JP2009016073A - 真空装置およびそのベーキング処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空室内で固定された試料に対して電子ビーム鏡筒が移動する真空装置において、簡単な構成でかつ機動性を損なうことなく電子ビーム鏡筒のベーキング処理が行えるようにする。
【解決手段】真空容器21と、真空容器内に設けられた電子ビーム鏡筒10と、真空容器内で電子ビーム鏡筒を移動する移動機構60a,60b,61a,61b,70,71と、真空容器内で電子ビーム鏡筒から出力される電子ビームを照射する試料Sを保持する試料保持部22と、を備える真空装置であって、移動機構により移動される電子ビーム鏡筒10の移動範囲の周辺部に設けられ、電子ビーム鏡筒を加熱する加熱手段80を、備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、真空装置およびそのベーキング処理方法に関し、特に真空容器内に、電子顕微鏡や電子ビーム露光装置などの電子ビーム鏡筒を固定された試料に対して移動可能に収容する真空装置およびそのベーキング処理方法に関する。
従来から電子顕微鏡が広く使用され、電子ビーム露光装置が半導体パターンの露光用レチクルやマスクを製造するために使用されている。近年、半導体装置に形成されるパターンの微細化が進むのに伴って、より微細な形状を形成できる電子ビームで半導体ウエハを直接露光する電子ビーム露光装置が開発されている。また、微細パターンの欠陥を検出する検査装置や評価装置などにも電子ビームを利用した装置が開発されている。以下、半導体ウエハの表面に形成された微細パターンの外観を観察するための走査型電子顕微鏡(SEM)を例として説明を行う。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に従来の走査型電子顕微鏡の概略構成を示す。
走査型電子顕微鏡1は、試料(ウエハ)S上で照射位置が走査するように電子ビームEBを照射する電子ビーム鏡筒10と、試料Sからの2次電子又は反射電子を検出するための電子検出器EDと、を備え、試料S上で走査される電子ビームEBの各時点の照射位置と、それぞれの時点において電子線検出器EDにて検出した電子量とを同期させて2次元の顕微鏡像を得る。
走査型電子顕微鏡1には、真空中で試料Sに電子ビームEBを照射するための真空試料室20が設けられる。観察中の試料Sは、筐体21によって外部と遮断された真空試料室20内に置かれ、試料室20の内部は不図示の真空ポンプにより高真空度に保たれている。試料室20を真空状態に保ったまま試料Sを搬入するために、図1に示す走査型電子顕微鏡1にはロードロック室50が設けられる場合もある。試料Sを試料室20に搬入する際には、まずロードロック室50と試料室20とを遮断した後にロードロック室50を大気状態に開放にして試料Sを搬入する。そしてロードロック室50と外部とを遮断してから内部を真空引きし、真空状態となった後にロードロック室50と試料室20との間を開放して、試料室20へ試料Sを搬入する。試料Sを試料室20から搬出する際には、上記と逆の動作を行う。
真空装置では、酸素、窒素、炭酸ガスなどの気体分子や、水分子などが筐体の表面に付着し、真空状態にした時にそれらの分子が筐体の表面から脱離して、高真空度にできないという問題や、高真空度になるまでに時間を要するという問題や、さらに脱離した分子が試料を汚染するという問題がある。このような問題を解決するため、真空ポンプを動作させた状態で筐体を高温にして筐体表面に付着した分子を脱離させるベーキング処理が行われる。ベーキング処理の後、常温になった筐体表面は、逆に真空装置内のガスを吸着して真空度を上げる方向に作用する。ベーキング処理は、真空装置のメンテナンスのために真空装置の内部に空気を導入した後などに行われる。
図1において、参照番号19は、ベーキング処理のために電子ビーム鏡筒10を加熱する加熱手段を示す。加熱手段19は、例えばリボンヒータや赤外線ヒータであり、各部を構成する材料にもよるが、電子ビーム鏡筒10を100から400°C程度に加熱する。電子銃の劣化防止などのために、電子ビーム鏡筒10の内部は試料室20に比べて高真空度であることが要求されるので、図1の構成では電子ビーム鏡筒10についてのみベーキング処理を行い、試料室20についてはベーキング処理を行わないが、必要に応じて試料室20のベーキング処理を行うようにしてもよい。
ベーキング処理のための加熱手段は各種可能であり、例えば、特許文献1は、電子ビームを照射する装置ではないが、真空容器のベーキング処理のためのマイクロ波発信機を、真空容器内部に設ける構成を記載している。
図1の走査型電子顕微鏡1では、電子ビーム鏡筒10によって電子ビームEBを偏向できる範囲はごく狭いため、試料全体を観察するためには、試料Sと電子ビーム鏡筒10とを相対移動させて試料S上の所望の観察位置へ電子ビーム鏡筒10を位置付ける必要がある。このため従来の走査型電子顕微鏡1は、電子ビーム鏡筒10の真下に試料を移動させるためのステージ22を備えている。ステージ22は静電チャックなどの手段によって試料Sを保持したまま、水平に支持されたベース(定盤)30上を2次元移動することによって、試料上の所望の観察位置を電子ビーム鏡筒10の真下に位置付ける。
一般に、半導体装置製造工程に使用される製造装置や、検査装置、評価装置は、クリーンルームと呼ばれる特別な部屋に収容される。クリーンルームはその中の空気中に存在する塵の個数を半導体装置製造に支障のないレベルまで低減させるとともに、室内の温度及び湿度を許容範囲内に制御する。このようなクリーンルームの設置及び維持には多大のコストを要するため、クリーンルームへ収容される製造装置等の小型化を図ることは、半導体装置の製造コストを削減する上の重要な課題となる。
一方、近年の半導体製造分野では、製造コスト低減の必要性から、より寸法の大きな試料(ウエハ)が用いられるようになっており、このような試料寸法の増大が電子ビーム装置の真空試料室の寸法を大幅に増大させ、電子ビーム装置の床面積(フットプリント)を増大させている。例えば、上述の走査型電子顕微鏡1において試料Sの全面を観察範囲内に収めるためには、ステージ22は試料Sをその直径寸法と同程度に移動する必要があるが、このことは、真空試料室20の寸法が試料Sの直径の2倍以上になることを意味する。例えば、最近用いられるようになった直径300mmを扱う場合には、600mm以上の寸法を有する大きな真空試料室20を設ける必要がある。
特許文献2は、図2に示すような床面積を低減した電子ビーム露光装置を記載している。図2に示すように、この電子ビーム露光装置2は、電子ビーム鏡筒10を試料(ウエハ)Sの観察面と平行な水平面(XY面)で移動させるためのX方向直線駆動機構60a、60b及びY方向直線駆動機構70を備える。
電子ビーム露光装置2によれば、試料Sを保持するステージ22を移動させることなく電子ビーム鏡筒10を試料S上の所望の観察位置へ位置付けることが可能となり、上述のステージ22を移動させる方式と比べて、フットプリントを1/4程度に低減することが可能となる。
図3は、図1の電子顕微鏡および図2の電子ビーム露光装置の電子ビーム鏡筒10の内部構成例を示す図である。図示の電子ビーム鏡筒10では、その鏡筒内の空間13に電子銃14、電磁レンズや静電レンズで実現される第1レンズ15及び第2レンズ16を備えたガウシアンビーム方式(ペンシルビーム方式)の電子光学系を備える。電子銃14で発生した電子ビームEBを、第1レンズ15及び第2レンズ16からなる電磁レンズ系によって絞ることによってスポット状の電子ビームEBを作り鏡筒開口部から試料Sへ照射する。
また電子ビーム鏡筒10には電子検出器EDが設けられ、電子検出器EDによって電子ビーム鏡筒10の開口部17から電子を発射した際の試料Sからの電子を検出する。
実際には、電子ビーム鏡筒10に対物アパーチャ、偏向電極や非点補正コイル等が設けられる。
電子ビーム鏡筒10には鏡筒内の空間13を真空引きする真空ポンプ11を備える。そして、電子ビーム鏡筒10は、その内部空間13を真空引きして電子ビーム鏡筒10を取り囲む試料室20内との間に気圧差を設けることができるように、空間13の径を非常に狭く構成する。このように構成することによって、電子ビーム鏡筒10の内部の真空度を試料室20の真空度よりも高めることが可能となる。
また、電子ビーム鏡筒10には、電子ビームEBを出射する開口部17を開閉するシャッター部18が設けられており、試料室20内を大気状態に開放しても、シャッター部18により開口部17を閉じて真空ポンプ11で真空引きすることによって電子ビーム鏡筒10内の空間13を真空状態に維持する。
図2は、電子ビーム露光装置の例を示すが、大口径の試料(ウエハ)のパターンを全面に亘って検査する電子顕微鏡の場合も、電子ビーム鏡筒10を移動し、試料を固定する構成にすれば床面積を低減できる。
特開平7−171373号公報 国際公開第WO99/34418号パンフレット
図2に示すような構成で、真空室20内に大気を導入した場合、上記のように電子ビーム鏡筒10のシャッター部18により開口部17を閉じたとしても完全に密閉することはできない構造であるので、真空ポンプ11を停止すれば電子ビーム鏡筒10の内部空間13に大気が導入されることになる。また、電子ビーム鏡筒10自体のメンテナンスを行う場合には、内部空間13に大気が導入される。このように、電子ビーム鏡筒10の内部空間13に大気が導入される場合が生じ、その後電子ビーム鏡筒10の動作を再開する前には、電子ビーム鏡筒10のベーキング処理を行う必要がある。一般に、電子ビーム鏡筒10の内部空間13は、電子中14の劣化防止などのためにも、試料室20に比べて高真空度にすることが要求される。そのため、特に電子ビーム鏡筒10のベーキング処理が必要であり、真空室20はベーキング処理を行わず、電子ビーム鏡筒10のみベーキング処理を行うのが一般的である。
図1に示すように、従来の真空装置では、筐体の外部に加熱手段19を設けるのが一般的である。そこで、図2の構成でも、筐体21の外部に加熱手段を設けて筐体21を高温にすることにより、電子ビーム鏡筒10を含む筐体21内のすべての要素を高温にすることが考えられる。しかし、上記のようにベーキング処理時に主として高温にする必要があるのは電子ビーム鏡筒10であり、この方法では電子ビーム鏡筒10の加熱という点で非常に効率が悪く、電子ビーム鏡筒10を高温にするまでには長時間を要するという問題を生じる。また、この方法では、電子ビーム鏡筒10以外の部分を、電子ビーム鏡筒10以上の高温にする必要があるため、移動機構に使用できる材料などが制限されるという問題も生じる。
そこで、特許文献1に記載されたように、真空室20の内部、特に電子ビーム鏡筒10の部分に加熱手段を設けることが考えられる。例えば、図2の移動する電子ビーム鏡筒10に、図1の加熱手段19を設けることが考えられる。しかし、加熱手段19には電源を供給する必要があり、移動する加熱手段にケーブルなどで電源を供給する必要があり、ケーブルも移動するので電子ビーム鏡筒10の機動性を損なうという問題を生じる。
本発明は、このような問題を解決して、真空室内で固定された試料に対して電子ビーム鏡筒が移動する真空装置において、簡単な構成でかつ機動性を損なうことなく電子ビーム鏡筒のベーキング処理が行えるようにすることを目的とする。
上記目的を実現するため、本発明の真空装置は、電子ビーム鏡筒の移動範囲の周辺部に、電子ビーム鏡筒を加熱する加熱手段を設けることを特徴とする。加熱手段は、非接触で電子ビーム鏡筒を加熱可能な赤外線ヒータで実現することが望ましい。
すなわち、本発明の真空装置は、真空容器と、前記真空容器内に設けられた電子ビーム鏡筒と、前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒を移動する移動機構と、前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒から出力される電子ビームを照射する試料を保持する試料保持部と、を備える真空装置であって、前記移動機構により移動される前記電子ビーム鏡筒の移動範囲の周辺部に設けられ、前記電子ビーム鏡筒を加熱する加熱手段を、備えることを特徴とする。
前記加熱手段は、前記移動機構により前記加熱手段に近接するように移動された前記電子ビーム鏡筒を非接触で加熱する、例えば赤外線ヒータと、赤外線ヒータからの赤外線を販社する反射鏡と、を備えることが望ましい。
ベーキング処理を行う時には、真空容器内を真空にした状態で、加熱手段により電子ビーム鏡筒を加熱する。
本発明によれば、電子ビーム鏡筒が移動機構により移動されることに着目して、移動範囲の周辺部に電子ビーム鏡筒が位置した時に電子ビーム鏡筒を加熱可能なように加熱手段を設ける。これであれば、加熱手段を電子ビーム鏡筒と一緒に移動させる必要はなく、電子ビーム鏡筒が加熱手段に近接した状態で加熱するので高効率での加熱が可能である。さらに、加熱手段は、移動範囲の周辺部に設けられるので、電子ビーム鏡筒が実際に動作する時に悪影響を及ぼすこともない。
本発明によれば、簡単な構成でかつ機動性を損なうことなく電子ビーム鏡筒を効率よく加熱することが可能であり、ベーキング処理を短時間で完了でき、ベーキング処理時の電子ビーム鏡筒以外の部分の温度上昇を抑制することができる。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図4及び図5には、本発明の実施例による走査型電子顕微鏡の概略構成が示される。なお、電子ビーム露光装置の場合も類似の構成を有する。図4には走査型電子顕微鏡1の筐体21の手前側の壁が取り除かれた状態の正面図が示され、図5には走査型電子顕微鏡1の筐体21の上面の壁が取り除かれた状態の平面図が示される。
走査型電子顕微鏡1は、試料(ウエハ)S上で照射位置が走査するように電子ビームEBを照射する電子ビーム鏡筒10を備える。電子ビーム鏡筒10には試料Sからの電子を検出するための電子検出器EDが設けられており(図3を参照のこと)、試料S上で走査される電子ビームEBの各時点の照射位置と、それぞれの時点において電子線検出器EDにて検出した電子量とを同期させることにより2次元の顕微鏡像を得る。
走査型電子顕微鏡1には、真空中で試料Sに電子ビームEBを照射するための真空試料室20が設けられる。真空試料室20は筐体21によって外部と遮断され、内部が不図示の真空ポンプにより高真空度に保たれている。室内には試料Sを静電チャックなどの手段により保持するための試料保持台22が設けられる。
さらに、走査型電子顕微鏡1にはロードロック室50が設けられる。ロードロック室50は、外界との間で試料Sを搬出入する際には大気状態に開放される一方で、試料室20との間で試料を搬入出する際には外部と遮断された後に内部が真空引きされて真空状態にされることによって、試料室20を真空状態に保ったまま試料Sを搬入することを可能とする。
電子ビーム鏡筒10によって電子ビームEBを偏向できる範囲はごく狭いため、試料全体を観察するためには、試料Sと電子ビーム鏡筒10を相対移動させて試料S上の所望の観察位置へ電子ビーム鏡筒10を位置付ける必要がある。このために走査型電子顕微鏡1は、電子ビーム鏡筒10を、試料Sの観察面(XY面)に平行な面内で2次元移動させるための移動機構を備える。
かかる移動機構は、試料Sの観察面を成す第1方向であるX方向と第2方向であるY方向のうち、X方向に沿って電子ビーム鏡筒10を移動させるための1対のX方向ガイド60a及び60bと、Y方向に沿って電子ビーム鏡筒10を移動させるための可動Y方向ガイド70と、可動Y方向ガイド70を支持したままX方向に延在するX方向ガイド60a及び60bにそれぞれ沿って移動する1対のX方向移動部61a及び61bと、電子ビーム鏡筒10を支持したままY方向に延在する可動Y方向ガイド70に沿って移動するY方向移動部71と、を備えて構成される。
各移動部61a、61b及び可動Y方向ガイド70からなる組立体のX方向への駆動、並びにY方向移動部71のY方向への駆動のために、様々な直線駆動機構を使用することが可能であり、例えばボールネジ機構が使用される。ボールネジ機構によって電子ビーム鏡筒10を支持するY方向移動部71を可動Y方向ガイド70に沿って駆動し、この可動Y方向ガイド70を支持するX方向移動部61a及び61bをX方向ガイド60a及び60bにそれぞれ沿って駆動することにより、電子ビーム鏡筒10を試料Sの観察面に平行なXY平面内で駆動する。なお直線駆動機構としてベルト駆動機構を使用してもよい。
走査型電子顕微鏡1は、これら直線駆動機構の駆動量を制御することによって、電子ビーム鏡筒10を、試料Sの観察面上の所望の観察位置に位置付ける電子ビーム鏡筒位置制御部65を備える。電子ビーム鏡筒位置制御部65は、コンピュータ等のデータ処理装置で実現され、所望の移動量だけ直線駆動機構を駆動する駆動信号を出力することによって、電子ビーム鏡筒10を所望の位置に移動させる。
電子ビーム鏡筒10の2次元移動は、X方向ガイド60a及び60b並びに可動Y方向ガイド70によってガイドされるが、このうち可動のガイドである可動Y方向ガイド70は、可動Y方向ガイド70がX方向に移動しても試料Sやこれを保持する試料保持台22によってその移動が妨げられることがないように、すなわち試料Sや試料保持台22が可動Y方向ガイド70に干渉しないように、試料Sの上方に架かるように設けられる。
本実施例の走査型電子顕微鏡1は、図4および図5に示すように、電子ビーム鏡筒10の加熱機構80を備える。加熱機構80は、移動機構により電子ビーム鏡筒10がX方向およびY方向の端の位置にある時に、電子ビーム鏡筒10に近接するように配置される。なお、加熱機構80は図示していない支持機構により筐体21または定盤30に支持されている。言い換えれば、加熱機構80は、移動機構による移動する電子ビーム鏡筒10と干渉しない位置に配置される。
図6は、加熱機構80の構成を示す図である。図示のように、加熱機構80は管状の赤外線ヒータ81と、反射鏡82と、を有する。電子ビーム鏡筒10が図6に示す位置に移動した状態で、赤外線ヒータ81を点灯することにより、赤外線ヒータ81からの赤外線等が直接または反射鏡82で反射されて電子ビーム鏡筒10を加熱する。このように加熱は非接触で行われる。
以上、本発明の実施例を説明したが、いろいろな変形例が可能であるのはいうまでもない。例えば、加熱機構は他の熱源を利用することも可能である。さらに、電子ビーム鏡筒10の周囲には電子ビームを制御するための各種の部品が設けられており、加熱機構はそれらの部品と干渉しない形状を有するのはいうまでもない。
また、実施例では、電子顕微鏡を例として説明したが、図2に示した電子ビーム露光装置など、試料を固定して電子ビーム鏡筒が移動する構成を有する真空装置であれば、本発明を適用することが可能である。
本発明は、真空室中に移動可能に設けられた電子ビーム鏡筒を有する真空装置であればどのようなものにも適用可能であり、特に半導体製造工程で利用される電子顕微鏡や電子ビーム露光装置などに利用可能である。
従来の走査型電子顕微鏡の概略構成図である。 従来の電子ビーム露光装置の概略構成図である。 従来の走査型電子顕微鏡および電子ビーム露光装置の電子ビーム鏡筒の内部構成例を示す図である。 本発明の実施例の走査型電子顕微鏡の概略構成を示す正面図である。 実施例の走査型電子顕微鏡の概略構成を示す上面図である。 実施例の走査型電子顕微鏡の加熱機構の構成を示す図である。
符号の説明
1 走査型電子顕微鏡
2 電子ビーム露光装置
10 電子ビーム鏡筒
20 真空試料室
21 筐体
22 試料保持台
30 定盤
60a、60b X方向ガイド
61a、61b X方向移動部
70 移動Y方向ガイド
71 Y方向移動部

Claims (5)

  1. 真空容器と、
    前記真空容器内に設けられた電子ビーム鏡筒と、
    前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒を移動する移動機構と、
    前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒から出力される電子ビームを照射する試料を保持する試料保持部と、を備える真空装置であって、
    前記移動機構により移動される前記電子ビーム鏡筒の移動範囲の周辺部に設けられ、前記電子ビーム鏡筒を加熱する加熱手段を、備えることを特徴とする真空装置。
  2. 前記加熱手段は、前記移動機構により前記加熱手段に近接するように移動された前記電子ビーム鏡筒を非接触で加熱する請求項1に記載の真空装置。
  3. 前記加熱手段は、赤外線ヒータと、赤外線ヒータからの赤外線を反射する反射鏡と、を備える請求項2に記載の真空装置。
  4. 前記真空容器内を真空にした状態で、前記加熱手段により前記電子ビーム鏡筒を加熱してベーキング処理を行い、前記電子ビーム鏡筒を含む前記真空容器内の真空度を高めるベーキング処理を行う請求項1から3のいずれか1項に記載の真空装置。
  5. 真空容器と、
    前記真空容器内に設けられた電子ビーム鏡筒と、
    前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒を移動する移動機構と、
    前記真空容器内で、前記電子ビーム鏡筒から出力される電子ビームを照射する試料を保持する試料保持部と、を備える真空装置において、前記電子ビーム鏡筒を含む前記真空容器内の真空度を高めるベーキング処理を行う方法であって、
    前記真空容器内を真空にした状態で、前記移動機構により移動範囲の周辺部に移動された前記電子ビーム鏡筒を非接触で加熱して高温にすることを特徴とする真空装置のベーキング処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05212376A (ja) * 1991-05-20 1993-08-24 Chiyuraru Tec Kk 浄水器
JP2013251262A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Samsung Display Co Ltd 走査電子顕微鏡を利用した検査システム
KR101818406B1 (ko) * 2017-12-05 2018-01-15 한국기초과학지원연구원 복합현미경 장치

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