JP2008039141A - 制御弁及びオイル制御装置 - Google Patents

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浩文 長谷
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Abstract

【課題】異物の噛み込み防止と弁の基本的な性能とを両立させる制御弁及びオイル制御装置を提供する。
【解決手段】ハウジング2に穿孔されてオイルが供給される被供給ポート6及びオイルを給排する複数の給排ポートと、ハウジング2に挿入されてスライドすることによりオイルの給排量を制御するスプール12と、スプール12をスライドさせるプランジャ35と、開口部の大きさを、ハウジング2とスプール12が形成する通路3の幅の1/2以上とし、被供給ポート6と複数の給排ポートのうち、少なくともいずれか一方のポートに取り付けたフィルタ部材とを備えたものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、四輪自動車等に設置されてそのオイルの流量を制御する制御弁及びオイル制御装置に関するものである。
四輪自動車のエンジンには、様々な構成部品が使用されるが、その一つとして、オイルポンプからオイル流路を経由してきたオイルを油圧アクチュエータに供給する制御弁があげられる。
この種の制御弁は、図示しないハウジングに穿孔されてオイルポンプからオイルが供給される被供給ポートと、ハウジングに穿孔されて油圧アクチュエータに対してオイルを給排する複数の給排ポートと、ハウジングに挿入されてその軸方向にスライドすることによりオイルの給排量を制御するスプールと、このスプールをハウジングの軸方向の一方に弾圧付勢するコイルバネと、電磁力によりスプールをハウジングの軸方向の他方にスライドさせるプランジャとを備えて構成されている。ハウジングの各ポートには、オイル中の異物を除去するフィルタが装着され、このフィルタの異物除去により、制御弁の動作不良が防止される(特許文献1参照)。
なお、オイル流路は、エンジンの構成部品内に切削加工によりそれぞれ形成されている。このオイル流路の切削加工に伴う切削屑は、構成部品の洗浄により除去されるのが一般的である。
特開2003−222265号公報
従来における制御弁は、以上のようにハウジングの各ポートにフィルタが装着されるが、フィルタが単に装着されるに止まり、異物やフィルタの開口部に関して詳細な定めがない場合には、性能の低下を招くこととなる。例えば、ハウジングとスプールとの間のクリアランス部に異物が噛み込まれるのを防止するため、フィルタの開口部を小さくすると、異物の除去には資するものの、圧損等により制御弁の基本的性能の劣化を招くおそれが少なくないという課題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、異物の噛み込み防止と弁の基本的な性能との両立を図ることのできる制御弁及びオイル制御装置を提供することを目的としている。
本発明に係る制御弁は、内部軸方向に、オイル用の通路を形成する複数の仕切り壁を有する略筒形のハウジングと、オイル流量を規制する複数のランド部を形成し前記ハウジングに挿入されてその軸方向にスライド可能なスプールを有し、前記ハウジングの仕切り壁及び前記スプールのランド部の角部とをそれぞれエッジに形成し、前記ハウジングの周壁に設けられてオイルを給排する複数の給排ポートと、前記スプールをハウジングの軸方向の一方に付勢する弾性部材と、電磁力により前記スプールをハウジングの軸方向の他方にスライドさせるプランジャと、フィルタ部材のオイル流通部における平均粗さ(平均的な開口部大きさ)を前記ハウジングと前記スプールとが形成するオイル用通路の幅の1/2以上とし、前記被供給ポートと前記複数の給排ポートのうち、少なくともいずれか一方のポートに取り付けたフィルタ部材とを備えたものである。
本発明に係るオイル制御装置は、自動車のオイルポンプから油圧アクチュエータに供給されるオイルを制御する制御弁と、前記制御弁のハウジングの周壁に設けられてオイルポンプからオイルがエンジンのオイル供給通路を介して供給される被供給ポートと、前記ハウジングの周壁に設けられて油圧アクチュエータにオイルを通路を介して給排する複数の給排ポートと、前記エンジンのオイル供給通路と前記制御弁の被供給ポートのいずれか一方に取り付けた第一のフィルタ部材と、前記通路と前記制御弁の複数の給排ポートのいずれか一方に取り付け、前記第一のフィルタ部材よりも開口部を大きく形成した第二のフィルタ部材とを備えたものである。
本発明によれば、被供給ポートと給排ポートのうち、少なくともいずれかのポートに、開口部の大きさをハウジングとスプールとが形成するオイル用通路の幅1/2以上に構成したので、異物の噛み込み防止と弁の基本的な性能とを両立させることができるという効果がある。特に、各仕切り壁の角部と各ランド部の角部とをそれぞれエッジに形成したので、これらの掻き出し効果により、ハウジングとスプールとの間のクリアランス部よりも少々大きな異物の噛み込みを有効に防止することができる。
また、本発明によれば、エンジンのオイル供給通路と制御弁の被供給ポートのいずれか一方に第一のフィルタ部材を取り付け、通路と制御弁の複数の給排ポートのいずれか一方に第二のフィルタ部材を取り付け、第一のフィルタ部材よりも第二のフィルタ部材の開口部を大きく形成したので、オイルポンプ側から供給されるオイル中の異物で被供給ポート側の第一のフィルタ部材を通過した異物がハウジング内に滞留したり、堆積するのを防ぐことができる。したがって、異物の混入による制御弁の動作不良を有効に防止することができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図を参照して説明する。図1から図7に示すように、制御弁1は、ハウジング2とソレノイド駆動部20とを一体構造に備え、ハウジング2には、被供給ポート6、進角側出力ポート7、遅角側出力ポート8、進角側ドレンポート9、遅角側ドレンポート10、複数の端部ドレンポート11、スプール12、及びコイルバネ15が配設され、ソレノイド駆動部20には、電磁力によりスプール12をスライドさせる可動子のプランジャ35が組み込まれており、四輪自動車のエンジンにVVT(Variable Valve Timing control)システムの一部として設置されてオイルポンプから油圧アクチュエータに供給されるオイルの流量を制御するようにしている。
ハウジング2は、図1や図2に示すように左右方向に伸びる有底円筒形に形成され、開口部側が拡径に形成されており、この開口部側にソレノイド駆動部20が装着される。このハウジング2の内部軸方向には、オイル用の通路3を形成する複数の仕切り壁4が間隔をおいて区画形成され、各仕切り壁4の角部が異物噛み込み防止の観点から切断用のエッジに形成される。ハウジング2の内周には、前記スプールと所定のクリアランスを有して摺動支持し、仕切り壁4とエッジを形成する溝5が複数形成される。
被供給ポート6は、図2に示すように、ハウジング2の周壁に穿孔されてオイルポンプからオイルが供給される。この被供給ポート6は、ハウジング2の周壁周方向に180°以下の円弧角で一部が開口した略小判形(略トラック形でもある)に穿孔される(図3参照)。このように被供給ポート6は、ハウジング2の周壁に、180°以上の角度ではなく、180°以下の円弧角で略小判形に穿孔されるので、薄肉部分を軽減してハウジング2の強度を確保することができ、しかもフィルタ部材の追加による圧損防止の効果を増大することができる。
進角側出力ポート7、遅角側出力ポート8、進角側ドレンポート9、及び遅角側ドレンポート10は、被供給ポート6同様、ハウジング2の周壁周方向に180°以下の円弧角で一部が開口した略小判形(略トラック形でもある)に穿孔され、薄肉部分を軽減してハウジング2の強度を確保するよう機能する。
進角側出力ポート7は、ハウジング2の周壁に穿孔されて被供給ポート6の反対側に位置し、VVTシステムの油圧アクチュエータの進角側油圧室に対してオイルを供給するよう機能する。また、遅角側出力ポート8は、ハウジング2の周壁に穿孔されて被供給ポート6の反対側に位置するとともに、進角側出力ポート7に隣接し、油圧アクチュエータの遅角側油圧室に対してオイルを供給する。
進角側ドレンポート9は、ハウジング2の周壁に穿孔されて被供給ポート6側に隣接し、進角側油圧室からのオイルを排出する。また、遅角側ドレンポート10は、ハウジング2の周壁に穿孔されて被供給ポート6側に隣接し、遅角側油圧室からのオイルを排出する。また、複数の端部ドレンポート11は、ハウジング2の周壁に穿孔されて底部側と開口部側とにそれぞれ位置し、スプール12の両端部側に発生する漏出油による圧力やスプール12の移動時のエア圧を大気に開放する。
スプール12は、図2に示すように、基本的には円柱形に形成されてその軸方向には径の異なる複数のランド部13と凹部14とを交互に並べ備え、ハウジング2にスライド可能に挿入されてその内部との間でオイル用の通路3を形成するとともに、ハウジング2の軸方向に所定量スライドすることにより、油圧アクチュエータに対するオイルの供給油量と排出油量とを調整するよう機能する。
スプール12の各ランド部13は、凹部14よりも拡径に形成され、角部が仕切り壁4の角部と同様に異物噛み込み防止の観点から切断用のエッジに形成されており、ハウジング2の仕切り壁4に僅かなクリアランスを介して対向し、オイルの流量を調整する。
コイルバネ15は、ハウジング2の内底部に座面形成用のワッシャ16を介して嵌入支持され、ハウジング2の内底部とスプール12の末端部との間に介在しており、スプール12をハウジング2の軸方向の一方である開口部側、換言すれば、ソレノイド駆動部20の通電オフ側に常時弾圧付勢するよう機能する。
ソレノイド駆動部20は、図1や図2に示すように、ハウジング2の開口部側に装着される有底円筒形のケース21を備え、このケース21の周壁外周面には、屈曲したブラケット22が溶接等の方法により固定されており、このブラケット22が制御弁1の設置時にエンジンのシリンダヘッドにボルト等の締結具を介して取り付けられる。このソレノイド駆動部20は、ケース21の周壁内周面の開口側に段差部23が形成され、ケース21の内部には、コイル体24、コア30、ボス34がそれぞれ内蔵される。
コイル体24は、ケース21の底部から外方向に突出する通電用のコネクタ部25と、ケース21の周壁内周面に僅かな隙間を介して対向するコイル外装部26とを備えて樹脂モールド成形により一体化され、円筒形のボビン27、コイル28、ターミナル29がインサート成形される。また、コア30は、ボビン27内に嵌合される有底円筒部31と、この有底円筒部31の周壁から外方向に張り出す鍔部32とを備えてボビン27とコネクタ部25との間に介在する。このコア30には、プランジャ35用の軸受33が圧入して嵌合される。
ボス34は、中空の断面略ハット形に形成されてケース21の開口側に位置し、対向するハウジング2の開口部側に積層するとともに、ケース21の段差部23に嵌合する。このボス34には、コア30の軸受33と対向するプランジャ35用の軸受33が圧入して嵌合される。
プランジャ35は、本体である筒部36と、この筒部36の端部に略テーパ形状に形成されてボス34に対向する磁気吸引部37とを備えてシャフト38に嵌通され、コア30の内部に所定の隙間を介して収容されており、通電に基づく電磁力によりスプール12をハウジング2の軸方向の他方、換言すれば、ハウジング2の底部方向にスライドさせ、かつコイルバネ15を圧縮するよう機能する。シャフト38は、非磁性材料を使用して形成され、コア30とボス34の軸受33にスライド可能に貫通支持されており、対向するスプール12の先端部に当接する。
図3から図7に示すように、進角側出力ポート7と遅角側出力ポート8の形状に対応して、オイル中の異物を除去する可撓性のフィルタ40がそれぞれ外側から着脱自在に被覆され、各フィルタ40の異物除去作用により制御弁1の動作不良が抑制防止される。
各フィルタ40は、所定の合成樹脂を使用して断面略円弧形に湾曲形成され、中空の平面略小判形に成形される屈曲可能な枠体41と、複数のSUS線等の縦横の組み合わせにより形成され、枠体41の内部に張架されてオイルを流通させるメッシュ42と、枠体41の裏面両端部にそれぞれ突出形成され、進角側出力ポート7又は遅角側出力ポート8の周縁部に切り欠かれた複数の係止穴17にそれぞれ嵌合係止する係止爪43とを備えて形成される。
フィルタ40は、ハウジング2の周壁に未だ装着されないフリーの場合には、円弧の半径R1がハウジング2の周壁の半径R2よりも拡径になるよう、すなわちR1>R2の関係になるよう湾曲形成される。
フィルタ40のメッシュ42における開口部の平均粗さ、換言すれば、開口部の大きさβは、ハウジング2の仕切り壁4とスプール12のランド部13とが形成するオイル用の通路3の幅αの1/2以上になるよう、すなわちβ≧1/2αの関係になるよう形成され、好ましくは通路3の幅α以上になるよう形成される(図1、図2参照)。また、通路3の幅αは、例えば制御弁1がバルブタイミング調整用電磁弁の場合には、オイルの必要流量等を考慮し、0.7〜1mm程度に設定される。
以下、図8に基づき、オイル用の通路3の幅α、及びメッシュ42における開口部の大きさβ等について説明する。図8は、制御弁1がバルブタイミング調整用電磁弁として実際に使用された場合の印加電流に対するオイルの流量を示すグラフであり、ここでは四輪自動車での常用域として油圧200kPa時の特性を示している。
同図に示すように、制御弁1のオイルは、最小・最大電流の時に最大流量(図8のA、B点)となり、中間電流の時に最小流量(図8のC点)となるような略U字の特性を示す。また、電流100mAの時遅角側流量となり、電流1000mAの時進角側流量となる(通常、遅角側がフェールセーフ側となり、アイドル時等バルブタイミング変更不要の場合には、電流100mAに設定される)。
また、実際の油圧アクチュエータの制御に際しては、電流のフィードバック制御、すなわち実際の油圧アクチュエータの位相をモニターしながら目標の位相に近づくように制御弁1の流量を調整すべく、電流を制御する方法が採用される。また、種々のエンジン状態(エンジンの回転数や油温等)において、使用される流量域は、図に示す流量カーブのうち、最大流量の約1/2以下の領域が実使用領域となる。
以上、実際の運転状況と制御弁1の機能をまとめると以下のようになる。先ず、アイドル時は、電流100mAで遅角側流量の最大流量(スプール12、プランジャ35は最遅角位置、通路3の幅αは全開状態)が流れている。
次いで、エンジン回転数、負荷の上昇により、所定の目標バルブタイミング(位相)が設定されると、演算により設定された所定の電流値が制御弁1に印加され、200kPa時で約5L/minの進角側流量が流れ、油圧アクチュエータが進角方向に動作する(この場合、通路3の幅αは1/2開度)。こうして油圧アクチュエータが動作して目標の位相に近づくと、印加電流が小さく設定され、目標の位相で保持するよう中間電流値の近辺で制御される(この場合、通路3の幅αはゼロ近辺)。
ここで、各動作状態の通路3の幅αの変化を考えると、全開から略全閉への動作、1/2開度から略全閉への動作、及び略全閉付近での動作である。この時、流入するオイル中に異物が混入した場合、1/2α以上の大きさの異物は、スプール12が閉方向にスライドする際、油圧の力等により隙間部分に噛み込まれ、スプール12のスライドを阻害するおそれがある。
これに対し、1/2αよりも小さい異物であれば、オイルの流れに沿って通過するので、スプール12のスライドに支障をきたすおそれが少ない。さらに、ハウジング2とスプール12のクリアランスレベルの異物は各仕切り壁4のエッジの掻き出し作用により噛み込みが規制され、クリアランスよりもやや大きな(0.1mmレベル)異物は制御弁1が四輪自動車用の場合には、発生力(スプール12の軸方向推進力)が最大でも10N程度と小さいため、ハウジング2とスプール12のクリアランスに噛み込まれる可能性が少ない。
一方、本実施の形態1における制御弁1はエンジンに装着されてオイルポンプからのオイルを油圧アクチュエータに供給するよう機能するが、この際、オイルは、エンジンのオイル流路を流動する。このオイル流路は、エンジンの構成部品内、例えばシリンダヘッド、カムシャフト、及びカムシャフトを固定するカムキャップ内にドリル等を使用した切削加工によりそれぞれ形成されている。
係るオイル流路の切削加工に伴う切削屑(切子)は、構成部品の洗浄により除去されるのが一般的であるが、除去されずにオイル流路に残留し、制御弁1に流入することがある。この制御弁1に流入する異物として、実際に問題になるのは加工屑であり、この加工屑は、比較的大きく(0.5〜2mm)、しかも、カール等の複雑な形状を呈することが少なくない。
以上を総合すると、制御弁1において、機能上問題となる異物の大きさは1/2α以上(おおよそ0.4mm以上)であるから、メッシュ42における開口部の平均粗さ、換言すれば、開口部の大きさβは、1/2α以上となる設定が最適である。また、係るレベルの大きさであれば、比較的小さい開口のポートにフィルタ40を装着する場合でも、オイルの圧損や流量低下を招くおそれがない。
上記において、ハウジング2の進角側出力ポート7あるいは遅角側出力ポート8にフィルタ40を装着する場合には、フィルタ40を指で湾曲させてその円弧の半径R1をハウジング2の周壁の半径R2まで小さくし、進角側出力ポート7又は遅角側出力ポート8の複数の係止穴17にフィルタ40の係止爪43をそれぞれ嵌入し、その後、フィルタ40の枠体41から指を離せば良い。
すると、湾曲したフィルタ40がその弾性復帰力により元の半径R1に復帰しようとするので、複数の係止穴17にフィルタ40の係止爪43がそれぞれ強固に嵌合係止し、この各係止爪43の嵌合係止により、ハウジング2の周壁にフィルタ40を隙間なく沿わせて適切に装着することができる。
上記構成によれば、ハウジング2にフィルタ40を単に覆着するのではなく、異物やフィルタ40の開口部に関して詳細に規定するので、ハウジング2とスプール12間の摺動面のクリアランスよりも少々大きい異物の噛み込みをエッジの掻き出し効果により有効に防止することができる。また、実際に問題となるオイル用の通路3の幅αと同等レベルの異物をフィルタ40により除去することができる。さらに、ハウジング2にフィルタ40を覆着しても、フィルタ40の追加に伴う圧損を防止することができる。
実施の形態2.
図9、図10は本発明の実施の形態2を示すもので、フィルタ40を金属材料を使用して多孔質の平面略小判形に形成し、このフィルタ40をハウジング2の進角側出力ポート7と遅角側出力ポート8とに内部座ぐり18と溝5とを介しそれぞれ圧入固定するようにしている。
フィルタ40は、例えば金属線、金属線の不織布、金属塊、あるいは発泡金属体等を使用して内外方向に粗密に形成され、内部が粗い目に形成されるとともに、この内部以外の外周縁部が強度や剛性維持の観点から密に形成される。その他の部分については、上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態2においても上記実施の形態1と同様の作用効果が期待でき、しかも、フィルタ40を複数の材料により製造する必要がないので、製法の簡素化やコスト削減を図ることができる。また、ハウジング2の進角側出力ポート7と遅角側出力ポート8内にフィルタ40を抜け止め用の既存の内部座ぐり18や溝5を介して埋没固定するので、係止穴17や係止爪43を省略して構成の簡素化を図ることができるという効果がある。
実施の形態3.
図11を参照して本発明に係る実施の形態3を説明する。本実施の形態3におけるオイル制御装置は、自動車のオイルタンク50のオイルを吸い上げるオイルポンプ51から油圧アクチュエータ60に供給されるオイルを上記制御弁1により制御し、エンジンの出力向上、排気ガスの低減、燃費の改善等を目的にエンジンのバルブタイミングを調整するようにしている。
制御弁1は、そのハウジング2に、被供給ポート6、進角側出力ポート7、遅角側出力ポート8が配設され、被供給ポート6には、オイルポンプ51からオイルがエンジン内のオイル供給通路52を介して供給される。また、制御弁1は、進角側出力ポート7からエンジン内の進角側通路53、カムシャフト54内の進角側通路55を介して油圧アクチュエータ60の進角側油圧室にオイルを供給したり、排出するよう機能する。同様に、遅角側出力ポート8からエンジン内の遅角側通路56、カムシャフト54内の遅角側通路57を介して油圧アクチュエータ60の遅角側油圧室にオイルを供給したり、排出する。
ハウジング2の被供給ポート6には第一のフィルタ40Aが被覆され、進角側出力ポート7と遅角側出力ポート8には第二のフィルタ40Bがそれぞれ被覆される。これら第一、第二のフィルタ40A・40Bは、基本的には制御弁1のフィルタ40と同様に形成されるが、第一のフィルタ40Aにおけるメッシュ42の開口部の大きさβよりも第二のフィルタ40Bにおけるメッシュ42の開口部の大きさγが大きくされる。その他の部分については、上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態3においては、オイルポンプ51から供給されるオイル中の異物のうち、第一のフィルタ40Aを通過した異物を第二のフィルタ40Bでトラップすることなく、制御弁1から外部に流出させることができる。さらに、油圧アクチュエータ60から戻ってきたオイルは第二のフィルタ40Bでろ過されるが、第二のフィルタ40Bを通過した異物は、進角側、遅角側のドレンポート9,10から制御弁1の外部、エンジンの内部に排出されるので、制御弁1の内部に異物が堆積するのを抑制防止することができる。
なお、上記実施の形態ではフィルタ40を平面略小判形に形成したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、フィルタ40を平面略長方形、楕円形、円形等に形成することもできるし、厚くしたり、薄くしても良い。また、上記実施の形態では四輪自動車のエンジンに制御弁1を使用したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、自動二輪車、自動三輪車、雪上スクータ、水上バイク等のエンジンに使用することもできる。
さらに、ハウジング2の被供給ポート6に第一のフィルタ40Aを覆着し、進角側出力ポート7と遅角側出力ポート8に第二のフィルタ40Bをそれぞれ覆着したが、オイル供給通路に第一のフィルタ40Aを装着し、進角側通路53と遅角側通路56とに第二のフィルタ40Bをそれぞれ装着しても良い。
本発明の実施の形態1に係る制御弁を模式的に示す全体説明図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁を模式的に示す断面説明図である。 図1のIII‐III線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁のハウジングとフィルタを模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁のフィルタを模式的に示す平面説明図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁のフィルタの半径を模式的に示す平面説明図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁のハウジングの半径を模式的に示す平面説明図である。 本発明の実施の形態1に係る制御弁をバルブタイミング調整用電磁弁として実際に使用した場合の印加電流に対するオイルの流量を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る制御弁を模式的に示す要部断面説明図である。 本発明の実施の形態2に係る制御弁のフィルタを模式的に示す平面説明図である。 本発明の実施の形態3に係るオイル制御装置を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 制御弁、2 ハウジング、3 通路、4 仕切り壁、5 溝、6 被供給ポート、7 進角側出力ポート(給排ポート)、8 遅角側出力ポート(給排ポート)、9 進角側ドレンポート、10 遅角側ドレンポート、11 端部ドレンポート、12 スプール、13 ランド部、15 コイルバネ(弾性部材)、17 係止穴、18 内部座ぐり、20 ソレノイド駆動部、35 プランジャ、40 フィルタ(フィルタ部材)、41 枠体、42 メッシュ、43 係止爪、40A 第一のフィルタ(フィルタ部材)、40B 第二のフィルタ(フィルタ部材)、50 オイルポンプ、52 オイル供給通路、53 進角側通路(通路)、54 カムシャフト、55 進角側通路、56 遅角側通路(通路)、57 遅角側通路、60 油圧アクチュエータ、α 通路の幅、β メッシュの開口部の大きさ、γ 第二のフィルタにおけるメッシュの開口部の大きさ。

Claims (8)

  1. 内部軸方向に、オイル用の通路を形成する複数の仕切り壁を有する略筒形のハウジングと、オイル流量を規制する複数のランド部を形成し前記ハウジングに挿入されてその軸方向にスライド可能なスプールを有し、前記ハウジングの仕切り壁及び前記スプールのランド部の角部とをそれぞれエッジに形成し、前記ハウジングの周壁に設けられてオイルを給排する複数の給排ポートと、前記スプールをハウジングの軸方向の一方に付勢する弾性部材と、電磁力により前記スプールをハウジングの軸方向の他方にスライドさせるプランジャと、フィルタ部材のオイル流通部における平均粗さ(平均的な開口部大きさ)を前記ハウジングと前記スプールとが形成するオイル用通路の幅の1/2以上とし、前記被供給ポートと前記複数の給排ポートのうち、少なくともいずれか一方のポートに取り付けたフィルタ部材とを備えた制御弁。
  2. 被供給ポートと複数の給排ポートのうち、少なくともいずれか一方のポートを、ハウジングの周壁周方向に180°以下の一部開口形状に形成した請求項1記載の制御弁。
  3. フィルタ部材を、被供給ポートと複数の給排ポートのうち、少なくともいずれか一方のポートの開口形状に対応する形状に形成した請求項1または請求項2記載の制御弁。
  4. フィルタ部材を、断面略円弧形に形成される屈曲可能な枠体と、この枠体の内部に取り付けられるメッシュと、枠体に突出形成され、少なくともいずれか一方のポートの周縁部に形成された係止穴に係止する係止爪とから形成し、前記フィルタ部材の円弧の半径をハウジングの周壁の半径よりも大きくした請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の制御弁。
  5. フィルタ部材のメッシュにおける開口部の大きさを、ハウジングとスプールとが形成するオイル用通路の幅以上とした請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の制御弁。
  6. フィルタ部材を金属材料を使用して多孔質に形成し、このフィルタ部材の内部を粗く形成するとともに、この内部以外の外部を密に形成するようにした請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の制御弁。
  7. ハウジングの内部座ぐりをフィルタ部材の抜け止めに使用するようにした請求項6記載の制御弁。
  8. 自動車のオイルポンプから油圧アクチュエータに供給されるオイルを制御する制御弁と、前記制御弁のハウジングの周壁に設けられてオイルポンプからオイルがエンジンのオイル供給通路を介して供給される被供給ポートと、前記ハウジングの周壁に設けられて油圧アクチュエータにオイルを通路を介して給排する複数の給排ポートと、前記エンジンのオイル供給通路と前記制御弁の被供給ポートのいずれか一方に取り付けた第一のフィルタ部材と、前記通路と前記制御弁の複数の給排ポートのいずれか一方に取り付け、前記第一のフィルタ部材よりも開口部を大きく形成した第二のフィルタ部材とを備えたオイル制御装置。
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