JP4537297B2 - 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4537297B2
JP4537297B2 JP2005260008A JP2005260008A JP4537297B2 JP 4537297 B2 JP4537297 B2 JP 4537297B2 JP 2005260008 A JP2005260008 A JP 2005260008A JP 2005260008 A JP2005260008 A JP 2005260008A JP 4537297 B2 JP4537297 B2 JP 4537297B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
load lock
lock unit
chamber
processing chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005260008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007073380A (ja
Inventor
光義 吉家
賢一 戸川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2005260008A priority Critical patent/JP4537297B2/ja
Publication of JP2007073380A publication Critical patent/JP2007073380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4537297B2 publication Critical patent/JP4537297B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、試料上に電子線を照射して、電子線が照射された試料からの二次電子,反射電子,又は透過電子を検出して、試料表面の形状を画像化する走査型電子顕微鏡、及びこの走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法に関するものである。特に、本発明は、ロードロック部を備えた走査型顕微鏡に係り、ロードロック部に収容されている試料を利用して、その観察作業時におけるトータルスループットの向上をはかるものである。
従来、この種の走査型電子顕微鏡は、試料の撮像を行う電子光学系と、この電子光学系の制御及び試料情報の演算等を行う制御系とを備えて大略構成されている。電子光学系は、試料が載置されるステージ、電子線を生成する電子線源、電子線源から出射された電子線を収束させる対物レンズ等のフォーカスレンズ、電子線を偏向させる偏向器、等を備え、電子線源によって生成された1次電子線を収束して試料上で走査し、その際、試料への電子線照射によって生成された2次電子等を検出器によって検出する構成になっている。これに対し、制御系は、上述した電子光学系の各部の制御を行うとともに、検出器によって検出された2次電子等に基づいて試料表面形状の画像等といった観察情報を取得し、これを出力する。
このような走査型電子顕微鏡の電子光学系では、試料の観察、すなわち試料への1次電子線の照射及び2次電子等の検出は、通常、内部雰囲気が真空状態に維持された処理室内に試料を配置して行われる。
そのため、従来の走査型電子顕微鏡では、試料に電子線を照射し、処理室の内圧が任意設定された真空度に常時制御されている状況でこの処理室内の試料を交換できるように、処理室に搬送される前の、次の観察対象の試料が待機収容される予備処理室が、処理室と連通/隔絶可能に接続されて設けられている。そして、この予備処理室は、処理室に連通され、次の観察対象の試料を処理室に搬送する際には、その内圧が処理室と同じ又はその近傍の真空度になっているように圧力調整される。
以下、上述した処理室を試料室、また予備処理室をロードロック部と称して、その具体的な構成例について説明する。
このロードロック部は、試料室に搬送される次の観察対象の試料が外部から導入される導入口と、内部に待機収容されている次の観察対象の試料が試料室に搬送される導出口とを有する構成になっている。そのため、ロードロック部の導入口及び導出口それぞれには、その内圧を外部及び試料室内それぞれに対して連通又は隔絶状態に保持するために、例えばゲート弁からなる連絡手段が設けられている。また、ロードロック部にはその内圧(真空度)を試料室に対して調整するための内圧調整手段が設けられている。内圧調整手段は、ロードロック部の内圧を減圧するためのロードロック部減圧手段と、減圧状態にあるロードロック部に大気を導入してその内圧を大気圧状態に戻す大気圧導入手段とを有する。なお、このロードロック部減圧手段は、試料室を真空引きして真空状態に維持する試料室減圧手段で、また、この大気圧導入手段は、前述したロードロック部を外部に対して連通又は隔絶状態に保持する連絡手段で兼用させることも可能である。
図6は、従来の走査型電子顕微鏡の動作/処理を示すフローチャートである。
このようなロードロック部を備えた走査型電子顕微鏡においては、外部から試料室へ試料を搬入する際には、まず、試料室とロードロック部との間の圧力連通を両者間に設けられた連絡手段によって遮断した上で、大気圧導入手段を作動させ、ロードロック部に外気(大気)を導入して大気圧状態にし、ロードロック部と外部との間に設けられた連絡手段を開放し、この連絡手段を介して外部からロードロック部内に試料を搬入する(ステップS61)。次に、ロードロック部から試料室へ試料を搬出する際には(ステップS62)、ロードロック部と外部との間に設けられた連絡手段によってロードロック部を外部に対して遮断した上で、大気圧導入手段に代えて今度はロードロック部減圧手段を作動させて、ロードロック部の内圧を減圧する(ステップS63)。そして、ロードロック部の内圧が試料室の内圧と同じか又はその近傍まで減圧されたならば(ステップS64)、今度は試料室とロードロック部との間に設けられた連絡手段を開放し、同じく減圧状態になっているロードロック部から待機収容されている次の観察対象の試料を、連絡手段を介して試料室へ搬出する構成になっている(ステップS65)。
そして、試料室への待機収容されている試料の搬出後は、試料室とロードロック部との間を連絡手段によって圧力遮断し、ロードロック部は、再び上記説明したようにして次の観察対象の試料を外部から搬入できる構成になっている。
特開平8−111200号公報
ところで、上述した構成からなる走査型電子顕微鏡を、例えば半導体ウエハの検査を行う半導体処理システムに適用する場合は、次のような問題があった。
すなわち、半導体処理システムでは、試料としての半導体ウエハに存在している異物や、半導体ウエハに生じている欠陥を短時間で検査し、しかも大量の半導体ウエハを連続して検査する必要があるため、走査型電子顕微鏡による検査工程のスループットの向上が必要とされている。
また、試料としての半導体ウエハは、ウエハの回路パターンによる凹凸やウエハ表面の研磨状態によりウエハの高さのばらつきが生じている。そのため、走査型電子顕微鏡では、試料を試料室に搬送するときの試料位置や、ステージに試料を置いた位置により、アライメント(位置)のばらつきが生じることから、試料の高さとアライメントとを試料毎に補正する必要がある。
しかしながら、上述した従来の走査型電子顕微鏡による検査工程を見直した場合、ロードロック部に待機収容されている試料を試料室に搬出してから、試料室において、試料に対して試料の高さ検出やアライメント処理等といった当該試料の検査作業にあたっての準備処理を行って当該試料の検査作業のための試料情報を取得した後(図6、ステップS66)、この取得した試料情報に基づいて前述した制御系によって電子光学系を制御し(ステップS67)、当該試料の撮像等を含む本来の検査作業を行う構成になっている(ステップS68)。
そのため、従来の走査型電子顕微鏡では、ロードロック部に外部から次の検査対象(観察対象)の試料を搬入してから、ロードロック部の減圧を行ってその内圧を試料室の内圧と同じか又はその近傍の圧力状態にして当該試料を試料室に搬出するまでの、ロードロック部に試料が待機収容されている間は、試料に対して検査及び当該検査のための準備処理が何も行われない状態であった。すなわち、このロードロック部の真空引きを行っている時間は、次の観察対象としてロードロック部に収容された試料に対しては、減圧調整以外のことを行っていないため、走査型電子顕微鏡におけるトータルスループットを低下させる要因となっていた。
本発明は、上記した問題点を鑑みなされたものであって、ロードロック部に収容されている次の観察対象の試料に対して、試料室での観察作業に用いる観察作業の情報の取得が行えるようにして、トータルスループットの向上をはかった走査型電子顕微鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ロードロック部の内圧が所望の真空度に到達するまでの時間を利用して、換言すれば、ロードロック部の内圧が所望の真空度に到達するまでの時間と並行して、試料情報に関する処理と電子光学系の制御も行うものである。
そのために、本発明の走査型電子顕微鏡は、試料が真空状態で収容されて電子線の照射を受ける処理室と、電子線源によって生成された電子線を収束し、処理室に収容された試料上で照射位置を走査する電子光学系と、電子光学系による試料への電子線照射によって生成された反射電子若しくは二次電子を検出する検出器と、処理室の真空状態の保持をはかるために、処理室に搬送する試料が待機収容されるロードロック部と、処理室とロードロック部との間に設けられ、処理室とロードロック部との間の圧力の連通又は隔絶をはかる連絡手段と、連絡手段の作動によって処理室に対して隔絶状態にあるロードロック部の真空度を、真空状態に保持されている処理室に対して調整するロードロック部内圧調整手段と、ロードロック部に待機収容されている試料を、連通状態にした連絡手段を介して処理室に搬送して収容する搬送機構とを備え、試料への電子線照射によって生成された反射電子若しくは二次電子を検出して当該試料の観察情報を取得する走査型電子顕微鏡であって、ロードロック部に設けられ、当該ロードロック部への試料の収容後、ロードロック部内圧調整手段によるロードロック部の内圧調整処理並びに当該内圧調整処理の完了後における搬送機構及び連絡手段による前記処理室への試料搬送処理と並行作業で、処理室における電子線の照射作業及び反射電子若しくは二次電子の検出作業に用いる試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかを当該試料から取得する試料情報取得手段と、試料情報取得手段によって検出したロードロック部に収容されている試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、処理室で照射する電子線のフォーカス制御値を演算するフォーカス制御手段と、フォーカス制御手段によって演算されたフォーカス制御値に基づいて電子光学系の作動を制御し、処理室で試料に照射する電子線を制御する照射制御手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法は、真空状態に保持された試料室で電子線の照射を受ける試料が待機収容されているロードロック部を、試料室に対する圧力の隔絶状態で所望の真空度にまで減圧するロードロック部内圧調整工程、ロードロック部内圧調整工程の実行によるロードロック部の内圧調整後に、処理室とロードロック部との間に設けられ、処理室とロードロック部との間の圧力の連通又は隔絶をはかる連絡手段を連通状態にし、ロードロック部に待機収容されている試料を当該連絡手段を介して試料室へ搬送する搬送工程、ロードロック部内圧調整工程及び搬送工程の実行と並行して、ロードロック部に待機収容されている試料から当該試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかを取得して、試料室での電子線照射作業に用いる電子線のフォーカス制御値を演算するフォーカス制御値演算工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、処理室との間での圧力調整のためにロードロック部に外部から搬入された試料が待機収容されている間に、処理室における電子線の照射作業及び反射電子又は二次電子の検出作業に用いる試料情報を取得しておくことができる。この結果、ロードロック部から処理室へ試料が搬入されたときには、ロードロック部で取得した当該試料についての電子線の照射作業及び反射電子又は二次電子の検出作業に用いる試料情報に基づいて制御系により電子光学系を制御作動させることができるので、走査型電子顕微鏡のトータルスループットのさらなる向上がはかれる。
本発明によれば、真空状態で収容されて電子線の照射を受ける処理室に搬送される試料が待機収容されているロードロック部を所望の真空状態にまで減圧するのと並行して、ロードロック部に待機収容されている試料から当該試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかを取得して、照射作業に用いる電子線のフォーカス制御値を取得しておくことができるので、観察作業に要する時間を短縮でき、走査型電子顕微鏡のトータルスループットのさらなる向上がはかれる。
本発明の一実施の形態による走査型電子顕微鏡について、図面とともに説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による走査型電子顕微鏡の全体構成図である。
図1において、走査型電子顕微鏡1は、電子光学系2を有して構成された顕微鏡装置本体10と、その制御系3を有して構成された制御装置50とを備えて構成されている。
顕微鏡装置本体10は、図示の例では、顕微鏡本体部11と、試料供給部12とが一体的に設けられた構成になっている。さらに、顕微鏡本体部11は、鏡筒部13と試料室部14とロードロック部15とから構成されている。
鏡筒部13には、電子線4を生成する電子線源としての電子銃16、電子線4の照射によって試料5から発生した二次電子6を加速するためのブースタ電極17、ブースタ電極17を介した電子線4を試料5上で焦点が合うように収束させる対物レンズ18、電子線4の照射によって試料5から発生した二次電子6を検出する二次電子検出器19、試料の高さを検出するための高さ検出センサを構成する高さ検出用光源20及び高さ検出用受光器21が備えられている。
なお、図1では、顕微鏡装置本体10の電子光学系2の具体的な構成を、試料5から発生する二次電子6が対物レンズ18の磁界に巻き上げられたり、対物レンズ18の電子線通路に配置した電極の印加電圧で加速されて対物レンズ18の上部(電子源側)に進行するのを考慮して、二次電子検出器19は対物レンズ18よりも電子線源側に配置され、加えて、対物レンズ18の上部における二次電子6の発散を抑えてこの二次電子検出器19で効率よく検出できようにブースタ電極17が備えられている構成を例に説明するが、顕微鏡装置本体10の電子光学系2の具体的な構成自体は、他の構成であってもよい。
試料室部14は、電子線4の光軸方向に鏡筒部13と一体的に形成され、内部には試料5に電子線4を照射するための試料室22が外部に対して気密性を保って形成されている。試料室22内には、電子線4を照射する試料5を載置するための移動可能な載置台23と、載置台23を試料室22とロードロック部15との間でこの載置台23を移動可能に支持する試料搬送機構の試料室側ステージ台24が設けられている。載置台23は、例えば、試料室側ステージ台24の延設方向(図1の場合は、図中、左右方向)に沿って移動可能に試料室側ステージ台24に支持された載置台本体23aと、この載置台本体23aに当該載置台本体23aの移動可能方向と直交する方向(図1の場合は、図中、表裏方向)に移動可能に支持され、試料5が保持される試料保持部23bとを備えて構成されている。これにより、載置台23に載置された試料5は、所定範囲で二次元的に移動可能になっている。
そして、試料室22の内圧は、制御装置50の制御系3によって作動制御される、図1では図示省略した試料室減圧手段及び大気圧導入手段により、所望の真空度の減圧状態に調整保持されている構成になっている。
ロードロック部15は、試料室部14に隣接して配置され、その内部には外部に対して気密性を保って試料待機室25が形成されている。そして、試料室部14とロードロック部15との間には、その試料室22と試料待機室25との間を圧力的に連通又は隔絶する連絡手段としての試料室側ゲート弁26が介在させて設けられている。この試料室側ゲート弁26は、制御装置50の制御系3によって開閉制御され、開弁状態では、試料室22と試料待機室25との間を圧力的に連通し、当該開弁状態の試料室側ゲート弁26を介して、試料室22と試料待機室25との間で試料5が載置された載置台23が移動通過可能になっており、閉弁状態では、試料室22と試料待機室25との間を圧力的に隔絶する構成になっている。
同様に、このロードロック部15の試料待機室25の内圧も、制御装置50の制御系3によって作動制御される、図1では図示省略したロードロック部減圧手段及び大気圧導入手段により、所望の真空度の減圧状態に調整保持できる構成になっている。これにより、ロードロック部15の試料待機室25の内圧は、試料室側ゲート弁26を閉弁した隔絶状態で、試料室22の内圧とは独立して、試料待機室25の内圧を所望の真空度の圧力状態に調整保持できる構成になっている。
また、ロードロック部15の試料待機室25には、載置台23を試料室22とロードロック部15との間でこの載置台23を移動可能に支持する試料搬送機構のロードロック部側ステージ台27が設けられている。ロードロック部側ステージ台27と前述した試料室側ステージ台24とは、試料室22と試料待機室25との間の試料搬送機構を構成し、載置台23を、試料室22における規定の照射作業位置と試料待機室25の規定の待機位置との間で移動させ、両位置でそれぞれ位置決めする。
さらに、ロードロック部15には、試料5の高さを検出するための高さ検出センサを構成する高さ検出用光源28及び高さ検出用受光器29と、光学顕微鏡30とが設けられている。
その一方で、ロードロック部15には、次の観察対象としての試料5を試料供給部12からロードロック部15の試料待機室25に搬入するための試料供給部側ゲート弁31が設けられている。この試料供給部側ゲート弁31は、制御装置50の制御系3によって開閉制御され、開弁状態では、当該開弁状態の試料供給部側ゲート弁31を介して、試料待機室25内の規定の待機位置に移動位置されている載置台23に試料5を載置できるように試料5が移動通過可能になっている。また、閉弁状態では、試料待機室25を試料供給部12側に対して圧力的に隔絶する構成になっている。
試料供給部12は、今回の観察作業ロットでの観察対象としての複数の試料5が収納されている試料カセット32と、この試料カセット32から次の観察対象としての試料5を取り出し、この取り出した試料5を、開弁状態の試料供給部側ゲート弁31を介して、ロードロック部15の試料待機室25内の待機位置に移動位置されている載置台23に搬送するための搬送ロボット装置33が設けられている。図示の搬送ロボット装置33の場合は、そのアーム33aを当該アームが接続されて設けられているベース33bに対して回動,屈折等変位して試料5を搬送する構成になっている。なお、試料供給部12の内圧は、試料室部14の試料室22や、ロードロック部15の試料待機室25のように、減圧可能な構成にはなっていない。
以上のように構成される走査型電子顕微鏡1における顕微鏡装置本体10の各部は、制御系3を有して構成された制御装置50によって作動制御される。
制御装置50は、顕微鏡装置本体10の電子光学系2を制御する電子光学制御系51と、顕微鏡装置本体10の載置台23,ステージ台24,27,及び搬送ロボット装置33を電子光学制御系51による制御との調整をとりながら作動制御する搬送制御部52と、観察した試料5の表面形状の画像化情報を出力するためのディスプレイ53とを備えた構成になっている。
そして、電子光学制御系51は、本実施の形態の場合、メモリ56,57,58と、CPU59と、ブースタ電極制御回路60及び対物レンズ制御回路61を備えた電子線制御部62と、画像処理部63とを備えている。
次に、制御系3を有して構成された制御装置50のこれら各部について説明する。
メモリ57は、ロードロック部15に設けられた試料5の高さを検出するための高さ検出センサを構成する高さ検出用受光器29から出力される高さ検出情報の供給を受け、これを記憶する。ここで、試料5の高さを検出するための高さ検出センサの構成について、図2により説明する。
図2は、高さ検出用光源及び高さ検出用受光器から構成される高さ検出センサによる試料の高さ検出の説明図である。
高さ検出センサは、高さセンサ制御信号によりロードロック部15に設けられている高さ検出用光源28を作動すると、高さ検出用光源28によって生成された光が試料5に照射し、試料5の表面で反射された反射光が高さ検出用受光器29によって受光され、その受光量(すなわち受光信号)の大きさや受光量変化によって試料5の表面高さを検出する構成になっている。例えば、図示の例のように、載置台23の試料保持部23bの表面から背面が離間している状態の湾曲突出した試料5の表面を検出する場合は、載置台23の試料保持部23bの表面に背面が当接している平坦な試料5の表面を検出する場合よりも、この場合は高さ検出用受光器29の受光量が増大し、この受光量の増大変化に応じて試料5の高さが検出できる構成になっている。
そして、試料5の表面に対する光の照射及び受光は、例えば載置台23を一定ピッチで移動させる等して、試料5の表面における光線の照射位置を走査しながら高さ検出用受光器29が随時検出する検出光量(受光信号)をメモリ57に供給して記憶することによって、試料5の表面上における各位置の高さに応じた高さ検出情報を取得できる構成になっている。メモリ57に記憶された試料5の表面上における各位置の高さに応じた高さ検出情報(検出光量)は、CPU59によって読み出され、試料5の表面の各位置における高さ情報に変換される。
メモリ56は、光学顕微鏡30によって観察される観察像からその画像データを取得し、その画像データを記憶する。ここで、光学顕微鏡30によるアライメントの取得について、図3により説明する。
図3は、光学顕微鏡による試料の画像データの取得についての説明図である。
一般に、走査型電子顕微鏡1では、試料5を試料供給部12からロードロック部15の待機位置に位置する載置台23上に搬送して載置するときに、載置された試料5の向きや位置等が観察時における試料5本来の基準となる向きや位置等に対してずれが生じる。そのずれ量も、その搬送の都度、異なる。そのため、電子光学制御系51は、電子光学系2による試料5の観察に際して、当該試料5の向きや位置のずれに対応した補正を施して、電子光学系2を制御する。
そこで、搬送ロボット装置33によって試料5を試料供給部12から載置台23上に搬送して載置する都度、載置された試料5の向きや位置が観察時における試料5本来の基準となる向きや位置に対してずれているか否か等を検出するために、待機位置の上方に設けた光学顕微鏡30によって試料5の平面(上面)像を観察する構成になっている。そして、光学顕微鏡30による試料5の平面(上面)像は、光学顕微鏡30に備えられている画像生成手段によって画像データに変換され、メモリ56にはこの画像データが記憶される構成になっている。
このメモリ56に記憶された試料5の光学顕微鏡30によって観察される観察像の画像データは、電子光学系2の補正(いわゆるアライメント補正)のために、CPU59によって読み出され、その画像処理から試料5のXY座標と高さ等の情報が取得され、試料5のアライメント情報が生成される。本実施の形態では、試料5のアライメントの取り込みを行う構成として光学顕微鏡30による構成を採用したが、スキャナを使用する等,他の構成でアライメントの取り込みを行うことも可能である。
これらメモリ56,57に対し、メモリ58は、メモリ57の場合と同様にして、試料室部14の試料室22に設けられた試料5の高さを検出するための高さ検出用受光器21から供給される検出光量の供給を受け、これを高さ検出情報として記憶する。
一方、CPU59は、搬送制御部52から供給される載置台23の位置情報や状態情報等に基づいて、搬送制御部52に、搬送機構としてのステージ台24,27やゲート弁26,31の作動制御や、搬送ロボット装置33の作動制御を行わせる。また、CPU59は、これらステージ台24,27、ゲート弁26,31、搬送ロボット装置33等の制御と調整を取りながら、図示省略した試料室減圧手段、ロードロック減圧手段部、及び大気圧導入手段を作動制御する。その上で、CPU59は、これら各部の制御と調整を取りながら、メモリ57,58に記憶保持されている高さ検出情報や、メモリ56に記憶保持されている画像データを読み出し、これらを基に取得した試料5の高さ情報やアライメント情報を基づいて、電子光学系2に対して制御指示を出力して、その電子光学系2の作動を制御して、走査型電子顕微鏡1のフォーカス制御を行う。
なお、このフォーカスの制御方法としては、試料の広範囲を撮像する際には試料の高さ情報又はアライメント情報の一方を利用し、試料の狭範囲を撮像する際には試料の高さ情報とアライメント情報を利用する方法がある。
電子線制御部62は、CPU59から供給される制御指示に基づいて、電子光学系2を構成するブースタ電極17や対物レンズ18の作動制御を行う。電子線制御部62は、本実施の形態では、ブースタ電極制御回路60と、対物レンズ制御回路61とを備えた構成になっている。ブースタ電極制御回路60は、CPU59から供給される制御指示に基づいてブースタ電極17の作動を制御し、二次電子6の加速を制御する。対物レンズ制御回路61は、CPU59から供給される制御指示に基づいて、対物レンズ18の焦点を制御し、電子線4の収束を変化させる。したがって、本実施の形態による走査型電子顕微鏡1の場合は、電子線4の焦点を試料5の観察面に合わせるフォーカス制御は、電子線制御部62のブースタ電極制御回路60及び対物レンズ制御回路61によって行う構成になっている。
画像処理部63は、二次電子検出器19の出力をアナログ/デジタル変換して生成した検出信号の供給を受け、これを基にS/N向上等の画像処理を行い、試料5の電子線4が照射された面の形状についての画像情報を生成し、この生成した画像情報をディスプレイ53に供給して、その画像を表示させる。
なお、上述した本実施の形態による走査型電子顕微鏡1の説明では、試料室22内の観察が終了した試料5の試料室22からの搬出については説明していないが、本実施の形態では、説明簡便のため、試料5を試料室22内に導入するためのロードロック部15と同様の試料室22から観察済の試料5を取り出すための図示せぬアンロードロック部を備えているものとして、以下、走査型電子顕微鏡1による試料5の観察作業について説明する。なお、図1に示した試料5を試料室22に導入するためのロードロック部15が、試料室22から観察済の試料5を取り出すためのアンロードロック部としても機能するものであっても、以下の試料5の観察作業については同様である。
図4は、本実施の形態による走査型電子顕微鏡の動作/処理を示すフローチャートである。
本実施の形態の走査型電子顕微鏡1においては、試料供給部12からロードロック部15の試料待機室25へ試料5を搬入する際には、まず、CPU59は、ロードロック部15の試料待機室25の待機位置に載置台23が位置し、試料室部14の試料室22とロードロック部15の試料待機室25との間が試料室側ゲート弁26により隔絶状態になっているのを、搬送制御部52から供給されている搬送状態情報によって確認した上で、搬送制御部52に対して、試料供給部12からロードロック部15への試料5の搬入指示を供給する(ステップS41)。この指示を受けた搬送制御部52は、ロードロック部15の大気圧導入手段によって試料待機室25を大気圧状態にし、ロードロック部15と試料供給部12との間の試料供給部側ゲート弁31を連通状態(開弁状態)にし、試料供給部12の搬送ロボット装置33を作動する。これにより、搬送ロボット装置33が試料カセット32から次の観察対象の試料5(例えば、ウエハ)をロードロック部15の試料待機室25に位置している載置台23上に試料5を移送する。
CPU59は、搬送制御部52から次の観察対象の試料5の試料供給部12からロードロック部15への搬送完了の状態情報の供給を受けると(ステップS42)、搬送制御部52に対して、ロードロック部15から試料室部14の試料室22への試料5の搬出指示を供給するとともに、載置台23に搭載した試料5の高さ情報やアライメント情報の取得を行うために、高さセンサ制御信号を高さ検出センサの高さ検出用光源28に供給して高さ検出用受光器29が検出する高さ検出情報をメモリ57に記憶させる一方、光学顕微鏡30に対して観察画像の取得指示を供給して試料5の平面(上面)像の画像データをメモリ56に記憶させる(ステップS42)。
これにより、ロードロック部15から試料室22への試料5の搬出指示の供給を受けた搬送制御部52は、ロードロック部15と試料供給部12との間の試料供給部側ゲート弁31を隔絶状態(開弁状態)にし、ロードロック部15の試料待機室25を試料室22及び外部(試料供給部12)に対して気密に保持した状態でロードロック部減圧手段を作動して、ロードロック部15の内圧すなわち試料待機室25内の雰囲気が試料室22の内圧と同じか又はその近傍の所望の真空状態になるまで減圧する(ステップS441)。そして、搬送制御部52は、図示せぬ圧力センサにより試料待機室25内の真空度を監視し、所望の真空状態に到達したならば、ロードロック部減圧手段による減圧を停止する(ステップS442)。続いて、搬送制御部52は、隔絶状態になっている試料室部14の試料室22とロードロック部15の試料待機室25との間の試料室側ゲート弁26を開弁して連通させた後、ロードロック部側ステージ台27及び試料室側ステージ台24を搬送駆動して、本実施の形態の場合は、試料5を搭載された載置台23ごと、ロードロック部15内の規定の待機位置から試料室22内の規定の照射作業位置に移動する(ステップS443)。そして、搬送制御部52は、移動完了後、試料5が試料室22内の規定の照射作業位置に位置していることを示す状態情報を、CPU59に供給する。
CPU59は、ロードロック部15から試料室部14の試料室22への試料5の搬出指示を搬送制御部52に供給すると、上述した搬送制御部52によるロードロック部15の試料待機室25内の減圧作業(ステップS441,S442)、ロードロック部15内の規定の待機位置から試料室22内の規定の照射作業位置への搬出作業(ステップS443)と並行して、減圧作業中の試料待機室25に収納されている試料5の平面(上面)の高さ検出情報や画像データを、それぞれメモリ56,57に取得する(ステップS431)。この場合、CPU59は、搬送制御部52への搬出指示とともに、高さ検出センサの高さ検出用光源28に供給した高さセンサ制御信号に基づいて高さ検出用受光器29から供給される高さ検出情報をメモリ57に記憶するとともに、同じく光学顕微鏡30に供給した観察画像の取得指示に基づいて光学顕微鏡30から供給される画像データをメモリ56に記憶して、減圧作業中の試料待機室25に収納されている試料5の平面(上面)の高さ検出情報や画像データを取得する。
そして、CPU59は、減圧作業中の試料待機室25に収納されている試料5の平面(上面)の高さ検出情報や画像データのメモリ56,57への取得が終わると、メモリ56,57にそれぞれ記憶されている減圧作業中の試料待機室25に収納されている試料5の平面(上面)の高さ検出情報や画像データを取り込んで(ステップS432)、この高さ検出情報を変換して試料5の表面(上面の観察面)の各位置における高さ情報を取得するとともに、画像データを画像処理して試料5のXY座標と高さ等のアライメント情報が取得する(ステップS433)。
その上で、CPU59は、前述した搬送制御部52によるロードロック部15の試料待機室25内の減圧作業(ステップS441,S442)、ロードロック部15内の規定の待機位置から試料室22内の規定の照射作業位置への搬出作業(ステップS443)が終了し、搬送制御部52から、試料5が試料室22内の規定の照射作業位置に位置していることを示す状態情報の供給を受けると、次の述べる処理を行う。
すなわち、CPU59は、ロードロック部15内の減圧作業(ステップS441,S442)や試料室22内の照射作業位置への搬出作業(ステップS443)と並行作業で取得してある高さ情報やアライメント情報を基に、試料室22内の規定の照射作業位置に位置した試料5の既定の観察位置に焦点を合わせるためのビーム制御を行う(ステップS434)。CPU59は、この並行作業で取得してある高さ情報やアライメント情報を基に、試料5の既定の観察位置についてのブースタ電極制御回路60及び対物レンズ制御回路61に対する制御指示を生成し、これをブースタ電極制御回路60及び対物レンズ制御回路61に供給する。これにより、CPU59は、従来技術で説明した試料の高さ検出やアライメント処理等といった当該試料5の検査作業にあたっての準備処理を試料室22内の試料5に対して当初に行うことなく、既に減圧作業(ステップS441,S442)や搬出作業(ステップS443)と並行作業で取得してある高さ情報やアライメント情報を基に、ブースタ電極制御回路60及び対物レンズ制御回路61に対して制御指示を供給して走査型電子顕微鏡1の電子光学系2のブースタ電極17,対物レンズ18を作動制御し、試料5の既定の観察位置にその電子線4の焦点を合わせることができる。そして、その際の二次電子検出器19の検出出力に基づいて、画像処理部63は試料5の既定の観察位置についての画像情報を生成し、ディスプレイ53はその画像を表示する(ステップS45)。
なお、上述の説明においては、フォーカスの制御方法として、試料の狭範囲を撮像することができる走査型電子顕微鏡1を例に、試料5の高さ情報とアライメント情報を利用する場合を例に説明したが、試料の広範囲を撮像する走査型電子顕微鏡1の場合にあっては、試料5の高さ情報又はアライメント情報のいずれかを利用できればよいので、利用しない情報側の機器やCPU59の該当処理は省略可能である。
上記説明したように、本実施の形態の走査型電子顕微鏡1によれば、ロードロック部15から試料室22への試料5の搬出に際に、ロードロック部15内が所望の真空度に達するまでの時間と並行して、ロードロック部15に搭載した高さ検出器又は光学顕微鏡30の少なくとも一方により、試料5の高さ情報又はアライメント情報を取得することができるので、走査型電子顕微鏡1を用いた試料撮像のトータルスループットの向上が行える。
図5は、本実施の形態の走査型電子顕微鏡による試料撮像についての従来技術とのタイミング比較を示した図である。
図5において、従来の処理時間tbは、ロードロック部15の減圧作業による真空処理時間t1、ロードロック部15から試料室22への試料搬送時間t2、試料5の高さ情報やアライメント情報の取得といった試料5についての準備処理時間t3、実際の観察作業時間t4からなる、4つの処理の直列動作時間(t1+t2+t3+t4)であった。
これに対して、上述した本実施の形態の走査型電子顕微鏡1の場合は、試料5の高さ情報やアライメント情報の取得といった試料5についての準備処理時間t3は、ロードロック部15の減圧作業による真空処理時間t1、又はこの真空処理時間t1とロードロック部15から試料室22への試料搬送時間t2との合計期間(t1+t2)に並行処理によった重複されるので、その処理時間taは3つの処理の直列動作時間(t1+t2+t4)となることから、試料撮像のトータルスループットの向上が行える。
本実施の形態による走査型電子顕微鏡1及びそのフォーカス制御方法は、以上説明したとおりであるが、ロードロック部に試料情報を検出する構成を有し、ロードロック部が所望の真空度に到達するまでの減圧作業期間を利用して制御系で試料の高さ情報やアライメント情報といった試料情報の取得を行うものであるならば、その具体的な構成や手順は上述した実施の形態に限定されるものではない。
また、本発明の対象とする走査型電子顕微鏡には、上述した実施の形態に限定されるものではなく、レーザ走査型共焦点顕微鏡のような光学式の走査型顕微光学系のものや、通常の光学系(特に顕微光学系)のものも含まれるが、半導体ウエハ試料等の試料撮像のスループットを向上したい場合、特に有効である。
本発明の一実施の形態による走査型電子顕微鏡の全体構成図である。 図1に示した高さ検出用光源及び高さ検出用受光器から構成される高さ検出器による試料の高さ検出の説明図である。 図1に示した光学顕微鏡による試料の画像データの取得についての説明図である。 本実施の形態による走査型電子顕微鏡の動作/処理を示すフローチャートである。 本実施の形態の走査型電子顕微鏡による試料撮像についての従来技術とのタイミング比較を示した図である。 従来の走査型電子顕微鏡の動作/処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 走査型電子顕微鏡
2 電子光学系
3 制御系
4 電子線
5 試料
6 二次電子
10 顕微鏡装置本体
11 顕微鏡本体部
12 試料供給部
13 鏡筒部
14 試料室部
15 ロードロック部
16 電子銃
17 ブースタ電極
18 対物レンズ
19 二次電子検出器
20 高さ検出用光源
21 高さ検出用受光器
22 試料室
23 載置台
24 試料室側ステージ台
25 試料待機室
26 試料室側ゲート弁
27 ロードロック部側ステージ台
28 高さ検出用光源
29 高さ検出用受光器
30 光学顕微鏡
31 試料供給部側ゲート弁
32 試料カセット
33 搬送ロボット装置
50 制御装置
51 電子光学制御系
52 搬送制御部
53 ディスプレイ
56 メモリ
57 メモリ
58 メモリ
59 CPU
60 ブースタ電極制御回路
61 対物レンズ制御回路
62 電子線制御部
63 画像処理部

Claims (3)

  1. 試料が真空状態で収容されて電子線の照射を受ける処理室と、
    電子線源によって生成された電子線を収束し、該処理室に収容された試料上で照射位置を走査する電子光学系と、
    該電子光学系による試料への電子線照射によって生成された反射電子若しくは二次電子を検出する検出器と、
    前記処理室の真空状態の保持をはかるために、前記処理室に搬送する試料が待機収容されるロードロック部と、
    前記処理室と該ロードロック部との間に設けられ、前記処理室と該ロードロック部との間の圧力の連通又は隔絶をはかる連絡手段と、
    該連絡手段の作動によって前記処理室に対して隔絶状態にある前記ロードロック部の真空度を、真空状態に保持されている前記処理室に対して調整するロードロック部内圧調整手段と、
    前記ロードロック部に待機収容されている試料を、連通状態にした前記連絡手段を介して前記処理室に搬送して収容する搬送機構と
    を備え、
    試料への電子線照射によって生成された反射電子若しくは二次電子を検出して当該試料の観察情報を取得する走査型電子顕微鏡であって、
    前記ロードロック部に設けられ、当該ロードロック部への試料の収容後、前記ロードロック部内圧調整手段による前記ロードロック部の内圧調整処理並びに当該内圧調整処理の完了後における前記搬送機構及び前記連絡手段による前記処理室への試料搬送処理と並行作業で、前記処理室における電子線の照射作業及び反射電子若しくは二次電子の検出作業に用いる試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかを当該試料から取得する試料情報取得手段と、
    前記試料情報取得手段によって検出した前記ロードロック部に収容されている試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記処理室で照射する電子線のフォーカス制御値を演算するフォーカス制御手段と、
    該フォーカス制御手段によって演算されたフォーカス制御値に基づいて前記電子光学系の作動を制御し、前記処理室で試料に照射する電子線を制御する照射制御手段と
    を備えていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 前記試料情報取得手段は、
    光学顕微鏡又はスキャナを備えて構成される
    ことを特徴とする請求項に記載の走査型電子顕微鏡。
  3. 真空状態に保持された試料室で電子線の照射を受ける試料が待機収容されているロードロック部を、前記試料室に対する圧力の隔絶状態で所望の真空度にまで減圧するロードロック部内圧調整工程、
    該ロードロック部内圧調整工程の実行による前記ロードロック部の内圧調整後に、前記処理室と前記ロードロック部との間に設けられ、前記処理室と該ロードロック部との間の圧力の連通又は隔絶をはかる連絡手段を連通状態にし、前記ロードロック部に待機収容されている試料を当該連絡手段を介して前記試料室へ搬送する搬送工程、
    前記ロードロック部内圧調整工程及び搬送工程の実行と並行して、前記ロードロック部に待機収容されている試料から当該試料の高さ情報又はアライメント情報のうちの少なくともいずれかを取得して、前記試料室での電子線照射作業に用いる電子線のフォーカス制御値を演算するフォーカス制御値演算工程
    を有することを特徴とする走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法。
JP2005260008A 2005-09-08 2005-09-08 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法 Expired - Fee Related JP4537297B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005260008A JP4537297B2 (ja) 2005-09-08 2005-09-08 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005260008A JP4537297B2 (ja) 2005-09-08 2005-09-08 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007073380A JP2007073380A (ja) 2007-03-22
JP4537297B2 true JP4537297B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=37934664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005260008A Expired - Fee Related JP4537297B2 (ja) 2005-09-08 2005-09-08 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4537297B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7054711B2 (ja) * 2020-01-23 2022-04-14 日本電子株式会社 荷電粒子線装置および荷電粒子線装置の調整方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0896738A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Hitachi Ltd 自動焦点合わせ装置
JPH08111200A (ja) * 1994-10-07 1996-04-30 Hitachi Ltd 走査形電子顕微鏡
JP2000182561A (ja) * 1998-12-14 2000-06-30 Hitachi Ltd 電子線描画装置
JP2005005364A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Shimadzu Corp Tftアレイ検査装置、及びtftアレイ検査方法
JP2005175042A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Sony Corp 異物検査装置および異物検査方法
JP2005195340A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Hitachi Sci Syst Ltd 電子線装置による半導体ウェハの検査方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0896738A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Hitachi Ltd 自動焦点合わせ装置
JPH08111200A (ja) * 1994-10-07 1996-04-30 Hitachi Ltd 走査形電子顕微鏡
JP2000182561A (ja) * 1998-12-14 2000-06-30 Hitachi Ltd 電子線描画装置
JP2005005364A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Shimadzu Corp Tftアレイ検査装置、及びtftアレイ検査方法
JP2005175042A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Sony Corp 異物検査装置および異物検査方法
JP2005195340A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Hitachi Sci Syst Ltd 電子線装置による半導体ウェハの検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007073380A (ja) 2007-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9136091B2 (en) Electron beam apparatus for inspecting a pattern on a sample using multiple electron beams
US7157703B2 (en) Electron beam system
US9368322B2 (en) Inspection apparatus
US6252412B1 (en) Method of detecting defects in patterned substrates
TWI417928B (zh) 電子線裝置、電子線檢查裝置及曝光條件決定方法
WO2002001597A1 (fr) Appareil d'inspection a faisceau de particules chargees et procede de fabrication d'un dispositif utilisant cet appareil d'inspection
WO2004109793A1 (ja) 試料検査装置及び方法並びに該試料検査装置及び方法を用いたデバイス製造方法
WO2002040980A1 (fr) Procede et instrument d'inspection de tranches, et appareil a faisceau electronique
US9831137B2 (en) Defect imaging apparatus, defect detection system having the same, and method of detecting defects using the same
JP2010123354A (ja) 荷電粒子線装置
JP4642362B2 (ja) 基板位置合わせ方法、基板表面検査方法、基板位置決め方法、半導体デバイス製造方法、基板位置合わせ装置及び基板表面検査装置
JP6737598B2 (ja) 検査装置及び検査方法
JP4279689B2 (ja) 電子ビーム装置
JP4537297B2 (ja) 走査型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡のフォーカス制御方法
JP2006153871A (ja) 基板検査方法、基板検査装置及び電子線装置
JP2005091342A (ja) 試料欠陥検査装置及び方法並びに該欠陥検査装置及び方法を用いたデバイス製造方法
JP2005291833A (ja) 試料の欠陥検査装置
US11127618B2 (en) System for dynamically compensating position errors of a sample
JP2005195504A (ja) 試料の欠陥検査装置
JP2019169593A (ja) 基板搬送システム
JP2009016073A (ja) 真空装置およびそのベーキング処理方法
JP2022541391A (ja) 多重着地エネルギー走査電子顕微鏡システム及び方法
JP2005209645A (ja) 詳細観察の機能を備えた電子線装置、及びその電子線装置による試料の検査並びに試料観察方法
WO2018073192A1 (en) A vent valve system
JP6584328B2 (ja) 検査装置、そのアライメント装置及びアライメント方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100617

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees