JP2008040193A - カメラレンズ - Google Patents

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【課題】 本発明は通電加熱タイプの形状記憶合金を用いてレンズの位置決めをできるようにして、小型コンパクト化、軽量化、構造の簡素化を図ることができるカメラレンズを得るにある。
【解決手段】 四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように軸に取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗してレンズホルダの軸受を突出方向に移動させる突出機構と、この突出機構を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とでカメラレンズを構成している。
【選択図】 図3

Description

本発明は携帯電話機等に取付けられて使用される小型のカメラレンズに関する。
従来、この種のカメラレンズはレンズの位置決め装置としてステッピングモータやボイスコイルモータを用いて駆動させている。
しかしながら、両者とも構造が複雑でコスト高になるという欠点があるとともに、前者のステッピングモータを用いる場合、駆動力が小さく、駆動音が発生するとともに、設置スペースも必要となり、小型化を図るには限界があるという欠点があった。
また、後者のボイスコイルモータを用いる場合、動作時に磁場ができるという問題点があり、この磁場の影響でカメラレンズと組み合わせて使用されるシャッター装置に誤作動が生じたり、電子回路に悪影響を及ぼすという欠点があった。
特開2006−74990
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、通電加熱タイプの形状記憶合金を用いてレンズの位置決めをできるようにして、小型コンパクト化、軽量化、構造の簡素化を図ることができるカメラレンズを提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を突出方向に移動させる突出機構と、この突出機構を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とでカメラレンズを構成している。
本発明は四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を遊びを介して突出方向に移動させるレバーと、このレバーを作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とでカメラレンズを構成している。
本発明は四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を突出方向に移動させる前記レンズホルダにスライド移動可能に取付けられた付勢スプリングで反スライド方向に付勢されたスライド移動カム、このスライド移動カムの遊びあるいは不動領域を介した移動によって押し上げられる、前記レンズホルダの外壁面に形成された押し上げカムとからなる突出機構と、この突出機構のスライド移動カムを作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とでカメラレンズを構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を突出方向に移動させる突出機構と、この突出機構を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とで構成されているので、レンズホルダをスライド移動させる部位を四角形状のケースの1個所の隅部に軸を設けて配置して、ケースの小型コンパクト化を図ることができる。
(2)前記(1)によって、付勢スプリング、突出機構、通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とでレンズホルダをスライド移動させるので、構造が簡素で軽量化や小型コンパクト化を図ることができる。
(3)前記(1)によって、通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段を用いているので、確実に作動させることができるとともに、作動時に駆動音が発生したり、磁場ができたりすることなく、低騒音、安全に使用することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、レンズホルダの軸受を遊びを介して突出方向に移動させるレバーを用いているので、通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤの特性であるAS点に至らなくても、温度が上がると徐々にワイヤが縮み始める部分の影響を回避することができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図10に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は携帯電話機等に取付けられて使用される小型コンパクトな本発明のカメラレンズで、このカメラレンズ1は例えば縦寸法が10mm、横寸法が10mm、高さ寸法が4.9mmの四角形状のケース2と、このケース2内に該ケース2の1個所の隅部に形成された軸3と、この軸3にスライド移動可能に取付けられる軸受4を側面に備えるレンズ5、5、5が取付けられたレンズホルダ6と、このレンズホルダ6を常時収納方向に付勢できるように、前記軸受6を押し圧するように取付けられた付勢スプリング7と、この付勢スプリング7の付勢力に抗して前記レンズホルダ6の軸受4を突出方向に移動させる突出機構8と、この突出機構8を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤ9を用いた作動手段10とで構成されている。
前記ケース2はケース本体11とカバー12とからなり、前記ケース本体11には透孔13と、この透孔13の周縁部の内壁面に形成されたレンズホルダ収納凹部14と、このレンズホルダ収納凹部14の前記ケース本体11の隅部に位置する部位に形成された軸3と、前記カバー12と位置決め状態で嵌合する嵌合軸15とが形成されている。
また、前記カバー12には透孔18と、前記軸3の先端部と嵌合する嵌合孔19および前記嵌合軸15と嵌合する嵌合孔20とが形成されている。
前記レンズホルダ6は内部にレンズ5、5、5が収納される円筒状のレンズホルダ本体23と、このレンズホルダ本体23の下部外側面より外方へ突出する前記軸3の貫通孔24が形成されたスプリング受け25と、このスプリング受け25の上部に一体形成された、前記軸3にスライド移動可能に取付けられる円筒状の軸受4とで構成されている。
前記突出機構8は図4および図5に示すように、前記ケース本体11の軸3が形成された部位の一側面側に形成された凹部26と、この凹部26に枢支ピン27で回動可能に取付けられた、前記軸受4を付勢スプリング7の付勢力に抗して突出するように移動させる押し上げ片28を有する、ほぼL字状のレバー29とで構成されている。
前記作動手段10は図6および図7に示すように、前記軸3が形成された部位の対角線部位の前記ケース2に矢印方向にスライド移動可能に取付けられる基板30と、この基板30に形成された長孔31と、この長孔31を貫通して前記カバー12の上部より回転することにより、前記基板30をスライド移動させることができる偏芯シャフト32と、前記基板30のスライド方向の前記ケース2の隅部に形成されたガイド軸33、34と、一端が前記基板30の第1導体35部分に固定状態で接続され、他端部が前記ガイド軸33、前記レバー29の操作片36の貫通孔37、前記ガイド軸34を介して前記基板30の第2の導体38部分に固定状態で接続された通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤ9と、前記レバー29の押し上げ片28を反押し上げ方向に付勢するスプリング39とで構成されている。
なお、前記形状記憶合金ワイヤ9は電流が流れていない場合には、スプリング39で付勢されているレバー29の位置によって、たるまないように張られた状態に設定されている。
上記構成のカメラレンズ1は一端部がレンズホルダ6の軸受4の外周部でスプリング受け25に支持され、他端部が軸3の外周部に位置するカバー12に支持される付勢スプリング7で、レンズホルダ6は常時収納方向に付勢された状態となる。
この状態で作動手段10が作動する。すなわち、形状記憶合金ワイヤ9に電流が流れて、該形状記憶合金ワイヤ9が加熱して収縮するとレバー29は回動し、形状記憶合金ワイヤ9の特性であるAs点までの遊び分40を押し上げ片28が移動した後、図8に示すようにレンズホルダ6の軸受4部分を付勢スプリング7の付勢力に抗して押し上げるため、レンズホルダ6を突出させることができる。
なお、形状記憶合金ワイヤ9の微妙な張り具合の調整は、図9に示すように偏芯シャフト32を回動して基板30をスライド移動させて行なうことができる。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図25に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図11ないし図15に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、ケース本体11の軸3が形成された近傍に形成されたガイド軸33、34方向にスライダスライド凹部41と、このスライダスライド凹部41をスライド移動する押し上げ片28Aを有するスライダ42と、レンズホルダ6の外周部に前記押し上げ片28Aによって遊び40を介して押し上げられるカム43とからなる突出機構8Aおよび、前記スライダ42を反押し上げ方向に付勢する、前記スライダスライド凹部41に設けられたスプリング44および、前記スライダ42に取付けられた形状記憶合金ワイヤ9を用いた作動手段10Aとを用いた点で、このように構成したカメラレンズ1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図16ないし図19に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、スプリング受け25の貫通孔24の内側底面に形成したカム45と、このカム45を遊び40を介して押し上げることができる押し上げ片28Bが形成された円弧状のスライダスライド凹部41Aをスライド移動する円弧状のスライダ42Aを用いた突出機構8Bを用いた点で、このような突出機構8Bを用いて構成したカメラレンズ1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図20ないし図22に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第2の形態と主に異なる点は、軸3に対してスライド移動できるように中央部に長孔46が形成された長方形枠状で上面にカム面47が形成されたスライダー型カム48を用いた点で、このような突出機構8Cを用いて構成したカメラレンズ1Cにしても、前記本発明を実施するための第2の形態と同様な作用効果が得られる。
図23ないし図25に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第2の形態と主に異なる点は、異径カム49を用いた点で、このような突出機構8Dを用いて構成したカメラレンズ1Dにしても、前記本発明を実施するための第2の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、図示はしていないが,カム43の形状やレバー29の先端形状をほぼ階段形状に形成することにより、レンズホルダ6をステップ移動させることもでき、また、形状記憶合金ワイヤ9の伸縮変化特性に対応した形状に形成することにより、レンズホルダ6の全移動範囲において、移動量を任意に設定することもできる。つまり、As点付近ではレンズホルダ6の移動量を小さくし、Af点付近ではレンズホルダ6の移動量を大きくするといったように、意図的に移動量に変化をつけたり,逆に,全移動範囲において,移動量を一定に保つ(リニアに移動させる)といったこともできるため,様々な特性の形状記憶合金ワイヤに柔軟に対応することができる。
本発明はカメラレンズを製造する産業で利用される。
本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。 図1の3−3線に沿う断面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の突出機構を示す平面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の突出機構を示す正面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の作動手段の平面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の作動手段の正面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の作動手段の作動状態を示す説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の偏芯シャフトを回して基板を移動した状態の説明図。 形状記憶合金ワイヤの温度と変位の関係を示す図。 本発明を実施するための第2の形態の平面図。 本発明を実施するための第2の形態の正面図。 本発明を実施するための第2の形態の突出機構の平面図。 本発明を実施するための第2の形態の突出機構の正面図。 本発明を実施するための第2の形態の作動手段の説明図。 本発明を実施するための第3の形態の平面図。 本発明を実施するための第3の形態の正面図。 本発明を実施するための第3の形態の突出機構の平面図。 本発明を実施するための第3の形態の突出機構の正面図。 本発明を実施するための第4の形態の平面図。 本発明を実施するための第4の形態の突出機構の平面図。 本発明を実施するための第4の形態の突出機構の正面図。 本発明を実施するための第5の形態の平面図。 本発明を実施するための第5の形態の突出機構の平面図。 本発明を実施するための第5の形態の突出機構の正面図。
符号の説明
1、1A〜1D:カメラレンズ、2:ケース、
3:軸、 4:軸受、
5:レンズ、 6:レンズホルダ、
7:付勢スプリング、 8、8A〜8D:突出機構、
9:形状記憶合金ワイヤ、 10、10A:作動手段、
11:ケース本体、 12:カバー、
13:透孔、 14:レンズホルダ収納凹部、
15:嵌合軸、 18:透孔、
19:嵌合孔、 20:嵌合孔、
23:レンズホルダ本体、 24:貫通孔、
25:スプリング受け、 26:凹部、
27:枢支ピン、 28、28A、28B:押し上げ片、
29:レバー、 30:基板、
31:長孔、 32:偏芯シャフト、
33、34:ガイド軸、 35:第1の導体、
36:操作片、 37:貫通孔、
38:第2の導体、 39:スプリング、
40:遊び分、
41、41A:スライダスライド凹部、
42、42A:スライダ、 43:カム、
44:スプリング、 45:カム、
46:長孔、 47:カム面、
48:スライダー型カム、 49:異径カム。

Claims (3)

  1. 四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を突出方向に移動させる突出機構と、この突出機構を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とからなることを特徴とするカメラレンズ。
  2. 四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を遊びを介して突出方向に移動させるレバーと、このレバーを作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とからなることを特徴とするカメラレンズ。
  3. 四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1個所の隅部に形成された軸と、この軸にスライド移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように前記軸受けを押し圧するように取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗して、前記レンズホルダの軸受を突出方向に移動させる前記レンズホルダにスライド移動可能に取付けられた付勢スプリングで反スライド方向に付勢されたスライド移動カム、このスライド移動カムの遊びあるいは不動領域を介した移動によって押し上げられる、前記レンズホルダの外壁面に形成された押し上げカムとからなる突出機構と、この突出機構のスライド移動カムを作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤを用いた作動手段とからなることを特徴とするカメラレンズ。
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