dが形成されてしまう。結果としてウェーハ表面のデバ
イス活性層に近い部分にBMDが存在することになるの
で製造されるデバイスの特性に悪影響を及ぼす。また、
ウェーハの機械的強度も低下する。
【0053】また、本発明のウェーハは、上記のように
構成されているのでデバイス活性層が無欠陥となり、活
性層近傍のBMDが少ないので、良好な特性を有するデ
バイスを歩留まりよく製造することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明により初期酸素濃度の高いウェー
ハでも形成されるBMD密度を低くできるので、良好な
特性を有する高集積デバイスを歩留まりよく製造するこ
とができる。また、そのようなウェーハを提供すること
ができる。また、高酸素濃度のウェーハでも高集積デバ
イスの製造に適するウェーハとすることができるのでウ
ェーハの歩留まりも向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の熱処理の温度プロセスを示す図。
【図2】ウェーハの初期酸素濃度と熱処理後のBMD密
度の関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿島 一日児 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 桐野 好生 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法により製造された単
    結晶シリコンインゴットから製造された格子間酸素濃度
    [Oi]が1.5〜1.8×1018atoms/cm3
    のシリコンウェーハを、不活性ガス雰囲気中で、熱処理
    温度を1100℃〜1300℃、熱処理時間を1分間〜
    48時間、熱処理過程中1000℃から1300℃の温
    度範囲内における昇温速度を15〜100℃/minの
    条件で熱処理を施すことによって、ウェーハ表面から少
    なくとも深さ10μm以上にわたって大きさが20nm
    以上のBMDが103 個/cm3 以下である無欠陥層を
    有し、ウェーハ内部バルク部の酸素析出物密度[BM
    D]が、[BMD]≧1×103 個/cm3 、かつ[B
    MD]≦exp{9.210×10-18 ×[Oi]+
    3.224}個/cm3 であるウェーハを製造すること
    を特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 チョクラルスキー法により製造された単
    結晶シリコンインゴットから製造された格子間酸素濃度
    [Oi]が1.5〜1.8×1018atoms/cm3
    のシリコンウェーハを、不活性ガス雰囲気中で、熱処理
    温度を1100℃〜1300℃、熱処理時間を1分間〜
    48時間、熱処理過程中1000℃から1300℃の温
    度範囲内における昇温速度を15〜100℃/minの
    条件で熱処理を施すことによって製造された、ウェーハ
    表面から少なくとも深さ10μm以上にわたって大きさ
    が20nm以上のBMDが103 個/cm3 以下である
    無欠陥層を有し、ウェーハ内部バルク部の酸素析出物密
    度[BMD]が、[BMD]≧1×103 個/cm3
    かつ[BMD]≦exp{9.210×10-18×[O
    i]+3.224}個/cm3 であることを特徴とする
    シリコンウェーハ。
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