JP2008037403A - 反射膜を有するルーフ構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、反射膜を有するルーフ構造体とすることで、反射膜により可視光線領域から赤外線領域までの広い領域の太陽光(日射)を反射し、ルーフの温度上昇を抑制し、もって車内の温度上昇を抑制することである。
【解決手段】 少なくとも1枚以上の光透過性板を含み光散乱機能を有するルーフ板からなり、光の入射側を外側としたとき、前記各光透過性板の主表面のうち最も外側以外の主表面に形成された反射膜を有することを特徴とする反射膜を有するルーフ構造体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射膜を有するルーフ構造体に関するものである。
従来、車両のルーフ部分においては金属ルーフが一般的であり、夏期においてルーフの温度は約100℃近くの高温となることがあり、車内の温度上昇に大きく影響している。このようなルーフの温度上昇を抑えるために、遮蔽構造体を支持体で車両の屋根部分に取り付ける遮光熱装置が提案されている(特許文献1)。また、ルーフを、間隔を開けて配置した外板と内板との二重構造からなる複合パネルとし、少なくとも一方の内側の表面を鏡面化することにより車内への熱放射を低減することが提案されている(特許文献2)。
金属ルーフの一部分を、外の景色を楽しむことなどの車内空間の開放感を目的としたガラス板や樹脂板を用いた光透過性のルーフとしたルーフ構造体等も使用されている。このような光透過性のルーフにおいては、主に可視光線以外の赤外線を反射または吸収することにより車内の温度上昇を低減することが提案されている(例えば、特許文献3)。
特開2004−210146号公報 特開2003−53887号公報 特開2001−39742号公報
特許文献1に記載の遮光熱装置は、車両のデザイン性を著しく低下させるという欠点があった。特許文献3等に記載の光透過性のルーフは、窓として用いられるために可視光線を透過する必要があり、可視光線領域に近接する近赤外線領域の遮蔽が十分でない場合があった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、反射膜を有するルーフ構造体とすることで、反射膜により可視光線領域から赤外線領域までの広い領域の太陽光(日射)を反射し、ルーフの温度上昇を抑制し、もって車内の温度上昇を抑制することである。
請求項1記載の反射膜を有するルーフ構造体は、少なくとも1枚以上の光透過性板を含み光散乱機能を有するルーフ板からなり、光の入射側を外側としたとき、前記各光透過性板の主表面のうち最も外側以外の主表面に形成された反射膜を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光透過性板の有する前記光散乱機能は、前記反射膜と前記反射膜よりも光入射側の前記各光透過性板のいずれかの主表面との間に形成された光散乱層によることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光散乱層が、前記いずれかの主表面を凹凸加工して形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光散乱層が、前記いずれかの主表面に樹脂材料により形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光散乱層が、前記各光透過性板を貼り合わせるための中間膜であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記ルーフ板が、前記反射膜と前記反射膜よりも光入射側の前記各光透過性板のいずれかの主表面との間に形成された着色膜を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記着色膜が、前記樹脂材料により形成される前記光散乱層であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記反射膜が前記ルーフ板を構成する各光透過性板の主表面のうち光入射側に最も遠い主表面に形成されている場合、前記反射膜上に保護膜を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、日射透過率が10%未満であり、角度条件 12°における日射反射率が60%以上であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、一部分に視認性のための窓が形成されたことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光透過性板が、ガラス板または/および樹脂板であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体であって、前記光散乱層のヘーズ(曇価)が、35%以上であることを特徴とする。
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体では、反射膜により太陽光を紫外線領域から赤外線領域までの広い領域の太陽光(日射)を反射するので、ルーフの温度上昇を抑制することができる。従って、この反射膜を有するルーフ構造体を車両のルーフ部分に用いれば、車内の温度上昇を抑制することができる。
以下、本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体について、図を参照しながら車両のルーフ部分に用いたときを例として説明する。
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体は、1以上の光透過性板を含み光散乱機能を有するルーフ板からなり、前記各光透過性板の主表面のうち光入射側の最も外側(以下、車外側という)の主表面以外の主表面に形成された反射膜とからなっていればよい。ここで、板の主表面とは、最も面積の広い面とその面に対向する面である。以下、特に断らない場合は、表面は主表面を表すこととする。
[第1の実施形態]
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体の最も簡単な構成は、ルーフ板として1枚の光散乱機能を有する光透過性板を用いたルーフ構造体である。この場合、光散乱機能のための光散乱層は、車外側または車内側の表面に形成することができる。例えば、車外側表面に光散乱層を形成した場合は、反射膜を車内側とした鏡の表面に光散乱層を形成したと見なすことができる。一般的な鏡は、光透過性板としてフロート板ガラス(以下、ガラス板という)を用い、ガラス板の一方の面に銀の反射膜を形成し、銀の反射膜の上に銅の膜を形成し、銅の膜の上に塗料等で保護膜を形成してある。
このような鏡は、ガラス板の高透過性と銀の高反射性により、日射反射率が77%程度と高く、そして、日射透過率は、銀、銅および保護膜により太陽光を遮蔽するため0%となる。このような鏡を車両のルーフとして用いる場合、太陽光による反射光が他の車両の運転者に眩しさを感じさせることが考えられる。このような眩しさを低減するために、本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体は、ルーフ板に光散乱機能が付加されている。
図1(a)に鏡を基本の構成とした場合のルーフ構造体の縦断面図を示す。図の上側を車外側、下側を車内側とする。ルーフ構造体10は、ルーフ板である1枚の光透過性板11と、前記光透過性板11の車内側表面に形成した反射膜12と、車外側表面に形成した光散乱層13とにより構成されている。反射膜12の表面には、反射膜12の保護と光透過防止のための保護層14を適宜形成してもよい。
保護層14は、反射膜に用いられる材質の耐候性(耐腐食性や耐磨耗性等)や厚み等を考慮して形成すればよく、耐候性に優れた材質を用いて日射透過率を十分に低く抑えられる膜厚を有する反射膜であれば、保護層14は形成しなくてもよい。また、保護層14は、単層構造であってもよいし、前述の反射膜が銀の場合のように、複層構造であってもよい。
光散乱層13を形成させるための防眩処理としては、光透過性板11の表面を直接凹凸加工してもよいし、光透過性板11の表面に光透過性板と同成分または異なる成分により凹凸を形成してもよい。光透過性板の表面を直接凹凸加工した場合は、光透過性板の表面と光散乱層とは厳密に区別することはできず、また、光透過性板の表面に光透過性板と同成分または異なる成分により凹凸を形成した場合は、光透過性板の表面に離散的に凸部が形成される場合があるが、本発明においては、これらの光散乱機能を有する部分を光散乱層とする。
光透過性板の表面を直接凹凸加工する方法としては、薬品により表面の一部を溶解する方法や研磨による方法等を適宜用いることができる。光透過性板の表面を直接凹凸加工しない方法としては、ゾル−ゲル法やシリコン樹脂により凹凸を形成する方法あるいは凹凸加工が施されたフィルムを貼り付ける方法等を適宜用いることができる。
光散乱層を形成した光透過性板の表面は、反射膜を形成した側とは反対側の表面としたが、眩しさを低減させるためには反射像が乱反射すればよく、反射膜よりも車外側の光透過性板の表面に形成していればよい。
図1(b)にこのルーフ構造体を示す。ルーフ構造体20は、ルーフ板である1枚の光透過性板11と、前記光透過性板11の車内側表面に形成した光散乱層13と、光散乱層13の表面に形成した反射膜12とにより構成されている。反射膜12の表面には、前述したように反射膜12の保護と光透過防止のための保護層14を適宜形成してもよい。このように、反射膜12を光散乱層13の表面に形成した場合は、防眩処理の方法は反射膜として用いる材質の反応性等を考慮して適宜決めることができる。例えば、反射膜の材質として銀を用いる場合は、銀の変色を防ぐために銀と接触する表面に塩素や硫黄成分を含ませないことが望ましい。
反射膜の形成方法は、光透過性板の材質と反射膜の材質との組み合わせによりめっきや蒸着等の従来の方法を適宜用いることができる。
反射膜の材質としては、白色または白色に近い反射が得られる銀、アルミニウム、クロム、ニッケルやマグネシウム等、特有の色の反射が得られる金や銅等、およびそれらを主とする化合物等が好適に用いられる。
光透過性板としては、ガラス板または樹脂板(プラスチック板)等を好適に用いることができ、ルーフ構造体の形状は、車両のデザインに合わせて曲面形状とすることができる。
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体は、従来の金属製ルーフの代わりに単体で用いてもよいし、金属製のルーフ上に設置して用いてもよい。
前者の場合は、光透過性板の強度と厚みは、日本工業規格(JIS)R3211:1998「自動車用安全ガラス」のルーフ用窓に用いられる規格に準じて決めることができる。後者の場合は、ルーフの安全性は金属製ルーフにより実現させればよいので、光透過性板の厚みは、加工性、作業性や車体の軽量化等を考慮して決めることができ、例えば、1mm以下の厚さとすることができる。
車両のルーフ構造体は、デザイン性の観点から他の車体の塗装と同系統の色を有することが好ましい。一つの方法として、反射膜の材質を適宜選ぶことにより、反射光の色を調整することができる。例えば、金や銅を用いれば、いわゆる金色の塗装と同系統の色とすることができる。他の方法として、光散乱層を光透過性板の表面に光透過性板と同成分または異なる成分により凹凸を形成した場合は、この光散乱層を着色することができる。着色のための顔料や染料を適宜選ぶことにより反射光の色を車体の塗装とより近い色調とすることができる。
[第2の実施形態]
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体を従来の金属製ルーフの代わりに単体で用いる場合には、ルーフ板は、JIS R3211:1998「自動車用安全ガラス」のルーフ用窓に用いられる規格に適合する合わせガラス板またはガラス−プラスチック(ガラスとプラスチックとの合わせ板)とすることができる。
図2(a)は、ルーフ構造体10の車内側に中間膜15を介して板状体16を接着したルーフ構造体、図2(b)は、ルーフ構造体20の車内側に中間膜15を介して板状体16を接着したルーフ構造体を示す。この板状体16は、光透過性板である必要はなく、着色された半透明または遮光性の板であってもよい。
[第3の実施形態]
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体を合わせガラス板またはガラス−プラスチックとする場合の別の形態として、図3に示すルーフ構造体を示すことができる。図3(a)は、ルーフ構造体10の車外側に中間膜17を介して光透過性板状体18を接着したルーフ構造体、図3(b)は、ルーフ構造体20の車外側に中間膜17を介して光透過性板状体18を接着したルーフ構造体を示す。
ルーフ構造体10,20の場合には、光散乱層13を光透過性板11の車外側または車内側の表面に形成している。しかし、光散乱層は反射層12よりも車外側に形成されていればよいので、ルーフ構造体50,60の場合には、光散乱層13を光透過性板18の車外側または車内側の表面に形成してもよい。また、中間膜17に光散乱機能を付加することにより中間膜17を光散乱層としてもよい。
ルーフ構造体10,20の場合には、反射膜12を光透過性板11の車内側の表面に直接または光散乱層を介して形成しているが、ルーフ構造体50,60の場合には、反射膜を光透過性板11の車外側の表面に形成してもよい。この場合、反射膜と中間膜が直接接着されることになるので、反射膜の材質は、中間膜に含まれる物質や水分との反応性の低いものを適宜選ぶことができる。
これらのルーフ構造体の場合、中間膜17は、反射膜12よりも車外側に位置するので、前述した車体の塗装の色に合わせるための着色を中間膜17に行うことができる。
[第4の実施形態]
第1〜3の実施形態に示した本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体は、従来の金属ルーフ構造体の代わりに用いられ、車内の温度上昇を抑制することを目的とするので、基本的には室内からの外部視認性を必要としない。しかし、金属ルーフ構造体の一部分に外部視認性のための窓が形成される場合があるように、本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体の一部分にも外部視認性のための窓を形成してもよい。その窓は、反射膜を有するルーフ構造体の一部分に可視光透過率が高く光散乱性の低い部分を設けることにより形成することができる。このように一部分に窓が形成された反射膜を有するルーフ構造体は、従来の一部分に窓が形成された金属ルーフ構造体に比べて外観上継ぎ目のない一体構造の窓付きルーフ構造体とすることができる。
(光散乱性の評価方法)
通常、光透過性にかかわらず板状体等の反射による光散乱性の評価には、光沢度が用いられ、光透過性の板状体等の透過による光散乱性の評価には、ヘーズ(曇価)が用いられる。本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体においては、反射膜は光散乱機能を有するルーフ板よりも車内側に位置しており、この反射膜による反射光はルーフ板を透過することになる。従って、本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体による反射光の眩しさの指標として、ヘーズを用いることとした。しかし、ヘーズの測定は透過により行われるので、本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体のように、光透過性がないまたは低いものを直接測定するには適していない。そこで、本発明の実施の形態においては、光散乱性能の評価はルーフ構造体としてではなく、光散乱性能を有する部分のみにより行うこととした。
光透過性板のいずれかの主表面を凹凸加工して光散乱層が形成されている場合または光透過性板のいずれかの主表面にゾル−ゲル法やシリコン樹脂により凹凸が形成されて光散乱層が形成されている場合のように、光透過板と光散乱層が分離できない場合には、光散乱層が形成された光透過性板のヘーズを測定すればよい。光散乱層がフィルムや中間膜である場合には、光散乱層のみのヘーズを測定すればよい。なお、光透過性板にヘーズが1%未満のものを用いれば、光散乱層が形成された光透過性板のヘーズを光散乱層のヘーズと見なすことができる。
ヘーズの測定は、JIS K7136:2000「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に準じて行うことができる。
[実施例]
(樹脂フィルムのヘーズの測定)
第1の実施形態の図1(a)に示した構成の反射膜を有するルーフ構造体を鏡(ハイミラー社製)の表面に光散乱層13として樹脂フィルムを貼り付けることにより作製する場合について検討した。
先ず、12種類の樹脂フィルムのヘーズと眩しさの関係を調べた。表1に、その結果を示す。
Figure 2008037403
ヘーズは、ヘーズメーター(スガ試験機社製HZ−1)により測定した。
眩しさは、鏡の表面に樹脂フィルムをテープで固定し、その表面に照明を当て、その反射像を目視して、「眩しくない」、「さほど眩しくない」そして「眩しい」の三段階で評価した。表1には、眩しくない場合を記号「○」、さほど眩しくない場合を記号「△」、そして眩しい場合を記号「×」で表した。
この測定結果から、ヘーズが23%程度より低いと眩しく、33%程度ではさほど眩しくなく、そして40%程度を超えると眩しくないことが分かった。
(反射膜を有するルーフ構造体の性能の測定)
表1に示したヘーズと眩しさの関係を参考にして、サンプル9のヘーズ 70.3%の樹脂フィルム(住友スリーエム社製、FasaraTM ガラスシェード SH2MACRX)を、鏡(ハイミラー社製)の表面に貼り付けることにより、第1の実施形態の図1(a)に示した構成の反射膜を有するルーフ構造体を作製した。この反射膜を有するルーフ構造体の日射透過率と角度条件 12°における日射反射率を、JIS R3106:1998「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に基づき分光光度計(島津製作所社製、MPC3100)により測定した。その結果、日射反射率は77%であった。鏡の銀の反射膜上には銅の膜と保護膜が形成されていたので、日射透過率は0%であった。
次に、この反射膜を有するルーフ構造体と自動車用鋼板との比較を行った。上面のみを開口部とした2個のダンボール箱(縦 300mm、横 300mm、高さ 450mm)を用意した。各ダンボール箱の上にそれぞれ反射膜を有するルーフ構造体と自動車用鋼板を配置した。反射膜を有するルーフ構造体と自動車用鋼板との面の寸法は、ダンボール箱の開口部の全体を覆うことが可能な大きさとした。反射膜を有するルーフ構造体の試験に用いる方をダンボール箱Aとし、自動車用鋼板の試験に用いる方をダンボール箱Bとした。
各ダンボール箱を屋外の日当たりのよい場所に並べて配置し、各ダンボール箱の中に、それぞれ同型のデジタル温度計の電線で繋がったセンサ部分を設置した。
各ダンボール箱の開口部に、それぞれ反射膜を有するルーフ構造体と自動車用鋼板を被せて、各ダンボール箱の内部温度を5秒毎に測定した。各ダンボール箱の内部温度は、30分後にほぼ安定し、このときの内部温度は、ダンボール箱Aが35℃、ダンボール箱Bが37℃であり、ダンボール箱Aの方が2℃低い内部温度となった。この比較試験により、反射膜を有するルーフ構造体が、従来の自動車用鋼板を用いたルーフ構造体よりも遮熱性に優れていることが確認できた。
本発明に係る反射膜を有するルーフ構造体は、自動車や列車等の車両のルーフ部分やその他の車体部分に用いることができる。また、建物のルーフ部分や壁面部分にも用いることができる。
本発明の第1の実施形態に係る1枚の光透過性板からなる反射膜を有するルーフ構造体の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る合わせ板状の反射膜を有するルーフ構造体の構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る合わせ板状の反射膜を有するルーフ構造体の構造を示す断面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60 反射膜を有するルーフ構造体
11,18 光透過性板
12 反射膜
13 光散乱層
14 保護膜
15,17 中間膜
16 板状体

Claims (12)

  1. 少なくとも1枚以上の光透過性板を含み光散乱機能を有するルーフ板からなり、光の入射側を外側としたとき、前記各光透過性板の主表面のうち最も外側以外の主表面に形成された反射膜を有することを特徴とする反射膜を有するルーフ構造体。
  2. 前記光透過性板の有する前記光散乱機能は、前記反射膜と前記反射膜よりも光入射側の前記各光透過性板のいずれかの主表面との間に形成された光散乱層によることを特徴とする請求項1記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  3. 前記光散乱層が、前記いずれかの主表面を凹凸加工して形成されていることを特徴とする請求項2記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  4. 前記光散乱層が、前記いずれかの主表面に樹脂材料により形成されていることを特徴とする請求項2記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  5. 前記光散乱層が、前記各光透過性板を貼り合わせるための中間膜であることを特徴とする請求項4記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  6. 前記ルーフ板が、前記反射膜と前記反射膜よりも光入射側の前記各光透過性板のいずれかの主表面との間に形成された着色膜を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  7. 前記着色膜が、前記樹脂材料により形成される前記光散乱層であることを特徴とする請求項6記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  8. 前記反射膜が前記ルーフ板を構成する各光透過性板の主表面のうち光入射側に最も遠い主表面に形成されている場合、前記反射膜上に保護膜を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  9. 日射透過率が10%未満であり、角度条件 12°における日射反射率が60%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  10. 一部分に視認性のための窓が形成されたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  11. 前記光透過性板が、ガラス板または/および樹脂板であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。
  12. 前記光散乱層のヘーズ(曇価)が、35%以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の反射膜を有するルーフ構造体。

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