JP3923847B2 - 偏波ダイバーシチアンテナ - Google Patents

偏波ダイバーシチアンテナ Download PDF

Info

Publication number
JP3923847B2
JP3923847B2 JP2002138607A JP2002138607A JP3923847B2 JP 3923847 B2 JP3923847 B2 JP 3923847B2 JP 2002138607 A JP2002138607 A JP 2002138607A JP 2002138607 A JP2002138607 A JP 2002138607A JP 3923847 B2 JP3923847 B2 JP 3923847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
polarization diversity
slot
diversity antenna
polarization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002138607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003332834A (ja
Inventor
清 福田
昇 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Antenna Co Ltd
Original Assignee
Nippon Antenna Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Antenna Co Ltd filed Critical Nippon Antenna Co Ltd
Priority to JP2002138607A priority Critical patent/JP3923847B2/ja
Publication of JP2003332834A publication Critical patent/JP2003332834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3923847B2 publication Critical patent/JP3923847B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを一体とした偏波ダイバーシチアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、反射波が多い電波伝搬環境となる移動体での受信や室内での受信では、進行波と反射波とにより空間に定在波が生じるようになるため、受信位置により受信電界が大きく変化するようになる。このため、良好な受信を行うことが困難となる。このような受信電界の変化を小さくする方法として、ダイバーシチ受信が用いられている。ダイバーシチ受信には、同一偏波のアンテナを複数用いる空間ダイバーシチと、偏波の異なるアンテナを用いる偏波ダイバーシチとがある。いずれも受信電界の大きい方を受信するため受信位置による電界変化が少なく反射波が多い電波伝搬環境においては適した受信であることが知られている。例えば、定在波が生じている電波伝搬環境においてダイポールアンテナを用いて受信する場合と、偏波ダイバーシチアンテナを用いて受信する場合のアンテナ移動距離(波長)に対する相対受信電界強度特性を示すグラフを図15に示す。図15を参照すると、偏波ダイバーシチアンテナを用いると受信電界強度の変化が小さくなることがわかる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、地上デジタル放送はUHF帯域とされていることから、その受信アンテナを小型とすることができる。すると、地上デジタル放送用受信アンテナを室内に設置して地上デジタル放送を受信することが考えられる。この場合、前述したように室内においては定在波が生じている電波伝搬環境になり易いことから、地上デジタル放送用受信アンテナはダイバーシチアンテナとするのが好適となる。しかしながら、ダイバーシチアンテナは複数のアンテナを必要とすることから、大きな設置場所が必要になるという問題点があった。また、室内に設置するアンテナはその設置方向を任意にできることが取り扱う上で好適であり、無指向性のアンテナとすることが望まれるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを無指向性となるように一体として小型化した偏波ダイバーシチアンテナを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナは、正面板と、該正面板に対してほぼ直交するよう両側に折曲されている側板からなる断面コ字状の導電板と、該導電板における前記正面板の一縁部からほぼ垂直方向に形成されているスリットにより構成されている水平偏波用アンテナと、前記正面板と、該正面板の両側に形成されている側板とにほぼ水平方向に形成されているスロットにより構成されている垂直偏波用アンテナとを備えている。
【0006】
また、上記目的を達成することのできる本発明の第2の偏波ダイバーシチアンテナは、円弧状正面板と、該円弧状正面板に対してほぼ直交するよう両側に折曲されている側板からなる断面U字状の導電板と、該導電板における前記円弧状正面板の一縁部からほぼ垂直方向に形成されているスリットにより構成されている水平偏波用アンテナと、前記円弧状正面板と、該円弧状正面板の両側に形成されている側板とにほぼ水平方向に形成されているスロットにより構成されている垂直偏波用アンテナとを備えている。
【0007】
さらに、上記目的を達成することのできる本発明の第3の偏波ダイバーシチアンテナは、前記水平偏波用アンテナが、前記スリットに替えてほぼ垂直方向に形成されているスロットにより構成されているスロットアンテナとされている。
さらにまた、上記本発明の第1ないし第3の偏波ダイバーシチアンテナにおいて、前記側板に形成されている前記垂直偏波用アンテナにおける前記スロットの端部が折り返されていると共に、該折り返されているスロットに対応する前記側板の縁部が切り取られているようにしてもよい。
さらにまた、上記本発明の第1ないし第3の偏波ダイバーシチアンテナにおいて、前記側板の切り取られていない縁部が折曲されていてもよい。
さらにまた、上記本発明の第3の偏波ダイバーシチアンテナにおいて、前記水平偏波用アンテナにおける前記スロットの端部が折り返されていてもよい。
【0008】
このような本発明によれば、導電板を断面コ字状あるいはU字状に折曲して、この導電板にほぼ垂直方向のスリットを設けて水平偏波用アンテナとすると共に、ほぼ水平方向のスロットを設けて垂直偏波用アンテナとしたので、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを一体化した偏波ダイバーシチアンテナとすることができる。このため、偏波ダイバーシチアンテナを小型化することができ、UHF帯の偏波ダイバーシチアンテナに適用した際には室内に設置可能な小型のアンテナとすることができる。さらに、断面コ字状あるいはU字状に折曲したことから、水平偏波用アンテナおよび垂直偏波用アンテナをほぼ無指向性とすることができ、室内に設置した際に設置方向を任意に向けることができるようになる。また、スロットの端部を折り曲げるようにしたので、さらに偏波ダイバーシチアンテナを小型化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第1の構成を図1に示す。
本発明にかかる第1の偏波ダイバーシチアンテナ1は、図1に示すように導電性の板、好適には金属板を断面コ字状に折曲して構成されている。すなわち、偏波ダイバーシチアンテナ1は、正面板14と、正面板14の両側をほぼ直交するように折曲して形成されている左側板15と右側板16とから構成されている。正面板14には、上縁からほぼ垂直方向に所定長のスリット10aが形成されており、スリット10aをまたぐようにその上部に第1給電点11が設けられて水平偏波用ノッチアンテナ10が構成されている。この水平偏波用ノッチアンテナ10の第1給電点11から給電した際に、スリット10aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スリット10aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スリット10aがほぼ垂直方向に形成されていると、水平偏波用ノッチアンテナ10は、水平偏波用のアンテナとして動作するようになる。
【0010】
また、ノッチアンテナはモノポールアンテナの補対構造と見なされ、スリット10aのスリット長を、使用周波数帯域における中心周波数の波長の約1/4波長の長さとすると、第1給電点11のインピーダンスは約75Ωとなる。さらに、水平偏波用ノッチアンテナ10が形成されている導電板の幅は、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約1/2波長の長さとされる。従って、正面板14の幅をB、左側板15および右側板16の幅をA’とすると、
B+2A’≒λ/2 (1)
となる。なお、左側板15および右側板16の端部は内側に折曲された折曲部15a,16aとされて、左側板15および右側板16の見かけ上の幅はAと小さくされている。
【0011】
また、正面板14から左側板15、および、正面板14から右側板16にわたり所定長のスロット12aが形成されており、スロット12aのほぼ中心点の両側に第2給電点13が設けられて垂直偏波用スロットアンテナ12が構成されている。スロット12aの長さは、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約λ/2の長さとされる。この垂直偏波用スロットアンテナ12の第2給電点13から給電した際に、スロット12aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スロット12aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スロット12aがほぼ水平方向に形成されていると、垂直偏波用スロットアンテナ12は、垂直偏波用のアンテナとして動作するようになる。また、左側板15と右側板16に形成されているスロット12aにおける端部には、折り返し部12bがそれぞれ形成されている。この折り返し部12bが形成されていることにより、スロット12aが形成されている左側板15および右側板16の幅を短くできる。すなわち、スロット12aに対応する部位の端部を切り取ることができ、図1に示すようにスリット10aに対応する切り取ることができない端部が前述したように内側に折曲された折曲部15a,16aとされている。すなわち、左側板15および右側板16の下部の幅をAと小さくすることができる。
【0012】
ここで、図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1を地上デジタル放送を受信する受信アンテナに適用した際の偏波ダイバーシチアンテナ1の寸法の一例について説明する。この場合の偏波ダイバーシチアンテナ1を動作させる周波数範囲を470MHz〜770MHzとする。すると、正面板14の幅Bは中心周波数の波長の約λ/8とされて、約60mmとすることができる。また、左側板15および右側板16の幅Aは約85mmとなり、高さHは中心周波数の波長のλ/2以下の約200mmとすることができる。このように、本発明にかかる偏波ダイバーシチアンテナ1は地上デジタル放送用受信アンテナに適用した際に小型となり、室内に設置して地上デジタル放送を受信するアンテナとして好適なアンテナとなる。
【0013】
次に、図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1の変形例を図2に示す。図2に示す偏波ダイバーシチアンテナ2は、図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1における折曲部15a、16aを折曲せずに、突出部25a,26aとしたものである。偏波ダイバーシチアンテナ2における他の構成については、図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1と同様とされているのでその説明は省略する。
【0014】
次に、本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第2の構成を図3に示す。
本発明にかかる第2の偏波ダイバーシチアンテナ3は、図3に示すように導電性の板、好適には金属板を断面U字状に折曲して構成されている。すなわち、偏波ダイバーシチアンテナ3は、円弧状正面板34と、この円弧状正面板34の両側から対面するように延伸されている左側板35と右側板36とから構成されている。円弧状正面板34には、上縁からほぼ垂直方向に所定長のスリット30aが形成されており、スリット30aをまたぐようにその上部に第1給電点31が設けられて水平偏波用ノッチアンテナ30が構成されている。この水平偏波用ノッチアンテナ30の第1給電点31から給電した際に、スリット30aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スリット30aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スリット30aがほぼ垂直方向に形成されていると、水平偏波用ノッチアンテナ30は、水平偏波用のアンテナとして動作するようになる。
【0015】
また、ノッチアンテナはモノポールアンテナの補対構造と見なされ、スリット30aのスリット長を、使用周波数帯域における中心周波数の波長の約1/4波長の長さとすると、第1給電点のインピーダンスは約75Ωとなる。さらに、水平偏波用ノッチアンテナ30が形成されている導電板の幅は、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約1/2波長の長さとされる。従って、円弧状正面板34、左側板35および右側板36の幅を合わせると、約λ/2となる。
また、円弧状正面板34から左側板35、および、円弧状正面板34から右側板36にわたり所定長のスロット32aが形成されており、スロット32aのほぼ中心点の両側に第2給電点33が設けられて垂直偏波用スロットアンテナ32が構成されている。スロット32aの長さは、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約λ/2の長さとされる。
【0016】
この垂直偏波用スロットアンテナ32の第2給電点33から給電した際に、スロット32aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スロット32aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スロット32aがほぼ水平方向に形成されていると、垂直偏波用スロットアンテナ32は、垂直偏波用のアンテナとして動作するようになる。また、左側板35と右側板36に形成されているスロット32aにおける端部には、折り返し部32bがそれぞれ形成されている。この折り返し部32bが形成されていることにより、スロット32aが形成されている左側板35および右側板36の幅を短くできる。すなわち、図3に示すように左側板35および右側板36の端部を切り取ることができる。なお、スリット30aに対応する左側板35および右側板36の切り取ることができない端部35a,36aを内側に折曲して、偏波ダイバーシチアンテナ3をより小型にしてもよい。図3に示す第2の偏波ダイバーシチアンテナ3を地上デジタル放送を受信する受信アンテナに適用した際には、第1の偏波ダイバーシチアンテナ1と同様の寸法とすることができ、小型の地上デジタル放送用受信アンテナとなることから、室内に設置して地上デジタル放送を受信するアンテナとして好適なアンテナとなる。
【0017】
次に、本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第3の構成を図4に示す。
本発明にかかる第3の偏波ダイバーシチアンテナ4は、図4に示すように導電性の板、好適には金属板を断面U字状に折曲して構成されている。すなわち、偏波ダイバーシチアンテナ4は、正面板44と、この正面板44の両側から直交するよう折曲されている左側板45と右側板46とから構成されている。正面板44には、ほぼ垂直方向に所定長のスロット40aが形成されており、スロット40aのほぼ中央をまたぐように第1給電点41が設けられて水平偏波用スロットアンテナ40が構成されている。スロット40aの長さは、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約λ/2の長さとされる。この水平偏波用スロットアンテナ40の第1給電点41から給電した際に、スロット40aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スロット40aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スロット40aがほぼ垂直方向に形成されていると、水平偏波用スロットアンテナ40は、水平偏波用のアンテナとして動作するようになる。
【0018】
また、スロット40aの両端は両側に折り返されて折り返し部40bが形成されている。これにより、水平偏波用スロットアンテナ40の長さを短くするようにしている。さらに、水平偏波用スロットアンテナ40が形成されている導電板の幅は、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約1/2波長の長さとされる。従って、正面板44、左側板45および右側板46の幅を合わせると、約λ/2となる。
また、正面板44から左側板45、および、正面板44から右側板46にわたり所定長のスロット42aが形成されており、スロット42aのほぼ中心点の両側に第2給電点43が設けられて垂直偏波用スロットアンテナ42が構成されている。スロット42aの長さは、使用周波数帯域における中心周波数の波長λの約λ/2の長さとされる。
【0019】
この垂直偏波用スロットアンテナ42の第2給電点43から給電した際に、スロット42aに磁流が発生して、周囲の導体に放射のための電流が流れることにより、スロット42aの延伸方向に直交する偏波が放射されるようになる。すなわち、スロット42aがほぼ水平方向に形成されていると、垂直偏波用スロットアンテナ42は、垂直偏波用のアンテナとして動作するようになる。また、左側板45と右側板46に形成されているスロット42aにおける端部には、折り返し部42bがそれぞれ形成されている。この折り返し部42bが形成されていることにより、スロット42aが形成されている左側板45および右側板46の幅を短くできる。すなわち、図4に示すように左側板45および右側板46の端部を切り取ることができる。なお、スロット40aに対応する左側板45および右側板46の切り取ることができない端部45a,46aを内側に折曲して、偏波ダイバーシチアンテナ3をより小型にしてもよい。図4に示す第3の偏波ダイバーシチアンテナ4を地上デジタル放送を受信する受信アンテナに適用した際には、第1の偏波ダイバーシチアンテナ1と同様の寸法とすることができ、小型の地上デジタル放送用受信アンテナとなることから、室内に設置して地上デジタル放送を受信するアンテナとして好適なアンテナとなる。
【0020】
本発明の図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1を地上デジタル放送用受信アンテナに適用し、第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX、Y、Zの座標軸を図1に示す座標軸とした際の指向特性を図5ないし図12に示す。なお、正面板14の幅Bは約60mm、左側板15および右側板16の幅Aは約85mm、高さHは約200mmとしている。
図5は、周波数470MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における水平偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°および180°方向の電界レベルより約4dB落ちているだけの指向特性とされている。
【0021】
図6は、周波数570MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における水平偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°および180°方向の電界レベルより約2dB落ちているだけの指向特性とされている。
図7は、周波数670MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における水平偏波の指向特性である。0°および180°方向の電界レベルは、90°および270°方向の電界レベルより約1.5〜2dB落ちているだけの指向特性とされている。
図8は、周波数770MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における水平偏波の指向特性である。0°および180°方向の電界レベルは、90°および270°方向の電界レベルより約4dB落ちているだけの指向特性とされている。
【0022】
図9は、周波数470MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における垂直偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約1〜1.5dB落ちているだけとされ、180°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約3dB落ちているだけの指向特性とされている。
図10は、周波数570MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における垂直偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約0.5dB落ちているだけとされ、180°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約2dB落ちているだけの指向特性とされている。
【0023】
図11は、周波数670MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における垂直偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約0.5〜1dB落ちているだけとされ、180°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約2dB落ちているだけの指向特性とされている。
図12は、周波数770MHzとした際の第1の偏波ダイバーシチアンテナ1のX−Z面(水平面)における垂直偏波の指向特性である。90°および270°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約0.5dB落ちているだけとされ、180°方向の電界レベルは、0°方向の電界レベルより約1.5dB落ちているだけの指向特性とされている。
【0024】
本発明の図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1は、断面コ字状に構成されていることから、図5ないし図12に示すように8の字指向性であるスロットアンテナやノッチアンテナの指向特性を水平偏波および垂直偏波ともにほぼ無指向性にすることができる。
また、本発明の図1に示す第1の偏波ダイバーシチアンテナ1を地上デジタル放送用受信アンテナに適用した際に、X−Z面(水平面)において偏波ダイバーシチアンテナ1を前後左右に回転した際の周波数(450MHz〜800MHz)に対する利得特性を図13および図14に示す。
図13は、第1の偏波ダイバーシチアンテナ1を前・後・左・右に向けた際の水平偏波用ノッチアンテナ10の周波数に対する利得特性を示している。図示するように、前および後に向けた際には低域において利得が高くなり、高域において利得が低くなる利得特性となっている。また、左および右に向けた際には低域において利得が低くなり、高域において利得が高くなる利得特性となっている。そして、620MHz近辺において前・後・左・右に向けた際の利得がほぼ等しくされており、この周波数において水平偏波はほぼ無指向性とされていることがわかる。なお、−3dBラインはダイポールアンテナにおける利得の半分の利得(−3dB)を示すラインである。
【0025】
図14は、偏波ダイバーシチアンテナ1を前・後・左・右に向けた際の垂直偏波用スロットアンテナ12の周波数に対する利得特性を示している。図示するように、前に向けた際の利得特性が一番高くなり、左あるいは右に向けた際の利得特性が次に高くなり、後に向けた際の利得が一番低い利得特性となっている。そして、高域に向かうに従って前・後・左・右に向けた際の利得が近づくようになり、垂直偏波は高域においてほぼ無指向性とされていることがわかる。なお、−3dBラインはダイポールアンテナにおける利得の半分の利得(−3dB)を示すラインである。
前記した指向特性および利得特性より、地上デジタル放送におけるUHF全帯域(帯域巾約48%)において良好な電気的性能が得られ、第1の偏波ダイバーシチアンテナ1が小型にも係わらず広帯域かつほぼ無指向性であることがわかる。また、図2ないし図4に示す偏波ダイバーシチアンテナ2,3,4においても同様の良好な電気的性能が得られると共に、小型にも係わらず広帯域特性かつ無指向性を得ることができる。このように、本発明にかかる偏波ダイバーシチアンテナを室内に設置した際には、その設置方向を任意の方向に向けることができるようになる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上のように、導電板を断面コ字状あるいはU字状に折曲して、この導電板にほぼ垂直方向のスリットを設けて水平偏波用アンテナとすると共に、ほぼ水平方向のスロットを設けて垂直偏波用アンテナとしたので、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを一体化した偏波ダイバーシチアンテナとすることができる。このため、偏波ダイバーシチアンテナを小型化することができ、UHF帯の偏波ダイバーシチアンテナに適用した際には室内に設置可能な小型のアンテナとすることができる。さらに、断面コ字状あるいはU字状に折曲したことから、水平偏波用アンテナおよび垂直偏波用アンテナをほぼ無指向性とすることができ、室内に設置した際に設置方向を任意に向けることができるようになる。また、スロットの端部を折り曲げるようにしたので、さらに偏波ダイバーシチアンテナを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第1の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる第1の偏波ダイバーシチアンテナの変形例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第2の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる偏波ダイバーシチアンテナの第3の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数470MHzとした際のX−Z面における水平偏波の指向特性を示す図である。
【図6】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数570MHzとした際のX−Z面における水平偏波の指向特性を示す図である。
【図7】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数670MHzとした際のX−Z面における水平偏波の指向特性を示す図である。
【図8】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数770MHzとした際のX−Z面における水平偏波の指向特性を示す図である。
【図9】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数470MHzとした際のX−Z面における垂直偏波の指向特性を示す図である。
【図10】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数570MHzとした際のX−Z面における垂直偏波の指向特性を示す図である。
【図11】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数670MHzとした際のX−Z面における垂直偏波の指向特性を示す図である。
【図12】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナにおいて周波数770MHzとした際のX−Z面における垂直偏波の指向特性を示す図である。
【図13】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナを前・後・左・右に向けた際の水平偏波用ノッチアンテナの周波数に対する利得特性を示すグラフである。
【図14】本発明の第1の偏波ダイバーシチアンテナを前・後・左・右に向けた際の垂直偏波用スロットアンテナの周波数に対する利得特性を示すグラフである。
【図15】ダイポールアンテナを用いて受信する場合と、偏波ダイバーシチアンテナを用いて受信する場合のアンテナ移動距離(波長)に対する相対受信電界強度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 偏波ダイバーシチアンテナ、2 偏波ダイバーシチアンテナ、3 偏波ダイバーシチアンテナ、4 偏波ダイバーシチアンテナ、10 水平偏波用ノッチアンテナ、10a スリット、11 第1給電点、12 垂直偏波用スロットアンテナ、12a スロット、12b 折り返し部、13 第2給電点、14 正面板、15 左側板、15a,16a 折曲部、16 右側板、20 水平偏波用ノッチアンテナ、20a スリット、21 第1給電点、22 垂直偏波用スロットアンテナ、22a スロット、22b 折り返し部、23 第2給電点、24 正面板、25 左側板、25a,26a 突出部、26 右側板、30 水平偏波用ノッチアンテナ、30a スリット、31 第1給電点、32 垂直偏波用スロットアンテナ、32a スロット、32b 折り返し部、33 第2給電点、34 円弧状正面板、35 左側板、35a,36a 端部、36 右側板、40a スロット、40 水平偏波用スロットアンテナ、40b 折り返し部、41 第1給電点、42 垂直偏波用スロットアンテナ、42a スロット、42b 折り返し部、43 第2給電点、44 正面板、45 左側板、45a,46a 端部、46 右側板

Claims (6)

  1. 正面板と、該正面板に対してほぼ直交するよう両側に折曲されている側板からなる断面コ字状の導電板と、
    該導電板における前記正面板の一縁部からほぼ垂直方向に形成されているスリットにより構成されている水平偏波用アンテナと、
    前記正面板と、該正面板の両側に形成されている側板とにほぼ水平方向に形成されているスロットにより構成されている垂直偏波用アンテナと、
    を備えることを特徴とする偏波ダイバーシチアンテナ。
  2. 円弧状正面板と、該円弧状正面板に対してほぼ直交するよう両側に折曲されている側板からなる断面U字状の導電板と、
    該導電板における前記円弧状正面板の一縁部からほぼ垂直方向に形成されているスリットにより構成されている水平偏波用アンテナと、
    前記円弧状正面板と、該円弧状正面板の両側に形成されている側板とにほぼ水平方向に形成されているスロットにより構成されている垂直偏波用アンテナと、
    を備えることを特徴とする偏波ダイバーシチアンテナ。
  3. 前記水平偏波用アンテナが、前記スリットに替えてほぼ垂直方向に形成されているスロットにより構成されているスロットアンテナとされていることを特徴とする請求項1あるいは2記載の偏波ダイバーシチアンテナ。
  4. 前記側板に形成されている前記垂直偏波用アンテナにおける前記スロットの端部が折り返されていると共に、該折り返されているスロットに対応する前記側板の縁部が切り取られていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の偏波ダイバーシチアンテナ。
  5. 前記側板の切り取られていない縁部が折曲されていることを特徴とする請求項に記載の偏波ダイバーシチアンテナ。
  6. 前記水平偏波用アンテナにおける前記スロットの端部が折り返されていることを特徴とする請求項3記載の偏波ダイバーシチアンテナ。
JP2002138607A 2002-05-14 2002-05-14 偏波ダイバーシチアンテナ Expired - Lifetime JP3923847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002138607A JP3923847B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 偏波ダイバーシチアンテナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002138607A JP3923847B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 偏波ダイバーシチアンテナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003332834A JP2003332834A (ja) 2003-11-21
JP3923847B2 true JP3923847B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=29700001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002138607A Expired - Lifetime JP3923847B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 偏波ダイバーシチアンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3923847B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101707288B (zh) * 2009-11-13 2013-01-02 南京邮电大学 折叠式渐变槽线超宽带天线

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100631700B1 (ko) 2004-05-20 2006-10-09 엘지전자 주식회사 휴대용 단말기의 편파 다이버시티 안테나구조
JP4498305B2 (ja) * 2005-05-11 2010-07-07 キヤノン株式会社 シールド筐体
JP4328783B2 (ja) 2006-05-17 2009-09-09 日本電気株式会社 折り曲げ広帯域アンテナ及びその使用方法
JP2007181173A (ja) * 2006-09-28 2007-07-12 Yunikonsaru Kk 平面アンテナ
JP4734655B2 (ja) * 2007-01-17 2011-07-27 独立行政法人情報通信研究機構 アンテナ装置
JP5246115B2 (ja) * 2008-09-30 2013-07-24 日立電線株式会社 アンテナ及びアンテナを備えた電子機器
JP5337621B2 (ja) * 2009-01-30 2013-11-06 日本放送協会 衛星放送・地上デジタル放送兼用アンテナ
JP5912567B2 (ja) * 2012-01-23 2016-04-27 株式会社Ihiエアロスペース 小型アンテナ
JP5919921B2 (ja) 2012-03-19 2016-05-18 富士通株式会社 アンテナ装置及び電子装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101707288B (zh) * 2009-11-13 2013-01-02 南京邮电大学 折叠式渐变槽线超宽带天线

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003332834A (ja) 2003-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4121424B2 (ja) 2偏波共用アンテナ
US20220320756A1 (en) Single port orthogonally polarized antenna for handsets, iot terminals, and vehicles
JP3734666B2 (ja) アンテナ装置及びこれを用いたアレーアンテナ
JP2006311463A (ja) 車載アンテナの搭載構造
JP2006314071A (ja) 車載アンテナ装置
WO2012164793A1 (ja) アンテナ装置
WO2013015264A1 (ja) アンテナ装置
JP3923847B2 (ja) 偏波ダイバーシチアンテナ
Caso et al. A compact dual-band PIFA for DVB-T and WLAN applications
JPH11330842A (ja) 広帯域アンテナ
JP2007281906A (ja) アンテナおよびテレビ受信機
JPH08204431A (ja) 多共振アンテナ装置
JP2004088198A (ja) モノポールアンテナ装置およびこれを用いた通信システム
JP2005303946A (ja) 自動車用高周波ガラスアンテナ
JP2011151624A (ja) 円偏波対応アンテナ
JP2013232768A (ja) 2周波共用アンテナ
US20140191914A1 (en) Multi-channel antenna device
JP2008048005A (ja) アンテナ
KR101710803B1 (ko) 편파 다이버시티에 대한 격리도 확보를 위한 기지국 안테나 방사체
JP3301877B2 (ja) 小型アンテナおよびダイバーシチアンテナ
JP4878024B2 (ja) アンテナ
Alsath et al. Quad-band diversity antenna for automotive environment
JP2003338783A (ja) アンテナ装置
CN203312447U (zh) 宽带极化天线
JP2645700B2 (ja) 2周波共用コーナアンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302

Year of fee payment: 6