JP2008036188A - 温風乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着剤に吸着されていた水分を徐々に放出して、乾燥風をより長い時間にわたって加湿でき、しかも吸着剤に熱がこもるのを防止して、水分の吸着作用をより短い時間で再開できる温風乾燥機を提供する。
【解決手段】中空筒状の本体ケース1の内部に、送風ファン15およびモーター16を設け、送風ファン15より下流側にヒーター17を配置する。送風ファン15で生起した乾燥風の送給路であって、ヒーター17の配置位置より上流側に、水分を吸着保持する吸着体40を配置する。吸着体40はモーター16の周面を覆う状態で配置し、モーター16から発生する熱の伝熱作用で吸着体40を、中央部分から周辺部分へと加熱して吸着水分を徐々に放出できるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、加湿機能を備えている温風乾燥機、なかでもシリカゲルやゼオライトなどの吸着体から水分を放出させて毛髪などの加湿を行う温風乾燥機に関する。
この種の温風乾燥機として、加湿機能を備えているヘアードライヤーが特許文献1に公知である。そこでは、本体ケースで区画される風洞内に、送風ファンとヒーターと吸着剤とを記載順に配置し、吸着剤を温風で加熱して細孔に吸着保持されていた水分を放出させ、高温の加湿空気を毛髪に吹き付けることにより整髪効果を向上できるようにしている。吸着剤は細孔内に水分を物理吸着できるシリガゲル、あるいはゼオライトからなる。
特開平8−299049号公報(段落番号0014、図1)
特許文献1のヘアードライヤーによれば、ヒーターの下流側に吸着剤を配置するので、吸着剤に吸着されていた水分を効果的に放出して乾燥風の湿度を高めることができ、単に温風を供給する場合に比べて整髪効果を向上できる。しかし、ヒーターの下流側に吸着剤を配置するので、吸着剤が必要以上に加熱されるきらいがあり、吸着されていた水分の殆どがごく短い時間で放出されてしまうのを避けられない。
このように、乾燥風を吸湿できる時間が短いと、乾燥対象の髪の量が多い場合や髪が長い場合などに、髪全体の整髪を効果的に行うことができない。また、温風を吹き出しながら整髪を行う間、吸着剤が温風で加熱され続けるので、ヘアードライヤーの使用を停止した後も熱がこもりやすく、吸着剤が常温状態にまで冷却されて、周囲空気に含まれる水分を再吸着するのに長時間を要する不利がある。なお、吸着剤の使用量を増やすと放出できる水分量を増加できるが、温風に晒された吸着剤が一斉に水分を放出するので、さほど持続時間を拡大できるわけではない。
本発明の目的は、吸着剤に吸着されていた水分を徐々に放出して、乾燥風をより長い時間にわたって加湿でき、したがって、髪が長い場合や髪の量が多い場合でも効果的に整髪を行えるうえ、吸着剤に熱がこもるのを防止して、水分の吸着作用を短時間で再開できる温風乾燥機を提供することにある。
本発明の温風乾燥機は、中空筒状の本体ケース1の内部に、送風ファン15およびモーター16と、送風ファン15より下流側に配置されるヒーター17と、水分を吸着保持する吸着体40とが配置してある。送風ファン15で生起した乾燥風の送給路であって、ヒーター17の配置位置より上流側に吸着体40を配置する点に特徴を有する。
吸着体40をヒーター17の配置位置の近傍に設けて、ヒーター17の輻射熱で吸着体40を加熱し吸着水分を放出できるようにする。
モーター16の周面に吸着体40を配置し、モーター16から発生する熱で吸着体40を加熱し吸着水分を放出できるようにする。この吸着体40の配置形態は、ヒーター17の輻射熱で吸着体40を加熱する形態と併用することができる。
吸着体40の下流側に、加湿された乾燥風を通過させる冷風ガイド45を配置する。
吸着体40は、モーター16の周面のほぼ全周を覆う状態で配置する。
本発明においては、本体ケース1の内部に、送風ファン15およびモーター16と、ヒーター17とを順に配置したうえで、ヒーター17の配置位置より上流側の乾燥風の送給路に吸着体40を配置するので、吸着体40がヒーター17で過剰に加熱されるのを一掃できる。ヒーター17で発生された熱の一部は輻射熱として放散され、本体ケース1やファンケース19などの周辺構造体を加熱する。さらに、モーター16で発生した熱は、ファンケース19などを介して周辺構造体に伝導する。これらの伝導熱によって直接、あるいは伝導熱で暖められた乾燥風が接触することにより、吸着体40は徐々に加熱されて水分を放出する。
上記のように、本発明の温風乾燥機によれば、吸着体40がヒーター17の熱で過剰に加熱されるのを防いで、吸着剤44に吸着されていた水分を徐々に放出できるので、乾燥風をより長い時間にわたって加湿でき、したがって、髪が長い場合や髪の量が多い場合でも効果的に整髪を行える。また、吸着体40をヒーター17の配置位置より上流側に配置するので、吸着体40がヒーター17で過剰に加熱されて熱がこもるのを防止でき、従来のこの種の温風乾燥機に比べて水分の吸着作用を短時間で再開して、水分の補給を的確に行うことができる。
吸着体40をヒーター17の配置位置の近傍に設けて、ヒーター17の輻射熱で吸着体40を加熱し吸着水分を放出できるようにすると、ヒーター17が駆動されるのに連動して吸着剤44に吸着されていた水分を確実に放出できる。しかもヒーター17の輻射熱を熱源とするので、温風を吸着体に直接接触させて加熱する場合に比べて、吸着体40における温度上昇速度を緩やかなものとすることができ、したがって吸着剤44に吸着されていた水分を徐々に放出させて、乾燥風をより長い時間にわたって加湿できる。つまり、水分の放出作用に関して、即応性を発揮できるにもかかわらず、併せて徐放性をも発揮できる。
モーター16の周面に吸着体40を配置すると、モーター16から発生する熱を有効に利用しながら、吸着体40を加熱して吸着水分を放出できる。しかも、吸着体40はモーター16に近い中央部分の側から加熱され、その熱が周辺部分へと伝導する間に水分を徐々に放出する。したがって、先のヒーター17の輻射熱で吸着体40を加熱する場合と同様に、水分の放出作用に関して、即応性を発揮できるにもかかわらず、併せて徐放性をも発揮できる。
吸着体40の下流側に冷風ガイド45を配置して、加湿された乾燥風を冷風ガイド45で送給案内する乾燥風の送給構造によれば、加湿された乾燥風がヒーター17で加熱されるのを防ぎながら、加湿された乾燥風を吹出口27へ向かって効率良く送給できる。つまり、水分の温度(エネルギー状態)を低く維持した状態の乾燥風を、髪に向かって効果的に送給できる。これにより、毛髪に付着した水分が蒸散するのを防止しながら、毛髪に水分を浸透させることができ、毛髪を潤いのある状態に仕上げて整髪効果を向上できる。
図4や図10に示すように、吸着体40をモーター16の周面のほぼ全周を覆う状態で配置すると、モーター16で発生した熱によって吸着体40の内面全体を均一に加熱して、吸着剤44に吸着されていた水分の放出を効果的に行うことができるうえ、吸着体40を中央部分の側から加熱し、その熱が周辺部分へと伝導する間に水分を徐々に放出できるので、先に説明したように、水分の放出作用に関して即応性と徐放性とを同時に発揮できる。吸着体40によってモーター騒音を遮断して静音化できる利点もある。
(実施例) 図1ないし図4は本発明をヘアードライヤー(温風乾燥機)に適用した実施例を示す。図2において、ヘアードライヤーは、左右に長い中空筒状の本体ケース1と、その前端に着脱自在に装着されるノズル2と、本体ケース1の下面後側に設けたグリップ3とを有する。
グリップ3の前面上下には、ヒーター17への通電状態を切り換えるスイッチボタン4と、風量を三段階に切り換えるスイッチノブ5とが設けてあり、これらのスイッチボタン4、およびスイッチノブ5で切り換え操作されるスイッチ4a・5aがグリップ3の内部に組み込んである。スイッチボタン4用のスイッチ4aは、常態においてオン状態になっており、スイッチボタン4を押し込み操作するとオフ状態に切り換わって、ヒーター17への通電を停止できる。
スイッチノブ5は、下端のオフ位置から上方へ向かってスライド変位させることにより、弱風、強風、ターボの順にスイッチ5aを切り換えて、モーター16の駆動回転数を大小に変更できる。このときマイナスイオン発生器も同時に駆動される。マイナスイオン発生器は、専用のスイッチをオン操作することで駆動してもよい。
本体ケース1は、左右に二分割される主ケース7と、主ケース7の前端、および後端に外嵌装着される前ケース8、および後ケース9と、後ケース9の後端に係合装着されるグリルケース10などで構成してある。グリルケース10で区画される吸込口11は、粗いフィルターを兼ねる部分球面状の吸込グリル12で覆ってある。本体ケース1の内部には、軸流型の送風ファン15と、送風ファン15を回転駆動するモーター16と、ヒーター17とが吸込口11の側から記載順に配置してある。
図1に示すように、吸込口11に臨む本体ケース1の内面後端にはファンケース19が配置され、その内部に送風ファン15とモーター16が組み込んである。詳しくは、送風ファン15の周囲を囲む円筒状の導風筒20と、中央のホルダー筒21と、ホルダー筒21の周囲を囲む筒壁22と、筒壁22と導風筒20とを繋ぐ複数個の整流翼23とでファンケース19を構成する。ホルダー筒21にはモーター16が組み込まれ、ホルダー筒21、筒壁22、整流翼23より後側(吸込口11側)の空間に送風ファン15が配置してある。ホルダー筒21と筒壁22との間の円筒状の空間は、図4に示すように両筒21・22を繋ぐ放射状の6個の区画リブ24で扇形に区分されている。これにより、導風筒20、ホルダー筒21、筒壁22の三者は、同心円状に配置される。
図3に示すように、ニクロム線で形成されるヒーター17は、主ケース7の内部に固定されて*字状に組まれた3個のヒーターホルダー25の周囲に螺旋状に巻き掛けられており、その周囲は前すぼまり円筒状の絶縁筒26と、絶縁筒26の外面を覆う薄鋼板製の補強筒とで覆ってある。ヒーター17、ヒーターホルダー25、絶縁筒26および補強筒は、一組の部材として取り扱うことができ、先の主ケース7で左右に抱持固定され、さらに、主ケース7の吹出口27の内面に固定した吹出グリル28と、先のファンケース19とで前後に挟持固定してある。絶縁筒26および補強筒は、ヒーター17の輻射熱を遮断する断熱体として機能しており、これにより主ケース7が熱くなるのを防止できる。
送風ファン15から送給される乾燥風の大半は、整流翼23で整流された後、導風筒20に連続する絶縁筒26の内面に沿って案内されて吹出口27へと移行するが、その間にヒーター17で加熱されて温風化される。送風ファン15から送給される乾燥風の一部は、ヒーター17で囲まれる送給路の中央領域を移行する。この中央領域を移行する乾燥風はヒーター17と接触する機会が殆どないため、先の温風より低い温度の乾燥風(冷風)として吹出口27から送出される。なお、本発明で言う冷風とは、ヒーター17で加熱された温風に比べて充分に温度が低い乾燥風を意味し、使用者の体感温度とは無関係である。温風の温度は、使用するヒーター17の熱容量や送風ファン15の送風量などの違いによって一様ではなく、冷風の温度は季節によって異なる空気温度に左右される。しかし、温風と冷風の温度差がどの程度あるかとの理解を助けるために一例をあげると、吹出口27における温風温度が120℃前後であるとき、中央領域を流動する冷風の温度が60℃前後になるような状況を意味する。
送風ファン15で生起した乾燥風とともに、マイナスイオンを毛髪に送給するために、ヒーター17で囲まれる送給路の中央領域、つまり主として冷風が通過する領域内であって、吹出グリル28の内面中央に臨む位置にマイナスイオン発生器を配置している。図1に示すように、マイナスイオン発生器は、左右一対の中央電極30と、リング状の周囲電極31と、これら両者30・31を支持する電極ホルダー32と、電極ホルダー32の後端に固定される樹脂モールド33などで構成する。電極ホルダー32には、両電極30・31を絶縁遮断する左右一対の誘電筒36が隣接形成してある。
マイナスイオン発生器の周囲は、周壁の複数箇所が分断してある円筒状の絶縁枠34で囲まれている。同様に、ホルダー筒21と絶縁枠34との間の空間も、モーター16に外嵌する絶縁枠35で囲まれている。絶縁枠34・35の周囲を流れる冷風は、吹出口27寄りに配置したマイナスイオン発生器の周囲を包む状態で流動し、マイナスイオン発生器から放出されたマイナスイオンと混ざり合った状態で吹出口27から送出される。
樹脂モールド33は、整流回路およびパルス発生回路と、パルス発生回路で調整されたパルス電流を昇圧するトランスなどのイオン発生回路の構成部品を、樹脂中に封入して1個の部品としてまとめてある。先の中央電極30と周囲電極31との間に、イオン発生回路で生成された高電圧を印加することによりコロナ放電を生じさせて、マイナスイオンを生成し放出することができる。
コロナ放電によりマイナスイオン化した空気中の酸素は、ヒーター17で加熱されていない冷風中の水分子と結合して、吹出グリル28、およびノズル2を介して送出されて毛髪に水分を送給する。このような、マイナスイオンの放出作用とは別に、乾燥風に所定量の水分を供給して強制的に加湿するために、ヒーター17の配置位置より上流側のモーター16の周囲に吸着体40を配置している。
具体的には図4に示すように、ファンケース19のホルダー筒21と筒壁22との間に形成される、前後面が開口する扇型の空所41のそれぞれに吸着体40を配置した。吸着体40は、断面が格子状に構成される通風自在な担持枠(担持体)43と、担持枠43の表面に固定される吸着剤44とで構成してある。担持枠43は、耐熱紙やプラスチック材を素材にして形成してある。吸着剤44は、微粒化されたシリカゲル、人工ゼオライト、アルミナゲル、水分放出機能を備えた吸水性ポリマーなどを素材としており、格子状に成形したうえで担持枠43に分離不能に装着固定してある。
不使用状態のヘアードライヤーを収納している状態において、吸着剤44は周辺空気に含まれる水分を物理的あるいは化学的に吸着して、吸着剤44の細孔内や分子間に保持する。吸着剤44によって吸着保持される水分量は、ヘアードライヤーを所定時間放置することで増加し、一旦飽和したのちはそれ以上時間を掛けても水分量が増加することはない。必要があれば、ヒーター17への通電を停止した状態で、スイッチノブ5を弱風位置へ切り換えて冷風を送給し、周辺空気と吸着剤44との接触機会を増やすことによって、吸着剤44に吸着保持される水分量を一時的に増加することができる。
以上のように構成したヘアードライヤーによれば、ヒーター17とマイナスイオン発生器を作動させた状態で、送風ファン15を駆動することにより、マイナスイオン化した空気中の酸素と水分子との結合体を冷風とともに送給し、冷風の周囲を温風で包み込んだ状態で乾燥風を送給できる。同時に、吸着体40がモーター16の熱を受けて、それまで吸着していた水分を放出し、吸着体40を通過する冷風を加湿できる。格子構造の吸着体40は、乾燥風を整流して直進性を高めることにも役立っている。
吸着体40から放出された水分を吹出口27へ向かって効率良く送給するために、吸着体40の下流側に、加湿された乾燥風を通過させる冷風ガイド45を設ける。冷風ガイド45は、吹出口27へ向かって先すぼまり状に形成されるテーパー筒状のプラスチック成形品からなり、その大径の開口端が空所41の前面と対向する状態で、モーター16に外嵌固定してある。
上記のように、モーター16から発生する熱の伝熱作用で吸着体40を加熱して、吸着体40から放出される水分によって乾燥風を加湿すると、水分の放出作用を吸着体40の中央部分から周辺部分へと進行させることができるので、吸着剤44に吸着されていた水分を適量ずつ放出して、乾燥風をより長い時間にわたって加湿できる。加湿された乾燥風は、冷風ガイド45で収束されて絶縁枠35・34の周囲に沿って流動するので、水分を多く含む乾燥風がヒーター17で加熱されるのを極力避けて、乾燥風の相対湿度が低下するのを防止できる。
冷風ガイド45で収束された乾燥風は、マイナスイオン発生器の周囲を包み込む状態で吹出グリル28から送出され、その中央部分に向かってマイナスイオンが放出される。そのため、イオン化した酸素と水分との接触機会を大幅に増加して、水分と結合した状態のマイナスイオンの総量を増加できるうえ、マイナスイオンの到達距離を拡大できる。したがって、髪が長い場合や髪の量が多い場合でも効果的に整髪を行える。
また、水分を多く含む冷風の中央部分に向かってマイナスイオンを放出するので、マイナスイオンが温風と接触するのを抑止でき、その分だけマイナスイオンと結合した水分の温度(エネルギー状態)を低く維持できる。このことは、毛髪に付着した水分が蒸散するのをよく防止して、毛髪を潤いのある状態に仕上げられることを意味しており、先の髪に対する加湿作用に加えて、全体として整髪効果を向上できる。
吸着体40から放出される水分は、ヘアードライヤーの使用時間が経過するのに伴い徐々に減少し、やがて放出できる水分量は急激に減少する。以後は、モーター16から発生する熱による加熱作用と、送風ファン15から送給される冷風による冷却作用とが平衡するので、吸着体40は一定の温度状態に維持される。当然、吸着体40の各部位の温度状態は一定ではなく、モーター16に近い中央部分ほど温度は高く、周辺部に近づくほど温度は下がる。
しかし、吸着体40の平均的な温度は、ヒーター17で加熱された温風の温度に比べて充分に低く、吸着剤が温風で加熱される場合に比べて、吸着体40をより低い温度状態に維持できる。したがって、ヘアードライヤーの使用を停止した後に、吸着体40に熱がこもるのを避けて、その分だけ水分の吸着作用を短時間で再開できる。なお、ヘアードライヤーによる整髪が終了した時点で、ヒーター17への通電を停止し、冷風を短時間送給してヒーター17、モーター16、および吸着体40を強制的に冷却すると、吸着体40に熱がこもるのをさらに確実に避けることができ、水分の吸着をさらに短い時間で再開できるであろう。
図5ないし図7は本発明の別の実施例を示す。そこでは、ヒーター17の配置位置と送風ファン15との間に位置する乾燥風の送給路に前後一対の吸着体40・40を配置して、乾燥風に対する加湿効果を向上できるようにした。詳しくは、ヒーターホルダー25の後端に隣接して円盤状の吸着体40を配置し、さらに整流翼23の後端に隣接してドーナツ形の吸着体40を配置した。前後の吸着体40・40は先の実施例と同様に格子構造とした。
図7に示すように、前側の吸着体40の周面は絶縁筒26の内面で受け止められており、ヒーター17で加熱される前の冷風通路の全体を遮断している。この吸着体40は、ヒーター17の輻射熱によって加熱されて吸着していた水分を放出するが、水分の放出作用は、吸着体40の周辺部分から中央部分へと徐々に移行する。また、後側の吸着体40は、図6に示すように導風筒20とホルダー筒21との間の冷風通路の全体を遮断しており、モーター16から発生する熱の伝熱作用によって吸着していた水分を放出し、水分の放出作用は中央部分から周辺部分へと徐々に移行する。
上記のように、まず後側の吸着体40から放出される水分で乾燥風を加湿し、さらに前側の吸着体40から放出される水分で乾燥風を再び加湿すると、ヒーター17で加熱される前の乾燥風の湿度を充分に高めることができる。前側の吸着体40を通過した乾燥風は、ヒーター17に加熱されて温風化されるが、加熱された後も多くの水分を含んでいるので、毛髪に潤いを与えて整髪効果を高めることができる。
また、各吸着体40に吸着されていた水分の放出作用は、周辺部分から中央部分、あるいは中央部分から周辺部分へと進行するので、各吸着体40が水分を放出し終わるまでの時間を長くでき、その分だけ乾燥風を加湿できる時間を拡大して、髪が長い場合や髪の量が多い場合でも効果的に整髪を行うことができる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
図8および図9は吸着体40の別の実施例を示す。図8の吸着体40は、担持枠43をハニカム構造として、その表面に吸着剤44を固定した。ハニカム構造の担持体43は、テープ状の耐熱紙を連続凹凸状に折り曲げた後、凹部分および凸部分を背中合わせ状に接着して構成でき、格子構造の担持体43に比べて簡単に製造できる。なお、吸着体40は、空所41の全てに装填することが好ましいが、その必要はなく、全ての空所41のいくつかは空所のままとして、特定の空所41に限って吸着体40を配置することができる。
図9の吸着体40においては、ダンボール紙状に構成された素材をテープ状に切断し、得られたテープ状ブランクを渦巻状に巻き込んで担持枠43を構成した。担持枠43の表面には吸着剤44が固定される。
図1に示す実施例では、扇形の6個の空所41に吸着体40を配置して、吸着体40がモーター16の周面のほぼ全周を覆う配置形態としたが、吸着体40は図10に示す配置形態とすることができる。そこでは、ホルダー筒21と筒壁22をモーター16の前端面まで延長し、空所41の後端に限って区画リブ24を設けて、空所41を無端リング状に形成する。吸着体40は円筒状に形成し、その前後長さをモーター16の前後長さとほぼ一致させ、モーター16の周囲を無端環状に覆う。
このように、吸着体40を円筒状の単一部品として構成すると、その空所に対する組み付けの手間を大幅に省くことができる。吸着できる水分量を拡大して、乾燥風をより長い時間にわたって加湿できる利点もある。また、モーター16で発生した熱によって吸着体40の内面全体を均一に加熱して、吸着剤44に吸着されていた水分の放出を効果的に行うことができるうえ、吸着体40によってモーター騒音を遮断して静音化できる。なお、区画リブ24を空所41の前端に限って設けて、円筒状の吸着体40を乾燥風の上流側から組み込むことができる。
上記以外に担持体43は、サランネットや気孔率の大きなスポンジマット、あるいは三次元立体繊維などの多孔体で形成することができる。上記の実施例では、吹出口27に臨む本体ケース1の中央部にマイナスイオン発生器を配置したが、マイナスイオン発生器は省略することができる。その場合には、冷風ガイド45を前後に長いテーパー筒状に形成して、その出口を吹出口27に臨ませることができる。本発明は、ヘアードライヤー以外の、ヘアブロー、洗面所用のハンドドライヤー、ペット用のドライヤーなどの温風乾燥機に適用できる。送風ファン15は、遠心ファンや横貫流ファンであってもよい。
図2におけるA−A線断面図である。 ヘアードライヤーの側面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 図1におけるC−C線断面図である。 別の実施例に係るヘアードライヤーの横断平面図である。 図5におけるD−D線断面図である。 図5におけるE−E線断面図である。 別の実施例に係る吸着体の断面図である。 さらに別の実施例に係る吸着体の断面図である。 さらに別の実施例に係る吸着体を示す断面図である。
符号の説明
1 本体ケース
11 吸込口
15 送風ファン
16 モーター
17 ヒーター
27 吹出口
40 吸着体
43 担持枠(担持体)
44 吸着剤
45 冷風ガイド

Claims (5)

  1. 中空筒状の本体ケース(1)の内部に、送風ファン(15)およびモーター(16)と、送風ファン(15)より下流側に配置されるヒーター(17)と、水分を吸着保持する吸着体(40)とが配置されており、
    送風ファン(15)で生起した乾燥風の送給路であって、ヒーター(17)の配置位置より上流側に吸着体(40)が配置してあることを特徴とする温風乾燥機。
  2. 吸着体(40)がヒーター(17)の配置位置の近傍に設けられており、ヒーター(17)の輻射熱で吸着体(40)を加熱し吸着水分を放出できる請求項1記載の温風乾燥機。
  3. モーター(16)の周面に吸着体(40)が配置されており、モーター(16)から発生する熱で吸着体(40)を加熱し吸着水分を放出できる請求項1または2記載の温風乾燥機。
  4. 吸着体(40)の下流側に、加湿された乾燥風を通過させる冷風ガイド(45)が配置してある、請求項3記載の温風乾燥機。
  5. 吸着体(40)が、モーター(16)の周面のほぼ全周を覆う状態で配置してある請求項3または4記載の温風乾燥機。
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