JP2008051355A - 穀物乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排出口の不要な開放を抑制する。
【解決手段】穀物乾燥装置では、引張コイルスプリング112の付勢力によって係合軸108が回動板92の第1切欠96に係合されて、回動板92の回転軸90を中心とした回動が制限されることで、回転軸90を介して排出板67の回動が制限されて、排出板67が排出口66を閉鎖している。このため、排出板67に穀物から大きな圧力が作用しても、係合軸108の第1切欠96への係合と引張コイルスプリング112の付勢力とによって、排出板67による排出口66の閉鎖状態を効果的に維持でき、排出口66の不要な開放を防止できて、穀物の不要な排出を防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】穀物乾燥装置では、引張コイルスプリング112の付勢力によって係合軸108が回動板92の第1切欠96に係合されて、回動板92の回転軸90を中心とした回動が制限されることで、回転軸90を介して排出板67の回動が制限されて、排出板67が排出口66を閉鎖している。このため、排出板67に穀物から大きな圧力が作用しても、係合軸108の第1切欠96への係合と引張コイルスプリング112の付勢力とによって、排出板67による排出口66の閉鎖状態を効果的に維持でき、排出口66の不要な開放を防止できて、穀物の不要な排出を防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、穀物を乾燥する穀物乾燥装置に関する。
穀物乾燥装置(穀粒乾燥機)としては、機体内部の穀物(穀粒)を排出する排出口が、スプリングにより付勢されたシャッターによって、閉鎖されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような穀物乾燥装置では、穀物の圧力によってシャッターがスプリングの付勢力に抗して移動されることで不要に排出口が開放されることを抑制できるのが好ましい。
実開昭61−58496号公報
本発明は上記事実を考慮し、排出経路の不要な開放を抑制できる穀物乾燥装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の穀物乾燥装置は、内部に収容された穀物が乾燥される装置本体と、前記装置本体内の穀物を排出可能にされた排出経路と、前記排出経路を開閉可能にされ、前記排出経路を閉鎖することで前記装置本体内からの穀物の排出を阻止すると共に、前記排出経路を開放することで前記装置本体内からの穀物の排出を許可する開閉部材と、前記開閉部材に設けられた係合部と、前記係合部に係合することで前記開閉部材の前記排出経路に対する閉鎖位置から開放側への移動を制限する係合部材と、を備えている。
請求項2に記載の穀物乾燥装置は、請求項1に記載の穀物乾燥装置において、前記係合部材を付勢して前記係合部に係合させる付勢手段を備えた、ことを特徴としている。
請求項3に記載の穀物乾燥装置は、請求項1又は請求項2に記載の穀物乾燥装置において、前記開閉部材に設けられ、前記係合部材が係合することで前記開閉部材の前記排出経路に対する開放状態が保持される追加係合部を備えた、ことを特徴としている。
請求項1に記載の穀物乾燥装置では、装置本体内に収容された穀物が乾燥される。さらに、装置本体内の穀物を排出経路から排出可能にされており、開閉部材が排出経路を閉鎖することで装置本体内からの穀物の排出を阻止すると共に、開閉部材が排出経路を開放することで前記装置本体内からの穀物の排出を許可する。
ここで、開閉部材に設けられた係合部に係合部材が係合することで、開閉部材の排出経路に対する閉鎖位置から開放側への移動が制限される。このため、穀物の圧力が開閉部材に作用しても開閉部材の排出経路に対する閉鎖状態を維持することができ、排出経路が不要に開放されることを抑制できる。
請求項2に記載の穀物乾燥装置では、付勢手段が係合部材を付勢して係合部に係合させる。このため、開閉部材の排出経路に対する閉鎖状態を、係合部材の係合部への係合と付勢手段の付勢力とによって、効果的に維持することができる。
請求項3に記載の穀物乾燥装置では、開閉部材に設けられた追加係合部に係合部材が係合することで、開閉部材の排出経路に対する開放状態が保持される。このため、開閉部材の排出経路に対する開放状態を維持することができる。
図4には、本発明の実施の形態に係る穀物乾燥装置10が左方から見た断面図にて示されており、図5には、穀物乾燥装置10が前方から見た断面図にて示されている。なお、図面では、穀物乾燥装置10の前方を矢印FRで示し、穀物乾燥装置10の右方を矢印RHで示し、穀物乾燥装置10の上方を矢印UPで示す。
本実施の形態に係る穀物乾燥装置10は、装置本体としての機体12を備えており、機体12は上下に高く前後に長い直方体箱状とされている。
機体12内の上部は穀槽14とされており、穀槽14内には穀物K(例えば籾)が貯蔵(収容)される。
機体12内の下部には一対の排風路隔壁16が設けられており、各排風路隔壁16は通気性を有している。各排風路隔壁16は、機体12の前面板と後面板との間に架け渡されると共に、機体12の各側面板から機体12の左右方向中央へ向けて下方に傾斜しており、一対の排風路隔壁16は漏斗状とされている。
一対の排風路隔壁16の機体12内側には、風胴板18が設けられており、風胴板18は、通気性を有すると共に、略菱形筒状とされている。風胴板18は機体12の前面板と後面板との間に架け渡されると共に、風胴板18の下側は、対向する各排風路隔壁16に平行とされており、風胴板18の内部は熱風路22とされている。熱風路22に対応して機体12の前面板には矩形状の外気入口26が形成されており、外気入口26は熱風路22に連通している。
風胴板18の上側と各排風路隔壁16の上部との間には、導風路隔壁32が設けられており、各導風路隔壁32は、通気性を有すると共に、略菱形筒状とされている。各導風路隔壁32は機体12の前面板と後面板との間に架け渡されており、各導風路隔壁32の内部は導風路34とされている。各導風路隔壁32の下側は、対向する各排風路隔壁16に平行とされると共に、対向する風胴板18に平行とされている。
風胴板18の左方及び右方には、風胴板18と導風路隔壁32との間、導風路隔壁32と排風路隔壁16との間、及び、風胴板18と排風路隔壁16との間において、穀物流下路36が形成されており、各穀物流下路36には穀槽14内に貯蔵された穀物Kが流下(流動)する。
各穀物流下路36の下端間には、円筒状のシャッタドラム38が設けられており、シャッタドラム38は、各穀物流下路36の下端を略閉塞すると共に、機体12の前面板と後面板との間に架け渡されて軸心回りに回転可能とされている。シャッタドラム38の外周には、軸方向に長尺とされた矩形状のスリット40が一対形成されており、一方のスリット40はシャッタドラム38外周の前側に配置されると共に、他方のスリット40は、シャッタドラム38外周の後側かつ一方のスリット40の周方向反対側に配置されている。ここで、シャッタドラム38が回転して各スリット40が各穀物流下路36の下端に対面することで、各穀物流下路36内の穀物Kが各スリット40を経てシャッタドラム38内に流入し、さらにシャッタドラム38が回転して各スリット40が下向きとなることで、シャッタドラム38内に流入した穀物Kが下方へ排出される。
一対の排風路隔壁16の下方には一対の張込流し板42が設けられており、各張込流し板42は、機体12の前面板と後面板との間に架け渡されている。一対の張込流し板42は、それぞれ機体12の各側面板から機体12の左右方向中央へ向けて下方に傾斜されて、漏斗状とされている。また、各張込流し板42と各排風路隔壁16との間は排風路44とされている。
機体12の各側面板下部には張込ホッパ46が開閉可能に設けられており、各張込ホッパ46が開放されることで、機体12内へ穀物Kを張込み(供給)可能とされている。ここで、シャッタドラム38から排出された穀物Kまたは張込ホッパ46から張込まれた穀物Kは、各張込流し板42の下端間に流下する。
各張込流し板42の下端間には、下スクリューコンベヤ48が設けられており、下スクリューコンベヤ48は、後端が機体12の後面板に固定されると共に、前端が機体12の前面から前方に突出している。下スクリューコンベヤ48は、長尺樋状の下搬送樋50を有しており、機体12外における下搬送樋50の上面は閉塞されている。機体12内における下搬送樋50は排風路44に連通されており、下搬送樋50内には各張込流し板42の下端間に到達した穀物Kが流下する。下搬送樋50内には下スクリュー52が設けられており、下搬送樋50内に流下した穀物Kが下スクリュー52によって前方へ搬送される。
機体12の前方には、右側において昇降機54が立設されており、昇降機54の上部は機体12の上面板よりも上方へ突出している。昇降機54内には無端ベルト56が配置されており、無端ベルト56にはバケット58が一定間隔で取り付けられている。昇降機54内の下端は下搬送樋50内の前端に連通されており、下スクリューコンベヤ48(下搬送樋50内の前端)から排出されて昇降機54内の下端に堆積した穀物Kが、無端ベルト56の回転によりバケット58によって昇降機54内の上端まで持上搬送される。
機体12の上端には上スクリューコンベヤ60が設けられており、上スクリューコンベヤ60は、後端が機体12の上面板中央直下に配置されると共に、前端が機体12の前面板から突出している。上スクリューコンベヤ60は、長尺樋状の上搬送樋62を有しており、上搬送樋62の後端下面は開放されている。上搬送樋62内の前端は昇降機54内の上端に連通されており、昇降機54内の上端まで搬送された穀物Kが上搬送樋62内の前端に流下する。上搬送樋62内には上スクリュー64が設けられており、上搬送樋62内の前端に流下した穀物Kが上スクリュー64によって後方へ搬送される。
上搬送樋62の前端下部は漏斗状とされており、上搬送樋62の前端下面には、排出経路を構成する排出口66が形成されている。排出口66は、後に詳細に説明する如く、開閉部材を構成する略矩形板状の排出板67によって閉鎖されている。
上スクリューコンベヤ60後端の下方には円盤状の均分機68が回転可能に設けられており、上スクリューコンベヤ60の後端(上搬送樋62内の後端)に搬送された穀物Kが、回転される均分機68の上面に流下することで、遠心力によって穀槽14内へ均等に放散分配される。
機体12の前面下部には、左側部位において直方体箱状の火炉ケース70が設けられており、火炉ケース70の前面板にはスリット状の外気導入口72が複数形成されている。火炉ケース70の後面板は部分的に開放されており、火炉ケース70内は上記外気入口26に連通されている。また、火炉ケース70下面板の左側部位は開放されている。
機体12の前面下部には、火炉ケース70直下の左側において直方体箱状のバーナケース74が設けられている。バーナケース74の上面板は部分的に開放されており、バーナケース74内は火炉ケース70内に連通されている。また、バーナケース74内には、熱風生成手段としてのバーナ76が設けられている。
機体12の後面下部には、直方体箱状の送風機取付台78が設けられており、送風機取付台78内は上記各排風路44に連通されている。送風機取付台78の後面には、送風機80の前端が取り付けられており、送風機80の後端には、可撓性を有する排風ダクト82の一端が取り付けられている。
これにより、送風機80が駆動されることで、外気が、外気導入口72から火炉ケース70内及び外気入口26を経て熱風路22内に吸引流入され、さらに、風胴板18、各穀物流下路36、各排風路隔壁16、各排風路44及び送風機取付台78内を経て送風機80内に吸引送風され、かつ、排風ダクト82を経て排風される。また、各穀物流下路36の上部を送風される外気は、各導風路隔壁32及び各導風路34を通過する。
さらに、外気導入口72から火炉ケース70内に導入された外気が、バーナ76によって熱風(乾燥風)にされて各穀物流下路36へ送風されることで、各穀物流下路36内の穀物Kが乾燥される。
機体12の前面下部には、火炉ケース70の直上において操作盤84が設けられている。操作盤84には、張込運転スイッチ、乾燥運転スイッチ及び排出運転スイッチ等の各種の操作スイッチ(図示省略)が設けられており、操作盤84の各種の操作スイッチが操作されることで、穀物乾燥装置10が運転及び制御される。
図1及び図2に詳細に示す如く、上記上搬送樋62の前端は、排出経路を構成する略矩形筒状の排出筒86に結合されており、排出筒86の上部に上搬送樋62の前端が収容されることで、排出筒86内に上搬送樋62前端下面の排出口66が収容されている。排出筒86の下部は、漏斗状とされており、排出筒86の下端には、排出経路を構成する排出ダクト88の上端が接続されている。
排出筒86の前面板と後面板との間には、開閉部材を構成する円軸状の回転軸90が回転可能に架け渡されており、回転軸90には上記排出板67の右端が固定されると共に、回転軸90の前端は排出筒86から前方へ突出されている。
回転軸90の前端には、開閉部材を構成する移動部材としての板状の回動板92が固定されている。回動板92には、略1/4円形板状のガイド94が設けられており、ガイド94の上端には回転軸90の前端が固定されている。ガイド94の下周縁は、円周部94Aにされており、円周部94Aは回転軸90を中心とした円弧状にされている。ガイド94の下周部の右側部分及び左側部分には、それぞれ節度機構を構成する係合部としての三角形状の第1切欠96(第1凹部)及び節度機構を構成する追加係合部としての三角形状の第2切欠98(第2凹部)が形成されており、第1切欠96及び第2切欠98はガイド94の下周縁から開放されている。
回動板92には、ガイド94の右側において、矩形板状の連結板100が設けられており、連結板100はガイド94と一体にされると共に、ガイド94の前側においてガイド94に対し垂直に配置されている。回動板92には、ガイド94の前側において、略長尺矩形板状の操作板102が設けられており、操作板102の上端には回転軸90の前端が固定されると共に、操作板102は、連結板100と一体にされて、連結板100に対し垂直に配置されている。操作板102の下部は、ガイド94の下周縁か右斜め下方へ突出されており、操作板102の下端には、操作部材としての棒状の操作レバー104の上端が回動可能に支持されている。
排出筒86の右面板には、回転軸90の下側において、保持部材としての平面視断面U字形板状の保持板106の左面板が固定されている。図3に詳細に示す如く、保持板106の後面板には、節度機構を構成する係合部材としての円軸状の係合軸108の後端が傾動可能に保持されており、係合軸108は、保持板106の後面板から前方へ突出されている。保持板106の前面板には、案内手段としての案内孔110が貫通形成されており、案内孔110は保持板106の前面板周縁から開放されると共に、案内孔110には係合軸108が嵌合挿通されている。案内孔110は、回転軸90の中心軸線と係合軸108の中心軸線とを通る回転軸90の径方向の直線に沿って配置されており、案内孔110は、係合軸108の後端を中心とした回転軸90の径方向への傾動(移動)を案内可能にされている。
回転軸90と係合軸108との間には、節度機構を構成する付勢手段としての引張コイルスプリング112が架け渡されており、引張コイルスプリング112は回動板92のガイド94と操作板102との間に配置されている。引張コイルスプリング112は付勢力によって係合軸108を回動板92の第1切欠96に係合(挿入)させており、これにより、回動板92の回転軸90を中心とした回動(移動)が制限(係止)されて、排出板67によって排出口66が閉鎖(完全閉鎖)されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の穀物乾燥装置10では、操作盤84の張込運転スイッチを運転操作すると、下スクリューコンベヤ48、昇降機54、上スクリューコンベヤ60及び均分機68が駆動され、その後、張込ホッパ46を開放して穀物Kを機体12内へ張込む。機体12内へ張込まれた穀物Kは張込流し板42によって下スクリューコンベヤ48に案内され、下スクリューコンベヤ48から昇降機54、上スクリューコンベヤ60及び均分機68を経て、穀槽14内及び各穀物流下路36へ張り込まれる(貯蔵される)。穀物Kの張込処理終了後には、操作盤84の操作によりまたは自動的に、穀物Kの張込運転が停止される。
操作盤84の乾燥運転スイッチを運転操作すると、穀物乾燥装置10の全体が運転されて、シャッタドラム38、下スクリューコンベヤ48、昇降機54、上スクリューコンベヤ60、均分機68、送風機80が駆動されると共に、バーナ76が点火される。
これにより、穀槽14内に貯蔵された穀物Kが、各穀物流下路36、シャッタドラム38、下スクリューコンベヤ48、昇降機54、上スクリューコンベヤ60及び均分機68を経て穀槽14に戻され、穀物乾燥装置10内を循環される。
さらに、送風機80の駆動により、外気導入口72から火炉ケース70内に吸引導入された外気からバーナ76によって熱風が生成され、この熱風が外気入口26、熱風路22及び風胴板18を介して各穀物流下路36へ吸引送風されて各穀物流下路36内の穀物Kの水分を吸収することで、穀物Kが乾燥される。穀物Kの水分を吸収した後の熱風は、各排風路隔壁16、各排風路44及び送風機取付台78内を経て(通過して)送風機80に吸引送風され、さらに、排風ダクト82を経て排風される。
このようにして、穀物Kは穀物乾燥装置10内を循環し、やがて所望の含水率に達すると全ての機器が停止し、穀物Kの乾燥処理が終了する。
穀物Kの乾燥処理が終了した後には、操作盤84の排出運転スイッチを運転操作することにより、シャッタドラム38、下スクリューコンベヤ48及び昇降機54(必要に応じて更に上スクリューコンベヤ60及び均分機68)が駆動される。
その後、操作レバー104を下部において把持して上側へ移動操作すると、回動板92に上側かつ右側への回動力が付与されることで、係合軸108が案内孔110に案内されつつ引張コイルスプリング112の付勢力に抗して反回転軸90側へ傾動されて、係合軸108の第1切欠96への係合が解除される。このため、回動板92の円周部94Aが係合軸108に対し引張コイルスプリング112の付勢力によって摺動しつつ、回動板92が上側かつ右側へ回動されることで、係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって回動板92の第2切欠98に係合(挿入)されて、回動板92の回動が制限(係止)される。これにより、回動板92及び回転軸90を介して排出板67が下側へ回動されて、排出口66が完全に開放されることで、昇降機54内の上端まで搬送されて上搬送樋62内の前端に流下した穀物Kが排出口66、排出筒86及び排出ダクト88を経て流下され、穀物乾燥装置10から穀物Kが排出される。
さらに、操作レバー104を下部において把持して下側へ移動操作すると、回動板92に下側かつ左側への回動力が付与されることで、係合軸108が案内孔110に案内されつつ引張コイルスプリング112の付勢力に抗して反回転軸90側へ傾動されて、係合軸108の第2切欠98への係合が解除される。このため、回動板92の円周部94Aが係合軸108に対し引張コイルスプリング112の付勢力によって摺動しつつ、回動板92が下側かつ左側へ回動されることで、係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって回動板92の第1切欠96に係合(挿入)されて、回動板92の回動が制限(係止)される。これにより、回動板92及び回転軸90を介して排出板67が上側へ回動されて、排出口66が閉鎖(すなわち完全閉鎖)される。
ここで、排出口66が閉鎖された際には、係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって回動板92の第1切欠96に係合されて、回動板92の回動が制限される。このため、穀物乾燥装置10における穀物Kの張込処理中や乾燥処理中等に、例えば上スクリューコンベヤ60による穀物Kの搬送が滞ることで、排出板67に穀物Kから大きな圧力が作用しても、係合軸108の第1切欠96への係合と引張コイルスプリング112の付勢力とによって、排出板67による排出口66の閉鎖状態を効果的に維持することができる。これにより、排出口66が不要に開放されることを防止でき、穀物乾燥装置10から穀物Kが不要に排出されることを防止できる。
しかも、仮に、排出口66が閉鎖される際に上搬送樋62の排出口66周辺部分と排出板67との間に穀物Kが挟持された際でも、係合軸108が第1切欠96の一部に係合していれば(引っ掛かっていれば)、引張コイルスプリング112の付勢力によって、回動板92及び回転軸90を介して排出板67に排出口66を閉鎖する方向への力が作用する。このため、穀物乾燥装置10から穀物Kが不要に排出されることを防止できる。
また、排出口66が完全に開放された際には、係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって回動板92の第2切欠98に係合されて、回動板92の回動が制限される。このため、係合軸108の第2切欠98への係合と引張コイルスプリング112の付勢力とによって、排出板67による排出口66の完全開放状態を効果的に維持することができる。これにより、操作レバー104を上側へ移動操作した状態を維持しなくても、回動板92及び操作レバー104が自重により移動されて排出板67によって排出口66が不要に閉鎖されることを防止でき、穀物乾燥装置10からの穀物Kの排出作業を容易にすることができる。
さらに、上述の如く、引張コイルスプリング112の付勢力のみならず、係合軸108の第1切欠96及び第2切欠98への係合によって、排出板67による排出口66の閉鎖状態及び完全開放状態を効果的に維持することができる。このため、引張コイルスプリング112の付勢力のみによって排出板67による排出口66の開閉状態を維持する場合に比し引張コイルスプリング112の付勢力を小さくしても、排出口66が不要に閉鎖状態から開放及び完全開放状態から閉鎖されることを防止できる。これにより、排出口66を開閉させるための操作レバー104の操作力を小さくすることができ、排出口66の開閉作業を容易にすることができる。
また、係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって回動板92の第1切欠96及び第2切欠98に係合された際に、排出口66が排出板67によって閉鎖及び完全開放される。このため、操作レバー104を移動操作する際に、引張コイルスプリング112の付勢力による係合軸108の第1切欠96及び第2切欠98への係合を認識することで、排出口66が閉鎖及び完全開放されたことを容易に認識することができる。
さらに、操作レバー104を移動操作することで、回動板92の第1切欠96と第2切欠98との間の円周部94Aに係合軸108を引張コイルスプリング112の付勢力によって当接させた状態にすることができるため、排出板67が排出口66を部分的に開放させた状態(閉鎖状態と完全開放状態との間の状態)にすることができる。これにより、操作レバー104の移動操作によって排出口66の開放度を調節することができ、穀物乾燥装置10からの穀物Kの排出量を調節することができる。
なお、本実施の形態では、回動板92の下周部に第1切欠96及び第2切欠98を設けた構成としたが、回動板92の下周部の第1切欠96及び第2切欠98以外の部位に他の凹部(係合部位)を設けて当該他の凹部に係合軸108が引張コイルスプリング112の付勢力によって係合可能にされた構成としてもよい。これにより、排出板67が排出口66を部分的に開放させた状態を効果的に維持することができる。
10 穀物乾燥装置
12 機体(装置本体)
66 排出口(排出経路)
67 排出板(開閉部材)
86 排出筒(排出経路)
88 排出ダクト(排出経路)
90 回転軸(開閉部材)
92 回動板(開閉部材)
96 第1切欠(係合部)
98 第2切欠(追加係合部)
108 係合軸(係合部材)
112 引張コイルスプリング(付勢手段)
K 穀物
12 機体(装置本体)
66 排出口(排出経路)
67 排出板(開閉部材)
86 排出筒(排出経路)
88 排出ダクト(排出経路)
90 回転軸(開閉部材)
92 回動板(開閉部材)
96 第1切欠(係合部)
98 第2切欠(追加係合部)
108 係合軸(係合部材)
112 引張コイルスプリング(付勢手段)
K 穀物
Claims (3)
- 内部に収容された穀物が乾燥される装置本体と、
前記装置本体内の穀物を排出可能にされた排出経路と、
前記排出経路を開閉可能にされ、前記排出経路を閉鎖することで前記装置本体内からの穀物の排出を阻止すると共に、前記排出経路を開放することで前記装置本体内からの穀物の排出を許可する開閉部材と、
前記開閉部材に設けられた係合部と、
前記係合部に係合することで前記開閉部材の前記排出経路に対する閉鎖位置から開放側への移動を制限する係合部材と、
を備えた穀物乾燥装置。 - 前記係合部材を付勢して前記係合部に係合させる付勢手段を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の穀物乾燥装置。
- 前記開閉部材に設けられ、前記係合部材が係合することで前記開閉部材の前記排出経路に対する開放状態が保持される追加係合部を備えた、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の穀物乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006225686A JP2008051355A (ja) | 2006-08-22 | 2006-08-22 | 穀物乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006225686A JP2008051355A (ja) | 2006-08-22 | 2006-08-22 | 穀物乾燥装置 |
Publications (1)
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Family
ID=39235588
Family Applications (1)
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4824959U (ja) * | 1971-08-07 | 1973-03-24 | ||
JPS59172988U (ja) * | 1983-05-04 | 1984-11-19 | 大島農機株式会社 | 乾燥機用昇降機に於ける排出装置 |
-
2006
- 2006-08-22 JP JP2006225686A patent/JP2008051355A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4824959U (ja) * | 1971-08-07 | 1973-03-24 | ||
JPS59172988U (ja) * | 1983-05-04 | 1984-11-19 | 大島農機株式会社 | 乾燥機用昇降機に於ける排出装置 |
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