JP2008048006A - アンテナ - Google Patents

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Toshihiro Sugiura
敏博 杉浦
Toru Sakamoto
徹 坂本
Yutaka Ozawa
裕 小澤
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Abstract

【課題】建物等の壁面の設置に適したアンテナを提供する。
【解決手段】ビームチルトを可変するように構成されたアンテナにおいて,水平方向に方向に2つ並列配置されたアンテナ部と,少なくとも,一方の前記アンテナ部から出力される出力信号の位相を所定範囲で連続的若しくは段階的に可変するための位相器と,該位相器の出力信号と,他方のアンテナ部から出力される出力信号を合成して出力する合成器と,から成る。左側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,右側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,を切換える切換手段を具備して,左若しくは右方向にビームを可変することができ,左若しくは右方向にアンテナ部の向きを変えるための可動手段を具備して,前記ビームチルトの形成方向に対応して第1の所定角度で夫々のアンテナ部の方向調整を行う。
【選択図】 図6

Description

本発明は,主にテレビ受信に利用されるアンテナに関し,詳しくはUHF帯のテレビ電波を受信するための壁面取付用のUHFアンテナの構成に関する。
従来,テレビ受信においてビルなどによって反射される反射波などの妨害波による受信不良対策したり,アンテナを動かさずにその指向性を可変したりしようとする場合は,アンテナを水平方向に並列配置し,一方のアンテナからの出力に遅延線路を介設し,夫々のアンテナからの出力を合成することでビームを可変したりヌル点を形成したりしていた。
(例えば,特許文献1参照)
特開2004−320454号公報
新しく始まった地上ディジタル放送は,周波数帯が,従来のアナログ放送のUHF周波数帯の低域側を使用しているにも拘わらず,アナログ信号のように電波の強度に応じて受信状態が変化することがなく,受信さえできれば鮮明な映像を提供できるため,その受信アンテナはある一定レベルの電波を受信できればよく,従来のアンテナに比べて小型で扱いやすい形状のアンテナであっても充分である場合が考えられる。
しかし,長波や中波の地上波信号を受信する地上放送受信アンテナは,棒状の給電素子に平行に前方に導波器,後方に反射器を設けた八木・宇田式アンテナが広く利用されているのであるが,この八木・宇田式アンテナは,受信波長で決まる各素子の長さや形状等を大きく変更することはできず,相変わらず細長い導体棒を複数使用しなければならない。特に受信電波方向である前後方向が長く大きなものとなっている。また,素子数も多いため組み立てが面倒であり,各導体棒の端部が尖っているため取り扱い難い。そのため,設置作業も面倒であり,風圧荷重も大きく台風等で破損することが多かった。
また,例えば,この八木・宇田式アンテナが地上ディジタル放送受信用のUHFアンテナである例を考えてみると,設置の容易性を鑑みてベランダなどにでも設置できるように構成されることが考えられる。ところがベランダは生活空間の一部にもなっており,既にBSなどの衛星アンテナなどが取付けられているとすれば,地上ディジタル放送用UHFアンテナを取付ける為のスペースを確保する必要が生じ,たとえ設置できたとしても,布団干しなどの邪魔になると言った問題があった。
これに対して,建物の壁面にアンテナ支柱を備えた取付金具をボルト等で固着し,このアンテナ支柱にアンテナを取付ける方法も考えられるのであるが,アンテナ自体の前後方向の寸法に加えて,アンテナの方向調整時に,反射器などが壁面と接触しないようにするため十分な取付空間を必要とすることから,アンテナが壁面から外方向に突出する寸法が大きくなり,延いては,壁面への取付強度を強くする必要があり工事が大変になるといった問題があった。
更には,2011年に地上アナログ放送が終了したあとで,屋根上に設置されたアナログ放送用のアンテナを撤去することを考えれば,屋根上に地上ディジタル放送用のアンテナを上げる事はできないのである。
そのため,本発明は上記問題点に鑑み,小型で組み立てが容易であって,突起部位が無く扱いやすいアンテナを提供することを課題とする。
他の目的は,建物の壁面に取付けてテレビを受信するためのアンテナを提供する事に有る。
他の目的は,小型であっても特性のよいアンテナを提供する事に有る。
他の目的は,建物の壁面に取付けて地上ディジタル放送を受信するためのアンテナを提供する事に有る。
上記課題を解決するために,請求項1の発明は ビームを可変するように構成されたアンテナにおいて,水平方向に方向に2つ並列配置された,少なくとも,偏波の方向の短辺に対して直交する方向に充分に長い長辺を有する放射器と反射器を備えるアンテナ部と,少なくとも,一方の前記アンテナ部から出力される出力信号の位相を所定範囲で連続的若しくは段階的に可変するための位相器と,該位相器の出力信号と,他方のアンテナ部から出力される出力信号を合成して出力する合成器と,から成り,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して右側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,を選択的に切換えるための切換手段を具備して,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左若しくは右方向にビームチルトを可変することができ,前記ビームチルトの形成方向に対応するよう,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左若しくは右方向に第1の所定角度で夫々のアンテナ部の方向調整を行うことができるように構成される。
請求項2の発明は,請求項1に記載のアンテナにおいて,前記アンテナ部の方向調整を行うための可動手段を具備した。
請求項3の発明は,請求項1または請求項2の何れか一項に記載のアンテナにおいて, 前記放射器は,少なくとも,所定個所にショートバーを設けたループアンテナを同一平面上で180°対向させた外形略四角形状のスケルトンスロットアンテナからなり,前記反射器は,前記放射器がなす平面の投影面の外形と同じか僅かに大きく形成された第1の反射器と,該第1の反射器を挟んで両長辺側を夫々前記放射器方向に折曲部において折り曲げ形成した第2の反射器と,反射器の長辺方向に延びるように形成された開口窓であって,前記第1の反射器の長辺に平行する軸線に直交する線上に,該開口窓の長手方向の中心点を夫々一致させるように平行配置してなる複数の前記開口窓を1組として,前記第1の反射器の長手方向の軸線に沿って複数組備えられた開口窓とからなり,前記反射器の大きさは前記第1の反射器の短辺と該第1の反射器の両側に位置する前記第2の反射器の2つの短辺の合計寸法が使用周波数における最大周波数の0.45波長から1.2波長となるように形成されると共に,平行配置された1組の開口窓の配列方向の寸法であって,前記第2の反射器の2つの短辺の寸法の合計と,前記折曲部と前記開口窓の内の最も外側に配置された前記開口窓の折曲部側に位置する長辺との間の寸法の合計と,隣り合う開口窓の相対向する長辺の間の寸法の合計と,全開口窓の全周の合計の略2分の1の寸法と,の総合計寸法が使用周波数における最小周波数の0.45波長から1.2波長となるように,前記開口窓の開口寸法を形成した。
請求項4の発明は,請求項1から請求項3の何れか一項に記載のアンテナにおいて,前記アンテナの使用周波数はUHF帯であるように構成される。
本願の請求項に示されるアンテナ構成によれば,電子的にビームチルト特性を可変できるのに加え,このビームチルトの形成方向に対応して,夫々のアンテナ部を所定角度だけ傾けることによって,アンテナが配列方向に直交する方向に向いた状態のまま(物理的にアンテナの方向調整をしない)でアンテナにビームチルト特性を持たせた場合と比較して,主ビーム方向の利得を更に良好なものにすることができるのである。
また,電気的にビームチルトを可変する場合においては,その可変した角度が大きくなると指向特性が大きく分かれ,主ビームでは無い方向(例えば,ビームチルトの形成方向を左方向に向けた場合,アンテナの正面より右方向)にでるサイドビームが大きくなってアンテナの指向特性が悪くなってしまい,これによって反射波などの妨害波を受信してしまうことがあるが,本発明のように,ビームチルトの形成方向に対応して,アンテナ部を所定角度だけ傾けてアンテナの方向調整をすることによって,不要な方向の放射を抑え,主ビーム方向の利得を高くすることができると共に,反射波などの妨害波などによる影響を低減することができるのである。
また,このアンテナを構成する夫々のアンテナ部は,突起部のない断面略四角形状の縦長の直方体形状で構成されているので,八木・宇田式アンテナのように細径のエレメントのような突起部位が無く,組み立てが容易と成ると共に,ビームチルトを有するように水平方向に2つのアンテナを並列配置した構成であっても,前方向および後方向への突出寸法が極めて短くて済むので,アンテナ支柱やベランダばかりでなく,特に,ベランダ等が設置されていない建物などの壁面への設置においても目立たずスッキリと配設できる壁面設置に適したアンテナとなるのである。また,本発明の実施例によればアンテナの方向調整を行ってもアンテナの前方向への突出寸法が然程大きくならないと言った特長を有するのであり,特に壁面に設置するには好適なアンテナを提供できる。この場合,電波到来方向に好適な壁面に取付けることができなくても,上述のように電子的および物理的にビームチルトを形成できるので多彩な電波到来方向対して何時でも最適に受信できる,優れた特長を有するのである。
以下に,本発明を具体化した実施形態の例を,図面を基に詳細に説明する。
図1は本発明に係るアンテナ部の実施形態を示す概略斜視図であり,(a)は正面側から見た斜視図であり,(b)は背面側から見た斜視図である。図2は本発明に係るアンテナ部を構成する放射器の概略構成を示す正面図である。図3は図1に示されるアンテナ部を構成する反射器の拡大したものであり,(a)は正面図,(b)は背面図,(c)は右側面図,(d)は上面図を示す。図4(a)は反射器の一部を破断した背面部分拡大図であり,(b)は上面拡大図である。図5は本発明のアンテナ部を壁面に取付けたときの概略図である。図6は本発明の実施例に示されるアンテナ部を使用したUHFアンテナの構成例を示す概略図である。
本発明に係るアンテナ部の実施形態として図1から図4を参照して説明する。図1の100に示されるように本発明に係るアンテナ部は受信する電波の偏波方向に平行に短辺を有し,偏波方向緒に直交する方向に充分長い長辺を有する縦長の放射器50と反射器60とから構成されている。
図1および図2に示されるように,放射器50は水平方向に直交する方向に略平行配置される側辺51b,51cと,該側片の上下両端側に前記側片を挟むように配設される上辺51dおよび下辺51eからなる縦長形状に形成された第1の放射素子51と,その第1の放射素子51のループ内部にあって,水平方向に直交する方向に略平行配置される側辺52b,52cと,該側片の上下両端側に前記側片を挟むように配設される上辺52dおよび下辺52eからなる縦長形状に形成された第2の放射素子52とを備え,第1の放射素子と第2の放射素子は夫々の側辺10b,10cの略中央から放射器50の中心に向かって対向するように突設され,その先端部に給電点50a,50aを備える共通の中辺50fによって接続されており,この第1の放射素子51と第2の放射素子52はそれぞれスケルトンスロットアンテナとされるアンテナを構成している。
第1の放射素子51の所定位置には放射素子の間を接続して短絡するための第1のショートバー53が形成されている。本発明の第2の実施例における第1ショートバー53は中辺50fと略平行に側辺51bと側辺51cとの間を接続するように構成されており,中辺50fを挟んで放射器の上下対称となる位置にそれぞれ配設(53d,53e)されている。この第1のショートバー53は第1の放射素子の広帯域化を実現するためのものである。
また,第1の放射素子51と第2の放射素子52との間の所定位置には,第1の放射素子51と第2の放射素子52を接続して短絡するための第2のショートバー54が形成されている。この第2のショートバーは第1の放射素子51と第2の放射素子52とが相互に干渉して特性が悪くなるのを防止するためのものである。
尚,本発明に係る第2の実施例における第1のショートバー53と第2のショートバー54は,放射器50の構成に合わせて,必要とする電気的特性が得られる所定の位置に設ければよいのであるが,この実施例においては第1のショートバー53と第2のショートバー54は,それぞれ第2の放射素子52の上辺52d,下辺52eと重合される位置に配設されており,図には上下にそれぞれ一本づつのショートバーとして示されている。
これによれば放射器50の第1の放射素子51は,線幅15mmの金属導体で側片51b(51c)の長さ(図におけるH11)が略560mm,上辺(下辺)の長さ(図におけるW11)が略100mmの矩形となるように形成されている。第2の放射素子52は,線幅5mmの金属導体で側片52b(52c)の長さが略300mm,上辺(下辺)の長さが略30mmの矩形となるように形成されている。第1の放射素子51と第2の放射素子の左右方向の略20mm離して配設されている。中辺50fの突出寸法は略30mm,幅略10mmであり,その先端部には給電点50aを有する。
次に反射器60について説明する。本発明の第2の実施例に示される反射器60は図4および図6に示されている。反射器60の大きさは,前記放射器50がなす平面の投影面の外形と同じか僅かに大きく形成した縦長の外形略四角形状に形成された第1の反射板61と,該第1の反射器61を挟んで両長辺側を夫々前記放射器50方向に折曲部60b,60cにおいて折り曲げ形成した第2の反射器62,62と,前記第1の反射器61に複数形成された受信する電波の偏波方向に直交する方向(本発明の実施例では水平偏波の信号を受信するように構成されているので図に示される上下方向)に長手方向を有する開口窓63(63a,63b,・・・)から構成されている。本発明における開口窓22は反射板の水平方向に7個平行配置したものを1組として,第1の反射器61の上下方向に5組配列するように形成されている。
次にこの例に示される反射器60の寸法について図4を用いて詳しく説明する。尚,図4(a)における第2の反射器62は,以降の説明が明確になるように,第1の反射器61と同一平面上になるように両側に開いた状態(折り曲げ形成する前の状態)で示されている。
第1の反射器61は上述のように放射器50がなす平面の投影面の外形(図に示すH11×W11)と同じか僅かに大きく形成されているのであるが,第2の反射器62,62を含めた寸法は次の条件に当てはまるように形成されている。即ち,第1の反射器61の短辺(図4(b)に示されるW22)と第2の反射器62の短辺(図4(a)に示されるL15)の合計寸法(図に示す経路R20の長さであり,第2の反射器62の先端から先端までのコ字状に形成された反射器の寸法)が使用周波数における最大周波数の波長λ2の0.45から1.2倍であるように構成されると共に,平行配置された1組の開口窓63の配列方向の寸法であって,前記第2の反射器の短辺寸法(図におけるL15)の合計と,前記折曲部60b,60cと前記開口窓の内の最も外側に配置された前記開口窓(図における62a,62g)の折曲部側に位置する長辺との間の寸法(図におけるL13)の合計と,隣り合う開口窓の相対向する長辺の間の寸法(図におけるL14)の合計と,全開口窓の全周の合計{7×(2×L1+2×L2)}の略2分の1の寸法(7×L1+7×L2)と,の総合計寸法(即ち,図における経路R10の長さ)が使用周波数における最小周波数の波長λ1の0.45から1.2倍となるように,前記開口窓63の開口寸法が形成されている。
これによれば反射器60は第1の反射器51の大きさが略560×100mmであり,開口窓の開口寸法は95×7mmである。また第2の反射器62の短辺の寸法は略45mmである。
尚,開口窓の開口寸法,開口窓の形成数は一例を示すものであり,必要とする電気的特性が得られるのであれば,特に実施例に示されるものに限定されるものではない。
このように構成された放射器50と反射器60は図5(a)に示すように化粧ケース99の内部に所定の間隔を保持して収納されてアンテナ部100が形成される。そして,図8(c)に示されるように屋外に取付ける場合は,アンテナ取付金具104を備えさせれば壁面105に取付けたりベランダに取付けたりすることができ,しかも,アンテナ部の形状が断面略正方形となり前後に突出することがないので壁面やベランダ等に好適なアンテナを提供することができる。
このように構成されたアンテナ部の特性を図 に示す。
図6は本発明に係るUHFアンテナ110の実施形態を説明するための概略説明図であり,アンテナの左側にビームチルトを形成した場合の例が示されている。UHFアンテナ110は,水平方向に相互に所定間隔だけ離して2つ平行配置された,少なくとも,放射器50と該放射導体50の後方に備えた反射器60から構成されるアンテナ部100A・100Bと,各アンテナ部からの信号の経路を選択的に切換えて出力できるように構成された切換手段25と,該切換手段において選択された一方の経路を介して出力される一方のアンテナ100Aからの出力信号の位相を所定範囲で連続的若しくは選択的に可変するための位相器26と,該位相器26の一方の経路から出力される出力信号と,前記切換手段において選択された他方の経路を介して出力される他方のアンテナ100Bからの出力信号を合成して出力する合成器27と,希望波到来方向に対応して左若しくは右方向に夫々のアンテナ部100A・100Bの方向調整を行うことができるように具備した可動手段と,から成る。
この可動手段は,前記アンテナ部100Aおよび100Bをそれぞれ希望波到来方向に対応して左若しくは右方向に所定角度可変できるようにしたものであり,例えば図5(b)に示されるように壁面取付金具109に方向調整機能を備えさせたものであってもよい。
本発明に具備された切換手段25は,図6(b)に示す例のように高周波信号を切換えるための切換スイッチSWを備えて成り,この切換スイッチの切換によって,アンテナ110の左方向にビームチルトを形成するときは,左側に位置するアンテナ部100Aから出力される出力信号を位相器26に接続するように,アンテナ110の右方向にビームチルトを形成するときは,右側に位置するアンテナ部100Bから出力される出力信号を位相器26に接続するように,選択的に信号経路を切換えることができるように構成されている。即ち,上記実施例のように左側にビームチルトを形成する場合であれば,前記切換手段25は,アンテナ部100Aからの出力が図6(b)に示される信号経路1を通過して位相器26に接続され,アンテナ部100Bからの出力が図6(b)に示される信号経路2を通過して合成器27に接続するよう信号経路を選択できるように構成されており,また,ビームチルトを右方向に形成する場合は,切換手段25のスイッチSWの切換操作によって前記状態とは接続が逆になるように信号経路が切換えられることになる。
尚,本発明の実施例では,位相器26を1つ備えて,ビームチルトを形成したい方向に有るアンテナ部に,この位相器が接続されるように切換手段25を構成したが,位相器を2つ備させることによって,各アンテナ部の出力に位相器を接続し,ビームチルトを形成したい側にある位相器を調整するようにしてもよい。
位相器26は,一方のアンテナに接続された給電線に介設することによって,その電気長を選択的若しくは連続的に可変するものである。この実施形態においては,位相器26はアンテナ100Aからの給電線に接続されており,これによって一方のアンテナ部と他方のアンテナ部に対する電波到達時間の差(図6に示す距離差d)によって生じる位相差を補償するものである。これによって左方向にビームチルトが形成される。そして,前記切換手段25で信号経路を切換えればアンテナ110の右方向にビームチルトが形成されるので,UHFアンテナ110は電気的に左右方向の所定角度範囲内における任意のビームチルトを形成することができる。
この実施形態のように構成されたアンテナ部を水平方向に2つ備えたUHFアンテナ110の指向特性は,前記アンテナ100A及び100Bの配列方向に直交する方向に対して,物理的に夫々のアンテナの方向調整を行うことができると共に,電気的にビームを所定角度に傾けることができるビームチルト特性を有するものになる。
即ち,このUHFアンテナ110には,電子的にビームチルト特性を可変できるのに加え,このビームチルトの形成方向に対応して,夫々のアンテナ部を所定角度θ1(この実施例に場合は,ビームチルトの形成方向が左側に傾いた状態にあるので,左方向に)傾けることによって,アンテナが配列方向に直交する方向に向いた状態のまま(物理的にアンテナの方向調整をしない)でアンテナにビームチルト特性を持たせた場合と比較して,主ビーム方向の利得を更に良好なものにすることができるのである。
また,電気的にビームを可変する場合においては,その可変した角度が大きくなると指向特性が大きく分かれ,主ビームでは無い方向(例えば,ビームチルトの形成方向を左方向に向けた場合,アンテナの正面より右方向)にでるサイドビームが大きくなってアンテナの指向特性が悪くなってしまい,これによって反射波などの妨害波を受信してしまうことがあるが,本発明の実施例のように,ビームチルトの形成方向に対応して,アンテナ部を所定角度だけ傾けてアンテナの方向調整をすることによって,不要な方向の放射を抑え,主ビーム方向の利得を高くすることができると共に,反射波などの妨害波などによる影響を低減することができるのである。
図7はアンテナのビームチルトの形成方向を模式的に示すものであり,例えば電子的にビームチルトを40°傾けることができるように構成し,アンテン取付金具の方向調整手段によって物理的にアンテナの方向調整を所定角度(例えば40°)を傾けるように構成すれば,このアンテナは左右に略180度の範囲の電波到来方向に対して充分に対応可能することができる。
また,このUHFアンテナ110を構成する夫々のアンテナ部100A,100Bは,突起部のない断面略四角形状の縦長の直方体形状で構成されているので,八木・宇田式アンテナのように細径のエレメントのような突起部位が無く,組み立てが容易と成ると共に,ビームチルトを有するように水平方向に2つのアンテナを平行配置した構成であっても,前方向および後方向への突出寸法が極めて短くて済むので,アンテナ支柱やベランダばかりでなく,特に,ベランダ等が設置されていない建物などの壁面への設置においても目立たずスッキリと配設できる壁面設置に適したUHFアンテナとなるのである。また,本発明の実施例によればアンテナの方向調整を行ってもアンテナの前方向への突出寸法が然程大きくならないと言った特長を有するのである。また,壁面に設置する場合,電波到来方向に好適な壁面に取付けることができなくても,上述のように電子的および物理的にビームチルトを形成できるので多彩な電波到来方向対して何時でも最適に受信できる,優れた特長を有するのである。

尚,本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を適宜に変更して実施することも可能である。
は本発明に係るアンテナの実施形態を示す概略斜視図であり,(a)は正面側から見た斜視図であり,(b)は背面側から見た斜視図である。 は本発明に係るアンテナを構成する放射器の概略構成を示す正面図である。 は本発明に係るアンテナを構成する反射器の拡大したものであり,(a)は正面図,(b)は背面図,(c)は右側面図,(d)は上面図を示す。 (a)は反射器の一部を破断した背面部分拡大図であり,(b)は上面拡大図である。 第2実施形態のアンテナの具体的な使用例を示す。 本発明に係るアンテナ部を用いたUHFアンテナであり,(a)はアンテナの左方向にビームチルトを形成した状態の構成図であり,(b)は(a)に示される切換手段の具体的な実施例を示す。
符号の説明
50…放射器,50a…給電点,50f…中辺,51…第1の放射器,51b・51c…側辺,51d…上辺,51e…下辺,52…第2の放射器,52b・52c…側辺,52d…上辺,52e…下辺,53…第1のショートバー,54…第2のショートバー,60…反射器,61…第1の反射器,61d…上辺,61e…下辺,62…第2の反射器10d,63…開口窓,99…化粧ケース,100…アンテナ部,101…アンテン出力端子,102…アンテナ支持台,103…同軸ケーブル,104…アンテナ取付け具,105…壁面,109…可動手段

Claims (4)

  1. ビームを可変するように構成されたアンテナにおいて,
    水平方向に2つ平行配置された,少なくとも,偏波の方向の短辺に対して直交する方向に充分に長い長辺を有する放射器と反射器を備えるアンテナ部と,
    少なくとも,一方の前記アンテナ部から出力される出力信号の位相を所定範囲で連続的若しくは段階的に可変するための位相器と,
    該位相器の出力信号と,他方のアンテナ部から出力される出力信号を合成して出力する合成器と,から成り,
    前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して右側に位置するアンテナ部から出力される出力信号の位相を可変するか,を選択的に切換えるための切換手段を具備して,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左若しくは右方向にビームチルトを可変することができ,
    前記ビームチルトの形成方向に対応するよう,前記アンテナ部の配列方向に直交する方向に対して左若しくは右方向に第1の所定角度で夫々のアンテナ部の方向調整を行うことができる,
    ことを特徴としたアンテナ。
  2. 前記アンテナ部の方向調整を行うための可動手段を具備したことを特徴とした請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記放射器は,少なくとも,所定個所にショートバーを設けたループアンテナを同一平面上で180°対向させた外形略四角形状のスケルトンスロットアンテナからなり,
    前記反射器は,前記放射器がなす平面の投影面の外形と同じか僅かに大きく形成された第1の反射器と,該第1の反射器を挟んで両長辺側を夫々前記放射器方向に折曲部において折り曲げ形成した第2の反射器と,反射器の長辺方向に延びるように形成された開口窓であって,前記第1の反射器の長辺に平行する軸線に直交する線上に,該開口窓の長手方向の中心点を夫々一致させるように平行配置してなる複数の前記開口窓を1組として,前記第1の反射器の長手方向の軸線に沿って複数組備えられた開口窓とからなり,
    前記反射器の大きさは前記第1の反射器の短辺と該第1の反射器の両側に位置する前記第2の反射器の2つの短辺の合計寸法が使用周波数における最大周波数の0.45波長から1.2波長となるように形成されると共に,平行配置された1組の開口窓の配列方向の寸法であって,前記第2の反射器の2つの短辺の寸法の合計と,前記折曲部と前記開口窓の内の最も外側に配置された前記開口窓の折曲部側に位置する長辺との間の寸法の合計と,隣り合う開口窓の相対向する長辺の間の寸法の合計と,全開口窓の全周の合計の略2分の1の寸法と,の総合計寸法が使用周波数における最小周波数の0.45波長から1.2波長となるように,前記開口窓の開口寸法を形成したことを特徴とした請求項1または請求項2の何れか一項に記載のアンテナ。
  4. 前記アンテナの使用周波数はUHF帯であることを特徴とした請求項1から請求項3の何れか一項に記載のアンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011101328A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Kddi Corp 基地局全体の消費電力を低減する無線通信システム及び電波放射制御方法

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