JP2004185077A - データ管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クライアントが必要とするデータを容易な操作で表示することができるデータ管理装置を得ることを目的とする。
【解決手段】プラント4からの各種データをタグと時刻情報とともに蓄積するサーバ2と、クライアント側要求のデータを検索して表示するクライアント部3と、クライアント部3に接続されたモニタ23と、各種データの内1つのモニタ画面に表示に必要な種類のタグが設定されたモニタ設定部19と、モニタ23からクライアントが1つのモニタ画面Aおよび再現時間範囲の指示を行うモニタ操作部22と、モニタ操作部22による再現時間範囲および1つのモニタ画面に対応するタグのデータを、サーバ2から抽出して保存するモニタ再現部20と、モニタ再現部20に保存された再現時間範囲のデータの内、1つのモニタ画面の設定されたタグに応じた所望のデータを表示するモニタ表示部21とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファクトリーオートメーションやプロセスオートメーションなどのプラントに使用され、プロセスデータ・イベントデータなどのデータを常時収集し、長期間蓄積しているプロセスデータ管理装置に関し、特に、クライアントでの操作内容に従って動的に再現することができるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラント解析装置は収集開始タイミングから終了タイミングまでのプロセスデータを保存し、再現データの指定のための履歴データの保存状態に応じた検索テーブルを持つようになっている。そしてその再現用のデータの指定方法が一位で自由度がなかった。また、再現中においては、停止、早送り再生、スロー再生のみが可能な構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2547831号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプラント解析装置は以上のように構成されているので、再現データを指定する場合には必ずファイル番号、ステージ番号から指定しなければならず、所望の複数のデータを複合して表示することができないという問題点があった。また、巻き戻し機能や逆再生機能がなく、ある時点を集中して解析する場合に、操作が困難であるという問題点があった。
【0005】
また、再現時には時間を等間隔に進ませて再現することしかできないので、画面内のプロセスデータやイベントデータが変化した時刻に着目して再現することができない、また、クライアントが指定した条件と一致した時刻に着目して再現することができないという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、サーバのデータベースに蓄積されているプロセスデータ・イベントデータをグラフィカルな画面に動的に表示することが可能なプロセスデータ管理装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデータ管理装置は、被監視部からの各種データをデータタグと時刻情報とともに蓄積するサーバと、クライアント側からの要求により指定された条件を満たすデータを検索して表示するクライアント部とを備えたデータ管理装置において、クライアント部に接続されたモニタと、各種データの内モニタの1つのモニタ画面に表示するために必要となる種類のデータタグが設定されたモニタ設定部と、モニタからクライアントが1つのモニタ画面および再現時間範囲の指示を行うモニタ操作部と、モニタ操作部にて指示された再現時間範囲および1つのモニタ画面に対応するデータタグのデータを、サーバから抽出して再現用メモリに保存するモニタ再現部と、再現用メモリに保存された再現時間範囲のデータの内、1つのモニタ画面にて設定されたデータタグに応じた所望のデータをモニタに表示するモニタ表示部とを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1のプロセスデータ管理装置の構成を示すブロック図である。図1において、被監視部としてのプラント4には、このプラント4の制御を統制するシーケンサ5及びコントローラ6が接続されている。そして、プラント4を監視する監視装置7およびプロセスデータ管理装置1が接続されている。そして、プロセスデータ管理装置1は、サーバ2とクライアント部3とから成る。サーバ2はプラント1からの各種データをデータタグ(以下、タグと略す)と時刻情報とともに蓄積する。クライアント部3は複数存在する場合も考えられる。サーバ2およびクライアント部3にはそれぞれCRT表示装置(以下、モニタと称する)23、24が接続されている。
【0009】
サーバ2はコントローラ6からプロセスデータを読み込むプロセス入力部11と、プロセスデータ蓄積設定部12からの設定に基づいてプロセス入力部11より読み込まれたプロセスデータをデータベース14に蓄積するプロセスデータ蓄積部13と、シーケンサ5、コントローラ6及び監視装置7からイベントデータを読込むイベント入力部8と、イベントデータ設定部9からの設定に基づいてイベント入力部8からより読み込まれたイベントデータをデータベース14へ蓄積するイベントデータ蓄積部10と、クライアントからの検索要求内容に一致するデータをデータベース14から抽出するデータ抽出部15とから成る。
【0010】
クライアント部3はサーバ2ヘクライアントより指定されたデータ検索の要求をデータ抽出部15に対して行うデータ検索部16と、モニタ23の表示方法を操作するモニタ操作部22と、モニタ操作部22で操作された内容に従って、サーバ2のデータベース14からクライアントの再現用メモリに動的にプロセスデータ・イベントデータを書きこむモニタ再現部20と、再現用メモリの値を数値や計器、マーク等でグラフィカルに表現された画面を表示するモニタ表示部21と、各種データの内、モニタ23の1つのモニタ画面に表示するために必要と成る各タグが設定されているモニタ設定部19とから成る。
【0011】
図2はモニタ表示部21により表示されるモニタ画面Aおよび操作パネルBの例を示す。図2において、モニタ画面上部はバルブ計器a、b、レベルメータc、d、文字データe、数値データg、温度データf等のグラフィカルな部品および表などにより構成される画面である。そして各部分には、プロセスデータやイベントデータのタグがそれぞれ割り付けられ、モニタ設定部19にて設定されている。
【0012】
また、モニタ画面Aの下部には、再現表示を行う時間を設定する再現範囲決定ボタンh、決定された再現時間範囲の先頭時刻を表示する先頭時刻表示部j、決定された再現時間範囲の末尾時刻を表示する末尾時刻表示部k、再現速度を決定する倍速決定部m、現時点における再現時刻を表示する再現時刻表示部i、先頭時刻及び末尾時刻に対する再現時刻の相対位置を表示する再現時刻相対位置表示部l、再現開始を指示する再現開始ボタンq、再現を停止する再現停止ボタンo、再現を一時停止する一時停止ボタンp、再現時刻を先頭時刻位置に戻す巻き戻しボタンnからなるモニタ画面の操作パネルBである。
【0013】
図3は図2に示した操作パネルBの再現範囲決定ボタンhをクリックしたときに表示される再現範囲指定画面Cである。再現範囲指定画面Cは、再生範囲の先頭時刻及び末尾時刻を直に指定する時間指定ボタンv、バッチやロット、製品番号等を設定し、該当データの処理時刻から生産開始(先頭時刻)及び生産終了(末尾時刻)を取得する製品識別指定ボタンw、アラームやガイダンス等のイベント項目及びイベント発生時前後の時間幅を指定してイベント発生から設定した時間分前にさかのぼった時刻(先頭時刻)及びイベント発生時刻から設定した時間分後に進ませた時刻(末尾時刻)を取得するイベント指定ボタンtの項目より構成される。
【0014】
次に上記のように構成された実施の形態1のプロセスデータ管理装置の動作について説明する。まず、モニタ24から、クライアントの管理者はタグ設定定義テーブルD(例:図4)及びプロセスヒストリカルテーブル設定定義テーブルE(例:図5)をプロセスデータ設定部13に保存する。図4に示すように、1つのタグIDごとにタグ名およびタイプを設定する。ここで示すタイプの、プロセスとは連続するデータの項目に対して付し、イベントとは不連続のデータの項目に対して付すもので、後の工程にて設定する。図5に示すように、プロセスタイプにおけるデータ収集が必要となるタグのテーブル、例えばタンク1に対して必要となるテーブルで、プロセスタグ、バッチタグ、インターバル、保存期間などが設定される。
【0015】
また、クライアントの管理者はタグ設定定義テーブルD及びイベントヒストリカルテーブル設定定義テーブルI(例:図6)を、イベントスデータ設定部9に保存する。図6に示すように、イベントタイプにおけるデータ収集が必要となるタグのテーブルで、例えば、アラーム1、システム1に対して必要となるテーブルで、イベントタグ、保存期間などが設定される。
【0016】
次にプロセスデータ蓄積部13は、プラント3に設置されたシーケンサ5やコントローラ6からプロセス入力部11を介して常時読み込まれるプロセスデータに対し、タグ設定定義テーブルDで定義されたプロセスデータのうち、値に変化のあったものをデータベース14のタグテーブルG(例:図7)に、変化時刻、その変化時刻に起こった変化データをタグIDとともに蓄積する。そして、プロセスヒストリカルテーブル設定定義テーブルEに基づいて、タグテーブルGからプロセスヒストリカルテーブルH(例:図8)を生成し、データベース14に蓄積する。
【0017】
また、イベントデータ蓄積部10は、プラント3に設置されたシーケンサ5やコントローラ6からイベント入力部8を介して常時読込まれるイベントデータに対し、タグ設定定義テーブルDで定義されたイベントデータのうち、値に変化のあったものをデータベース14のタグテーブルGに蓄積し、イベントヒストリカルテーブル設定定義テーブルFに基づいて、タグテーブルGからイベントヒストリカルテーブルI(例:図9)を生成し、データベース14に蓄積する。
【0018】
次に、クライアント部3において、各クライアントはモニタ23に表示したい内容、例えば図2の“モニタ画面A”のような表示を行えるようにモニタ設定テーブルJ(例:図10)をモニタ設定部19に設定する。次に、クライアント部3は“xxxx画面”を表示することをモニタ操作部22から要求する。次に、“xxxx画面”に対応するモニタ設定テーブルJをモニタ設定部19より取得してモニタ画面A、および、モニタ操作パネルBを表示する(図2)。
【0019】
次に、この図2を用いたクライアントの操作について、図11ないし図13に示したモニタ操作部の動作のフローチャートに基づいて説明する。まず、クライアントにより再生範囲ボタンhがクリックされたか否かを判断する(図11のステップS1)。そして、クリックされたと判断すると、指定条件画面C(図3)が表示される(図11のステップS2)。そして、クライアントが再現時間範囲の指定を行う。まず、時間指定ボタンvがクリックされたか否かを判断する(図11のステップS3)。そして、クリックされたと判断すると、クライアントは直接の再現開始時刻(先頭時刻)と再現終了時刻(末尾時刻)とを指定して再現時間範囲が決定される(図11のステップS6)。
【0020】
次に、ステップS3がNOの場合、製品識別指定ボタンwがクリックされたか否かを判断する(図11のステップS4)。そして、クリックされたと判断すると、クライアントは製品NOを指定する。よって、その製品NOの生産開始の時刻(先頭時刻)から生産終了までの時刻(末尾時刻)がデータ検索部16からデータ抽出部15を介して、それぞれ確認され指定され再現時間範囲が決定される(図11のステップS7)。
【0021】
次に、ステップS4がNOの場合、イベント指定ボタンxがクリックされたか否かを判断する(図11のステップS5)。ステップS5がNOの場合には、再びステップS3に戻る。そして、クリックされたと判断すると、クライアントはイベント及び時間幅を指定する。そして、そのイベントの発生時刻がデータ検索部16からデータ抽出部15を介して抽出され、指定された時間幅に応じた再現時間範囲が決定される(図11のステップS8)。
【0022】
以上のように、クライアントから再現時間範囲が決定されると、再現時間範囲の先頭時刻を操作パネルBの先頭時刻部jに、末尾時刻を末尾時刻部kにそれぞれセットされ、モニタ表示部21を介してモニタ23へ表示される(図11のステップS9)。次に、先頭時刻を操作パネルBの再現範囲先頭時刻部lに表示する(図11のステップS10)。次に、モニタ画面A内の各部品に割り付けられているプロセスデータ・イベントデータのタグの情報を、モニタ操作部22はモニタ設定部19から得て、先頭時刻・末尾時刻の情報と合わせてモニタ再現部20に通知する。
【0023】
そして、通知を受けたモニタ再現部20はサーバ2のデータベース14のタグテーブルGから、再現時間範囲の先頭時刻から再現時間範囲の末尾時刻までの各タグにおける変化時刻と変化データとを抽出する。但し、先頭時刻に対応する変化データが存在しない場合には、その先頭時刻より1つ過去にあたる変化時刻の変化データを抽出する(図11のステップS11)。
【0024】
次に、ステップS1がNOの場合は、ステップS12に移り、モニタ23において現在再現中であるか否かを判断する(図12のステップS12)。再現中でないと判断された場合には、ステップS18に移る(後述にて説明する)。また、再現中であると判断されると、再現停止ボタンoがクリックされたか否かを判断する(図12のステップS13)。停止ボタンがクリックされるとモニタ再現部20へ停止が要求される(図12のステップS15)。
【0025】
次に、ステップS13にてNOと判断されると、一時停止ボタンpがクリックされたか否かを判断する(図12のステップS14)。次に、一時停止ボタンpがクリックされるとモニタ再現部20への再現の一時停止が要求される(図12のステップS16)。次に、モニタ表示が終了したか否かを判断する(図12のステップS17)。YESの場合は終了、NOの場合はステップS1に戻る。
【0026】
次に、ステップS12がNOの場合、再生時間範囲が指定されているか否かを判断する(図13のステップS18)。次に、ステップS18がNOの場合にはステップS1に戻る。次に、ステップS18がYESの場合には、再現開始ボタンqがクリックされたか否かを判断する(図13のステップS19)。次に、ステップS19がYESの場合には、モニタ再現部20への倍速通知および再現開始要求がされる(図13のステップS23)。次に、ステップS19がNOの場合には、巻き戻しボタンnがクリックされたか否かを判断する(図12のステップS20)。
【0027】
次に、ステップS20がYESの場合には、モニタ再現部20へ巻き戻し要求が出される(図13のステップS24)。次に、ステップS20がNOの場合には、一時停止ボタンpがクリックされたか否かを判断する(図13のステップS21)。次に、ステップ21がYESの場合には、モニタ再現部20への一時停止解除が要求される(図13のステップS25)。次に、ステップ21がNOの場合には、再現時刻が変更されたか否かを判断する(図13のステップS22)。
【0028】
次に、ステップS22がYESの場合には、モニタ再現部20への変更時刻の通知および再現時刻変更の要求を行う(図13のステップS26)。次に、ステップS22がNOの場合、また、ステップS23、S24、S25、S26からはステップS17に戻る。
【0029】
次に、図14および図15に示した再現部の動作のフローチャートに基づいて説明する。まず、クライアントによりモニタ操作部22を介して再生要求が発生したか否かを判断する(図14のステップS30)。次に、ステップS30がNOの場合にはステップS41(後述する)へ移る。次に、モニタ再現部20に再生要求が発生されると、モニタ操作部22の倍速決定部mから倍速値がセットされる(図14のステップS31)。
【0030】
次に、モニタ再現部20に保存されているデータから次の変化時刻を読み込む(図14のステップS32)。次に、再現停止要求が発生したか否かを判断する(図14のステップS33)。次に、再現停止要求が発生したの場合には、ステップ41(後述する)へ移る。次に、ステップS33がNOの場合には、一時停止要求が発生したか否かを判断する(図14のステップS34)。次に、一時停止が要求されると、ステップS30に戻る。次に、ステップS34がNOの場合には、現在の再現時刻の値から読み込んだ次の変化時刻の差および倍速値に基づいて再現時刻相対位置表示部lを周期的に動作させるように再現時間時計処理を行う(図14のステップS35)。
【0031】
次に、再現時刻の値を更新して再現時刻表示部iに表示する(図14のステップS36)。次に、変化時刻より再現時刻が小さいか否かを判断する(図14のステップS37)。次に、小さくないと判断された場合には、ステップS40(後述する)に移る。次に、小さいと判断された場合には、変化データを再現用メモリにセットしてモニタ23に表示する(図14のステップS38)。次に、次の変化時刻を読み込む(図14のステップS39)。次に、再現時刻が末尾時刻より小さいか否かを判断する(図14のステップS40)。
【0032】
次に、小さいと判断された場合は終了する。また、大きいと判断された場合には再びステップS33に戻り上記動作を繰り返す。次に、ステップS30でNOの場合、データ抽出要求が発生したか否かを判断する(図15のステップS41)。次に、要求が発生していない場合には、再現時刻変更要求が発生したか否かを判断する(図15のステップS44)。次に、要求が発生している場合には、変更時刻を再現時刻としてセットして、再現時刻表示部iに表示する(図15のステップS44)。
【0033】
次に、変更時刻へ読み出し位置を移動し(図15のステップS47)、ステップS30に戻る。次に、ステップS42で要求が発生していないと判断されると、巻き戻し要求が発生したか否かを判断する(図15のステップS43)。次に、要求が発生している場合には、再現範囲先頭時刻を再現時刻としてセットして、再現時刻表示部iに表示する(図15のステップS45)。次に、変化時刻へ読み出し位置を移動し(図15のステップS48)、ステップS30に戻る。また、ステップS43で要求が発生していない場合にも、ステップS30に戻る。
【0034】
次に、ステップS41で要求が発生していると判断された場合、条件一致の変化時刻および変化データを検索及び抽出する(図15のステップS46)。次に、各タグの先頭変化時刻の変化データを再現用メモリにセットする(図15のステップS49)。
【0035】
以上のようにして、モニタ表示部21の画面表示において、プロセスデータやイベントデータのタグが割り付けられた部品は各該当タグに対応する再現用メモリの値に準じて色を変化させたり、数値を表示したり、メータを移動させたりして表示する。
【0036】
上記のように構成された実施の形態1では、クライアントが任意に時間指定した過去のプロセスデータ・イベントデータをグラフィカルな画面で動的に表示し、表示中もクライアントが適宜モニタ操作を行えるようにしたので、クライアントが簡単に一目でプラントの操業状態を把握することが可能である。また、クライアントが任意に指定したプラントデータ・イベントデータのグラフ表示や統計表示機能も使用できるので、クライアントがクライアント部のモニタでグラフィカルな画面を表示させながら同時に関連するデータの解析表示が可能である。また、上記実施の形態1においては1つのクライアント部のみにて説明したか、図1に示すように、クライアント部はサーバ部に対して複数台接続可能であるので複数のクライアントが同時に本機能を使用することが可能である。
【0037】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、クライアント部3のモニタ再現部20、モニタ表示部21及びモニタ操作部22においてクライアントが任意に時間指定した過去のプロセスデータ・イベントデータをグラフィカルな画面で動的に表示する場合について述べたが、例えば、図16に示すように操作パネルBにステップ再現ボタン(以下、ステップボタンと略す)r、ステップ逆再現ボタン(以下、ステップボタンと略す)sを設ける。そして、ステップ再現及びステップ逆再現動作をモニタ操作部22及びモニタ再現部20で図17及び図18に示すようなフロー動作を行うことにより、画面に割り付けられたタグが変化した時刻及び変化データのみを表示していくコマ送り操作が可能となる。
【0038】
上記実施の形態2のデータ管理装置の動作を上記実施の形態1の説明を流用して説明する。まず、モニタ操作部22では、上記実施の形態1と同様のステップを経て、ステップS22にてNOとされた場合、ステップボタンがクリックされたか否かを判断する(図17のステップS50)。次に、クリックされていない場合にはステップS30に戻る。次に、クリックされた場合には、モニタ再現部20へのステップ再現時刻変更要求を行い(図17のステップS51)、ステップS30に戻る。
【0039】
次に、モニタ再現部では、上記実施の形態1と同様のステップを経て、ステップS43にてNOとされた場合、ステップ再現要求が発生したか否かを判断する(図18のステップS62)。次に、要求が発生していない場合には、ステップS30に戻る。次に、要求が発生している場合には、逆ステップか否かを判断する(図18のステップS63)。次に、逆ステップの場合には、1つ前の変化時刻を読み出す(図18のステップS64)。次に、変化時刻を再現時刻にセットして、再現時刻表示部iに表示する(図18のステップS66)。次に、変化データを再現用メモリにセットして、モニタ23に表示し(図18のステップS68)、ステップS30に戻る。
【0040】
次に、ステップS63にてNOの場合は、1つ後の変化時刻を読み出す(図18のステップS65)。次に、変化時刻を再現時刻にセットして、再現時刻表示部iに表示する(図18のステップS67)。次に、変化データを再現用メモリにセットして、モニタ23に表示し(図18のステップS69)、ステップS30に戻る。
【0041】
上記のように構成された実施の形態2のデータ管理装置は、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、クライアントが必要な時点のみを対象として表示でき、かつ通常のモニタ操作も行えるのでクライアントは表示させたいデータのポイントを迅速に押さえることが可能となる。
【0042】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、クライアント部3のモニタ再現部20、モニタ操作部22においてモニタ画面に割り付けられたタグが変化した時刻及び変化データのみを表示していくコマ送りする場合について述べたが、図19に示すようにモニタ操作部22にステップ対象指定ボタンtを設け、画面に割り付けられたタグでかつクライアントが指定した部品に該当するタグのみの変化時刻と、該当時刻に対する変化データを表示していくコマ送り操作が可能となる。
【0043】
例えば、図15において、ステップ対象指定ボタンtをクリックし、例えば、画面内のバルブ計器a、bの2つをクリックしてステップ対象と指定し、ステップボタンr、sをクリックするとバルブ計器a、bのうちどちらかに変化が生じた時刻までコマ送りできる。
【0044】
上記のように構成された実施の形態3のデータ管理装置は、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、指定したタグデータの変化時点のみを対象として表示できるので、クライアントは部品単位に的をしぼって操業状態を迅速に把握することが可能となる。
【0045】
実施の形態4.
上記実施の形態2および実施の形態3では、クライアント部3のモニタ再現部20、モニタ操作部22においてステップボタンr、sにおいてステップ対象の部品を指定して、該当タグのみの変化の様子をモニタに表示する場合について述べたが、例えば図20に示すように、クライアント部3のモニタ操作部22にステップ条件指定ボタンuを設けて、クライアントは指定した条件が成立したときのみの画面内のプロセスデータ・イベントデータの変化の様子を把握することができる。
【0046】
上記のように構成された実施の形態4のデータ管理装置の動作について図20を用いて説明する。まず、ステップ条件指定ボタンuをクリックし、画面内の温度データfをダブルクリックし、ステップ条件指定ボタンuの条件式の欄に“30℃以下”といく条件式を設定する。次に、ステップボタンr、sをクリックすると該当タグ値が30℃以下になる時刻までコマ送りできる。
【0047】
上記のように構成された実施の形態4のデータ管理装置は、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、指定した条件に一致した時点のみを対象として表示できるので、クライアントはプラント内の過去に起きた事象をポイントに操業状態を把握することが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、被監視部からの各種データをデータタグと時刻情報とともに蓄積するサーバと、クライアント側からの要求により指定された条件を満たすデータを検索して表示するクライアント部とを備えたデータ管理装置において、クライアント部に接続されたモニタと、各種データの内モニタの1つのモニタ画面に表示するために必要となる種類のデータタグが設定されたモニタ設定部と、モニタからクライアントが1つのモニタ画面および再現時間範囲の指示を行うモニタ操作部と、モニタ操作部にて指示された再現時間範囲および1つのモニタ画面に対応するデータタグのデータを、サーバから抽出して再現用メモリに保存するモニタ再現部と、再現用メモリに保存された再現時間範囲のデータの内、1つのモニタ画面にて設定されたデータタグに応じた所望のデータをモニタに表示するモニタ表示部とを備えたので、クライアントが所望と成るデータを容易に得ることができるデータ管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるデータ管理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるモニタ構成の例を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1における再現範囲指定画面の構成を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1におけるタグ設定定義テーブルを示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1におけるプロセスヒストリカルテーブル設定定義テーブルを示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1におけるイベントヒストリカルテーブル設定定義テーブルを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1におけるタグテーブルを示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1におけるプロセスヒストリカルテーブルを示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1におけるイベントヒストリカルテーブルを示す図である。
【図10】この発明の実施の形態1におけるモニタ操作部のフローチャートを示す図である。
【図11】この発明の実施の形態1におけるモニタ操作部のフローチャートを示す図である。
【図12】この発明の実施の形態1におけるモニタ操作部のフローチャートを示す図である。
【図13】この発明の実施の形態1におけるモニタ操作部のフローチャートを示す図である。
【図14】この発明の実施の形態1におけるモニタ再現部のフローチャートを示す図である。
【図15】この発明の実施の形態1におけるモニタ再現部のフローチャートを示す図である。
【図16】この発明の実施の形態2におけるモニタ構成の例を示す図である。
【図17】この発明の実施の形態2におけるモニタ操作部のフローチャートを示す図である。
【図18】この発明の実施の形態2におけるモニタ再現部のフローチャートを示す図である。
【図19】この発明の実施の形態3におけるモニタ構成の例を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態4におけるモニタ構成の例を示す図である。
【符号の説明】
1 データ管理装置、2 サーバ、3 クライアント部、4 プラント、
14 データベース、15 データ抽出部、16 データ検索部、
20 モニタ再現部、22 モニタ操作部、21 モニタ表示部、
23,24 モニタ、A モニタ画面、B 操作パネル、
C 再現範囲指定画面、a,b バルブ計器、c,d レベルメータ、
e 文字データ、f 温度データ、g 数値データ、h 再現範囲決定ボタン、
i 再現時刻表示部、j 先頭時刻表示部、k 末尾時刻表示部、
l 再現時刻相対位置表示部、m 倍速決定部、n 巻き戻しボタン、
o 再現停止ボタン、p 一時停止ボタン、q 再現開始ボタン、
r,s ステップボタン、t ステップ対象指定ボタン、
u ステップ条件指定ボタン、v 時間指定ボタン、w 製品識別指定ボタン、
x イベント指定ボタン。

Claims (3)

  1. 被監視部からの各種データをデータタグと時刻情報とともに蓄積するサーバと、クライアント側からの要求により指定された条件を満たす上記データを検索して表示するクライアント部とを備えたデータ管理装置において、上記クライアント部に接続されたモニタと、上記各種データの内上記モニタの1つのモニタ画面に表示するために必要となる種類の上記データタグが設定されたモニタ設定部と、上記モニタから上記クライアントが上記1つのモニタ画面および再現時間範囲の指示を行うモニタ操作部と、上記モニタ操作部にて指示された上記再現時間範囲および上記1つのモニタ画面に対応する上記データタグのデータを、上記サーバから抽出して再現用メモリに保存するモニタ再現部と、上記再現用メモリに保存された上記再現時間範囲のデータの内、上記1つのモニタ画面にて設定された上記データタグに応じた所望のデータを上記モニタに表示するモニタ表示部とを備えたことを特徴とするデータ管理装置。
  2. 上記サーバは、上記被監視部にて生産されている製品、および上記被監視部のイベントをデータタグとして蓄積し、上記モニタ操作部は、上記再現時間範囲を、時刻にて指定するか、上記製品を指定して上記製品の生産開始時刻から生産終了時刻までを決定するか、上記イベントを指定して上記イベントの変化時刻から次の変化時刻までを決定する再現範囲指定部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
  3. 上記モニタ操作部は、データの変化時刻毎、または、指定した条件毎にデータ送り指示するコマ送り指示手段を備え、上記モニタ再現部は上記モニタ操作部にて設定された上記データ送り指示に応じたデータを上記モニタ表示部に送信して上記モニタに表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ管理装置。
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