JP2008049255A - 光照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射雰囲気における空気循環を効果的に行うことができる光照射装置を提供すること。
【解決手段】紫外線照射装置は、ランプユニットと、ワークを載置するためのステージ20と、ステージ20をランプユニットに対して走査させる走査機構とを備えている。載置面21には排気口25が配設されている。排気口25は吸引ポンプに連通されており、載置面21上のワークに紫外線が照射される状態において、照射雰囲気の空気を強制排気する。
【選択図】図2
【解決手段】紫外線照射装置は、ランプユニットと、ワークを載置するためのステージ20と、ステージ20をランプユニットに対して走査させる走査機構とを備えている。載置面21には排気口25が配設されている。排気口25は吸引ポンプに連通されており、載置面21上のワークに紫外線が照射される状態において、照射雰囲気の空気を強制排気する。
【選択図】図2
Description
本発明は、光照射装置に関する。
光照射は、様々な工業製品の製造工程において広く利用されている技術であり、例えば特許文献1には、液滴吐出ヘッドのノズル形成面をなすノズルプレートの製造にあたり、ノズルプレートの原板の表面処理に紫外線照射を行うことの記述がある。また、光照射を行うための光照射装置としては、特許文献2に掲げるようなベルトコンベアを用いて走査式に光を照射するものが知られている。
上述の改質処理は、紫外線照射により発生した活性酸素がワーク表面に作用することでなされるものであるため、ワークに対する表面処理をムラなく好適に行うためには、照射雰囲気の空気が適度に循環される構成となっていることが好ましい。このことに鑑みて、特許文献2に係る光照射装置には排気ファンが設けられており、装置内の空気を循環させるようになっている。
しかしながら、上述の排気ファンは装置底部に設けられているため、紫外線の照射領域との関係において十分に効果的な構成とは言い難い。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、照射雰囲気における空気循環を効果的に行うことができる光照射装置を提供することを目的としている。
本発明の光照射装置は、ワークを載置するための載置面と、前記載置面に対して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段に臨んで配設される排気口と、を備えることを特徴とする。
また好ましくは、前記光照射装置において、前記排気口が前記載置面に配設されていることを特徴とする。
また好ましくは、前記光照射装置において、前記排気口が前記載置面に配設されていることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、光照射手段に臨んで設けられた排気口から排気が行われるので、照射雰囲気における空気循環(換気)を効果的に行うことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図では、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図では、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
(紫外線照射装置の構成)
まずは、図1、図2、図3を参照して本発明に係る紫外線照射装置の構成について説明する。図1は、紫外線照射装置の要部構成を示す斜視図である。図2は、ステージの概略構成を示す斜視図である。図3は、紫外線照射装置の機能ブロック図である。
まずは、図1、図2、図3を参照して本発明に係る紫外線照射装置の構成について説明する。図1は、紫外線照射装置の要部構成を示す斜視図である。図2は、ステージの概略構成を示す斜視図である。図3は、紫外線照射装置の機能ブロック図である。
図1に示す光照射装置としての紫外線照射装置100は、液滴吐出ヘッドのノズル形成面をなすノズルプレートの製造にあたり、その表面の改質処理のために用いられる。すなわち、アルキル基を終端とするプラズマ重合膜(例えば、ジメチルポリシキロサンの重合膜)を表面に有する金属製ノズルプレートの原板に紫外線を照射し、アルキル基を酸素原子に置換する処理を行うためのものである。終端の酸素原子は大気中で水酸基化されて、表面が一旦親水化されるが、この後さらに、フッ素を含む長鎖高分子(例えば、アルコキシシラン)を終端の水酸基に結合、縮合反応させることで、表面が撥液化されたノズルプレートを得ることができる。
紫外線照射装置100は、基台1と、光照射手段としてのランプユニット10(ランプユニット10の支持フレームは図示を省略)と、ワークを載置するためのステージ20と、ステージ20をランプユニット10に対して走査させる走査機構2とを備えている。
走査機構2は、X軸方向に伸長する1対のガイドレール3,3と、ガイドレール3,3間においてX軸方向に伸長するボールねじ4と、ボールねじ4を回転駆動させるための駆動モータ5とを備えている。ステージ20は、その底部においてボールねじ4と螺合されており、ボールねじ4の回転駆動によってガイドレール3に沿って移動する。ステージ20は、ランプユニット10から紫外線の照射を受けつつX軸方向に走査され、載置面21に載置されたワークには、走査方向(X軸方向)に対して均一に紫外線が照射される。
ランプユニット10は、筐体内に、走査方向に直交する方向(Y軸方向)に伸長する3本の発光管11と、発光管11の冷却機構(図示せず)と、筐体内に窒素ガスを循環させる機構(図示せず)と、ステージ20に対向する側に設けられた透光性の照射板12と、を備えている。本実施形態では、発光管11として、172nm波長の紫外線を放射するXeエキシマランプが用いられている。
このような短波長の紫外線は、大気中の酸素によって著しい減衰特性を示すため取り扱いに注意が必要である。例えば、筐体内における窒素ガスの循環機構は、筐体内において紫外線の減衰が起こらないようにするために設けられている。また、照射板12の表面とステージ20の載置面21との距離は、非常に近接した状態(本実施形態では、3mm)とされ、さらに照射板12の表面とワーク表面との距離にばらつきが生じないように、載置面21にも後述するような工夫がなされている。
照射雰囲気中の酸素は、紫外線の減衰について上述のような対策の必要性をもたらす反面、ワークの表面処理においては必要不可欠な存在でもある。紫外線照射によって生じる活性酸素がワークの表面に作用して清浄効果や改質効果を生じさせるからである。従って、ワークに対する表面処理をムラなく好適に行うためには、ワークの表面付近の(活性)酸素の濃度を安定化させるべく、照射雰囲気の適度な空気循環(換気)を図ることが好ましく、このため紫外線照射装置100には、後述するような様々な工夫が施されている。
紫外線照射装置100は、ランプユニット10の脇においてステージ20の走査軌跡の上方に架設された送気管6を備えている。送気管6は、ランプユニット10に向かって斜め下方の位置に形成された吹き出し口(作図方向の関係で図示されず)から、空気を吹き出させる構成となっており、これにより照射雰囲気の好適な空気循環が図られるようになっている。
ステージ20とその走査手段、およびランプユニット10と送気管6の一部は、仮想線で示す隔壁により区画された処理室7内に収容されている。これは、紫外線照射によって生じる有害なオゾンから作業者を保護するためのものである。また、基台1には、処理室7内の空気を排気ドラフトへと排出するための排気口8が設けられており、処理室7外へのオゾンの流出防止と共に、照射雰囲気における好適な空気循環が図られるようになっている。
処理室7の内外間におけるワークの移送は、処理室7の壁材に形成された開口である導入部9を通じて、ワーク移送装置41(図3参照)により行われる。本実施形態のワーク移送装置41は、ワークの収納ラックとの間で除材/給材を行う機構と、真空吸着パッドを備えたアームロボットとを備えた構成である。尚、導入部9は、導入部開閉装置42(図3参照)によってワークの移送時のみにおいて開放されるようになっており、処理室の気密性が無用に低下しないように配慮されている。
ステージ20は、図2に示すように、ワークの載置領域としての載置部22と、光量検出手段の配設領域としての光量検出部30とが、互いに走査方向(X軸方向)に分割して設けられた構成となっている。載置部22は、ワークをXY平面に平行に規定して載置するための平滑な載置面21を有しており、本実施形態においては、走査方向(X軸方向)に2個、走査方向に直交する方向(Y軸方向)に5個の計10個のワークを並べて載置できるようになっている。
載置面21には、個々のワークの載置領域に対応して、吸着部としての吸引口23と干渉回避部としての溝部24が設けられている。吸引口23は、ステージ20の下側から伸びる通気管(図示せず)を介して吸引ポンプに連通されており、ワークを載置面21に吸着させる役割を果たす。また、溝部24は、載置面21においてワークの外縁に対応する領域に形成されている溝状の凹部であり、金属製ワークの外縁に折れ曲がりがある場合にその部分と載置面21との干渉を回避し、ワークが浮き上がらないようにする役割を果たすものである。かくして、ワークは載置面21に好適に密着された状態で載置され、ランプユニット10の照射板12からワーク表面までの距離が高精度に規定されるので、照射される光量のばらつきが好適に抑えられる。
また、載置面21には、ステージ20の下側から伸びる通気管(図示せず)を介して吸引ポンプ(送気ファンに代えたり、省略したりすることもできる)と連通し、さらに排気ドラフトへと通じる排気口25が配設されている。この排気口25は周囲の空気を強制排気するためのものであり、紫外線の照射を受ける載置面21に設けられているため、載置面21上のワークに紫外線が照射される状態において、照射雰囲気の空気循環(換気)を効果的に行うことができる。また、照射雰囲気で発生した紫外線の処理室7外への流出を効果的に抑えることができる。
光量検出部30は、紫外線の光量を検出可能な3個のセンサヘッド31と、センサヘッド31を取り付けるための取付ガイド33と、センサヘッド31の検出部32を開閉可能な検出部開閉機構34とを備えている。本実施形態のセンサヘッド31にはダイヤモンド薄膜方式のものが用いられており、上述したような短波長の紫外線を高精度に且つ安定的に検出できるようになっている。
3つのセンサヘッド31はY軸方向に並設されており、各センサヘッド31は、走査方向に直交する方向(Y軸方向)における互いに異なる位置の光量をそれぞれ測定するようになっている。ランプユニット10から照射される紫外線の光量は、発光管11の形状や、冷却機構の構造に起因した温度差などに起因して、Y軸方向内においてある程度の分布を有しているが、上述の構成により、ワークの載置位置の違いによる光量の差を適切に管理することができるようになっている。
センサヘッド31は、検出部32の受光面32aが載置面21とぼぼ同じ高さとなる(略同一平面内に含まれる)ように取り付けられている。これは、紫外線の強度が照射雰囲気中において著しく減衰することに鑑み、ワーク表面とほぼ同じ位置(照射板12からの距離)において光量の検出を行うことで、このような減衰の影響による測定誤差の低減を図ったものである。
検出部開閉機構34は、検出部32を遮蔽可能な大きさの薄板状の遮光性部材(金属板など)からなるシャッタ35と、Y軸方向に伸長して複数のシャッタ35を連結する連結棒36と、一端が連結棒36に結合されたエアシリンダ37とを備えている。
エアシリンダ37が駆動されない場合、センサヘッド31の検出部32は、シャッタ35によって遮蔽された状態(図1に示す状態)となっている。そして、エアシリンダ37が駆動されると、連結棒36がガイド(図示せず)に沿ってY軸方向に移動し、シャッタ35がスライドして、各センサヘッド31の検出部32が露出(開放)された状態(図2に示す状態)となる。
検出部32は、光量検出を行うときには露出されていることが必要であるものの、光量検出を行わないときにまで紫外線の照射を受けると、センサヘッド31の寿命を無用に低下させてしまう原因となる。検出部開閉機構34は、このような事情に鑑み、検出部32への紫外線の照射の可否を必要に応じて切り替えるために設けられている。すなわち、ワークに対して紫外線照射(表面処理)を行う場合には検出部32をシャッタ35で遮蔽し、光量の測定を行う場合にのみシャッタ35を開いて検出部32に紫外線を照射するようになっている。
図3に示すように、紫外線照射装置100は、ランプユニット10の出力を調整するための出力調整器43と、センサヘッド31により検出される光量(積算光量)を表示するための光量表示部44と、走査機構2、検出部開閉機構34、ワーク移送装置41、導入部開閉装置42の駆動制御を行う制御コンピュータ40とを備えている。
制御コンピュータ40は、インターフェースを介した作業者からの指示により、ワークの表面処理(第1動作モード)と積算光量の検出(第2動作モード)とを切り替えて実行することができるようになっている。光量表示部44に表示される積算光量の検出結果に対しては、作業者は、出力調整器43を操作して紫外線の照射強度を調整したり、照射に係るステージ20の走査速度を変更したりして、必要に応じて対処することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、載置面21における排気口25の位置、数、大きさ等は、適宜に変更することが可能であり、また、載置面21ではなくその近傍に設けるようにすることもできる。
また、本発明の光照射装置から照射される光は、上述のような紫外線に限定されるものではなく、可視光や赤外光、X線等についても適用することが可能である。
また、上述の光照射装置は可動式のステージを備える構成であったが、固定式のステージに対して光照射手段(ランプユニット)が移動することで走査が行われるような装置構成とすることもできる。
また、実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
例えば、載置面21における排気口25の位置、数、大きさ等は、適宜に変更することが可能であり、また、載置面21ではなくその近傍に設けるようにすることもできる。
また、本発明の光照射装置から照射される光は、上述のような紫外線に限定されるものではなく、可視光や赤外光、X線等についても適用することが可能である。
また、上述の光照射装置は可動式のステージを備える構成であったが、固定式のステージに対して光照射手段(ランプユニット)が移動することで走査が行われるような装置構成とすることもできる。
また、実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
2…走査機構、10…光照射手段としてのランプユニット、20…ステージ、21…載置面、22…載置部、23…吸着部としての吸引口、24…干渉回避部としての溝部、25…排気口、30…光量検出部、31…センサヘッド、100…光照射装置としての紫外線照射装置。
Claims (2)
- ワークを載置するための載置面と、
前記載置面に対して光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段に臨んで配設される排気口と、を備える光照射装置。 - 前記排気口が前記載置面に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006227455A JP2008049255A (ja) | 2006-08-24 | 2006-08-24 | 光照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006227455A JP2008049255A (ja) | 2006-08-24 | 2006-08-24 | 光照射装置 |
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JP2008049255A true JP2008049255A (ja) | 2008-03-06 |
Family
ID=39233788
Family Applications (1)
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JP2006227455A Withdrawn JP2008049255A (ja) | 2006-08-24 | 2006-08-24 | 光照射装置 |
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JP (1) | JP2008049255A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015207621A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
-
2006
- 2006-08-24 JP JP2006227455A patent/JP2008049255A/ja not_active Withdrawn
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JP2015207621A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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