JP2008046938A - プラント監視制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重大なイベントが起こった際、操作者の手間が少なく、迅速かつ確実に重大なイベントの要因を解明できるプラント監視制御装置を提供する。
【解決手段】プラントから送信されるプラント信号2とイベント名、イベント名とイベントの要因を関連付け、イベント毎に再現の優先順位を記憶させた要因管理DB16と、プラントから送信されるプラント信号2を判定部12に送信する制御を行う入出力制御部11と、要因管理DB16により再現の要否を判定する判定部12と、判定部12において必要と判定されたイベントを表示する表示部15を備え、要因管理DB16に記憶された優先順位に基づき、過去再現を行うものである。
【選択図】図1
【解決手段】プラントから送信されるプラント信号2とイベント名、イベント名とイベントの要因を関連付け、イベント毎に再現の優先順位を記憶させた要因管理DB16と、プラントから送信されるプラント信号2を判定部12に送信する制御を行う入出力制御部11と、要因管理DB16により再現の要否を判定する判定部12と、判定部12において必要と判定されたイベントを表示する表示部15を備え、要因管理DB16に記憶された優先順位に基づき、過去再現を行うものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラント監視制御において、過去のプラントデータを自動的に検索して再現するのに好適なプラント監視制御装置に関する。
浄水場や配水場のプラントにおいて故障等の重大なイベントが発生した場合、早急に原因を解明し、少しでも早く通常運転に復帰させることが必要である。また、重大なイベントが発生した場合においても安定して水を供給することが求められる。
原因解明の手段としては、過去の履歴をさかのぼり、いつイベントが発生したのか、要因は何か、そのイベントによって影響を受ける範囲を確認しなくてはならない。
過去の履歴をさかのぼる方法には、オンラインに表示される操作者の操作履歴やプラント各設備の故障履歴メッセージを保存しておき確認する方法、或いは過去のグラフィック画面をそのまま再現し、確認する方法がある。
過去のグラフィック画面を再現する方法は、履歴メッセージを表示する方法と比較すると、グラフィック画面上では故障表示を色で識別するため、同時に発生している故障情報や異常を示している計器が一目で確認することができる。また、グラフィック画面の場合、同一画面にて過去の実績値も同時に確認できるので、複数の資料を用いる必要がない。
このように履歴メッセージから過去の履歴を追跡し、故障等の重大なイベントの原因を解明する方法に比べ、グラフィック画面にて原因を追う方法の方が視覚的にわかりやすい利点がある。
過去のグラフィック画面を再現する方法として、例えば〔特許文献1〕に記載のように、ステップ方式にて再現するか、一定遅延方式にて再現するかを選択して再現を行う方法、再現範囲として開始時刻,終了時刻を指定して再現を行う方法が開示されている。
また、〔特許文献2〕には、故障イベントが発生した際、最初に同じ故障イベントが発生した時のデータファイルから過去の時刻データを検索する時刻指定イベント状態検索手段を用いて再現する方法が開示されている。
従来は、過去のグラフィック画面情報,メッセージ情報を再現する場合、操作者が検索条件を入力し検索条件にあった日時の過去再現を行っていた。これは、自動的に検索して表示するために、何を出力すればよいか分らないという問題点があったためである。
〔特許文献1〕に開示の技術は、グラフィック画面を後から再現する際、操作者又は記憶装置にて再現を行う事例だけでなく日時も正確に記録しておく必要がある。そのため、緊急に過去を再現し、原因を解明する場合には、検索に時間がかかり対応が遅れることが懸念される。
〔特許文献2〕に開示の技術では、故障イベントが発生した時に過去の時刻を検索することができるようになっているが、故障イベントを具体的に指定しなければ過去の表示をすることができず、複数の故障イベントが発生した場合は、故障イベント数に合わせて検索する回数が増えるという問題がある。
このように、〔特許文献1〕,〔特許文献2〕に記載の従来の技術は、複数のイベントが発生した際の再現方法については、考慮されていない。また、自動的に過去再現を行う方法については何ら記載されていなく、かつイベントが発生した際の配水池への安定した需要量の供給についても考慮されていないものであった。重大なイベントが発生した際は、非日常的な動作が多くなり、捜査員も混乱するため、最適な需要量の配分を判断することが難しくなる。その結果、重大なイベントによる影響が大きくなることも考えられる。
本発明の第1の目的は、重大なイベントが起こった際、操作者の手間が少なく、迅速かつ確実に重大なイベントの要因を解明できるプラント監視制御装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、重大なイベントの要因の解明中も連続して安定した水の供給を行うことができるプラント監視制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のブラント監視制御装置は、プラントから送信されるプラント信号とイベント名、イベント名とイベントの要因を関連付け、イベント毎に再現の優先順位を記憶させた要因管理DBと、プラントから送信されるプラント信号を判定部に送信する制御を行う制御部と、要因管理DBにより再現の要否を判定する判定部と、判定部において必要と判定されたイベントを表示する表示部を備え、要因管理DBに記憶された優先順位に基づき、過去再現を行うものである。
又、要因管理DBを用いて発生したイベントの要因を表示するものである。又、要因管理DBを用いて過去再現範囲を決定するものである。又、要因管理DBは、指定したイベントについての優先順位の決定に加え、入出力制御装置に送信される故障数と故障名に基づいて優先順位を決定するものである。又、要因管理DBは、イベントごとに需要量を振り分ける配水池情報を格納し、自動過去再現時は、要因管理DBをもとに需要量を計画立案するものである。
本発明によれば、複数の重大なイベントが起こった際においても早急に原因の解明,対応が行えるので、重大なイベントによる影響を最小限におさえることができる。自動過去再現時においても適正に配水池への需要量を計画できるため、連続して安定した水の供給を行うことができる。また、自動的に再現が行えるので、操作者の手間を省くことが可能であり、操作者の誤操作や誤操作による検索の遅れがなく、すぐに必要な情報を得ることができる。
本発明の一実施例を図1から図7により説明する。図1は、本実施例のプラント監視制御装置の構成を示す構成図、図2は、プラント監視制御装置の処理の流れ図、図3は、過去再現の表示例を示す平面図、図4は、イベント情報の表示例を示す平面図、図5は、イベント要因の詳細な表示例を示す平面図、図6は、配水池情報の表示例を示す平面図、図7は、過去再現の優先順位の表示例を示す平面図である。
図1に示すプラント監視制御装置は、浄水プラントに適用した例を示している。図1に示すように、プラント監視制御装置10は、各プラントに設置されている計器で計測される各種プラント計器の実績値1,各種プラントから送信されるプラント信号2を入力する入出力制御部11,入出力制御部11に入力された各種プラント計器の実測値1,プラント信号2を保存する履歴データベース17(以下、履歴DB17という),予め設定されたイベント名称とイベントが起こった際の配水池管理情報を格納している要因管理DB16,入出力制御部11,履歴DB17及び要因管理DB16に接続され過去再現が必要か否かを判定する判定部12,判定部12及び要因管理DB16と接続され配水池設備情報を見直し、需要量の立案計画を行う計画立案部13,判定部12が過去再現が必要であると判断した情報を保存する保存部14,判定部12が過去再現が必要であると判断した情報を表示する表示部15で構成される。
要因管理DB16には、予め設定された計器の異常値、故障名称とイベント名称、イベント名称とイベント要因とが関連付けられたイベント要因情報と、必ず自動的に過去再現を行うことを設定した再現指定情報が保存されている。また、複数のイベントが発生した際に過去再現を行う優先度を決めるイベントの優先順位が格納されている。
また、優先順位は、指定されたイベント名の他、各計器より上がってきた異常値数や故障名の和である数1により決定される。
(数1)
P=L1×N1+L2×N2 …(1)
ここで、Pは優先順位、L1は異常値のレベル、N1は異常値レベルL1の数、L2は故障の重軽によるレベル、N2は故障の重軽によるレベルL2の数であり、Pの値が大きい順に優先順位が決定される。但し、上述した要因管理DB16内に保存されている再現指定情報が最優先で再現される。
(数1)
P=L1×N1+L2×N2 …(1)
ここで、Pは優先順位、L1は異常値のレベル、N1は異常値レベルL1の数、L2は故障の重軽によるレベル、N2は故障の重軽によるレベルL2の数であり、Pの値が大きい順に優先順位が決定される。但し、上述した要因管理DB16内に保存されている再現指定情報が最優先で再現される。
又、要因管理DB16には、予め設定されたイベント名称とイベントが起こった際の配水池振分を決定する配水池管理情報が格納されている。
プラントに設置された各設備の計器の計測値や故障名称がプラント監視制御装置10の入出力制御部11に送信され、入出力制御部11が、設定された閾値と比較する等により、各種プラント計器の実績値1やプラントから送信されるプラント信号2が異常値や故障と判断した場合は、異常値や故障信号を判定部12へ送信する。
判定部12では、入出力制御部11から送信されたプラント信号2からイベント名称を結び付け、このイベント名称の過去再現の必要性を履歴DB17,要因管理DB16を用いて判断する。判定部12で、過去再現が必要であると判断した場合、表示部15に表示すると共に表示した情報を保存部14に保存する。
判定部12で過去再現が必要であると判断されたこと、すなわち過去再現が起動されたことは、自動的に計画立案部13に通知され、計画立案部13では、要因管理DB16に格納されているイベント名称と配水池管理情報をもとに配水池設備情報を見直し、需要量の立案計画を行う。配水量の立案計画方法には、モデル予測や過去の実績、実績値による予測方法が適用される。
プラント監視制御装置10の処理フローを図2により説明する。ステップS1は処理の開始であり、各種プラント計器の実績値1とプラント信号2がプラント監視制御装置10に送信された時に、実行される。
ステップS2では、入出力制御部11で、プラント監視制御装置10に送信された各種プラント計器の実績値1とプラント信号2の計器値が異常値であるかを判断する。異常値と判断された場合はステップS3に進み、正常値と判断された場合は、ステップS10の終了に進み、処理を終了する。
ステップS3では、判定部12は、入出力制御部11から判定部12へ送信されてきたイベントが過去再現の必要性があるか否かを判定する。要因管理DB16に予め設定されているイベント名を参照し、設定されているイベント名と一致していれば過去再現を行う必要があると判定し、ステップS4に進む。一致していない場合は、過去再現を行う必要はないと判定し、ステップS10に進み、処理を終了する。
ステップS4では、ステップS3で判断された過去再現の必要があるイベントが複数発生したか否かを判断する。イベントが複数発生している場合はステップS5に進み、イベント数が1個である場合は、ステップS6に進む。
ステップS5では、過去再現を行う優先度の高いイベントを決定する。過去再現を行う必要のある複数のイベントの優先度を要因管理DB16に登録されている情報より優先度の高いイベントの過去再現を行う。この時、優先度が低く自動的に過去再現されないイベントは、履歴DB17に保存され、手動操作により再現されるか、後ほど再現される。
ステップS6では、要因管理DB16,履歴DB17から過去再現を行うイベントの要因と要因が発生した時刻を検索する。要因管理DB16に保存されているイベント名と要因を関連付けた情報を参照し、今回再現するイベントの要因を確認し、再現するイベントの要因がいつ発生したのかを履歴DB17を参照し、過去再現を行う際に、どこまでさかのぼればよいのかを決定する。
ステップS6で検索されたイベント要因についての過去再現結果は、ステップS7で、表示部15に表示され、ステップS8で、過去再現を行った履歴が保存部14に保存される。ステップS9では、要因管理DB16の配水池管理情報をもとに配水池振分の情報を見直し需要量の計画立案が行われる。
図3から図7は、それぞれ表示部15への表示例を示しており、図3では、イベントが発生した時に、過去再現された表示画面を示している。この表示画面では、画面の上段に速報メッセージ欄100及び履歴一覧ボタン108が、その下段にイベント情報ボタン
101,要因情報ボタン102,配水池情報ボタン103,再現情報ボタン104が表示される。浄水プラントの機器構成の表示部分の左上部には、過去再現情報メッセージ105,右下部には画面切替ボタン107が表示され、機器構成部分には、配水池水位異常情報106,ポンプ故障情報109が表示される。
101,要因情報ボタン102,配水池情報ボタン103,再現情報ボタン104が表示される。浄水プラントの機器構成の表示部分の左上部には、過去再現情報メッセージ105,右下部には画面切替ボタン107が表示され、機器構成部分には、配水池水位異常情報106,ポンプ故障情報109が表示される。
速報メッセージ欄100には、現在発生している故障情報が表示される。イベント情報ボタン101を選択すると、図4で示すイベント情報画面を表示する。イベント情報画面では、現在過去再現を行っているイベント情報の詳細を要因管理DB16に予め設定されている各項目について表示する。
要因情報ボタン102を選択すると、図5に示すように、現在過去再現を行っているイベントの要因情報の詳細を表示する。この画面では、要因管理DB16を参照し、履歴
DB17を検索した結果が表示されている。画面展開ボタンを選択することにより要因の発生した時刻に画面展開を行う。
DB17を検索した結果が表示されている。画面展開ボタンを選択することにより要因の発生した時刻に画面展開を行う。
配水池情報ボタン103を選択すると、図6に示す配水池情報を画面表示する。この画面は、イベントによって配水池設備が使用できないときに代わりに使用する配水池設備名を表示する。「立案設定」ボタンを選択し、要因管理DB16に予め設定されている各配水池振替情報により変更した配水池を使用して配分を行う。また、配水池設備だけでなく、受変電設備も登録することにより、停電時の電気の供給も確保することができる。
再現情報ボタン104を選択すると、図7に示す再現情報を表示する。この画面では、過去再現を行うイベントの優先順位を表示する。「再現開始」ボタンを選択すると要因管理DB16に予め設定されている各イベント優先順位項目により、過去再現を行うイベントが変わる。
過去再現情報メッセージ105では、現在過去再現を行っているイベント名と再現を行っている年月日と時間を表示する。配水池水位異常情報106は、現在、配水池の水位が異常値を示していることを表示している。画面切替ボタン107を選択すると過去再現画面とプラント監視画面の切替えを行う。履歴一覧ボタン108を選択すると履歴DB17に格納されている故障情報が表示される。ポンプ故障情報109は、ポンプが故障していることを表示している。
その他の自動過去再現装置の起動方法として、要因管理DB16にない故障情報であった場合、故障情報が一定時間回復しない場合履歴DB17を検索し、故障の要因情報の過去再現を行う。
1…各種プラント計器の実績値、2…プラント信号、10…プラント監視制御装置、
11…入出力制御部、12…判定部、13…計画立案部、14…保存部、15…表示部、16…要因管理DB、17…履歴DB、100…速報メッセージ欄、101…イベント情報ボタン、102…要因情報ボタン、103…配水池情報ボタン、104…再現情報ボタン、105…過去再現情報メッセージ、106…配水池水位異常情報、107…画面切替ボタン、108…履歴一覧ボタン、109…ポンプ故障情報。
11…入出力制御部、12…判定部、13…計画立案部、14…保存部、15…表示部、16…要因管理DB、17…履歴DB、100…速報メッセージ欄、101…イベント情報ボタン、102…要因情報ボタン、103…配水池情報ボタン、104…再現情報ボタン、105…過去再現情報メッセージ、106…配水池水位異常情報、107…画面切替ボタン、108…履歴一覧ボタン、109…ポンプ故障情報。
Claims (5)
- 予め設定された計器の異常値,故障名称とイベント名称,イベント名称とイベント要因が関連付けられたイベント要因情報、過去再現を行う優先度を決める優先順位を記憶している要因管理データベースと、プラントから送信される計測信号を入力し、異常値若しくは故障か否かを判断する入出力制御部と、該入出力制御部で異常値若しくは故障と判断された場合は、前記要因管理データベースに記憶された要員情報、優先順位を検索して過去再現の必要性を判断する判定部と、該判定部で過去再現が必要と判定されたイベントの過去再現を前記優先順位に従って表示する表示部を備えたプラント監視制御装置。
- 予め設定された計器の異常値,故障名称とイベント名称,イベント名称とイベント要因が関連付けられたイベント要因情報,過去再現を行うことを設定した再現指定情報を記憶している要因管理データベースと、プラントから送信される計測信号を入力し、異常値若しくは故障か否かを判断する入出力制御部と、該入出力制御部で異常値若しくは故障と判断された場合は、前記要因管理データベースに記憶された要因情報,再現指定情報を検索して過去再現の必要性を判断する判定部と、該判定部で過去再現が必要と判定されたイベントの過去再現を表示する表示部を備えたプラント監視制御装置。
- 前記要因管理データベースには予め設定されたイベント名称と該イベントが起こった際の配水池振分を決定する配水池管理情報が記憶され、需要量の立案計画を行う立案計画部を具備するものであって、該立案計画部により前記要因管理データベースを検索して需要量の立案計画が演算される請求項1又は2に記載のプラント監視制御装置。
- 前記要因管理データベースを用いてイベント発生した要因を前記表示部表示する請求項1又は2に記載のプラント監視制御装置。
- 前記要因管理データベースを用いて過去再現範囲を決定する請求項1又は2に記載のプラント監視制御装置。
Priority Applications (2)
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